JP2010251397A - 半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム及びそれを用いて中空封止された半導体装置 - Google Patents

半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム及びそれを用いて中空封止された半導体装置 Download PDF

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Akiyasu Kawai
紀安 河合
Naomi Tomori
直己 友利
Masanori Natsukawa
昌典 夏川
Teiichi Inada
禎一 稲田
Tetsuo Iwakura
哲郎 岩倉
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Abstract

【課題】封止性、耐フラックス性、耐フラックス洗浄液性、信頼性に優れる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムと、それを用いて中空封止された半導体装置を提供する。
【解決手段】(A)架橋性官能基を含む重量平均分子量が10万以上且つTgが−50〜50℃である高分子量成分15〜85質量%及びエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性成分15〜85質量%を含む樹脂100質量部、及び(B)フィラー1〜400質量部を含有する樹脂層2と、該樹脂層2が、片面に形成される支持フィルム1と、を有し、前記支持フィルム1の材質が、特定の群から選ばれ、前記樹脂層2の厚さが3〜30μmであり、前記支持フィルム1の厚さが5〜50μmであり、硬化前の160℃、2MPaで18秒間プレスした後におけるフロー量が100〜1500μmである半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム10とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、封止性、耐フラックス性、耐フラックス洗浄液性、信頼性に優れる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムと、それを用いて中空封止された半導体装置に関する。
従来から、電子機器の小型化・軽量化が進められており、これに伴い電子機器に搭載する半導体装置の小型化・軽量化が進められている。
一方、近年、機能素子が基板上に中空封止された半導体装置、例えば、水晶振動子、圧電振動子等の各種振動子、加速度センサー、角速度センサー等の各種センサー類、表面弾性波フィルター等の表面弾性波デバイス、各種MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等が、さまざまな電子機器に多数使用されている。
このような中空部分を必須とする半導体装置には、金属パッケージあるいはセラミックパッケージが適用されてきたが、半導体装置の小型化・軽量化、薄型化に伴い、樹脂封止が必要となってきている。
このような半導体装置の樹脂封止技術として種々の方法が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平11−17490号公報 特開2001−176995号公報 特開2003−17979号公報
しかし、特許文献1〜3の方法では、いずれも中空封止を高精度で生産性良く成形することは困難であった。
本発明の目的は、封止性、耐フラックス性、耐フラックス洗浄液性、信頼性に優れる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムと、それを用いて中空封止された半導体装置を提供するものである。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の成分を含有し且つ特定の厚みを有する樹脂層を用いることにより、フラックス洗浄液による劣化を防ぐことができ、また、特定の材質からなり且つ特定の厚みを有する支持フィルムを用いることにより、フラックスによる樹脂層の膨潤と劣化を防ぎ、中空部の断面形状の変形を防ぐことができることを見出した。それにより、上記目的を達成するに至った。
即ち本発明は以下の通りである。
(1)(A)架橋性官能基を含む重量平均分子量が10万以上且つTgが−50〜50℃である高分子量成分15〜85質量%及びエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性成分15〜85質量%を含む樹脂100質量部、及び(B)フィラー1〜400質量部を含有する樹脂層と、
該樹脂層が、片面に形成される支持フィルムと、を有し、
前記支持フィルムの材質が、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ポリエーテルケトン、ポリアリレート、芳香族ポリエーテルエーテルケトン及びポリエチレンナフタレートよりなる群から選ばれ、
前記樹脂層の厚さが3〜30μmであり、前記支持フィルムの厚さが5〜50μmであり、
硬化前の160℃、2MPaで18秒間プレスした後におけるフロー量が100〜1500μmである半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム。
(2)前記支持フィルムが、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンの重縮合物からなる芳香族ポリイミドであることを特徴とする上記(1)記載の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム。
(3)前記支持フィルムの樹脂層が形成された面とは反対の面に、厚さが5〜300μmの保護フィルムが積層されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム。
(4)上記(1)記載の中空封止用熱硬化型フィルムを用いて中空封止された半導体装置。
本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムは、封止性、耐フラックス性、耐フラックス洗浄液性、信頼性に優れることから、中空封止される半導体装置の封止に適当できる。
支持フィルム1及び樹脂層2から形成された半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムの模式図である。 支持フィルム1、樹脂層2及び保護層3から形成された半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムの模式図である。 中空封止される半導体装置の封止前の模式図である。 半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムで中空封止された半導体装置の模式図である。
本発明の目的は、封止性、耐フラックス性、耐フラックス洗浄液性、信頼性に優れる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムと、それを用いて中空封止された半導体装置を提供することである。
本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムは、(A)架橋性官能基を含む重量平均分子量が10万以上且つTgが−50〜50℃である高分子量成分15〜85質量%及びエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性成分15〜85質量%を含む樹脂100質量部、及び(B)フィラー1〜400質量部を含有する樹脂層と、
該樹脂層が、片面に形成される支持フィルムと、を有し、
前記支持フィルムの材質が、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ポリエーテルケトン、ポリアリレート、芳香族ポリエーテルエーテルケトン及びポリエチレンナフタレートよりなる群から選ばれ、
前記樹脂層の厚さが3〜30μmであり、前記支持フィルムの厚さが5〜50μmであり、硬化前(以下、「Bステージ状態」ともいう)の160℃、2MPaで18秒間プレスした後におけるフロー量が100〜1500μmであることを特徴とする。
なお、ここで「硬化前(Bステージ状態)」とは、本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムを作製する際、フィルム化の熱履歴で、ある程度硬化反応が進んだ状態のことである。
本発明に使用する(A)成分を構成する架橋性官能基を含む重量平均分子量が10万以上かつTgが−50〜50℃である高分子量成分は、架橋性官能基を有する官能性モノマーを重合した重合体が挙げられる。
架橋性官能基としては、エポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、イソシアヌル基、アミノ基等が挙げられる。架橋性官能基を有する官能性モノマーとして具体的には、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アクリルレート類等が挙げられる。
本発明に使用する架橋性官能基を含む重量平均分子量が10万以上且つTgが−50〜50℃である高分子量成分として、具体的には、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート等の官能性モノマーを含有し、且つ重量平均分子量が10万以上であるエポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体等が好ましく、さらに熱硬化性成分として用いるエポキシ樹脂と非相溶であることが好ましい。
エポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体は、たとえば、エポキシ基含有(メタ)アクリルエステル共重合体、エポキシ基含有アクリルゴム等を使用することができ、エポキシ基含有アクリルゴムがより好ましい。
エポキシ基含有アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とし、主として、ブチルアクリレートとアクリロニトリル等の共重合体や、エチルアクリレートとアクリロニトリル等の共重合体等からなるゴムである。
このような重量平均分子量が10万以上で、且つTgが−50〜50℃であるエポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体としては、たとえば、ナガセケムテックス(株)の製HTR−860P−3等が挙げられる。
高分子量成分の官能性モノマーとして好ましく用いられるグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有反復単位の量は、0.5〜6.0質量%が好ましく、0.5〜5.0質量%がより好ましく、0.8〜5.0質量%が特に好ましい。エポキシ基含有反復単位の量がこの範囲にあると、接着力が確保できるとともに、ゲル化を防止することができる。
高分子量成分の官能性モノマーとしては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のほかに、たとえば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することもできる。なお、本発明において、エチル(メタ)アクリレートとは、エチルアクリレートとエチルメタクリレートの両方を示す。官能性モノマーを組み合わせて使用する場合の混合比率は、エポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体のガラス転移温度(以下「Tg」という)を考慮して決定し、Tgは−50℃〜50℃となるようにする。Tgが−50℃以上であると、Bステージ状態での樹脂層のタック性が適当であり、取り扱い性に問題を生じにくいからである。一方、Tgが50℃以下であると使用する溶媒に可溶となり易いことから好ましい。
本発明において、ガラス転移温度(Tg)は、熱機械分析計(TMA)を用いて測定する。
本発明において、架橋性官能基を含む高分子量成分は、重量平均分子量が10万以上であるが、重量平均分子量は30万〜300万であることが好ましく、50万〜200万であることがより好ましい。重量平均分子量がこの範囲にあると、フィルム状としたときの強度、可とう性、及びタック性が適当であり、また、樹脂層と被着体との密着性を確保できる。
重量平均分子量を上記範囲とするには、官能性モノマーの混合比等で調整することができる。
なお、本発明において、重量平均分子量とは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値を示す。
上記官能性モノマーを重合させて、架橋性官能基を含む重量平均分子量が10万以上且つTgが−50〜50℃である高分子量成分を製造する場合、その重合方法としては特に制限はなく、たとえば、パール重合、溶液重合等の方法を使用することができる。
本発明において、架橋性官能基を含む重量平均分子量が10万以上且つTgが−50〜50℃である高分子量成分の使用量は、(A)成分の総量100質量部に対して15〜85質量部である。上記高分子量成分の使用量が15質量部未満の場合、得られる樹脂層の可とう性が不足して脆くなりやすく、さらには樹脂層の流動性が増大し中空構造部に樹脂層が流れ込みやすい。また上記高分子量成分の使用量が85質量部を超えると得られる樹脂層の流動性が低下しやすく、さらにはフラックス洗浄液に対する耐性が低下しやすい。同様の理由で、上記高分子量成分の使用量は20〜50質量部が好ましく、20〜40質量部がより好ましく、25〜35質量部が特に好ましい。
また本発明において、(A)成分を構成する熱硬化性成分としては、エポキシ樹脂を主成分とし、硬化して接着作用を有するものであれば特に限定されない。なお、ここで「エポキシ樹脂」とは硬化前のエポキシ樹脂化合物のことであり、上記の高分子量成分と混合して硬化させて樹脂層を形成する。また、ここで「エポキシ樹脂を主成分とする」とは、熱硬化性成分に対して硬化前のエポキシ樹脂及び硬化剤が主成分として含有されることである。
熱硬化性成分に主成分として用いられる硬化前のエポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ等の二官能エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;等を使用することができる。また、多官能エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂等、一般に知られているものを適用することができる。
このようなエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ(株)製のエピコート807,815,825,827,828,834,1001,1004,1007,1009;ダウケミカル社製のDER−330,301,361;東都化成(株)製のYD8125,YDF8170;等が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ(株)製のエピコート152,154;日本化薬(株)製のEPPN−201;ダウケミカル社製のDEN−438;等が挙げられ、また、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、日本化薬(株)製のEOCN−102S,103S,104S,1012,1025,1027;東都化成(株)製のYDCN701,702,703,704;等が挙げられる。
多官能エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ(株)製のEpon 1031S;チバスペシャリティーケミカルズ社製のアラルダイト0163;ナガセ化成(株)製のデナコールEX−611,614,614B,622,512,521,421,411,321;等が挙げられる。
アミン型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ(株)製のエピコート604;東都化成(株)製のYH−434;三菱ガス化学(株)製のTETRAD−X,TETRAD−C;住友化学(株)製のELM−120;等が挙げられる。
複素環含有エポキシ樹脂としては、チバスペシャリティーケミカルズ社製のアラルダイトPT810;UCC社製のERL4234,4299,4221,4206;等が挙げられる。
脂環式エポキシ樹脂としては、ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021,2080,エポリードGT300,400,EHPE3150等が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂は、単独で又は2種類以上を組み合わせても、使用することができる。
本発明における(A)成分にはエポキシ樹脂硬化剤を使用することもできる。
エポキシ樹脂硬化剤としては、通常用いられている公知の硬化剤を使用することができる。たとえば、アミン類;ポリアミド;酸無水物;ポリスルフィド;三フッ化ホウ素;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSのようなフェノール性水酸基を1分子中に2個以上有するビスフェノール類;フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のフェノール樹脂;等が挙げられる。特に吸湿時の耐電食性に優れる点で、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂等のフェノール樹脂硬化剤が好ましい。
好ましいフェノール樹脂硬化剤としては、たとえば、大日本インキ化学工業(株)製の商品名:プライオーフェンLF2882、プライオーフェンLF2822、プライオーフェンLF4871、プライオーフェンTD−2090、プライオーフェンTD−2149、プライオーフェンVH−4150、プライオーフェンVH4170等が挙げられる。
本発明において、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性成分の使用量は、(A)成分の総量100質量部に対して15〜85質量部である。上記熱硬化性成分の使用量が15質量部未満の場合、得られる樹脂層の耐熱性及び流動性(フロー量)が低下しやすく、85質量部を超えると得られる樹脂層の可とう性が低下しやすい。同様の理由で、上記熱硬化性成分の使用量は、50〜80質量部が好ましく、60〜80質量部がより好ましく、65〜75質量部が特に好ましい。
本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムの(B)フィラーとしては、特に制限が無く、例えば、結晶性シリカ、非晶性シリカ、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素等を使用することができる。
フィラーの使用量は、(A)樹脂の全総量100質量部に対して1〜400質量部である。上記フィラーの使用量が1質量部未満の場合、樹脂層の弾性率が低下して信頼性が低下しやすく、さらには樹脂層の流動性が増大し中空構造部に樹脂層が流れ込みやすい。また400質量部を超えると、樹脂層と基板の間の密着性が低下しやすい。同様の理由で、上記フィラーの使用量は50〜350質量部が好ましく、100〜300質量部がより好ましく、150〜250質量部が特に好ましい。
本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムを構成する樹脂層は、硬化前の160℃でのフロー量が100〜1500μmである。フロー量が100μm未満の場合、樹脂層と基板との密着性が低下し、貼付面にボイドが発生しやすく、1500μmを超えると樹脂層の流動性が増大し中空構造部に樹脂層が流れ込みやすく、中空構造部の断面形状が変化しやすい。同様の理由で、フロー量は200〜1200μmが好ましく、300〜1000μmがより好ましく、500〜900μmが特に好ましい。
フロー量は、半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムの樹脂層と支持フィルムが積層してある状態で、10×20mmに打ち抜いた短冊状サンプルを、熱圧着試験装置(テスター産業(株)製)を用いて、熱板温度:160℃、圧力:2MPaで18秒間プレスした後、サンプルの端部からはみ出した樹脂の長さを光学顕微鏡で測定した値である。
このフロー量は、例えば、フィラーの充填量を増やしたり、架橋性官能基を含む重量平均分子量が10万以上且つTgが−50〜50℃である高分子量成分の使用量を増やしたり、熱硬化性成分として多官能エポキシ樹脂を使用して樹脂層の橋架け密度を向上させたり、フィルム化する際の熱履歴を増やすことによってBステージ状態での硬化度を向上させることによって小さくすることができる。
本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムを構成する樹脂層の厚さは3〜30μmである。3μm未満の場合、半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムと基板との密着性が低下し、貼付面にボイドが発生しやすく、30μmを超えると中空構造部に樹脂層が流れ込みやすく、中空構造部の断面形状が変化しやすく、さらには半導体装置が厚くなりやすい。同様の理由で、樹脂層の厚さは5〜25μmが好ましく、10〜20μmが特に好ましい。
本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムを構成する支持フィルムの厚さは5〜50μmである。支持フィルムの厚さが5μm未満ではフィルム作製時の強度不足によりフィルムが作製できない可能性が有り、フィルムの厚さが50μmを超えるとフィルムが高価になりやすくさらには半導体装置が厚くなりやすい。同様の理由で、支持フィルムの厚さは5〜30μmが好ましく、10〜20μmがより好ましく、10〜15μmが特に好ましい。
支持フィルムの材質は、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ポリエーテルケトン、ポリアリレート、芳香族ポリエーテルエーテルケトン及びポリエチレンナフタレートよりなる群から選ばれる。これらの材質からなる支持フィルムを樹脂層の片面に設けることにより、フラックスによる樹脂層の膨潤と劣化を防ぐことができる。より詳しくは、支持フィルムの材質を上記のいずれかとすることでフラックスによる樹脂層の膨潤と劣化を防ぐことができ、樹脂層を上述の構成とすることでフラックス洗浄液による劣化防ぐことができ、且つ硬化前の160℃、2MPaで18秒間プレスした後でのフロー量を100〜1500μmとすることで、中空封止を高精度で生産性良く成形できる効果がある。
これらのなかで、耐熱性を向上し、中空構造を歪みなく形成するために、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミドが好ましく、芳香族ポリイミドがより好ましく、ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物とパラフェニレンジアミンの重縮合物からなる芳香族ポリイミドが、低線膨張係数且つ低加熱収縮率である点から特に好ましい。
また必要に応じて、樹脂層と支持フィルムの密着力を向上するために、支持フィルムにプライマー塗布、UV処理、コロナ放電処理、研磨処理、エッチング処理、薬剤処理、高密着力のポリイミド層形成等の表面処理を行っても良い。
本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムの支持フィルムとは反対の面に、保護層を積層することも出来る。この場合、支持フィルム/樹脂層/保護層の順序で保護層を積層することになる。保護層の厚さは5〜300μmであり、好ましくは5〜200μmであり、より好ましくは5〜100μmであり、特に好ましくは10〜100μmである。保護層の厚さが5μm未満ではフィルム作製時の強度不足により十分に保護できない可能性が有り、フィルムの厚さが300μmを超えても特に利点は無く、フィルム自体が高価になる可能性が有る。
保護層として使用できる材料としては特に制限が無く、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルアミドフィルム、ポリエーテルアミドイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルムを使用できる。また、必要に応じて、プライマー塗布、UV処理、コロナ放電処理、研磨処理、エッチング処理、離型処理等の表面処理を行っても良い。
本発明において、樹脂層には着色剤を添加しても良い。
着色剤としては特に制限が無く、例えば、カーボンブラック、黒鉛、チタンカーボン、二酸化マンガン、フタロシアニン系等の顔料あるいは染料を使用することができる。着色剤の使用量は(A)樹脂の全総量100質量部に対して10質量部未満であり、好ましくは8質量部未満であり、より好ましくは6質量部未満であり、特に好ましくは5質量部未満である。着色剤の使用量が10質量部を超えると得られる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムと基板との密着性が低下する可能性がある。
本発明において、樹脂層にはカップリング剤等の添加剤を添加してもよい。
カップリング剤としては、シラン系、チタン系、アルミニウム系等が挙げられるが、シラン系カップリング剤が最も好ましい。
シラン系カップリング剤としては、特に制限は無く、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N‐フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアミノプロピル−トリメトキシシラン、3−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イル−プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル−メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−ジメトキシシラン、3−シアノプロピル−トリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、アミルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリ(メタクリロイルオキエトキシ)シラン、メチルトリ(グリシジルオキシ)シラン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、トリメチルシリルイソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソシアネートシラン、エトキシシランイソシアネート等を使用することができ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
チタン系カップリング剤としては、特に制限は無く、例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(n−アミノエチル)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアエチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタンチリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート、テトラメチルオルソチタネート、テトラエチルオルソチタネート、テトラプロピルオルソチタネート、テトライソブチルオルソチタネート、ステアリルチタネート、クレシルチタネートモノマー、クレシルチタネートポリマー、ジイソプロポキシ−ビス(2,4−ペンタジオネート)チタニウム(IV)、ジイソプロピル−ビス−トリエタノールアミノチタネート、オクチレングリコールチタネート、テトラ−n−ブトキシチタンポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレート等を使用することができ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
アルミニウム系カップリング剤としては、特に制限は無く、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトイス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウム−モノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシド−モノ−エチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−イソ−プロポキシド−モノ−エチルアセトアセテート等のアルミニウムキレート化合物、アルミニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム−sec−ブチレート、アルミニウムエチレート等のアルミニウムアルコレート等を使用することができ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
上記の添加剤は(A)樹脂の全総量100質量部に対して、50質量部以下の配合量にすることが好ましい。上記添加剤の添加量が50質量部より多いと、得られる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムの耐熱性が低下する可能性がある。
半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムは、例えば、支持フィルム上に樹脂層のワニスを塗布した後、加熱乾燥することによって溶剤を除去することによって作製することができる。その時の加熱乾燥条件は、使用する樹脂層の成分や溶剤の種類によって異なるが、一般的には60〜200℃の温度で3〜30分間加熱するものである。
本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムの形態及び使用例に関して図を用いて説明する。
図1は、支持フィルム1及び樹脂層2からなる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム10であり、図2は支持フィルム1、樹脂層2及び保護層3からなる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム10である。また、図3は中空封止される半導体装置の封止前の基板4の模式図である。図3の構造を作製するための方法に特に制限はないが、例えば基板4上に感光性ポリイミドを用いてパターニングすることにより作製することができる。
図1あるいは図2からなる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム10を、図1の場合はそのまま基板4に樹脂層2が接するようにロールラミネートし、図2の場合は保護層3をはく離した後、基板4に樹脂層2が接するようにロールラミネートする。その後、加熱によって樹脂層を硬化させ、中空封止された半導体装置5(図4)を得ることができる。
支持フィルム4に樹脂層2が接するようにロールラミネートする工程は、支持フィルムに負荷を与えず、作業性に優れる点で、ラミネート温度が180℃以下であることが好ましく、140℃以下であることがより好ましく、120℃以下であることが好ましい。
また、好ましいラミネート圧力は、0.05MPa以上1.0MPa以下であり、速度は、0.05m/min以上1.0m/min以下である。
中空封止された半導体用装置の製造方法としては、上述したロールラミネートによる方法に限らず、基板に半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムをヒートプレスで接着する方法を使用することもできる。
本発明の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムは、耐熱性、信頼性、接着性及び作業性に優れるため、その他の半導体装置の封止、半導体素子のデバイス面封止、半導体素子の裏面保護等の用途にも使用することができる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YDF−8170C、エポキシ当量:160)11質量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YDCN−703、エポキシ当量:210)4質量部、フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:プライオーフェンLF4871)10質量部、エポキシ基含有アクリルゴム(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:HHTR−860P−3DR、重量平均分子量:80万、Tg:−7℃)25質量部、1−シアノ−1−フェニルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:キュアゾール2PZ−CN)0.04質量部、シリカフィラー(アドマファイン株式会社製、商品名:SO−C2、比重:2.2g/cm)50質量部、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、商品名:A−189)0.1質量部及びγ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、商品名:A−1160)0.2質量部からなる組成物にシクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、真空脱気して不揮発分(以降NVと略記する)約30質量%のワニスaを得た。
なおNVの測定方法は下記の通りとした。以下、特にことわりがない限り、実施例において「%」は「質量%」である。
NV(%)=(加熱乾燥後のワニス量(g)/加熱乾燥前のワニス量(g))×100
乾燥条件:170℃−1時間
得られたワニスaを支持フィルム(宇部興産製、商品名:ユーピレックス12.5CA、ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物とパラフェニレンジアミンの重縮合物からなる芳香族ポリイミドフィルム、膜厚:12.5μm)上に塗布し、90℃、5分及び110℃、5分間加熱乾燥して、膜厚が17.5μmの塗膜とし、Bステージ状態のフィルムAを得た。
<半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムの評価>
(1)フロー量
得られたフィルムAを10×20mmに打ち抜いた短冊状サンプルとし、樹脂層と支持フィルムが積層してある状態で、熱圧着試験装置(テスター産業(株)製)を用いて、熱板温度:160℃、圧力:2MPaで18秒間プレスした後、サンプルの端部からはみ出した樹脂の長さを光学顕微鏡で測定し、フロー量を算出した。
(2)フラックス処理後の質量変化
得られたフィルムAの支持フィルム側にフラックスを塗布し、120℃で60分加熱した。その後、フィルムAの質量変化を測定した。なお、質量変化の計算方法は下記の通りとした。
質量変化(%)=(処理後のフィルム質量(g)−処理前のフィルム質量(g)/処理前のフィルム質量(g))×100
(3)フラックス洗浄処理後の質量変化
得られたフィルムAをフラックス洗浄液(グリコールエーテル系溶媒95%及び水と界面活性剤の混合物)中に浸漬し、70℃で40分加熱処理した。その後、フィルムAの質量変化を測定した。なお、質量変化の計算方法は下記の通りとした。
質量変化(%)=(処理後のフィルム質量(g)−処理前のフィルム質量(g)/処理前のフィルム質量(g))×100
(4)中空部の断面形状の評価
感光性ポリイミドを用いて基板上に図3の凹形状のパターンを複数形成し、その上から、得られたフィルムAを、ホットロールラミネータ(大成ラミネーター株式会社製、商品名:VA−400III型)を使用して貼付け(ラミネート条件:80℃、0.2MPa、0.5m/min)、フィルム付き基板を得た。その後、80℃で3時間、170℃で1時間、220℃で2時間、順次加熱して樹脂層を硬化し、断面研磨して中空部の断面形状を観察した。
評価基準は以下の通りである。
良好:歪みや剥がれが少なくほぼ設計どおりの形状(直方体)が再現されている状態
(5)PCT(プレッシャークッカーテスト)処理後の中空部の断面形状の評価
感光性ポリイミドを用いて基板上に図3の凹形状のパターンを複数形成し、その上から、得られたフィルムAを、ホットロールラミネータ(大成ラミネーター株式会社製、商品名:VA−400III型)を使用して貼付け(ラミネート条件:80℃、0.2MPa、0.5m/min)、フィルム付き基板を得た。その後、80℃で3時間、170℃で1時間、220℃で2時間、順次加熱して樹脂層を硬化した。その後、得られたフィルム付き基板の支持フィルム側にフラックスを塗布し、120℃で60分加熱した。
さらにダイシングして、図3の凹形状のパターンに個片化した後、フラックス洗浄液(グリコールエーテル系溶媒95%及び水と界面活性剤の混合物)に浸漬し、70℃で40分加熱した。その後、110℃、85%RH、192時間の条件でPCT試験を行い、断面研磨して中空部の断面形状を観察した。
評価基準は以下の通りである。
良好:歪みや剥がれが少なくほぼ設計どおりの形状(直方体)が再現されている状態
以上の評価結果をまとめて表1に示す。
(実施例2)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YDF−8170C、エポキシ当量:160)15質量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YDCN−703、エポキシ当量:210)5質量部、フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:プライオーフェンLF4871)14質量部、エポキシ基含有アクリルゴム(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:HHTR−860P−3DR、重量平均分子量:80万、Tg:−7℃)15質量部、1−シアノ−1−フェニルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:キュアゾール2PZ−CN)0.1質量部、シリカフィラー(アドマファイン株式会社製、商品名:SO−C2、比重:2.2g/cm)50質量部、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、商品名:A−189)0.1質量部及びγ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、商品名:A−1160)0.3質量部からなる組成物にシクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、真空脱気してNV約30%のワニスbを得た。
得られたワニスbを支持フィルム(宇部興産製、商品名:ユーピレックス12.5CA、ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物とパラフェニレンジアミンの重縮合物からなる芳香族ポリイミドフィルム、膜厚:12.5μm)上に塗布し、90℃、5分及び110℃、5分間加熱乾燥して、膜厚が17.5μmの塗膜とし、Bステージ状態のフィルムBを得た。
得られたフィルムBを実施例1と同様の条件で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例3)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YD−8170C、エポキシ当量:160)11質量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YDCN−703、エポキシ当量:210)4質量部、フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:プライオーフェンLF4871)10質量部、エポキシ基含有アクリルゴム(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:HHTR−860P−3DR、重量平均分子量:80万、Tg:−7℃)10質量部、1−シアノ−1−フェニルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:キュアゾール2PZ−CN)0.04質量部、シリカフィラー(アドマファイン株式会社製、商品名:SO−C2、比重:2.2g/cm)66質量部、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、商品名:A−189)0.1質量部及びγ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、商品名:A−1160)0.2質量部からなる組成物にシクロヘキサノンを加えて攪拌混合し、真空脱気してNV約45%のワニスcを得た。
得られたワニスcを支持フィルム(宇部興産製、商品名:ユーピレックス12.5CA、ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物とパラフェニレンジアミンの重縮合物からなる芳香族ポリイミドフィルム、膜厚:12.5μm)上に塗布し、90℃、5分及び110℃、5分間加熱乾燥して、膜厚が17.5μmの塗膜とし、Bステージ状態のフィルムCを得た。
得られたフィルムCを実施例1と同様の条件で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例4)
実施例3において、得られたワニスcを、支持フィルム(東レ株式会社製、商品名:ミクトロンGQ、芳香族ポリアミド、膜厚:12μm)上に塗布し、90℃、5分及び110℃、5分間加熱乾燥して、膜厚が17.5μmの塗膜とし、Bステージ状態のフィルムDを得た。
得られたフィルムDを実施例1と同様の条件で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例5)
実施例3において、得られたワニスcを、支持フィルム(宇部興産製、商品名:ユーピレックス25SGA、ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物とパラフェニレンジアミンの重縮合物からなる芳香族ポリイミドフィルム、膜厚:25μm)上に塗布し、90℃、5分及び110℃、5分間加熱乾燥して、膜厚が30μmの塗膜とし、Bステージ状態のフィルムEを得た。
得られたフィルムCを実施例1と同様の条件で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例6)
実施例3において、得られたワニスcを、支持フィルム(宇部興産製、商品名:ユーピレックス12.5A、ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物とパラフェニレンジアミンの重縮合物からなる芳香族ポリイミドフィルム、膜厚:12.5μm)上に塗布し、90℃、5分及び110℃、5分間加熱乾燥して、膜厚が17.5μmの塗膜とし、さらに保護フィルム(タマポリ製、商品名:NF−13、ポリエチレンフィルム、膜厚:25μm)を50℃でラミネートし、Bステージ状態のフィルムFを得た。
得られたフィルムFから保護フィルムを剥がした後に、実施例1と同様の条件で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(比較例1)
実施例2において、得られたワニスbを、離型フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社、商品名:ピューレックスA31B、表面離型処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、膜厚:38μm)上に塗布し、90℃、5分及び110℃、5分間加熱乾燥して、膜厚が30μmの塗膜とし、Bステージ状態のフィルムGを得た。
得られたフィルムGを実施例1と同様の条件で評価した。結果をまとめて表1に示す。
Figure 2010251397
本発明により、封止性、耐フラックス性、耐フラックス洗浄液性、信頼性に優れる半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルムを提供できる。
1 支持フィルム
2 樹脂層
3 保護層
4 基板
5 中空封止された半導体装置
10 半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム

Claims (4)

  1. (A)架橋性官能基を含む重量平均分子量が10万以上且つTgが−50〜50℃である高分子量成分15〜85質量%及びエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性成分15〜85質量%を含む樹脂100質量部、及び(B)フィラー1〜400質量部を含有する樹脂層と、
    該樹脂層が、片面に形成される支持フィルムと、を有し、
    前記支持フィルムの材質が、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ポリエーテルケトン、ポリアリレート、芳香族ポリエーテルエーテルケトン及びポリエチレンナフタレートよりなる群から選ばれ、
    前記樹脂層の厚さが3〜30μmであり、前記支持フィルムの厚さが5〜50μmであり、
    硬化前の160℃、2MPaで18秒間プレスした後におけるフロー量が100〜1500μmである半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム。
  2. 前記支持フィルムが、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンの重縮合物からなる芳香族ポリイミドであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム。
  3. 前記支持フィルムの樹脂層が形成された面とは反対の面に、厚さが5〜300μmの保護フィルムが積層されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置用中空封止用熱硬化型フィルム。
  4. 請求項1記載の中空封止用熱硬化型フィルムを用いて中空封止された半導体装置。
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