JP2010250211A - 投写型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の光源を使用した投写型表示装置において、テーパロッドインテグレータの入射面に蓄積された埃等の異物が光線によって焼付くことに起因する照度の低下を抑制する。
【解決手段】複数の光源と、表示デバイス部と、複数の光源の出力光を合成する光合成部と、光合成部の出力光を表示デバイス部に伝搬し、色処理を行う集光・色処理部と、表示デバイスの出力光により映像を投写する投写部とを備えた投写型表示装置であって、光合成部は入射面24が露出したロッドインテグレータ14を備え、さらに、入射面24における異物の付着を防止または抑制する送風機51を備えることを特徴とする。
【選択図】図5
【解決手段】複数の光源と、表示デバイス部と、複数の光源の出力光を合成する光合成部と、光合成部の出力光を表示デバイス部に伝搬し、色処理を行う集光・色処理部と、表示デバイスの出力光により映像を投写する投写部とを備えた投写型表示装置であって、光合成部は入射面24が露出したロッドインテグレータ14を備え、さらに、入射面24における異物の付着を防止または抑制する送風機51を備えることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
本発明は、発光体としての光源およびテーパロッドインテグレータを備えたプロジェクター等の投写型表示装置に関し、特に、テーパロッドインテグレータの入射面の保護に係わる技術に関するものである。
従来、大画面の映像を得るための装置として、DMD(Digital Micromirror Device)や液晶等の画像表示デバイスを使って光源ランプからの光を映像信号で変調して光学像を形成し、投写レンズによりスクリーン上に拡大投写するプロジェクター等の投写型表示装置が知られている。
2灯式、1チップDLP(Digital Light Processing)型の投写型表示装置では、カラーホイールによる色順次照明が必要であり、光利用率の向上のためには、光束をカラーホイール上で収束させ、複数の色が混合照明される時間を抑制する必要がある。これに対し、照度ムラ、色ムラ、および照明ロスを抑制する目的で、従来、テーパロッドインテグレータを使用する方法が提案されている。テーパロッドインテグレータは、ロッドの中心軸方向(長手方向)にテーパ構造を備えており、出射光を絞り込み、照明ロスを低減することができる。ただし、テーパロッドインテグレータ(以下、単に「ロッドインテグレータ」と略記することもある)を使用する場合には、埃等の異物に起因する映像品質の劣化が発生するため、異物に対する対策が映像品質向上の解決すべき重要課題となっている。
これに対して、ロッドインテグレータにおける埃等の異物対策としては、従来、遮光物を配設して過剰な温度上昇を阻止する方法、光透過性の仕切り板を設けて内部への埃等の流入を抑制する方法、および入射面および射出面と隣接する光学部品を密着して配設する方法が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、複数の光源を備えた投写型表示装置の用途の拡大に伴い、近年、高輝度・高効率の要求が高まっている。これに対応するためには、光源から発射された光の利用効率を高めることが必要である。特に、ロッドインテグレータの入射面には複数の光源から強い光を受けるため、入射面に埃等の異物が付着すると焼付きが発生し除去が困難になり、ロッドインテグレータの機能が一旦低下すると回復することができない。したがって、ロッドインテグレータを使用する場合には、入射面における異物の付着防止は特に重要な技術上の課題であり、入射面を対象とする対策が必要になっている。特に、投写型表示装置を地下鉄の駅などにおいて下向き投写で常設設置して使用する場合、ロッドインテグレータの入射面は上向きとなり、入射面には鉄粉などを含んだ埃が溜まりやすくなるので、入射面における異物付着対策はさらに重要となる。
この課題に対して、従来の方法は、光学系の配置や機能、放熱特性等に特段の影響を与えることなく、ロッドインテグレータの入射面を異物の付着から保護するという点で改善すべき課題を残している。
本発明は、このような課題を解決するものであり、複数の光源を使用した投写型表示装置において、光学系の配置や機能、放熱特性等に特段の影響を与えることなく、筺体内部に露出したロッドインテグレータの入射面における異物の付着を抑制し、高品質で耐久性に優れた投写型表示装置を実現することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の投写型表示装置は、複数の光源と、表示デバイスと、複数の光源の出力光を合成する光合成手段と、光合成手段の出力光を表示デバイスに伝搬する集光手段と、表示デバイスの出力光により映像を投写する投写手段とを筺体の内部に備えた投写型表示装置であって、光合成手段は入射面が露出したロッドインテグレータを備え、さらに、入射面における異物の付着を防止または抑制する入射面保護手段を備えることを特徴とする。
このような構成により、筺体の内部に配設されたテーパロッドインテグレータに対して入射面保護手段をさらに配設し、入射面における異物の付着を防止または抑制することが可能となる。したがって、ロッドインテグレータの入射面に複数の光源から強い光を受けた場合であっても、入射面において埃等の異物の付着に起因する焼付きの発生を防止または抑制することができる。これにより、入射面における異物の付着に伴うロッドインテグレータの機能の低下を抑制し、高品質で耐久性に優れた投写型表示装置を実現することができる。また、この方法を実施するにあたり、光学系の配置や機能、放熱特性等に特段の支障を与えることがなく、設計に係わる自由度が高い。
また、本発明の投写型表示装置は、入射面保護手段として、入射面に付着した異物を除去する構造を備える。このような構成により、入射面に付着した異物を除去することが可能となる。したがって、定期的に入射面の清浄化を実施することにより、ロッドインテグレータの機能を維持することができ、品質および耐久性に優れた投写型表示装置を実現することができる。
また、本発明の投写型表示装置は、入射面保護手段として、入射面またはその近傍に異物付着防護構造を備える。このような構成により、入射面またはその近傍に防護構造を配設することが可能となり、入射面における異物の付着を防止または抑制することができる。
また、本発明の投写型表示装置は、入射面保護手段として、筺体内部への異物の侵入を抑制する構造を備える。このような構成により、筺体内部への異物の侵入を抑制することが可能となり、入射面における異物の付着を抑制することができる。
また、本発明の投写型表示装置では、入射面の近傍に送風手段を配設し、または排気ファンをさらに備え、排気ファンを逆回転して吸気を行い、空気を入射面に吹きつける。このような構成により、送風手段により入射面に付着した異物を除去することができる。
また、本発明の投写型表示装置では、入射面の近傍に、入射面より大きな面積を有する透明な保護部材を移動可能に配置し、保護部材の入射面の保護に使用する領域を切り替え、または、入射面に近接してシャッターを配置し、非使用時にはシャッターを閉じる。このような構成により、保護ガラスなどの保護部材のクリーンな部分を入射面の保護に使用し、使用済みの領域に付着した異物をブラシなどで除去した後、再使用することが可能となり、または、非使用時にはシャッターを閉じることにより入射面への異物の付着を抑制することが可能となる。したがって、防護部材に付着した異物を除去することにより、ロッドインテグレータの入射面に特段の処置を実施することなく、入射面への異物の付着を抑制することができる。
また、本発明の投写型表示装置では、入射面の近傍に異物を吸着する部材を配設し、または、入射面に対して異物が付着しにくい材料により被覆を行い、または、排気ファンをさらに備え、排気ファンの通気口にシャッターを配設し、非使用時にはシャッターを閉じる。このような構成により、入射面の近傍における異物の量を低減することが可能となり、入射面に異物が付着しにくい環境を設定することができる。したがって、入射面における異物の付着を抑制することができる。
本発明の構成によれば、筺体の内部に入射面が露出したテーパロッドインテグレータを備えた投写型表示装置において、光学系の配置や機能、放熱特性等に特段の支障を与えることなく、ロッドインテグレータの入射面における異物の付着を防止または抑制することが可能となり、ロッドインテグレータの機能の低下を抑制し、高品質で耐久性に優れた投写型表示装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図8を用いて説明する。
(実施の形態)
まず、図1および図2を用いて、本発明の実施の形態における投写型表示装置(以下、「本装置1」と略記することもある)における光学システムの概要について簡単に説明する。図1は、本発明の実施の形態における本装置1の光学システム2の外観を示す斜視図であり、図2は、光学システム2の主要な構成を示す。
まず、図1および図2を用いて、本発明の実施の形態における投写型表示装置(以下、「本装置1」と略記することもある)における光学システムの概要について簡単に説明する。図1は、本発明の実施の形態における本装置1の光学システム2の外観を示す斜視図であり、図2は、光学システム2の主要な構成を示す。
本装置1における光学システム2は、2個のランプ11、12からの出力光を合成する光合成手段としての光合成部30、DMDなどの画像表示素子を備えた表示デバイス部50、光合成部30からの出力光を表示デバイス部50に伝搬する集光および色処理を行う集光・色処理部40、および表示デバイス部50からの出力光により映像を投写する投写手段としての投写部60を備えている。
光学システム2は光軸を共有する一組の対向する2個のランプ11、12を備え、ランプ11には断面形状が楕円面である凹面鏡11aの内部に光源としての発光管11bが配設されている。ランプ12も同様の凹面鏡12aおよび発光管12bを備えている。発光管11b、12bには超高圧水銀灯を使用し、凹面鏡11a、12aには、ガラス製機材の内面に赤外光を透過させ可視光を反射させる誘電体光学多層膜が形成されている。
以下、図2を参照しながら光学システム2の主要な構成および機能について述べる。
光学システム2は、2灯式1チップDLPプロジェクターの光学システムの一例である。
発光管11b、12bからの白色光は、それぞれ凹面鏡11a、12aで集光された後、合成ミラー13a、13bによって折り返され、相互に重ならない収束光としてロッドインテグレータ14に入射する。テーパロッドインテグレータ14に入射した光束は、内部で多重反射により部分光束に分割・重畳され、出射面で均一化される。テーパロッドインテグレータ14の構成および機能については、後述する。
カラーホイール15は、赤、青、緑のフィルターで構成される。テーパロッドインテグレータ14からの光束は、カラーホイール15を通過することにより、赤、青、緑の色光に分離され、順次色が切り替えられる色順次照明となる。カラーホイール15の各フィルター角度は、ランプ11、12の発光特性に合わせて決定する。
カラーホイール15を通過した光束は、リレーレンズ16、反射ミラー17、フィールドレンズ18によりTIR(Total Internal Reflection)プリズム19に入射し、DMD素子20を照明する。DMD素子20で変調された光が投写レンズ21に入射し、DMD素子上の画像がスクリーン(図示せず)上に拡大投写される。
1チップDLP方式では、カラーホイール15による色順次照明が必要であり、光の利用効率を高めるためには、光束をカラーホイール15上で収束させ、複数の色が混合照明される時間を抑制する必要がある。これに対する措置として、本装置1では光学システム2に、テーパロッドインテグレータ14を使用し、カラーホイール15上の光束径を小さくして混合時間を抑制している。
なお、ランプ11、12の近傍には冷却ファン22、23が配設されており、ランプ11、12の温度上昇を抑制し、本装置1の筺体70内部(図4)の温度を所定の範囲にすることができる。
図3は、テーパロッドインテグレータ14の構成および機能を示す斜視図および説明図である。
図3(a)に示すように、テーパロッドインテグレータ14は、四角形状の入射面24および出射面25と、入射面24および出射面25を結合する四つの側面14a、14b、14c、14dにより構成される。そのうち側面14aおよび側面14bはテーパ状に対向するテーパ面を構成している。同様に、側面14cおよび側面14dもテーパ状に対向するテーパ面を構成している。
テーパのないロッドインテグレータにより2灯の光を合成する場合、ロッドの出射側の光学系の取り込み角度内に十分な光束が入らない。これに対して、テーパロッドインテグレータ14は、図3(b)に示すように、発光管11b、12bから発する光の合成角θ1が大きくなる方向のみテーパ構造を備えたテーパロッドインテグレータ14を使用すると、テーパ面により照明光の角度変換を行い、2灯の合成角θ1の光束を入射面24から取り込み、出射面25における取り込み角度θ2と整合を取ることができる。これにより、2灯から発せられる光束をすべて取り込み、集光・色処理部40(図2)から表示デバイス部50(図2)に進行させることができる。
図4は、本装置1に搭載された光学システム2を構成する主要な機構部品に関する配置図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。本装置1は、筺体70の内部に光学システム2を構成する主要な機構部品である光合成部30および投写部60が、図4に示すように配置されている。
つぎに、本発明の構成上の特徴であるテーパロッドインテグレータ14の入射面の保護に係わる構成について、図5〜図8を用いて説明する。
本装置1では、図1および図2に示すように、筺体70(図4)の内部に光学システム2が収納され、テーパロッドインテグレータ14は入射面24が露出した状態で配設されている。したがって、テーパロッドインテグレータ14の入射面24が筺体70の内部の空気中に晒され、空気中に浮遊する埃等の異物が付着しやすい。特に、本装置1の非使用時には冷却ファン等による筺体内部の排気動作が停止するため、異物が筺体の内部に侵入しやすくなる。異物としては、塵や埃、筺体構造の微細な破片などのほか、粉塵の多い場所に設置された場合には、鉄粉等が含まれる。これらの異物が入射面24に付着し堆積すると、入射面24には発光管11b、12bから発せられた強力な光が照射されるため、入射面24に異物の焼付きが発生する。異物が一旦焼付くと除去が困難になるほか、入射面24における光の透過率が低下する。これにより、本装置1は照度が低下して回復が難しくなり、表示品質および耐久性の低下の原因となる。この現象は本装置1を劇場などの高い場所に設置した場合に特に顕著であり、天井の埃などが付着して、メンテナンスが困難になる。
これに対して、本装置1は、入射面24における異物の付着に対する措置として、入射面24における塵、埃等の異物の付着を防止または抑制する入射面保護手段を備えることを構成上の特徴としている。
このような構成により、筺体70の内部に配設された入射面保護手段により、入射面24における異物の付着を防止または抑制することが可能となる。したがって、ロッドインテグレータ14の入射面24に複数の光源から強い光を受けた場合であっても、入射面24において埃等の異物の付着に起因する焼付きの発生を防止または抑制することができる。これにより、入射面24における異物の付着に伴うロッドインテグレータ14の機能の低下を抑制し、高品質で耐久性に優れた投写型表示装置を実現することができる。また、この方法を実施するにあたり、光学システム2に係わる配置や機能、放熱特性等に特段の支障を与えることがなく、設計に係わる自由度も高い。
以下に、入射面保護手段の構成に係わる実施例について、図5〜図8を用いて説明する。
(実施例1)
図5および図6は、入射面保護手段として、入射面24の近傍に送風手段を配設し、入射面24に付着した異物を除去する構造を備えた事例を示す説明図である。図5に示す事例は、ロッドインテグレータ14の入射面24と対向した位置に小型の送風機51にノズル52を付加した構成とし、ノズル52から発した空気を入射面24に対して矢印方向に直接、集中して吹きつけることができる。合成ミラー13a、13bとの位置関係については、送風機51およびノズル52を合成ミラー13a、13bに対して傾斜して配置するなど、設計上の対処を行う。このような構成により、入射面24に付着した異物を除去することが可能となる。したがって、本装置1の停止時などに定期的に入射面24の清浄化を実施することにより、ロッドインテグレータ14の機能を維持することができ、表示品質および耐久性に優れた投写型表示装置を実現することができる。図6に示す事例は、送風機51を合成ミラー13aまたは合成ミラー13bと対向する位置に配設した事例であり、ノズル52から合成ミラー13aまたは合成ミラー13bに向けて送風を行い、合成ミラー13aまたは合成ミラー13bにおいて矢印方向に反射させ、空気を入射面24に対して間接的に集中して吹きつけることができる。この事例では、送風機51により、入射面24に加えて合成ミラー13aまたは合成ミラー13bに付着した異物の除去を行うことができる。
図5および図6は、入射面保護手段として、入射面24の近傍に送風手段を配設し、入射面24に付着した異物を除去する構造を備えた事例を示す説明図である。図5に示す事例は、ロッドインテグレータ14の入射面24と対向した位置に小型の送風機51にノズル52を付加した構成とし、ノズル52から発した空気を入射面24に対して矢印方向に直接、集中して吹きつけることができる。合成ミラー13a、13bとの位置関係については、送風機51およびノズル52を合成ミラー13a、13bに対して傾斜して配置するなど、設計上の対処を行う。このような構成により、入射面24に付着した異物を除去することが可能となる。したがって、本装置1の停止時などに定期的に入射面24の清浄化を実施することにより、ロッドインテグレータ14の機能を維持することができ、表示品質および耐久性に優れた投写型表示装置を実現することができる。図6に示す事例は、送風機51を合成ミラー13aまたは合成ミラー13bと対向する位置に配設した事例であり、ノズル52から合成ミラー13aまたは合成ミラー13bに向けて送風を行い、合成ミラー13aまたは合成ミラー13bにおいて矢印方向に反射させ、空気を入射面24に対して間接的に集中して吹きつけることができる。この事例では、送風機51により、入射面24に加えて合成ミラー13aまたは合成ミラー13bに付着した異物の除去を行うことができる。
別の応用事例としては、例えば、図5において、送風機51を配設せずに冷却用の排気ファン22、23を逆方向に回転させて筺体70の内部に吸気を行い、空気を入射面24に吹きつける方法を使用することができる。この構成では、排気ファン22、23により発光管11b、12bを点灯する前に、入射面24に向けて送風を行い、風圧により付着した異物を除去する。さらに入射面24の近傍に吸気ダクト(図示せず)を設け、除去した異物を外部に導出する構成とすることにより、異物除去の効果をさらに高めることができる。
(実施例2)
図7は、入射面保護手段として、入射面24またはその近傍に異物付着防護構造を備えた事例を示す説明図である。異物付着防護構造の実施例としては、入射面24の近傍に、入射面24より大きな面積を有する透明なガラスなどの保護部材71を移動可能に配置する。図7(a)に示すように、保護部材71を二つの領域71a、71bに区分し、A方向に移動することにより、入射面24の保護に使用する領域を領域71aから領域71bに切り替えることができる。例えば、保護部材71のクリーンな領域71aを入射面24に密接させて入射面24の保護領域として使用し、一定時間使用後、使用領域を領域71aから領域71bに切り替える際に、使用済みの領域71aに付着した異物をブラシ(図示せず)などで除去して再使用することにより、入射面24における異物の付着を防護する効果を高めることができる。図7(b)は、保護部材71の領域を九つに区分して、AおよびB向に移動する事例を示す。この事例では、使用済みの領域のクリーニングを行うことなく、保護部材71を長時間使用することができる。
図7は、入射面保護手段として、入射面24またはその近傍に異物付着防護構造を備えた事例を示す説明図である。異物付着防護構造の実施例としては、入射面24の近傍に、入射面24より大きな面積を有する透明なガラスなどの保護部材71を移動可能に配置する。図7(a)に示すように、保護部材71を二つの領域71a、71bに区分し、A方向に移動することにより、入射面24の保護に使用する領域を領域71aから領域71bに切り替えることができる。例えば、保護部材71のクリーンな領域71aを入射面24に密接させて入射面24の保護領域として使用し、一定時間使用後、使用領域を領域71aから領域71bに切り替える際に、使用済みの領域71aに付着した異物をブラシ(図示せず)などで除去して再使用することにより、入射面24における異物の付着を防護する効果を高めることができる。図7(b)は、保護部材71の領域を九つに区分して、AおよびB向に移動する事例を示す。この事例では、使用済みの領域のクリーニングを行うことなく、保護部材71を長時間使用することができる。
別の応用事例としては、保護部材71として、保護ガラスに代えて入射面24にシャッターを近接して配置し、非使用時にシャッターを閉じる方法、入射面24の近傍に静電フィルターまたは磁石を配設してホコリまたは金属分を吸着する方法を使用することができ、異物の付着に対する防護の効果を発揮することができる。さらに、入射面24に対して耐熱性帯電防止フィルター等の異物が付着しにくい材料により被覆を行う方法であっても、同様の効果を発揮することができる。
なお、保護部材71の配設位置については、入射面24と密着させて配設する方法または、入射面との間に隙間を設け周囲をシールする方法により、異物付着防護の効果を高めることができる。
(実施例3)
図8は、入射面保護手段として、本装置1の筺体70の内部に異物が侵入することを抑制する構造を備えた事例を示す説明図である。排気ファン22、23の通気口にはシャッター81、82がそれぞれ配設されている。また、シャッター81、82の開閉扉81a、82aには弱いバネ力が付勢され、排気ファン22、23の非使用時には、開閉扉81a、82aをそれぞれ閉じることができる。シャッター81、82の開閉動作については、電動で制御する方法、または、排気ファン22、23の風圧により開閉扉81a、82aを開く方法を使用することができる。図8に示す事例では、排気ファン22に配設されたシャッター81は開閉扉81aが閉じた状態を示し、排気ファン23に配設されたシャッター82は、排気ファン23の排気動作による風圧で開閉扉82aが開き、筺体70の内部の排気が行われている状態を示す。本装置1の使用時は排気ファン22、23が作動し筺体70の内部に異物が侵入しにくいため、非使用時に本装置1の開口部(シャッター81、82)を閉じ、筺体70の内部への異物の侵入を抑制する。このような構成により、入射面24の近傍に浮遊する異物の量を低減することが可能となり、入射面24に異物が付着しにくい環境を設定することができる。したがって、入射面24における異物の付着を抑制することができる。
図8は、入射面保護手段として、本装置1の筺体70の内部に異物が侵入することを抑制する構造を備えた事例を示す説明図である。排気ファン22、23の通気口にはシャッター81、82がそれぞれ配設されている。また、シャッター81、82の開閉扉81a、82aには弱いバネ力が付勢され、排気ファン22、23の非使用時には、開閉扉81a、82aをそれぞれ閉じることができる。シャッター81、82の開閉動作については、電動で制御する方法、または、排気ファン22、23の風圧により開閉扉81a、82aを開く方法を使用することができる。図8に示す事例では、排気ファン22に配設されたシャッター81は開閉扉81aが閉じた状態を示し、排気ファン23に配設されたシャッター82は、排気ファン23の排気動作による風圧で開閉扉82aが開き、筺体70の内部の排気が行われている状態を示す。本装置1の使用時は排気ファン22、23が作動し筺体70の内部に異物が侵入しにくいため、非使用時に本装置1の開口部(シャッター81、82)を閉じ、筺体70の内部への異物の侵入を抑制する。このような構成により、入射面24の近傍に浮遊する異物の量を低減することが可能となり、入射面24に異物が付着しにくい環境を設定することができる。したがって、入射面24における異物の付着を抑制することができる。
以上の通り、本発明の構成によれば、筺体70の内部に入射面24が露出したテーパロッドインテグレータ14を備えた投写型表示装置において、光学システム2の配置や機能、放熱特性等に特段の支障を与えることなく、ロッドインテグレータ14の入射面24における異物の付着を防止または抑制することが可能となり、ロッドインテグレータ14の機能の低下を抑制し、高品質で耐久性に優れた投写型表示装置を実現することができる。特に、投写型表示装置を地下鉄の駅などにおいて下向き投写で常設設置して使用する場合のように、ロッドインテグレータ14の入射面24に鉄粉などを含んだ埃が溜まりやすくなる状況においても、入射面24における異物の付着を効果的に防止することが可能となる。また、この構成を実施するにあたり、光学システム2に係わる配置や機能、放熱特性等に特段の支障を与えることがなく、設計に係わる自由度も高い。
なお、本実施の形態においては、光軸10を共有する一組の対向する2個の光源を使用しているが、対向する2個の光源を二組以上備え、または3個以上の光源数であっても、同様の考え方に基づいて投写型表示装置を構成することができることは、言うまでもない。
本発明の構成によれば、テーパロッドインテグレータを備えた投写型表示装置において、テーパロッドインテグレータの入射面における異物の付着および堆積を防止または抑制することが可能であり、優れた表示品質および耐久性が求められるDLP方式の投写型表示装置として有用である。
1 投写型表示装置
2 光学システム
10 光軸
11,12 ランプ
11a,12a 凹面鏡
11b,12b 発光管
13a,13b 合成ミラー
14 テーパロッドインテグレータ
14a,14b,14c,14d 側面
15 カラーホイール
16 リレーレンズ
17 反射ミラー
18 フィールドレンズ
19 TIRプリズム
20 DMD素子
21 投写レンズ
22,23 冷却ファン(排気ファン)
24 入射面
25 出射面
30 光合成部
40 集光・色処理部
50 表示デバイス部
51 送風機
52 ノズル
60 投写部
70 筺体
70a,70b,70c 脚部
71,72 保護部材(保護ガラス)
71a,71b 領域
81,82 シャッター
81a,82a 開閉扉
θ1,θ2 合成角(取り込み角度)
2 光学システム
10 光軸
11,12 ランプ
11a,12a 凹面鏡
11b,12b 発光管
13a,13b 合成ミラー
14 テーパロッドインテグレータ
14a,14b,14c,14d 側面
15 カラーホイール
16 リレーレンズ
17 反射ミラー
18 フィールドレンズ
19 TIRプリズム
20 DMD素子
21 投写レンズ
22,23 冷却ファン(排気ファン)
24 入射面
25 出射面
30 光合成部
40 集光・色処理部
50 表示デバイス部
51 送風機
52 ノズル
60 投写部
70 筺体
70a,70b,70c 脚部
71,72 保護部材(保護ガラス)
71a,71b 領域
81,82 シャッター
81a,82a 開閉扉
θ1,θ2 合成角(取り込み角度)
Claims (11)
- 複数の光源と、表示デバイスと、前記複数の光源の出力光を合成する光合成手段と、前記光合成手段の出力光を前記表示デバイスに伝搬する集光手段と、前記表示デバイスの出力光により映像を投写する投写手段とを筺体の内部に備えた投写型表示装置であって、前記光合成手段は入射面が露出したロッドインテグレータを備え、さらに、前記入射面における異物の付着を防止または抑制する入射面保護手段を備えることを特徴とする投写型表示装置。
- 前記入射面保護手段として、前記入射面に付着した異物を除去する構造を備えることを特徴とする請求項1に記載の投写型表示装置。
- 前記入射面保護手段として、前記入射面またはその近傍に異物付着防護構造を備えることを特徴とする請求項1に記載の投写型表示装置。
- 前記入射面保護手段として、筺体内部への異物の侵入を抑制する構造を備えることを特徴とする請求項1に記載の投写型表示装置。
- 前記入射面の近傍に送風手段を配設することを特徴とする請求項2に記載の投写型表示装置。
- 排気ファンをさらに備え、前記排気ファンを逆回転して吸気を行い、空気を入射面に吹きつけることを特徴とする請求項2に記載の投写型表示装置。
- 前記入射面の近傍に、前記入射面より大きな面積を有する透明な保護部材を移動可能に配置し、前記保護部材の前記入射面の保護に使用する領域を切り替えることを特徴とする請求項3に記載の投写型表示装置。
- 前記入射面に近接してシャッターを配置し、非使用時には前記シャッターを閉じることを特徴とする請求項3に記載の投写型表示装置。
- 前記入射面の近傍に異物を吸着する部材を配設することを特徴とする請求項3に記載の投写型表示装置。
- 前記入射面に対して異物が付着しにくい材料により被覆を行うことを特徴とする請求項3に記載の投写型表示装置。
- 排気ファンをさらに備え、前記排気ファンの通気口にシャッターを配設し、非使用時には前記シャッターを閉じることを特徴とする請求項4に記載の投写型表示装置。
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2009101821A JP2010250211A (ja) | 2009-04-20 | 2009-04-20 | 投写型表示装置 |
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Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022526422A (ja) * | 2019-08-29 | 2022-05-24 | アップル インコーポレイテッド | ヘッドマウントデバイス用光学モジュール |
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-
2009
- 2009-04-20 JP JP2009101821A patent/JP2010250211A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110515261A (zh) * | 2019-08-28 | 2019-11-29 | 青岛海信激光显示股份有限公司 | 投影设备 |
CN110515261B (zh) * | 2019-08-28 | 2021-11-09 | 青岛海信激光显示股份有限公司 | 投影设备 |
JP2022526422A (ja) * | 2019-08-29 | 2022-05-24 | アップル インコーポレイテッド | ヘッドマウントデバイス用光学モジュール |
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