JP2010249205A - 車両の油圧制御機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つのオイルポンプを備えた車両の油圧制御機構において、逆止弁を設けなくとも停止中のオイルポンプへの逆流を防止することができる車両の油圧制御機構を提供する。
【解決手段】本実施例によれば、電動オイルポンプ12から出力される第1油圧P1および機械式オイルポンプ16から出力される第2油圧P2に基づいて、第1入力ポート14および第2入力ポート18の少なくともいずれか一方を吐出ポート24と連通させる切替弁10を有するため、切替弁10によって油圧の逆流が好適に防止される。
【選択図】図1
【解決手段】本実施例によれば、電動オイルポンプ12から出力される第1油圧P1および機械式オイルポンプ16から出力される第2油圧P2に基づいて、第1入力ポート14および第2入力ポート18の少なくともいずれか一方を吐出ポート24と連通させる切替弁10を有するため、切替弁10によって油圧の逆流が好適に防止される。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両の油圧制御機構に係り、特に、2つのオイルポンプを有する油圧制御機構に関するものである。
従来、自動変速機等からなる車両の動力伝達装置においては、油圧によって駆動される油圧アクチュエータが複数個備えられており、油圧制御機構によってその複数個の油圧アクチュエータの駆動状態が制御されることで、動力伝達装置の作動状態が制御されてきた。また、油圧制御機構に供給される油圧は、例えばエンジンによって駆動される機械式のオイルポンプによって発生させられ、上記油圧を元圧として油圧アクチュエータ等に供給される。
近年では、例えばエコラン車両やハイブリッド車両など、エンジンが車両の走行状態に応じて停止されるものもあり、エンジン停止時(すなわち機械式のオイルポンプの停止時)に油圧を供給する代替手段として、機械式のオイルポンプとは別に例えば電動モータによって駆動される電動オイルポンプを並列に備えた車両も実現されている。例えば特許文献1に記載のハイブリッド車両においてもエンジン駆動ポンプおよびモータ駆動ポンプを備えており、パワーステアリング装置において、それぞれ逆止弁(チェックバルブ)を介して接続され、操作状態に応じて2つのポンプを選択的に作動させている。また、特許文献2においても、2つのオイルポンプを並列に有する油圧コントロールユニットにおいて、それぞれの逆止弁を介して接続され、いずれか高い側の油圧が油圧コントロールユニットに出力されるように構成されている。
ところで、特許文献1および2をはじめとする2のオイルポンプを有する油圧制御機構において、いずれか一方のオイルポンプから油圧を供給する際、非駆動中の他方のオイルポンプへの逆流を防止するための逆止弁が各オイルポンプの出口に設けられている。ここで、上記逆止弁を設けない場合、駆動しているオイルポンプから非駆動中のオイルポンプ側に作動油が逆流することとなるので、損失が大きくなり、オイルポンプの効率が低下し、油圧制御機構への油圧供給が不十分となる可能性が生じる。これに対して、オイルポンプの容量(ポンプ容量)を増加させることで、油圧供給の低下を防止することができるが、エンジンによって駆動する機械式オイルポンプの場合、エンジンへの負荷が増大し、燃費が悪化する。また、電動モータによって駆動される電動オイルポンプの場合、電動モータが大きくなり、コスト高や搭載性が悪化する。したがって、逆止弁は必要となるが、逆止弁を設けることで、コスト高や搭載性の自由度が制限されるなどの問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、2つのオイルポンプを備えた車両の油圧制御機構において、逆止弁を設けなくとも停止中のオイルポンプへの逆流を防止することができる車両の油圧制御機構を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)第1のオイルポンプと第2のオイルポンプとを備える車両の油圧制御機構において、(b)前記第1のオイルポンプに接続される第1入力ポートと、前記第2のオイルポンプと接続される第2入力ポートとを、備え、(c)前記第1のオイルポンプから出力される第1油圧に基づいて、前記第1入力ポートと吐出ポートとを連通させ、(d)前記第2のオイルポンプから出力される第2油圧に基づいて、前記第2入力ポートと前記吐出ポートとを連通させ、(e)前記第1のオイルポンプから出力される第1油圧および前記第2のオイルポンプから出力される第2油圧に基づいて、前記第1入力ポートおよび前記第2入力ポートと前記吐出ポートとを連通させる切替弁を有することを特徴とする。
請求項1にかかる発明の車両の油圧制御機構によれば、前記第1のオイルポンプから出力される第1油圧に基づいて、前記第1入力ポートと吐出ポートとを連通させ、前記第2のオイルポンプから出力される第2油圧に基づいて、前記第2入力ポートと前記吐出ポートとを連通させ、前記第1のオイルポンプから出力される第1油圧および前記第2のオイルポンプから出力される第2油圧に基づいて、前記第1入力ポートおよび前記第2入力ポートと前記吐出ポートとを連通させる切替弁を有するものである。このようにすれば、前記第1のオイルポンプから出力される第1油圧および前記第2のオイルポンプから出力される第2油圧に基づいて、前記第1入力ポートおよび前記第2入力ポートの少なくともいずれか一方を吐出ポートと連通させる切替弁を有するため、切替弁によって油圧の逆流が好適に防止される。例えば、第1のオイルポンプ駆動がされる一方、第2のオイルポンプが停止される場合、第1のオイルポンプから出力される第1油圧によって、第1入力ポートと吐出ポートが連通される一方、第2入力ポートと吐出ポートとの連通が遮断されるように、切換弁の油路が切り替えられる。また、第1のオイルポンプが停止される一方、第2のオイルポンプが駆動される場合、第2のオイルポンプから出力される第2油圧によって、第1入力ポートと吐出ポートとの連通が遮断される一方、第2入力ポートと吐出ポートとが連通されるように、切換弁の油路が切り替えられる。さらに、第1のオイルポンプおよび第2のオイルポンプから油圧が出力される場合、第1油圧および第2油圧によって、第1入力ポートおよび第2入力ポートと吐出ポートとが連通されるように、切替弁の油路が切り替えられる。上記のように切替弁の油路が第1油圧および第2油圧によって好適に切り替えられることで、逆止弁を設けることなく、油圧制御機構への油圧の供給が可能となる。
ここで、好適には、前記切替弁は、切替弁内の油路を切り替えるためのスプール弁子を有しており、第1油圧によってスプール弁子を一方側に移動させるための第1油室と、第2油圧によってスプール弁子を一方向側とは反対である他方向側に移動させるための第2油室を備えており、第1油圧および第1油室でのスプール弁子の受圧面積に基づく付勢力、第2油圧および第2油室でのスプール弁子の受圧面積に基づく付勢力、およびスプリング力によってスプール弁子が適宜移動させられるものである。このようにすれば、第1油室の受圧面積、第2油圧の受圧面積、およびスプリング力を好適に設定することで、スプール弁子を第1油圧および第2油圧に応じて好適に移動させることができる。
また、好適には、前記第1のオイルポンプは、電動モータによって駆動される電動オイルポンプであり、前記第2のオイルポンプは、エンジンによって駆動される機械式のオイルポンプである。このようにすれば、第2のオイルポンプはエンジン駆動中は駆動される一方、エンジン停止時は非駆動となるが、エンジン停止中に電動モータによって第1のオイルポンプを駆動させることで、常時油圧アクチュエータへの油圧供給が可能となる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が好適に適用されるハイブリッド形式の車両用動力伝達装置において、油圧制御機構に油圧を供給する際に、油圧供給経路を好適に切り替える切替弁10を説明するための油圧回路図である。切替弁10は、電動オイルポンプ12に接続されている第1入力ポート14および機械式オイルポンプ16に接続されている第2入力ポート18を、電動オイルポンプ12から出力される第1油圧P1および機械式オイルポンプ16から出力される第2油圧P2に基づいて、吐出ポート24へ適宜連通するように切り替えるための弁であり、例えば油圧制御回路のバルブボデー20内に設けられている。なお、吐出ポート24から出力される油圧は、図示しないレギュレータバルブ等によって調圧され、例えば図示しない複数個の油圧アクチュエータの元圧として供給される。なお、本実施例の電動オイルポンプ12が本発明の第1のオイルポンプに対応しており、機械式オイルポンプ16が本発明の第2のオイルポンプに対応している。
切替弁10は、内部にスプール弁子22を備えており、そのスプール弁子22の位置が変更されることで油路が切り替えられるようになっている。切替弁10には、第1入力ポート14と接続されている第1油路26、第2入力ポート18と接続されている第2油路28、吐出ポート24に接続されて適宜第1油路26と連通される第3油路30、吐出ポート24に接続されて適宜第2油路28と連通される第4油路32、第1油路26から分岐されて第1油室34に接続される第5油路36、および第2油路28から分岐されて第2油室38に接続される第6油路40が形成されている。
また、スプール弁子22は、第1油室34に供給される第1油圧P1を受けるための第1ランド22a、第2油室38に供給される第2油圧P2を受けるための第2ランド22b、および第1油路26と第3油路30との連通並びに第2油路28と第4油路32との連通を適宜遮断するための第3ランド22cを備えている。さらに、第2油室38にはスプリング42が設けられており、スプール弁子22を第1油室34側に向かって付勢している。また、第1ランド22aの受圧面積をA1とし、第2ランド22bの受圧面積A2と定義する。なお受圧面積は、第1、第2ランド(22a、22b)と第1、第2油室(34、38)とが接触する面積に相当する。
第1入力ポート14には、電動オイルポンプ12によって発生させられた第1油圧P1が供給される。電動オイルポンプ12は、電動モータ44によって駆動させられる歯車式のギヤポンプで構成される。また、第2入力ポート18には、機械式オイルポンプ16によって発生させられた第2油圧P2が供給される。機械式オイルポンプ16は、エンジン46の駆動に伴って駆動される歯車式のギヤポンプで構成される。したがって、エンジン46が停止されると、機械式オイルポンプ16は停止されることとなる。このような場合に、電動オイルポンプ12が駆動されることで、エンジン46が停止されても油圧アクチュエータ等への油圧の供給が可能となる。
ここで、本実施例のハイブリッド形式の動力伝達装置では、エンジン走行中はエンジンの駆動に伴って機械式オイルポンプ16が駆動させられ、モータ走行に切り替えられると、エンジン46が停止されるため、油圧の供給源が機械式オイルポンプ16から電動オイルポンプ12に切り替えられる。したがって、上記のように電動オイルポンプ12と機械式オイルポンプ16とで、適宜油圧を発生させることとなる。
ここで、図1は、例えばエンジン走行中において、機械式オイルポンプ16を駆動させる一方、電動オイルポンプ12を停止させた場合の切替弁10の状態を示している。図1について説明すると、機械式オイルポンプ16の駆動に伴って、第2油圧P2が第2入力ポート18から供給される。このとき、電動オイルポンプ12は停止中であるため、電動オイルポンプ12から油圧は供給されない。
そして、第2油圧P2が第6油路40を通って第2油室38へ供給されるため、第2油圧P2および第2ランド22bの受圧面積A2に基づく付勢力F2(=P2×A2)およびスプリング42による付勢力FSによって、スプール弁子22が第1油室34側に移動させられている。このようにスプール弁子22が移動させられると、図1に示すように、第2油路28と第4油路32とが連通させられるので、第2油圧P2が第4油路32を通って吐出ポート24から出力される。一方、第1油路26と第3油路30との連通は、第3ランド22cによって遮断(非連通)される。すなわち、機械式オイルポンプ16から出力される第2油圧P2に基づいて、第2入力ポート18と吐出ポート24とが連通される一方、第1入力ポート14と吐出ポート24とが非連通とされる。したがって、第2油圧P2の第1油路26側への逆流が防止される。
図2は、例えばモータ走行中において、エンジン46が停止されるに伴って機械式オイルポンプ16が停止される一方、電動オイルポンプ12を駆動させた場合の切替弁10の状態を示している。図2について説明すると、電動オイルポンプ12の駆動に伴って、第1油圧P1が第1入力ポート14から供給される。このとき、機械式オイルポンプ16は停止中であるため、機械式オイルポンプ16から油圧は供給されない。
そして、第1油圧P1が第5油路36を通って第1油室34に供給されるため、第1油圧P1および第1ランド22aの受圧面積A1に基づく付勢力F1(=P1×A1)が、スプリング42による付勢力FSを上回り、スプール弁子22が第2油室38側へ移動させられる。このようにスプール弁子22が移動させられると、図2に示すように、第1油路26と第3油路30とが連通させられるので、第1油圧P1が第3油路30を通って吐出ポート24から出力される。一方、第2油路28と第4油路32との連通は、第3ランド22cによって遮断(非連通)される。すなわち、電動オイルポンプ12から出力される第1油圧P1に基づいて、第1入力ポート14と吐出ポート24とが連通される一方、第2入力ポート18と吐出ポート24とが非連通とされる。したがって、第1油圧P1の第2油路28側の逆流が防止される。
図3は、例えばエンジン回転が低下して必要とされる油圧が機械式オイルポンプ16のみでは発生させることができないと判断されたときに、電動オイルポンプ12をさらに駆動させて油圧を発生させた場合の切替弁10の状態を示している。図3について説明すると、電動オイルポンプ12の駆動に伴って、第1油圧P1が第1入力ポート14から供給されると共に、機械式オイルポンプ16の駆動に伴って、第2油圧P2が第2入力ポート18から供給される。
このとき、第1油圧P1が第5油路36を通って第1油室34へ供給されるため、第1油圧P1および第1ランド22aの受圧面積A1に基づく付勢力F1が発生する。また、第2油圧P2が第6油路40を通って第2油室38へ供給されるため、第2油圧P2および第3ランド22cの受圧面積A2に基づく付勢力F2が発生する。したがって、スプール弁子22には、付勢力F1、付勢力F2、およびスプリング42による付勢力FSが同時に作用する。ここで、付勢力F1は、式(1)で示され、付勢力F2は、式(2)で示され、スプール弁子22に作用する力(付勢力)の関係は、式(3)に示す力(付勢力)の釣り合い式で示される。
F1=P1×A1・・・・(1)
F2=P2×A2・・・・(2)
F1=F2+FS=P1×A1=P2×A2+FS・・・・(3)
F2=P2×A2・・・・(2)
F1=F2+FS=P1×A1=P2×A2+FS・・・・(3)
そして、上記式(3)が成立する位置にスプール弁子22が移動させられる。したがって、図3に示す状態で式(3)が成立するように、すなわちスプール弁子22が釣り合うように、スプリング42の弾性力、受圧面積A1、A2が設定される。例えば、電動オイルポンプ12の第1油圧P1および機械式オイルポンプ16の第2油圧P2が等しい場合、スプリング42の付勢力FSを考慮して、受圧面積A1が受圧面積A2よりも大きくなるよう設計される。
図3に示すようにスプール弁子22が移動されると、第1油路26および第3油路30が連通されると共に、第2油路28および第4油路32が連通されることで、電動オイルポンプ12および機械式オイルポンプ16の両方からの油圧が吐出ポート24から出力される。
上記をまとめると図4に示す表の通りとなる。なお、図4において、ポンプ1(EOP)が電動オイルポンプ12に対応しており、ポンプ2(MOP)が機械式オイルポンプ16に対応している。態様(1)は、電動オイルポンプ12(EOP)が駆動する一方、機械式オイルポンプ16(MOP)が停止された場合を示している。このとき、第1油路26と第3油路30とが連通する一方、第2油路28および第4油路32がランド22cによって非連通とされる(図2参照)。態様(2)は、電動オイルポンプ12(EOP)が停止される一方、機械式オイルポンプ16(MOP)が駆動された場合を示している。このとき、第1油路26および第3油路30が第3ランド22cによって非連通とされる一方、第2油路28および第4油路32が連通される(図1参照)。態様(3)は、電動オイルポンプ12(EOP)および機械式オイルポンプ16(MOP)が同時に駆動された場合を示している。このとき、第1油路28および第3油路30が連通されると共に、第2油路28および第4油路32が連通される状態となる(図3参照)。上記より、切替弁10では、電動オイルポンプ12から出力される第1油圧P1および機械式オイルポンプ16から出力される第2油圧P2に基づいて、第1入力ポート14および第2入力ポート18が吐出ポート24に連通される。
図5に、モータ走行からエンジン走行へ切り替わるに際して、電動オイルポンプ12および機械式オイルポンプ16の作動状態に基づいて、切替弁10の油路が切り替えられる態様を一例として説明する。なお、図5においても電動オイルポンプ12がEOPに対応しており、機械式オイルポンプ16がMOPに対応している。
S1は、車両停止時やモータ走行(EV走行)時の状態を示している。このとき、電動オイルポンプ12(EOP)のみ駆動されるので、態様(1)および図2の状態となる。具体的には、第1油路26および第3油路30が連通される一方、第2油路28および第4油路32が非連通とされる。したがって、機械式オイルポンプ16側への油圧の逆流が防止される。
次いで、エンジン46が起動されると、エンジン46起動直後は、エンジン回転速度が低いため、機械式オイルポンプ16(MOP)による油圧供給が不十分となる(S2)。このとき、電動オイルポンプ12(EOP)をさらに駆動させることで、態様(3)および図3の状態となる。したがって、第1油路26と第3油路30とが連通されると共に、第2油路28と第4油路32とが連通されることで、電動オイルポンプ12および機械式オイルポンプ16から出力される油圧(第1油圧P1および第2油圧P2)が吐出ポート24から吐出される。
そして、エンジン回転速度が高くなると、機械式オイルポンプ16(MOP)による油圧供給量が大きくなるため、電動オイルポンプ12(EOP)が停止される(S3)。このとき、機械式オイルポンプ16(MOP)のみ駆動されるので、態様(2)および図1に示す状態となる。したがって、第1油路26と第3油路30とが非連通とされる一方、第2油路28と第4油路32とが連通されるため、電動オイルポンプ12側への油圧の逆流が防止される。
上述のように、本実施例によれば、電動オイルポンプ12から出力される第1油圧P1および機械式オイルポンプ16から出力される第2油圧P2に基づいて、第1入力ポート14および第2入力ポート18の少なくともいずれか一方を吐出ポート24と連通させる切替弁10を有するため、切替弁10によって油圧の逆流が好適に防止される。例えば、電動オイルポンプ12が駆動される一方、機械式オイルポンプ16が停止される場合、電動オイルポンプ12から出力される第1油圧P1によって、第1入力ポート14と吐出ポート24が連通される一方、第2入力ポート18と吐出ポート24との連通が遮断されるように、切換弁10の油路が切り替えられる。また、電動オイルポンプ12が停止される一方、機械式オイルポンプ16が駆動される場合、機械式オイルポンプ16から出力される第2油圧P2によって、第1入力ポート14と吐出ポート24との連通が遮断される一方、第2入力ポート18と吐出ポート24とが連通されるように、切換弁10の油路が切り替えられる。さらに、電動オイルポンプ12および機械式オイルポンプ16から油圧が出力される場合、第1油圧P1および第2油圧P2によって、第1入力ポート14および第2入力ポート18と吐出ポート24とが連通されるように、切替弁10の油路が切り替えられる。上記のように切替弁10の油路が第1油圧P1および第2油圧P2によって好適に切り替えられることで、逆止弁を設けることなく、油圧制御機構への油圧の供給が可能となる。
また、本実施例によれば、切替弁10は、切替弁内の油路を切り替えるためのスプール弁子22を有しており、第1油圧P1によってスプール弁子22を一方側に移動させるための第1油室34と、第2油圧P2によってスプール弁子22を一方向側とは反対である他方向側に移動させるための第2油室38を備えており、第1油圧P1および第1油室34でのスプール弁子22の受圧面積A1に基づく付勢力F1、第2油圧P2および第2油室38でのスプール弁子22の受圧面積A2に基づく付勢力F2、およびスプリング力FSによってスプール弁子22が適宜移動させられるものである。このようにすれば、第1油室34の受圧面積A1、第2油圧38の受圧面積A2、およびスプリング力FSを好適に設定することで、スプール弁子22を第1油圧P1および第2油圧P2に応じて好適に移動させることができる。
また、本実施例によれば、切替弁10を設けることで、逆止弁を省略することができるため、部品点数の増加を抑制することができ、製造コストを抑制することができる。また、搭載性を向上させることができる。また、切替弁10においては、電動オイルポンプ12および機械式オイルポンプ16の両方から吐出ポートへ油圧を供給することができる。
また、本実施例によれば、エンジン停止時は、機械式オイルポンプ16が停止されるが、このときに電動オイルポンプ12を駆動させることで、エンジン停止時であっても油圧供給が可能となる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、ハイブリッド形式の車両において本発明が好適に適用されているが、例えば車両停止時にはエンジンが停止されるエコラン形式の車両であっても本発明を好適に適用することができる。すなわち、2つのオイルポンプが設けられる油圧制御機構を有する車両であれば、適宜本発明を適用することができる。
また、前述の実施例では、電動オイルポンプ12が第1入力ポート14に接続されると共に、機械式オイルポンプ16が第2入力ポート18に接続されているが、電動オイルポンプ12が第2入力ポート18に接続されると共に、機械式オイルポンプ16が第1入力ポート14に接続される構成であっても構わない。
また、前述の実施例では、電動オイルポンプ12および機械式オイルポンプ16共に、歯車式のギヤポンプで構成されているが、例えばベーン式のオイルポンプなど他の形式のオイルポンプであっても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:切替弁
12:電動オイルポンプ(第1のオイルポンプ)
14:第1入力ポート
16:機械式オイルポンプ(第2のオイルポンプ)
18:第2入力ポート
24:吐出ポート
P1:第1油圧
P2:第2油圧
12:電動オイルポンプ(第1のオイルポンプ)
14:第1入力ポート
16:機械式オイルポンプ(第2のオイルポンプ)
18:第2入力ポート
24:吐出ポート
P1:第1油圧
P2:第2油圧
Claims (1)
- 第1のオイルポンプと第2のオイルポンプとを備える車両の油圧制御機構において、
前記第1のオイルポンプに接続される第1入力ポートと、前記第2のオイルポンプと接続される第2入力ポートとを、備え、
前記第1のオイルポンプから出力される第1油圧に基づいて、前記第1入力ポートと吐出ポートとを連通させ、
前記第2のオイルポンプから出力される第2油圧に基づいて、前記第2入力ポートと前記吐出ポートとを連通させ、
前記第1のオイルポンプから出力される第1油圧および前記第2のオイルポンプから出力される第2油圧に基づいて、前記第1入力ポートおよび前記第2入力ポートと前記吐出ポートとを連通させる切替弁を有することを特徴とする車両の油圧制御機構。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018151014A (ja) * | 2017-03-14 | 2018-09-27 | ジヤトコ株式会社 | 切替弁装置 |
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2009
- 2009-04-14 JP JP2009098124A patent/JP2010249205A/ja active Pending
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