JP2010248929A - 層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラーおよび携帯型作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】エミッション値の総和の規制値に対するマージンを向上させることのできる層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラーおよび携帯型作業機を提供すること。
【解決手段】開閉手段7は、上流側膨張室R1と下流側膨張室R2とを連通する第1流路および第2流路のうち、エンジンのアクセル時には触媒6が設けられていない第1流路を開け、アイドリング時には触媒6が設けられている第2流路を開ける。従って、本発明では、アイドリング時に触媒6を用いて排気ガスを浄化することができるので、その分、エミッション値の総和を低減することができ、当該総和の規制値に対するマージンを向上させることができる。よって、より厳しい排気ガス規制に対応することができるようになる。また、本発明では、比較的排気ガスが高くないアイドリング時にのみ触媒6を用いるので、触媒6の早期の劣化および排気ガス温度の高温化を抑制できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラーおよび携帯型作業機に関する。
エンジンブロワ等の携帯型作業機に搭載される小型の2サイクルエンジンには、出力ポイント時(出力最大時)のエミッション値(炭化水素および窒素酸化物の排出量)とアイドリング時のエミッション値との総和を一つの指標とする排気ガス規制(日本陸用内燃機関協会による自主規制)が掛けられている。このような2サイクルエンジンでは、掃気行程の際に掃気通路から燃焼室内に供給される混合気によって燃焼室内に残留する燃焼ガスを掃気するため、排気ガスに含まれる未燃燃料の割合が高くなる。このため、通常、マフラー内の排気ガス流路中に触媒を設け、当該触媒で排気ガスを浄化することにより排気ガス規制に対応している。しかしながら、このようなエンジンでは、マフラー内の排気ガス流路中に触媒が設けられているので、排気ガスの流れが当該触媒によって妨げられてしまい、排気ガス温度が高温になりやすいという問題があった。また、触媒が高熱の排気ガスに長時間さらされてしまうので、早期に劣化しやすいという問題があった。
このような問題に対し、従来、掃気通路に連通する先導空気通路を備えた層状掃気式の2サイクルエンジンが知られている(例えば特許文献1)。層状掃気式のエンジンでは、吸気行程の際に、先導空気通路から掃気通路内の上部に先導空気を供給することができ、掃気行程の際に、最初に先導空気によってシリンダ内の燃焼ガスを掃気することができるので、その分、排気ガスに含まれる未燃燃料の割合を低減することができる。そのため、触媒を設けることなしにエミッション値の総和を規制値以下にまで下げることができる。
Figure 2010248929
表1は、このような層状掃気式の2サイクルエンジンの出力ポイント時のエミッション値とアイドリング時のエミッション値とを測定し、それらの測定結果をまとめたものである。
表1に示すように、層状掃気式のエンジンでは、出力ポイント時のエミッション値が43.7g/kwh、アイドリング時のエミッション値が4.6g/kwhとなり、エミッション値の総和は48.3g/kwhとなっている。従って、規制値は50.0g/kwhであるので、エミッション値の総和は規制値を下回っているといえる。
国際公開番号W098/57053
しかしながら、このような層状掃気式のエンジンでは、エミッション値の総和と規制値との差(前述のエンジンでは1.7g/kwh)が僅かであるので、排気ガス規制が今よりも厳しくなった場合に対応できないという問題がある。そこで、マフラー内に触媒を設けることでエミッション値を低減することが考えられるが、その場合、前述したような排気ガス温度の高温化や触媒の早期の劣化という問題がある。従って、そのような問題を防止しながら触媒を用いることができ、これによりエミッション値の総和の規制値に対するマージンを向上させることのできる技術の開発が求められている。
本発明の目的は、排気ガス温度の高温化および早期の劣化を防止しながら触媒を用いることができ、これによりエミッション値の総和の規制値に対するマージンを向上させることのできるマフラーおよび携帯型作業機を提供することにある。
本発明の請求項1に係る層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラーは、内部に上流側膨張室と下流側膨張室とを有するケースと、前記上流側膨張室と前記下流側膨張室とを連通する第1流路および第2流路と、前記第2流路中に設けられた触媒と、前記エンジンのアクセル時には、前記第1流路を開けるとともに前記第2流路を閉塞し、前記エンジンのアイドリング時には、前記第1流路を閉塞するとともに前記第2流路を開ける開閉手段とを備えていることを特徴とする。
なお、「エンジンのアクセル時」とは、キャブレタのバルブがアイドリング状態の時よりも開けられている時のことを意味する。
本発明の請求項2に係る層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラーは、請求項1に記載の層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラーにおいて、前記上流側膨張室と前記下流側膨張室とを区画するとともに、前記上流側膨張室と前記下流側膨張室とを連通する第1連通孔および第2連通孔を有するセパレートプレートと、前記第1連通孔および前記第2連通孔に沿って、かつ前記第1連通孔および前記第2連通孔を挟むようにして前記セパレートプレートに設けられたレール部材と、前記レール部材にスライド可能に保持されて前記第1連通孔および前記第2連通孔のうちいずれか一方を閉塞するシャッターとを有する前記開閉手段とを備え、前記第1連通孔を通る流路が前記第1流路となり、前記第2連通孔を通る流路が前記第2流路となることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る携帯型作業機は、エンジン本体と、前記エンジン本体へ混合気および先導空気を送るキャブレタと、請求項2に記載のマフラーとを有する層状掃気式の2サイクルエンジンと、前記キャブレタが前記エンジン本体へ送る混合気量および先導空気量を増減させるアクセルレバーとを備え、前記シャッターは、前記アクセルレバーに連結されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、開閉手段は、アクセル時には触媒が設けられていない第1流路を開け、アイドリング時には前記第1流路を閉じるとともに触媒が設けられている第2流路を開ける。従って、本発明では、アイドリング時に触媒を用いて排気ガスを浄化することができるので、その分、エミッション値の総和を低減することができ、当該総和の規制値に対するマージンを向上させることができる。よって、より厳しい排気ガス規制に対応することができるようになる。加えて、本発明では、比較的排気ガスが高温でないアイドリング時にのみ触媒を用いるので、触媒の早期の劣化を抑制することができる。また、比較的排気ガスが高温でないアイドリング時にのみ触媒を用いるので、当該触媒によって排気ガスの流れが妨げられても排気ガス温度が高温になりすぎることがない。
請求項2の発明によれば、開閉手段を、レール部材と、レール部材にスライド自在に保持されるシャッターとを含んで構成したので、簡単な構成で確実に第1,第2流路を開閉できる開閉手段を実現できる。
請求項3の発明によれば、シャッターがアクセルレバーに連結されているので、アクセルレバーが作業者によって操作されてエンジンがアクセル状態になるのと同時に、若しくはアクセルレバーが戻されてエンジンがアイドリング状態となるのと同時に、シャッターによって確実に第1流路および第2流路を開閉することができる。従って、触媒の早期の劣化および排気ガス温度の高温化を確実に防止しながらエミッション値の総和の規制値に対するマージンを向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る携帯型作業機の全体を一部省略して示す斜視図。 前記実施形態におけるアクセル時のマフラー本体を示す断面図。 前記実施形態におけるアクセル時のマフラー本体の要部を示す斜視図。 前記実施形態におけるアイドリング時のマフラー本体を示す断面図。 前記実施形態におけるアイドリング時のマフラー本体の要部を示す斜視図。 本発明の第2実施形態に係る携帯型作業機のアイドリング時におけるエンジンを示す模式図。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るエンジンブロワ1(携帯型作業機)の全体を一部省略して示す斜視図である。
本実施形態のエンジンブロワ1は、落ち葉や剪定後の枝葉を吹き払う背負い式の携帯型作業機であって、水平な載置部11Aおよび鉛直な背当て部11Bを有するL字状のフレーム11と、遠心式のファンを収容するボリュートケース12Aを有してフレーム11上に支持されたブロワ12と、ボリュートケース12Aに取り付けられてファンを回転駆動させるエンジン13と、載置部11A上に載置固定されてエンジン13に送る燃料を貯留する燃料タンク15と、ブロワ12のエルボー12Bに取り付けられてファンの回転により生じた噴出空気を噴き出す合成樹脂製のホース16と、ホース16に設けられてエンジン13の出力を調整するアクセルレバー17とを備えている。
このうちエンジン13は、層状掃気式の2サイクルエンジンとなっており、リコイルスタータ21Aによるクランキング操作によって始動するエンジン本体21と、エンジン本体21へ混合気および先導空気を送るキャブレタ22と、エンジン本体21からの排気ガスを消音するマフラー23とを備えている。キャブレタ22は、スロットルケーブル26を介してアクセルレバー17に連結されており、アクセルレバー17の操作により、エンジン本体21へ送る混合気量および先導空気量を増減させる。マフラー23は、箱状に形成され、エンジン本体21からの排気ガスを消音した後に排気口325から外部に排気する。この際、排気ガスとしては、エミッション値のほか、排気口325から所定の距離離れた位置での排気ガス温度が規制される。以下、本実施形態の最も特徴的な部分であるマフラー23について詳述する。
図2は、アクセル時(アクセルレバー17が操作されてキャブレタ22のバルブがアイドリング状態よりも開けられている時)のマフラー23を示す断面図、図3は、アクセル時のマフラー23の要部を示す斜視図、図4は、アイドリング時のマフラー23を示す断面図、図5は、アイドリング時のマフラー23の要部を示す斜視図である。
本実施形態のマフラー23は、箱状のケース3と、ケース3内部を上流側膨張室R1と下流側膨張室R2とに区画するとともに上流側膨張室R1と下流側膨張室R2とを連通させる第1連通孔42(図3参照)および第2連通孔43(図5参照)を有したセパレートプレート4と、中心部がセパレートプレート4に、両端部がケース3に保持された一対のガイドパイプ5と、第2連通孔43を覆うようにして設けられた触媒6と、アクセル時には第1連通孔42を開けるとともに第2連通孔43を閉塞し、アイドリング時には逆に第1連通孔42を閉塞するとともに第2連通孔43を開ける開閉手段7とを備えている。
ケース3は、ベース部材31と、カバー部材32とを備えている。これらベース部材31およびカバー部材32は、周縁部分でセパレートプレート4を挟持するように重ね合わされた後に当該周縁部分がかしめられることにより接合されている。ベース部材31には、エンジン本体21側からの排気ガスを導入する導入口311と、図示しない一対のガイドパイプ挿入口とが形成されている。カバー部材の前記各ガイドパイプ挿入口に対応した位置にもガイドパイプ挿入口が形成されており、これら各ガイドパイプ挿入口には、ベース部材31およびカバー部材32が接合される際にガイドパイプ5の両端が嵌め込まれる。このガイドパイプ5に挿通される六角穴付ボルト51により、マフラー23がエンジン本体21に固定される。
カバー部材32には、前記導入口311に対して下方にずれた位置にテールパイプ321が取り付けられている。このテールパイプ321の外部に露出する側の端部が排気ガスを外部に排気する排気口325となっている。このようなカバー部材32の上面部322には、固定部323および挿通孔324が形成されている。固定部323には、一端側がアクセルレバー17に連結されたシャッター作動用ケーブル27のアウターチューブ(外皮)271が固定されており、挿通孔324には、シャッター作動用ケーブル27内部を通るインナーワイヤー272が挿通している。インナーワイヤー272の他端側は、開閉手段7を構成するシャッター72に連結されている。なお、カバー部材32の裏面側は、図示を略したが2重構造とされており、その内部には耐熱性を有する消音材が設けられている。
セパレートプレート4は、ガイドパイプ5が挿入される一対のガイドパイプ挿入口41と、上流側膨張室R1と下流側膨張室R2とを連通する第1連通孔42と、小孔からなる複数の第2連通孔43(図5参照)とを有している。このようなセパレートプレート4の上流側の面には、第2連通孔43を覆うようにして触媒ホルダ61が固着されている。触媒ホルダ61は、壁面に複数の通気孔62を有しており、その内部には、ハニカムセラミックスに担持された触媒6が設置されている。本実施形態では、上流側膨張室R1から第1連通孔42を通って下流側膨張室R2に至る排気ガス流路が第1流路となり、上流側膨張室R1から触媒ホルダ61および第2連通孔43を通って下流側膨張室R2に至る排気ガス流路が第2流路となる。
セパレートプレート4の下流側の面には開閉手段7が設けられている。開閉手段7は、アクセル時には第2流路を閉塞して第1流路だけを開け、アイドリング時には逆に第1流路を閉塞して第2流路だけを開ける。このような開閉手段7は、レール部材71とシャッター72とを備えている。レール部材71は、第1連通孔42および第2連通孔43に沿って、かつ第1連通孔42および第2連通孔43を挟むようにしてセパレートプレート4の下流側の面に固着されている。シャッター72は、矩形状に形成され、レール部材71にスライド可能に保持されている。このようなシャッター72は、上部がインナーワイヤー272の他端側に連結されており、作業者によってアクセルレバー17が操作されると、インナーワイヤー272によって上方に引っ張られて当該上方へスライド移動し、第1連通孔42を開けるとともに第2連通孔43を閉塞する。これにより、アクセル時には、排気ガスは、上流側膨張室R1から第1連通孔42(第1流路)を通って下流側膨張室R2に移動することとなる。
一方、作業者によってアクセルレバー17が戻されると、これに伴いシャッター72は、図5に示すように、インナーワイヤー272によって下方にスライド移動させられて第1連通孔42を閉塞するとともに第2連通孔43を開ける。従って、アクセルレバー17が戻されたアイドリング時においては、排気ガスは、上流側膨張室R1から触媒ホルダ61および第2連通孔43(第2流路)を通って下流側膨張室R2に移動することとなるため、触媒6によって浄化されることとなる。すなわち、本実施形態のマフラー23は、比較的排気ガスが高温でないアイドリング時にのみ触媒6で排気ガスを浄化する。このため、触媒6の早期の劣化を抑制することができるうえ、触媒6によって排気ガスの流れが妨げられても排気ガス温度が高温になりすぎることがない。加えて、アイドリング時のエミッション値を従来より低減できるので、その分エミッション値の総和も低減でき、当該エミッション値の総和の規制値に対するマージンを向上させることができる。よって、より厳しい排気ガス規制に対応することができるようになる。
〔エミッション値の測定〕
Figure 2010248929
表2は、本実施形態のエンジン13の出力ポイント時のエミッション値とアイドリング時のエミッション値とを測定し、それらの測定結果をまとめたものである。
本実施形態では、表2に示すように、運転時のエミッション値は43.7g/kwhとなり、表1で示す従来値と変わらないが、アイドリング時のエミッション値は2.21g/kwhとなり、従来値(4.60g/kwh)の約半分程度となる。また、これらのエミッション値を足し合わせたエミッション値の総和は45.9g/kwhとなる。従って、本実施形態では、エミッション値の総和を、アイドリング値の低減分(2.39g/kwh)従来値(48.3g/kwh)よりも低減させることができるので、エミッション値の総和の規制値(50.0g/kwh)に対するマージンを向上させることができることが確認できた。
〔第2実施形態〕
図6は、本発明の第2実施形態に係る携帯型作業機のアイドリング時におけるエンジン13Aを示す模式図である。なお、図6では、本実施形態の特徴部分である負圧ポンプ29、および当該負圧ポンプ29が取り付けられるインシュレータ28を拡大して描いた。また、本実施形態以降において、前記第1実施形態と同一部材および同一機能部位には同一符号を付し、それらの説明を省略する。
前記第1実施形態では、シャッター72はアクセルレバー17に連結されていたが、本実施形態では、シャッター72は、負圧ポンプ29のダイヤフラム293に連結されている点が特徴である。
本実施形態の携帯型作業機のエンジン13Aは、エンジン本体21と、キャブレタ22と、マフラー23と、キャブレタ22とエンジン本体21との間に介装されたインシュレータ28と、インシュレータ28に取り付けられた負圧ポンプ29とを備えている。
キャブレタ22は、キャブ先導空気通路221と、キャブ先導空気通路221の下側に形成されたキャブ混合気通路222と、これらの通路221,222を開閉する図示しないバルブとを備えている。
インシュレータ28は、エンジン本体21からキャブレタ22への伝熱を抑えるための合成樹脂製の部材であり、キャブ先導空気通路221と連通接続して当該キャブ先導空気通路221からの先導空気をエンジン本体21へ送るインシュレータ先導空気通路281と、インシュレータ先導空気通路281と負圧ポンプ29内部とを連通するインシュレータ連通路282と、キャブ混合気通路222と連通接続して当該キャブ混合気通路222からの混合気をエンジン本体21へ送るインシュレータ混合気通路283とを備えている。
負圧ポンプ29は、インシュレータ連通路282に連通接続される負圧ポンプ連通路292を有するケース291と、ケース291の負圧ポンプ連通路292側との間に負圧室R3を形成するダイヤフラム293と、ケース291とダイヤフラム293との間に配置されたばね294とを備えている。ダイヤフラム293には、一端がシャッター72に連結されたシャッター作動用ケーブル27Aの他端側が連結されている。
本実施形態のマフラー23は、前記第1実施形態と略同様の構成を備えているが、セパレートプレート4において、周縁に触媒ホルダ61が固着される第2連通孔43が第1連通孔42の下側(図6中下側)に形成されている点が前記第1実施形態とは異なる点である。また、触媒ホルダ61が第2連通孔43の下流側に設けられている点も前記第1実施形態とは異なる点である。以下、本実施形態のエンジン13Aの動作について説明する。
まず、アイドリング時には、先導空気通路221,281がキャブレタ22のバルブにより混合気通路222,283と連動して閉じられて負圧となっているので、負圧ポンプ29の負圧室R3には、先導空気通路221,281から連通路282,292を介して負圧が導入される。このため、ダイヤフラム293は、ばね294のばね力に抗して下方に引っ張られ、シャッター作動用ケーブル27Aを介してシャッター72を上方に引き上げる。これにより、シャッター72は第1連通孔42を閉塞するとともに第2連通孔43を開ける。よって、アイドリング時には、排気ガスは、上流側膨張室R1から第2連通孔43および触媒ホルダ61を通って下流側膨張室R2に移動することとなり、前記第1実施形態と同様に触媒6によって浄化されることとなる。
一方、アクセル時にはキャブレタ22のバルブが開くので、先導空気通路221,281の負圧は弱まり、ダイヤフラム293は、ばね294のばね力によって元の状態である略水平状態に戻される。これにより、シャッター72は、シャッター作動用ケーブル27Aによって下方にスライド移動させられて第2連通孔43を閉塞するとともに第1連通孔42を開ける。よって、アクセル時には、排気ガスは、上流側膨張室R1から第1連通孔42を通って下流側膨張室R2に移動することとなる。従って、本実施形態でも、前記第1実施形態と同様に、比較的排気ガスが高温でないアイドリング時にのみ触媒6で排気ガスを浄化するので、触媒6の早期の劣化および排気ガス温度の高温化を抑制しながらエミッション値の総和の規制値に対するマージンを向上させることができる。また、アクセルレバー17にシャッター72が連結されていないので、その分、アクセルレバー17の操作感を軽くすることができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記第1,第2実施形態では、マフラー23は、上流側膨張室R1および下流側膨張室R2の2つの膨張室しか備えていなかったが、マフラー23は3つ以上の膨張室を備えていてもよい。
前記第1実施形態では、作業者によるアクセルレバー17の操作を利用してシャッター72を上下動させていた。また、前記第2実施形態では、先導空気通路221,281のアイドリング時とアクセル時との負圧差を利用してダイヤフラム293を上下動させることによりシャッター72を上下動させていた。しかしながら、シャッター72の動作のさせ方は、前記第1,第2実施形態の方法に限定されず、例えばマフラー23内にワックス体を設置し、排気ガスのアイドリング時とアクセル時との温度差を利用してワックス体を熱膨張および熱収縮させることによりシャッター72を上下動させてもよい。
前記第1,第2実施形態では、触媒6はハニカムセラミックスに担持されていたが、ニットワイヤー等の担体に担持されていてもよい。
本発明は、層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラーとして、エンジンブロワや、カットオフソー、チェンソー等の携帯型作業機などに利用できる。
1…エンジンブロワ(携帯型作業機)、3…ケース、4…セパレートプレート、6…触媒、7…開閉手段、13,13A…2サイクルエンジン、17…アクセルレバー、21…エンジン本体、22…キャブレタ、23…マフラー、42…第1連通孔、43…第2連通孔、71…レール部材、72…シャッター部材、R1…上流側膨張室、R2…下流側膨張室。

Claims (3)

  1. 層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラーであって、
    内部に上流側膨張室と下流側膨張室とを有するケースと、
    前記上流側膨張室と前記下流側膨張室とを連通する第1流路および第2流路と、
    前記第2流路中に設けられた触媒と、
    前記エンジンのアクセル時には、前記第1流路を開けるとともに前記第2流路を閉塞し、前記エンジンのアイドリング時には、前記第1流路を閉塞するとともに前記第2流路を開ける開閉手段とを備えている
    ことを特徴とする層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラー。
  2. 請求項1に記載の層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラーにおいて、
    前記上流側膨張室と前記下流側膨張室とを区画するとともに、前記上流側膨張室と前記下流側膨張室とを連通する第1連通孔および第2連通孔を有するセパレートプレートと、
    前記第1連通孔および前記第2連通孔に沿って、かつ前記第1連通孔および前記第2連通孔を挟むようにして前記セパレートプレートに設けられたレール部材と、前記レール部材にスライド可能に保持されて前記第1連通孔および前記第2連通孔のうちいずれか一方を閉塞するシャッターとを有する前記開閉手段とを備え、
    前記第1連通孔を通る流路が前記第1流路となり、前記第2連通孔を通る流路が前記第2流路となることを特徴とする層状掃気式の2サイクルエンジン用のマフラー。
  3. エンジン本体と、前記エンジン本体へ混合気および先導空気を送るキャブレタと、請求項2に記載のマフラーとを有する層状掃気式の2サイクルエンジンと、
    前記キャブレタが前記エンジン本体へ送る混合気量および先導空気量を増減させるアクセルレバーとを備え、
    前記シャッターは、前記アクセルレバーに連結されている
    ことを特徴とする携帯型作業機。
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