JP2010238570A - プラズマディスプレイパネルおよび該パネルの電極形成用ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】耐酸性と耐マイグレーション性を高いレベルで両立する電極を備えたプラズマディスプレイパネル、およびそのような電極の形成を実現する電極形成用ペーストを提供すること。
【解決手段】本発明によって提供されるプラズマディスプレイパネル1の電極形成用ペーストは、銀または銀主体の合金からなる銀系金属粉末と、複数の酸化物成分からなるガラス粉末であって該ガラス粉末全体の1.5質量%〜5質量%をアルカリ金属酸化物からなるアルカリ成分が占めるガラス粉末と、を含んでおり、該ペースト全体を100質量%として1質量%〜3質量%の割合で酸化マンガン粉末を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルの電極(バス電極および/またはアドレス電極)を形成するために用いられるペースト材料、すなわちペースト状組成物(形態としてインク状組成物、スラリー状組成物を包含する。以下同じ)、および該電極用ペースト材料を用いて形成された電極を備えたプラズマディスプレイに関する。
プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」ともいう。)は、前面パネルと背面パネルとの間に隔壁で仕切られた多数のセルが形成された構造を有し、該セルに封入された希ガスに電圧を印加することによりプラズマ放電が起こって紫外線が発生し、セル壁面に配置された蛍光体が発光して画像を表示し得るように構成されている。
このうち前面パネルは、パネル本体であるガラス(例えばソーダガラス)基板上に、複数対の表示電極と誘電体層と保護層とを備える。誘電体層は、硼珪酸ガラス等の低融点ガラスから構成され、上記表示電極を覆うように形成されている。上記保護層は、表面保護層とも呼ばれ、典型的にはマグネシア等から構成されて上記誘電体層上に形成されている。上記表示電極は、典型的にはITO(Indium Tin Oxide)からなる透明電極と、該透明電極の導電性を補うために該透明電極上に設けられた膜状のバス電極とから構成されている。
また、背面パネルは、上記前面パネルのガラス基板と同様の材質から構成されるガラス基板と、該基板の前面パネルとの対向面(厳密には上記保護層との対向面)上に、該基板上に形成されたアドレス電極(データ電極ともいう。)と、該アドレス電極を覆うようにして形成される誘電体層とを備える。また、この誘電体層上には隔壁(典型的には低融点ガラス製)が所定の間隔で形成されており、かかる隔壁により上記背面パネルと前面パネルとの間に多数のセルが形成されている。これら各セルの内壁面には蛍光体層が設けられており、赤色、緑色、および青色の蛍光体がそれぞれの該セルに所定の順序で配置されている。
上記バス電極やアドレス電極等の電極は、典型的には銀(Ag)または銀を含む合金(Ag合金)を導電性成分として含有する電極材料(典型的にはペースト状組成物)から形成される。この電極形成用ペーストがガラス基板上に膜状に塗布され、かかる導電性の膜体(導電膜)が精細なパターンが形成されることで得られる。この導電膜を形成する方法の一例としては、Ag粉等の導電性粉末と光重合性化合物(典型的にはこれらに加えてガラス粉末)とを含有する電極形成用ペースト(いわゆる感光性ペースト)を用い、光化学的作用に基づいて当該ペーストから所定のパターンの導電膜を形成する方法、すなわちフォトリソグラフィ法が採用されている。この方法では、まず電極形成用ペーストをガラス基板表面に予め塗布しておく(塗布工程)。そして、所望する導電膜パターンとなるようにフォトマスクを用いて上記電極形成用ペースト塗布物を部位選択的に露光・硬化させる(露光工程)。その後、フォトマスクで遮光された未硬化部分を所定の現像液で腐食洗浄することによって除去する(現像工程)。そして、当該硬化された部分すなわちパターニングされた光硬化膜を所定の温度で焼成することによって、所定のパターンの導電膜をガラス基板表面に形成(焼付け)する(焼成工程)。この方法によると、ガラス基板に精細なパターンの導電膜(電極)を比較的簡便に形成することができる。例えば特許文献1〜3には、このような用途に適する電極形成用ペーストが開示されている。
特開平10−333322号公報 特開2002−169274号公報 特開2004−111382号公報
ここで、前面パネルおよび背面パネルの製造工程において、上記のような工程で電極形成用ペーストを用いてガラス基板上に電極を形成した後、当該電極の上層に低融点ガラスからなる上記誘電体層を形成する際に、該電極が形成されたガラス基板をエッチング液(典型的には強酸、例えば硝酸(HNO))に浸漬する工程がある。このため、かかる電極が硝酸に対して化学的に安定である性質(耐酸性)を有することが好ましい。また、かかる電極は、導電性成分として上記電極中に含まれる金属元素のイオン(典型的にはAg)がPDP駆動時において電極間、および/または周囲のガラス基板や誘電体層へ拡散する(マイグレーション;migrationとも呼ばれる。)虞がある。かかるマイグレーションは、電極間の短絡発生等の電気的不良、あるいはパネル(ガラス基板)の変色によるPDPの画質劣化等の原因となる虞があるので好ましくない。このことにより、上記電極は、耐酸性と耐マイグレーション性をともに具備することが好ましい。しかし、耐酸性と耐マイグレーション性を両立し得る電極を実現する電極材料(電極形成用ペースト)の調製は難しかった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、耐酸性と耐マイグレーション性を高いレベルで両立する電極を備えたプラズマディスプレイパネルを提供することである。また、そのような電極の形成を実現する電極形成用ペーストを提供することを他の目的とする。
上記目的を実現するべく、本発明によって、プラズマディスプレイパネルにおける電極を形成するために用いられる電極形成用ペーストが提供される。かかるペーストは、銀または銀主体の合金からなる銀系金属粉末と、複数の酸化物成分からなるガラス粉末であって該ガラス粉末全体の1.5質量%〜5質量%(例えば1.8質量%〜4.5質量%)をアルカリ金属酸化物からなるアルカリ成分が占めるガラス粉末と、を含んでいる。そして、かかるペーストは、該ペースト全体を100質量%として1質量%〜3質量%の割合で酸化マンガン粉末を含むことを特徴とする。
本発明に係るプラズマディスプレイパネル(PDP)の電極形成用ペーストは、アルカリ金属酸化物からなるアルカリ成分を上記割合で含むガラス(いわゆるアルカリガラス)粉末を含有する。このため、かかるペーストを用いることにより耐酸性に優れた電極を形成することができる。他方、上記アルカリ成分を含むガラスは、銀イオンのマイグレーションを促進するように作用する虞があるが、本発明に係る上記ペーストでは上記割合で酸化マンガン粉末が含まれることにより、銀系金属粉末に係る銀イオンのマイグレーションが抑制され、耐マイグレーション性が向上した電極の形成が実現され得る。
また、本発明に係るペーストは、上記のように低い割合で上記アルカリ成分と酸化マンガン粉末を含むことにより、耐酸性と耐マイグレーション性とがともに優れる好適な電極の形成を実現することができる。
したがって、本発明に係るペーストを用いることにより、耐酸性とマイグレーション性を両立する電極を形成し、かかる電極を備えた好ましいPDPを提供することができる。
ここで開示されるPDP電極形成用ペーストの好ましい一態様では、上記ガラス粉末は、該ガラス粉末全体の2質量%〜4質量%のアルカリ成分を含み、且つ上記酸化マンガン粉末は上記ペースト全体の1質量%〜2質量%で含むことを特徴とする。
また、より好ましくは、上記酸化マンガン粉末は三二酸化マンガン(Mn)である。
かかる構成のペーストを用いることにより、耐酸性と耐マイグレーション性とがより一層高いレベルで両立した電極を形成することができる。また数種の酸化マンガンのうち特に三二酸化マンガンを用いることによって耐マイグレーション性をより一層向上させることができる。
ここで開示されるPDP電極形成用ペーストのさらに好ましい一態様では、上記ガラス粉末の含有率が、上記ペースト全体の5質量%〜20質量%であることを特徴とする。
かかる構成のペーストを用いることにより、ガラス基板に対して精細なパターンを有する電極を正確に形成することができるとともに、ガラス基板から剥離せず耐久性の高い電極を形成することができる。
ここで開示されるPDP電極形成用ペーストの別の好ましい一態様では、光重合性化合物と光重合開始剤をさらに含む感光性組成物として調製されていることを特徴とする。
かかる構成のペーストを用いることにより、光化学的作用に基づいて電極を形成する方法(典型的にはフォトリソグラフィ法)を用いて、精細なパターンの膜状電極(導電膜)を容易に且つ精確に形成することができる。
また、本発明は、他の側面として、ここで開示されるPDP電極形成用ペーストを用いて形成された電極を備えたプラズマディスプレイパネル(PDP)であって耐酸性と耐マイグレーション性を高いレベルで両立する電極を備えた好ましいPDPを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るPDPの構造を模式的に示す一部破断の斜視図である。 本発明の一実施形態に係るPDPの背面パネル側の構成を示す部分断面図である。 本発明の実施例に係るサンプル1〜4の耐マイグレーション性の評価試験において電圧印加後20秒経過したときの各サンプルの状態を示す図である。 本発明の実施例に係るサンプル1〜4の耐マイグレーション性の評価試験において電圧印加後40秒経過したときの各サンプルの状態を示す図である。 本発明の実施例に係るサンプル1〜4の耐マイグレーション性の評価試験において電圧印加後60秒経過したときの各サンプルの状態を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、電極形成用ペーストの組成やアドレス電極の構成)以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えばプラズマディスプレイパネルの構築プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
本発明に係るPDP電極形成用ペーストは、銀系金属粉末とガラス粉末と酸化マンガン粉末とを含んでおり、かかるガラス粉末が複数の酸化物成分からなるガラス粉末であって該ガラス粉末全体の1.5質量%〜5質量%(例えば1.8質量%〜4.5質量%)をアルカリ金属酸化物からなるアルカリ成分が占めること、および上記酸化マンガン粉末が該ペースト全体の1質量%〜3質量%の割合で含まれることにより特徴づけられるものである。したがって、その他の構成成分、例えば上記電極形成用ペーストにおける上記ガラス粉末および酸化マンガン粉末以外の含有成分や、該ペーストに含まれるガラス粉末のアルカリ金属酸化物以外の構成成分については特に限定されず、種々の基準に照らして任意に決定し、種々の成分を配合したりその組成を変更することができる。
ここで開示されるPDP電極形成用ペーストは、電極(例えばアドレス電極)に導電性を付与するための導電性物質として銀(Ag)またはAg主体の合金からなるAg系金属粉末を含む。このような金属粉末としては、例えばAg、または銀−パラジウム(Ag−Pd)、銀−白金(Ag−Pt)等の白金族金属との合金、あるいは銀−銅(Ag−Cu)等の低融点金属との合金等が挙げられる。かかる金属粉末の形状は球状、フレーク状、デンドライト状など種々のものを用いることができるが、上記金属粉末の良好な分散性や良好な光特性(例えばかかるペーストを感光性ペーストとして用いた場合に、塗布した被膜のパターン形成時における露光のし易さ)を得るためには、球状のものを用いることが好ましい。また、上記金属粉末の粒径については、例えば膜厚30μm以下(典型的には1μm〜10μm)で幅200μm以下(典型的には10μm〜100μm)の微細な線状のアドレス電極を精細に形成する場合には、好ましい粒径(例えばSEM観察等により得られる平均粒径)は0.1μm〜10μm程度であり、より好ましくは0.5μm〜5μm程度である。かかる粒径範囲を上回ると焼成後に得られる導電膜(電極層)の緻密性が低下し、下回ると上記のような光特性が低下して上記金属粉末の分散性が悪くなるためにパターン精度の高い均質な電極が得られにくくなる。上記金属粉末の比表面積については、好ましくは0.4m/g〜2.5m/g(より好ましくは0.8m/g〜2m/g)である。
以上のようなAg系金属粉末は、上記ペースト全体の40質量%〜80質量%(より好ましくは50質量%〜75質量%)の割合で含有されることが好ましい。このような組成であることにより、かかるペーストを用いて電極として好適な導電率を有する導電被膜(電極層)を形成することができる。
ここで開示されるPDP電極形成用ペーストは、電極の形成時(すなわち該ペーストがガラス基板に塗布されてなる導電被膜の焼成時)に無機バインダとして機能させ得るために、ガラス粉末(典型的にはガラスフリット)を含む。かかるガラス粉末の含有率は、上記ペースト全体の1質量%〜20質量%(より好ましくは2質量%〜10質量%)であることが好ましい。
かかるガラス粉末は、複数の金属酸化物から構成されており、特に該金属酸化物のうちアルカリ金属酸化物(以下、「アルカリ成分」ということもある。)を含有している。かかるガラス粉末がアルカリ成分を含むことにより、ここで開示されるペーストを用いてなる電極の耐酸性(例えば耐硝酸性)を向上させ得る。
好ましくは、上記アルカリ成分は、その合計が上記ガラス粉末全体の1.5質量%〜5質量%(より好ましくは1.8質量%〜4.5質量%、さらに好ましくは2質量%〜4質量%)で含有される。したがって、上記アルカリ成分は、その合計が上記PDP電極形成用ペースト全体の0.02質量%〜0.8質量%で含有されることが好ましい。この範囲の下限よりも含有率が少ないと、かかるガラス粉末を含むペーストから形成される電極の耐酸性が低下し、かかる電極はガラス基板から剥離し易くなるので好ましくない。他方、この範囲の上限よりも含有率が過剰になると、上記ガラス粉末の軟化点が低下したり、熱膨張係数が増大してガラス基板との熱膨張係数を適合させ難くなる。また、上記ガラス粉末全体に占めるアルカリ成分の割合が大きくなるので、他の含有成分の含有率が低下する結果、上記電極の機械的強度や緻密性、耐水性等が低下し得るので好ましくない。
上記アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)として、好ましくは酸化ナトリウム(NaO)、酸化カリウム(KO)および酸化リチウム(LiO)が挙げられる。上記アルカリ金属酸化物それぞれの性質として、例えば、KOはNaOとともにガラスの熱膨張係数を高める成分であるが、NaOに比べてその高める作用は小さい。またKOはNaOよりもガラスに光沢を与え得る。また、LiOは他の二種に比べて熱膨張係数の増大を抑制しつつガラスの融点を下げる媒熔作用が最も大きい。したがって、上記耐酸性を始めとする優れた性能を有する好適なPDP用電極の形成を実現できる限りにおいて、上記NaO,KOおよびLiOのそれぞれの性質の違いを考慮しつつ、これら三種のうちの一種または二種以上を用いることができる。
また、上記ガラス粉末は、上記のようなアルカリ成分以外に、主に、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、硼酸(B)、酸化亜鉛(ZnO)、カルシア(CaO)、マグネシア(MgO)、酸化ビスマス(Bi)等を含むことができる。
ここで、SiOはガラス形成酸化物(すなわちガラスマトリックスの骨格を作る成分)であり、必須の構成成分である。SiOが少量であるとガラスの耐水性、耐酸性等の耐化学性が不十分になり、含有率の増加に伴い熔融温度(融点)が上がり、粘度が高くなる。またSiOが過剰量であると緻密性や機械的強度が低下する。上記ガラス粉末全体に占めるSiOの含有率は、上記性質を考慮しつつ適宜調整され得る。
また、Alはガラスの流動性を制御して付着安定性に関与する成分であるとともに、耐化学性を向上させる成分である。Al含有率が低すぎると耐化学性が劣り、また付着安定性が低下して均一な厚みの導電被膜(電極層)の形成を損なう虞がある。また、かかる含有率が高すぎると、上記ガラス粉末の軟化点が高くなり過ぎる。上記ガラス粉末全体に占めるAlの含有率は、上記性質を考慮しつつ、適宜調整され得る。
は、熱膨張係数を低めてガラスの耐熱衝撃性を与える成分であるとともに、軟化点を低下させる成分である。かかるBの含有率が低すぎるとガラスの軟化点が高くなり過ぎ、高すぎると耐化学性が不十分となる。上記ガラス粉末全体に占めるBの含有率は、上記性質を考慮しつつ、適宜調整され得る。
ZnOは、ガラスの軟化点を低下させ、また比較的熱膨張係数を低くする成分である。かかるZnOの含有率が低すぎるとガラスの軟化点が高くなり過ぎ、該含有率が高すぎるとガラスとして形成されにくく結晶化し易くなる傾向がある。上記ガラス粉末全体に占めるZnOの含有率は、上記性質を考慮しつつ適宜調整され得る。
アルカリ土類金属酸化物であるCaOおよびMgOは、熱膨張係数の調整を行うことができる成分である。CaOはガラスの硬度を上げて耐摩耗性を向上させ得る成分であり、MgOはガラス溶融時の粘度調整を行うことができる成分でもある。また、これらの成分を入れることにより耐化学性も向上し得るが、過剰に添加すると軟化点が高くなるとともにガラスが結晶化し得る。上記ガラス粉末におけるCaOおよびMgOの含有率は、上記性質を考慮しつつ適宜調整され得る。
また、上記ガラス粉末は、ガラスの軟化点を低くするとともに耐酸性(耐化学性)を向上させる成分としてBiを含んでもよい。なお、Biの含有率が低すぎると軟化点が高くなりすぎ、該含有率が高すぎるとガラスの誘電率が高くなり過ぎる。上記ガラス粉末全体に占めるBiの含有率は、上記性質を考慮しつつ適宜調整され得る。
上述した酸化物成分以外にも、上記ガラス粉末の構成成分(典型的には本質的ではない成分)として、例えばP、MoO、SrO、BaO、SnO、SnO、CuO、CuO、TiO、ZrO、La等の酸化物をはじめとする種々の成分を適宜添加してもよく、上記特性を備えた好適なPDP電極形成用ペーストを実現し得る範囲において、特に制限されない。
上記のような構成成分からなるガラス粉末は、その軟化点が650℃以下(より好ましくは600℃以下、特に450℃〜600℃)となり得る。このようなガラス粉末を含む電極形成用ペーストは、ガラス基板と電極との密着性(密着強度)および該電極とその上層に配置される誘電体層との高い密着性を実現するので好ましい。
また、かかるガラス粉末において、その比表面積が0.5m/g〜10m/g程度であるものが好ましい。また平均粒径は0.5μm〜2μmのものが好ましい。比表面積が上記範囲の下限より小さすぎる場合には、該ガラス粉末を含むペーストからなる導電被膜を焼成してなる電極層の抵抗値が増大し得る。またかかる比表面積が小さ過ぎると、平均粒径が上記上限を大きく上回り、形成された電極のパターン精度や緻密性が低下し得る。その一方、比表面積が大き過ぎる(平均粒径が上記範囲の下限よりも下回り過ぎる)と、ガラス粉末の分散性が悪くなって均質な電極層が得られにくい。
ここで開示されるPDP電極形成用ペーストは、さらに酸化マンガン粉末を含有する。かかる電極形成用ペーストは、アルカリ成分を含むガラス粉末を構成成分とするため、該ペーストを用いてなる電極層の耐酸性は向上する一方、上記Ag系金属粉末におけるAgイオン(Ag)の拡散が促進されて耐マイグレーション性が低下し得る。しかし、かかるペーストがその構成成分として酸化マンガンを含有することにより、耐酸性と耐マイグレーション性とを高いレベルで両立した電極を形成することが可能となる。マンガン(Mn)は取り得る酸化数を複数もつため、複数の酸化マンガンが存在するが、いずれの酸化マンガンをペーストに添加しても、添加しない場合に比べて上記耐マイグレーション性は向上する。特に好ましくは三二酸化マンガン(Mn)である。
ここで開示されるPDP電極形成用ペーストが、上記アルカリ成分がガラス全体のうちの1.5質量%〜5質量%を占める組成のガラス粉末を含む場合には、上記酸化マンガン(典型的にはMn)粉末は上記ペースト全体の1質量%〜3質量%の割合で含まれることが好ましい。このような組成であることにより、かかるペーストは上記耐マイグレーション性と耐酸性とをともに好ましく発揮し得る。ここでかかる酸化マンガン粉末の含有率が上記範囲の下限を下回ると、上記含有率で添加されるアルカリ成分により促進され得るマイグレーションを抑制しきれない。また、該酸化マンガン粉末の含有率が上記範囲の上限を大きく上回ると、ペースト全体の電気抵抗が上昇するので好ましくない。また、上記アルカリ成分がガラス全体のうちの2質量%〜4質量%を占める組成のガラス粉末が上記ペーストに含まれる場合には、かかる酸化マンガンは該ペースト全体の1質量%〜2質量%の割合で含まれることが好ましい。
また、かかる酸化マンガン粉末は、充填率向上の観点からは、平均粒径が5μm以下および/または最大粒径が20μm以下の粉末が好ましい。特に好ましくは、平均粒径が1μm以下および/または最大粒径が5μm以下のものである。また、比表面積が少なくとも5m/gである粉体が好ましく、10m/g以上(典型的には10〜50m/g)である粉体が特に好ましい。
また、好ましくは、ここで開示されるPDP電極形成用ペーストは、感光性(すなわち光硬化性)を付与するための光重合性化合物および光重合開始剤をさらに含む感光性組成物(感光性ペースト)として調製されている。このことにより、光化学的作用(典型的には光硬化作用)を利用する手法(典型的にはフォトリソグラフィ法)を用いて精細なパターンの電極を形成することができる。かかる光重合性化合物および光重合開始剤としては、従来の感光性ペーストと同様のものを採用すればよく、特に限定されない。光重合性化合物としては、例えば、トリエチレングリコールモノアクリレート、テトラエチレングリコールモノアクリレート、トリエチレングリコールモノメタクリレート、テトラエチレングリコールモノメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等を好適に用いることができる。また、光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4−ジエチルチオキサントン等を好適に用いることができる。
ここで、上記電極形成用ペーストを感光性ペーストとして調製するために上記光重合性化合物および光重合開始剤を含有させる場合には、該電極形成用ペースト全体を100質量%として3質量%〜20質量%(例えば6質量%〜12質量%)程度の割合で光重合性化合物を含有させればよく、5質量%以下(例えば0.2質量%〜1.5質量%))程度の割合で光重合開始剤を含有させればよい。
なお、上記以外にもPDP電極形成用ペーストには、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、分散剤、重合禁止剤等を適宜添加することができる。これらの添加剤は、従来の電極形成用ペーストの調製に用いられ得るものであればよく、特に制限なく用いることができる。
また、ここで開示されるPDP電極形成用ペーストには、上記粉末材料を分散させる分散媒(典型的には有機系分散媒、あるいは有機ビヒクル)を必須の成分として含有し得る。有機系分散媒は、典型的には有機バインダ(典型的にはポリマー)と有機溶媒とから構成される。かかる有機バインダと有機溶媒との組み合わせとしては、上記粉末材料(Ag系金属粉末およびガラス粉末)を良好に分散させ得るものであればよく、従来の電極形成用ペーストに採用されているものを特に制限なく組み合わせて用いることができる。例えば、有機バインダとしては、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース系高分子(セルロース誘導体)、アクリル樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール(典型的にはポリビニルブチラール)等が挙げられる。また、有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール系溶剤、ブチルカルビトール、3−メチル−3−メトキシブタノール等のグリコールエーテル系溶剤、その他ターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ミネラルスピリット等の高沸点有機溶媒、またはこれら二種以上の組み合わせを好ましく使用することができる。例えばフォトリソグラフィ法により、現像処理を行ってガラス基板上に電極のパターンを形成する際に現像液を水で行う場合には、上記有機バインダおよび有機溶媒として水溶性のものを組み合わせて選択することが好ましい。
次に、ここで開示されるPDP電極形成用ペーストの調製方法について説明する。かかるペーストは上述したAg系金属粉末、ガラス粉末、酸化マンガン粉末、光重合性化合物および光重合開始剤を上記のような含有率(質量比)で混合することによって調製された混合材料を、典型的には上述したような有機系分散媒と混和することにより容易に得ることができる。かかる材料の混合方法としては、三本ロールミルその他の混練機を用いて相互に練り合わせることが好ましい。
次に、上記のようにして得られたPDP電極形成用ペーストを用いた電極の形成方法についてアドレス電極の形成を例に説明する。
アドレス電極の形成方法は、ここで開示されるPDP電極形成用ペーストを用意する工程と、該ペーストをガラス基板の表面に付与(塗布)して所定厚の導電被膜を形成する工程と、当該導電被膜を焼成する工程を包含する。このアドレス電極の形成方法自体については、従来のアドレス電極形成用ペーストを用いる場合と同様でよく、特に制限はない。
例えば、以下のような工程によりアドレス電極を形成することができる。すなわち、上記電極形成用ペーストの用意(調製)工程では、かかるペーストの各構成成分(すなわち主にはAg系金属粉末、ガラス粉末、酸化マンガン粉末、光重合性化合物、光重合開始剤および有機系分散媒)を上述の配合比で配合し、三本ロールミル等の混練機を用いて混合、混練して所定粘度(好ましくは10Pa・s〜50Pa・s、例えば20Pa・s±10Pa・s)にペースト化する。次いで、上記ペーストを付与する工程では、例えば厚膜スクリーン印刷法やバーコータ塗布等により、ガラス基板の表面に上記ペーストを塗布し、所定厚さ(例えば10μm)の導電被膜(未焼成の電極層)を形成する。この導電被膜に対して、例えば遠赤外線乾燥機等の乾燥機を用いて所定温度(例えば80〜120℃)の温度条件下で所定時間(例えば15分間)乾燥処理を施して、上記導電被膜から有機溶媒を揮発させる。このようにして、ガラス基板上にアドレス電極となる導電被膜を得る。
次いで、得られた導電被膜に例えばフォトリソグラフィ法を実施して、上記被膜にアドレス電極の所定パターンを形成する。その一例としては、所定の開口パターンのフォトマスクを介して所定強度(例えば300mJ/cm)の光(例えば350nm程度の紫外線)を照射して露光処理を実施する。これにより、フォトマスクに覆われなかった露光部分を、上記被膜に含まれる光重合性化合物による硬化反応(光重合反応)を起こして硬化させ、ガラス基板上に強固に接着(固着)させる。他方、フォトマスクに覆われていた未露光部分は、光重合反応が起こらないので硬化せず、ガラス基板には固着しない。次いで、現像処理として、例えば現像液(例えば水)を所定の吐出圧力で上記ガラス基板上の導電被膜に吹き付ける。このことにより、上記未露光部分のみが洗い流されて選択的に除去され、所定パターンの露光部分が残存する。このようにして、高精度にパターニングされた被膜(アドレス電極膜)を形成する。ここで、かかるアドレス電極膜の形成には、上記方法以外にスクリーン印刷法等を採用して、最初から所望のアドレス電極に対応する所定のパターンに沿って上記電極形成用ペーストを塗布してもよい。
次に、上記未焼成のアドレス電極膜を焼成する。焼成条件は、従来のアドレス電極を焼成する場合と同様でよく、特別な処理は不要である。例えば、焼成温度(最高焼成温度)は500〜1000℃(好ましくは500〜800℃、例えば500〜700℃)程度が適当である。焼成雰囲気は特に限定されないが、酸素含有雰囲気(例えば大気)下で常圧で焼成することが好ましい。
以上の一連の工程を行うことによって、後述する図1および図2に示されるようなアドレス電極24をガラス基板の表面上に形成することができる。
ここで開示されるPDP電極形成用ペーストを用いて形成されたアドレス電極は、例えば以下に示されるような態様のプラズマディスプレイパネル(PDP)に好ましく備えられる。かかるアドレス電極を備えるPDPの好ましい一態様について、図1および図2を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係るプラズマディスプレイパネル(PDP)1を模式的に示す一部破断の斜視図である。図2は、背面パネル20側の構成を示す部分断面図である。
なお、アドレス電極24を形成する材料以外のPDP構成材料ならびにPDPの構築方法自体は従来と全く同様であるため詳細な説明は省略する。
図1に示されるように、本実施形態に係るPDP1は、対向配置された前面パネル10と背面パネル20とから構成される。
図1に示されるように、前面パネル10は、例えばソーダガラス等から構成される高い透明性の前面ガラス基板12(例えば厚み1.8mm程度)を備える。前面ガラス基板12における背面パネル20と対向する側の面には、PDP1の表示電極を構成する透明電極(ITO電極)14と該透明電極14上に形成されたバス電極15が形成されている。透明電極14およびバス電極15を覆うようにして低融点ガラスからなる誘電体層16が形成され、該誘電体層16の表面にはマグネシアからなる保護層18が形成されている。バス電極15は、典型的には二層構造に構成されている。なお、本実施形態では、ここで開示されるPDP電極形成用ペーストをアドレス電極の形成用ペーストとして用いたが、かかるペーストを上記二層構造のバス電極15のうち例えば上層部分を形成するペーストとして用いることも可能である。
一方、図1および図2に示されるように、背面パネル20は、典型的には上記前面ガラス基板12と同様の材質(例えばソーダガラス等)から構成される高い透明性の背面ガラス基板22を備える。背面ガラス基板22の前面パネル10に対向する側の表面には、ここで開示されるPDP電極形成用ペーストを用いてなるアドレス電極24が形成されている。ここで、背面ガラス基板22とアドレス電極24との間に、例えばマグネシア(MgO)からなる酸化物層が介在している構成であってもよい。
また、アドレス電極24を覆うようにして低融点ガラスからなる誘電体層26が形成されている。この誘電体層26の表面上には隔壁30が所定の間隔で形成されている。これにより、背面パネル20と前面パネル10との間に、隔壁30で仕切られた多数のセル40が形成されている。各セル40の内壁面には蛍光体層32が設けられている。蛍光体層32として、従来公知の赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体等がそれぞれのセル40に所定の順序で配置されている。各セル40内には放電ガスが充填されている。放電ガスとしては従来公知のガスを使用すればよい。例えば、キセノンガス(Xe)、ネオンガス(Ne)、ヘリウム−キセノン(He−Xe)混合ガス、ネオン−キセノン(Ne−Xe)混合ガス等を用いることができる。
なお、上記のガラス基板12,22、隔壁30、蛍光体層32、透明電極14、誘電体層16,26、保護層18としては、上記の構成に限られず一般的なPDPに適用可能な従来公知の構成を特に制限なく適宜選択して用いることができる。また、PDPに適用可能なこれら以外の他の構成を備えていてもよい。
以下本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明を係る実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<例1:種類の異なる酸化マンガン粉末を含有するPDP電極の耐マイグレーション性評価>
(種類の異なる酸化マンガン粉末を含有するPDP電極形成用ペーストの調製)
複数種の酸化マンガンのうち、PDP電極形成用ペーストに含有される酸化マンガンとして最適なものを評価するべく、種類の異なる酸化マンガン粉末を含むPDP電極形成用ペーストを調製した。
まず、以下に示す材料を用意した。すなわち、Ag系金属粉末としてほぼ球形のAg粉末(平均粒径2.1μm、比表面積0.4m/g)を用意した。また、ガラス粉末としてSiO、Bi、Bに加えてアルカリ成分としてLiO、NaOおよびKOの各成分を主成分として含み、その他の副成分としてZrO、TiO、Alを含むガラス粉末であって上記アルカリ成分が該ガラス粉末全体の0.1質量%を占めるように調製されたガラス粉末(平均粒径約1μmのガラスフリット)を用意した。さらに、酸化マンガン粉末として三二酸化マンガン(Mn、平均粒径0.5μm、比表面積約10m/g)、光重合性化合物として多官能モノマー、光重合開始剤としてイルガキュア369(登録商標)(チバスペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)、分散媒における有機バインダとしてエチルセルロース等のセルロース系高分子およびアクリル樹脂、有機溶媒としてターピネオールを用意した。次に、最終的なペーストの配合比がAg系金属粉末54質量%、ガラス粉末6質量%(このうち3.3質量%がアルカリ成分で占められる。)、酸化マンガン粉末1質量%、光重合性化合物10質量%、光重合開始剤0.5質量%、有機バインダ5質量%、および残部が有機溶媒となるように、上記各原料(材料)を秤量し、混練機(三本ロールミル)を用いて混練した。これにより、粘度が約20Pa・sである電極形成用ペースト(サンプル1)を調製した。
酸化マンガン粉末として、上記三二酸化マンガン(Mn)に代えて二酸化マンガン(MnO)を用い、それ以外の原料および配合比は全て上記サンプル1と同様にしてサンプル2を調製した。
酸化マンガン粉末として、上記三二酸化マンガン(Mn)に代えて四三酸化マンガン(Mn)を用い、それ以外の原料および配合比は全て上記サンプル1と同様にしてサンプル3を調製した。
また、酸化マンガン粉末を含まない電極形成用ペースト(サンプル4)であって最終的なペーストの配合比がAg系金属粉末54質量%、ガラス粉末6質量%(このうち3.3質量%がアルカリ成分で占められる。)、光重合性化合物9質量%、光重合開始剤0.2質量%、有機バインダ5質量%、および残部が有機溶媒となる組成の電極形成用ペースト(サンプル4)を調製した。
(電極の形成)
次に、上記得られた4種類のペースト(サンプル1〜4)を用いて以下のようにして電極を形成した。
まず、市販のガラス基板(ここでは旭硝子株式会社から入手可能なカラーPDP用ガラス基板、商品名「PD200」を使用した。)上に、上記サンプル1を膜状に塗布した。その後、熱風式乾燥機により110℃で10分間の乾燥処理を行い、ガラス基板上に導電被膜を形成した。次いで、樹脂印刷版「Poly#355」を使用して、10mm幅のライン状の導電被膜が1mmの間隔で複数本形成されるようなパターンになるように、露光機により300mJ/cmの強度で露光した。露光後、0.4%のNaCO現像した後に、純水で15秒間洗浄した。これにより、複数本のラインが1mmの間隔で並んだパターンの導電被膜(電極)が形成された。その後、最高焼成温度(590℃)で焼成した(最高焼成温度の継続時間:20分)。
サンプル2〜4についても、上記サンプル1と同様にして電極を形成した。
(耐マイグレーション性の評価)
上記サンプル1〜4に係る電極の耐マイグレーション性を評価した。評価試験方法としては、ウォータードロップ法(脱イオン水滴下法ともいう。)を採用した。まず、サンプル1を用いてなる電極が形成されたガラス基板において、その電極間に所定量の水滴100μLを滴下した。次に、5Vの電圧を該電極に印加した。このとき、Agイオンによるマイグレーションの発生状況を所定の印加時間毎(すなわち、印加20秒後、40秒後および60秒後)に実体顕微鏡にて確認した。サンプル2〜4に係る電極についても、上記と同様に評価した。ここで、印加時間20秒後におけるサンプル1〜4に係る電極の各顕微鏡像を図3、40秒後の顕微鏡像を図4、および60秒後の顕微鏡像を図5に示す。
図3〜5に示されるように、酸化マンガンが添加されていないサンプル4に係る電極においては、印加時間20秒後で既にマイグレーションが大きく進行しており、他のサンプル1〜3に比べて最もマイグレーションが進行していることが確認された。一方、サンプル1〜3に係る電極の中では、酸化マンガンとしてMn粉末が添加されたサンプル1に係る電極は、電圧印加後60秒を経過してもほとんどマイグレーションの発生は認められず、最もマイグレーションの進行が小さかった。
以上の結果より、PDP電極形成用ペーストに最も耐マイグレーション性を付与し得る酸化マンガンはMnであることが確認された。
<例2:酸化マンガンの含有率とガラス粉末中のアルカリ成分の含有率が異なるPDP電極の耐マイグレーション性および耐酸性の評価>
(ガラス粉末中のアルカリ成分の含有率が異なるPDP電極形成用ペーストの調製および電極の形成)
PDP電極形成用ペーストに含有される酸化マンガンの含有率とガラス粉末中のアルカリ成分の含有率とが、該ペーストの耐酸性および耐マイグレーション性にどのように影響を及ぼすかを評価するべく、ガラス粉末中のアルカリ成分の含有率、および酸化マンガン粉末の含有率が異なるPDP電極形成用ペーストを調製した。
まず、酸化マンガン粉末を含まない電極形成用ペースト(サンプル11〜17)を調製した。Ag系金属粉末であるAg粉末を54質量%、例1と同じ酸化物を含むガラス粉末を6質量%、光重合性化合物である多官能モノマーを10質量%、光重合開始剤であるイルガキュア369(登録商標)(チバスペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)を0.5質量%、有機バインダであるエチルセルロース等のセルロース系高分子およびアクリル樹脂を5質量%、および残部が有機溶媒となる組成となるように上記各原料(材料)を秤量し、混練した。このようにして電極形成用ペースト(サンプル11)を調製した。ここで、サンプル11に含まれる上記ガラス粉末は、アルカリ成分であるアルカリ金属酸化物を含んでいない。
次に、アルカリ成分の含有率がガラス粉末全体の0.1質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル11と同一であるサンプル12を調製した。
また、アルカリ成分の含有率がガラス粉末全体の1質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル11と同一であるサンプル13を調製した。
アルカリ成分の含有率がガラス粉末全体の1.8質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル11と同一であるサンプル14を調製した。
アルカリ成分の含有率がガラス粉末全体の3.3質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル11と同一であるサンプル15を調製した。
アルカリ成分の含有率がガラス粉末全体の4.5質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル11と同一であるサンプル16を調製した。
アルカリ成分の含有率がガラス粉末全体の5.1質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル11と同一であるサンプル17を調製した。
次に、酸化マンガン粉末であるMn粉末がペースト全体の0.1質量%の含有率で含まれる電極形成用ペースト(サンプル21〜27)を調製した。すなわち、Ag系金属粉末であるAg粉末を54質量%、ガラス粉末を6質量%、酸化マンガン粉末であるMn粉末を0.1質量%、上記と同じ光重合性化合物を10質量%、上記と同じ光重合開始剤を0.5質量%、上記と同じ有機バインダを5質量%、および残部が有機溶媒となる組成となるように上記各原料(材料)を秤量し、混練した。これにより、電極形成用ペースト(サンプル21)を調製した。ここで、サンプル21に含まれる上記ガラス粉末は、アルカリ成分であるアルカリ金属酸化物を含んでいない。
次に、アルカリ成分の含有率がガラス全体の0.1質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル21と同一であるサンプル22を調製した。
また、アルカリ成分の含有率がガラス全体の1質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル21と同一であるサンプル23を調製した。
アルカリ成分の含有率がガラス全体の1.8質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル21と同一であるサンプル24を調製した。
アルカリ成分の含有率がガラス全体の3.3質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル21と同一であるサンプル25を調製した。
アルカリ成分の含有率がガラス全体の4.5質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル21と同一であるサンプル26を調製した。
アルカリ成分の含有率がガラス全体の5.1質量%となるように調製されたガラス粉末を用いること以外は、サンプル21と同一であるサンプル27を調製した。
次いで、酸化マンガン粉末であるMn粉末がペースト全体の0.5質量%の含有率で含まれる(すなわち、ペースト全体ではMn粉末の含有率と有機溶媒の含有率のみ異なる。以下のサンプルも同じ。)ととともに、ガラス粉末中のアルカリ成分の含有率が上記のように異なる電極形成用ペースト(サンプル31〜37)を調製した。
また、酸化マンガン粉末であるMn粉末がペースト全体の0.7質量%の含有率で含まれるとともに、ガラス粉末中のアルカリ成分の含有率が上記のように異なる電極形成用ペースト(サンプル41〜47)を調製した。
また、酸化マンガン粉末であるMn粉末がペースト全体の1質量%の含有率で含まれるとともに、ガラス粉末中のアルカリ成分の含有率が上記のように異なる電極形成用ペースト(サンプル51〜57)を調製した。
また、酸化マンガン粉末であるMn粉末がペースト全体の2.5質量%の含有率で含まれるとともに、ガラス粉末中のアルカリ成分の含有率が上記のように異なる電極形成用ペースト(サンプル61〜67)を調製した。
また、酸化マンガン粉末であるMn粉末がペースト全体の3質量%の含有率で含まれるとともに、ガラス粉末中のアルカリ成分の含有率が上記のように異なる電極形成用ペースト(サンプル71〜77)を調製した。
以上、上記サンプル11〜77におけるMn粉末の含有率とガラス粉末のアルカリ成分の含有率の関係を表1に示す。
次に、上記サンプル11〜77をそれぞれ用いて、例1と同様にして所定パターンの電極を形成した。かかる電極は、複数本のラインが0.1mmの間隔で並んだパターンを有するようにして形成した。
(耐酸性の評価)
次に、上記サンプル11〜77に係る電極の耐酸性を評価した。評価試験方法としては、硝酸に浸漬後、スクラッチ試験により電極とガラス基板との密着強度を測定し、その強度の大きさから耐酸性を評価するものである。密着強度が大きいほど耐酸性に優れることが言える。本評価試験では以下の手順で行った。まず、上記各サンプルに係る電極が形成されているガラス基板を60℃に加熱した硝酸(6%の硝酸水溶液)に6分間浸漬し、純水で洗浄した。次いでかかるガラス基板を乾燥して水分を除去した後に、スクラッチ試験機におけるタングステン製のスクラッチ端子を上記電極の表面に対して直角になるように当接させて、上記端子の先端部を2mm/秒、負荷過重100gで水平に(すなわち上記電極表面上で)微小振動させた。これにより上記電極における剥離、断線、破壊等の損傷の状況を観察し、その損傷の状況から上記各電極とガラス基板との密着強度を評価した。その結果を表2に示す。表2において、「○」とは、電極がガラス基板から剥離しなかったことを表しており、「×」とは、電極がガラス基板から剥離したことを表している。
表2に示されるように、酸化マンガン粉末の含有率に依らず、アルカリ成分の含有率がガラス粉末全体の1.8質量%以上添加されているガラス粉末を含有するサンプルでは、かかるサンプルからなる電極は、高い密着強度でガラス基板に密着していた。このことにより、このような含有率でアルカリ成分を含有するガラス粉末を含む電極形成用ペーストは、優れた耐酸性を与え得ることが分かった。
(耐マイグレーション性の評価)
上記のようにして得られたサンプル11〜77に係る電極の耐マイグレーション性を評価した。評価試験方法としては、高温および高湿の環境条件下で所定の電圧を印加し、電流値をモニタリングして電極間で短絡するまでに要した時間を測定し、その所要時間(短絡時間)の長短から耐マイグレーション性を評価するものである。かかる短絡時間が長いものほど耐マイグレーション性が高いことがいえる。本評価試験では、温度が80℃且つ相対湿度が80%の環境下で、上記0.1mm間隔で並んだライン状の電極(すなわちサンプル11〜77に係る電極)に100Vの電圧をかけた際に、短絡するまでに要した時間(短絡時間)を測定した。その結果を表3に示す。表3における「○」とは、短絡時間が20分以上であったことを表しており、「△」とは短絡時間が10分以上20分未満だったことを表しており、「×」とは短絡所間が10分未満であったことを表している。
表3に示されるように、ガラス粉末のアルカリ成分の含有率の増大に伴って、酸化マンガン(Mn)粉末のペースト中の含有率を増大させることにより、耐マイグレーション性に優れる電極を形成し得ることが分かった。また、ガラス粉末中にアルカリ成分を全く含まない若しくは少量しか含まないサンプルであっても、(ペースト全体の0.5質量%以上の含有率で)Mn粉末を含む場合には、得られる電極は耐マイグレーション性に優れることがわかった。ここで、アルカリ成分がガラス粉末全体の1.8質量%以上で含まれるガラス粉末を含有するサンプルにおいては、該サンプル中のMn粉末の含有率が1.0質量%以上となるように調製することにより、優れた耐マイグレーション性を実現することができることがわかった。特に、例2に係る評価試験結果によると、アルカリ成分がガラス粉末全体の1.8質量%(すなわち該アルカリ成分がペースト全体の0.1質量%)を占めるように調製されたガラス粉末に対して、含有率がペースト全体の1.0質量%となるようにMn粉末を添加することにより、該ガラス粉末と該Mn粉末とを含有してなる電極形成用ペーストは、耐酸性と耐マイグレーション性がともに優れた電極を形成できることがわかった。
したがって、ガラス粉末全体の2質量%〜4質量%(ペースト全体の0.1質量%〜0.25質量%)という低い含有率でアルカリ成分を含むガラス粉末と、ペースト全体の1質量%〜2質量%という低い含有率で含まれるMn粉末とを含有するPDP電極形成用ペーストは、耐酸性と耐マイグレーション性とを特に高いレベルで両立した好適なPDP電極を提供し得る。
以上、本発明を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加えうるものである。
1 プラズマディスプレイパネル(PDP)
10 前面パネル
12 前面ガラス基板
14 透明電極
15 バス電極
16 誘電体層
18 保護層(マグネシア層)
20 背面パネル
22 背面ガラス基板
24 アドレス電極
26 誘電体層
30 隔壁
32 蛍光体層
40 セル

Claims (6)

  1. プラズマディスプレイパネルにおける電極を形成するために用いられる電極形成用ペーストであって、
    銀または銀主体の合金からなる銀系金属粉末と、
    複数の酸化物成分からなるガラス粉末であって該ガラス粉末全体の1.5質量%〜5質量%をアルカリ金属酸化物からなるアルカリ成分が占めるガラス粉末と、
    を含んでおり、
    前記ペースト全体を100質量%として1質量%〜3質量%の割合で酸化マンガン粉末を含むことを特徴とする、プラズマディスプレイパネルの電極形成用ペースト。
  2. 前記ガラス粉末は、該ガラス粉末全体の2質量%〜4質量%のアルカリ成分を含み、且つ前記酸化マンガン粉末は前記ペースト全体の1質量%〜2質量%で含むことを特徴とする、請求項1に記載のペースト。
  3. 前記酸化マンガンは、三二酸化マンガン(Mn)であることを特徴とする、請求項1または2に記載のペースト。
  4. 前記ガラス粉末の含有率が、前記ペースト全体の5質量%〜20質量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のペースト。
  5. 光重合性化合物と光重合開始剤をさらに含む感光性組成物として調製されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のペースト。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の電極形成用ペーストを用いて形成された電極を備えたプラズマディスプレイパネル。
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