JP2010235129A

JP2010235129A - ポンプ付き薄肉容器

Info

Publication number: JP2010235129A
Application number: JP2009083167A
Authority: JP
Inventors: Koichi Sagara; 幸一相良; Shigeyuki Kawamata; 重之川又; Yoshinori Inagawa; 義則稲川; Yoshiyuki Tsunoda; 義幸角田
Original assignee: Kao Corp; Yoshino Kogyosho Co Ltd
Current assignee: Kao Corp; Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date: 2009-03-30
Filing date: 2009-03-30
Publication date: 2010-10-21
Anticipated expiration: 2029-03-30
Also published as: JP5308890B2

Abstract

【課題】ゴミの減量化、資源の有効利用を図り得るポンプ付き薄肉容器を提案する。
【解決手段】内容物の充填空間を区画形成するとともに内容物の排出に伴って減容可能な薄肉の容器本体１と、この容器本体１の口部１ａを通して充填空間の上部に吊り下げ保持され、エアシリンダー2ａ内でエアピストン２ｂを往復移動させることによって充填空間Ｍ内に圧縮されたエアを供給するエアポンプ２とを備えたポンプ付き薄肉容器において、前記エアシリンダー２ａに、エアを容器本体１内に噴出させる時にのみ開放する逆止弁４と、エアピストン２ｂの往復移動中のみに開放され、該エアシリンダーにおけるエアピストン２ｂの後部空間を通して容器本体１の充填空間Ｍと外界とを連通させて充填空間Ｍ内の過剰なエアを容器の外側へ向けて放出する開孔５を設ける。
【選択図】図１

Description

本発明は、内容物の充填容量が減るにしたがい外観形状が変形して減容していく薄肉の容器本体を備えたポンプ付き薄肉容器に関するものであり、内容物の充填容量が減った場合であっても容器本体の外観形状の変形、減容化を抑制し容器の自立性、美観を確保しようとするものである。

化粧料や整髪料、シャンプーあるいはリンス等を入れる容器としては、ハンディータイプや据え置きタイプに関わらずポンプを装着したものが多数上市されており、これにより容器内の内容物を衛生的、かつ効率的に注出することができるようになっている。

ところで、最近、この種の容器にあっては資源の有効活用、ゴミの減量化を図る観点から容器そのものの肉厚を薄くすることが求められているところ、容器の薄肉化は自立性の確保を困難にするとともに、外観形状を損なう原因にもなる等、種々の問題を生じさせることからその実現を図るにも限界があった。

この点に関する先行技術としては、内容物を入れる容器を柔軟な袋状の容器体とし、この容器体を内側に納める外ケース体を備えた液体吐出器が知られている（例えば、特許文献１参照）。しかし、かかる液体吐出器では外ケース体を別途に用意する必要があり、また、袋状の容器体を取替えるだけですむとはいえ、その取替え作業が煩雑であり使い勝手がよいとはいえない。

実開平５−３４１６７号公報

本発明の課題は、外ケース体等の余計な部材を不要とし、内容物の充填容量が少なくなっても自立性や外観形状を損なうことのないポンプ付き薄肉容器を提案するところにある。

本発明は、内容物の充填空間を区画形成するとともに内容物の排出に伴って減容可能な薄肉の容器本体と、この容器本体の口部を通して充填空間の上部に吊り下げ保持され、エアシリンダー内でエアピストンを往復移動させることによって充填空間内に圧縮されたエアを供給するエアポンプとを備えたポンプ付き薄肉容器であって、
前記エアシリンダーに、エアを容器本体内に噴出させる時にのみ開放する逆止弁と、エアピストンの往復移動中のみに開放され、該エアシリンダーにおけるエアピストンの後部空間を通して容器本体の充填空間と外界とを連通させて充填空間内の過剰なエアを容器の外側へ放出する開孔を設けたことを特徴とするポンプ付き薄肉容器である。

上記の構成になるポンプ付き薄肉容器においてはエアシリンダーの径方向内側に容器本体内の内容物を噴出させる液用ポンプを設けることができる。液用ポンプとしては、内容物を吸引する液用シリンダーと、この液用シリンダー内でエアピストンと同期して吸引にかかる内容物を加圧する液用ピストンと、この液用ピストンに連係する中空ステムと、この中空ステムにつながり、加圧された内容物を噴出させるノズルヘッドとを備える構成になるものが有利に適合する。

ノズルヘッドを押圧してエアポンプを作動させると、該エアポンプにより容器本体内にエアが供給されるため、内容物の残量にかかわりなく容器本体は初期の外観形状を保つこととなり、肉厚が薄い容器であっても形状変形を起こすことがなく、自立性が確保されるとともに美観が維持される。

本発明にしたがうポンプ付き薄肉容器の実施の形態を示した図である。ノズルヘッドを押し込んだ状態を示した図である。

以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図１は本発明にしたがうポンプ付き薄肉容器の実施の形態を示したものである。

図における１は内容物の充填空間Ｍを区画形成するとともに内容物の排出に伴って減容できる薄肉の容器本体である。

また、２は充填空間Ｍ内にエアを供給するエアポンプである。このエアポンプ２は、容器本体１の口部１ａを通して充填空間Ｍの上部に吊り下げ保持されるエアシリンダー２ａと、このエアシリンダー２ａ内で往復移動可能なエアピストン２ｂから構成されている。

エアポンプ２のエアシリンダー２ａは、ディスク状の底壁２ａ_１と、この底壁２ａ_１の外縁部につながりその内側にエアの加圧、圧縮空間を形成する周壁２ａ_２からなっている。また、エアピストン２ｂはエアシリンダー２ａの内壁に沿って摺動しながら移動するディスクタイプのスライダー２ｂ_１と、このスライダー２ｂ_１の縁部に一体的に形成された摺動部材２ｂ_２とから構成され、その中心部には中空ステムが挿通された例で示した筒体２ｂ_３が形成されている。

３はエアピストン２ｂのスライダー２ｂ_１と筒体２ｂ_３との間に設けられ、エアシリンダー２ａ内に外気（エア）を導入するときにのみ開放する外気導入弁、４はエアシリンダー２ａの底壁２ａ_１に設けた例で示した逆止弁である。この逆止弁４は、エアシリンダー２ａ内で圧縮されたエアを容器本体１内に噴出させる時にのみ開放する。

５はエアシリンダー２ａの周壁２ａ_２に設けられた開孔である。この開孔５はエアピストン２ｂの摺動部材２ｂ_２によってポンプの非作動時に塞がれる位置に設けられるものであって、エアピストン２ｂの往復移動中のみに開放され、エアポンプ２における該エアピストン２ｂの背面側の空間、すなわちエアシリンダー２ａにおけるエアピストン２ｂの後部空間を通して容器本体１の充填空間Ｍと外界とを連通させて充填空間Ｍ内の過剰なエアを容器の外側へ向けて放出する。

また、６はエアシリンダー２ａの径方向内側で同心二重配置となるように設けられた液用ポンプである。この液用ポンプ６は、内容物を吸い込むための吸い込み口ｈを有し、吸い込みにかかる内容物を加圧、圧縮する液用シリンダー６ａ（エアポンプ２のエアシリンダー２ａと一体に成形されている）と、この液用シリンダ−６ａでエアピストン２ｂと同期して吸引にかかる内容物を加圧する円筒状の液用ピストン６ｂと、この液用ピストン６ｂの上部において連係（一体に形成されている）する中空ステム６ｃと、液用シリンダー６ａの下端に配置されるポペット６ｄと、液用ピストン６ｂを弾性支持するスプリング６ｅと、吸い込み口ｈに配置された吸込弁（逆止弁）６ｆから構成されている。

７は中空ステム６ｃにつながり、容器本体１内の内容物を液用シリンダー６ａ、中空ステム６ｃを通して噴出させるノズルヘッドである。

ノズルヘッド７はその外周壁にノズル７ａが設けられており、該ノズルヘッド７の押し込みと復帰操作を繰り返すことによってエアポンプ２及び液用ポンプ６を作動させるものであって、これによって充填空間Ｍ内の内容物を外界へと噴出させるとともに容器本体１内にエアを噴出させて容器の外観形状を初期形状に保持する。

８は中空ステム６ｃの噴出経路内に配置されたボールタイプの吐出弁（逆止弁）、９は液用ポンプ６の吸引口ｈにつながり容器本体１の底部へ向けて伸延する吸引管である。

吸引管９は図１に示した如く下端を容器本体１の底部に当接させて、該下端の周壁部分に内容物を流入させる切欠部９ａを形成しておくことができ、この切欠部９ａから内容物を流入させることが可能であって、吸引管９の下端を容器本体１の底部に接触させて容器本体１の柱として機能させることができる。

さらに、１０は液用ポンプ６をエアポンプ２とともに容器本体１の口部１ａに固定保持するベースキャップである。ベースキャップ１０は容器本体１の口部１ａの外側壁に係合するねじ部を有する周壁１０ａと、この周壁１０ａの上端に一体連結して下向きに開放された空間領域を形成する天壁１０ｂと、この天壁１０ｂの中央部にて垂下され、中空ステム６ｃを挿通させるガイド筒１０ｃとから構成されており、エアポンプ２を形成するエアシリンダー２ａの周壁２ａ_２の上部が該環状溝ｅに嵌り込んでいる。

周壁２ａ_２の外側壁にはフランジ部が形成されており、ベースキャップ１０の内面の段部と容器本体１の口部１ａの先端部との間でパッキンの如きシール部材を介して前記フランジ部を挟持し、これによって液用ポンプ６をエアポンプ２とともに容器本体１の口部１ａに固定する。

ノズルヘッド７を最も押し込んだ図２に示すような状態で押し込みにかかる力を取り除くと、液用ポンプ６のスプリング６ｅの付勢力によって中空ステム６ｃは押上げられ、エアピストン２ｂは液用ピストン６ｂとともに上方へと移動することなり図１に示したような初期姿勢へと復帰する。この時、液用シリンダーン６ａ内が負圧になるため、充填空間Ｍ内の内容物は吸引管９、吸引口ｈを通して該液用シリンダー６ａ内に吸引される一方、エアポンプ２では、中空ステム６ｃとベースキャップ１０との相互間に形成された隙間（図示せず）及び外気導入弁３を通してエアピストン２ｂより下方のエアシリンダー２ａ内にエアが導入される。

ノズルヘッド７が初期姿勢に復帰した後、再びノズルヘッド７を押し込むと、液用シリンダー６ａ内の内容物は加圧されて中空ステム６ｃの噴出経路を経てノズルヘッド７のノズル７ａから外界へと噴出する（図２参照）。また、エアシリンダー２ａ内のエアは加圧されて逆止弁４を通して容器本体１内へ噴出される。容器本体１内へのエアの供給により該容器本体１は常に初期の外観形状に保たれることとなり、薄肉容器であっても内容物を使い切るまで自立性が確保されるとともに外観形状が安定的に維持される。

本発明にしたがうポンプ付きの薄肉容器は、容器本体１を構成する原料の使用量が少なくてすみゴミの減量に有効であり、廃棄に際しては小さくまとめることができるのでかさばることもない利点がある。

資源の有効利用、ゴミの減量化が可能で、容器本体の外観形状を安定的に保持可能なポンプ付き薄肉容器が提供できる。

１容器本体
１ａ口部
２エアポンプ
２ａエアシリンダー
２ｂエアピストン
３外気導入弁
４逆止弁
５開孔
６液用ポンプ
６ａ液用シリンダー
６ｂ液用ピストン
６ｃ中空ステム
６ｄポペット
６ｅスプリング
６ｆ吸入弁
７ノズルヘッド
８吐出弁
９吸引管
９ａ切欠部
１０ベースキャップ
１０ａ周壁
１０ｂ天面壁
Ｍ充填空間
ｈ吸い込み口
ｅ環状溝

Claims

内容物の充填空間を区画形成するとともに内容物の排出に伴って減容可能な薄肉の容器本体と、この容器本体の口部を通して充填空間の上部に吊り下げ保持され、エアシリンダー内でエアピストンを往復移動させることによって充填空間内に圧縮されたエアを供給するエアポンプとを備えたポンプ付き薄肉容器であって、
前記エアシリンダーに、エアを容器本体内に噴出させる時にのみ開放する逆止弁と、エアピストンの往復移動中のみに開放され、該エアシリンダーにおけるエアピストンの後部空間を通して容器本体の充填空間と外界とを連通させて充填空間内の過剰なエアを容器の外側へ向けて放出する開孔を設けたことを特徴とするポンプ付き薄肉容器。
前記エアシリンダーの径方向内側に容器本体内の内容物を噴出させる液用ポンプを設け、該液用ポンプは、内容物を吸引する液用シリンダーと、この液用シリンダー内でエアピストンと同期して吸引にかかる内容物を加圧する円筒状の液用ピストンと、この液用ピストンに連係する中空ステムと、この中空ステムにつながり、加圧された内容物を噴出させるノズルヘッドとを備える、請求項１記載のポンプ付き薄肉容器。