JP2010236140A - 複重層糸及びその製造方法、並びに複重層糸を用いた織編物 - Google Patents

複重層糸及びその製造方法、並びに複重層糸を用いた織編物 Download PDF

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Abstract

【課題】長手方向に太細斑を備えることで織編物の表面にナチュラル感に富む変化を与えることができ、同時に特定の繊維素材を使用することにより、織編物に対し発汗時の肌触りや着衣快適性などの機能性をも付与しうる複重層糸と、その複重層糸を効率的に製造する方法とを提供する。
【解決手段】芯部に疎水性繊維、鞘部に親水性繊維を配してなる複重層糸であって、長手方向に太細斑を有する複重層糸、及び芯部に疎水性繊維、鞘部に親水性繊維を配してなる二層構造繊維束をドラフト域に供給し、紡出後、加撚して複重層糸7を製造する方法において、当該ドラフト域内にスリット部を備えたスラブローラー4を設置し、このスラブローラー4に繊維束1を間歇的に把持させる複重層糸7の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、複重層糸に関するものであり、詳しくは、長手方向に太細斑を有する複重層糸と、その複重層糸を効率的に製造する方法とに関するものである。
従来から、織編物の表面に変化や装飾などを付すため、原糸の組み合わせや糸の形状、配色などを様々に工夫した糸が知られている。このような糸を一般にファンシーヤーンと呼び、中でも長手方法に太細斑を有するファンシーヤーンとして、スラブ、スレート、ノップなどの糸が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
ファンシーヤーンを製造する方法としては、紡績法や意匠撚糸法などが知られ、例えば、スラブは前者、スレート、ノップは後者により得ることができる。具体的に、スラブは、精紡機でドラフトを間歇的に制御することにより、スレート、ノップは、芯糸を断続的に停止した上で飾り糸を一点に巻きつけることにより、それぞれ得ることができる。
丸善株式会社発行、「第3版繊維便覧」平成16年12月15日発行、第273〜276頁
上記従来技術によれば、長手方法に任意の斑を有するファンシーヤーンを得ることができるから、織編物の表面に任意の変化を与えることができる。しかし、従来のファンシーヤーンは、織編物の表面を変化させることに力点が置かれ、発汗時の肌触りや着衣快適性といった機能面についてはほとんど検討されてこなかったのが現状である。
本発明は、上記の従来技術の欠点を解消するものであり、長手方向に太細斑を備えることで織編物の表面にナチュラル感に富む変化を与えることができ、同時に特定の繊維素材を使用することにより、織編物に対し発汗時の肌触りや着衣快適性などの機能性をも付与しうる複重層糸と、その複重層糸を効率的に製造する方法とを提供することを課題とする。
本発明者は、このような課題を解決するものであって、本発明の要旨は、芯部に疎水性繊維、鞘部に親水性繊維を配してなる複重層糸であって、長手方向に太細斑を有することを特徴とする複重層糸にある。
本発明には、さらに、芯部に疎水性繊維、鞘部に親水性繊維を配してなる二層構造繊維束をドラフト域に供給し、紡出後、加撚して複重層糸を製造する方法において、当該ドラフト域内にスリット部を備えたスラブローラーを設置し、このスラブローラーに繊維束を間欠的に把持させることを特徴とする複重層糸の製造方法、並びに当該複重層糸を用いてなる織編物が含まれる。
本発明によれば、長手方向に太細斑を備えることで織編物の表面にナチュラル感に富む変化を与えることができる。しかも、本発明では、特定の繊維素材を芯鞘構造となるよう組み合わせたので、織編物に対し発汗時の肌触りや着衣快適性などの機能性も付与できる。そして、本発明の製造方法によれば、そのような複重層糸を効率的に製造することができる。
本発明の複重層糸を製造するための一例を示す概略模式図である。 本発明の複重層糸を製造するための他の一例を示す概略模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の複重層糸は、いわゆる混紡形態の糸ではなく2種の特定の繊維束から構成される。複重層糸の形態を混紡形態にすると、織編物の表面に染色のばらつきが生じ、商品価値を下げることとなる。
かかる複重層糸は、具体的に芯部に疎水性繊維、鞘部に親水性繊維を配してなる二層構造をなす。このような構造をなすことにより、織編物に対し適度な吸湿性を付与すると同時に吸水速乾性も付与でき、加えて織編物の肌触りなどを向上させることができる。ただその一方で、糸表面に親水性繊維が配されていると、吸水量が多くなった場合、一般に肌へのベタツキ感が増すことがある。しかし、本発明では、後述のように長手方向に太細斑を有するため、肌への接触面積が減少し、肌離れ性、通気性などが改善され、従来にない快適な着用感を得ることができる。
本発明の複重層糸は、長手方向に太細斑を有している。このような構造により、織編物の表面にナチュラル感に富む変化を与えることができる。また、太細斑における太部、細部はどのような間隔で配されていてもよい。ただ、太部、細部が等間隔に配されていると、織編物となした際、肌への接触が特定部位に集中せず、均一で安定した着心地を得ることが可能となる。
太細斑の度合いとしては、糸平均直径より35%以上大きい直径を有する太部を糸長1m当たりに8個以上有することが好ましく、16〜30個とするのがより好ましい。これは、織編物となしたとき、肌への接触面積を減少させることで、発汗時の肌離れ性を大きく向上させることができるからである。太細斑は、糸斑(U%)測定機を用い、測定繊維速度25m/分、INERT条件下でチャート記録することで、解析することができる。上記した太部の個数もこのチャートから導き出せる。つまり、糸平均直径より35%以上の太い部分を数えればよいのである。当該太部の個数が8個/mに満たない場合、織編物となしたとき、斑感や肌離れ性が十分発現しない傾向にあり、好ましくない。
次に、本発明の製造方法について説明する。
本発明の複重層糸を製造する方法としては、例えば、ドラフト域において一定間隔でドラフト変動を起こしながら紡績する方法があげられる。ドラフト変動させることは、ドラフト域内のローラー回転数を適宜変更することにより可能である。回転数は、一般にコンピューターやギヤなどによって制御されているので、これらを適宜変更すれば、ドラフトを変動させることは容易である。しかし、このような手段は、非常に大掛かりでコスト面で不利となる。そこで、本発明では、好ましくはスリット部を備えたスラブローラーをドラフト域内に導入し、このローラーを用いて繊維束を把持・開放する。つまり、間欠的にドラフト変動させることにより、ドラフト変動を効率よく安定して行うことができるのである。
ここで、具体的に本発明の製造方法について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の製造方法における主要部の一例を示す概略模式図である。詳しくは、バックローラー2に導入された繊維束1が、フロントローラー5、スネルワイヤー6を経由して複重層糸7として巻き取られるまでの概要を図示するものである。
図1の場合、繊維束1は二層構造をなしており、一般には練条や粗紡の段階でかかる構造を形成する。
繊維束に太細斑を形成する原理としては、ドラフト域内のエプロン3からフロントローラー5に至る領域の途中に、トップローラーの一部にスリット部を設けたスラブローラー4を設置し、間欠的に繊維束を把持することでドラフトに変動を与える。
太細斑の調整は、スラブローラーのスリット巾やドラフト率の変更により可能である。例えば、エプロンからフロントローラーに至る領域でドラフト率が高すぎると、細部の強力が低下することがある。この点から、この領域でのドラフト率は、15倍以下とすることが好ましい。また、スラブローラーからフロントローラーに至る領域でもドラフト率が高すぎると、糸切れが多発することがある。このため、かかる領域でのドラフト率は、0.9〜1.1倍の範囲に抑えることが好ましく、特にスラブローラーでの張力変動を緩和する観点から、当該ドラフト率を0.9〜1.0倍とするのがより好ましい。
本発明の製造方法は、このように二層構造をなした繊維束を用いる方法が好ましいといえるが、目的とする複重層糸は、この方法以外でも製造可能である。例えば、図2に示すように、単層構造の繊維束1をドラフト域に供給した後、芯部となる繊維束10をフロントローラー5へ直接導入する方法がある。
繊維束をフロントローラーから紡出した後は、これをスネルワイヤー6へ導き、加撚する。この加撚時の撚り方向としては、S、Zいずれでもよく、撚り係数としては2.0〜7.0が好ましい。加撚した後は、複重層糸7としてボビンに巻き取る。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
芯部に平均繊維長32mm、平均単糸繊度1.45dtexのポリエステル繊維を配し、鞘部に平均繊維長29mm、平均単糸繊度1.42dtexの綿繊維を配した、太さ285gr/30ydの二層構造繊維束を用意した。
そして、この繊維束を図1に示す紡績工程に投入した。このとき、トータルドラフト率を24.2倍に、スラブローラーからフロントローラーに至る領域でのドラフト率を0.995倍にそれぞれ設定した。また、巾1.3cmのスリット部を等身円状に2箇所備えたスラブローラーによって繊維束に太細斑を形成し、紡出後、撚係数6.0にてZ方向に加撚し、混用率(ポリエステル/綿)が40/60で太さ20番手(英式綿番手)の複重層糸を得た。
(実施例2)
平均繊維長29mm、平均単糸繊度1.42dtexの綿繊維からなる太さ130gr/30ydの単層構造繊維束を用意した。
そして、この繊維束を図2に示す紡績工程に投入した。このとき、トータルドラフト率を18.4倍に、スラブローラーからフロントローラーに至る領域でのドラフト率を0.995倍にそれぞれ設定した。また、巾1.3cmのスリット部を1箇所備えたスラブローラーによって繊維束に太細斑を形成した後、フロントローラーから平均繊維長38mm、平均単糸繊度1.10dtex、撚係数3.4、太さ50番手のポリエステル紡績糸を前記繊維束に重ね合わせるようにしながら直接導入した。その後、両者を同時に紡出し、撚係数3.8でZ方向に加撚し、混用率(ポリエステル/綿)が40/60で太さ20番手の複重層糸を得た。
(比較例1)
スラブローラーからスリット部を取り外す以外は、実施例1と同様に行い、混用率(ポリエステル/綿)が40/60で太さ20番手の複重層糸を得た。
(比較例2)
供給糸たる繊維束の構造を二層構造に代えて混紡構造とする以外、実施例1と同様に行い、混用率(ポリエステル/綿)が40/60で太さ20番手の混紡糸を得た。
以上、4種の糸について、太細感を目視で評価した。それによれば、比較例1にかかる複重層糸には太細感がほとんど認められず、それ以外のものは、太細感が認められた。また、実施例1、2、比較例2にかかる糸について、糸平均直径より35%以上大きい直径を有する太部の個数を数えたところ、順に17個/m、9個/m、16個/mであった。
さらに、4種の糸を用いて、それぞれ針密度18Gの筒編機により天竺組織に編成し、これを後に通常の方法で染色加工した。そして、これら4種の筒編地の外観、風合いを官能評価したところ、実施例1、2にかかる筒編地は、ナチュラル感に富む斑感を有するものであったのに対し、比較例1にかかる筒編地には斑感がほとんど認められず、比較例2にかかる筒編地には斑感が認められるものの、染色のばらつきが認められた。
また、実施例にかかる筒編地が、肌触り良好であったのに対し、比較例1にかかる筒編地はベタツキ感をやや感じるものであり、比較例2にかかる筒編地は、チクチク感をやや感じるものであった。
1、10 繊維束
2 バックローラー
3 エプロン
4 スラブローラー
5 フロントローラー
6 スネルワイヤー
7 複重層糸

Claims (4)

  1. 芯部に疎水性繊維、鞘部に親水性繊維を配してなる複重層糸であって、長手方向に太細斑を有することを特徴とする複重層糸。
  2. 糸平均直径より35%以上大きい直径を有する太部を糸長1m当たりに8個以上有することを特徴とする請求項1記載の複重層糸。
  3. 芯部に疎水性繊維、鞘部に親水性繊維を配してなる二層構造繊維束をドラフト域に供給し、紡出後、加撚して複重層糸を製造する方法において、当該ドラフト域内にスリット部を備えたスラブローラーを設置し、このスラブローラーに繊維束を間歇的に把持させることを特徴とする複重層糸の製造方法。
  4. 請求項1又は2記載の複重層糸を用いてなる織編物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104372488A (zh) * 2014-11-20 2015-02-25 常熟市创裕印染有限公司 一种多功能屏蔽面料的制备方法

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