JP2010235186A - 揮散器 - Google Patents

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Abstract

【課題】余計な操作を伴わずに栓体を取り外して使用状態におくことができる揮散器を提案する。
【解決手段】上端開口1aを有し、芳香剤等の内容物を充填する容器に着脱自在に配置される外筒体1と、この外筒体1の内側に一体連結するとともに、容器の口部3に固定保持される内筒体2と、外筒体1のガイド6a、6bに沿って昇降移動可能で、かつ、外筒体1の上端開口1aを開閉する蓋体5と、この蓋体5の内側に連係保持される揮散体7と、容器の口部3から突出可能に配置され、容器内の内容物を吸い上げて該揮散体7に供給する吸い上げ芯9とを備えた揮散器において、容器の口部3に、容器の開封前においては吸い上げ芯9を覆い隠し、揮散体7との接触を阻止する一方、プルリング12cの引張りにしたがう栓体12bの引きちぎりにて吸い上げ芯9を容器の口部3から露出させて揮散体7との接触を可能とするカバーキャップ12を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、芳香剤等の内容物を揮散させるのに用いて好適な揮散器に関するものである。
芳香剤等の内容物を揮散させるのに使用される揮散器は、従来、内容物を収容した容器に着脱可能に固定保持するカバー体と、このカバー本体内に配置される揮散板(紙あるいはフェルト製等)と、容器内の内容物を吸い上げるとともに拡散板に染み込ませて揮散させる吸液芯にて構成されており、揮散器の使用前の状態では、容器の口部には、吸液芯を覆い隠すねじ付きのキャップが取り付けられており、このキャップによって吸液芯と拡散板との接触を回避するようにしていた(例えば特許文献1参照)。
特開2001−261080号公報
ところで、上記のような従来の揮散器は、その使用に際しては、キャップを容器の口部から取り外して吸液芯と拡散板との接触を図るようにしていたところ、該キャップの取り外しを行うには、カバー体を容器から一旦切り離す面倒な作業が必要であって、使い勝手がよいとは言えないのが現状であった。
本発明の課題は、簡単な操作のもとで使用状態におくことができる使い勝手のよい揮散器を提案するところにある。
本発明は、上端開口を有し、芳香剤等の内容物を充填する容器に着脱自在に配置される外筒体と、この外筒体の内側に一体連結するとともに、容器の口部に固定保持される内筒体と、外筒体のガイドに沿って昇降移動可能で、かつ、外筒体の上端開口を開閉する蓋体と、この蓋体の内側に連係保持される揮散体と、容器の口部から突出可能に配置され、容器内の内容物を吸い上げて該揮散体に供給する吸い上げ芯とを備えた揮散器であって、
前記容器の口部に、容器の開封前においては吸い上げ芯を覆い隠し揮散体との接触を阻止する一方、プルリングの引張りにしたがう栓体の引きちぎりにて吸い上げ芯を容器の口部から露出させて揮散体との接触を可能とするカバーキャップを設けたことを特徴とする揮散器である。
上記の構成の揮散器に接地されるカバーキャップとしては、容器の口部に嵌合する環状体と、この環状体に破断予定線に沿って引きちぎり可能に連結する栓体と、この栓体につながり外筒体の外側からの引張りにより該栓体を破断予定線に沿って引きちぎるプルリングとを組み合わせたものを用いることができる。
蓋体を引き上げて外筒体との間に隙間を設け、プルリングを引っ張ることによりカバーキャップの栓体の引きちぎりと、引きちぎりにかかる栓体の外筒体からの取り出しが可能となり、簡単な操作で使用状態におくことができる。
本発明にしたがう揮散器の実施の形態を示した外観斜視図である。 図1の側面を断面で示した図である。 図1の側面を示した図である。 蓋体を取り除いた状態の平面を示した図である。 カバーキャップの取り外し要領の説明図である。 揮散器の使用状態を示した図である。 本発明にしたがう揮散器の他の実施の形態を示した図(カバーキャップのみを表示)である。 揮散器の側面を断面で示した図である。 揮散器の平面を示した図である。
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は、本発明にしたがう揮散器(構成部材は合成樹脂で形成される)の実施の形態を模式的に示した外観斜視図であり、図2は、その側面を断面で示した図(A−A断面)であり、図3は、その側面の外表面を示した図であり、さらに図4は、蓋体を取り外した状態における揮散器の平面を示した図である。
図における1は、外筒体(ケース本体)である。この外筒体1は上端開口1a、下端開口1bを有しており、芳香剤等の内容物を充填する容器の外周壁にアンダーカットの如き係合手段により着脱自在に配置される。
また、2は外筒体1の内側に配置され、容器の口部3(図2参照)に固定保持される内筒体である。この内筒体2は容器の口部3をその内側に納めるものであって、複数本の縦リブ4によって外筒体1の内側壁に一体連結している。
5は外筒体1の上端開口1aを開閉する蓋体である。この蓋体5は、環状周壁5aと、この環状周壁5aの上端に一体連結する天面壁5bから構成されており、環状周壁5aの対向位置のそれぞれには下側に向けて延びる片持ち支持タイプのアーム5c、5dが設けられている。蓋体5の環状周壁5aの下端部には、外筒体1に設けられた凹所1c、1dに適合する凸片5eが形成されていて、該凸片5eの下端面に設けられた舌片の凸部5eと外筒体1の内周面の凸部1eがアンダーカット係合することによって着脱自在に連係する(凸部と凹部によって係合させてもよい)。
6a、6bは外筒体1の内側の対向位置にそれぞれ設けられたガイドである。このガイド6a、6bは、蓋体5のアーム5c、5dをスライド可能に保持するものであって、アーム5c、5dの上下動にて蓋体5をスライドさせることによって外筒体1と蓋体5との隙間T(図5参照)を調整することができるようになっている。
7は蓋体5の内側に連係保持される揮散体(フェルトやスポンジ、不織布、紙等から構成される、図2参照)、8は容器の口部3に配置された支持体(図2参照)であり、この支持体8には筒体8aが設けられている。9は支持体8の筒体8aに挿通され、容器内に起立状態で配置された吸い上げ芯(図2参照)である。この吸い上げ芯9は、その上端部が容器の口部3から突出しており、この突出した上端部を揮散体7に接触させることで容器内の内容物を、吸い上げ芯9を介して揮散体7に供給することができるようになっている。
10は、蓋体5の周壁5a及び天面壁5bに設けられ、揮散体7より揮散された内容物を外界へ放出する複数本のスリット(あるいは開口)、11は、外筒体1の壁面に設けられた複数本のスリット(あるいは開口)である。このスリット11もスリット10と同様に揮散体7より揮散された内容物を外界へ放出するものであって、これらのスリット10、11はその大きさや形状は適宜変更される。
12は、揮散器の使用前において吸い上げ芯9を覆い隠すカバーキャップである。このカバーキャップ12は、容器の口部3の外側において嵌合(図示の例では、口部3と内筒2とで挟持して周り止めt(図2参照)を介して回動不能に固定する場合を示してある)する環状体12aと、この環状体12aの上端に一体連結する、フランジ付きのカップ状断面をなす栓体12bと、この栓体12bのフランジ部12bに一体的につながり、外筒体1の上端開口1aからその外側に延びるプルリング12cから構成されている。
さらに、13は、栓体12bのフランジ部12bに設けられた破断予定線である。この破断予定線13は、栓体12bの本体部分を取り囲むように設けられた薄肉部からなるものであって、プルリング12cにより栓体12bを外筒体1の外側から引っ張ることによりフランジ部12bを破断予定線13に沿って引きちぎるとともに、引きちぎりにかかる栓体12bを取り外すことができるようになっている。
図示のプルリング12cは、フランジ部12bから立ち上がる一対の支柱12cと、この支柱12cのそれぞれに連結して栓体12bの外周壁に沿って対向位置へと伸延する帯状体12cと、この帯状体12cの各端部をつなぐ棒状体12cと、この棒状体12cにヒンジhを介してつながる指掛け部12cから構成されたものを例として示してあり、図5に示すように、蓋体5を上方にスライドさせて外筒体1の上端開口1aとの間に隙間Tを形成したのち、指掛け部12cをヒンジhを起点に水平になるように持ち上げ、外筒体1から離れる向きにプルリング12cを引っ張ることにより、フランジ部12bが破断予定線13に沿って引きちぎられることとなる。
栓体12bが取り外された状態で図6に示すように、蓋体5を下方に向けてスライドさせることにより、揮散体7が吸い上げ芯9の上端部に接触し、これにより内容物の揮散が可能となる。
本発明にしたがう揮散器は、上記の如く、容器に装着したままで栓体(密封栓)を取り外して使用状態におくことがきるので、外筒体1の取り付け、取り外し操作は一切必要ない。
プルリング12cの指掛け部12cの先端部に凹部又は突起14を設け、外筒体1の外周壁1に該凹部又は突起14に適合する突起又は凹部15を設けておき、該凹部又は突起14と、突起又は凹部15とを適合させておくことで、ヒンジhを起点とする指掛け部12cのばたつき(商品の流通段階でのばたつき)が回避される。
図7〜図9は、本発明にしたがう揮散器の他の実施の形態を示した図である。この揮散器は、カバーキャップ12の栓体12bの上端面に円形状の破断予定線16を設け、指掛け部12cが位置する側の対向位置mで栓体12bの外周壁に支柱12cを連結するとともに、該支柱12cに帯状体12cをつなげた構造のものである。
かかる構成になるプルリング12cは、フランジ部12bに設けられた破断予定線13の他に栓体12bの上端面に破断予定線16が設けられているため、比較的小さな力でもって確実に栓体12bの引きちぎりが行える利点がある。
栓体を簡単な操作で取り外して使用状態におくことを可能とした揮散器が提供できる。
1 外筒体(ケース本体)
1a 上端開口
1b 下端開口
1c 凹所
1d 凹所
1e 凸部
2 内筒体
3 容器の口部
4 縦リブ
5 蓋体
5a 環状周壁
5b 天面壁
5c アーム
5d アーム
5e 凸片
6a ガイド
6b ガイド
7 揮散体
8 支持体
9 吸い上げ芯
10 スリット
11 スリット
12 カバーキャップ
12a 環状体
12b 栓体
12c プルリング
13 破断予定線
14 凹部又は凸部
15 凸部又は凹部
16 破断予定線
T 隙間

Claims (2)

  1. 上端開口を有し、芳香剤等の内容物を充填する容器に着脱自在に配置される外筒体と、この外筒体の内側に一体連結するとともに、容器の口部に固定保持される内筒体と、外筒体のガイドに沿って昇降移動可能で、かつ、外筒体の上端開口を開閉する蓋体と、この蓋体の内側に連係保持される揮散体と、容器の口部から突出可能に配置され、容器内の内容物を吸い上げて該揮散体に供給する吸い上げ芯とを備えた揮散器であって、
    前記容器の口部に、容器の開封前においては吸い上げ芯を覆い隠し揮散体との接触を阻止する一方、プルリングの引張りにしたがう栓体の引きちぎりにて吸い上げ芯を容器の口部から露出させて揮散体との接触を可能とするカバーキャップを設けたことを特徴とする揮散器。
  2. 前記カバーキャップは、容器の口部に嵌合する環状体と、この環状体に破断予定線に沿って引きちぎり可能に連結する栓体と、この栓体につながり外筒体の外側からの引張りにより該栓体を破断予定線に沿って引きちぎるプルリングからなる、請求項1記載の揮散器。
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