JP2010249309A - エンジンの回転部の密封装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジンの回転部50に円筒形スリーブ51を嵌め、この円筒形スリーブ51の外周面52に、エンジンに固定したオイルシール53を接当させたエンジンの回転部の密封装置において、円筒形スリーブ51として、円筒形鋼材の外周面52に焼き入れ処理を施して表面硬度を高め、その後に焼き戻し処理をしないもの、或いは、その後に低温焼き戻し処理をしたものを用いる。焼き入れ処理としては、レーザー焼き入れ処理、高周波焼き入れ処理、浸炭焼き入れ処理を用いる。
【選択図】図1
Description
この種の密封装置によれば、簡単な構造で回転部の周囲からのエンジンオイルの漏れを防止できる利点がある。
しかし、この従来技術では、一般に円筒形スリーブとして、円筒形鉄鋳物の外周面に硬質クロムメッキ処理したものを用いるため、問題がある。
円筒形スリーブは厚さ2〜3mm程度、内径100mm程度の薄肉円筒成型品が主流であるが、鉄鋳物ではこのような薄肉円筒成型品を高い寸法精度で得ることが困難であるため、密封性能が低い。
円筒形スリーブは薄肉円筒成型品であるため、鉄鋳物では鋳造時に湯が回りにくい。また、鉄鋳物は表面に凹凸があるため、メッキ処理前に高精度の表面研磨を行う必要があるが、薄肉円筒成型品は研磨時のチャッキングで変形しやすい等の問題がある。これらの理由により、円筒形スリーブの製作が困難である。
請求項1に係る発明の発明特定事項は、次の通りである。
図1に例示するように、エンジンの回転部(50)に円筒形スリーブ(51)を嵌め、この円筒形スリーブ(51)の外周面(52)に、エンジンに固定したオイルシール(53)を接当させたエンジンの回転部の密封装置において、
円筒形スリーブ(51)として、円筒形鋼材の外周面(52)に焼き入れ処理を施して表面硬度を高め、その後に焼き戻し処理を施さないものを用いる、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。
請求項6に係る発明の発明特定事項は、次の通りである。
エンジンの回転部(50)に円筒形スリーブ(51)を嵌め、この円筒形スリーブ(51)の外周面(52)に、エンジンに固定したオイルシール(53)を接当させたエンジンの回転部の密封装置において、
円筒形スリーブ(51)として、円筒形鋼材の外周面(52)に焼き入れ処理を施して表面硬度を高め、その後に低温焼き戻し処理を施したものを用い、
低温焼き戻し処理では、円筒形鋼材を100°C〜150°Cに昇温させ、所定時間その温度を保持した後に徐冷する、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。
請求項1に係る発明は、次の効果を奏する。
《効果1》 密封性能が高い。
鋼材では、管材の拡管処理、プレス加工で得た椀形材の端壁部の切り落とし処理等により、薄肉円筒成型品を高い寸法精度で得ることができるため、密封性能が高い。
円筒形スリーブ(51)として、円筒形鋼材の外周面(52)に焼き入れ処理を施して表面硬度を高めたものを用いるので、凹凸のある鉄鋳物の表面にメッキ処理を施す場合のような高精度の表面研磨は必要なく、円筒形スリーブ(51)の製作が容易である。
円筒形スリーブ(51)として、焼き入れ処理を施した後に焼き戻し処理を施さないものを用いるので、焼き入れ処理で低下した靭性が回復せず、円筒形スリーブ(51)の交換時に、タガネ等を用いることにより、古くなった円筒形スリーブ(51)を人力で割り、エンジンの回転部(50)から取り外すことができる。
請求項2から請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明の効果1〜3に加え、次の効果を奏する。
《効果4》 エンジンの回転部への円筒形スリーブの取り付けが容易になる。
円筒形鋼材の内周面(54)には焼き入れ処理を施さないので、その部分の靭性が低下せず、エンジンの回転部(50)に円筒形スリーブ(51)を圧入して取り付ける場合等に、円筒形スリーブ(51)にクラックが発生する不具合を防止することができる。このため、エンジンの回転部(50)への円筒形スリーブ(51)の取り付けが容易になる。
請求項5に係る発明は、請求項4の効果に加え、次の効果を奏する。
浸炭焼き入れ処理では、浸炭過程の後の拡散過程を実施しないので、拡散過程で円筒形鋼材の外周面(52)の靭性が回復するのを避けることができ、効果3がより確実に得られる。
請求項6に係る発明は、請求項1の効果1〜3に加え、次の効果を奏する。
《効果5》 円筒形スリーブの耐久性を高めることができる。
円筒形スリーブ(51)として、円筒形鋼材の外周面(52)に焼き入れ処理を施して表面硬度を高め、その後に低温焼き戻し処理を施したものを用いるので、低温焼き戻し処理により、円筒形スリーブ(51)を収縮させた後、この円筒形スリーブ(51)をエンジンの回転部(50)に嵌めることができる。
このため、エンジンの運転と停止により、エンジンの回転部(50)に嵌めた円筒形スリーブ(51)が加熱され、その後、冷却されても、円筒形スリーブ(51)が再収縮せず、使用中に発生する円筒形スリーブ(51)のクラック(いわゆる置き割れ)を防止し、円筒形スリーブ(51)の耐久性を高めることができる。
なお、円筒形鋼材を150°Cを越える温度まで昇温させた後に徐冷する通常の焼き戻し処理を施した場合とは異なり、低温焼き戻し処理を施した場合には、焼き入れ処理で低下した靭性が回復せず、効果3を支障なく確保することができる。
請求項7〜9に係る発明は、請求項6の効果に加え、上記効果4を奏する。
(請求項10に係る発明)
請求項10に係る発明は、請求項9に係る発明の効果に加え、上記効果次の効果を奏する。
浸炭焼き入れ処理では、浸炭過程の後の拡散過程を実施しないので、拡散過程で円筒形鋼材の外周面(52)の靭性が回復するのを避けることができ、効果3がより確実に得られる。
この回転部の密閉装置を備えたエンジンの概要は、次の通りである。
図3に示すように、このエンジンは、シリンダブロック(11)とシリンダヘッド(16)とヘッドカバー(17)とオイルパン(18)とクランク軸(1)を備えている。シリンダブロック(11)の前部には、ベルト伝動装置(44)を配置し、クランク軸(1)からベルト伝動装置(44)で冷却ファン(45)を駆動する。シリンダブロック(11)の後部には、フライホイル収容ケース(19)を組み付けている。シリンダブロック(11)とフライホイル収容ケース(19)との間には、ギヤトレイン(14)を収容し、フライホイル収容ケース(19)内にはフライホイル(2)を収容している。
図1に示すように、クランクギヤ(3)をフライホイル(2)と隣り合う位置に配置し、クランクギヤ(3)をクランク軸(1)とは別部品で構成し、クランク軸(1)のクランクギヤ嵌合軸部(6)に、クランクギヤ(3)を嵌めている。
図2に示すように、クランク軸中心軸線(5)の周囲に複数の取付ボルト(8)を配置し、図1に示すように、これら取付ボルト(8)をフライホイル(2)のボルト挿通孔(2a)とクランクギヤ(3)のボルト挿通孔(3a)とに貫通させ、これら取付ボルト(8)をクランク軸(1)に設けたクランクギヤ受け座(40)のメネジ部(9)にネジ嵌合させ、その締結力で、フライホイル(2)とクランクギヤ受け座(40)のクランクギヤ受け面(40a)との間にクランクギヤ(3)を挟み付けて、クランク軸(1)にクランクギヤ(3)とフライホイル(2)とを共締めしている。
クランクギヤ受け座(40)は、クランクギヤ(1)のフライホイル(2)側の端部ジャーナル(4)と隣合う位置に配置している。
図3に示すように、取付ボルト(8)をネジ嵌合させるメネジ部(9)は、クランクギヤ受け座(40)と端部ジャーナル(4)とにわたって形成し、端部ジャーナル(4)は他の中間ジャーナル(10)よりも径大にしている。
図1に示すように、エンジンの回転部(50)に円筒形スリーブ(51)を嵌め、この円筒形スリーブ(51)の外周面(52)に、エンジンに固定したオイルシール(53)を接当させている。
回転部(50)は、クランク軸(1)にキー固定したクランクギヤ(3)のスリーブ取り付けボス部(3b)である。円筒形スリーブ(51)は、スリーブ取り付けボス部(3b)に圧入して取り付ける。この回転部(50)はクランク軸(1)や動弁カム軸や燃料噴射カム軸であってもよい。オイルシール(53)は円環形のもので、ギヤケース壁(13)に固定している。
レーザー焼き入れ処理を用いることに代えて、高周波焼き入れ処理、或いは浸炭焼き入れ処理を用いてもよい。
中炭素鋼の円筒形鋼材の外周面(52)にレーザー光を2秒程度照射し、円筒形鋼材の外周面(52)を800°C程度まで急速加熱し、その後、冷却剤を用いずに自己冷却する。焼き戻し処理は施さない。
レーザー焼き入れ処理を施し、その後に焼き戻し処理を施さないこの実施形態の場合には、タガネを用いることにより、円筒形スリーブ(51)を人力で割り、スリーブ取り付けボス部(3b)から取り外すことができた。
比較例として、レーザー焼き入れ処理を施し、その後に焼き戻し処理を施した円筒形スリーブを作成したが、この比較例のものはタガネを用いて人力で割ることはできなかった。比較例での焼き戻し処理は、円筒形スリーブを200°C程度に昇温させ、2時間程度この温度を保持した後に徐冷して行った。
中炭素鋼の円筒形鋼材の外周面(52)に銅線を巻き付けてコイル状にし、銅線に交流を2秒程度流し、円筒形鋼材の外周面(52)に渦電流を発生させ、ジュール熱により円筒形、鋼材の外周面(52)を800°C程度まで急速加熱し、その後、冷却水等の冷却剤により急冷し、焼き入れ処理を完了した。焼き戻し処理は施さない。
比較例として、高周波焼き入れ処理を施し、その後に焼き戻し処理を施した円筒形スリーブを作成したが、この比較例のものはタガネを用いて人力で割ることはできなかった。比較例での焼き戻し処理は、円筒形スリーブを200°C程度に昇温させ、2時間程度この温度を保持した後に徐冷して行った。
中炭素鋼の円筒形鋼材の内周面を浸炭防止剤でマスキングし、浸炭過程の後、拡散過程を実施することなく、冷却水等の冷却剤により急冷し、焼き入れ処理を完了した。その後に焼き戻し処理は施さない。
浸炭過程は、一酸化炭素の雰囲気下、CP(カーボンポテンシャル)1.25%、処理温度875°C、処理時間2.5時間時間とした。
浸炭過程は、一酸化炭素の雰囲気下、CP(カーボンポテンシャル)1.0%〜1.5%、処理温度850°C〜900°C、処理時間1時間〜4時間とするのが望ましい。
浸炭焼き入れ処理で拡散過程を実施せず、浸炭過程のみ実施し、その後に焼き戻し処理を施さないこの実施形態の場合には、タガネを用いることにより、円筒形スリーブ(51)を人力で割り、スリーブ取り付けボス部(3b)から取り外すことができた。
比較例の拡散過程は、一酸化炭素の雰囲気下、CP(カーボンポテンシャル)0.9%、処理温度845°C、処理時間2.5時間とした。
比較例の焼き戻し処理は、円筒形スリーブを200°C程度に昇温させ、2時間程度この温度を保持した後に徐冷して行った。
浸炭過程の後、拡散過程を実施し、その後に焼き戻し処理を施さない円筒形スリーブを実施形態として用いることもできる。
この実施形態の場合には、タガネを用いて人力で割ることはできたものの、拡散過程を実施しなかった実施形態と比べ、強い人力を要した。
浸炭焼き入れ処理の場合には、中炭素鋼に代えて、低炭素鋼を用いてもよい。浸炭焼き入れ処理の場合に、中炭素鋼や低炭素鋼を用いるのは、焼き入れ処理によって、円筒形鋼材の外周面(52)の硬度を十分に高めることができるとともに、円筒形鋼材の成形が容易だからである。
低温焼き戻し処理では、円筒形鋼材を100°C〜150°Cに昇温させ、所定時間その温度を保持した後に徐冷する。低温焼き戻し処理をすることにより、焼き入れ処理で低下した靭性を回復させないようにするとともに、いわゆる置き割れを防止するためである。
すなわち、低温焼き戻し処理により、円筒形スリーブ(51)を収縮させた後、この円筒形スリーブ(51)をエンジンの回転部(50)に嵌めることができる。
なお、円筒形鋼材を150°Cを越える温度まで昇温させた後に徐冷する通常の焼き戻し処理を施した場合とは異なり、低温焼き戻し処理を施した場合には、焼き入れ処理で低下した靭性が回復せず、円筒形スリーブ(51)の交換時に、タガネ等を用いることにより、古くなった円筒形スリーブ(51)を人力で割り、エンジンの回転部(50)から取り外すことができる。
レーザー焼き入れ処理を用いることに代えて、高周波焼き入れ処理、或いは、浸炭焼き入れ処理を用いてもよい。
低温焼き戻し処理は、円筒形鋼材に16秒程度レーザーを照射し、100°C〜150°Cに昇温させた後に徐冷する。低温焼き戻し処理は、円筒形鋼材に2秒〜30秒程度レーザーを照射し、100°C〜150°Cに昇温させた後に徐冷するのが望ましい。
また、この実施形態の場合には、エンジンの回転部(50)に円筒形スリーブ(51)を嵌め、エンジンを運転しても、円筒形スリーブ(51)にいわゆる置き割れが生じなかった。
レーザー焼き入れ処理を施し、その後に焼き戻し処理を行わなかった実施形態のものは、エンジンの運転状態によっては、いわゆる置き割れを生じることがあった。
低温焼き戻し処理は、円筒形鋼材を100°C〜150°Cに昇温させ、1時間程度その温度を保持した後に徐冷する。低温焼き戻し処理は、円筒形鋼材を100°C〜150°Cに昇温させ、0.5時間〜2時間そのその温度を保持した後に徐冷するのが望ましい。
また、この実施形態の場合には、エンジンの回転部(50)に円筒形スリーブ(51)を嵌め、エンジンを運転しても、円筒形スリーブ(51)にいわゆる置き割れが生じなかった。
高周波焼き入れ処理を施し、その後に焼き戻し処理を行わなかった実施形態のものは、エンジンの運転状態によっては、いわゆる置き割れを生じることがあった。
低温焼き戻し処理は、円筒形鋼材を100°C〜150°Cに昇温させ、1時間程度その温度を保持した後に徐冷する。低温焼き戻し処理は、円筒形鋼材を100°C〜150°Cに昇温させ、0.5時間〜2時間そのその温度を保持した後に徐冷するのが望ましい。
また、この実施形態の場合には、エンジンの回転部(50)に円筒形スリーブ(51)を嵌め、エンジンを運転しても、円筒形スリーブ(51)にいわゆる置き割れが生じなかった。
浸炭焼き入れ処理を施し、その後に焼き戻し処理を行わなかった実施形態のものは、エンジンの運転状態によっては、いわゆる置き割れを生じることがあった。
(51) 円筒形スリーブ
(52) 外周面
(53) オイルシール
(54) 内周面
Claims (10)
- エンジンの回転部(50)に円筒形スリーブ(51)を嵌め、この円筒形スリーブ(51)の外周面(52)に、エンジンに固定したオイルシール(53)を接当させたエンジンの回転部の密封装置において、
円筒形スリーブ(51)として、円筒形鋼材の外周面(52)に焼き入れ処理を施して表面硬度を高め、その後に焼き戻し処理を施さないものを用いる、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。 - 請求項1に記載したエンジンの回転部の密封装置において、
焼き入れ処理として、レーザー焼き入れ処理を用いることにより、円筒形鋼材の内周面(54)には焼き入れ処理を施さず、円筒形鋼材の外周面(52)には焼入れ処理を施す部分的な焼き入れ処理を行ったものを、円筒形スリーブ(51)として用いる、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。 - 請求項1に記載したエンジンの回転部の密封装置において、
焼き入れ処理として、高周波焼き入れ処理を用いることにより、円筒形鋼材の内周面(54)には焼き入れ処理を施さず、円筒形鋼材の外周面(52)には焼入れ処理を施す部分的な焼き入れ処理を行ったものを、円筒形スリーブ(51)として用いる、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。 - 請求項1に記載したエンジンの回転部の密封装置において、
焼き入れ処理として、円筒形鋼材の内周面(54)をマスキングした浸炭焼き入れ処理を用いることにより、円筒形鋼材の内周面(54)には焼き入れ処理を施さず、円筒形鋼材の外周面(52)には焼入れ処理を施す部分的な焼き入れ処理を行ったものを、円筒形スリーブ(51)として用いる、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。 - 請求項4に記載したエンジンの回転部の密封装置において、
浸炭焼き入れ処理では、浸炭過程の後の拡散過程を実施しない、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。 - エンジンの回転部(50)に円筒形スリーブ(51)を嵌め、この円筒形スリーブ(51)の外周面(52)に、エンジンに固定したオイルシール(53)を接当させたエンジンの回転部の密封装置において、
円筒形スリーブ(51)として、円筒形鋼材の外周面(52)に焼き入れ処理を施して表面硬度を高め、その後に低温焼き戻し処理を施したものを用い、
低温焼き戻し処理では、円筒形鋼材を100°C〜150°Cに昇温させ、所定時間その温度を保持した後に徐冷する、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。 - 請求項6に記載したエンジンの回転部の密封装置において、
焼き入れ処理として、レーザー焼き入れ処理を用いることにより、円筒形鋼材の内周面(54)には焼き入れ処理を施さず、円筒形鋼材の外周面(52)には焼入れ処理を施す部分的な焼き入れ処理を行ったものを、円筒形スリーブ(51)として用いる、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。 - 請求項6に記載したエンジンの回転部の密封装置において、
焼き入れ処理として、高周波焼き入れ処理を用いることにより、円筒形鋼材の内周面(54)には焼き入れ処理を施さず、円筒形鋼材の外周面(52)には焼入れ処理を施す部分的な焼き入れ処理を行ったものを、円筒形スリーブ(51)として用いる、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。 - 請求項6に記載したエンジンの回転部の密封装置において、
焼き入れ処理として、円筒形鋼材の内周面(54)をマスキングした浸炭焼き入れ処理を用いることにより、円筒形鋼材の内周面(54)には焼き入れ処理を施さず、円筒形鋼材の外周面(52)には焼入れ処理を施す部分的な焼き入れ処理を行ったものを、円筒形スリーブ(51)として用いる、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。 - 請求項9に記載したエンジンの回転部の密封装置において、
浸炭焼き入れ処理では、浸炭過程の後の拡散過程を実施しない、ことを特徴とするエンジンの回転部の密封装置。
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