JP2010247844A - 結束装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ループを形成した結束帯を切断するカッターの上昇動作を小さくすることができ、重なり合った結束帯の先端側に傷をつけることなくスムーズ且つ確実に結束帯を切断できるようにする。
【解決手段】第1押さえ部材25および第3押さえ部材28、カッター23、ヒータ24、第2押さえ部材27を搬送方向上流側からこの順に配置し、第1押さえ部材25が上昇して結束テープBの先端部近傍をループガイド151の右下端部近傍で保持し、テープ巻き戻し後、第2押さえ部材27が上昇して結束テープBを先端部の下方に重畳する位置で保持し、次いで第3押さえ部材28が上昇して第1押さえ部材25のテープ通路26内で結束テープBを保持し、その状態でカッター23及びヒータ24が上昇して切断および溶着を行うようにする。
【選択図】図11
【解決手段】第1押さえ部材25および第3押さえ部材28、カッター23、ヒータ24、第2押さえ部材27を搬送方向上流側からこの順に配置し、第1押さえ部材25が上昇して結束テープBの先端部近傍をループガイド151の右下端部近傍で保持し、テープ巻き戻し後、第2押さえ部材27が上昇して結束テープBを先端部の下方に重畳する位置で保持し、次いで第3押さえ部材28が上昇して第1押さえ部材25のテープ通路26内で結束テープBを保持し、その状態でカッター23及びヒータ24が上昇して切断および溶着を行うようにする。
【選択図】図11
Description
本発明は、載置台に載置した被結束物を接着可能なテープ状の結束帯で結束する結束装置に関する。
紙幣束等の被結束物を載置台に載置し、ループを形成した接着可能なテープ状の結束帯で結束する結束装置であって、ループ形成後に巻き戻して被結束物の周囲に密着させた結束帯を押圧保持し、巻き戻し手段である駆動ローラの巻き戻し力で結束帯を引っ張って、その状態でカッターを上昇させて結束帯の後方側を切断すると同時に、ヒーターで重なり部を溶着するようにしたものが従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記従来の結束装置では、カッター上昇時に結束帯が駆動ローラ上を滑って緊張が緩み、確実に切断できない場合があるため、そうした滑りを考慮してカッターを大きく上昇させる必要がある。しかし、そのようにカッターを大きく上昇させると、結束帯の後方側を切断するだけでなく、重なり合った結束帯の先端側にカッターの傷をつけてしまうことがある。
本発明は、載置台に載置した被結束物を接着可能なテープ状の結束帯で結束する結束装置において、カッターの上昇動作を小さくすることができ、重なり合った結束帯の先端側に傷をつけることなくスムーズ且つ確実に結束帯を切断できるようにすることを目的とする。
本発明の結束装置は、載置台に載置した被結束物を結束する接着可能なテープ状の結束帯を載置台および載置台上の被結束物の周囲を囲むように送り出し、該結束帯の先端部および先端部近傍が該結束帯の送り出し方向上流側の部分と重畳したループを形成させる送り出し手段と、そのループを形成した結束帯の先端部近傍を保持固定する第1保持手段と、第1保持手段によって先端部近傍が保持固定された結束帯をループの径を小さくするように送り出し方向上流側へ引き戻して被結束物の周囲に密着させる引き戻し手段と、引き戻し手段によって送り出し方向上流側へ引き戻された結束帯の先端部と該先端部が重畳する結束帯の送り出し方向上流側の部分とを重ね合わせた状態で保持固定する第2保持手段と、結束帯の送り出し方向上流側の部分を第2保持手段によって結束帯の先端部と重ね合わさった状態で保持固定される位置より送り出し方向上流側に所定間隔をあけた位置で保持固定する第3保持手段と、結束帯の送り出し方向上流側の部分を第2保持手段によって保持固定された位置と第3保持手段により保持固定された位置との間で切断する切断手段と、結束帯の送り出し方向上流側の部分を切断手段による切断位置よりも送り出し方向下流側で結束帯の先端部近傍に接着する接着手段とを備えることを特徴とする。
この結束装置は、結束帯の送り出し方向上流側において第2保持手段と第3保持手段とで所定間隔をあけた2箇所で結束帯を保持固定し、その第2保持手段によって保持固定された位置と第3保持手段により保持固定された位置との間で結束帯を切断することで、結束帯を緊張した状態に維持したまま切断でき、切断手段の動作が小さくてもスムーズ且つ確実に結束帯を切断でき、結束帯の先端部付近を傷つけることなく確実な結束帯の切断が行える。
また、この結束装置において、第1保持手段は、スライド移動可能な第1保持部材を有し、第3保持手段は、第1保持部材と協働して結束帯を挟持し保持固定するスライド移動可能な第3保持部材を有するのがよい。特に、第1保持手段は、スライド移動可能な第1保持部材を有し、第3保持手段が有するスライド移動可能な第3保持部材と、第1保持部材とが協働して結束帯を挟持し保持固定するのがよい。
このように、第1保持部材とスライド移動可能な第3部材とが協働して結束帯を挟持し保持固定するよう構成することで、結束帯を切断手段の位置において確実に緊張状態に維持することができ、切断手段の動作が小さくてもスムーズ且つ確実に結束帯を切断できる。
そして、そのように第3保持手段を、第1保持部材と協働して結束帯を挟持し保持固定するスライド移動可能な第3保持部材を有するものとする場合に、第1保持部材は、結束帯の送り出し方向上流側の部分を通過させる結束帯通路部を有し、その結束帯通路部内に第3保持部材が配置されているようにすることができる。
このように、第1保持部材の結束帯通路部内に第3保持部材が配置されている構造とすることで、結束帯の第1保持手段によって保持固定される先端部の帯面と、該先端部が重畳する送り出し方向上流側の部分の帯面との間に所定の距離を確保できて、切断手段の動作が小さくてもスムーズ且つ確実に結束帯を切断できる。
また、この結束装置において、第2保持手段は、第3保持手段よりも結束帯の送り出し方向下流側で結束帯の先端部と結束帯の送り出し方向上流側の部分とをそれらを重ね合わせた状態で保持固定するものとするのがよい。
そうすることで、その第2保持手段によって保持固定された位置と第3保持手段により保持固定された位置との間で結束帯を安定して緊張状態で保持することができ、スムーズ且つ確実に切断できる。
また、この結束装置において、第3保持手段は、結束帯の送り出し方向上流側の部分を、その部分と重畳する結束帯の先端部の帯面から離間した位置で保持固定し、切断手段は、結束帯の送り出し方向上流側の部分を第3保持手段側に近接した位置で切断するようにするのがよい。
こうすることで、結束帯の送り出し方向上流側の部分を、結束帯の重畳する先端部の帯面から離間した位置で切断でき、しかも、第3保持手段により保持固定された位置に近接した位置で切断でき、切断手段の動作が小さくてもスムーズ且つ確実に結束帯を切断でき、結束帯の先端部付近を傷つけることなく確実な結束帯の切断が行える。
このように、本発明の結束装置によれば、載置台に載置した被結束物を接着可能なテープ状の結束帯で結束する結束装置において、結束帯を緊張した状態に維持したまま切断でき、切断手段の動作が小さくてもスムーズ且つ確実に結束帯を切断でき、結束帯の先端部付近を傷つけることなく確実な結束帯の切断が行える。
図1〜図12は本発明の実施形態の一例を示している。この実施形態の結束装置は、主に同一金種の紙幣を複数枚積み重ねて束ねた小束をさらに複数束積み重ねて一まとめの紙幣の大束Aとした直方体形状の被結束物を、熱によって溶着可能な結束帯である結束テープB(接着可能なテープ状の結束帯)を巻き付けて結束する結束装置であって、図2に示すように、装置本体1の内部には、上部に、大束Aの結束動作を行うための結束機構2が設けられ、下部に、結束テープBを収納して上部の結束機構2へ送り出す収納送り出し機構3が設けられている。
装置本体1下部の収納送り出し機構3は、円筒状に巻かれた結束テープBを収納するテープ収納部301(被結束物を結束する接着可能なテープ状の結束帯を収納する結束帯収納手段)と、大束Aに結束テープBを巻き付ける際に巻き戻した結束テープBを一時的に保留するテープ保留部302と、テープ収納部301とテープ保留部302との間と、テープ保留部302と装置本体1上部の結束機構2との間に、結束テープBが搬送される下部搬送路303を有している。
テープ収納部301は、円筒状に巻かれた結束テープBの束を収納受け面の中央部に起立して設けられた支持回転部305に差し込んで、回転可能に支持した状態で収納するもので、収納受け面の上部が鉛直方向に対して装置本体1の後方側へ傾いた斜めの状態で設定されている。テープ収納部301がこのように斜めに設けられていることで、結束テープBを取り替える際に、円筒状に巻かれた結束テープBの束を支持回転部305に引っ掛けるようにして結束テープBの中心部を位置決めすることができ、取り替えを容易に行える。なお、テープ収納部301の下部所定位置には、結束テープBが所定の巻き量以下となった時に利用者に結束テープBの残量が少なくなっていることを知らせるニアエンプティセンサ(図示せず)が設けられている。
テープ保留部302は、上面開放の箱形状で、結束動作時に先立って、テープ収納部301に収納された円筒状に巻かれた結束テープBの束から予め所定量の長さの結束テープBを引き出してテープ保留部302に一時保留することで、結束動作時に結束テープBを送り出す際の負荷を小さくするとともに、後述のように結束テープBを装置本体1上部の結束機構2にて紙幣の大束Aに巻き付けるよう引き戻すときの引き戻した分の結束テープBを一時保留するためのものである。
下部搬送路303は、下部搬送ガイド304によって形成されたもので、その下部搬送路303は、通路幅については、結束テープBの幅方向の通路幅(横幅)が結束テープBの横幅よりも少し大きく、結束テープBの厚み方向の通路幅(厚み幅)も、結束テープBの通過に支障の無い十分な間隔ができる大きさで、結束テープBがスムーズに搬送されるようになっている。
そして、下部搬送路303に沿って結束テープBを搬送するよう、テープ保留部302と装置本体1上部の結束機構2との間の距離をおいた2箇所に、下部搬送路303内に臨むように駆動ローラ307が設置されるとともに、テープ収納部301とテープ保留部302との間の1箇所に、下部搬送路303内に臨むように駆動ローラ308が設置されている。これらの駆動ローラ307、308は、正回転することで、結束テープBを装置本体1上部の結束機構2へと送り出す。また、テープ保留部302と結束機構2との間に設置された駆動ローラ307のみが逆回転可能で、これが逆回転することで、結束テープBを引き戻し、後述のように結束テープBを大束Aの周囲に密着させる。
また、テープ保留部302と装置本体1上部の結束機構2との間の下部搬送路303には、駆動ローラ307のほかに、結束テープBに日付や結束する紙幣の種類、店舗名等の結束情報を押印するスタンプ機構4、結束情報を印刷する印字機構5がそれぞれ設けられている。
スタンプ機構4は、テープ保留部302と装置本体1上部の結束機構2との間の駆動ローラ307よりも結束テープBを結束機構2へ向けて送り出す結束テープ送り出し方向上流側の下部搬送ガイド304の所定位置に結束テープBの横幅より小サイズのスタンプ進退用のスタンプ孔(図示せず)を設け、このスタンプ孔の位置に合わせて下部搬送ガイド304の側方に、進退可能なスタンプ(図示せず)を有しインクを充填可能なスタンプユニット402を設置したもので、スタンプユニット402のスタンプをスタンプ孔から下部搬送路303内へ突入させて結束テープBに押印し、押印後はスタンプをスタンプ孔から退出させて待機させ、次にまた突入させて結束テープBに押印できるようになっている。
印字機構5は、テープ保留部302と装置本体1上部の結束機構2との間の駆動ローラ307よりも結束テープ送り出し方向上流側の下部搬送ガイド304の側方所定位置に印字ユニット501を設け、下部搬送路303を挟んで印字ユニット501と対向する位置にプラテン板6(板状のプラテン)を設けたものである。
印字ユニット501は、下部搬送路303内の結束テープBに対して進退可能で、下部搬送路303内に突出することで結束テープBの帯面にインクリボンを使って結束情報の文字を印刷する印字ヘッド502(図6参照)を備えている。
プラテン板6は、図6に示すように、板状のプラテン基部601と、印字ヘッド502が押しつけられるプラテン面であり、印字部搬送路503の結束テープBのテープ面(結束帯の帯面)の一方の面に近接する側の壁面を兼ねる平面部602と、平面部602の送り出し方向下流側に延設され先端が回転軸603によって回転可能に軸支される回転軸部605とを有し、結束テープ送り出し方向上流側にソレノイド604が連結されて、ソレノイド604のオン・オフにより回転軸603を中心に回動する。
印字ユニット501が設置される付近の下部搬送路303である印字部搬送路503の印字部搬送ガイド504には、印字ヘッド502が位置する側の下部搬送ガイド304の一部の印字部搬送路ガイド504の壁面の、結束テープBのテープ面(結束帯の帯面)の一方の面が近接する部分に、印字ヘッド502を印字部搬送路503内に進退可能とするよう、結束テープBの横幅より小さい印字ヘッド孔505が設けられている。印字部搬送ガイド504は、印字ヘッド孔505が設けられた壁面に対向する側で、結束テープBのテープ面の他方の面が近接する部分では、搬送路を形成する壁面を形成せず、送り出し方向下流側が回転軸603によって回転可能に軸支されたプラテン板6がこの部分の壁面を形成するものとなっている。
プラテン板6は、ソレノイド604の動作によって印字部搬送路503の結束テープ厚み方向の通路幅を増減する方向へ進退可能で、印字部搬送路503の通路幅を狭める印字位置と印字部搬送路503の通路幅が送り出し方向下流側よりも送り出し方向上流側で大きくなる搬送位置とに選択的に移動する。
つまり、プラテン板6は、結束テープBに印字する際には、ソレノイド604の動作によって、図6の(a)に示すように、平面部602が印字部搬送ガイド504の印字ユニット501側の壁面に近接してその間の距離が結束テープBの厚みより僅かに広い程度となり(他の部分の下部搬送路303の結束テープ厚み方向の搬送路幅よりも小さくなる)、プラテン板6が印字部搬送路503内に僅かに突出するとともに、印字部搬送ガイド504の印字ユニット501側の壁面とプラテン板6の平面部602の壁面とがほぼ平行となる印字位置へと回転移動する。
また、結束テープBを下部搬送路303に沿って搬送する際には、図6の(b)に示すように、ソレノイド604の動作によってプラテン板6が印字位置とは反対の方向へ回転し、プラテン板6の平面部602の結束テープ送り出し方向上流側の端部と印字部搬送ガイド504の印字ユニット501側の壁面との距離が、プラテン板6の平面部602の結束テープ送り出し方向下流側の端部と印字ユニット501側の印字部搬送ガイド504の壁面との距離と比べて、より大きくなり、プラテン板6の平面部602と印字部搬送ガイド504の印字ユニット501側の壁面との距離が、いずれの部位においても印字部搬送ガイド504以外の他の部分の下部搬送路303の結束テープ厚み方向の幅(厚み幅)以上となる搬送位置へと移動する。
こうしてプラテン板6が印字位置とは反対の方向へ回転すると、印字部搬送路ガイド504の印字ユニット501側の壁面に対し、プラテン板6の平面部602の壁面が、結束テープ送り出し方向下流側に対して上流側が外側へ開くように傾斜して、印字部搬送路503は、結束テープBの入口側が広く、出口側に向かって段々狭くなり、印字部搬送路503の結束テープBの入口側が広く、出口側に向かって段々狭くなり、搬送する結束テープBをスムーズに案内できるようになる。
テープ保留部302と結束機構2との間に設置された駆動ローラ307は、印字機構5およびスタンプ機構4よりも結束テープ送り出し方向下流側に位置している。そのため、印字機構5およびスタンプ機構4の位置では、結束テープBが下部搬送路303内で引っ張られて緊張した状態となり、スタンプの押印および印字をスムーズに行える。
また、装置本体1上部の結束機構2は、大束Aを結束するための結束空間7を有し、この結束空間7内で大束Aの周囲を囲むように結束テープBをループ状にして待機させるためのゲート機構15と、ゲート機構15の下方位置に設けられ、ゲート機構15により形成された結束テープBのループを巻き戻して大束Aの周囲に密着させた後、切断および溶着を行う切断溶着機構8と、結束空間7内のゲート機構15の前方及び後方から大束Aを所定位置に固定保持すると共に、大束Aの長手方向又は幅方向の一方の結束を行った後、他方の結束を行うために大束Aを90度回転させて保持する保持機構9とで構成されている。
そして、装置本体1の上部前面には、結束空間7の前方位置に、外部から被結束物である紙幣の大束Aを投入するための開口である大きく開いた投入口10が設けられており、その投入口10の前面底部から装置本体1の外部へ張り出すように、結束に備えて紙幣等の被結束物を一時的に置くためのテーブル11が設けられている。また、装置本体1の上部前面には、投入口10の上方に、電源ボタン33、表示部34、スタートボタン35等が設けられている。
また、投入口10の奥の結束空間7の内部下方には、図4に示すように大束Aを載置する載置面を有する載置台12が、投入口10側である装置本体1の前側から結束空間7の奥側に向かって下方へ傾斜するように設けられている。そして、載置台12には、所定位置に大束Aを置いたときの大束Aの底面の前後方向のほぼ中央部である結束位置に対応する前後方向の中央部に、結束テープBを載置台12の左右横方向全域に渡って載置台12を横切って通過させて大束Aの周囲に密着させるための左右方向に長いガイド溝13が形成されている。
ゲート機構15は、結束空間7の内部の、載置台12の左右方向に長いガイド溝13の前後に渡る位置に、ガイド溝13に平行で且つ載置台12の載置面に対し略垂直な平面に沿って、下方部で載置台12のガイド溝13の左右方向の中央部付近に、後述の切断溶着機構8を進退させる切欠穴16となる隙間を空けた状態で、載置台12の周囲の下方、左側方、上方、右側方、そして再度下方へと、結束空間7内でループ状にぐるりと載置台12の周囲を取り囲むように、装置本体1の前面側から見て略四角形状に形成されたループガイド151(結束帯ガイド)を備えている。
ループガイド151は、ループガイド151内に形成される搬送路152(図5参照)のループ内側の壁面と装置本体前方側の側壁を形成して、結束テープBのループ内側のテープ面と結束テープBの装置本体前方側の側縁部とを保持し、載置台12の載置面に対して平行に装置本体前方側へスライド移動可能な断面L字形状の内側ループガイド153(結束テープBのループ内側の面を受ける面を有する第2ガイド部材)と、ガイド溝13の設けられている位置でガイド溝13に平行且つ載置台12の載置面に対し略垂直に固定され、ループガイド151内の搬送路152のループ外側の壁面と装置本体後側の側壁を形成して、結束テープBのループ外側の面と結束テープBの装置本体後側の側縁部とを保持する断面L字形状の外側ループガイド154(搬送路152の傾斜方向下方側から結束テープBの側縁部を受ける面を有する第1ガイド部材)とからなるもので、内側および外側の2つのループガイド153、154が合わさることで、図5の(a)に示すように、結束テープBが通過可能な断面長方形状の搬送路152を形成する。
なお、図示の例では、ループガイド151は装置本体1の前面から見て略四角形状のループを形成しているが、ループガイド151は装置本体1の前面から見て略円形のループを形成するものであってもよい。
ゲート機構15は、図3に示すように内側ループガイド153および外側ループガイド154を組み込んだ一つのユニットとなっている。そして、このゲート機構15のユニットには、装置本体1の前側から見てループガイド151の左右方向略全域に渡る大きさの棒状部を有する上押さえ17(上面保持体)が、載置台12のガイド溝13の位置で、ループガイド151の搬送路152の幅寸法(搬送される結束テープBの幅方向の寸法)よりやや広い間隔で前後に並んで、ガイド溝13に平行で且つ載置台12の載置面に対し略垂直な平面に沿って、ループガイド151の左右方向略全域に渡って上下に動作するよう組み込まれ、また、これら内側ループガイド153、外側ループガイド154、上押さえ部材17を駆動する駆動モータ14が設置されている。
ループガイド151は、内側ループガイド153が、駆動モータ14によって装置本体1の前側から見て奥側へ載置台12の載置面に対して平行に(搬送路152のループ内側の壁面が搬送路152のループ外側の壁面に対して平行に)スライド移動することにより、図5の(a)に示すように、外側ループガイド154と内側ループガイド153が合わさって、ループガイド151の搬送路152を形成する。また、内側ループガイド153が、駆動モータ14によって載置台12の載置面に対して平行に装置本体1前方側へスライド移動することにより、図5の(b)に示すように、ループガイド151の搬送路152のループ内側の壁面が開放され、結束テープBがループ内側へ解放される。
また、図2に示すように、外側ループガイド154のループ四隅には、搬送路152内に臨むように補助ローラ155が設けられている。これらの補助ローラ155は、駆動モータ14によって回転駆動される。結束テープBはループガイド151内へ送り込まれる際にこれらの補助ローラ155の回転によって誘導され、スムーズに送り込まれる。
そして、このゲート機構15のユニットは、装置本体1内の結束空間7の前方から見て奥側に向かって下方へ傾斜する載置台12の載置面に対してループガイド151が略垂直になるように、載置台12の傾斜と同様に結束空間7の奥側へ向かって下方へ傾倒した状態で設置されている。ループガイド151内に送り込まれている結束テープBは、自重で外側ループガイド154の装置本体1後方側の側壁に当接した状態で保持されていて、内側ループガイド153がスライド移動してループガイド151の搬送路152が開放されたときには、自重で外側ループガイド154の装置本体1後方側の側壁に当接しつつ、載置台12に載置されている大束Aの所定結束位置でガイド溝13に平行で且つ載置台12に対し略垂直な平面に沿って、ゆっくりと大束Aの所定結束位置へと落下する。
また、保持機構9は、図7に示すように、結束空間7の前部の左右側方位置(投入口10とループガイド151との間のループガイド151の左右側方付近)に設けられて、載置台12の載置面に長手方向を左右に向けて載置された被結束物である大束Aの載置面に対して起立する側面の一つである大束Aの前面の左右側縁部付近を保持する一対の前押さえ18(側面保持体)と、載置台12の載置面に長手方向を左右に向けて載置された被結束物である大束Aの載置面に対して起立する側面の内の互いに隣接する二つの側面である大束Aの前面と左右側面が接する前面側左右の側辺にそれぞれ斜め側方から当接して該側辺を押さえる一対の側辺押さえ19(側辺保持体)を備え、また、図9に示すように、結束空間7の後部の左右側方部(ループガイド151の後方の左右側方部)に、大束Aの後面の左右側縁部付近を保持すると共に大束Aの左右側面の後方側縁部付近を保持する一対の後押さえ20を備え、また、結束空間7の後部で左右方向の中央付近(ループガイド151の後方で左右方向の中央付近)に、前後方向に進退可能で、前押さえ18と後押さえ20がそれぞれ保持位置から退避して開放位置にある時に図10に示すように大束Aを前面中央部付近と後面中央部付近とで挟み込む形で挟持固定し、載置台12の載置面に対して垂直な軸線を中心に大束Aを90度回転させる回転保持体22を備えている。
前押さえ18は、結束空間7の前部の左右側方位置に設置される前押さえ台座部185と、各前押さえ台座部185に保持された駆動モータ186と、各前押さえ台座部185の先端部分に載置台12の載置面に対して垂直な回転軸184を介して回転可能に設けられ、駆動モータ186で回転する前押さえ基部183と、大束Aの前面の左右側縁部付近の大束Aの高さ方向の略全域に当接して大束Aを前方から保持固定する前保持平面181を有し、各前押さえ基部183の先端側に取り付けられて、前押さえ基部183の回転により大束Aを前方から保持固定する前保持位置へ移動可能な前保持部材182とからなっている。
前押さえ18は、前押さえ基部183が、結束空間7の前部で前保持部材182の前保持平面181によって長手方向を左右に向けて載置された大束Aの前面の左右側縁部付近を保持固定するとともに、側辺押さえ部材182によって大束Aの前面側左右の側辺を保持固定する前保持位置と、結束空間7の左右側方部付近(ループガイド151左右側方付近)まで回動退避して、大束Aの前面と前面側左右の側辺を開放する前開放位置との間でほぼ90度の回動が可能で、駆動モータ186の回転力で大束Aの前面の左右側縁部付近を高さ方向の略全域に渡って保持する保持力を発生させている。
また、側辺押さえ19は、大束Aの側辺を保持するための側辺保持平面191を備える側辺保持部材192と、側辺保持部材192を載置台12の載置面に対して垂直な軸線で回動可能に軸支する回転軸193と、側辺保持部材192を大束Aの前面側左右の側辺へ向かう方向(結束空間7の前側から奥側へ向かう方向)へ回転させる方向へ付勢するバネ部材194とからなるもので、側辺保持部材192を回転可能に軸支する回転軸193が、前押さえ18の前保持部材182に支承されている。そして、前保持部材182が前固定位置へ移動したときに、側辺保持部材192の側辺保持平面191が大束Aの前面側左右の側辺に当接し、バネ部材194の付勢力で長手方向を左右に向けて載置された大束Aの前面側左右の側辺を押さえて保持固定する。
側辺保持部材192は、長手方向を左右に向けて載置された大束Aの前面側左右の側辺に当接する際に、大束Aの前面側左右の側辺の位置に応じて、バネ部材194の付勢力により、あるいは付勢力に抗して回転し、大束Aの前面側左右の側辺を側辺保持平面191上で滑らせるようにして移動する。そのため、載置台12の載置面に載置した大束Aの装置本体前側から見て左右の長さが種々異なっても、側辺保持平面191の一部で大束Aの前面側左右の側辺を高さ方向の略全域に渡って保持固定することができる
なお、この実施形態では、前押さえ18の前保持部材182は、前押さえ基部183に固定しているが、これは、被結束物が紙幣である場合、現紙幣は金種によらず短辺側の幅寸法が同一であるためで、短辺側の幅寸法が種々異なる被結束物を結束するのに使用する場合は、前保持部材182を、載置台12の載置面に対して垂直な軸線の回転軸により前押さえ基部183に回転可能に軸支すると共に、前保持部材182を被結束物の前面の左右側縁部付近へ向けてバネ部材で付勢するようにしてもよい。そうすることで、被結束物の前後(奥行き)方向の幅寸法に合わせて前保持部材182を回転させ、前固定位置で常に被結束物の前面の左右側縁部付近を高さ方向の略全域に渡って保持するようにできる。
その際、前保持部材182の回転可能範囲は、前保持部材182の前保持平面181が、前押さえ基部183が前固定位置に位置した時に、前後方向の幅寸法が最も小さい種類の被結束物の前面側の左右側縁部付近を高さ方向の略全域に渡ってしっかりと保持可能なように、前後方向の幅寸法が最も短い種類の被結束物の前面と前保持平面181がほぼ平行になる位置から、結束空間7の前側(投入口側)へ向けて回動可能とする。これにより、駆動モータ186の回転で前押さえ基部183を前保持位置と前開放位置へ選択的に回転移動させることができると共に、前保持位置へ回転移動した時に、バネ部材の付勢力によって前保持部材182を被結束物の前面の左右側縁部付近を高さ方向の略全域に渡って押圧保持することができ、被結束物の前後(奥行き方向)の幅寸法によっては、バネ部材の付勢に対抗して前保持部材182を前方側にいくらか回転させるようにして、被結束物の奥行き方向の幅寸法の大きさが種々異なっても、前保持位置では前保持平面181の一部で被結束物を前面側からしっかりと保持できるようになる。
また、左右の後押さえ20は、それぞれ、後端部を回転可能に軸支された後押さえ基部204と、その後押さえ基部204の前端部に前後に並ぶ配置で取り付けられた3枚の板バネからなる後保持部201とを有する。後保持部201の3枚の板バネは、一番前側の板バネが、長手方向を左右に向けて載置された大束Aの左右両側面の後縁部付近を高さ方向の略全域に渡って板バネの先端部で板バネの反発力により押圧保持する後側方保持部材202であり、その後側の板バネが、後側方保持部材202よりも結束空間7の中央に近い位置まで突出して、板バネ材の前側平面部分で大束Aの後面の左右側縁部付近を高さ方向の略全域に渡って板バネの反発力により押圧保持する後面保持部材203であり、一番後側の板バネが、大束Aを長手方向を左右に向けた状態から90度回転させ後の大束Aの左右側面(長辺側の側面)の後縁部付近に当接する位置まで突出して、その90度回転させ後の大束Aの左右側面の後縁部付近を高さ方向の略全域に渡って板バネの先端部で板バネの反発力により押圧保持する長手後押さえ部材205である。
そして、これら左右の後押さえ20は、通常は、後方の後保持位置で待機していて、回転保持体22が前進するときに、回転保持体22の前進に合わせて徐々に左右の後押さえ基部204の前端部の互いの間隔が開いていって、回転保持体22の回転動作時の邪魔にならない開放状態となる後開放位置(大束Aを90度回転させる時に、後側方保持部材202と後面保持部材203がぶつからない位置まで左右外方向へ開いた位置)に移動し、回転保持体22の後退に合わせて徐々に左右の後押さえ基部204の前端部の互いの間隔が狭まっていって、大束Aの後部を保持する後保持位置に移動するように、左右の後押さえ基部204が回転固定体22とリンク部材(図示せず)でリンク結合されている。つまり、左右の後押さえ基部204に、前端側へいくにしたがって徐々に結束空間7の中央側へ曲がったリンク溝(図示せず)が形成されて、このリンク溝に両端が嵌まり込んだリンク部材の中央部が回転固定体22に取り付けられ、回転固定体22の前進に合わせて後開放位置に移動し、後退にあわせて後保持位置に移動するようになっている。
駆動モータ225の動作によって回転保持体22が後退すると、それに伴って後押さえ基部204の前端部が結束空間7の中央側へ移動して左右から閉じていき、後側方保持部材202の先端部が大束7の長辺側の左右両側面の後縁部付近の高さ方向の略全域に当接すると共に、後面保持部材203の平面部が大束Aの後面の左右側縁付近の高さ方向の略全域に当接する後保持位置となり、また、駆動モータ225の動作によって回転保持体22が前進すると、それに伴って後押さえ基部204の前端部が結束空間7の左右側方側へ移動して開いていき、後側方保持部材202の先端部が大束Aの長辺側の左右両側面の後縁部付近の高さ方向の略全域から離れると共に、後面保持部材203の平面部が大束7の後面の左右側縁付近の高さ方向の略全域から離れて、大束7の後部を開放し、回転保持体22の回転動作時の邪魔にならない後開放位置となる。
被結束物である大束Aを載置台12の所定位置へ置く際には、後押さえ20は後保持位置で待機していて、大束Aの位置決め用ガイドを兼ねるため、スムーズに大束Aを所定位置へ載置することができる。
後面保持部材203は、後押さえ20が後保持位置にあるときに、大束Aの後面の側縁部付近を保持する前側平面部分が、結束空間7の所定位置(長手方向を左右に向けて載置される大束Aの短辺と直交する長手方向の中心線と、ループガイド151の搬送路152のループ中央線とが、載置台12の載置面に対する同一の左右方向垂直平面上に位置する場所)に載置される大束Aの後面に当接する位置に設けられる。これにより、被結束物である大束Aを長手方向を左右に向けて載置台12の載置面に載置する際に、大束Aを左右の後側方保持部材202の間に嵌め込むようにして後面保持部203に押し当てて載置台12に載置することで、大束Aの長手方向の中央部分がガイド溝13の位置となる所定位置へ載置することができる。
後面保持部材203と後側方保持部材202は、板バネでできているため、結束する大束Aの寸法が多少異なっていても板バネの弾力で変形し反発力によって大束Aの後面の側縁付近と左右側面の後縁付近をそれぞれ押圧保持できる。
回転保持体22は、図10に示すように、載置台12の載置面に対して垂直な軸線を有する回転軸221を中心に90度回転する回転保持基部222と、回転保持基部222を前後に移動させる駆動モータ225と、回転保持基部222の後側に固定されて、回転保持基部222が前進した時に、載置台12の載置面に長手方向を左右に向けて載置された被結束物である大束Aの後面中央部付近に当接する後保持部材223と、回転保持基部222の前側に上下方向へ回動可能に取り付けられて、通常は、図10に破線で示すように上方へ退避した位置にあって、回転保持基部222が前進して、後保持部材223が大束Aの後面中央部付近に当接した後、モータ(図示せず)の回転により下方へ回動して大束Aの前面中央部付近に当接して大束A挟持固定する前保持部材224とからなっている。
大束Aは、まず、載置台12の載置面に長手方向を左右に向けて載置し、長手方向の中心線に沿って結束テープBで結束する。そして、大束Aの長手方向の中心線に沿った結束が終了すると、前押さえ18を前押さえ基部183が前保持位置から退避して前開放位置へ移動させ、回転保持体22を駆動モータ225によって前進させて、後保持部材223を大束Aの後面中央部付近に当接させる。それに伴い、後押さえ20は回転保持体22の前進移動に連動して後保持位置から退避して後開放位置に移動する。そして、回転保持体22の前保持部材224を上方の退避位置から下方へ回動させて大束Aの前面中央部付近に当接させ、前保持部材224と後保持部材223とで大束Aを挟持固定し、その後、回転軸221を回転させて大束Aを90度回転させる。そして、前保持部材224を上方へ向へ回転移動させて大束Aの前面中央部を開放し、回転保持体22を再び後方へ退避させる。そうすることで、後押さえ20が後保持位置へと移動し、大束Aは、90度回転して、載置台12の載置面に長手方向を前後に向けて載置された状態となる。このとき、後押さえ20の後押さえ基部204に取り付けてある長手後押さえ部材205によって、90度回転させ後の大束Aの左右側面の後縁部付近が高さ方向の略全域に渡って押圧保持され、位置ズレが防止される。
また、切断溶着機構8は、上記のように載置台12のガイド溝13の左右方向の中央部付近に位置するゲート機構15の切欠穴16の下方に設けられ、ゲート機構15により形成された結束テープBのループを巻き戻して大束Aの周囲に密着させた後、切断および溶着を行うもので、図11に示すように、結束テープBの溶着を行うヒータ24と、結束テープBの切断を行うカッター23と、結束テープBを押さえて保持する第1押さえ部材25(第1保持部材)、第2押さえ部材27(第2保持部材)および第3押さえ部材28(第3保持部材)と、これらを駆動する駆動モータ29と、駆動モータ29により回転し、第1押さえ部材25、第2押さえ部材27、第3押さえ部材28、ヒータ24およびカッター23をそれぞれの動作タイミングで駆動させる駆動偏心カム30とからなっている。そして、結束テープBを下部搬送路303からループガイド151の左下端部へと導く間の搬送経路に、下部搬送路303側から、第1押さえ部材25および第3押さえ部材28、カッター23、ヒータ24、第2押さえ部材27の順に並んでいる。
また、載置台12のガイド溝13の位置には、後方から前方へ進退可能に突出する第1仕切り板31と第2仕切り板32が設けられている。第1仕切り板31と第2仕切り板32が共に前方へ突出したとき、これら2つの仕切り板31、32とガイド溝13とで、ループガイド151の右下端部から送り出される結束テープBを切欠孔6の中央部まで案内してループ状にするためのガイドの一部が形成される。また、結束動作前や結束完了後で、切断溶着機構8が動作を行わないときには、外部から結束機構2を触れることができないように、第2仕切り板32がガイド溝13の下方で前方に突出し、安全蓋の役目をする。
第1押さえ部材25は、上下方向にスライド移動可能で、第1押さえ部材25上面部と第1仕切り板31の下面とで、ループガイド151の右下端部から送り出された結束テープBの先端部近傍を挟持することで保持固定することができる。
また、第1押さえ部材25には、下部搬送路303から送られてきた結束テープBを通過させるテープ通路26(結束帯通路部)が形成されている。下部搬送路303側から送られてきた結束テープBは、このテープ通路26を通過し、カッター23、ヒータ24および第2押さえ部材27の上方で第2仕切り板32との間を通過して、ループガイド151の左下端部へと送り込まれ、ループガイド151内の搬送路152に沿って送られて、先端部がループガイド151の右下端部から第1仕切り板31と第2仕切り板32の間の第2押さえ部材27の上方となる位置まで送り出され、結束テープBの、第1押さえ部材25のテープ通路26の搬送方向下流側で第1押さえ部材25と第2押さえ部材27の間に位置している部分と、第1仕切り板31と第2仕切り板32の間の第2押さえ部材27の上方となる位置まで送り出された先端部とが重畳した状態でループを形成する。
第3押さえ部材28は、第1押さえ部材25のテープ通路26内に上下方向へスライド移動可能に設けられており、第3押さえ部材28が上昇したときに、第1押さえ部材25内のテープ通路26の天井部と第3押さえ部材28の上面とによって、テープ通路26内で結束テープBの上流側部分が挟持されて保持固定される。
第2押さえ部材27は、上下方向にスライド移動可能で、第2押さえ部材27の上面と第1仕切り板31の下面とで、ループガイド151の右下端部から送り出されて第1仕切り板31と第2仕切り板32の間の第2押さえ部材27の上方に位置している結束テープBの先端部と、下部搬送路303からループガイド151の左下端部へ向けて送り出されて第1押さえ部材25のテープ通路26の搬送方向下流側で第1押さえ部材25と第2押さえ部材27の間に位置している部分とを重ね合わせた状態で挟持して保持固定する。
ヒータ24は、上下方向へスライド移動可能で、結束テープBの重畳している部分を第1仕切り板31の下面との間に挟持するようにヒータ24を押し付け、ヒータ24の熱によって結束テープBを溶着することができるようになっている。
カッター23は、上下方向へスライド移動可能で、第1押さえ部材25と第3押さえ部材28で挟持されている部分と、第2押さえ部材27と第1仕切り板31とで挟持されている部分で結束テープBを、第1押さえ部材25に近接する位置で押し切って切断することができるようになっている。
なお、第1押さえ部材25、第2押さえ部材27、第3押さえ部材28、ヒータ24、およびカッター23の上下方向とは、装置本体1の奥側に向かって下方へ傾斜する載置台12の載置面に対し垂直な方向という意味である。
これら第1押さえ部材25、第2押さえ部材27、第3押さえ部材28、ヒータ24、およびカッター23は、それぞれの動作のタイミングに合わせて突出部分の周方向の寸法が異なり、上下方向の動作の距離によって突出部分の径方向の寸法が異なるように突出部が形成された駆動偏心カム30に駆動連結されている。そして、図12の(a)に示す結束待機状態で、スタートボタン35が押されて、駆動モータ29により駆動されて駆動偏心カム30が回転することにより、図12の(b)に示すように第1押さえ部材25が上方へスライド動作して(このとき、第2仕切り板32は後退する)、ループガイド151の右下端部から送り出される結束テープBの先端部近傍をループガイド151の右下端部近傍で保持する。そして、ループガイド151が開放されて、結束テープBが巻き戻された後、さらに駆動モータ29が回転し、駆動偏心カム30が回転することによって、図12の(c)に示すように、第2押さえ部材27が上方へスライド動作して、ループを形成している結束テープBの先端部と、その下方で重畳する結束テープBを重ね合わせた状態で保持し、さらに駆動偏心カム30の回転が続くことにより、図12の(d)に示すように、第3押さえ部材28が上方へスライド動作して、第1押さえ部材25のテープ通路26内で結束テープBを保持固定する。そして、さらに駆動偏心カム30が回転することにより、図12の(e)に示すように、カッター23及びヒータ24が上方へスライド動作して、切断および溶着が行われ、最後に切断溶着機構8の全ての部材が下方へスライド移動するという順番となり、駆動偏心カム30を駆動モータ29によって動作させることで、順番に切断溶着機構の動作を行わせることができるようになっている。
この実施形態の結束装置は、結束動作のモードとして、通常モードと低速モードを有し、それらを設定で切替えることが可能になっている。
通常モードでは、装置本体1上部前面の電源ボタン33を押すと、テープ収納部301から所定長さだけ結束テープBが、駆動ローラ308によって送り出されてテープ貯留部302へ貯留され、更に、下部搬送路303を駆動ローラ307によって搬送されて、結束テープBの先端部が第1押さえ部材25のテープ通路26を通過し、カッター23、ヒータ24、第2押さえ部材27の上方で第2仕切り板32との間を通過して、ループガイド151の左下端部からループガイド151に送り込まれる。
そして、その結束テープBは、ループガイド151の左下端部から、左側方部、上方部、右側方部、右下端部へと送り込まれて、ループガイド151の右下端部から、第1仕切り板31と第2仕切り板32の間のガイド溝13で、第2押さえ部材27の上方付近の位置まで結束テープBの先端部が送られ、その時点で駆動ローラ307、308が停止する。これにより、第1押さえ部材25のテープ通路26の搬送方向下流側で第1押さえ部材25と第2押さえ部材27の間に位置している部分と、第1仕切り板31と第2仕切り板32の間の第2押さえ部材27の上方となる位置まで送り出された先端部とが重畳した状態でループが形成される。これで結束可能な状態となる。そして、結束可能であることを表示部34の表示やランプ等で知らせ、結束待機状態に入る。図2の(a)は、この結束待機状態を示している。
結束待機状態で、利用者は、紙幣の束を上下方向に積み重ねた状態の大束Aを、大束Aの長手方向を左右に向けて、後押さえ20の左右の後側方保持部材202の間で後面保持部材203に当接させて載置台12の所定位置(ガイド溝13に大束Aの長手方向の中心線が重なる位置)に載置する。そして、結束スタートのスタートボタン35を押下する。
すると、ゲート機構15のユニットの上部にある上押さえ17が降下して、大束Aを上方から押圧保持すると共に、結束空間7の前部にある前押さえ18の前押さえ基部183が回転して、前保持部材182により大束Aの前面の側縁付近を高さ方向の略全域に渡って保持し、前押さえ18に付設されている側辺押さえ19が大束Aの前面側の左右側辺を高さ方向の略全域に渡って保持する。こうして、上押さえ17と、前押さえ18および側辺押さえ19と、後押さえ20とによって、大束Aが所定位置に保持固定される。
こうして大束Aが保持固定されると、第2仕切り板32を後退させて、切欠穴16の下方を開放しつつ、駆動偏心カム30を回転させて第1押さえ部材25を上昇させ、ループガイド151の右下端部から送り出されている結束テープBの先端部近傍をループガイド151の右下端部近傍で第1仕切り板31との間に挟持して保持固定し、その後、ループガイド151の内側ループガイド153を前方へスライド移動させてループガイド151を開放する。
すると、ループガイド151内の結束テープBは自重で外側ループガイド154の後方側の側壁に案内されながら、大束Aの結束位置へゆっくり降下し始める。そのときに、装置本体1下部のテープ保留部302と装置本体1上部の結束機構2の間の下部搬送路303の駆動ローラ307によって、ループを形成している結束テープBを送り出し方向上流側へ引き戻す。すると、結束テープBは、先端部が第1押さえ部材25によって保持固定されている状態で引き戻されることにより、大束Aの周囲の結束テープBのループ径が小さくなって、大束Aの周囲に密着する。図2の(b)は、この結束テープを引き戻す動作を示している。
その後、さらに駆動偏心カム30が回転することによって、第2押さえ部材27が上昇し、ループを形成している結束テープBの先端部と、その下方に重畳する結束テープBを重ね合わせた状態で第1仕切り板31との間に挟持して保持固定し、さらに駆動偏心カム30が回転して、第3押さえ部材28が上昇し、第1押さえ部材25のテープ通路26内で結束テープBをテープ通路26の天井部と第3押さえ部材28との間に挟持して保持固定する。これにより、第2押さえ部材27と第1押さえ部材25との間で、結束テープBが緊張した状態で保持固定される。
そして、さらに駆動偏心カム30が回転することにより、カッター23が上昇して、第2押さえ部材27と第1押さえ部材25との間の、第1押さえ部材25の近傍位置で、結束テープBが切断され、次いで、ヒータ24が上昇して、切断されて送り出し方向上流側から切り離されたループ状の結束テープBの送り出し方向上流側の端部と、その上方に位置する結束テープBの先端部との重畳部分をヒータ24の熱により溶着固定する。
そして、さらに駆動偏心カム30が回転して、第1押さえ部材25、第2押さえ部材27、第3押さえ部材28、ヒータ24、カッター23をそれぞれ降下させて、結束テープBを開放し、その後、第1仕切り板31を結束テープBと大束Aの下面との間から引き抜く。そして、前押さえ18を回転させて前開放位置へ移動させると共に、上押さえ18を上昇させて、大束Aを開放する。これで、大束Aの長手方向の結束が完了する。
その後、内側ループガイド153を後側へスライド移動させてループガイド151を閉鎖し、ループガイド151の搬送路152を形成すると共に、第1仕切り板31を突出させて切欠穴16を塞ぎ、第2仕切り板32も突出させて、第1仕切り板31と第2仕切り板32とで切欠穴16の部分にループガイド151の右下端部から続く搬送路を再び形成する。
つぎに、さらに大束Aの長手方向の中央部において短辺に沿った方向の結束を行う場合は、まず、長手方向の結束の場合と同様に、テープ収納部301から所定長さだけ結束テープBが、駆動ローラ308によって送り出されてテープ貯留部302へ貯留され、更に、下部搬送路303を駆動ローラ307によって搬送されて、結束テープBの先端部が第1押さえ部材25のテープ通路26を通過し、カッター23、ヒータ24、第2押さえ部材27の上方で第2仕切り板32との間を通過して、ループガイド151の左下端部からループガイド151に送り込まれる。
そして、その結束テープBは、ループガイド151の左下端部から、左側方部、上方部、右側方部、右下端部へと送り込まれて、ループガイド151の右下端部から、第1仕切り板31と第2仕切り板32の間のガイド溝13で、第2押さえ部材27の上方付近の位置まで結束テープBの先端部が送られ、その時点で駆動ローラ307、308が停止する。これにより、第1押さえ部材25のテープ通路26の搬送方向下流側で第1押さえ部材25と第2押さえ部材27の間に位置している部分と、第1仕切り板31と第2仕切り板32の間の第2押さえ部材27の上方となる位置まで送り出された先端部とが重畳した状態でループが形成される。これで結束可能な状態となる。そして、結束可能であることを表示部34の表示やランプ等で知らせ、結束待機状態に入る。
そして、この状態で、回転保持体22を前進させ、それに伴って後押さえ20の後押さえ基部204を後開放位置まで回転移動させる。そして、回転保持体22の後保持部材223が大束Aの後面中央付近に当接したら、回転保持体22の前保持部材224を上方から下方へ大束Aの前面中央付近まで回転移動させて、前保持部材224と後保持部材223とで大束Aを挟持し、次いで、回転保持基部222を反時計回りに90度回転させて、大束Aの長手方向が前後に向くようにする。
そして、回転保持体22の前保持部材224を上方へ回転移動させて、90度回転前の前面であった大束Aの長手方向の右側面を開放しつつ、回転保持体22を後退させる。このとき、回転保持体22は回転保持基部222を時計回りに回転させつつ後退させ、後退しきったときには、回転保持基部222が90度時計回りに回転し終わって、元の向きとなる。
そして、回転保持部材22の後退に伴って、後押さえ20が後保持位置へと回転移動する。すると、後押さえ20の後押さえ基部204に設けてある長手後押さえ部材205の先端部が、90度回転後の大束Aの左右側面後方部に当接し、大束Aを左右から保持する。そして、ゲート機構15のユニットに組み込まれている上押さえ17が降下して、大束Aを上方から押圧固定する。そして、この状態で、長手方向の結束の場合と同様の結束動作が開始される。
つまり、第2仕切り板32を後退させて、切欠穴16の下方を開放しつつ、駆動偏心カム30を回転させて第1押さえ部材25を上昇させ、ループガイド151の右下端部から送り出されている結束テープBの先端部近傍をループガイド151の右下端部近傍で第1仕切り板31との間に挟持して保持固定し、その後、ループガイド151の内側ループガイド153を前方へスライド移動させてループガイド151を開放する。
すると、ループガイド151内の結束テープBは自重で外側ループガイド154の後方側の側壁に案内されながら、大束Aの結束位置へゆっくり降下し始める。そのときに、装置本体1下部のテープ保留部302と装置本体1上部の結束機構2の間の下部搬送路303の駆動ローラ307によって、ループを形成している結束テープBを送り出し方向上流側へ引き戻す。すると、結束テープBは、先端部が第1押さえ部材25によって保持固定されている状態で引き戻されることにより、大束Aの周囲の結束テープBのループ径が小さくなって、大束Aの周囲に密着する。
その後、さらに駆動偏心カム30が回転することによって、第2押さえ部材27が上昇し、ループを形成している結束テープBの先端部と、その下方に重畳する結束テープBを重ね合わせた状態で第1仕切り板31との間に挟持して保持固定し、さらに駆動偏心カム30が回転して、第3押さえ部材28が上昇し、第1押さえ部材25のテープ通路26内で結束テープBをテープ通路26の天井部と第3押さえ部材28との間に挟持して保持固定する。これにより、第2押さえ部材27と第1押さえ部材25との間で、結束テープBが緊張した状態で保持固定される。
そして、さらに駆動偏心カム30が回転することにより、カッター23が上昇して、第2押さえ部材27と第1押さえ部材25との間の、第1押さえ部材25の近傍位置で、結束テープBが切断され、次いで、ヒータ24が上昇して、切断されて送り出し方向上流側から切り離されたループ状の結束テープBの送り出し方向上流側の端部と、その上方に位置する結束テープBの先端部との重畳部分をヒータ24の熱により溶着固定する。
そして、さらに駆動偏心カム30が回転して、第1押さえ部材25、第2押さえ部材27、第3押さえ部材28、ヒータ24、カッター23をそれぞれ降下させて、結束テープBを開放し、その後、第1仕切り板31を結束テープBと大束Aの下面との間から引き抜く。そして、前押さえ18を回転させて前開放位置へ移動させると共に、上押さえ18を上昇させて、大束Aを開放する。これで、長手方向の中央部における短辺方向の結束が完了する。
その後、内側ループガイド153を後側へスライド移動させてループガイド151を閉鎖し、ループガイド151の搬送路152を形成すると共に、第1仕切り板31を突出させて切欠穴16を塞ぎ、第2仕切り板32も突出させて、第1仕切り板31と第2仕切り板32とで切欠穴16の部分にループガイド151の右下端部から続く搬送路を再び形成することで、結束待機状態に戻る。これで、長手方向の中心線に沿った結束と、長手方向の中央部における短辺方向の結束の両方が完了となる。
結束テープBへの印字、押印については、設定により、大束Aを長手方向に結束する部分に印字、押印するか、長手方向の中央部において短辺方向の結束する部分に印字、押印するかを選択できるようになっていて、その選択内容によって、印字、押印するタイミングを変える。
長手方向に結束する部分に印字、押印する場合には、結束テープBを最初にループガイド151に送り出す前に、印字、押印する所定位置において駆動ローラ307、308を停止させ、結束テープBの搬送を止めて印字、押印する。
押印の場合は、スタンプ機構4のスタンプをスタンプ孔から突出させて結束テープBに押印し、押印が終わったら、スタンプをスタンプ孔から退避させる。そして、押印終了後に結束動作を開始する。
また、印字の場合には、ソレノイド604によってプラテン板6を平面部602が印字ヘッド502側の搬送ガイド壁面と平行になるように接近させ、その後、印字ヘッド502を印字ヘッド孔505から結束テープBを挟んでプラテン板6に押し付けて、結束テープBに印字する。そして、印字が終わったら、印字ヘッド502を印字ヘッド孔505から退避させ、ソレノイド604によりプラテン板6を回転移動させて、印字ヘッド502側の搬送ガイド壁面から遠ざけて、結束テープBの厚み方向の印字部搬送路503の幅を確保する。そして、印字終了後に結束動作を開始する。
また、大束Aを長手方向の中央部において短辺に沿った方向の結束する部分に印字、押印する場合は、長手方向の結束動作が終了した後、短辺に沿った方向の結束動作のための結束テープBをループガイド151に送り出す前に、印字、押印する所定位置において駆動ローラ307、308を停止させ、結束テープBの搬送を止めて印字、押印する。
また、低速モードでは、通常モードと同じく、装置本体1上部前面の電源ボタン33を押すと、テープ収納部301から所定長さだけ結束テープBが、駆動ローラ308によって送り出されてテープ貯留部302へ貯留され、更に、下部搬送路303を駆動ローラ307によって搬送されて、結束テープBの先端部が第1押さえ部材25のテープ通路26を通過し、カッター23、ヒータ24、第2押さえ部材27の上方で第2仕切り板32との間を通過して、ループガイド151の左下端部からループガイド151に送り込まれる。
そして、その結束テープBは、ループガイド151の左下端部から、左側方部、上方部、右側方部、右下端部へと送り込まれて、ループガイド151の右下端部から、第1仕切り板31と第2仕切り板32の間のガイド溝13で、第2押さえ部材27の上方付近の位置まで結束テープBの先端部が送られ、その時点で駆動ローラ307、308が停止する。これにより、第1押さえ部材25のテープ通路26の搬送方向下流側で第1押さえ部材25と第2押さえ部材27の間に位置している部分と、第1仕切り板31と第2仕切り板32の間の第2押さえ部材27の上方となる位置まで送り出された先端部とが重畳した状態でループが形成される。これで結束可能な状態となる。そして、結束可能であることを表示部34の表示やランプ等で知らせ、結束待機状態(図2の(a)に示す)に入る。
結束待機状態で、利用者は、紙幣の束を上下方向に積み重ねた状態の大束Aを、大束Aの長手方向を左右に向けて、後押さえ20の左右の後側方保持部材202の間で後面保持部材203に当接させて載置台12の所定位置(ガイド溝13に大束Aの長手方向の中心線が重なる位置)に載置する。そして、結束スタートのスタートボタン35を押下する。
すると、ゲート機構15のユニットの上部にある上押さえ17が降下して、大束Aを上方から押圧保持すると共に、結束空間7の前部にある前押さえ18の前押さえ基部183が回転して、前保持部材182により大束Aの前面の側縁付近を高さ方向の略全域に渡って保持し、前押さえ18に付設されている側辺押さえ19が大束Aの前面側の左右側辺を高さ方向の略全域に渡って保持する。こうして、上押さえ17と、前押さえ18および側辺押さえ19と、後押さえ20とによって、大束Aが所定位置に保持固定される。
こうして大束Aが保持固定されると、第2仕切り板32を後退させて、切欠穴16の下方を開放しつつ、駆動偏心カム30を回転させて第1押さえ部材25を上昇させ、ループガイド151の右下端部から送り出されている結束テープBの先端部近傍をループガイド151の右下端部近傍で第1仕切り板31との間に挟持して保持固定し、その後、駆動偏心カム30の動作を停止させる。そして、ループガイド151の内側ループガイド153を前方へスライド移動させてループガイド151を開放する。
すると、ループガイド151内の結束テープBは自重で外側ループガイド154の後方側の側壁に案内されながら、大束Aの結束位置へゆっくり降下し始める。そのとき、所定時間(1〜数秒程度)の間、駆動モータ29と駆動ローラ307の動作を完全に停止し、その後、装置本体1下部のテープ保留部302と装置本体1上部の結束機構2の間の下部搬送路303の駆動ローラ307によって、ループを形成している結束テープBを送り出し方向上流側へ引き戻す。このときの引き戻し速度は、通常のモードに比べてゆっくりとした速度とし、ゆっくりと引き戻し動作を行う。そして、結束テープBは、先端部が第1押さえ部材25によって保持固定されている状態で引き戻されることにより、大束Aの周囲の結束テープBのループ径が小さくなって、大束Aの周囲に密着する手前の状態で、駆動ローラ307の引き戻し力の負荷が所定以上に大きくなると、駆動ローラ307の回転速度を通常モードの引き戻し速度まで速めるか、引き戻し力を強めて、結束テープBを引き締める。これで、結束テープBは大束Aの周囲に密着した状態(図2の(b)に示す)となる。そして、所定時間巻き締めを行った後、駆動偏心カム30の動作を再開させる。
そして、駆動偏心カム30が回転することによって、第2押さえ部材27が上昇し、ループを形成している結束テープBの先端部と、その下方に重畳する結束テープBを重ね合わせた状態で第1仕切り板31との間に挟持して保持固定する。そして、さらに駆動偏心カム30が回転して、第3押さえ部材28が上昇し、第1押さえ部材25のテープ通路26内で結束テープBをテープ通路26の天井部と第3押さえ部材28との間に挟持して保持固定する。これにより、第2押さえ部材27と第1押さえ部材25との間で、結束テープBが緊張した状態で保持固定される。
そして、さらに駆動偏心カム30が回転することにより、カッター23が上昇して、第2押さえ部材27と第1押さえ部材25との間の、第1押さえ部材25の近傍位置で、結束テープBが切断され、次いで、ヒータ24が上昇して、切断されて送り出し方向上流側から切り離されたループ状の結束テープBの送り出し方向上流側の端部と、その上方に位置する結束テープBの先端部との重畳部分をヒータ24の熱により溶着固定する。
そして、さらに駆動偏心カム30が回転して、第1押さえ部材25、第2押さえ部材27、第3押さえ部材28、ヒータ24、カッター23をそれぞれ降下させて、結束テープBを開放し、その後、第1仕切り板31を結束テープBと大束Aの下面との間から引き抜く。そして、前押さえ18を回転させて前開放位置へ移動させると共に、上押さえ18を上昇させて、大束Aを開放する。これで、大束Aの長手方向の結束が完了する。
その後、内側ループガイド153を後側へスライド移動させてループガイド151を閉鎖し、ループガイド151の搬送路152を形成すると共に、第1仕切り板31を突出させて切欠穴16を塞ぎ、第2仕切り板32も突出させて、第1仕切り板31と第2仕切り板32とで切欠穴16の部分にループガイド151の右下端部から続く搬送路を再び形成する。
つぎに、さらに大束Aの長手方向の中央部において短辺に沿った方向の結束を行う場合は、まず、長手方向の結束の場合と同様に、テープ収納部301から所定長さだけ結束テープBが、駆動ローラ308によって送り出されてテープ貯留部302へ貯留され、更に、下部搬送路303を駆動ローラ307によって搬送されて、結束テープBの先端部が第1押さえ部材25のテープ通路26を通過し、カッター23、ヒータ24、第2押さえ部材27の上方で第2仕切り板32との間を通過して、ループガイド151の左下端部からループガイド151に送り込まれる。
そして、その結束テープBは、ループガイド151の左下端部から、左側方部、上方部、右側方部、右下端部へと送り込まれて、ループガイド151の右下端部から、第1仕切り板31と第2仕切り板32の間のガイド溝13で、第2押さえ部材27の上方付近の位置まで結束テープBの先端部が送られ、その時点で駆動ローラ307、308が停止する。これにより、第1押さえ部材25のテープ通路26の搬送方向下流側で第1押さえ部材25と第2押さえ部材27の間に位置している部分と、第1仕切り板31と第2仕切り板32の間の第2押さえ部材27の上方となる位置まで送り出された先端部とが重畳した状態でループが形成される。これで結束可能な状態となる。そして、結束可能であることを表示部34の表示やランプ等で知らせ、結束待機状態に入る。
そして、この状態で、回転保持体22を前進させ、それに伴って後押さえ20の後押さえ基部204を後開放位置まで回転移動させる。そして、回転保持体22の後保持部材223が大束Aの後面中央付近に当接したら、回転保持体22の前保持部材224を上方から下方へ大束Aの前面中央付近まで回転移動させて、前保持部材224と後保持部材223とで大束Aを挟持し、次いで、回転保持基部222を反時計回りに90度回転させて、大束Aの長手方向が前後に向くようにする。
そして、回転保持体22の前保持部材224を上方へ回転移動させて、90度回転前の前面であった大束Aの長手方向の右側面を開放しつつ、回転保持体22を後退させる。このとき、回転保持体22は回転保持基部222を時計回りに回転させつつ後退させ、後退しきったときには、回転保持基部222が90度時計回りに回転し終わって、元の向きとなる。
そして、回転保持部材22の後退に伴って、後押さえ20が後保持位置へと回転移動する。すると、後押さえ20の後押さえ基部204に設けてある長手後押さえ部材205の先端部が、90度回転後の大束Aの左右側面後方部に当接し、大束Aを左右から保持する。そして、ゲート機構15のユニットに組み込まれている上押さえ17が降下して、大束Aを上方から押圧固定する。そして、この状態で、長手方向の結束の場合と同様の結束動作が開始される。
そして、第2仕切り板32を後退させて、切欠穴16の下方を開放しつつ、駆動偏心カム30を回転させて第1押さえ部材25を上昇させ、ループガイド151の右下端部から送り出されている結束テープBの先端部近傍をループガイド151の右下端部近傍で第1仕切り板31との間に挟持して保持固定し、その後、駆動偏心カム30の動作を停止させる。そして、ループガイド151の内側ループガイド153を前方へスライド移動させてループガイド151を開放する。
すると、ループガイド151内の結束テープBは自重で外側ループガイド154の後方側の側壁に案内されながら、大束Aの結束位置へゆっくり降下し始める。そのとき、所定時間(1〜数秒程度)の間、駆動モータ29と駆動ローラ307の動作を完全に停止し、その後、装置本体1下部のテープ保留部302と装置本体1上部の結束機構2の間の下部搬送路303の駆動ローラ307によって、ループを形成している結束テープBを送り出し方向上流側へ引き戻す。このときの引き戻し速度は、通常のモードに比べてゆっくりとした速度とし、ゆっくりと引き戻し動作を行う。そして、結束テープBは、先端部が第1押さえ部材25によって保持固定されている状態で引き戻されることにより、大束Aの周囲の結束テープBのループ径が小さくなって、大束Aの周囲に密着する手前の状態で、駆動ローラ307の引き戻し力の負荷が所定以上に大きくなると、駆動ローラ307の回転速度を通常モードの引き戻し速度まで速めるか、引き戻し力を強めて、結束テープBを引き締める。これで、結束テープBは大束Aの周囲に密着した状態となる。そして、所定時間巻き締めを行った後、駆動偏心カム30の動作を再開させる。
そして、駆動偏心カム30が回転することによって、第2押さえ部材27が上昇し、ループを形成している結束テープBの先端部と、その下方に重畳する結束テープBを重ね合わせた状態で第1仕切り板31との間に挟持して保持固定する。そして、さらに駆動偏心カム30が回転して、第3押さえ部材28が上昇し、第1押さえ部材25のテープ通路26内で結束テープBをテープ通路26の天井部と第3押さえ部材28との間に挟持して保持固定する。これにより、第2押さえ部材27と第1押さえ部材25との間で、結束テープBが緊張した状態で保持固定される。
そして、さらに駆動偏心カム30が回転することにより、カッター23が上昇して、第2押さえ部材27と第1押さえ部材25との間の、第1押さえ部材25の近傍位置で、結束テープBが切断され、次いで、ヒータ24が上昇して、切断されて送り出し方向上流側から切り離されたループ状の結束テープBの送り出し方向上流側の端部と、その上方に位置する結束テープBの先端部との重畳部分をヒータ24の熱により溶着固定する。
そして、さらに駆動偏心カム30が回転して、第1押さえ部材25、第2押さえ部材27、第3押さえ部材28、ヒータ24、カッター23をそれぞれ降下させて、結束テープBを開放し、その後、第1仕切り板31を結束テープBと大束Aの下面との間から引き抜く。そして、前押さえ18を回転させて前開放位置へ移動させると共に、上押さえ18を上昇させて、大束Aを開放する。これで、長手方向の中央部における短辺方向の結束が完了する。
その後、内側ループガイド153を後側へスライド移動させてループガイド151を閉鎖し、ループガイド151の搬送路152を形成すると共に、第1仕切り板31を突出させて切欠穴16を塞ぎ、第2仕切り板32も突出させて、第1仕切り板31と第2仕切り板32とで切欠穴16の部分にループガイド151の右下端部から続く搬送路を再び形成することで、結束待機状態に戻る。これで、低速モードでの長手方向の中心線に沿った結束と、長手方向の中央部における短辺方向の結束の両方が完了となる。
低速モードによれば、ループガイド151を開放して結束テープBを解放した後、所定時間動作を停止し、その後、結束テープをゆっくり引き戻す工程を経て被結束物である大束Aの周囲に密着させることで、解放後の結束テープBの動作を安定させて、被結束物の定められた位置へ結束帯を導くことができ、より正確な結束を行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、低速モードで、ループガイド開放後に所定時間だけ駆動モータ29と駆動ローラ307を停止させているが、駆動モータ29のみを停止させ、駆動ローラ307については、低速で巻き戻し動作を行うようにしてもよい。また、本実施形態では、低速モードで、駆動ローラ307の回転速度を複数段階に分けて駆動しているが、低速のみの一段階でもよい。
1 装置本体
2 結束機構
3 収納送り出し機構
7 結束空間
8 切断溶着機構
9 保持機構
12 載置台
23 カッター
24 ヒータ
25 第1押さえ部材
26 テープ通路
27 第2押さえ部材
28 第3押さえ部材
29 駆動モータ
30 駆動偏心カム
31 第1仕切り板
32 第2仕切り板
A 大束
B 結束テープ
2 結束機構
3 収納送り出し機構
7 結束空間
8 切断溶着機構
9 保持機構
12 載置台
23 カッター
24 ヒータ
25 第1押さえ部材
26 テープ通路
27 第2押さえ部材
28 第3押さえ部材
29 駆動モータ
30 駆動偏心カム
31 第1仕切り板
32 第2仕切り板
A 大束
B 結束テープ
Claims (6)
- 載置台に載置した被結束物を結束する接着可能なテープ状の結束帯を前記載置台および該載置台上の被結束物の周囲を囲むように送り出し、該結束帯の先端部および先端部近傍が該結束帯の送り出し方向上流側の部分と重畳したループを形成させる送り出し手段と、
前記ループを形成した結束帯の先端部近傍を保持固定する第1保持手段と、
該第1保持手段によって先端部近傍が保持固定された結束帯を前記ループの径を小さくするように送り出し方向上流側へ引き戻して前記被結束物の周囲に密着させる引き戻し手段と、
前記引き戻し手段によって送り出し方向上流側へ引き戻された前記結束帯の先端部と該先端部が重畳する該結束帯の送り出し方向上流側の部分とを重ね合わせた状態で保持固定する第2保持手段と、
前記結束帯の送り出し方向上流側の部分を前記第2保持手段によって前記結束帯の先端部と重ね合わさった状態で保持固定される位置より送り出し方向上流側に所定間隔をあけた位置で保持固定する第3保持手段と、
前記結束帯の送り出し方向上流側の部分を前記第2保持手段によって保持固定された位置と前記第3保持手段により保持固定された位置との間で切断する切断手段と、
前記結束帯の送り出し方向上流側の部分を前記切断手段による切断位置よりも送り出し方向下流側で前記結束帯の先端部近傍に接着する接着手段とを備えることを特徴とする結束装置。 - 前記第3保持手段は、前記第1保持手段と協働して前記結束帯を挟持し保持固定することを特徴とする請求項1記載の結束装置。
- 前記第1保持手段は、スライド移動可能な第1保持部材を有し、前記第3保持手段が有するスライド移動可能な第3保持部材と、前記第1保持部材とが協働して前記結束帯を挟持し保持固定することを特徴とする請求項2記載の結束装置。
- 前記第1保持部材は、前記結束帯の送り出し方向上流側の部分を通過させる結束帯通路部を有し、該結束帯通路部内に前記第3保持部材が配置されていることを特徴とする請求項3記載の結束装置。
- 前記第2保持手段は、前記第3保持手段よりも前記結束帯の送り出し方向下流側で前記結束帯の先端部と該結束帯の送り出し方向上流側の部分とをそれらを重ね合わせた状態で保持固定することを特徴とする請求項1、2、3または4記載の結束装置。
- 前記第3保持手段は、前記結束帯の送り出し方向上流側の部分を、その部分と重畳する前記結束帯の先端部の帯面から離間した位置で保持固定し、前記切断手段は、前記結束帯の送り出し方向上流側の部分を前記第3保持手段側に近接した位置で切断することを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の結束装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009096515A JP2010247844A (ja) | 2009-04-10 | 2009-04-10 | 結束装置 |
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JP2009096515A JP2010247844A (ja) | 2009-04-10 | 2009-04-10 | 結束装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2010247844A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103264787A (zh) * | 2013-05-28 | 2013-08-28 | 广州广电运通金融电子股份有限公司 | 扎把介质的焊接和切断装置以及含有该装置的纸币扎把机 |
-
2009
- 2009-04-10 JP JP2009096515A patent/JP2010247844A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103264787A (zh) * | 2013-05-28 | 2013-08-28 | 广州广电运通金融电子股份有限公司 | 扎把介质的焊接和切断装置以及含有该装置的纸币扎把机 |
CN103264787B (zh) * | 2013-05-28 | 2015-09-23 | 广州广电运通金融电子股份有限公司 | 扎把介质的焊接和切断装置以及含有该装置的纸币扎把机 |
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