JP2010235645A - 両面粘着テープ - Google Patents
両面粘着テープ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010235645A JP2010235645A JP2009081883A JP2009081883A JP2010235645A JP 2010235645 A JP2010235645 A JP 2010235645A JP 2009081883 A JP2009081883 A JP 2009081883A JP 2009081883 A JP2009081883 A JP 2009081883A JP 2010235645 A JP2010235645 A JP 2010235645A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sensitive adhesive
- pressure
- nonwoven fabric
- double
- adhesive tape
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
【解決手段】 水分散型のアクリル系粘着剤組成物を用いた不織布中芯の両面粘着テープにおいて、中芯として使用する不織布に、麻を主成分とし、pHが5以上である不織布を用いることにより、長期間貼付した後も良好に再剥離することができる。
【選択図】 なし
Description
本発明の両面粘着テープにおいては、基材として麻を主たる構成成分とする不織布を使用する。不織布はpH値が5以上である不織布を用いる。好ましくは、6以上である。pH値が5未満の場合、不織布が経時で脆性化し易くなる。水分散型粘着剤を用いた場合、不織布と粘着剤層の密着が確保し難くなる。不織布中に脆性化した箇所が存在すると、長期貼付後に再剥離した際に、その箇所の切断により粘着テープが極度に切断し易くなる。尚、pH値の上限値としては、9以下であることが好ましく、8以下であることがより好ましい。
不織布の強度としては、再剥離性と接着性をバランスよく両立させるために、引張強さ、引裂強度、層間強度が特定範囲にある不織布を用いることが好ましい。
本発明で用いられる不織布は、(湿潤引張強さ)/(引張強さ)で表される層間強度係数γが0.15〜0.6であることが好ましい。γが0.15以上の場合は、不織布の層間強度が強くなり、テープを再剥離する際に、テープが不織布層間で破壊し難くなる。一方、γが0.6以下の場合は不織布の柔軟性が増し、凹凸面への追従性が向上する。好ましくは、γは0.2〜0.6である。さらに好ましくは、γは0.25〜0.6である。尚、湿潤引張強さは、イオン交換水中に24時間浸漬した後、過剰の水を除き、上記条件で測定した引張強さである。
(アクリル系共重合体)
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物においては、炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有ビニルモノマー及び窒素含有ビニルモノマーを成分として含有するアクリル系共重合体を使用することが好ましい。中でも、アクリル系共重合体エマルジョン粒子を形成するアクリル系共重合体として、2−エチルヘキシルアクリレート、炭素数4〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸及び窒素含有ビニルモノマーをモノマー成分として含有するアクリル系共重合体を使用することが好ましい。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物においては、得られる粘着剤層の強接着性を調整するために粘着付与樹脂を使用することが好ましい。本発明に使用する粘着付与樹脂としては、水分散型の粘着剤組成物に使用する観点から、エマルジョン型の粘着付与樹脂を好ましく使用できる。当該エマルジョン型の粘着付与樹脂としては、ロジン系、重合ロジン系、重合ロジンエステル系、ロジンフェノール系、安定化ロジンエステル系、不均化ロジンエステル系、テルペン系、テルペンフェノール系、石油樹脂系等が例示できる。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物においては、得られる粘着剤層の凝集力を向上させる目的で、架橋剤を使用することが好ましい。架橋剤としては、公知のイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、多価金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤、ケト・ヒドラジド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、シラン系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤等が使用できる。その中でも、重合終了後に添加し、架橋反応を進行させるタイプの架橋剤が好ましい。例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤等が挙げられる。具体的には、イソシアネート系架橋剤では、バーノック DNW−5000[DIC(株)製]、バーノック DNW−5010[DIC(株)製]、バーノック DNW−5100[DIC(株)製]、バーノック DNW−5500[DIC(株)製]、アクアネート100[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート105[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート110[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート120[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート130[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート200[日本ポリウレタン工業(株)製]、アクアネート210[日本ポリウレタン工業(株)製]、LS2319[住化バイエルウレタン(株)製]、LS2336[住化バイエルウレタン(株)製]、Bayhydur3100[住化バイエルウレタン(株)製]等が挙げられ、エポキシ系架橋剤では、デナコール EX−832[ナガセ化成工業(株)製]、デナコール EX−841[ナガセ化成工業(株)製]、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製]、テトラッドX[三菱瓦斯化学(株)製]等が挙げられ、オキサゾリン系架橋剤では、エポクロスWS−500[(株)日本触媒製]、エポクロスWS−700[(株)日本触媒製]、エポクロスK−2010E[(株)日本触媒製]、エポクロスK−2020E[(株)日本触媒製]、エポクロスK−2030E[(株)日本触媒製]が挙げられ、カルボジイミド系架橋剤では、カルボジライトSV−02[日清紡績(株)]、カルボジライトV−02[日清紡績(株)]、カルボジライトV−02−L2[日清紡績(株)]、カルボジライトV−04[日清紡績(株)]、カルボジライトE−01[日清紡績(株)]、カルボジライトE−02[日清紡績(株)]、カルボジライトE−03A[日清紡績(株)]、カルボジライトE−04[日清紡績(株)]、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤では、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン[KBM−303;信越シリコーン(株)製]、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[KBM−403;信越シリコーン(株)製]、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン[KBE−402;信越シリコーン(株)製]、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン[KBE−403;信越シリコーン(株)製]等が挙げられる。架橋度合いの指標として、粘着剤層をトルエンに24時間浸漬した後の不溶分を測定するゲル分率の値を用い、架橋度を調整する。ゲル分率は、好ましくは20〜45質量%である。より好ましくは25〜45質量%、更に好ましくは28〜38質量%の範囲であれば、再剥離性と強接着性をバランスよく確保することができる。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物においては、添加剤として、必要に応じて本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、pHを調整するための塩基(アンモニア水など)や酸、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ・金属粉末等の充填剤、顔料・染料等の着色剤、pH調整剤、皮膜形成補助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等の公知のものを粘着剤組成物に任意で添加することができる。
更に、公知の「反応性乳化剤」と称される重合性不飽和基を分子内に有する乳化剤を使用することが好ましい。具体的には、ラテムルS−180[花王(株)製]、ラテムルPD−104[花王(株)製]、アクアロンHS−10[第一工業製薬(株)製]、アクアロンHS−20[第一工業製薬(株)製]、アクアロンKH−10[第一工業製薬(株)製]、アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製]、アクアロンKH−05[第一工業製薬(株)製]、アクアロンRN−10[第一工業製薬(株)製]、アクアロンRN−20[第一工業製薬(株)製]、アクアロンER−10[第一工業製薬(株)製]、アクアロンER−20[第一工業製薬(株)製]、ニューフロンティアA−229E[第一工業製薬(株)製]、アデカリアソープSE−10[旭電化工業(株)製]、アデカリアソープSE−20[旭電化工業(株)製]、アデカリアソープSR−10N[旭電化工業(株)製]、アデカリアソープSR−20N[旭電化工業(株)製]等が挙げられる。反応性乳化剤を使用することで、重合安定性に加え、被膜の耐水性が向上するため好ましい。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物中のアクリル系共重合体エマルジョン粒子は、アクリル系共重合体エマルジョン粒子表面の酸基量(ANSUR)と、アクリル系共重合体エマルジョン粒子内部の酸基量(ANIN)との比、(ANIN)/(ANSUR)が、1以上のアクリル系共重合体エマルジョン粒子であることが望ましい。本発明においては、内部の酸基量が、表面の酸基量と同等以上であるアクリル系共重合体を使用することにより、糊残りの低減や、経時での過度な接着力の上昇の抑制が可能となり、好適な再剥離性を有する粘着テープを実現できる。このようなアクリル系共重合体エマルジョン粒子を使用した水分散型アクリル系粘着剤組成物によれば、強接着力を有する粘着剤層を有する粘着テープとした場合にも優れた再剥離性を実現できるため、強接着と再剥離の相反する両特性に優れた粘着テープを実現できる。さらに、粒子間と粒子内両方への酸基配向による凝集力確保と、粒子表面の酸基量抑制による粘着剤層表面の親水性低減(疎水性向上)により、耐水性に優れる粘着テープを得ることができる。上記酸基量の比、(ANIN)/(ANSUR)は、1.3以上であることが好ましく、1.5以上であることが更に好ましく、2.0以上であることが一層好ましい。一方、上限はアクリル系共重合体エマルジョン粒子間の凝集力を確保できる表面酸基量(ASUR)があれば特に制限されないが、上記比が10以下であることが好ましく、5以下であることがさらに好ましい。上述の上限範囲内の場合、粒子間の相互作用が進み易くなり、粒子間における凝集力を高め易くなり、再剥離性ならびに耐水性が向上する。
本発明のアクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基の分布は以下の方法により測定する。本発明におけるアクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基の分布を測定する方法は、測定誤差が少なく簡便な操作であることから電位差滴定を用いることが好ましい。電位差滴定による酸基の測定は、特開2007−003454に開示された方法に準じて行うことができ、詳細には以下の方法により測定される。
本発明において、電位差滴定を用いたアクリル系共重合体エマルジョン粒子中の酸基の分布を測定する方法を以下に示す。
ANIN=ANTOTAL−(ANSUR+ANAQUA)
前記酸性試料分散液中の全酸基量(ANTOTAL)は、仕込み量から算出した酸基の理論量から算出しても、以下に示したように無機酸溶液による電位差滴定による計測方法で得られた値を用いても良い。電位差滴定により試料分散液中の全酸基量(ANTOTAL)を計測する方法について、以下に示す。
(構成)
本発明の両面粘着テープは、上記基材を中芯に有し、当該基材の両側に水分散型アクリル系粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する両面粘着テープである。
本発明の粘着テープにおける粘着剤層は、上記のような水分散型アクリル系粘着剤組成物から溶媒を除去して得られる層である。両面粘着テープを形成した際の片面の粘着剤層の好ましい厚さは20〜100μmであり、より好ましくは40〜75μmである。転写塗工法により生産される両面粘着テープでは、通常、厚みが薄くなることにより、粘着剤層が不織布に含浸し難くなる傾向が強くなる。粘着剤層の含浸が不十分な箇所においては、不織布の脆性化が進行すると、長期貼付後の再剥離時に含浸が不十分な箇所が基点となり、不織布切断による再剥離性不良が生じ易くなる。しかし、本発明を構成する不織布では、経時での脆性化が進行し難いため、粘着剤層の含浸が不十分な箇所が生じたとしても、不織布切断による再剥離性不良が起こり難い。よって本発明は、粘着剤層の厚みが薄い場合によりその効果を発現し、40〜65μm、さらには40〜55μmの厚みにおいてその効果を発揮し易い。
基材に粘着剤層を積層するには、粘着剤溶液をロールコーターやダイコーター等を用い、直接不織布基材に塗布した後、乾燥工程を経て、セパレーターを貼り合わせる方法(以下、直塗り法という)や、セパレーター上にいったん粘着剤溶液をコーティングし、乾燥工程を経た後、不織布に転写する方法(以下、転写法という)を用いることができる。両面テープの製造工程においては、溶液状態で不織布に粘着剤を含浸させる直塗り法に比べ、転写法では乾燥させた後の粘着剤層を不織布に含浸させるために、含浸性は悪くなる傾向がある。しかし、本発明の構成からなるアクリル系共重合体は、不織布への含浸性に優れるため、転写法でも優れた含浸性を確保することができる。
本発明の粘着テープの引張強度は、MD方向(縦方向;流れ方向)、TD方向(横方向;幅方向)共に20N/20mm以上且つ50N/20mm未満であることが好ましい。より好ましくは、20N/20mm以上且つ40N/20mm未満であり、一層好ましくは、30N/20mm以上且つ40N/20mm未満である。20N/20mm以上の場合には、粘着テープを長期間貼着し、再剥離する際に顕著に千切れ難くなる。一方、過度に引張強さが高い場合は、粘着テープとしてのいわゆる腰が強くなるために、反発力に耐えられずに剥がれが発生し易くなり、50N/20mm未満であることが好ましい。特に、曲面等の耐反発力が要求される用途に粘着テープを使用する場合には、40N/20mm未満であることが好ましい。
本発明の粘着テープは、被着体の反発力に耐える耐剥がれ性、せん断方向にかかる荷重に耐える保持性、高湿環境等の厳しい環境条件下での接着信頼性、少ない面積での部品間の固定等、安定して部材間を固定できる強固な粘着力にも優れる。それに加えて、作業工程における接着不備や、リサイクル時の部材間の分離に際しては、優れた再剥離性を有する。なお、従来の溶液重合型のアクリル系樹脂を主成分とした粘着剤とは異なり、水分散型アクリル系粘着剤組成物を用いることで、揮発性有機化合物の低減効果も期待できるため、自動車、建材、OA、家電業界などの工業用途における各種製品内部の部品間の固定を行う粘着テープとして好適に使用できる。
[水分散型アクリル系粘着剤組成物の調製方法]
<乳化液の調製>
容器にイオン交換水75.00gと界面活性剤アクアロンKH−1025[第一工業製薬(株)製;有効成分25%]20.00gと界面活性剤ラテムルPD−104[花王(株)製;有効成分20%]37.50gを入れ、均一に溶解した。そこに、n−ブチルアクリレート227.5g、2−エチルヘキシルアクリレート227.5g、メチルメタクリレート25.00g、N−ビニルピロリドン7.50g、アクリル酸[有効成分80%]12.50g、メタクリル酸[有効成分80%]3.13g、ラウリルメルカプタン0.20gを加えて乳化し、乳化液635.83gを得た。
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、イオン交換水290gを入れ、窒素を吹き込みながら60℃まで昇温した。攪拌下、上記乳化液の一部[3.18g]、過硫酸アンモニウム水溶液5.00g[有効成分3%]、亜硫酸水素ナトリウム水溶液5g[有効成分3%]を添加し、60℃を保ちながら1時間で重合させた。引き続き、残りの乳化液632.65gと、過硫酸アンモニウム水溶液40g[有効成分1.25%]を別々の漏斗を使用して、反応容器を60℃に保ちながら8時間かけて滴下重合した。滴下終了後、反応容器を60℃に保ちながら2時間攪拌した後、内容物を冷却し、アクリル系共重合体エマルジョン(A)を得た。引き続き、pHが7.0になるようにアンモニア水(有効成分10%)で調整した。これを200メッシュ金網で濾過し、アクリル系共重合体エマルジョン(B)を得た。
前記のアクリル系共重合体エマルジョン(B)950.57g[dry;500g]に、レベリング剤としてサーフィノールPSA−336[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製;有効成分100%]2.5g、消泡剤としてサーフィノールDF−110D[エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製;有効成分100%]2.5g、架橋剤としてエポキシ化合物テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製]0.15g、粘着付与樹脂としてエマルジョン型重合ロジンエステル系粘着付与樹脂スーパーエステルE−865NT[荒川化学工業(株)製;軟化点160℃]固形分で50g、エマルジョン型ロジンフェノール系粘着付与樹脂タマノルE−200NT[荒川化学工業(株)製;軟化点150℃]固形分で50gを添加し、100メッシュ金網で濾過し、本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。
(不織布基材A)
マニラ麻100%、ポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂0.5%を含む溶液を、傾斜短網抄紙機で、坪量17g/m2、密度0.27g/cm3、グレーン比96%になるように抄紙し不織布基材Aを得た。引張強さは、MD方向で24N/20mm、TD方向で23N/20mmであった。層間強度係数γは、MD方向で0.28、TD方向で0.28であった。pH値は6.6であった。
[両面粘着テープの調製方法]
前記の水分散型アクリル系粘着剤組成物を剥離処理した厚さ75μmのポリエステルフィルム上に、乾燥後の厚さが65μmになるように塗工して、100℃で5分間乾燥して得た粘着シートを、前述の不織布基材の両面に転写し、90℃の熱ロールで4kgf/cmの圧力でラミネートし、両面粘着テープを得た。尚、該両面粘着テープは40℃2日エージング後に試験に使用した。
<乳化液の調製>
アクリル酸[有効成分80%]12.50gを6.25gに、メタクリル酸[有効成分80%]3.13gを9.38gに変更した以外は、実施例1と同様に乳化液を調製した。
アクリル系共重合体エマルジョンを製造する際の乳化液として、上記乳化液を使用した以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを得た。
<乳化液の調製>
アクリル酸[有効成分80%]12.50gを1.88gに、メタクリル酸[有効成分80%]3.13gを13.75gに変更した以外は、実施例1と同様に乳化液を調製した。
アクリル系共重合体エマルジョンを製造する際の乳化液として、上記乳化液を使用した以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを得た。
[不織布基材の調製方法]
(不織布基材B)
マニラ麻100%からなる溶液を、傾斜短網抄紙機で、坪量17g/m2、密度0.29g/cm3、グレーン比95%になるように抄紙した後、デンプン含浸加工を実施し不織布基材Bを得た。引張強さは、MD方向で21N/20mm、TD方向で20N/20mmであった。層間強度係数γは、MD方向で0.09、TD方向で0.09であった。pH値は5.2であった。
不織布基材として、上記不織布基材Bを使用した以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを得た。
[不織布基材の調製方法]
(不織布基材C)
マニラ麻100%からなる溶液を、傾斜短網抄紙機で、坪量17g/m2、密度0.3g/cm3、グレーン比88%になるように抄紙した後、ビスコース含浸加工を実施し不織布基材Cを得た。引張強さは、MD方向で32N/20mm、TD方向で28N/20mmであった。pH値は4.2であった。
不織布基材として、上記不織布基材Bを使用した以外は、実施例1と同様の方法で両面粘着テープを得た。
(アクリル系共重合体エマルジョン中のカルボキシル基分布の測定方法)
アクリル系共重合体エマルジョン固形分3gをスポイトにて300mLのポリエチレン製ビーカーに秤量して、次いで、そのポリエチレン製ビーカー内にイオン交換水94.3gを注入し、攪拌する(被検サンプルの総量を100gとした)。そして、電極と温度保証電極を浸す。滴定ノズルの先は液面より高く、滴定試薬が電極にかからないように電極から2センチ離し、設置した。メソッドファイルの設定を、滴定モードは間欠等速滴定とし、間欠時間は10秒、最大滴下量は20mL、間欠注入時の1回注入量は0.16mL/回、注入速度は5秒/mL、データ採取する電位は4mL、データを採取する滴定量は0.16mLに指定した。攪拌しながら、電位差自動滴定を行った。得られた滴定曲線よりアクリル系共重合体エマルジョン粒子表面及びに粒子内部に存在する酸基量を算出した。
日機装(株)製マイクロトラックUPA型粒度分布測定装置にて測定した平均粒子径(体積基準での50%メジアン径)の値を求めた。
(再剥離性の評価)
両面粘着テープを厚さ25μmのPETフィルムで裏打ちし、20mm幅×100mm長に切断することにより両面粘着テープサンプルを調整した。次いで、ステンレス板、を被着体とし、23℃・50%の環境下、2kgローラーにて1往復の加圧貼付を行い、60℃の環境下で3ヶ月間静置した。その後、23℃・50%RHの環境下で1時間静置し、両面粘着テープサンプルを135度方向に5m/minの速度で引き剥がした際の再剥離性を評価した。尚、再剥離性の評価は以下の基準で行った。
再剥離時の不織布切断/層間破壊、粘着剤の凝集破壊、経時接着力の上昇を併せた総合的な再剥離性の評価を行った。
◎:極めて良好な再剥離性を有していた。
◎〜○:良好な再剥離性を有していた。
○:実用上十分な再剥離性を有していた。
○〜△:実用上使用可能な再剥離性を有していた。
△:実用上問題となる再剥離性不良が生じた。
×:顕著な再剥離性不良が生じた。
不織布の切断や層間破壊をきっかけとした再剥離性不良の割合を評価した。
◎:貼付面積の10%未満であった。
○:貼付面積の10%以上30%未満であった。
×:貼付面積の30%以上であった。
粘着剤の凝集力不足をきっかけとした再剥離性不良の割合を評価した。
◎:貼付面積の10%未満であった。
○:貼付面積の10%以上30%未満であった。
×:貼付面積の30%以上であった。
両面粘着テープを厚さ25μmのPETフィルムで裏打ちし、20mm幅×100mm長に切断することにより両面粘着テープサンプルを調整した。次いで、ステンレス板を被着体とし、23℃・50%の環境下、2kgローラーにて1往復の加圧貼付を行い、〔A〕23℃・50%の環境下で1時間放置したサンプルと、〔B〕60℃・0〜5%の環境下で10日放置した後、23℃・50%の環境下で1時間放置したサンプルを準備した。
その後、〔A〕および〔B〕の両面粘着テープサンプルを180度方向に1000m/minの速度で引き剥がした際の接着力(〔A〕および〔B〕)を測定した。次いで、上昇した接着力(〔B〕−〔A〕)を算出した。尚、粘着力の測定は、JIS−Z−0237に準拠して測定を実施した。
上昇した接着力(〔B〕−〔A〕)を以下の基準に従って分類した。
◎:7.5N/20mm未満であった。
○:10N/20mm未満であった。
△:15N/20mm未満であった。
×:15N/20mm以上であった。
Claims (5)
- 基材の両側に水分散型アクリル系粘着剤組成物からなる粘着剤層を有する両面粘着テープであって、前記基材が、麻を主たる構成成分として含有し、pHが5以上の不織布であることを特徴とする両面粘着テープ。
- 前記不織布が、ポリアクリルアミド系樹脂、尿素−ホルムアルデヒド系樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド系樹脂及びエポキシ−ポリアミド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種の内添強化剤を含有する請求項1に記載の両面粘着テープ。
- 前記不織布の構成繊維中の麻の含有量が90質量%以上である請求項1又は2に記載の両面粘着テープ。
- 前記不織布の坪量が10〜25g/m2である請求項1〜3のいずれかに記載の両面粘着テープ。
- 前記粘着剤層が、前記水分散型アクリル系粘着剤組成物から水性媒体を除去して測定されるゲル分率が15質量%以下の水分散型アクリル系粘着剤組成物を架橋させて得られる粘着剤層である請求項1〜4のいずれかに記載の粘着テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009081883A JP5375262B2 (ja) | 2009-03-30 | 2009-03-30 | 両面粘着テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009081883A JP5375262B2 (ja) | 2009-03-30 | 2009-03-30 | 両面粘着テープ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010235645A true JP2010235645A (ja) | 2010-10-21 |
JP5375262B2 JP5375262B2 (ja) | 2013-12-25 |
Family
ID=43090286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009081883A Active JP5375262B2 (ja) | 2009-03-30 | 2009-03-30 | 両面粘着テープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5375262B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011241387A (ja) * | 2010-04-20 | 2011-12-01 | Nitto Denko Corp | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート |
JP2013173922A (ja) * | 2012-01-25 | 2013-09-05 | Nitto Denko Corp | 両面粘着シート |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001072951A (ja) * | 1999-09-02 | 2001-03-21 | Dainippon Ink & Chem Inc | 耐衝撃性に優れる両面粘着テープ及び固定方法 |
JP2005060633A (ja) * | 2003-08-20 | 2005-03-10 | Dainippon Ink & Chem Inc | 再剥離型両面粘着テープ |
JP2007023068A (ja) * | 2005-07-12 | 2007-02-01 | Dainippon Ink & Chem Inc | 両面粘着テープ及び両面粘着テープの製造方法 |
JP2008115315A (ja) * | 2006-11-07 | 2008-05-22 | Dainippon Ink & Chem Inc | 水分散型アクリル系粘着剤、及び粘着テープ並びにその製造方法 |
JP2008143970A (ja) * | 2006-12-07 | 2008-06-26 | Nitto Denko Corp | 両面接着性感圧接着シートの製造方法 |
JP2008239872A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Dic Corp | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び両面粘着テープ |
JP2008280439A (ja) * | 2007-05-11 | 2008-11-20 | Nitto Denko Corp | 両面接着性感圧接着シート |
-
2009
- 2009-03-30 JP JP2009081883A patent/JP5375262B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001072951A (ja) * | 1999-09-02 | 2001-03-21 | Dainippon Ink & Chem Inc | 耐衝撃性に優れる両面粘着テープ及び固定方法 |
JP2005060633A (ja) * | 2003-08-20 | 2005-03-10 | Dainippon Ink & Chem Inc | 再剥離型両面粘着テープ |
JP2007023068A (ja) * | 2005-07-12 | 2007-02-01 | Dainippon Ink & Chem Inc | 両面粘着テープ及び両面粘着テープの製造方法 |
JP2008115315A (ja) * | 2006-11-07 | 2008-05-22 | Dainippon Ink & Chem Inc | 水分散型アクリル系粘着剤、及び粘着テープ並びにその製造方法 |
JP2008143970A (ja) * | 2006-12-07 | 2008-06-26 | Nitto Denko Corp | 両面接着性感圧接着シートの製造方法 |
JP2008239872A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Dic Corp | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び両面粘着テープ |
JP2008280439A (ja) * | 2007-05-11 | 2008-11-20 | Nitto Denko Corp | 両面接着性感圧接着シート |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011241387A (ja) * | 2010-04-20 | 2011-12-01 | Nitto Denko Corp | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート |
JP2013173922A (ja) * | 2012-01-25 | 2013-09-05 | Nitto Denko Corp | 両面粘着シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5375262B2 (ja) | 2013-12-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4557096B2 (ja) | 水分散型アクリル系粘着剤組成物および粘着テープ | |
JP5790847B2 (ja) | 遮光性粘着剤組成物及び遮光性粘着テープ | |
JP4725870B2 (ja) | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ | |
JP5522438B2 (ja) | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ | |
JP4697347B2 (ja) | 両面粘着テープ | |
JP5561543B2 (ja) | 粘着テープ | |
JP5320683B2 (ja) | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び両面粘着テープ | |
JP5633723B2 (ja) | 両面粘着テープ | |
JP5574160B2 (ja) | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ | |
JP5561544B2 (ja) | 粘着テープ | |
JP5703541B2 (ja) | 粘着テープ | |
JP5561539B2 (ja) | 粘着テープ | |
JP5375262B2 (ja) | 両面粘着テープ | |
JP5516939B2 (ja) | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ | |
JPWO2014050369A1 (ja) | 粘着テープ及び粘着テープの製造方法 | |
CN113166607B (zh) | 水分散型粘合剂组合物及粘合片 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120112 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130627 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130806 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130827 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130909 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5375262 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |