JP2010251462A - 光学系の調整方法、露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

光学系の調整方法、露光装置、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学系の残存収差を短時間で小さくすることが可能な光学系の調整方法を提供する。
【解決手段】光学系の調整方法であって、前記光学系の各パラメータに対する収差敏感度を算出する工程と、補正対象収差として前記光学系の収差を測定する工程と、前記収差敏感度を用いて、前記補正対象収差を補正するための調整量と該調整量だけ調整した場合の第一の収差変化量とを算出する工程と、光線追跡を用いて、前記調整量に対応する第二の収差変化量を算出する工程と、前記第一の収差変化量と前記第二の収差変化量との差を算出する工程と、前記差が許容値内であるか否かを判定する工程とを有し、前記差が許容値外である場合、前回の補正対象収差と前記第二の収差変化量との和を新たな補正対象収差として設定し、前記差が前記許容値内である場合、前記調整量の総和に基づいて前記光学系を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学系の調整方法に関する。
従来から、光学系の調整量の算出方法として、各光学素子の位置、及び、光学面形状が単位量変化したときの収差の変化量(収差敏感度)を用いる方法が提案されている。
特許文献1には、光学系の調整量(各光学素子の調整位置等)と結像性能との関係を表す線形関数に最小自乗法等の最適化手法を適用することで、各光学素子の調整位置等を算出することが開示されている。特許文献2では、光学系の調整量と結像性能(線幅等)との関係を表す非線形関数を用い、これを線形近似した関数を繰り返し作成して最適化計算を行うことで、各光学素子の調整位置等を算出することが開示されている。
国際公開第03/065428号パンフレット 特開2005−327769号公報
しかしながら、特許文献1では、調整量と結像性能との関係を線形関数で表すことにより生じる計算誤差が考慮されていない。このため、算出された調整量を指示値として光学系を調整すると、光学系の収差に誤差が加算され、短期間で目標性能を達成するのは困難である。特許文献2では、波面収差を介して結像性能の敏感度を算出しており、調整量に対する収差変化量の計算誤差が考慮されていない。このため、特許文献1の場合と同様に、短期間で目標性能を達成するのは困難である。また特許文献2では、近似関数を繰り返し算出する必要があるため計算量が多くなり、短時間で調整量の指示値を算出するのは難しい。
そこで本発明は、光学系の残存収差を短時間で小さくすることが可能な光学系の調整方法を提供する。
本発明の一側面としての光学系の調整方法は、前記光学系の各パラメータに対する収差敏感度を算出する工程と、補正対象収差として前記光学系の収差を測定する工程と、前記収差敏感度を用いて、前記補正対象収差を補正するための調整量と該調整量だけ調整した場合の第一の収差変化量とを算出する工程と、光線追跡を用いて、前記調整量に対応する第二の収差変化量を算出する工程と、前記第一の収差変化量と前記第二の収差変化量との差を算出する工程と、前記差が許容値内であるか否かを判定する工程とを有し、前記差が許容値外である場合、前回の補正対象収差と前記第二の収差変化量との和を新たな補正対象収差として設定し、前記差が前記許容値内である場合、前記調整量の総和に基づいて前記光学系を調整する。
本発明の他の側面としての光学系の調整方法は、前記光学系の各パラメータに対する収差敏感度を算出する工程と、前記各パラメータの変化量に対する収差変化量の関数を求める工程と、補正対象収差として前記光学系の収差を測定する工程と、前記収差敏感度を用いて、前記補正対象収差を補正するための調整量と該調整量だけ調整した場合の第一の収差変化量とを算出する工程と、前記関数を用いて、前記調整量に対応する第二の収差変化量を算出する工程と、前記第一の収差変化量と前記第二の収差変化量との差を算出する工程と、前記差が許容値内であるか否かを判定する工程とを有し、前記差が許容値外である場合、前回の補正対象収差と前記第二の収差変化量との和を新たな補正対象収差として設定し、前記差が前記許容値内である場合、前記調整量の総和に基づいて前記光学系を調整する。
本発明の他の側面としての露光装置は、原版のパターンを基板上に露光する露光装置であって、光源からの光を用いて前記原版を照明する照明光学系と、前記原版の前記パターンを前記基板上に投影する投影光学系と、前記光学系の調整方法を用いて前記投影光学系を調整する調整装置とを有する。
本発明の他の側面としてのデバイス製造方法は、前記露光装置を用いて基板を露光する工程と、露光された前記基板を現像する工程とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本実施例によれば、光学系の残存収差を短時間で小さくすることが可能な光学系の調整方法を提供することができる。
本発明の第一実施形態における光学系の調整方法を示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態における効果を示すグラフである。 本発明の第二実施形態における光学系の調整方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第一実施形態>
まず、本発明の第一実施形態における光学系の調整方法について説明する。図1は、本実施形態における光学系の調整方法を示すフローチャートである。図1のフローチャートで示される調整方法は、調整装置の記憶部(不図示)に記憶されたプログラムに基づいて調整装置の制御部(不図示)により実行される。また、本実施形態において、光学系の調整としては、レンズ等の各光学素子の位置を変位させること(位置調整)、及び、各光学素子を加工することにより変形させること(修正加工)の両方が含まれる。
まずステップS100において、調整装置の制御部は、光学系(各光学素子)の各パラメータに対する収差敏感度を算出する。具体的には、収差敏感度は、光学系の設計値に対して各パラメータを単位量だけ変化させ、各パラメータの変化前後の収差の差分を求めることで算出される。変化させるパラメータとしては、各光学素子の位置x、y、z、回転角ωx、ωy、ωz、面形状等が用いられる。収差敏感度は、例えば、光学素子の位置xを1μm移動させた場合における収差の変化量を算出することにより得られる。収差敏感度の評価は、波面形状をFringe Zernike多項式等の直交系の級数で展開して評価してもよい。ここで、一例として、Fringe Zernike多項式の第1項乃至第36項のfi(ρ,θ)を係数Ziとともに表1に示す。なお、本実施形態において、Fringe Zernike多項式の項数はこれに限定されるものではない。
ステップS101では、周知の技術を用いて加工されたレンズ、ミラー等の光学系(各光学素子)を組み立てる。光学系の組み立て後、ステップS102において、調整装置の測定部(不図示)は、光学系の有効領域内の各測定点における実際の波面収差A(補正対象収差)を測定する。次にステップS103において、制御部は、光学系の調整量(修正加工量)を算出する際の条件、すなわち、光学系のパラメータ、及び、光学系の調整量の制約(範囲)を決定する。光学系のパラメータとしては、上述のように、光学系の各光学素子の位置x、y、z、回転角ωx、ωy、ωz、面形状等が用いられる。調整量の制約としては、例えば、各光学素子をx方向にのみ移動させてy、z方向の位置を固定することや、x方向には10μmの範囲で移動可能に設定されるがy方向には5μmの範囲のみ移動可能に設定する等が考えられる。
ステップS104において、制御部は、ステップS100で算出された収差敏感度を用いて、ステップS102で測定された光学系の実際の波面収差A(補正対象収差)を補正する。具体的には、制御部は、ステップS103で決定された条件下で、補正対象収差を補正するための光学系の最適な調整量(修正加工量)、及び、その調整量だけ調整した場合の収差変化量B(第一の収差変化量)を算出する。光学系の最適な調整量は、最小自乗法等の周知の最適化手法を用いて算出することができる。ステップS105において、制御部は、ステップS104で算出された光学系の調整量の最適値に対する到達収差の予測値を、補正対象収差である波面収差Aと収差変化量Bとの和(A+B)から算出する。
続いてステップS106において、制御部は、ステップS105で算出された到達収差の予測値が所定の許容値T以下(A+B≦T)であるか否かを判定する。到達収差の予測値が上記の許容値より大きい場合、ステップS103に戻り、調整量の制約やパラメータ等の各条件を変更して、再度、調整量の最適値及びそのときの収差変化量Bを算出する。一方、到達収差の予測値が上記の許容値以下の場合、ステップS107に進む。以上のステップS103乃至S106は線形モデルに従って行われる。
制御部は、ステップS107において、ステップS104で算出された調整量に対応する収差変化量C(第二の収差変化量)を光線追跡(シミュレーション)により算出する。光線追跡は、市販の光学シミュレーションソフト等を用いて実行される。またステップS108において、制御部は、線形モデルで得られた収差変化量Bと光線追跡により得られた収差変化量Cとの差(B−C)を算出する。
続いてステップS109において、制御部は、収差変化量Bと収差変化量Cとの差が所定の許容値内である(許容値T以下(B−C≦T)である)か否かを判定する。この差が許容値外である(許容値Tより大きい)場合、収差変化量B、Cの間の誤差を無視することができない。このため制御部は、ステップS110において、補正対象収差である波面収差A(前回の補正対象収差)と収差変化量Cとの和(A+C)を算出し、この値(A+C)を新たな補正対象収差として設定し、ステップS103へ戻る。制御部は、ステップS108にて算出される収差変化量Bと収差変化量Cの差が上述の許容値以下になるまで、前回の補正対象収差と収差変化量Cとの和を新たな補正対象収差として設定し、ステップS103乃至S110を繰り返す。なお、前回の補正対象収差とは、N回目のステップS110において、N−1回目(前回)のステップS110で得られた補正対象収差のことである。
ここで、ステップS103乃至S110を繰り返すことにより得られる効果について説明する。図2は、本実施形態における収差変化量Bと収差変化量Cとの差を示すグラフの一例である。図2において、横軸は光学系の有効領域内の収差測定点(33点)を示し、縦軸は設計値から得られた収差敏感度を用いて算出された収差変化量Bと光線追跡で算出された収差変化量Cとの差を示す。図2(a)は1回目の結果であり、図2(b)は2回目の結果をそれぞれ示している。なお、図2のグラフでは、波面をFringe Zernike級数で展開して得られるZ5項の係数について描かれている。
図2(a)に示されるように、1回目の計算結果では計算誤差が生じているため、収差変化量B1と収差変化量C1との差の最大値は3mλ以上となっている。この値は、半導体露光装置用の投影光学系に要求される収差レベルに対して無視できない量である。このように計算誤差が大きい場合、算出された調整量に基づいて実際に光学系を調整した後の到達収差が、収差敏感度を用いた計算からの予測値(A+B)より大きくなる。この結果、光学系の収差を許容値Tの範囲内に追い込むには、調整回数が増大してしまう。一方、図2(b)に示されるように、2回目の計算結果では、1回目より補正対象収差が小さいために計算誤差は小さくなる。その結果、図2(a)の1回目の結果に比べて、収差変化量B2と収差変化量C2との差は小さくなる。このように、補正対象収差を変更してステップS103乃至S110を繰り返すことで、計算誤差を漸次許容値T内に収束させることができる。
図1におけるステップS109で、収差変化量B、Cとの間の差が許容値T以下である場合、制御部はステップS111において、それまでに繰り返し算出した光学系の調整量の総和を算出する。なお、ステップS103乃至S111については、例えば、1つのプログラムソフトで実行可能に構成してもよい。この場合、光学系の調整方法における指示値の算出時間を短縮することが可能である。
ステップS112では、光学系の調整装置は、ステップS111で算出された調整量(修正加工量)の総和を指示値として光学系の調整(修正加工)を行う。ステップS113において、測定部は調整後の光学系の各測定点における波面収差を再び測定する。そして制御部はステップS114において、光学系の収差が所定の許容値T以下であるか否かを判定する。収差が許容値Tより大きい場合、ステップS103へ戻り、調整量の算出と光学系の調整を繰り返し、収差が許容値T以下になった場合に光学系の調整が完了する。
本実施形態によれば、収差敏感度を用いて算出された調整量に基づいて実際に調整した場合の収差変化量を、光線追跡により計算機上で見積もることができ、調整量の算出誤差を定量的に評価することができる。このとき、実際に光学系に対して調整を行う必要がないため、調整回数(修正加工回数)を減らすことができ、光学系の製造期間を短縮することが可能になる。また、収差敏感度を用いて算出された調整による収差変化量の計算誤差が所定の許容値より大きい場合、補正対象収差を変更して調整量の算出を繰り返す。このため、計算誤差を漸次許容値内に収束させることができる。すなわち、計算誤差を抑えることで、光学系の組み立てや調整の際に生じる誤差を低減することが可能となる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態における光学系の調整方法について説明する。図3は、本実施形態における光学系の調整方法を示すフローチャートである。本実施形態における光学系の調整方法は、ステップS201が新たに加わり、第一実施形態のステップS107の代わりにステップS208が挿入されている点で、第一実施形態における調整方法とは異なる。本実施形態のステップS200、S202〜S207、S209〜S215は、それぞれ、第一実施形態におけるステップS100〜S106、S108〜S114と同一であるため、これらの説明は省略する。
本実施形態において、制御部は、ステップS201において、光学系の調整に用いられる光学系のk個の各パラメータに対し、各変化量に対する収差変化量を算出する。そして、各パラメータ変化量Vi(i=1,…,k)に対する収差変化量の関数Di(Vi)を求める。例えば、光学系の各パラメータの変化量を変えながら、複数の変化量に対して収差変化量を計算する。その計算結果に対して、各パラメータ変化量の多項式として最小自乗フィッティング等を行うことにより、収差変化量の関数Di(Vi)を求めることができる。関数Di(Vi)は、ステップS200で収差敏感度を算出したパラメータのそれぞれについて求められる。
ステップS207において、到達収差の予測値が所定の許容値T以下の場合、ステップS208に進み、ステップS205で算出された調整量を上述の関数Di(Vi)に代入して、収差変化量C(第二の収差変化量)を算出する。すなわち関数Di(Vi)を用いて、調整量に対応する収差変化量Cを算出する。このように本実施形態では、制御部は、光線追跡(シミュレーション)を用いる代わりに、ステップS201で既に得られている関数Di(Vi)を用いて収差変化量Cを算出する。
本実施形態によれば、収差敏感度を用いて算出された調整量に基づいて、実際に光学系を調整した場合の収差変化量を関数Di(Vi)により計算機上で見積もることができ、光学系の調整量の算出誤差を定量的に評価することが可能となる。この場合、光学系を実際に調整して収差を再測定する必要がないため、調整回数(修正加工回数)を減らすことができ、光学系の製造期間を短縮することが可能となる。また本実施形態では、第一実施形態のように光線追跡を行う必要がないため、計算時間を更に短縮することができる。
上述の第一実施形態及び第二実施形態における光学系の調整方法は、光学系の調整量の算出条件を決定するステップ(ステップS103、ステップS204)に、以下のステップを更に含んでもよい。
まず、上記各実施形態において、調整量の最適値を算出するために用いられる収差敏感度を補正対象収差に応じて算出し直すステップを更に含んでもよい。このステップでは、収差敏感度を計算する際、補正対象収差に応じて、計算時に用いられる光学系の各パラメータの変化量を変更する。例えば、まず、光学系の各パラメータに対して、ある変化量に対する収差変化量を計算し、単位量あたりの収差変化量Si(収差敏感度)を算出する。次に、収差敏感度を算出するときのパラメータ変化量Viを変更して、収差敏感度を算出し直す。このとき、パラメータ変化量Viは、以下の式(1)を満たすことが好ましく、更に式(2)を満たすことがより好ましい。
0.1・|W/Si|<|Vi|<10・|W/Si| (i=1,…,k) …(1)
0.5・|W/Si|<|Vi|<2・|W/Si| (i=1,…,k) …(2)
ここで、Wは補正対象収差であり、kはパラメータ数である。
このように、光学系の各パラメータの収差変化量が、補正対象収差と近いオーダーとなるようなパラメータ変化量を用いて収差敏感度を算出し直すことで、調整量の最適値が収差敏感度の算出時における変化量に近いオーダーとなる。よって、収差敏感度を用いて算出される収差変化量Bの計算誤差を低減することができ、誤差が許容値内になるまで調整量の算出を繰り返す計算回数を減らすことが可能となる。すなわち、調整量の計算時間を短縮することができ、光学系の製造期間を短縮することが可能となる。
また、上記各実施形態において、調整量の最適値を算出するために用いられる光学系のパラメータを、補正対象収差に応じて決定し直すステップを更に含んでもよい。このとき、調整量の最適値を算出する際に、補正対象収差の量に応じて光学系のパラメータが決定される。すなわち、補正対象収差の量が比較的大きい場合、収差敏感度の高いパラメータをも含めて多くのパラメータを用いて調整量を算出する。一方、補正対象収差の量が比較的小さい場合、収差敏感度の高いパラメータについては用いない。具体的には、調整量の最適値の算出に用いられる光学系のパラメータの収差変化量Si(収差敏感度)は、以下の式(3)を満たすことが好ましく、更に式(4)を満たすことがより好ましい。
|Si|<10・|W| (i=1,…,k) …(3)
|Si|<1・|W| (i=1,…,k) …(4)
ここで、Wは補正対象収差であり、kはパラメータ数である。
このように、収差敏感度の高いパラメータを用いないことにより、調整による収差変化量の計算誤差を低減することができ、誤差が許容値内になるまで調整量の算出を繰り返す計算回数を減らすことができる。更に、調整する光学素子の数、及び、修正加工を行う光学面の数を減らすことで、実際の光学系の調整時間を短縮することができ、光学系の製造期間を短縮することが可能となる。
また、上記各実施形態において、調整量の最適値を算出するために用いられる光学系のパラメータの数を減らす手段として、収差敏感度の特異値分解の結果を用いてもよい。収差の補正に寄与しない不要なパラメータを省くことで、調整対象となる光学素子の数、及び、修正加工を行う光学面の数を減らすことができる。
また、上記各実施形態において、調整量の最適値を算出するときの制約(範囲)を、収差敏感度と補正対象収差に応じて決定し直すステップを更に含んでもよい。このとき、算出された調整量の最適値をVi、収差敏感度をSi、補正対象収差をW、パラメータの数をkとして、以下の式(5)を満たすことが好ましく、更に式(6)を満たすことがより好ましい。
|Vi・Si|<10・|W| (i=1,…,k) …(5)
|Vi・Si|<1・|W| (i=1,…,k) …(6)
この場合、調整量の最適値を算出する際に、光学系の各パラメータによる収差変化量を制約する。すなわち、他のパラメータに対して収差敏感度が相対的に高いパラメータは、調整量が小さくなる範囲で最適値の算出が行われる。収差敏感度の高いパラメータの変化量を小さくすることで、調整による収差変化量の計算誤差を低減することができ、計算誤差が許容値内になるまで調整量の算出を繰り返す計算回数を減らすことが可能となる。
なお、調整による収差変化量の計算誤差は、光学系の各パラメータの変化量に対する収差変化量が大きい光学系、すなわち収差敏感度の高い光学系で特に大きくなる。したがって、上記各実施形態は、高NA(開口数)の光学系、0.8以上の高いNAを有する光学系に特に有効である。また上記各実施形態は、レンズに比べて収差敏感度が高いミラーを含む反射屈折光学系及び反射光学系に有効である。更に、上記各実施形態は、短波長の光、好ましくは200nm以下の波長を有する光を露光光として用いる露光装置に好適である。露光装置は、光源からの光を用いて原版を照明する照明光学系と、原版の前記パターンを基板上に投影する投影光学系と、上記各実施形態における光学系の調整方法を用いて投影光学系を調整する調整装置とを有する。
デバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)は、上述の露光装置を使用して感光剤を塗布した基板(ウエハ、ガラスプレート等)を露光する工程と、その基板を現像する工程と、他の周知の工程と、を経ることにより製造される。
上記各実施形態によれば、光学系の残存収差を短時間で小さくすることが可能な光学系の調整方法を提供することができる。また、このような調整方法を用いて光学系の調整が可能な露光装置、及び、高品質なデバイス製造方法を提供することができる。
以上、本発明の実施例について具体的に説明した。ただし、本発明は上記実施例として記載された事項に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
S100〜S114 第一実施形態のステップ
S200〜S215 第二実施形態のステップ

Claims (7)

  1. 光学系の調整方法であって、
    前記光学系の各パラメータに対する収差敏感度を算出する工程と、
    補正対象収差として前記光学系の収差を測定する工程と、
    前記収差敏感度を用いて、前記補正対象収差を補正するための調整量と該調整量だけ調整した場合の第一の収差変化量とを算出する工程と、
    光線追跡を用いて、前記調整量に対応する第二の収差変化量を算出する工程と、
    前記第一の収差変化量と前記第二の収差変化量との差を算出する工程と、
    前記差が許容値内であるか否かを判定する工程と、を有し、
    前記差が許容値外である場合、前回の補正対象収差と前記第二の収差変化量との和を新たな補正対象収差として設定し、前記差が前記許容値内である場合、前記調整量の総和に基づいて前記光学系を調整することを特徴とする光学系の調整方法。
  2. 光学系の調整方法であって、
    前記光学系の各パラメータに対する収差敏感度を算出する工程と、
    前記各パラメータの変化量に対する収差変化量の関数を求める工程と、
    補正対象収差として前記光学系の収差を測定する工程と、
    前記収差敏感度を用いて、前記補正対象収差を補正するための調整量と該調整量だけ調整した場合の第一の収差変化量とを算出する工程と、
    前記関数を用いて、前記調整量に対応する第二の収差変化量を算出する工程と、
    前記第一の収差変化量と前記第二の収差変化量との差を算出する工程と、
    前記差が許容値内であるか否かを判定する工程と、を有し、
    前記差が許容値外である場合、前回の補正対象収差と前記第二の収差変化量との和を新たな補正対象収差として設定し、前記差が前記許容値内である場合、前記調整量の総和に基づいて前記光学系を調整することを特徴とする光学系の調整方法。
  3. 前記収差敏感度を前記補正対象収差に応じて算出し直す工程を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学系の調整方法。
  4. 前記光学系のパラメータを前記補正対象収差に応じて決定し直す工程を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学系の調整方法。
  5. 前記調整量をVi、前記収差敏感度をSi、前記補正対象収差をW、前記パラメータの数をkとしたとき、
    |Vi・Si|<10・|W| (i=1,…,k)
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学系の調整方法。
  6. 原版のパターンを基板上に露光する露光装置であって、
    光源からの光を用いて前記原版を照明する照明光学系と、
    前記原版の前記パターンを前記基板上に投影する投影光学系と、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学系の調整方法を用いて前記投影光学系を調整する調整装置と、を有することを特徴とする露光装置。
  7. 請求項6に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    露光された前記基板を現像する工程と、を有することを特徴とするデバイス製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016503887A (ja) * 2012-12-20 2016-02-08 イェノプティック オプティカル システムズ ゲーエムベーハー 少なくとも2つの光学素子を含む波面補正光学配置の製作方法
US10324379B2 (en) 2015-06-23 2019-06-18 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and method

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