JP6193683B2 - 電動突き出し窓 - Google Patents
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Description
本発明の電動突き出し窓を、図1〜6に示すような、枠体1に二枚の障子2を納めた突き出し窓の例を挙げて説明する。
本発明の電動突き出し窓(又は、横滑り出し窓)は、建物に設置される枠体1及び枠体1内に回動自在に嵌まる障子2とからなる開閉窓本体(以下、単に「窓」という。)、窓の開閉制御をする窓開閉制御機構及び外部の状況を検出する外部センサ6とからなる。
開閉手段3は、制御ユニット5の送信部53により送信される開閉信号に基づいてシリンダを伸縮させる開閉アクチュエータ31、開閉アクチュエータ31のシリンダの上方に左右方向に延びるように固定された連動バー32、連動バー32の左右両端部に一端が回動自在に連結される開閉アーム33とを備えている。
ロック手段4は、シリンダを有するロックモータ41、下枠12上を左右方向に摺動するロックアーム42、ロックアーム42上に設けられたロックピン43、ロックアーム42とシリンダとを連結する連結部材44、下框22の室内側面に固定されたロック受45とから構成されている。
本発明の電動突き出し窓を実施するに際しては、外気温度、風速、窓の開閉状態について、以下のように定義・設定がされている。
外気温度について、換気により快適な室内状況とすることができる温度範囲を「換気好適温度範囲」とし、冷暖房装置等空調設備により室内温度を調整する必要がある温度範囲を「換気不適温度範囲」と定義している。
本発明の電動突き出し窓を制御するに際して、換気好適温度範囲として12℃以上28℃未満が設定され、換気不適温度範囲として12℃未満もしくは28℃以上が設定されている。
本発明の電動突き出し窓を制御するに際しては、強風値として風速15m/sが、中風値として風速5m/sが、小風値として風速3m/sが設定されている。
これらの定義・設定は、一例であり、設定の数や大きさ等は適宜設定できるものである。
使用者により、操作手段7の強制開放スイッチ73が操作されると、強制開放信号が制御ユニット5の受信部51に送信される。強制開放信号を受信した制御ユニット5は窓を全開放状態とする開閉信号を送信部53から開閉手段3に送信し、窓を全開放状態とする。
なお、窓を閉鎖状態とする開閉信号を送信するのに連動して、窓をロック状態とする信号をロック手段4に送信して施錠するように制御するとともに、窓を開放状態とする開閉信号を送信するのに連動して、窓をロック解除状態とする信号をロック手段4に送信して解錠するように制御することもできる。
電動突き出し窓は、同一の意匠で、制御の方法を異ならせることにより、給気タイプの窓と排気タイプの窓のいずれの機能を持たせるかを自由に選択することができる。
以下に、電動突き出し窓を、給気タイプの窓としての機能を持たせるときの自動開閉制御と、排気タイプの窓としての機能を持たせるときの自動開閉制御を説明する。
操作手段7の自動開閉スイッチ71が押され、自動開閉制御が行われると、制御ユニット5の制御部52は、各外部センサにより検出される情報に基づいて最適な窓の開度を決定する。決定された開度は開閉信号として送信部53から開閉手段3に出力されて、開閉手段3により窓の開閉動作が行われる。
そして、風速センサ61により検出される風速がマイナス強風値〜プラス強風値の範囲(+0m/s〜15m/s)にある場合には窓を小開放状態(5°開放状態)となるように窓の開度を決定している。
上記窓を開放方向へ駆動する開閉信号の送信の中止は、窓が閉鎖方向へ制御された場合にのみ行われるものとしてもよい。
また、窓の開閉駆動が行われた後、その後風速が変わっても、窓の開放方向への回動は所定時間行われないので、窓が風の変化で頻繁に開閉することが防止され、開閉アクチュエータ31等開閉手段3の寿命を延ばすことができる。
操作手段7の自動開閉スイッチ71が押され、自動開閉制御が行われると、制御ユニット5の制御部52は、各外部センサにより検出される情報に基づいて最適な窓の開度を決定する。決定された開度は開閉信号として送信部53から開閉手段3に出力されて、開閉手段3により窓の開閉動作が行われる。
上記窓を開放方向へ駆動する開閉信号の送信の中止は、窓が閉鎖方向へ制御された場合にのみ行われるものとしてもよい。
そして、突き出し窓の雨が入り込み難いという特徴を利用して、建物外の風が窓に負圧を生じさせる場合であれば、風速が強風値未満までは窓を開放して最低限の排気をすることができる。
また、窓を閉鎖状態とする制御が行われた後、その後風速が変わっても、開放方向への回動は所定時間行われないので、窓が風の変化で頻繁に開閉することが防止され、開閉アクチュエータ31等開閉手段3の寿命を延ばすことができる。
本発明の電動突き出し窓装置は、個別制御、集中制御のいずれの形態においても使用することができる。
a.個別制御
図7に示されるように、風速センサ61、温度センサ62、降雨センサ63の外部センサ、開閉手段3、ロック手段4、操作手段7、及び、窓本体からなる電動突き出し窓を、他の電動突き出し窓に対して独立して設置する。図示はしていないが、外部センサとして、さらに煙感知センサ64を設置することも可能である。なお、図7に示される風速センサ61は、室内外の気圧の差を検出する差圧センサにより構成されている。
各窓毎に外部センサを備えているので、各窓の状況に応じた細かい開閉制御を行うことができる。また、個々の窓で構成部材や制御が完結しているために建物への設置が比較的容易にでき、戸建て等の住宅にも設置することができる。
なお、操作手段7については、一つの操作手段7により複数の電動突き出し窓を操作できるようにしてもよい。
図8に示されるように、窓の開閉手段3及びロック手段4に接続された制御ユニット5を中継盤に接続し、中継盤を介して風速センサ61、温度センサ62、降雨センサ63等の外部センサ及び操作手段7が接続されている。建物の屋上などに設置した外部センサの情報等によりビル等の大型建造物全体の効率的な換気をすることができる。
図9に示されるように、集中制御においては、建物の管理システムに連携させて、たとえば煙感知センサ64等の建物の管理システムの各種センサや空調設備の駆動に連動させて窓を開閉制御させるなど、建築全体のエネルギー消費に対して効率のよい換気をすることができる。
図10に、本発明の電動突き出し窓を開閉制御するためのフローチャートを示す。
電源が入ると、まず、強制開放信号が受信されているか否かが判定され(ステップs101)、強制開放信号が受信されている場合には、窓を強制的に全開放状態にする(ステップs102)。
図11に、給気タイプの電動突き出し窓の自動開閉制御サブルーチン(ステップs108)のフローチャートを示す。
自動開閉制御サブルーチンにおいて、ステップs201では、煙感知センサ64により煙が検知され、煙検知信号が送信されているか否かが判定される。煙検知信号が送信されている場合には、窓を全開放状態として(ステップs202)、ステップs201に戻り、煙検知信号が送信されなくなるまで窓の強制開放状態が維持される。
なお、現状を維持してリターンするに際して、各タイマのカウントダウンを初期値(たとえば30分)から再スタートさせるようにしてもよい。
図12に、本発明の実施形態の排気タイプの自動開閉制御サブルーチン(ステップs108)のフローチャートを示す。
図13に、給気タイプの電動突き出し窓及び本発明の排気タイプの電動突き出し窓を、体育館・アトリウム等の大空間に設置した例を示す。一般に、体育館・アトリウム等の大空間では、空間内で暖められた空気が上方へ移動するという作用が生じる。そのため、給気窓を建物の下方位置に、排気窓を建物の上方位置に配置することにより、上記作用を利用した効率的な換気をすることができる。
すなわち、風は、風上の下方の給気タイプの電動突き出し窓から取り入れられて建物内を上昇し、風下の上方の排気タイプの電動突き出し窓から排気されることになり、上記作用と相まって効率的な換気を行うことができる。
また、風速センサにより検出される風速が暴風域にある時には閉鎖して窓の脱落や破損を防止するとともに、強風が吹き込んで居住者が不快を感じることなく、心地よい効率的な換気をすることができる。
11 上枠
11c 回動軸
12 下枠
13 縦枠
14 方立
2 障子
21 上框
21c 軸受
22 下框
23 外側縦框
24 方立側縦框
25 パネル
3 開閉手段
31 開閉アクチュエータ
32 連動バー
32a ピン部材
33 開閉アーム
34 アームガイド
35 駒部
36 ブラケット
36a ピン部材
4 ロック手段
5 制御ユニット
51 受信部
52 制御部
53 送信部
56a 閉鎖タイマ(T0)
56b 小開タイマ(T5)
56c 中開タイマ(T15)
6 外部センサ
61 風速センサ
62 温度センサ
63 降雨センサ
64 煙感知センサ
7 操作手段
71 自動開閉スイッチ
72 手動操作スイッチ
73 強制開放スイッチ
Claims (1)
- 開閉窓、風速センサ、及び、風速センサにより検出される風速値に応じて開閉窓の開閉を制御する窓開閉制御機構を備え、
窓開閉制御機構は、風速センサにより検出される風速が強風以上にあるときには、開閉窓を閉鎖状態となるように制御するとともに、風速が強風未満にあっても開閉窓に正圧を生じさせるときには、開閉窓を閉鎖状態となるように制御するものであり、開閉窓を閉鎖状態とする制御が行われた後、所定時間は開放方向への駆動は行われないことを特徴とする電動突き出し窓。
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