JP2010234527A - オフセット印刷機におけるインキ調量機構のプリセット装置とその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷版の絵柄情報に基づき、オフセット印刷機のインキ調量機構のプリセットを行なうプリセット装置および方法を提供する。
【解決手段】インキキーおよびインキ送りローラからなるインキ量調整機構を有するオフセット印刷のインキ調量機構のプリセット装置であって、印刷機に取り付ける版または版の画像データ中で画線部を検出する画線部検出手段と、検出した画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、印刷用紙へ転写されない画線部とを判別する判別手段と、版または版の画像データ中で印刷用紙へ転写される画線部全体の絵柄面積率に応じたインキ送りローラ回転量を演算するインキ送りローラ回転量演算手段と、前記演算したインキ送りローラ回転量に基づき、絵柄面積率に応じたインキキーごとの開き量を演算するインキキー開き量演算手段と、を具備することを特徴とするプリセット装置。
【選択図】図4

Description

本発明は、オフセット印刷機に関して、印刷版の絵柄情報に基づき、インキ調量機構のプリセットを行なう方法、およびプリセット装置に関する。
オフセット印刷機においてはこれまで生産性向上が図られており、特に印刷開始時に発生する、印刷色調や見当、印刷位置、折精度など印刷品質を調整するために製品とならずに廃棄される用紙、すなわち損紙の低減についての対策が取り組まれている。
特に印刷色調の調整は、校了紙などと呼ばれる印刷絵柄の見本に印刷された絵柄の色調を合わせるために、印刷機のインキ調量機構を操作し版に供給するインキ量を調整する作業である。
この印刷色調の調整は、印刷開始前に印刷絵柄に応じてインキ調量機構を設定するプリセットと呼ばれる調整と、印刷を行ない印刷サンプルと校了紙の絵柄とを比較する調整と2つに分類することができる。
オフセット印刷機のインキ調量機構は、インキをためておくインキ壺からインカー内へインキを導入するインキ送りローラと、このインキ送りローラ上のインキ皮膜の厚さを調整するためにインキ壺底部に取り付けられたインキキーから構成されることが一般的である。
特にプリセットと呼ばれる調整は印刷開始時の印刷色調を決める調整となり、その調整如何で印刷時の色調調整の損紙を低減できることより、これまで様々なプリセット方法、およびプリセット装置が考案されている。
たとえば、特許文献1には、絵柄情報を2値データ化し、所定区間毎にカウントして単位絵柄面積率を算出する技術が公開されている。
また、特許文献2には、実測データ(インキキー開度)を取得できる頻度の少ない単位絵柄面積率においても精度良くインキキー開度をプリセットできるようにする技術が公開されている。
他にも様々な方法、装置が記載されているが、それらは版面の画線量や絵柄面積率を取得し、絵柄全体の画線量や絵柄面積率に応じてインキ送りローラ回転量を設定し、版面内のインキ調量単位となるインキキーに応じた単位画線量や単位絵柄面積率に応じてインキキー開き量を設定している。
特許第2906620号公報 特開2003−334929号公報
特にオフセット輪転印刷機などの表裏のブランケット胴が印刷用紙をはさみこみ印刷する両面印刷機においては、版中央に配置される印刷用紙の外側、つまり印刷用紙の通らない版の両端部分に画線部として一様な網点(以下、平網とよぶ)を設け、余剰インキを版面およびブランケット上に滞留させ、印刷用紙の汚れ防止を図っている。
従来のインキ調量機構のプリセット方法においては、印刷用紙に形成されないこれら汚れ防止のための版の両端部分の平網が、印刷用紙に形成される絵柄と区別なく画線量および絵柄面積率の演算に反映されていた。
そのため、本来インキ消費の無い印刷用紙が配置されない版両端部分のインキキーの開き量が、汚れ防止のために配された平網に応じて開かれ、意に反してローラの汚れ、インキの飛散による印刷紙面への汚れを発生させることがあった。
またインキ消費量に影響の低い印刷用紙に形成されない汚れ防止のための平網が、全体の画線量や絵柄面積率を押し上げ、必要以上にインキ送り回転量が大きく設定されることがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、印刷機に取り付けられる版の情報からオフセット印刷機のインキ調量機構のプリセットを行なう際に、版の画線部が印刷用紙上に形成されるものか否かを判別し、その判別結果に基づきインキ調量機構の設定を行なうことで、プリセットによる色調の事前調整の精度を向上し、印刷時の色調調整に要する損紙を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では以下のような方法、手段を講じる。
すなわち、請求項1の発明はインキキーおよびインキ送りローラからなるインキ量調整機構を有するオフセット印刷のインキ調量機構のプリセット装置であって、
印刷機に取り付ける版または版の画像データ中で画線部を検出する画線部検出手段と、
検出した版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、印刷用紙へ転写されない画線部とを判別する判別手段と、
版または版の画像データ中で印刷用紙へ転写される画線部全体の絵柄面積率に応じたインキ送りローラ回転量を演算するインキ送りローラ回転量演算手段と、
前記演算したインキ送りローラ回転量に基づき、絵柄面積率に応じたインキキーごとの開き量を演算するインキキー開き量演算手段と、
を具備することを特徴とするプリセット装置である。
請求項2の発明は、印刷機に取り付ける版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、転写されない画線部とを判別する判別手段において、
印刷物の絵柄を構成する1あるいは複数の版の、インキキーごとの絵柄面積率、あるいは開き量といったインキ調量に関する情報と、あらかじめ設定した判定値とを比較する手段を具備すること、
を特徴とする請求項1に記載のプリセット装置である。
請求項3の発明は、印刷機に取り付ける版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、転写されない画線部とを判別する判別手段において、
印刷用紙上に形成される印刷物の絵柄情報、あるいは印刷用紙上に形成されない版の絵柄情報を、画像データとして取得、保持し、これらと版の画線部と比較する手段を具備すること、
を特徴とする請求項1に記載のプリセット装置である。
請求項4の発明は、版または版の画像データ中で印刷用紙へ転写される画線部全体の絵柄面積率に応じたインキ送りローラ回転量を演算するインキ送りローラ回転量演算手段において、
前記判別手段において印刷用紙へ転写されないと判別された画線部を非画線部として、版の画線部全体の絵柄面積率を演算する手段を具備すること、
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプリセット装置である。
請求項5の発明は、前記インキ送りローラ回転量に基づき、絵柄面積率に応じたインキキーごとの開き量を演算するインキキー開き量演算手段において、
前記判別手段において印刷用紙へ転写されないと判別された画線部を非画線部として、インキキーごとの絵柄面積率を演算する手段を具備すること、
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプリセット装置である。
請求項6の発明は、インキキーおよびインキ送りローラからなるインキ量調整機構を有するオフセット印刷のインキ調量機構のプリセット方法であって、
印刷機に取り付ける版または版の画像データ中で画線部を検出する画線部検出段階と、
検出した版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、印刷用紙へ転写されない画線部とを判別する判別段階と、
版または版の画像データ中で印刷用紙へ転写される画線部全体の絵柄面積率に応じたインキ送りローラ回転量を演算するインキ送りローラ回転量演算段階と、
前記演算したインキ送りローラ回転量に基づき、絵柄面積率に応じたインキキーごとの開き量を演算するインキキー開き量演算段階と、
を具備することを特徴とするプリセット方法である。
請求項7の発明は、印刷機に取り付ける版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、転写されない画線部とを判別する判別段階において、
印刷物の絵柄を構成する1あるいは複数の版の、インキキーごとの絵柄面積率、あるいは開き量といったインキ調量に関する情報と、あらかじめ設定した判定値とを比較すること、
を特徴とする請求項6に記載のプリセット方法である。
請求項8の発明は、印刷機に取り付ける版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、転写されない画線部とを判別する判別段階において、
印刷用紙上に形成される印刷物の絵柄情報、あるいは印刷用紙上に形成されない版の絵柄情報を、画像データとして取得、保持し、これらと版の画線部と比較すること、
を特徴とする請求項6に記載のプリセット方法である。
請求項9の発明は、版または版の画像データ中で印刷用紙へ転写される画線部全体の絵柄面積率に応じたインキ送りローラ回転量を演算するインキ送りローラ回転量演算段階において、
前記判別段階において印刷用紙へ転写されないと判別された画線部を非画線部として、版の画線部全体の絵柄面積率を演算すること、
を特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のプリセット方法。
請求項10の発明は、前記インキ送りローラ回転量に基づき、絵柄面積率に応じたインキキーごとの開き量を演算するインキキー開き量演算段階において、
前記判別段階において印刷用紙へ転写されないと判別された画線部を非画線部として、インキキーごとの絵柄面積率を演算すること、
を特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のプリセット方法である。
本発明によれば、印刷機に取り付けられる版の情報からオフセット印刷機のインキ調量機構のプリセットを行なう際に、版の画線部が印刷用紙上に形成されるものか否かを判別し、その判別結果に基づきインキ調量機構の設定を行なうことができる。
本発明の機能ブロックを示す説明図。 印刷用紙に転写されない絵柄の登録例を示す模式図。 印刷用紙に転写されない絵柄を含む、印刷版の画像データのイメージを示す説明図。 本発明のプリセット装置の実施例を示すブロック図。 ある印刷版における絵柄面積率の測定結果の例を示す説明図。 絵柄面積率より印刷用紙の有無を判別する際の判定値の例を示す説明図。 用紙の有無の判別結果についての例を示す説明図。 平均絵柄面積率からインキ送り量を求める関数の例を示すグラフ図。 インキキーごとの絵柄面積率からインキキーの開き量を求める関数の例を示すグラフ図。 インキ調量機構の設定値の算出結果の例を示す説明図。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るプリセット装置の機能ブロック図であり、コンピュータのアプリケーションとして構成される。以下の内容は一つの例であり、請求の範囲を限定するものではない。
版画像入力部P11は、CTP(Computer To Plate)設備などから出力される版の画像データを含むデータを、装置内へ入力する。
版の画像データは、国際標準化団体CIP3が定めたPPF(Print Production Format)ファイルに含まれる低解像度の画像データを通常取り扱うが、版の画線部の情報を含むものであれば良い。
用紙有無判別部P12では、版画像入力部P11より入力された画像データより、版の画像のうち用紙に転写される絵柄と転写されない絵柄とを、印刷用紙のサイズや版との相対位置関係から判別したり、あるいは画像のパターンマッチングや画線量の比較から判別したりする。
PPFファイルや特に版の画像データのみを版画像データとして取り扱う場合、印刷用紙のサイズや版との相対位置の情報が得られないことが予想されるため、判別の際に画像のパターンマッチングや画線量の比較を用いる。
画像のパターンマッチングによる判別方法は、あらかじめ印刷用紙の外側に配置される絵柄を記録しておき、版の画像データと比較を行なう。記録しておく画像データは、印刷用紙の外側に配置される絵柄パターンとその大きさなどである。例えば、図2(a)に示すようなパターンを一単位として、図2(b)に示すように繰り返し配置する場合については、その一単位を記録しておく。
あるいはあらかじめ印刷用紙の外側に配置される絵柄の画線量もしくは絵柄面積率を記録しておき、版の画像データから画線量もしくは絵柄面積率を算出し、比較することで判別する。
図3は、版の画像データのイメージ例を模式的に表したものである。図3の例では、L0〜L1の間およびR0〜R1の間にある部分は、印刷用紙には転写されない絵柄の部分であり、L1〜R1の間にある部分が、印刷用紙に転写される絵柄である。
このような版の画像データに対して、用紙の有無を判別する精度を上げるため、図3に示すように版の画像データの外側のL0およびR0から内側に向かって判別する。印刷方向と直行する方向(以下、印刷の幅方向と呼ぶ)を任意に分割し、その印刷方向の版の画像を分割し、パターンマッチングや画線量などの比較を行ない用紙の有無の判別を行なう。図3に示す例では、L1およびR1で印刷用紙に転写されない絵柄から印刷用紙に転写される絵柄に変わることが認識され、L1とR1の間については判別を行なわず、印刷用紙に転写される絵柄として版の画像データを判別する。
こうした印刷用紙の有無の判別は、一色ごとの印刷版に対して行なっても概ねの精度を得ることができるが、カラー印刷の場合1つの絵柄に対して複数の色の版(例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4版)があるので、それらの版各色の判別結果を比較することで、さらに判別精度を向上させることができる。
なお、図3のような画像を形成した版についても、同様の判別処理が可能である。例えば絵柄面積率を測定する機器により、版の一方の外側L0から内側に向かって絵柄面積率を測定していき、絵柄面積率が変化する箇所をL1と判別する。同様に、版のもう一方の外側R0からも内側に向かって絵柄面積率を測定していき、絵柄面積率が変化する箇所をR1と判別する。このようにすれば、版そのものに対しても、L0〜L1の間およびR0〜R1の間にある印刷用紙には転写されない絵柄部分と、L1〜R1の間にある印刷用紙に転写される絵柄部分を判別することができる。これ以降の処理は、版の画像データでも版そのものでも同様である。
従って上記の判別処理は、CTP工程では版の画像データに対して行うことができ、また、版の画像データを得られない場合においても、版そのものの絵柄面積率を測定することで、行なうことができる。上記のどちらの判別処理を行うかは適宜選択可能である。
用紙有無判別部P12で用紙の有無を判別された版の画像データは、絵柄面積率演算部P13へ渡され、インキ送り量やインキキー開き量を演算するため元データとなる絵柄面積率を演算する。絵柄面積率の演算の際、用紙の有無の判別結果を考慮し、用紙の無い部分の画線部については、非画線部として演算を行ない、任意の絵柄面積率を設定する。
絵柄面積率演算部P13より、絵柄面積率および用紙の有無の情報がインキ送り量演算部P14へ送られ、印刷用紙のある部分の画線部全体の絵柄面積率を基に、インキ送り量を算出する。ここで本実施形態では絵柄面積率とインキ送り量の設定値との関係を定義する関数を用いることとするが、対照表を用いたり、複数の関数、補正式を利用したりしても良い。
インキ送り量演算部P14より、インキ送り量および絵柄面積率、用紙の有無の情報がインキキー開き量演算部P15へ送られ、インキキー毎に開き量を演算する。印刷用紙の無い部分のインキキーの開き量はゼロ(機械的に最小間隙)を設定し、印刷用紙がある部分のインキキーの開き量は絵柄面積率とインキキー開き量の設定値を定義する関数を用い、さらにインキ送り量演算P14で設定したインキ送り量に対応するインキ送り量変動補正関数を用い、インキキー開き量を補正する。ここで本実施例では、インキ送り量の変動に対応するために補正関数を利用したが、インキ送り量ごとに絵柄面積率とインキキー開き量を定義する関数を複数準備し、用いても良い。
印刷機通信部P16は、版に応じたインキ送り量の設定値、インキキー開き量の設定値を受取り、オペレータの指令により印刷機へ設定値や制御コマンドなどを送信し、印刷機の調量機構を制御する。
本実施形態では、用紙有無判別部P12、絵柄面積率演算部P13、インキ送り量演算部P14、インキキー開き量演算部P15の順に構成したが、各処理の順は適宜入れ替えて構成することができる。
次に本発明における印刷機のインキ調量機構のプリセット装置に係る1つの実施例を、図4を用いて示す。
オフセット輪転印刷機D1で印刷を行なう版は、刷版出力機D2により作成される。刷版出力機D2は、印刷機D1の仕様にあわせ製版データを面付けし、版材料にイメージ画像を形成する。その際に、低解像度化した版の画像データを含有したPPFファイルを作成する。
ここで、面付けの際に、各色の印刷絵柄の外側に印刷用紙の汚れ防止のために面積率75%の一様な網点(以下、平網とよぶ)を施した。その結果、印刷機のインキキー番号1、2、29、30番キーに相当する位置に面積率75%の平網が配置されることとなった。
絵柄面積率計D3は、版画像入力部D31により刷版出力機D2のPPFファイル保存エリアを監視し、作成されたPPFファイルを絵柄面積率演算部D32へ入力し、印刷機のインキキーの配置にあわせた絵柄面積率を算出する。そのときの各色版の絵柄面積率は、例えば図5に例示したようなものとなる。
用紙有無判別部D33では、印刷用紙が無い部分の絵柄面積率の判定値を記録してあり、その判定値は図6に例示するようなものであった。用紙有無判別部D33は、絵柄面積率の測定値とこの判定値を比較し、版の両端のインキキーより用紙有無の判別を行ない、さらに各色全版の判定結果を比較し、各インキキーの用紙の有無を判別する。
判別の概要を、図7を使用して説明する。図7の例においては、ブラックのインキキー番号1番では判定値75以上に対し測定値75となっているため、用紙は無いと判断(図7の中では×印で表記)し、次にインキキー番号の2番および3番と判別を進め、3番で測定値が5と判定値を下回り、3番が用紙は有る(図中○印で表記)と判別した。同時にインキキー番号の30番から29番、28番と判別を進め、これを全色に対して行なった。図7の中で−印としたところは、用紙有り判定のあったインキキー番号の内側に存在するため、判別そのものを行なっていない。
さらに各色全版の判定結果について比較を行なった。全色のインキキー番号1番の判別結果が用紙無しであることから、1番を用紙無しと特定した。同様に2番、3番と判別を進め、3番では用紙有りの判別がされている色が存在するので、3番からは用紙有りと判別した。また30番から29、28と全色の判別を進めた結果、入力された版画像については、1、2、29、30番は印刷用紙が無いと判別された。
一方、刷版出力機が出力した版は、印刷オペレータによりオフセット輪転機D1に取り付けられる。その際、印刷オペレータはプリセット端末D4を操作し、該当する印刷版のプリセットデータを要求する。
プリセット端末D4は、絵柄面積率計D3より絵柄面積率および用紙の有無の情報を取得し、まずインキ送り量演算部D41にてインキ送り量の設定を作成する。用紙が無いと判別されたインキキーの絵柄面積率を除外しインキキーの3番から28番までの平均の絵柄面積率を取得し、C1を得た。さらに平均の絵柄面積率からインキ送り量の変換関数(図8)を用いて、インキ送り量R1を算出した。
次にインキキー開き量演算部D42で、インキキーごとに絵柄面積率からインキキーの開き量を変換関数(図9)を用いて演算する。この変換関数は、インキ色ごと、印刷機のインキユニットごとに準備されたものを使用する。さらに、インキ送り量演算部D41で算出したインキ送り量に応じて、算出したインキキー開き量を修正し、インキ調量機構設定値(図10)を得る。
そして印刷機通信部D43は、オフセット輪転機D1の制御部と通信を行ない、印刷機のインキ調量機構を操作し、設定値を印刷機のインキ調量機構に反映させる。
以上のようにして、本発明のインキ調量機構のプリセット装置におけるインキキーのプリセット動作が実施される。
本実施例のような装置および手順でインキキーのプリセットを行った結果、以下のような効果があった。
インキ送り量演算部D41(図4参照)において、図5に示した絵柄面積率の測定結果から各版の平均の絵柄面積率を算出する際、用紙の有無の判別結果(図7参照)を使用する場合としない場合を比較すると、判別結果を使用した際に各版10%程度平均面積率を押し下げる結果が得られた。
その結果インキ送り量を算出する際に使用する平均面積率は、判別結果を使用しない平均面積率(図8中のC0点)から判別結果を使用する平均面積率(図8中のC1)へシフトし、これに伴いインキ送り量はR0からR1と小さく設定されることとなった。送り量の下げ幅は、面積率10%減に対しインキ送り量5〜8%減であり、その結果得られたインキ送り量は各色で24%から48%となった。
こうしてインキが消費される画線量にあわせ、適切なインキ送り量の設定を行なうことで、インキキーを操作する際のインキ量の微調整が可能となり、印刷開始時の印刷絵柄の色調調整が行ないやすくなった。その結果、色調調整に要する損紙は120枚〜200枚程度削減でき、印刷面内のインキの印刷濃度も安定するようになり、生産性および品質の向上を認めることができた。
本発明のインキ調量機構のプリセット装置は、オフセット印刷の生産性、品質の向上に対して一定の効果をもたらし、有効に活用されることが予想される。
P01〜P06・・・従来のプリセット装置の各部
P11〜P16・・・本発明のプリセット装置の各部
L0・・・印刷方向に対して、版の左側端部
L1・・・印刷方向に対して、版の印刷用紙へ転写される部分の左側端部
R0・・・印刷方向に対して、版の右側端部
R1・・・印刷方向に対して、版の印刷用紙へ転写される部分の右側端部
D1・・・オフセット輪転印刷機
D2・・・刷版出力機
D3・・・絵柄面積計
D31〜D33・・・絵柄面積計の各部
D4・・・プリセット端末
D41〜D43・・・プリセット端末の各部

Claims (10)

  1. インキキーおよびインキ送りローラからなるインキ量調整機構を有するオフセット印刷のインキ調量機構のプリセット装置であって、
    印刷機に取り付ける版または版の画像データ中で画線部を検出する画線部検出手段と、
    検出した版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、印刷用紙へ転写されない画線部とを判別する判別手段と、
    版または版の画像データ中で印刷用紙へ転写される画線部全体の絵柄面積率に応じたインキ送りローラ回転量を演算するインキ送りローラ回転量演算手段と、
    前記演算したインキ送りローラ回転量に基づき、絵柄面積率に応じたインキキーごとの開き量を演算するインキキー開き量演算手段と、
    を具備することを特徴とするプリセット装置。
  2. 印刷機に取り付ける版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、転写されない画線部とを判別する判別手段において、
    印刷物の絵柄を構成する1あるいは複数の版の、インキキーごとの絵柄面積率、あるいは開き量といったインキ調量に関する情報と、あらかじめ設定した判定値とを比較する手段を具備すること、
    を特徴とする請求項1に記載のプリセット装置。
  3. 印刷機に取り付ける版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、転写されない画線部とを判別する判別手段において、
    印刷用紙上に形成される印刷物の絵柄情報、あるいは印刷用紙上に形成されない版の絵柄情報を、画像データとして取得、保持し、これらと版の画線部と比較する手段を具備すること、
    を特徴とする請求項1に記載のプリセット装置。
  4. 版または版の画像データ中で印刷用紙へ転写される画線部全体の絵柄面積率に応じたインキ送りローラ回転量を演算するインキ送りローラ回転量演算手段において、
    前記判別手段において印刷用紙へ転写されないと判別された画線部を非画線部として、版の画線部全体の絵柄面積率を演算する手段を具備すること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプリセット装置。
  5. 前記インキ送りローラ回転量に基づき、絵柄面積率に応じたインキキーごとの開き量を演算するインキキー開き量演算手段において、
    前記判別手段において印刷用紙へ転写されないと判別された画線部を非画線部として、インキキーごとの絵柄面積率を演算する手段を具備すること、
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプリセット装置。
  6. インキキーおよびインキ送りローラからなるインキ量調整機構を有するオフセット印刷のインキ調量機構のプリセット方法であって、
    印刷機に取り付ける版または版の画像データ中で画線部を検出する画線部検出段階と、
    検出した版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、印刷用紙へ転写されない画線部とを判別する判別段階と、
    版または版の画像データ中で印刷用紙へ転写される画線部全体の絵柄面積率に応じたインキ送りローラ回転量を演算するインキ送りローラ回転量演算段階と、
    前記演算したインキ送りローラ回転量に基づき、絵柄面積率に応じたインキキーごとの開き量を演算するインキキー開き量演算段階と、
    を具備することを特徴とするプリセット方法。
  7. 印刷機に取り付ける版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、転写されない画線部とを判別する判別段階において、
    印刷物の絵柄を構成する1あるいは複数の版の、インキキーごとの絵柄面積率、あるいは開き量といったインキ調量に関する情報と、あらかじめ設定した判定値とを比較すること、
    を特徴とする請求項6に記載のプリセット方法。
  8. 印刷機に取り付ける版または版の画像データ中の画線部のうち、印刷用紙へ転写される画線部と、転写されない画線部とを判別する判別段階において、
    印刷用紙上に形成される印刷物の絵柄情報、あるいは印刷用紙上に形成されない版の絵柄情報を、画像データとして取得、保持し、これらと版の画線部と比較すること、
    を特徴とする請求項6に記載のプリセット方法。
  9. 版または版の画像データ中で印刷用紙へ転写される画線部全体の絵柄面積率に応じたインキ送りローラ回転量を演算するインキ送りローラ回転量演算段階において、
    前記判別段階において印刷用紙へ転写されないと判別された画線部を非画線部として、版の画線部全体の絵柄面積率を演算すること、
    を特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のプリセット方法。
  10. 前記インキ送りローラ回転量に基づき、絵柄面積率に応じたインキキーごとの開き量を演算するインキキー開き量演算段階において、
    前記判別段階において印刷用紙へ転写されないと判別された画線部を非画線部として、インキキーごとの絵柄面積率を演算すること、
    を特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のプリセット方法。
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