JP2010245312A - 発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】不要な波長の光の放射を抑制できる発光素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る発光素子1は、活性層220が上方に設けられた半導体基板10と、半導体基板10と活性層220との間に設けられ、活性層220が発する光を反射する第1反射層260と、半導体基板10と第1反射層260との間に設けられ、第1反射層260が反射する光とは異なる波長の光を反射する第2反射層262とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光素子に関する。特に、本発明は、高輝度の発光素子に関する。
従来、n型GaAs基板上に、n型GaAsバッファ層と、(AlGa1−XIn1−YP(ただし、0≦X≦1、0.4≦Y≦0.6)層とAlGa1−XAs(ただし、0≦X≦1)層の組み合わせで構成されるn型光反射層と、n型AlGaInPクラッド層と、アンドープAlGaInP活性層と、p型AlGaInPクラッド層と、p型GaInP介在層と、p型GaP電流分散層とがこの順に形成された発光素子であって、p型AlGaInPクラッド層は、アンドープAlGaInP活性層とp型GaInP介在層とに接していない部分に、ドーパント抑制層を有する発光素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の発光素子は、上記構成を備えることにより、高輝度を実現しつつ相対出力及び逆方向電圧の信頼性を向上させることができる。
特開2007−42751号公報
しかし、特許文献1に記載の発光素子は、アンドープAlGaInP活性層から発せられる光がGaAs基板に到達すると、GaAs基板が当該光により励起され、GaAs基板からGaAsのバンドギャップに相当する光が発光素子の外部にまで放射される場合がある。
したがって、本発明の目的は、不要な波長の光の放射を抑制できる発光素子を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、半導体基板と、半導体基板の上方に設けられる活性層を有する発光層部と、半導体基板と活性層との間に設けられ、活性層が発する光を反射する第1反射層と、半導体基板と第1反射層との間に設けられ、第1反射層が反射する光とは異なる波長の光を反射する第2反射層とを備える発光素子が提供される。
また、上記発光素子は、第2反射層は、第1反射層が反射する光の波長よりも長い波長の光を反射することができる。
また、上記発光素子は、活性層は、第1導電型の第1クラッド層と、第1導電型とは異なる第2導電型の第2クラッド層とで挟まれて発光層部を構成し、第2クラッド層の活性層の反対側に介在層を介して設けられる第2導電型の電流分散層を更に備えると共に、介在層は、第2クラッド層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーと、電流分散層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーとの間のバンドギャップエネルギーを有する半導体から形成されてもよい。
また、上記発光素子は、第1反射層は、屈折率が互いに異なる一方の第1半導体層と他方の第1半導体層とからなる第1ペア層を含み、かつ、一方の第1半導体層及び他方の第1半導体層はいずれも、活性層が発する光のエネルギー以上のバンドギャップエネルギーを有し、第2反射層は、屈折率が互いに異なる一方の第2半導体層と他方の第2半導体層とからなる第2ペア層を含み、かつ、一方の第2半導体層及び他方の第2半導体層のいずれか一方が、活性層が発する光のエネルギーに対して同等か小さいバンドギャップエネルギーを有してもよい。
また、上記発光素子は、第1反射層を構成する一方の第1半導体層と他方の第1半導体層、及び第2反射層を構成する一方の第2半導体層と他方の第2半導体層とはいずれも、半導体基板のバンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有してもよい。
また、上記発光素子は、第1反射層を構成する一方の第1半導体層及び他方の第1半導体層はそれぞれ、活性層が発する光のピーク波長をλp1とし、一方の第1半導体層及び他方の第1半導体層それぞれの屈折率をnとした場合に、厚さd=λp1/(4×n)×x (但し、0.7≦x≦1.3)の関係式を満たす厚さdをそれぞれ有してもよい。
また、上記発光素子は、第2反射層を構成する一方の第2半導体層及び他方の第2半導体層はそれぞれ、波長λp2を850nm以上900nm以下の範囲とし、一方の第2半導体層及び他方の第2半導体層それぞれの屈折率をnとした場合に、厚さd=λp2/(4×n)×x (但し、0.7≦x≦1.3)の関係式を満たす厚さdをそれぞれ有してもよい。
また、上記発光素子は、第1反射層は、第1ペア層を10対以上20対以下含み、第2反射層は、第2ペア層を2対以上5対以下含んでもよい。
また、上記発光素子は、半導体基板は、活性層が発する光が入射した場合、光の波長より長い波長の光を発してもよい。
また、上記発光素子は、半導体基板と第2反射層との間にバッファ層を更に備え、バッファ層は、半導体基板のキャリア濃度より低いキャリア濃度を有してもよい。
また、上記発光素子は、活性層は、多重量子井戸構造からなり、活性層と第1クラッド層との間に設けられ、第1クラッド層のキャリア濃度よりも低いキャリア濃度の第1挿入層と、活性層と第2クラッド層との間に設けられ、第2クラッド層のキャリア濃度よりも低いキャリア濃度の第2挿入層とを更に備えてもよい。
本発明に係る発光素子によれば、不要な波長の光の放射を抑制できる発光素子を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の模式的な縦断面である。 本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の第1反射層及び第2反射層の部分断面を拡大した模式図である。 本発明の第2の実施の形態に係る発光素子の模式的な縦断面である。 本発明の第3の実施の形態に係る発光素子の模式的な縦断面である。 比較例に係る発光素子において、第1反射層の第1ペア層のペア数と発光出力との関係を示す図である。 実施例1及び比較例に係る発光素子において、20mA通電時の第1反射層の第1ペア層のペア数と、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合との関係を示す図である。 実施例1及び比較例に係る発光素子において、60mA通電時の第1反射層の第1ペア層のペア数と、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合との関係を示す図である。 実施例2において、アンドープ(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層の膜厚と発光素子の順方向電圧との関係を示す図である。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る発光素子の模式的な縦断面を示す。
(発光素子1の構造の概要)
第1の実施の形態に係る発光素子1は、第1導電型としてのn型の半導体基板10と、半導体基板10の上方に設けられ、所定の波長の光を発する活性層220を含む半導体積層構造20と、半導体積層構造20の半導体基板10の反対側の表面の一部に設けられるワイヤーボンディング用パッドとしての表面電極100と、半導体基板10の半導体積層構造20の反対側の面(すなわち、半導体基板10の裏面)にオーミック接触して設けられる裏面電極110とを備える。
また、半導体積層構造20は、半導体基板10の表面に接して設けられるn型のバッファ層200と、バッファ層200の上方に設けられるn型クラッド層210と、n型クラッド層210上に設けられる活性層220と、活性層220上に設けられる第2導電型としてのp型クラッド層230と、p型クラッド層230上に設けられる介在層240と、介在層240上に設けられるp型の電流分散層250とを有する。なお、n型クラッド層210、活性層220、及びp型クラッド層230からなる積層部分を、本実施の形態においては発光層部と称する。表面電極100は、電流分散層250の介在層240の反対側の表面の一部にオーミック接触して設けられる。
更に、第1の実施の形態に係る半導体積層構造20は、半導体基板10と活性層220との間に、活性層220が発する光を反射する第1反射層260と、第1反射層260と半導体基板10との間に設けられ、第1反射層260が反射する光とは異なる波長の光を反射する第2反射層262とを有する。第1の実施の形態において、第2反射層262は、第1反射層260が反射する光の波長よりも長い波長の光を反射する。
(半導体基板10)
半導体基板10は、活性層220が発する光が入射した場合に、当該光の波長より長い波長の光を発する化合物半導体から形成される。具体的に、半導体基板10は、活性層220が発する光のエネルギーよりも小さなバンドギャップエネルギーを有する化合物半導体から形成される。例えば、半導体基板10は、活性層220が発する光の波長が赤色領域の波長(すなわち、600nmから700nm程度)である場合、所定のキャリア濃度を有するGaAsから形成される。この場合、半導体基板10は、赤色光が入射すると励起されて、赤外光を外部に放出する。
(バッファ層200、n型クラッド層210、活性層220、p型クラッド層230)
バッファ層200は、半導体基板10に接して設けられる。例えば、バッファ層200は、半導体基板10がn型のGaAs基板から形成される場合、n型のGaAsから形成される。また、n型クラッド層210と、活性層220と、p型クラッド層230とはそれぞれ、(AlGa1−xIn1−yP(但し、0≦x≦1、0≦y≦1)で表される三元系、又は四元系のIII族化合物半導体材料から形成される。なお、第1の実施の形態に係る活性層220は、例えば、ノンドープのGaIn1−xP単層(但し、0≦x≦1)から形成することができる。
(介在層240)
介在層240は、p型クラッド層230を構成する半導体材料と電流分散層250を構成する半導体材料とが互いに異なる場合に、p型クラッド層230と電流分散層250とのヘテロ界面の電位障壁を低減する半導体材料から形成される。具体的に、介在層240は、p型クラッド層230の活性層220の反対側に設けられると共に、p型クラッド層230を構成する半導体のバンドギャップエネルギーと電流分散層250を構成する半導体のバンドギャップエネルギーとの間のバンドギャップエネルギーを有する半導体材料から形成される。例えば、介在層240は、p型のGaIn1−xPから形成される。発光素子1が介在層240を備えることにより、発光素子1の順方向電圧を低減できる。
(電流分散層250)
電流分散層250は、発光素子1に供給された電流が活性層220に略均一に供給されるように、当該電流を分散させる。また、電流分散層250は、活性層220が発する光を透過する半導体材料から形成される。例えば、電流分散層250は、p型のGaIn1−xP(但し、0.8≦x≦1)から形成することができ、一例として、p型のGaPから形成される。
(第1反射層260)
第1反射層260は、活性層220が発する光の第1反射層260による吸収を抑制して、第1反射層260自体の光反射効果を向上させるべく、活性層220が発する光に対して透明な複数の第1半導体層が積層されて形成される。具体的に、第1反射層260は、一方の第1半導体層と、一方の第1半導体層を構成する半導体材料の屈折率とは異なる屈折率の半導体材料からなる他方の第1半導体層との複数の第1ペア層から形成される。本実施の形態において第1反射層260が有する第1ペア層は、20対以下であることが好ましい。また、第1ペア層は、5対以上、好ましくは10対以上であることが好ましい。また、第1反射層260を構成する第1ペア層は、半導体基板10を構成する半導体材料のバンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有する半導体材料から形成される。
ここで、一方の第1半導体層の厚さdは、活性層220が発する光のピーク波長をλp1として、当該一方の第1半導体層の屈折率をnとした場合に、厚さd=λp1/(4×n)×x(但し、0.7≦x≦1.3)の関係式を満たす厚さを有する。また、他方の第1半導体層の厚さも、一方の第1半導体層の厚さと同様の関係式を満たす厚さを有する。例えば、第1半導体層の厚さdは、35nm以上65nm以下、好ましくは、45nm以上55nm以下の厚さにする。そして、第1反射層260を構成する一方の第1半導体層及び他方の第1半導体層はそれぞれ、活性層220が発する光に対して透明な半導体材料から形成され(すなわち、一方の第1半導体層及び他方の第1半導体層はいずれも、活性層220が発する光のエネルギー以上のバンドギャップエネルギーを有する半導体材料から形成される)、一方の第1半導体層と他方の第1半導体層とからなる第1ペア層の積層により、活性層220が発する光を反射する。
ここで、第1反射層260は活性層220が発する光を反射するので、一方の第1半導体層の屈折率と他方の第1半導体層の屈折率との屈折率差は大きい方が好ましい。よって、一方の第1半導体層の屈折率より他方の第1半導体層の屈折率が大きくなるように、一方の第1半導体層を構成する半導体材料と他方の第1半導体層を構成する半導体材料とを用いる。一例として、第1反射層260の一方の第1半導体層は、AlAsから形成される。そして、他方の第1半導体層は、活性層220が発する光に対して透明になるようにAlの組成を変化させたAlGa1−xAs(但し、0.4≦x≦0.6)から形成される。したがって、第1反射層260は、AlAs/AlGa1−xAsを第1ペア層として、複数の第1ペア層から形成される。
すなわち、本実施の形態においては、第1反射層260に含まれる他方の第1半導体層の組成を活性層220が発する光の波長に応じて変化させる。そして、一方の第1半導体層と他方の第1半導体層とからなる第1ペア層を積層させることによって、第1反射層260は、複数の第1ペア層の積層によって活性層220が発する光を反射する。なお、複数の第1半導体層のそれぞれは、活性層220から発せられる光に対して透明である。
例えば、一方の第1半導体層をAlAsから形成すると共に、他方の第1半導体層をAlGaAsから形成する場合について説明する。斯かる場合、活性層220が発する光に対して複数の第1半導体層を透明にすべく、一方の第1半導体層をAlAsから形成すると共に、AlGaAsから形成される他方の第1半導体層のAl組成を変化させ、当該光を透過するAlGa1−xAsから形成する。
一例として、活性層220が発する光の波長が約590nmである場合、他方の第1半導体層は、Al0.6Ga0.4Asから形成する。また、活性層220が発する光の波長が約620nmである場合、他方の第1半導体層は、Al0.5Ga0.5Asから形成する。そして、活性層220が発する光の波長が約640nmである場合、他方の第1半導体層は、Al0.4Ga0.6Asから形成することができる。なお、AlGa1−xAsのxの値の増加(すなわち、Al組成の増加)に伴って、他方の第1半導体層の屈折率は低下する。
なお、活性層220が発する光の波長が590nmの場合、波長が640nm等の場合に比べて他方の第1半導体層の屈折率は大きいので、一方の第1半導体層の屈折率と他方の第1半導体層の屈折率との屈折率差は、波長が590nmより長い場合に比べて低下する。この場合、第1反射層260自体の反射率が低下する。したがって、斯かる場合、反射率の低下に反比例するように第1ペア層のペア数を増加させることにより、第1反射層260の反射率の低下を抑制できる。
(第2反射層262)
第2反射層262は、複数の第2半導体層が積層されて形成される。具体的に、第2反射層262は、一方の第2半導体層と、一方の第2半導体層を構成する半導体材料の屈折率とは異なる屈折率の半導体材料からなる他方の第2半導体層との複数の第2ペア層から形成される。そして、一方の第2半導体層、他方の第2半導体層のいずれか一方は、活性層220を含む発光層部が発する光のエネルギーと同等か、又は当該エネルギーより小さいバンドギャップエネルギーを有する半導体材料から形成される。また、本実施の形態において第2反射層262が有する第2ペア層は、5対以下であることが好ましい。また、第2ペア層は、2対以上であることが好ましい。なお、第2ペア層の数は、第1ペア層の数に応じて変化させることができる。例えば、第1ペア層の数を減少させる一方で、第2ペア層の数を増加させることができる。また、第2反射層262を構成する第2ペア層は、半導体基板10を構成する半導体材料のバンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有する半導体材料から形成される。
ここで、一方の第2半導体層の厚さdは、波長λp2としてλp2=850nm以上900nm以下に規定して、当該一方の第2半導体層の屈折率をnにした場合に、厚さd=λp2/(4×n)×x(但し、0.7≦x≦1.3)の関係式を満たす厚さを有する。また、他方の第2半導体層の厚さも、一方の第2半導体層の厚さと同様の関係式を満たす厚さを有する。例えば、第2半導体層の厚さdは、49nm以上90nm以下、好ましくは、63nm以上77nm以下の厚さにする。そして、第2反射層262を構成する一方の第2半導体層は、活性層220が発する光に対して透明な半導体材料から形成され、第2反射層262を構成する他方の第2半導体層は、活性層220が発する光に対して半透明な(当該光を吸収する)半導体材料から形成される。そして、一方の第2半導体層と他方の第2半導体層とからなる第2ペア層の積層により、活性層220が発する光及び当該光の波長よりも長い波長の光を反射する。
ここで、本実施の形態に係る「透明」及び「半透明」について説明する。まず、所定の半導体層が「透明」であるとは、発光層部から放射される光のピーク波長に相当するバンドギャップより大きいバンドギャップエネルギーを有する半導体材料から当該半導体層が形成されていることを意味する。また、所定の半導体層が「半透明」であるとは、発光層部から放射される光のピーク波長に相当するバンドギャップ以下のバンドギャップを有する半導体材料から当該半導体層が形成されていることを意味する。すなわち、「半透明」の半導体層は、当該ピーク波長よりも長波側の波長に相当するバンドギャップを有する半導体材料から形成され、発光層部から放射される光に対して透明ではないものの、一部の光を透過する半導体層である。
そして、第2反射層262は、活性層220が発する光に対して透明な材料からなる一方の第2半導体層と当該光に対して半透明な材料からなる他方の第2半導体層とを含むので、一方の第2半導体層の屈折率と他方の第2半導体層の屈折率との屈折率差を第1反射層260の場合に比べて大きくすることができる。一例として、第2反射層262の一方の第2半導体層は、AlAsから形成される。そして、他方の第2半導体層は、活性層220が発する光に対して半透明になるようにAlの組成を変化させたAlGa1−xAs(但し、0.1≦x≦0.5)から形成される。例えば、他方の第2半導体層は、活性層220が発する光の波長が620nm程度の場合、AlGa1−xAs(但し、0.1≦x≦0.4)から形成され、波長が590nm程度の場合、AlGa1−xAs(但し、0.1≦x≦0.5)から形成される。したがって、第2反射層262は、AlAs/AlGa1−xAsを第2ペア層として、複数の第2ペア層から形成される。
他方の第2半導体層として、活性層220が発する光に対して半透明な半導体材料を用いる理由は以下のとおりである。すなわち、例えば活性層220が発する光が赤色領域の波長を有する光の場合、他方の第2半導体層を構成するAlGaAsのAl組成を低くすることにより、一方の第2半導体層の赤色光に対する屈折率と他方の第2半導体層の赤色光に対する屈折率との屈折率差を大きくすることができるからである。そして、詳細は後述するが、活性層220が発する光が半導体基板10(例えば、GaAs基板)に到達することにより半導体基板10が励起されて半導体基板10から放射される放射光(例えば、赤外光)を、第2反射層262によって半導体基板10側に効率よく反射できるからである。また、他方の第2半導体層として、活性層220が発する光に対して半透明な半導体材料を用いる理由は、第1反射層260を透過した光をバッファ層200、及び半導体基板10にまで到達させないようにするためでもある。
なお、他方の第2半導体層をGaAsから形成せずにAlGaAsから形成する理由は、以下のとおりである。まず、半導体基板10と同様に、活性層220が発する光によって励起されて当該光の波長よりも長い波長の放射光を放射する半導体材料から他方の第2半導体層を形成すると、他方の第2半導体層からも放射光が放射されてしまうからである。また、活性層220が発する光によって他方の第2半導体層が励起されたとしても、間接遷移型のAlGaAsを用いて他方の第2半導体層を形成することにより、他方の第2半導体層から放射される放射光を低減できるからである。更に、AlGaAsはGaAsに比べて結晶性が低下していることから、活性層220が発する光によって仮にAlGaAsが励起されたとしても、光に変換されずに熱に変換されるからである。
(表面電極100、裏面電極110)
表面電極100は、電流分散層250にオーミック接触する材料から形成される。具体的に、表面電極100は、Be、Zn、Ni、Ti、Pt、Al、Au等の金属材料から選択される少なくとも1つのp型電極用の金属材料を含んで形成される。例えば、表面電極100は、電流分散層250側からAuBe、Ni、Auの順に積層された積層構造を有して形成することができる。なお、表面電極100は、電流分散層250の介在層240の反対側の面、すなわち、発光素子1の光取り出し面の一部に設けられる。また、一例として表面電極100は、発光素子1の上面視にて略円形に形成される。
裏面電極110は、半導体基板10にオーミック接触する材料から形成される。具体的に、裏面電極110は、Ge、Ni、Ti、Pt、Al、Au等の金属材料から選択される少なくとも1つのn型電極用の金属材料を含んで形成される。例えば、裏面電極110は、半導体基板10側からAuGe、Ni、Auの順に積層された積層構造を有して形成することができる。なお、裏面電極110は、半導体基板10の裏面の略全面に形成される。
(発光素子1の製造方法)
第1の実施の形態に係る発光素子1は、例えば、以下のようにして製造することができる。まず、半導体基板10を準備する。そして、半導体基板10上に、例えば、有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE法)によって複数の化合物半導体層(すなわち、バッファ層200、第2反射層262、第1反射層260、n型クラッド層210、活性層220、p型クラッド層230、介在層240、電流分散層250)を含むIII−V族化合物半導体の半導体積層構造20を形成する。これにより、エピタキシャルウエハが製造される。
なお、半導体基板10上にバッファ層200を形成することにより、MOVPE装置内に残留している、前回の結晶成長時に用いたドーパントの影響(すなわち、炉内メモリーの影響)をキャンセルできる。これにより、エピタキシャルウエハを安定的に製造することができる。また、バッファ層200を半導体基板10上にエピタキシャル成長させることで、バッファ層200上にエピタキシャル成長させる化合物半導体層の結晶性を向上させることができる。
次に、フォトリソグラフィー法、成膜法(例えば、真空蒸着法、スパッタ法等)を用いて、エピタキシャルウエハの表面、すなわち、電流分散層250の表面の一部に表面電極100を形成する。続いて、半導体基板10の裏面の略全面に裏面電極110を形成する。更に、表面電極100と電流分散層250との間、及び裏面電極110と半導体基板10裏面との間のそれぞれをオーミック接触させるべく、所定の雰囲気下(例えば、窒素雰囲気等の不活性雰囲気下)、所定の温度、所定の時間、アロイ処理を実施する。
更に、発光素子1のサイズに合わせて表面電極100及び裏面電極110が設けられたエピタキシャルウエハをダイシングすることにより、複数の発光素子1が製造される。なお、ダイシング処理後に、複数の発光素子1の端面にエッチング処理を施すことにより、ダイシングによる機械的ダメージを除去することもできる。
このようにして製造される発光素子1は、例えば、発光波長が630nmの赤色領域の光を発する発光ダイオードである。そして、発光素子1の上面視における形状は略矩形であり、上面視における寸法は、一例として、300μm角である。
なお、MOVPE法において用いる原料は、トリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルインジウム(TMIn)等の有機金属化合物、及びアルシン(AsH)、ホスフィン(PH)等の水素化物ガスを用いることができる。更に、n型のドーパントの原料は、ジシラン(Si)を用いることができる。そして、p型のドーパントの原料は、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を用いることができる。
また、n型のドーパントの原料として、セレン化水素(HSe)、モノシラン(SiH)、ジエチルテルル(DETe)、又はジメチルテルル(DMTe)を用いることもできる。そして、p型のドーパントの原料として、ジメチルジンク(DMZn)又はジエチルジンク(DEZn)を用いることもできる。
また、半導体基板10上の半導体積層構造20は、分子線エピタキシー法(Molecular Beam Epitaxy:MBE)等を用いて成長することもできる。
(第1反射層260及び第2反射層262の機能)
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る発光素子1の第1反射層260及び第2反射層262の部分断面を拡大した模式的な図を示す。
活性層220から半導体基板10側に向かって活性層220から放射された光30は、第1反射層260によって光取り出し面である電流分散層250の表面に向けて反射される(図2の反射光32)。具体的には、活性層220から半導体基板10の表面側に放射された光30のうち第1反射層260に垂直に入射する光は、第1反射層260によって光取り出し面側に反射される。ここで、第1反射層260に入射して第1反射層260で反射しきれずに第1反射層260を透過した光は、第2反射層262に入射する。
そして、第2反射層262において、他方の第2半導体層を活性層220が発した光に対して半透明な材料(すなわち、完全には透明ではない材料)にすることで、一方の第2半導体層の屈折率と他方の第2半導体層の屈折率との屈折率差を大きくすることができ、第2反射層262の反射率を向上させることができる。これにより、第2反射層262に入射した光は第2反射層262により反射される。更に、第2反射層262で反射しきれずに第2反射層262に入射した光は、半透明に形成された他方の第2半導体層に吸収される。これにより、第1反射層260を透過した光が半導体基板10に到達することが抑制される。したがって、第2反射層262を備えることにより活性層220が発した光のうち半導体基板10側に向かう光を減少させることができるので、半導体基板10に到達する光を低減することができる。この結果、半導体基板10において発生する放射光を低減できる。なお、仮に、第2反射層262を光が透過して半導体基板10に当該光が到達することにより半導体基板10から放射光が放射された場合であっても、第2反射層262は、当該放射光を半導体基板10側に再び反射させることができる。以上より、他方の第2半導体層を活性層220が発した光に対して半透明な材料から形成することで、第2反射層262を構成する第2ペア層のペア数を低減させることができる。
また、第1反射層260及び第2反射層262を透過した一部の光がバッファ層200及び/又は半導体基板10に到達すると、バッファ層200及び/又は半導体基板10は光励起される。そして、バッファ層200及び/又は半導体基板10は活性層220が発した光の波長よりも長い波長の光を放射する(以下、「放射光」という)。そして、放射光は、バッファ層200及び/又は半導体基板10から電流分散層250側に向けて伝搬するものの、上記のとおり当該放射光は、第2反射層262によってバッファ層200及び/又は半導体基板10側に反射される。これにより、発光素子1の光取り出し面から放射光が外部に放射されることが抑制される。
また、活性層220が発した光のうち、第1反射層260に斜め方向から入射した光40について説明する。第1反射層260に斜め方向から入射した光40は、第1反射層260を透過して、第2反射層262側に向かって第1反射層260内を伝搬する。ここで、第1反射層260内の光40の光路長は、第1反射層260に対して垂直に入射する光30に比べて長くなる。したがって、第1反射層260において光40は、実際の波長よりも長い波長の光40として認識される。
そして、第2反射層262は、第1反射層260が反射する光の波長よりも長い波長の光を反射するように設計されているので、第1反射層260に斜め入射した光40は、第2反射層262によって光取り出し面側に反射される(例えば、図2の反射光42)。例えば、活性層220が発した光の波長が620nmである場合を説明する。この場合、第1反射層260を波長620nmの光を反射するように設計すると、波長620nmの光は、第1反射層260に垂直に入射したときに光取り出し面側に反射される。一方、第1反射層260に斜め入射した光(例えば、入射角が45°)は、第1反射層260中を伝搬する。入射角が45°なので、斜め入射した光の第1反射層260中における光路長は、第1反射層260の厚さをD1とした場合に、D1に2の1/2乗を乗じた長さとなる。これにより、第1反射層260に入射角45°で入射した光の見かけの波長は880nmになる。
ここで、第2反射層262が反射する光の波長を850nm以上900nm以下程度に設定しておけば、第1反射層260に斜めに入射した光は、第2反射層262によって光取り出し面側に反射されることになる。したがって、本実施の形態に係る第2反射層262は、活性層220が発した光によって励起されたバッファ層200及び/又は半導体基板10から放射される放射光を半導体基板10側に反射すると共に、第1反射層260に斜めに入射した光を光取り出し面側に反射させるという機能を有する。
(変形例)
本実施形態に係る発光素子1は、波長が630nmの赤色を含む光を発するが、発光素子1が発する光の波長はこの波長に限定されない。半導体積層構造20の活性層220の構造を制御して、所定の波長範囲の光を発する発光素子1を形成することもできる。活性層220が発する光としては、例えば、橙色光、黄色光、又は緑色光等の波長範囲の光が挙げられる。
更に、発光素子1が備える半導体基板10及び半導体積層構造20は、半導体基板10及び半導体積層構造20の導電型を、本実施の形態の反対にすることもできる。例えば、半導体基板10、バッファ層200、第1反射層260、第2反射層262、及びn型クラッド層210の導電型をp型に代えると共に、p型クラッド層230、介在層240、及び電流分散層250の導電型をn型に代えることもできる。
また、表面電極100の上面視における形状は、本実施の形態に係る形状に限られず、上面視にて四角形、菱形、多角形等の形状にすることもできる。更に、表面電極100に細線電極、枝電極を付加することもできる。また、発光素子1の平面寸法は上記の実施形態に限られない。例えば、発光素子1の平面寸法は、縦寸法及び横寸法がそれぞれ1mmを超える寸法となるように設計することもできる。また、発光素子1の使用用途に応じて、縦寸法及び横寸法を適宜変更してすることができる。一例として、発光素子1の平面寸法を、縦寸法の方が横寸法より短くなるように設計すると、発光素子1の上面視における形状は、略長方形となる。
また、活性層220は量子井戸構造を有して形成することもできる。量子井戸構造は、単一量子井戸構造、多重量子井戸構造、又は歪み多重量子井戸構造のいずれの構造からも形成することができる。
また、活性層220を多重量子井戸構造にすると共に、活性層220とn型クラッド層210との間に、n型クラッド層210のキャリア濃度よりも低いキャリア濃度の第1挿入層としての半導体層又はアンドープ半導体層を更に形成することもできる。また、活性層220を多重量子井戸構造にすると共に、活性層220とp型クラッド層230との間に、p型クラッド層230のキャリア濃度よりも低いキャリア濃度の第2挿入層としての半導体層又はアンドープ半導体層を更に形成することもできる。なお、活性層220を多重量子井戸構造にして、活性層220とn型クラッド層210との間に、n型クラッド層210のキャリア濃度よりも低いキャリア濃度の半導体層、又はアンドープ半導体層を形成すると共に、活性層220とp型クラッド層230との間に、p型クラッド層230のキャリア濃度よりも低いキャリア濃度の半導体層、又はアンドープ半導体層を更に形成することもできる。
また、第1反射層260は、所定の関係式で規定される膜厚を有する2つの層からなる複数の第1ペア層から形成されるが、一方の第1半導体層の膜厚と他方の第1半導体層の膜厚とのバランスを調整して、所望の波長の光を反射するようにすることもできる。第2反射層262についても、一方の第2半導体層の膜厚と他方の第2半導体層の膜厚とのバランスを調整して、所望の波長の光を反射するようにすることができる。
また、第2反射層262は、第2ペア層であるAlAs/AlGa1−xAsにおいて、Al組成比を徐々に変化させることもできる。例えば、半導体基板10側から活性層220側に向かってxの値が徐々に小さくなるようにAl組成を連続的、又は段階的に変えることもできる。また、第1反射層260の第1ペア層のペア数、及び第2反射層262の第2ペア層のペア数は、活性層220の発光波長に応じて調整することができる。例えば、発光波長が赤色領域の波長より短波長の場合、第1ペア層のペア数を増加させると共に、第2ペア層のペア数を減少させることができる。これは、発光波長が赤色領域の波長より短波長になった場合には活性層220発光効率が低下するので、発光素子1の光取り出し効率を向上させるには、第1ペア層のペア数を増加させて第1反射層260の反射率を向上させることが有効だからである。また、発光効率が低下しているので半導体基板10側に向かう光は、発光波長が赤色領域の場合に比べて相対的に少なくなるので、第2ペア層のペア数を減少させることができるからである。
更に、発光素子1に投入されるべき電流に応じて、第1反射層260の第1ペア層のペア数、及び第2反射層262の第2ペア層のペア数を変化させることができる。例えば、発光素子1に投入されるべき電流の増加に伴って、第1反射層260の第1ペア層のペア数を増加させる。これにより、電流の増加に応じて活性層220が発する光の強度が増加した場合であっても、第1反射層260は、光取り出し面側に当該光を適切に反射できる。なお、斯かる場合において第1反射層260の第1ペア層のペア数を十分に増加させた場合、半導体基板10側に到達する光の量は第1ペア層のペア数が少ない場合に比べて相対的に減少するので、第2反射層262の第2ペア層のペア数は必ずしも増加させることを要さない。一方、斯かる場合において第1反射層260の第1ペア層のペア数を増加させない場合には、半導体基板10側に到達する光の量が増加するので、第2反射層262の第2ペア層のペア数を増加させることが好ましい。
なお、活性層220が発する光のエネルギーよりも小さなバンドギャップエネルギーを有する化合物半導体からバッファ層200を形成する場合、当該光がバッファ層200に入射することによりバッファ層200は励起される。そして、バッファ層200は、当該光の波長よりも長い波長の光を放射する。したがって、本実施の形態においては、バッファ層200のキャリア濃度を制御して、バッファ層200から放射される放射光の強度を低下させてもよい。例えば、バッファ層200のキャリア濃度を半導体基板10のキャリア濃度より低いキャリア濃度に制御することができる。
(第1の実施の形態の効果)
本実施の形態に係る発光素子1は、活性層220が発した光を反射する第1反射層260を備えると共に、半導体基板10から放射される放射光を半導体基板10側に反射する第2反射層262を半導体基板10と第1反射層260との間に備えるので、活性層220が発した光を効率よく発光素子1の外部に取り出すことができると共に、活性層220が発した光の波長よりも長い波長の光(不要な波長の光)を半導体基板10側に反射させることができる。これにより、発光素子1は、例えば、活性層220が赤色領域の光を発光すると共に、半導体基板10がGaAsから形成される場合に、半導体基板10から放射される波長850nm以上890nm以下程度の赤外光が発光素子1の外部に放射されることを抑制できる。したがって、本実施の形態に係る発光素子1は、フォトダイオード等の光センサ類の誤作動を抑制することができる発光素子として、また、スキャナー用の高輝度の発光素子として提供することができる。
すなわち、第1の実施の形態に係る発光素子1は、GaAsからなる半導体基板10に赤色領域の波長の光が到達した場合に、GaAsのバンドギャップに相当する波長域の光、つまり、赤外光が半導体基板10から放射光として放射された場合であっても、この放射光は第2反射層262により再び半導体基板10側に反射される。また、発光素子1において、第1反射層260及び第2反射層262はいずれも、GaAsを含んでいない。したがって、第1反射層260及び第2反射層262に活性層220が発した光が入射した場合であっても、第1反射層260及び第2反射層262からGaAsのバンドギャプに相当する波長域の光が放射されることがない。これにより、本実施の形態に係る発光素子1によれば、放射光が外部に放射されることを抑制できる。
また、本実施の形態に係る発光素子1は、第2反射層262において、第1反射層260が反射する光の波長よりも長い波長の光が反射される。したがって、第1反射層260に斜めに入射した光は、第2反射層262によって光取り出し面側に反射される。これにより、第1の実施の形態に係る発光素子1によれば、発光素子1の光出力を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る発光素子1は、活性層220が発する光に対して透明な一方の第2半導体層と当該光に対して半透明な他方の第2半導体層とから第2反射層262を構成するので、第2反射層262自体の反射率を向上させることができ、第2ペア層のペア数を低減できる。これにより、第1の実施の形態に係る発光素子1を低コストで製造できる。更に、発光素子1は、第2反射層262が有する他方の第2半導体層を活性層220が発した光に対して半透明な材料から形成することで、第2ペア層のペア数を増加させなくても半導体基板10が放射する放射光に対する反射率を、放射光が光取り出し面側に到達しない程度に高めることができる。これにより、原料の削減、製造時間の削減をすることができ、製造コストを低減することができる。
[第2の実施の形態]
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る発光素子の模式的な縦断面を示す。
第2の実施の形態に係る発光素子2は、第1の実施の形態に係る発光素子1と異なり、活性層220が第1アンドープ層270と第2アンドープ層272とによって挟まれている点を除き、発光素子1と同様の構成を備える。よって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
第2の実施の形態に係る発光素子2は、半導体基板10と、半導体基板10上に形成されるバッファ層200と、バッファ層200上に形成される第2反射層262と、第2反射層262上に形成される第1反射層260と、第1反射層260上に形成されるn型クラッド層210と、n型クラッド層210上に形成される第2アンドープ層272と、第2アンドープ層272上に形成される活性層220と、活性層220上に形成される第1アンドープ層270と、第1アンドープ層270上に形成されるp型クラッド層230と、p型クラッド層230上に形成される介在層240と、介在層240上に形成される電流分散層250とを備える。第2の実施の形態においては、第1の実施の形態に係る半導体積層構造20に第1アンドープ層270及び第2アンドープ層272が挿入された半導体積層構造22が形成される。
第1アンドープ層270は、p型クラッド層230中のp型ドーパントが活性層220中に拡散することを抑制する。また、第2アンドープ層272は、n型クラッド層210中のn型ドーパントが活性層220中に拡散することを抑制する。第1アンドープ層270及び第2アンドープ層272は、例えば、(AlGa1−xIn1−yPから形成される。活性層220を第1アンドープ層270と第2アンドープ層272とで挟むことにより、p型クラッド層230及びn型クラッド層210から活性層220中へのドーパントの拡散を抑制できるので、発光素子2の信頼性を向上させることができる。
なお、第2の実施の形態に係る発光素子2においては、活性層220を第1アンドープ層270と第2アンドープ層272とによって挟んだ構造としたが、第2の実施の形態の変形例においては、第1アンドープ層270又は第2アンドープ層272のいずれか一方を形成しない発光素子を形成することもできる。
[第3の実施の形態]
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る発光素子の模式的な縦断面を示す。
第2の実施の形態に係る発光素子3は、第1の実施の形態に係る発光素子1と異なり、バッファ層200を備えていない点を除き、発光素子1と同様の構成を備える。よって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
第3の実施の形態に係る発光素子3は、第1の実施の形態に係る発光素子1と異なり、バッファ層200を備えていない。すなわち、発光素子3は、第1の実施の形態に係る半導体積層構造20からバッファ層200を除いた半導体積層構造24が、半導体基板10上に形成された構成を備える。したがって、第1反射層260によって反射しきれずに第1反射層260を透過した光30の一部は、半導体基板10に到達する。そして、半導体基板10に到達した当該光によって半導体基板10は光励起され、活性層220が発した光の波長よりも長い波長の放射光を放射する。そして、放射光は、半導体基板10から電流分散層250側に向けて伝搬するものの、第2反射層262によって半導体基板10側に反射される。
(実施例1)
実施例1においては、本発明の第1の実施の形態に係る発光素子1と同様に図1に示した構造を備えると共に、以下の構造を有する発光素子をMOVPE法により製造した。なお、製造した実施例1に係る発光素子は、620nm付近の波長の橙色光を発する発光ダイオード(LED)である。
すなわち、実施例1に係る発光素子は、上面視にて300μm角のチップ形状を有するLEDである。具体的に、実施例1に係る発光素子は、n型のGaAs基板上に、n型GaAsバッファ層と、n型の第2反射層と、n型の第1反射層と、n型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層と、アンドープGa0.5In0.5P活性層と、p型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層と、p型Ga0.6In0.4P介在層と、p型GaP電流分散層とをこの順に備える。
また、実施例1において、n型の第1反射層は、n型AlAs(膜厚:約50nm)とn型Al0.5Ga0.5As(膜厚:約45nm)とからなる第1ペア層を、10ペア(すなわち、10対で20層)積層させた構造にした。更に、n型の第2反射層は、透明なn型AlAs(膜厚:約70nm)と半透明なn型Al0.25Ga0.75As(膜厚:約60nm)とからなる第2ペア層を、2ペア(すなわち、2対で4層)積層させた構造にした。
また、表面電極(すなわち、p型電極)は、電流分散層側からAuBe/Ni/Auの順に積層させた構造を有すると共に、直径が120μmの略円形に形成した。なお、AuBeの膜厚は50nm、Niの膜厚は60nm、Auの膜厚は1000nmにした。更に、裏面電極(すなわち、n型電極)は、GaAs基板の裏面側からAuGe/Ni/Auの順に積層させた構造を有すると共に、裏面全面に形成した。なお、AuGeの膜厚は50nm、Niの膜厚は60nm、Auの膜厚は300nmにした。そして、表面電極及び裏面電極の合金化処理であるアロイ処理は、窒素ガス雰囲気中、400℃、5分間で実施した。
このような構造を有する実施例1に係る発光素子を所定のステムにダイボンディングした後、表面電極とステムの所定の接続領域とをワイヤーボンディングすることにより、評価用の発光素子を製造した。
(比較例)
比較例に係る発光素子は、実施例1に係る発光素子と異なり、第2反射層を設けない点を除き、略同一の構成を備える。よって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
比較例に係る発光素子は、第1反射層の第1ペア層のペア数を10ペアとした発光素子(比較例1に係る発光素子)と、第1反射層の第1ペア層のペア数を12ペアとした発光素子(比較例2に係る発光素子)との2種類を製造した。このように第1ペア層のペア数を変えた2種類の発光素子を製造した理由は、第1ペア層のペア数を増加によるGaAs基板からの放射光の強度の変化について確認するためである。
(実施例1と比較例1との比較:発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合)
実施例1に係る発光素子の発光スペクトルを20mA通電にて測定した結果、620nm近傍に強い発光ピーク(以下、「発光ピーク」という)が観察され、875nm近傍に極めて微弱な発光ピーク(以下、「放射ピーク」という)が観察された。発光ピークは活性層が発した光に基づくピークであり、放射ピークはバッファ層及びGaAs基板からの放射光に基づくピークである。この測定時において、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合(放射ピーク強度/発光ピーク強度×100)は0.31%であった。これは、後述する比較例1及び2に係る発光素子に比べて、GaAs基板からの放射光(赤外光)を約50%程度抑制できることを示す。
また、実施例1に係る発光素子の発光スペクトルを60mA通電にて測定した結果、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合(放射ピーク強度/発光ピーク強度×100)は0.50%であった。これにより、通電電流を増加させた場合でも、通電電流が小さい場合(例えば、20mA通電)と同様に、GaAs基板からの放射光(赤外光)を抑制できることが示された。なお、20mA通電時における発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合(放射ピーク強度/発光ピーク強度×100)は、0.5%以下が好ましく、0.4%以下がより好ましい。また、60mA通電時における発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合(放射ピーク強度/発光ピーク強度×100)は、0.8%以下が好ましく、0.6%以下がより好ましい。
一方、比較例1及び2に係る発光素子の発光スペクトルを20mA通電にて測定した結果、いずれも、620nm近傍に強い発光ピークが観察され、875nm近傍に放射ピークが観察された。
そして、比較例1に係る発光素子の発光スペクトルを20mA通電にて測定した結果、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合(放射ピーク強度/発光ピーク強度×100)は0.58%であった。また、比較例2に係る発光素子においては、0.54%であった。比較例1及び2に係る発光素子はいずれも、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合が0.5%を超えていた。また、比較例1及び2の結果から分かるように、単に第1反射層の第1ペア層のペア数を増加させただけでは、放射光を低減する効果は小さいことが確認された。なお、比較例1に係る発光素子の発光スペクトルを60mA通電にて測定した結果、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合は0.87%であり、比較例2においては、0.80%と非常に高い値であった。
(実施例1と比較例1との比較:発光出力)
実施例1に係る発光素子の20mA通電時における発光出力は1.70mWであった。一方、比較例1に係る発光素子(第1反射層が10ペアのみの発光素子)の20mA通電時における発光出力は1.638mWであった。実施例1と比較例1とを比較すると、実施例1に係る発光素子の光出力は約4%高出力化した。また、比較例2に係る発光素子(第1反射層が12ペアのみの発光素子)の20mA通電時における発光出力は1.711mWであった。実施例1と比較例2とを比較すると、実施例1に係る発光素子の光出力は比較例2に係る発光素子と同程度であった。
この光出力の比較から、比較例1に係る発光素子の第1反射層のペア数と、実施例1に係る発光素子の第1反射層中の第1ペア層のペア数と第2反射層中の第2ペア層のペア数との合計数とが同数である場合、実施例1に係る発光素子の発光出力と比較例1に係る発光素子の発光出力とは同程度であるものの、実施例1においてはGaAs基板からの放射光を低減できることが確認された。これにより、実施例において、第1反射層の第1ペア層のペア数が比較例1に比べて少ない場合であっても、第2反射層の存在により発光出力を向上できることが示された。これは、図2の上記説明のとおり、第1反射層に斜め入射した光を第2反射層によって光取り出し面側に反射させることができることに起因する効果である。
このように、比較例1及び2においては、GaAs基板から発光素子外部に放射される放射光の強度が高いものであった。また、比較例2のように、単に第1反射層の第1ペア層のペア数を増加させた場合であっても、発光出力自体は向上するものの、放射光を低減する効果は非常に小さいものであった。
図5は、比較例に係る発光素子において、第1反射層の第1ペア層のペア数(以下、「第1反射層ペア数」という)と発光出力との関係を示す。
図5を参照すると分かるように、比較例に係る発光素子において、第1反射層ペア数を20ペア程度にした場合に、発光出力の増加は飽和傾向を示した。したがって、比較例1及び2において、第1ペア層のペア数を更に増加させたとしても、製造コストの増加、及び順方向電圧の増加等に鑑みると、発光出力の増加には限界があることが示された。
(実施例1:屈折率差)
また、実施例1に係る発光素子の第2反射層において、一方の第2半導体層(AlAs)は透明層であり、他方の第2半導体層(Al0.25Ga0.75As)は半透明の層である。そして、一方の第2半導体層(AlAs)の屈折率と他方の第2半導体層(Al0.25Ga0.75As)の屈折率との屈折率差は0.605である。一方、第1反射層において、一方の第1半導体層(AlAs)の屈折率と他方の第1半導体層(Al0.5Ga0.5As)の屈折率との屈折率差は0.380である。したがって、実施例1においては、第2反射層における屈折率差の方が第1反射層における屈折率差より大きいので、第2反射層における反射効率が第1反射層に比べて高い。これにより、実施例1に係る発光素子の発光出力は、比較例1に係る発光素子に比べて高くなったと考えられる。
(実施例1:信頼性)
更に、実施例1に係る発光素子の順方向動作電圧は、20mA通電時において1.94Vであった。また、実施例1に係る発光素子の信頼性試験を以下のように実施した。すなわち、室温、50mA通電の条件下で168時間通電した後の発光出力(通電後発光出力)を、通電前の発光出力(通電前発光出力)と比べたところ、通電前発光出力と通電後発光出力とは同一であった。つまり、相対出力(通電後発光出力/通電前発光出力×100)は、100%であった。
以上のように実施例1に係る発光素子は、比較例2と同程度の発光出力、順方向電圧で発光する共に、信頼性が高く、かつ、GaAs基板からの放射光を低減できることが示された。
図6A及び図6Bは、実施例1及び比較例に係る発光素子において、第1反射層の第1ペア層のペア数(以下、「第1反射層ペア数」という)と、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合(放射ピーク強度/発光ピーク強度×100、以下、「放射光比率」という)との関係を示す。具体的に、図6Aは、20mA通電時における関係を示しており、図6Bは、60mA通電時における関係を示す。
図6A及び図6Bを参照すると、実施例1においては、20mA通電時、60mA通電時のいずれにおいても、第1反射層の第1ペア層のペア数を増加させるに従い、第1反射層ペア数が20に至る前に、放射光比率を略0%にまで低減できることが分かる。一方、比較例においては、第1反射層ペア数を20ペアにした場合であっても、放射光比率を0%にはできなかった。したがって、実施例1のように第1反射層のみならず第2反射層を備えることによる放射光の低減の効果が明確に示された。
(実施例2)
実施例1においては、本発明の第2の実施の形態に係る発光素子2と同様に図3に示した構造を備えると共に、以下の構造を有する発光素子をMOVPE法により製造した。なお、実施例2に係る発光素子は、実施例1に係る発光素子と異なり、活性層が2つのアンドープ層によって挟まれている点を除き、実施例1に係る発光素子と同様の構成を備える。よって、相違点を除き詳細な説明は省略する。
実施例2に係る発光素子は、n型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層とアンドープGa0.5In0.5P活性層との間、及びアンドープGa0.5In0.5P活性層とp型(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層との間のそれぞれに、厚さが100nmのアンドープ(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pをそれぞれ挿入した構造を備える。
実施例2に係る発光素子の発光スペクトルを20mA通電にて測定した結果、620nm近傍に強い発光ピークが観察され、875nm近傍に極めて微弱な放射ピークが観察された。この測定時において、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合(放射ピーク強度/発光ピーク強度×100)は0.32%であった。これは、比較例1及び2に係る発光素子に比べて、GaAs基板からの放射光(赤外光)を約50%程度抑制できることを示す。
また、実施例2に係る発光素子の発光スペクトルを60mA通電にて測定した結果、発光ピーク強度に対する放射ピーク強度の割合(放射ピーク強度/発光ピーク強度×100)は0.51%であった。これにより、通電電流を増加させた場合でも、通電電流が小さい場合(例えば、20mA通電)と同様に、GaAs基板からの放射光(赤外光)を抑制できることが示された。
また、実施例2に係る発光素子の20mA通電時における発光出力は1.81mWであった。これは、実施例1に係る発光素子に比べて約6%高出力化できたことを示している。実施例2において光出力が高出力化した理由は、活性層をアンドープ(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層で挟むことにより、活性層へのドーパントの拡散が抑制されたことに起因する。しかしながら、実施例2に係る発光素子の順方向電圧は1.96Vであり、実施例1よりも高い結果となった。そこで、アンドープ層の膜厚を最適化すべく、アンドープ(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層の膜厚と順方向電圧との関係を調査した。
図7は、実施例2において、アンドープ(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層の膜厚と発光素子の順方向電圧との関係を示す。
表1は、実施例2において、アンドープ(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層の膜厚と発光素子の順方向電圧との関係を示す。
Figure 2010245312
図7及び表1を参照すると、アンドープ(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層の膜厚は200nm以下であることが好ましく、50nm以上100nm以下の膜厚がより好ましい。すなわち、活性層を挟む2つのアンドープ(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層の合計膜厚は400nm以下が好ましく、100nm以上200nm以下がより好ましい。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組み合わせの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1、2、3 発光素子
10 半導体基板
20、22、24 半導体積層構造
30 光
32 反射光
40 光
42 反射光
200 バッファ層
210 n型クラッド層
220 活性層
230 p型クラッド層
240 介在層
250 電流分散層
260 第1反射層
262 第2反射層
270 第1アンドープ層
272 第2アンドープ層
100 表面電極
110 裏面電極

Claims (11)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の上方に設けられる活性層を有する発光層部と、
    前記半導体基板と前記活性層との間に設けられ、前記活性層が発する光を反射する第1反射層と、
    前記半導体基板と前記第1反射層との間に設けられ、前記第1反射層が反射する光とは異なる波長の光を反射する第2反射層と
    を備える発光素子。
  2. 前記第2反射層は、前記第1反射層が反射する光の波長よりも長い波長の光を反射する請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記活性層は、第1導電型の第1クラッド層と、前記第1導電型とは異なる第2導電型の第2クラッド層とで挟まれて前記発光層部を構成し、
    前記第2クラッド層の前記活性層の反対側に介在層を介して設けられる第2導電型の電流分散層を更に備えると共に、前記介在層は、前記第2クラッド層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーと、前記電流分散層を構成する半導体のバンドギャップエネルギーとの間のバンドギャップエネルギーを有する半導体から形成される請求項2に記載の発光素子。
  4. 前記第1反射層は、屈折率が互いに異なる一方の第1半導体層と他方の第1半導体層とからなる第1ペア層を含み、かつ、前記一方の第1半導体層及び前記他方の第1半導体層はいずれも、前記活性層が発する光のエネルギー以上のバンドギャップエネルギーを有し、
    前記第2反射層は、屈折率が互いに異なる一方の第2半導体層と他方の第2半導体層とからなる第2ペア層を含み、かつ、前記一方の第2半導体層及び前記他方の第2半導体層のいずれか一方が、前記活性層が発する光のエネルギーに対して同等か小さいバンドギャップエネルギーを有する請求項3に記載の発光素子。
  5. 前記第1反射層を構成する前記一方の第1半導体層と前記他方の第1半導体層、及び前記第2反射層を構成する前記一方の第2半導体層と前記他方の第2半導体層とはいずれも、前記半導体基板のバンドギャップエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有する請求項4に記載の発光素子。
  6. 前記第1反射層を構成する前記一方の第1半導体層及び前記他方の第1半導体層はそれぞれ、前記活性層が発する光のピーク波長をλp1とし、前記一方の第1半導体層及び前記他方の第1半導体層それぞれの屈折率をnとした場合に、
    厚さd=λp1/(4×n)×x (但し、0.7≦x≦1.3)
    の関係式を満たす厚さdをそれぞれ有する請求項5に記載の発光素子。
  7. 前記第2反射層を構成する前記一方の第2半導体層及び前記他方の第2半導体層はそれぞれ、波長λp2を850nm以上900nm以下の範囲とし、前記一方の第2半導体層及び前記他方の第2半導体層それぞれの屈折率をnとした場合に、
    厚さd=λp2/(4×n)×x (但し、0.7≦x≦1.3)
    の関係式を満たす厚さdをそれぞれ有する請求項6に記載の発光素子。
  8. 前記第1反射層は、前記第1ペア層を10対以上20対以下含み、
    前記第2反射層は、前記第2ペア層を2対以上5対以下含む請求項7に記載の発光素子。
  9. 前記半導体基板は、前記活性層が発する光が入射した場合、前記光の波長より長い波長の光を発する請求項8に記載の発光素子。
  10. 前記半導体基板と前記第2反射層との間にバッファ層
    を更に備え、
    前記バッファ層は、前記半導体基板のキャリア濃度より低いキャリア濃度を有する請求項9に記載の発光素子。
  11. 前記活性層は、多重量子井戸構造からなり、
    前記活性層と前記第1クラッド層との間に設けられ、前記第1クラッド層のキャリア濃度よりも低いキャリア濃度の第1挿入層と、
    前記活性層と前記第2クラッド層との間に設けられ、前記第2クラッド層のキャリア濃度よりも低いキャリア濃度の第2挿入層と
    を更に備える請求項10に記載の発光素子。
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