JP2010243029A - 給気経路の制御方法と建物の給気構造 - Google Patents

給気経路の制御方法と建物の給気構造 Download PDF

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Abstract

【課題】局所排気の運転時に用いられる給気経路において、室内の快適性を維持することのできる給気経路の制御方法と建物の給気構造を提供することを目的とする。
【解決手段】開き戸2を開ける一連の動作において、少なくとも開き戸2を開放する加重動作を開始する前に給気口3の給気経路を制御し、屋外空気を室内へ導入することにより、開き戸2を開放する要求があるとき以外は給気口3が給気経路として機能しないため、給気口3から流入する屋外空気を最小限とすることとなり、室内の快適性を損なうことなく室内の快適性を維持することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、主に建物における排気用換気装置の運転時に使用される給気装置に関するものである。
一般的に住宅における厨房や浴室などには、室内で発生した汚染空気を屋外へ排出する目的として局所排気型の換気設備が備えられている。しかし、コンクリート造の集合住宅や省エネルギー化を図った住宅では建物の隙間が極めて少なくなっており、排気型の換気設備を稼動させた場合に室内が過度の負圧となることがある。
室内が負圧となった場合の居住者への具体的な影響としては、玄関などの扉を開くことがし辛くなるといったことがあり、特に子供や高齢者のように腕力の弱い者であれば扉を自力で開けられない場合もある。
この室内の負圧を解消するための手段として、換気設備の運転と停止に連動してシャッターが開閉する給気電動シャッターが知られている。
以下、従来の給気電動シャッターについて図7を参照しながら説明する。(例えば、特許文献1参照)。
通風路を形成する形状で壁部101に設けられる筐体102の内部の端部に筐体102の通風路を開閉する羽根103を設けた支持軸104を支持脚105で支持された軸受106の中心線方向に摺動自在に設け、前記支持軸104には、羽根103を閉止側に付勢するばね107を設け、通風路外に設けた駆動モータ108に連結した連結ワイヤー109の他端はプーリ110を介して支持軸104の端部に連結し、通風路の中央部には前記支持軸104および連結ワイヤー109を覆うケース111を設けていた。
そして、レンジフード等の換気設備(図示せず)と連動させ、換気設備の運転とともに駆動モータ108に通電されて駆動モータ108が運転されると、連結ワイヤー109が巻き込まれ支持軸104とともに羽根103が移動して筐体102の通風路が開放して室外の空気が給気される。
また、換気設備の運転停止時には、駆動モータ108に対する通電が遮断されて羽根103は、ばね107により元に復帰して筐体102の通風路が閉鎖されるものであった。
実開平2−85938号公報
このような従来の給気電動シャッターは、厨房の換気設備の運転とともに自然給気口を開放することにより室内負圧が解消される一方で、大量の屋外空気が給気電動シャッターを経由して室内へ導入されることとなる。すなわち、給気電動シャッターが備えられた部屋では大量かつ局所的に屋外空気が導入され、特に冬季の暖房時にはコールドドラフトなどといったように室内の快適性を著しく損なうという課題を有していた。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、室内の負圧により生じる課題である扉を開くことがし辛くなることに対し、扉を操作する時のみ給気電動シャッターを開放させることで室内の負圧を解消する。また、扉を操作しない時は給気電動シャッターを閉鎖させることで、サッシュの隙間や各居室に備えられた常時換気用の自然給気口を経由して複数の部屋から満遍なく給気がなされるため、部屋の快適性を損なうことなく室内の快適性を維持することのできる給気経路の制御方法と建物の給気構造を提供することを目的としている。
そして、この目的を達成するために、本発明は、扉を開ける一連の動作において、少なくとも前記扉を開放するための加重動作を開始する以前から給気導入をおこなうものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
また、本発明は、屋外と室内とを連通する給気口と、手動で開閉がおこなえる扉とが備えられた建物において、前記給気口には風路を開閉できる風路遮蔽手段があり、前記扉には人が施す動作を検知する検知手段があり、前記検知手段からの検知信号に基づいて前記風路遮蔽手段を動作させるものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、扉を開ける一連の動作において、少なくとも扉を開放するための加重動作を開始する以前から給気導入をおこなう構成としたことにより、扉を開放する要求があるとき以外は給気導入を行なわないので、給気導入に伴うコールドドラフトなどといったような、部屋の快適性を損なうことなく室内の快適性を維持することのできる給気経路の制御方法を提供することができる。
また、本発明によれば、給気口には風路を開閉できる風路遮蔽手段があり、扉には人が施す動作を検知する検知手段があり、検知手段からの検知信号に基づいて風路遮蔽手段を動作させる構成にしたことにより、室内と屋外との間に差圧が発生していない場合には給気口から給気がなされないため、室内の快適性を損なうことなく室内の快適性を維持できる建物の給気構造を提供することができる。
(a)本発明の実施の形態1における建物の給気構造を示す開き戸が閉鎖状態の外観図、(b)同建物の給気構造を示す開き戸が開放状態の外観図 同建物の給気構造の断面図 同建物の給気構造の制御動作によるタイムチャート 本発明の実施の形態2における建物の給気構造の断面図 本発明の実施の形態3における建物の給気構造の断面図 本発明の実施の形態4における建物の給気構造の外観図 従来の建物の給気構造の断面図
本発明の請求項1記載の発明は、扉を開ける一連の動作において、少なくとも扉を開放するための加重動作を開始する以前から給気導入をおこなう給気経路の制御方法であり、扉を開放する要求があるとき以外は給気経路が機能しないため、給気経路から流入する屋外空気を最小限とすることができ、室内の快適性を損なうことなく室内の快適性を維持できるという効果を奏する。
本発明の請求項2記載の発明は、加重動作の直前におこなわれる動作を検知し、給気経路における給気導入をおこなうものであり、扉に空気圧が加わっている場合でも給気導入をおこなうことで差圧を解消した後に加重動作を開始することとなるので、加重動作に要する力が小さくて済むといった効果を奏する。
本発明の請求項3記載の発明は、扉に対する接触を検知するものであり、扉の開放における必然動作である扉への接触を検知することにより、確実に加重動作の直前におこなわれる動作を検知する事ができる。
本発明の請求項4記載の発明は、扉の取っ手に与える動作を検知するものであり、さらに確実に加重動作の直前におこなわれる動作を検知することができる。
本発明の請求項5記載の発明は、扉に人が近接したことを検知するものであり、扉に施される動作を検知しないので、扉の構造を変更することなく加重動作の直前におこなわれる動作を検知することができる。
本発明の請求項6記載の発明は、給気導入の開始後に、扉が開放されるとともに給気導入を終了するものであり、必要最小限の期間のみ給気導入を行なうこととなり、給気導入に要するエネルギーを削減することができる。
本発明の請求項7記載の発明は、給気導入の開始後に、一定時間経過後に給気導入を終了するものであり、扉の開放動作がおこなわれなかった場合においても自動的に給気導入が終了し、給気導入に要するエネルギーをさらに削減することができる。
本発明の請求項8記載の発明は、屋外と室内とを連通する給気口と、手動で開閉がおこなえる扉とが備えられた建物において、給気口には風路を開閉できる風路遮蔽手段があり、扉には人が施す動作を検知する検知手段があり、検知手段からの検知信号に基づいて風路遮蔽手段を動作させるものであり、室内と屋外との間に差圧が発生していない場合には給気口から給気がなされないため、室内の快適性を損なうことなく室内の快適性を維持できるという効果を奏する。
本発明の請求項9記載の発明は、屋外と室内とを連通する給気口と、手動で開閉がおこなえる扉とが備えられた建物において、給気口には風路を開閉できる風路遮蔽手段と、扉に近接した人を検知する検知手段とがあり、検知手段からの検知信号に基づいて風路遮蔽手段を動作させるものであり、既存の扉に対して追加的に給気口を設置することができる。
本発明の請求項10記載の発明は、検知手段を給気口と一体化したものであり、給気口本体にセンサを備えることにより扉と給気口の配線が不要となり、本体コストを削減することが可能となる。
本発明の請求項11記載の発明は、検知手段として、使用者が触れたことを検知するタッチセンサを備えたものであり、扉全体を検知部位とすることにより接触検知の感度を向上することができる。
本発明の請求項12記載の発明は、検知手段として、使用者が取っ手を回転させたことを検知するトルクセンサを備えたものであり、手袋や衣類など間接的に扉の開放動作を実施した場合でも確実に加重動作の直前におこなわれる動作を検知することができる。
本発明の請求項13記載の発明は、検知手段として、扉のラッチ錠が解除されたことを検知するスイッチ手段を備えたものであり、扉の外枠に検知部を設けることにより検知部と給気口との配線施工が簡易化できる。
本発明の請求項14記載の発明は、検知手段として、人感センサを備えたものであり、照明などのスイッチと共用することにより、設置コストを削減することが可能となる。
本発明の請求項15記載の発明は、扉を屋外と室内との隔壁に備えたものであり、より効果的に差圧を解消できるといった効果を奏する。
本発明の請求項16記載の発明は、給気口を扉と同一方位に備えたものであり、外風に基づく差圧の解消に対してより高い効果を奏する。
本発明の請求項17記載の発明は、給気口を扉の内部に一体的に備えたものであり、施工性が向上するといった効果を奏する。
以下本発明の実施の形態について、図1〜図6を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における建物の給気構造を示しており、図1(a)は開き戸が閉鎖状態の外観図、図1(b)は開き戸が開放状態の外観図である。また、図2は本発明の実施の形態1における建物の給気構造の断面図である。
図1および図2において、建物の室内と屋外との隔壁である外壁1には人が出入りする為の扉としての開き戸2と、屋外の空気を室内へ導入する為の給気経路としての給気口3が取り付けられている。
上記構成において、室内と室内との隔壁である内壁(図示せず)よりも、室内と屋外との隔壁である外壁1の方が、隙間が相対的に少ないことが一般的に知られている。また、通気量が同一の場合は、隙間が少ない壁で差圧が大きくなるので、より効果的に差圧を解消することができる。
また、給気口3を開き戸2と同一方位に備えたものであり、屋外風が強い場合においても開き戸2に対する差圧の解消を行なうことができる。
開き戸2は、外壁1に対してたて枠の片側をヒンジ4によって垂直方向の軸を中心に開閉可能なように固定されており、さらに、ヒンジ4が備えられていない側のたて枠にラッチ錠5が備えられており、開き戸2が閉鎖されている場合に不用意に開かないようになっている。
また、図2に示すように、開き戸2には屋外と室内とのどちらにも取っ手6が備えられ、屋外と室内とのどちらからも開閉操作がおこなえるように同軸の回転軸(X−X´)で連結され、いずれかの取っ手6に回転加重を加えることで、ラッチ錠5が解除される構成となっている。
すなわち、使用者が取っ手6に回転加重を加えるとともに、開き戸2に対してヒンジ4が軸中心となる開閉方向に力を加える加重動作をおこなうことにより、開き戸2を任意に開閉できる構成となっている。
給気口3は、屋外と室内を連通する通風路10が備えられ、通風路10には通電することにより通風路10を開閉することのできる風路遮蔽手段11が備えられている。風路遮蔽手段11はシャッター12と電動アクチュエータ13と制御手段14とから構成されており、電動アクチュエータ13に対し制御手段14から通電制御が行なわれシャッター12の開閉を実施する。
続いて、開き戸2の内部構造について図2を用いて説明する。
開き戸2の内部にはタッチセンサ15が備えられ、タッチセンサ15の検知電極(図示せず)が取っ手6を含む開き戸2の全体の電位差が小さくなるように接続されており、人が取っ手6や開き戸2に触れたことを検知することができる。タッチセンサ15としては、例えば検出電極と接地との間の静電容量変化を計測することにより、検知電極に人が触れたことを検知することができる。
タッチセンサ15で得られた信号は、電気信号として給気口3の制御手段14に伝送できるように、タッチセンサ15の出力線は扉の外枠16と接点ユニット17を介して、給気口3の制御手段14に信号線18で電気的に接続されている。タッチセンサ15は静電容量の変化を利用して検知を行なうため、取っ手6や開き戸2は導電性の物質である。
上記構成において、取っ手6を含めた開き戸2全体を検知部位となり、使用者が開き戸2のいずれかに触れたことを検知することができ、使用者の感覚に合った制御とすることができる。
続いて、本発明の動作について説明する。
使用者としての人が開き戸2のラッチ錠5を解除する為に取っ手6に触れると同時に、タッチセンサ15から信号が給気口3の制御手段14へ伝送され、電動アクチュエータ13に通電がなされるとともに、給気口3の通風路10に備えられているシャッター12が開放することにより通風路10を介して室内と屋外が連通される。
したがって、室内と屋外との間に圧力差が生じている場合であっても、使用者が開き戸2の開放動作を実施する直前にのみ室内と屋外との間の差圧を解消するための動作としてシャッター12が開放されることとなる。
上記動作において、開き戸2に備えられたタッチセンサ15からの検知信号に基づいて給気口3のシャッター12を動作させることにより、開き戸2の開放における必然動作である開き戸2への接触を検知することとなり、確実に開き戸2に対する加重動作の直前におこなわれる動作を検知することができる。ここでいう加重動作とは、開き戸2に対してヒンジ4が軸中心となる開閉方向に力を加える動作を意味する。
図3は、本発明の実施の形態1における建物の給気構造の制御動作によるタイムチャートであり、時間経過に伴う室内外の差圧の変化を示している。
まず、レンジフードなどの換気扇の運転を開始(τa)すると、内外差圧が上昇する。この時の室内外の差圧は排気風量と建物の気密性能によって異なるが、一般的なコンクリート造の集合住宅で厨房用の換気扇を稼動させた場合を想定すると例えば50[N/m](50[Pa])である。
このような差圧が発生している場合に開き戸2に加わっている加重を試算すると、仮に開き戸2の面積を1.6[m]とすれば、 50[N/m]/9.8×1.6[m]=8[kgf]となる。さらに一般的な扉に設けられている開閉制御手段(ドアクローザー)に要する開き力を加味すると、この状態で開き戸を操作するには相当な腕力が必要となってくる。
次に、開き戸2を開けようとする使用者が取っ手6に触れた瞬間、給気口3のシャッター12が開放されると(τb)、給気口3から外気が導入されることで室内外の差圧は瞬間的10Pa程度まで低下する。この状態で、開き戸2に加わっている加重は10Pa/9.8×1.6=1.6kgfとなり、子供や高齢者であっても開き戸2を容易に開放操作をおこなうことができる。そして、開き戸2のラッチ錠5が解除され、開き戸2の開放操作をおこなう(τc)。
また、開き戸2の開放操作がおこなわれると、開き戸2の外枠16に備えられている接点ユニット17の接点が開放されることとなり、給気口3のシャッター12への通電が解除され、給気口3のシャッター12が閉鎖されることとなる。その後、開き戸2を使用者が通過し開き戸2が閉鎖されえると(τd)、再び内外差圧が上昇する。
一方、開き戸2の開放操作がおこなわれない場合は、一定時間(例えば10秒程度)経過後に給気口3のシャッター12を自動的に閉鎖させることとなり、開き戸2の開放動作がおこなわれなかった場合においても自動的に給気口3のシャッター12の動作が終了し、給気導入に要するエネルギーを削減することができる。
このような給気経路の制御方法によれば、開き戸2を開ける一連の動作において、少なくとも開き戸2を開放する加重動作を開始する前に給気口3の給気経路を制御し、屋外空気を室内へ導入することにより、開き戸2を開放する要求があるとき以外は給気口3が給気経路として機能しないため、給気口3から流入する屋外空気を最小限とすることとなり、室内の快適性を損なうことなく室内の快適性を維持することができる。
また、加重動作の直前におこなわれる動作を検知し、給気経路における給気導入をおこなうものであり、扉に空気圧が加わっている場合でも給気導入をおこなうことで差圧を解消した後に加重動作を開始することとなるので、加重動作に要する力が小さくて済むといった効果がある。
また、給気導入の開始後に、開き戸2が開放されるとともに接点ユニット17の接点が開放され、給気口3のシャッター12への通電が解除し給気導入を終了することとなり、必要最小限の期間のみ給気導入を行なうこととなり、給気導入に要するエネルギーを削減することができる。
なお、実施の形態1において、給気口3は外壁1に取り付けられていたが、屋外に連通するダクトを介して天井に取り付けられるなど室内と屋外とを連通するように取り付けられればよく、その機能効果に差異は生じない。
(実施の形態2)
図4において、図2と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4は本発明の実施の形態2における建物の給気構造の断面図である。図4において給気口3は開き戸2の内部に一体的に備えられている。
取っ手6とラッチ錠5は機構的に接続されており、取っ手6の回転軸(X−X´)を中心とした回転加重を加えることによりラッチ錠5が解除される仕組みとなっている。また、回転軸(X−X´)の回転を検知するトルクセンサ20が備えられ、トルクセンサ20でラッチ錠5が解除される回転方向を検知することができる。
上記構成において、給気口3を開き戸2の内部に一体的に備えたものであり、施工性を向上させることができる。
続いて、本発明の動作について説明する。
トルクセンサ20の出力部と給気口3の制御手段14とは信号線21で接続されており、開き戸2を開く為に取っ手6に対して回転加重を加えると、トルクセンサ20からの信号が、信号線21を介して給気口3の制御手段14へ伝送される。
そして、電動アクチュエータ13に通電がなされると、給気口3の通風路10に備えられているシャッター12が開放することにより通風路10を介して室内と屋外が連通される。
また、給気口3やトルクセンサ20に対する電源は、外枠16に備えられた接点ユニット17を介して供給される。この場合、開き戸2が開放するとともに電源供給が遮断され給気口3のシャッター12が閉塞するが、開き戸2が開放された状態であるので特に問題は生じない。
したがって、室内と屋外との間に圧力差が生じている場合であっても、使用者が開き戸2の開放動作を実施する直前にのみ室内と屋外との間の差圧を解消するシャッター12が開放されることとなる。
このような構成によれば、使用者が取っ手6を回転させたことを検知するトルクセンサ20を備えたことにより、使用者が手袋や衣類などを介して間接的に開き戸2の開放動作を実施した場合でも確実に加重動作の直前におこなわれる動作を検知することができる。
(実施の形態3)
図5において、図2と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5は本発明の実施の形態3における建物の給気構造の断面図である。図5において外壁1には人が出入りする為の扉としての開き戸2と、屋外の空気を室内へ導入する為の給気経路としての給気口3とが同一外壁面に取り付けられている。また、開き戸2と給気口3とは制御や機構において特に連動は無いものである。
給気口3は、屋外と室内を連通する通風路10が備えられ、通風路10には通電することにより通風路10を開閉することのできる電動シャッターが備えられている。電動シャッターはシャッター12と電動アクチュエータ13と制御手段14とから構成されており、電動アクチュエータ13に対し制御手段14から通電制御が行なわれシャッター12の開閉を実施する。
また、人感センサ22が屋外と室内の両方に面するように備えられ、屋外および室内に近接した人を検知し、検知信号を制御手段14に伝送し電動アクチュエータ13に通電がなされるとともに、給気口3の通風路10に備えられているシャッター12が開放することにより通風路10を介して室内と屋外が連通される。
上記構成によれば、扉としての開き戸2に人が近接したことを人感センサ22において検知することとなり、人が扉に施される動作を検知しないので、扉としての開き戸2の構造を変更することなく加重動作の直前におこなわれる動作を検知することができる。
また、屋外と室内とを連通する給気口と、手動で開閉がおこなえる扉とが備えられた建物において、前記給気口には風路を開閉できる風路遮蔽手段と、前記扉に近接した人を検知する検知手段とがあり、前記検知手段からの検知信号に基づいて前記風路遮蔽手段を動作させるものであり、既存の扉に対して追加的に給気口を設置することができる。
また、検知手段を給気口と一体化したものであり、給気口本体にセンサを備えることにより扉と給気口の配線が不要となり、本体コストを削減することが可能となる。
また、検知手段として、人感センサを備えたものであり、照明などのスイッチと共用することにより、設置コストを削減することが可能となる。
(実施の形態4)
図6おいて、図1と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6本発明の実施の形態4おける建物の給気構造の外観図である。図6において開き戸2の外枠16にラッチ錠5が解除されたことを検知するスイッチ手段23が備えられ、給気口3の制御手段14に接続されている。
上記構成において、検知手段として、開き戸2のラッチ錠5が解除されたことを検知するスイッチ手段23を備えたものであり、開き戸2の外枠16に給気口3を制御するためのスイッチ手段23が設けられるので、設置を行なう場合に配線施工を簡易化することできる。
本発明にかかる給気経路の制御方法と建物の給気構造は、部屋の快適性を損なうことなく室内の快適性を維持することができるので、主に建物における排気用換気装置の運転時に使用される給気装置等として有用である。
2 開き戸
3 給気口
5 ラッチ錠
6 取っ手
11 風路遮蔽手段
15 タッチセンサ
20 トルクセンサ
22 人感センサ
23 スイッチ手段

Claims (17)

  1. 扉を開ける一連の動作において、少なくとも前記扉を開放するための加重動作を開始する以前から給気導入をおこなう給気経路の制御方法。
  2. 前記加重動作の直前におこなわれる動作を検知し、給気経路における給気導入をおこなう請求項1記載の給気経路の制御方法。
  3. 前記扉に対する接触を検知する請求項2記載の給気経路の制御方法。
  4. 前記扉の取っ手に与える動作を検知する請求項2記載の給気経路の制御方法。
  5. 前記扉に人が近接したことを検知する請求項2記載の給気経路の制御方法。
  6. 給気導入の開始後に、前記扉が開放されるとともに給気導入を終了することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の給気経路の制御方法。
  7. 給気導入の開始後に、一定時間経過後に給気導入を終了することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の給気経路の制御方法。
  8. 屋外と室内とを連通する給気口と、手動で開閉がおこなえる扉とが備えられた建物において、前記給気口には風路を開閉できる風路遮蔽手段があり、前記扉には人が施す動作を検知する検知手段があり、前記検知手段からの検知信号に基づいて前記風路遮蔽手段を動作させることを特徴とする建物の給気構造。
  9. 屋外と室内とを連通する給気口と、手動で開閉がおこなえる扉とが備えられた建物において、前記給気口には風路を開閉できる風路遮蔽手段と、前記扉に近接した人を検知する検知手段とがあり、前記検知手段からの検知信号に基づいて前記風路遮蔽手段を動作させることを特徴とする建物の給気構造。
  10. 前記検知手段を前記給気口と一体化したことを特徴とする請求項8または9に記載の建物の給気構造。
  11. 前記検知手段として、使用者が触れたことを検知するタッチセンサを備えたことを特徴とする請求項8記載の建物の給気構造。
  12. 前記検知手段として、使用者が取っ手を回転させたことを検知するトルクセンサを備えたことを特徴とする請求項8に記載の建物の給気構造。
  13. 前記検知手段として、前記扉のラッチ錠が解除されたことを検知するスイッチ手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の建物の給気構造。
  14. 前記検知手段として、人感センサを備えたことを特徴とする請求項9に記載の建物の給気構造。
  15. 前記扉を屋外と室内との隔壁に備えたことを特徴とする請求項8〜14のいずれかに記載の建物の給気構造。
  16. 前記給気口を前記扉と同一方位に備えたことを特徴とする請求項15に記載の建物の給気構造。
  17. 前記給気口を前記扉の内部に一体的に備えたことを特徴とする請求項16記載の建物の給気構造。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109489202A (zh) * 2018-11-12 2019-03-19 珠海格力电器股份有限公司 空调的控制方法、装置和空调
JP2020118422A (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 富士工業株式会社 換気システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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