JP2010252687A - 可搬式作業機用のハーネス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ハーネスは、バックプレートと複数のベルトと取付具を備えている。バックプレートは、作業者の背部に配される。複数のベルトは、一端がバックプレートに接続され、他端が作業者の前面で互いに接続される。取付具は、可搬型作業機が取り付け可能であり、バックプレート及び複数のベルトによって支持される。バックプレートの内表面には、少なくとも一つの溝が形成されており、作業者とバックプレートの間の通気性が改善されている。
【選択図】図11
Description
本発明は、上記の問題を解決する。本発明は、バックプレートによる作業者の不快感を軽減する技術を提供する。
ここで、バックプレートの内表面とは、バックプレートが作業者の背部に配された時に、作業者の背部に対向して密着するバックプレートの表面を意味する。
この構成によれば、バックプレートが作業者の背部に配された時に、その内表面に形成された溝の端部が外部に露出することになり、当該溝による通気性をより高めることができる。
この構成によれば、作業者から発生する熱や水分を、バックプレートに形成された開口部とそこに連結された溝の両者によって、効率よく発散させることができる。それにより、バックプレートによる作業者の不快感を、効果的に軽減することができる。
この構成によれば、作業者から発生する熱や水分を、バックプレートに形成された複数の開口部とそれらを接続する溝の両者によって、効率よく発散させることができる。それにより、バックプレートによる作業者の不快感を、効果的に軽減することができる。
バックプレートの内表面に形成された溝は、作業者の衣服等によってその一部が閉塞されてしまうことも多い。この場合、閉塞された溝の通気性は著しく低下する。しかしながら、その閉塞された溝に他の溝が交差し、両者が互いに連通していれば、閉塞された溝の通気性が連通する他の溝によって補完される。
この構成によれば、バックプレートと作業者の背部との間の通気性を、バックプレートの略全体に亘って均等に改善することが可能となる。
バックプレートに溝を形成すると、溝を形成した位置でバックプレートの厚みが薄くなり、応力が集中して大きな歪が発生しやすい。このとき、溝が略半円形の断面形状を有していると、応力の局所的な集中が緩和され、バックプレートの耐久性を高めることができる。
ハーネスは屋外で使用されることが多く、日光によってバックプレートが高温に加熱され、作業者が不快感を覚えることがある。このような場合に、バックプレートが光透過性を有していると、バックプレートの温度上昇が抑制され、作業者の不快感を軽減することができる。
(特徴1) ハーネスは、作業者の背部に配されるバックプレートを備えている。バックプレートは、合成樹脂で形成されており、可撓性を有している。
(特徴2) ハーネスは、作業者の肩部に配される肩ベルトと、作業者の腰部に配される腰ベルトを備えている。
(特徴3) ハーネスは、可搬式作業機が着脱可能な取付具を備えている。取付具は、腰ベルトに設けられている。
(特徴4) ハーネスは、肩ベルトの先端及び腰ベルトの先端を、作業者の前面において互いに接続するバックルを備えている。
図1、図2に示すように、ハーネス10は、バックプレート20を備えている。バックプレート20は、作業者(図示省略)がハーネス10を装着した時に、作業者の背部に配される。このとき、図1に示されるバックプレート20の内表面20aは、作業者の背部に対向し、図2に示されるバックプレート20の外表面20bは、作業者の背部において外部に露出する。
バックプレート20には、一対の肩プレート40が形成されている。一対の肩プレート40は、バックプレート20の上部から伸びている。一対の肩プレート40は、作業者がハーネス10を装着した時に、作業者の両肩部にそれぞれ配される。肩プレート40は、バックプレート20と同じ材料で、バックプレート20と一体に形成されている。各々の肩プレート40には、柔軟材料で形成された肩パッド56が被せられている。
バックプレート20及び肩プレート40は、例えば屋外での作業時に、日光を浴びて高温に加熱されることがある。そのことから、バックプレート20及び肩プレート40は、光吸収率の低い材料で形成することが好ましい。光吸収率の低い材料としては、例えば、透明又は半透明の光透過性を有する材料や、白色のような光反射率の高い色彩の材料を挙げることができる。本実施例のハーネス10では、透明なポリエチレンによって、バックプレート20及び肩プレート40が形成されている。
一対の肩ベルト52は、作業者がハーネス10を装着した時に、肩プレート40と共に作業者の両肩部にそれぞれ配される。肩ベルト52は、合成繊維で形成されている。肩ベルト52の基端52aは、バックプレート20に固定されている。バックプレート20には、肩ベルト52の基端52aを固定するための肩ベルト固定孔22が形成されている。一方、肩ベルト52の先端52bは、バックル60のソケット61又はプラグ62に固定されている。
一対の腰ベルト54は、作業者がハーネス10を装着した時に、作業者の腰部にそれぞれ配される。腰ベルト54は、肩ベルト52と同じく、合成繊維で形成されている。腰ベルト54の基端54aは、バックプレート20に固定されている。バックプレート20には、腰ベルト54の基端54aを固定するための腰ベルト固定孔24c、24dが形成されている。一方、腰ベルト54の先端54bは、バックル60のソケット61又はプラグ62に固定されている。
取付具70は、可搬式作業機(図示省略)を取り付けるための金具である。作業者がハーネス10を装着すると、取付具70はバックプレート20、肩プレート40、及び複数のベルト52、54によってしっかりと支持される。作業者は、取付具70に可搬式作業機を取り付けることで、可搬式作業機を安定して支持することができる。
プロテクタ72は、合成樹脂で形成された板状の部材である。プロテクタ72は、取付具70に取り付けられた可搬式作業機と作業者の間に介在し、可搬式作業機が作業者に直接的に接触することを防止する。
先ず、図3、図4、図5、図6、図7を参照し、バックプレート20の形状について詳細に説明する。ここで、図3は、肩プレート40を含むバックプレート20の正面図を示している。図4は、肩プレート40を含むバックプレート20の左側面図を示している。図5は、肩プレート40を含むバックプレート20の背面図を示している。図6は、図5中のVI−VI線断面図を示している。図7は、図5中のVII−VII線断面図を示している。
ハーネス10では、肩プレート40がバックプレート20に一体に形成されており、作業者の肩部にかかる荷重が、バックプレート20を介して作業者の背部へ分散され、作業者の肩部にかかる負担が低減されるように構成されている。特に、肩プレート40は、作業者の肩部における最頂部を越える長さを有しており、作業者の肩部にかかる荷重の多くが、作業者の背部へ分散されるように構成されている。
なお、図9に示すように、肩プレート40は、無負荷の状態でも、外表面40b側へ凸状に湾曲している。
バックプレート20が作業者の背部に配された時、バックプレート20の内表面20aは作業者の背部に対向して密着する。そのため、バックプレート20と作業者の背部との間に熱や湿気がこもりやすく、作業者が不快感を覚えることも多い。そこで、本実施例のバックプレート20では、バックプレート20と作業者の背部との間の通気性を改善するために、以下に説明する構造が採用されている。
ここで、各々の通気溝36、38は、その両端がバックプレート20の縁部まで伸びている。それにより、バックプレート20が作業者の背部に配された時に、通気溝36、38の端部が外部に露出するように構成されている。即ち、バックプレート20の内表面20aが作業者の背部に密着していても、通気溝36、38が外気に連通した状態が維持される。それにより、バックプレート20と作業者の背部との間から、熱や湿気を多く排出することができる。なお、前記したバックプレート20の縁部とは、バックプレート20の外周縁や、バックプレート20に形成された開口部の縁などを意味する。
左腰側の腰ベルト54は、ハーネス10を装着するときに、しっかりと締め付ける必要がある。腰ベルト54を締め付けた時、腰ベルト54の位置は作業者の腰の位置等の体形の相違よるバックル60の取付位置に応じて変化する。このとき、腰ベルト固定孔24cが円弧状に湾曲していると、腰ベルト54の位置の変化に応じて、腰ベルト54がその向きを変化させることができる。従って、作業者は、腰ベルト54に皺やたるみを発生させることなく、腰ベルト54をしっかりと締め付けることができる。これとは反対に、右側の腰ベルト固定孔24dは、取付具70やプロテクタ72を安定させるために、円弧状の孔とはなっていない。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
20:バックプレート
20a:バックプレートの内表面
20c:バックプレートの左右方向における中央部分
22:肩ベルト固定孔
24:腰ベルト固定孔
26:バックプレートの後湾部
26a:後湾部の左右方向における中央部分
26b:後湾部の左右方向における両側部分
32:第1開口部
34:第2開口部
36:第1通気溝
38:第2通気溝
40:肩プレート
52:肩ベルト
54:腰ベルト
60:バックル
61:バックルのソケット
62:バックルのプラグ
70:取付具
72:プロテクタ
Claims (8)
- 可搬式作業機を支持するために作業者が装着するハーネスであって、
作業者の背部に配されるバックプレートと、
一端が前記バックプレートに接続されており、他端が作業者の前面で互いに接続される複数のベルトと、
可搬型作業機が取り付け可能であるとともに、前記バックプレート及び前記複数のベルトによって支持される取付具を備え、
前記バックプレートの内表面には、少なくとも一つの溝が形成されていることを特徴とするハーネス。 - 前記バックプレートの内表面には、前記バックプレートの縁部まで伸びる溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のハーネス。
- 前記バックプレートには、少なくとも一つの開口部が形成されており、
前記バックプレートの内表面には、その開口部から前記バックプレートの外周縁まで伸びる溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のハーネス。 - 前記バックプレートには、複数の開口部が形成されており、
前記バックプレートの内表面には、その一つの開口部から他の一つの開口部まで伸びる溝が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のハーネス。 - 前記バックプレートの内表面には、複数の溝が交差する交差部が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のハーネス。
- 前記バックプレートには、第1開口部と、第1開口部の周囲に配設された複数の第2開口部が形成されており、
前記バックプレートの内表面には、複数の第1溝と、複数の第2溝が形成されており、
各々の第1溝は、第1開口部から前記バックプレートの外周縁まで、第1開口部から第2開口部まで、又は、第2開口部から前記バックプレートの外周縁まで、直線状に伸びており、
各々の第2溝は、一つの第2開口部から他の一つの第2開口部まで、円弧状に伸びており、
前記複数の第1溝の少なくとも一部と、前記複数の第2溝の少なくとも一部は、互いに交差していることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のハーネス。 - 前記溝の断面形状は、略半円形であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のハーネス。
- 前記バックプレートは、光透過性を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のハーネス。
Priority Applications (8)
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- 2009-04-24 JP JP2009106327A patent/JP2010252687A/ja active Pending
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