JP2010244628A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

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Taisuke Sugii
泰介 杉井
Masato Ikegawa
正人 池川
Hiroshi Mukai
寛 向井
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Abstract

【課題】ディスクの回転流によって生じるヘッドの位置決め誤差を低減しつつも,高い塵埃捕集性能を有する磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】磁気ディスク装置20は,磁気ディスク1と,スピンドルモータ13と,磁気ヘッド12と,磁気ヘッドを支持するアーム11と,磁気ディスクの外周を取り囲む筐体シュラウド面5aと,筐体シュラウド面5aより磁気ディスク1の径方向であって外側に設けられた塵埃を捕集するフィルタ10と,気体をフィルタ10へ流入させる筐体シュラウド面5aに設けられたフィルタ流路5eと,磁気ディスク1の外周端よりも内周側に挿入されるプレート状構造物7と,これらを格納する筐体ベース5と筐体カバーとを備える。プレート状構造物7は,フィルタ流路の気体の流入口部分に空隙部7aを備え,空隙部の回転流上流に位置する前縁7bが,フィルタ流路入口5bの開口部の前縁5fよりも回転流上流側にある構造を有する。
【選択図】図2A

Description

本発明は,磁気ディスク装置に係り,特に磁気ディスク装置内の塵埃の捕集機構に関する。
一般的に,磁気ディスク装置においては,一枚以上の円盤状の磁気ディスクを有し,それらをスピンドルモータによって回転駆動する構造となっている。また,磁気ディスクの磁気情報を読み書きする磁気ヘッドは,アームによって支持され,アクチュエータによって駆動されることで所望のトラック上にアクセスし,データの読み書きが可能となっている。
磁気ディスク装置内に存在する塵埃は,磁気ディスクの回転によって生じる気流にのって筐体内を飛散しているが,磁気ディスク表面に沈着したり,あるいは磁気ディスクとスライダの隙間に入り込んだりすることによって,スライダの浮上不安定,ヘッドクラッシュ,磁気ディスクの損傷などの原因となりうる。そのため,一般的に,磁気ディスク装置内が清浄な状態に保たれるように,塵埃を捕集するフィルタあるいは吸着剤が磁気ディスク装置内に設置されている。その中でも,2.5型(2.5インチ)磁気ディスク装置や3.5型(3.5インチ)磁気ディスク装置など,中・大型の磁気ディスク装置においては,磁気ディスクの回転により引き起こされる気流を利用して,回転する磁気ディスクの外周を取り囲むシュラウドよりも外側に設置されたフィルタによって,塵埃を捕集することが多い。
一方で,磁気ディスクの回転に伴う高速回転流は,流体起因振動と呼ばれるディスクやアームといった構造物の振動を引き起こす。流体起因振動は,ヘッドの位置決め誤差を生じる主要因になっており,磁気ディスク装置の高密度化,高速化の障害となる。そのため,磁気ディスク装置内部の流速を抑制し,流体起因振動を低減することを目的として,磁気ディスク間,あるいは磁気ディスクとトップカバーの間などに,プレート状の構造物を挿入することが多い。
しかしながら,ディスク外周を広範囲に覆うプレートを設置すると,フィルタ流路入口が塞がれてしまうため,磁気ディスク装置の塵埃捕集性能が低下してしまうという問題がある。
プレート状構造物と,塵埃捕集に係る先行技術文献としては,例えばディスク間整流板等によってフィルタ流量を増大させる特許文献1が挙げられる。
特開昭62−88195号公報
しかし,特許文献1に記載されるディスク間整流板は,磁気ディスクの広範囲を覆うことはできず,前述した流体起因振動の低減効果は大きくない。
一方で,前述したように,磁気ディスクを広範囲に覆うプレートを設置すると,フィルタ流路入口が部分的に塞がれてしまうため,磁気ディスク装置の塵埃捕集性能が低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は,ディスクの回転流によって生じるヘッドの位置決め誤差を低減しつつも,高い塵埃捕集性能を有する磁気ディスク装置を提供することにある。
上記目的を達成するために,本発明の磁気ディスク装置においては,
一枚以上の円盤状の磁気ディスクと,
前記磁気ディスクを回転駆動させるスピンドルモータと,
前記磁気ディスクの磁気情報を読み書きする磁気ヘッドと,
前記磁気ヘッドを支持するアームと,
前記磁気ディスクの外周を取り囲む筐体シュラウド面と,
前記筐体シュラウド面より外側に設けられた塵埃を捕集するフィルタと,
前記磁気ディスクの回転によって生じる気流を前記フィルタへ導く前記筐体シュラウド面に設けられたフィルタ流路と,
前記磁気ディスクの外周端よりも内周側に面して配置される一枚以上のプレート状構造物と,
これらを格納する筐体ベースと筐体カバーとを有し,
前記プレート状構造物はその外周部であって,前記フィルタ流路の入口部分に空隙部を備え,該空隙部の回転流上流に位置する前縁が,前記フィルタ流路の入口部分の前縁よりも回転流上流側にあることを特徴とする。
前記プレート状構造物の空隙部の回転流下流に位置する後縁が,前記フィルタ流路の入口部分の前縁よりも回転流下流側であり,かつ前記フィルタ流路の入口部分の後縁よりも回転流上流側にあることが望ましい。
前記プレート状構造物の空隙部の前縁に,後縁に向かって厚さが薄くなるテーパー部を有することが望ましい。
前記プレート状構造物の空隙部の後縁が,前記磁気ディスクの径方向に設けられていることが望ましい。
前記プレート状構造物は,前記磁気ディスク間に配置されることが望ましい。
また,前記プレート状構造物は,前記筐体カバーと前記磁気ディスクの間,前記磁気ディスク間,前記磁気ディスクと前記筐体ベースの間に配置されても良い。
前記プレート状構造物は,前記磁気ディスクの半周以上を覆っていることが望ましい。
また,前記プレート状構造物は,前記アームの動作範囲以外の前記磁気ディスクの面を覆っていることが望ましい。
上記目的を達成するために,本発明の磁気ディスク装置においては,
一枚以上の円盤状の磁気ディスクと,
前記磁気ディスクを回転駆動させるスピンドルモータと,
前記磁気ディスクの磁気情報を読み書きする磁気ヘッドと,
前記磁気ヘッドを支持するアームと,
前記磁気ディスクの外周を取り囲む筐体シュラウド面と,
前記筐体シュラウド面より外側に設けられた塵埃を捕集するフィルタと,
前記磁気ディスクの回転によって生じる気流を前記フィルタへ導く前記筐体シュラウド面に設けられたフィルタ流路と,
前記磁気ディスクの外周端よりも内周側に面して配置される一枚以上のプレート状構造物と,
これらを格納する筐体ベースと筐体カバーとを有し,
前記プレート状構造物は,前記フィルタ流路の入口内部への延在部を有し,該延在部は気流の下流方向に厚さが薄くなるテーパー部を有することを特徴とする。
前記プレート状構造物は前記磁気ディスク間に配置され,前記アームの動作範囲以外の前記磁気ディスクの面を覆っていることが望ましい。
かかる本発明によれば,ディスクの回転流によって生じるヘッドの位置決め誤差を低減しつつも,高い塵埃捕集性能を有する磁気ディスク装置を提供することができる。
本発明の第1の発明の実施例1に係る磁気ディスク装置のトップカバーおよびトップディスクを外した状態の斜視図である。 図1の磁気ディスク装置のフィルタ流路近傍の平面図である。 図1の磁気ディスク装置のプレート状構造物空隙付近の縦断面図である。 図2AのA−A’断面図である。 比較例1の磁気ディスク装置のフィルタ流路近傍の平面図である。 比較例2の磁気ディスク装置のフィルタ流路近傍の平面図である。 比較例1,比較例2,および本発明の第1の発明の実施例1から実施例3までのフィルタ流量の計算結果を示す図である。 本発明の第1の発明の実施例2による磁気ディスク装置のフィルタ流路近傍の平面図である。 本発明の第1の発明の実施例3による磁気ディスク装置のフィルタ流路近傍の平面図である。 図7Aの磁気ディスク装置の,プレート状構造物およびスピンドルモータのみを示した斜視図である。 本発明の第2の発明である実施例4の磁気ディスク装置のフィルタ流路近傍の平面図である。 図8Aの磁気ディスク装置の,プレート状構造物およびスピンドルモータのみを示した斜視図である。 比較例1および実施例4のフィルタ流量の計算結果を示す図である。
以下,本発明の第1の発明の実施例を図面を用いて説明する。各実施例の図面における同一符号は,同一物または相当物を示す。
(実施例1)
実施例1の磁気ディスク装置について,図1および図2A〜Cを用いて概要を説明する。図1は,実施例1の磁気ディスク装置20の斜視図である。図2Aは,フィルタ流路5e周辺の部分拡大図,図2Bは図2Aにおけるプレート状構造物空隙部7a付近の縦断面図,図2Cは図2AにおけるA−A′線断面図である。ただし,図1および図2Aは,磁気ディスク20の内部を視認しやすいように,筐体カバー6および筐体カバー6に最も近い磁気ディスクであるトップディスクを外した状態である。
磁気ディスク装置20は,磁気ディスク1と,磁気ディスク装置20内の塵埃を捕集するフィルタ10と,情報の読み書きを行う磁気ヘッド12と,磁気ヘッド12を支持するアーム11と,磁気ディスク1を回転駆動させるスピンドルモータ13(図2B参照)と,プレート状構造物7を主要構成要素として構成されている。また,これらを格納する筐体ベース5および筐体カバー6によって,内部は密閉空間となっている。
図2Bに示すように,本実施例においては,磁気ディスク1は3枚から構成されている。磁気ディスク1の間には,磁気ディスク1が一定間隔で積層されるように,ディスクスペーサ3が設置されている。また,磁気ディスク1およびディスクスペーサ3は,筐体カバー6に最も近い磁気ディスクであるトップディスクの上部において,ディスククランプ2によってスピンドルモータ13にねじ止めされている。本実施例では,磁気ディスク1は反時計回りに7200min−1で回転しており,装置内では図1に矢印で示しているように空気流が発生している。
図1および図2Aに示すように,筐体ベース5は,磁気ディスク1の外周を取り囲む筐体シュラウド面5aと,筐体シュラウド面5aより外部に設けられたフィルタ流路5eを備えている。筐体シュラウド面5aは,全周に対して欠損部5b,5c,5dを有する。シュラウド欠損部5bは,フィルタ流路5eの気流入口となっており,磁気ディスク1の回転によって生じた回転流によって気体が流れ込んでいる。フィルタ流路5eに流れ込んだ気体は,フィルタ10を通過し,シュラウド欠損部5cにより形成されるフィルタ流路出口から,筐体シュラウド5aの内周にある磁気ディスク1側に流出する。気流がフィルタ10を通過する際に,フィルタ10によって気流中の塵埃は捕集され,これによって磁気ディスク装置20内部は清浄な状態に保たれる。ここで,フィルタ10は,帯電性の繊維状材料からなるエレクトレットフィルタでもよく,非帯電性の樹脂材料や繊維状材料からなるフィルタであってもよい。また,シュラウド欠損部5dを通しては,アーム11が磁気ディスク1の間に挿入されている。
磁気ディスク1の間には,回転流に対する抵抗体としてプレート状構造物7が挿入されている。プレート状構造物7によって,磁気ディスク間の流速が抑えられ,またアーム11に衝突する気流が緩和するため,磁気ディスク1およびアーム11の流体起因振動が抑制され,その結果,位置決め誤差が低減する効果がある。なお,気体の流速は磁気ディスク1の外周側でより高速になる傾向があるので,プレート状構造物7は,磁気ディスク1の外周を覆う形状が望ましい。また,実際は消費電力や耐衝撃性,コストなどの問題があるため,許容できる範囲内で設計されるが,流速低減効果をより大きくするためには,磁気ディスク1を覆う面積が広範囲な事が望ましい。したがって,アーム11の動作範囲を除いて,磁気ディスク1の半周以上を覆うことが望ましい。
なお,本実施例では,磁気ディスク1は3枚としたが,本発明は磁気ディスク1の枚数に制限があるものではなく,1枚あるいは3枚以外の複数枚であっても良い。磁気ディスクの回転数は,2400min−1から15000min−1が使用されることが多いが,それ以下でもそれ以上でもよい。また,プレート状構造物7は,磁気ディスク1の間に設置されるものに限られるものではなく,トップディスクと筐体カバー6の間,あるいはボトムディスクと筐体ベース5の間に設置されていてもよい。
図2Aに示すように,磁気ディスク1の回転方向を下流方向,その逆方向を上流方向としたとき,筐体シュラウド欠損部5bの上流側エッジをフィルタ流路入口前縁5f,筐体シュラウド欠損部5bの下流側エッジをフィルタ流路入口後縁5gと定義する。
以上のような磁気ディスク装置において,本実施例におけるプレート状構造物7は,フィルタ流路5eの入口部分に,以下のような,気流をフィルタ流路内に導く気流誘導構造を有している。気流誘導構造は,プレート状構造物7の,その最外周部分であって,かつフィルタ流路の気体の流入口部分に,空隙部7aを有するものである。ここで,当該空隙部7aの回転流上流側に位置するエッジを空隙前縁7b,当該空隙部7aの回転流下流側に位置するエッジを空隙後縁7cと定義する。本実施例における気流誘導構造においては,上記のように定義された空隙前縁7bは,フィルタ流路入口前縁5fよりも上流側に位置している。
次に,上記のような気流誘導構造の作動原理に関して説明する。図2Cに示すように,プレート状構造物7が,空隙部7aを有する場合,磁気ディスク1の回転によって生じた気流によって,空隙前縁7bの下流では,流れが剥離し圧力の低い領域が形成される。一方,空隙後縁7cには気流が衝突するため,空隙後縁7cの上流では,高圧領域が形成される。フィルタ10による塵埃捕集性能を高めるためには,フィルタ10を流れる気体の流量を大きくすることが望ましい。そのためには,フィルタ10の上流の圧力を高くし,フィルタ10前後の圧力差を大きくすると,効果的である。本実施例においては,まず,プレート状構造物7に空隙部7aを設けることで,実効的なフィルタ流路入口断面積を大きくするとともに,空隙前縁7bを,フィルタ流路入口前縁5fよりも上流側に位置させることで,低圧領域の影響を低減し,フィルタ流路入口において圧力が低下するのを防いでいる。さらに,空隙後縁7cに気流を衝突させることで,フィルタ流路入口に高圧領域を形成している。
このような構造により,フィルタ前後の圧力差は大きくなり,その結果磁気ディスク装置20の塵埃捕集性能が向上する効果がある。
本実施例の効果を,流体解析により調べた結果を,図3から図5を用いて説明する。計算系は,3枚の磁気ディスクと,磁気ディスク間に設けられた2枚のプレート状構造物から構成した。磁気ディスクの厚さは1.75mm,ディスク直径は95mm,ディスク間隔は2mm,プレート状構造物の厚さは1.2mmとした。プレート状構造物は,実施例1,および後述する実施例2から実施例4までと同様な形状と,図3および図4に比較例として示す形状を用いた。図3はプレート状構造物に空隙や延在部を有しない場合であり,図4はプレート状構造物に空隙を有するが,フィルタ流路入口前縁5fとプレート状構造物の空隙前縁7b,フィルタ流路入口後縁5gとプレート状構造物の空隙後縁7cの磁気ディスク周方向位置がそれぞれ一致している場合である。ただし,図3および図4では,筐体カバー6および筐体カバー6に最も近い磁気ディスクであるトップディスクを省略してある。便宜上,図3に示す例を比較例1,図4に示す例を比較例2と呼ぶ。
図5は,比較例1,比較例2,実施例1,後述する実施例2および実施例3の各計算系において,フィルタを通過した気体の流量を,比較例1を1として規格化して示している。フィルタを通過する流量が大きいほど,フィルタによる塵埃捕集性能が高いことを示す。
図5から分かるように,まず,比較例1と比較して,比較例2の方がフィルタ流量が大きい。これは,プレート状構造物に空隙を設けることにより,実効的なフィルタ流路入口の面積が大きくなり,気体が多く流れ込んだことによる。一方,実施例1におけるフィルタ流量は,比較例1および比較例2よりも大きい。この結果から示されるように,空隙前縁によって形成される低圧領域を,フィルタ流路入口前縁よりも上流に移動させることによって,フィルタ上流における圧力が大きくなり,フィルタ流量が大きくなる効果があることが分かる。
(実施例2)
次に,第1の発明の実施例2について図6を用いて説明する。図6は,筐体カバー6および筐体カバーに最も近い磁気ディスクであるトップディスクを外した状態である。本実施例においては,プレート状構造物7の空隙部7aの空隙前縁7bは実施例1と同じ位置であるが,空隙後縁7cは,フィルタ流路入口前縁5fよりも下流側であり,かつフィルタ流路入口後縁5gよりも上流側に位置している。
このような構造により,プレート状構造物の空隙部7aの空隙後縁7cによって形成される高圧領域が,フィルタ流路入口の中央に位置するため,圧力上昇効果が大きくなり,磁気ディスク装置20の塵埃捕集性能が向上する効果がある。
図5に示した解析結果を用いて,実施例2の効果に関して調べた結果を説明する。図5より,実施例2は,比較例1,比較例2,さらには実施例1よりもフィルタ流量が大きいことが分かる。ここで,実施例1と実施例2の空隙前縁7bは,同じ位置としている。すなわち,実施例2のように,後縁位置を上述した位置に移動させ,高圧領域をフィルタ流路入口の中央に位置することにより,フィルタ流量を大きく増加させる効果があることが分かる。
(実施例3)
次に,第1の発明の実施例3について図7Aおよび図7Bを用いて説明する。図7Aは本実施例のフィルタ流路5e近傍の平面図,図7Bは斜視図である。ただし,図7Aでは,筐体カバー6および筐体カバーに最も近い磁気ディスクであるトップディスクを省略してあり,図7Bでは,プレート状構造物7およびスピンドルモータ13以外は省略してある。本実施例においては,空隙部7aを設ける位置は,実施例2と同じであるが,空隙前縁7bに,回転流の方向に沿って(後縁7cに向かって)プレート状構造物7の厚さが薄くなるようなテーパー部7dが設けられている。
このような構造においては,テーパー部7dによって,空隙前縁7bの下流における気流の剥離が抑制され,圧力の低下が抑えられる。また,気流はテーパー部7dによって整流された後に空隙後縁7cに衝突するため,当該後縁7cにおける圧力上昇が大きくなる。このような結果,磁気ディスク装置20の塵埃捕集性能が向上する効果がある。
図5に示した解析結果からも,実施例3の効果が確認できる。本実施例は,前述したように,実施例2に加えて,空隙前縁にテーパー部を備えた形状であるが,テーパー部によってさらにフィルタ流量を大きくする効果があることが分かる。
なお,実施例1から実施例3までは,空隙前縁7bおよび空隙後縁7cは,磁気ディスク1の径方向としたが,本発明はこの形態に限定されるものではない。空隙前縁7bや空隙後縁7cは,磁気ディスク1の径方向に対して斜め方向に設けられていてもよい。
(実施例4)
次に本発明の第2の発明を実施例4として図8Aおよび図8Bを用いて説明する。図8Aは本実施例のフィルタ流路5e近傍の平面図,図8Bは斜視図である。ただし,図8Aでは,筐体カバー6および筐体カバーに最も近い磁気ディスクであるトップディスクを省略してあり,図8Bでは,プレート状構造物7およびスピンドルモータ13以外は省略してある。
本実施例においては,プレート状構造物7は,気流誘導構造として,フィルタ流路5e内部への延在部7eを有しており,また当該延在部7eには気体の下流方向に沿ってプレート状構造物7の厚さが薄くなるようなテーパー部7fが形成されている。
このような構造においては,延在部7eを設けることによって,フィルタ流路入口に位置するプレート状構造物7の外周端での流れの剥離や圧力の低下を抑制することができる。その結果,フィルタ10の上流で高圧を達成することが可能となり,塵埃捕集性能が向上する効果がある。
図9は,空隙や延在部がない比較例1と,プレート状構造物に延在部を設けた実施例4とで,解析によりフィルタ流量を比較したグラフである。比較例1と比較して,実施例4でフィルタ流量が大きくなっていることが分かる。なお,上記構成では,延在部7eにテーパー部7fが形成されている例について説明したが,テーパー部7fを形成しない場合でも,比較例1よりもフィルタ流量を大きくすることができる。
以上の実施例が示すように,プレート状構造物の空隙前縁が,フィルタ流路入口前縁よりも上流に位置する時に塵埃捕集性能は大きく,また,プレート状構造物の空隙後縁がフィルタ流路入口前縁よりも下流であり,かつフィルタ流路入口後縁よりも上流であるときに,効果は大きくなることが分かる。また,当該空隙前縁にテーパーを設けると,さらに効果は大きくなる。また,プレート状構造物にフィルタ流路内部への延在部を設け,テーパー状にすることによっても,延在部を設けない場合よりも塵埃捕集性能が高くなる効果があることが分かる。
本発明は,磁気ディスク装置に利用することで効果を発揮するものである。
1…磁気ディスク,
2…ディスククランプ,
3…ディスクスペーサ,
5…筐体ベース,
5a…筐体シュラウド面,
5b…筐体シュラウド欠損部(フィルタ流路入口),
5c…筐体シュラウド欠損部(フィルタ流路出口),
5d…筐体シュラウド欠損部(アーム挿入口),
5e…フィルタ流路,
5f…フィルタ流路入口前縁,
5g…フィルタ流路入口後縁,
6…筐体カバー,
7…プレート状構造物,
7a…空隙部,
7b…空隙前縁,
7c…空隙後縁,
7d…テーパー部,
7e…延在部,
7f…テーパー部,
10…フィルタ,
11…アーム,
12…磁気ヘッド,
13…スピンドルモータ,
20…磁気ディスク装置。

Claims (13)

  1. 一枚以上の円盤状の磁気ディスクと,
    前記磁気ディスクを回転駆動させるスピンドルモータと,
    前記磁気ディスクの磁気情報を読み書きする磁気ヘッドと,
    前記磁気ヘッドを支持するアームと,
    前記磁気ディスクの外周を取り囲む筐体シュラウド面と,
    前記筐体シュラウド面より外側に設けられた塵埃を捕集するフィルタと,
    前記磁気ディスクの回転によって生じる気流を前記フィルタへ導く前記筐体シュラウド面に設けられたフィルタ流路と,
    前記磁気ディスクの外周端よりも内周側に面して配置される一枚以上のプレート状構造物と,
    これらを格納する筐体ベースと筐体カバーとを備えた磁気ディスク装置において,
    前記プレート状構造物はその外周部であって,前記フィルタ流路の入口部分に空隙部を備え,該空隙部の回転流上流に位置する前縁が,前記フィルタ流路の入口部分の前縁よりも回転流上流側にあることを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 請求項1記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物の空隙部の回転流下流に位置する後縁が,前記フィルタ流路の入口部分の前縁よりも回転流下流側であり,かつ前記フィルタ流路の入口部分の後縁よりも回転流上流側にあることを特徴とする磁気ディスク装置。
  3. 請求項1または2記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物の空隙部の前縁に,後縁に向かって厚さが薄くなるテーパー部を有することを特徴とする磁気ディスク装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物の空隙部の後縁が,前記磁気ディスクの径方向に設けられていることを特徴とする磁気ディスク装置。
  5. 請求項1記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物は,前記磁気ディスク間に配置されることを特徴とする磁気ディスク装置。
  6. 請求項1記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物は,前記筐体カバーと前記磁気ディスクの間,前記磁気ディスク間,前記磁気ディスクと前記筐体ベースの間に配置されることを特徴とする磁気ディスク装置。
  7. 請求項1記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物は,前記磁気ディスクの半周以上を覆っていることを特徴とする磁気ディスク装置。
  8. 請求項1記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物は,前記アームの動作範囲以外の前記磁気ディスクの面を覆っていることを特徴とする磁気ディスク装置。
  9. 一枚以上の円盤状の磁気ディスクと,
    前記磁気ディスクを回転駆動させるスピンドルモータと,
    前記磁気ディスクの磁気情報を読み書きする磁気ヘッドと,
    前記磁気ヘッドを支持するアームと,
    前記磁気ディスクの外周を取り囲む筐体シュラウド面と,
    前記筐体シュラウド面より外側に設けられた塵埃を捕集するフィルタと,
    前記磁気ディスクの回転によって生じる気流を前記フィルタへ導く前記筐体シュラウド面に設けられたフィルタ流路と,
    前記磁気ディスクの外周端よりも内周側に面して配置される一枚以上のプレート状構造物と,
    これらを格納する筐体ベースと筐体カバーとを備えた磁気ディスク装置において,
    前記プレート状構造物は,前記フィルタ流路の入口内部への延在部を有し,該延在部は気流の下流方向に厚さが薄くなるテーパー部を有することを特徴とする磁気ディスク装置。
  10. 請求項9記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物は,前記磁気ディスク間に配置されることを特徴とする磁気ディスク装置。
  11. 請求項9記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物は,前記筐体カバーと前記磁気ディスクの間,前記磁気ディスク間,前記磁気ディスクと前記筐体ベースの間に配置されることを特徴とする磁気ディスク装置。
  12. 請求項9記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物は,前記磁気ディスクの半周以上を覆っていることを特徴とする磁気ディスク装置。
  13. 請求項9記載の磁気ディスク装置において,前記プレート状構造物は,前記アームの動作範囲以外の前記磁気ディスクの面を覆っていることを特徴とする磁気ディスク装置。
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