JP2010234001A - 生体内組織閉鎖装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】閉鎖具のアンカーを生体内組織膜を貫通する望ましくない穴の周辺部に当接させるアンカーの位置決めを容易かつ確実に行うことができる生体内組織閉鎖装置を提供すること。
【解決手段】生体内組織閉鎖装置は、アンカーおよび変形部を有するクリップと、クリップを着脱自在に保持し、傷穴をクリップで閉じる操作を行なって、クリップを生体内に配置する配置装置とを備える。配置装置は、駆動機構と、ロック機構と、レバー28と、第1の位置と第2の位置とに移動し得るカバー部材112と、コイルバネ121とを有する。第1の位置に位置するカバー部材112を把持して配置装置を基端方向に引っ張り、アンカーを傷穴の周辺部に当接させるアンカーの位置決めの際、配置装置を引っ張る力がしきい値に到達すると、コイルバネ121の付勢力に抗してカバー部材112が第2の位置に移動し、レバー28が露出する。
【選択図】図20

Description

本発明は、生体内組織閉鎖装置に関するものである。
従来、血管や他の生体内組織中にカテーテル等の診断或いは治療用装置を挿入してなされる低侵襲手術が広く行なわれている。例えば、心臓の冠状動脈の狭窄の治療においては、その治療処置を行なうために血管内へカテーテル等の器具を挿入することが必要になる。
このようなカテーテルの血管内への挿入は、通常、大腿部に形成した穿刺孔を介して行なわれる。従って、治療処置が終了した後に、穿刺孔の止血を行なう必要があるが、大腿動脈からの出血時の血圧(出血血圧)は高いため、医療従事者が長時間の間、手指で押さえ続ける(用手圧迫)等の過酷な作業が必要となる。
近年、このような止血作業を容易かつ確実に行なうために、皮膚の表面の傷穴から挿入して血管壁(生体内組織膜)を貫通する傷穴を閉じる種々の装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の生体内組織閉鎖装置は、血管壁(生体内組織膜)を貫通する傷穴およびその傷穴の周辺部(傷穴の周辺の血管壁)を血管の内側から覆うアンカーと、変形可能な変形部とを有し、傷穴を閉じる閉鎖具と、閉鎖具を着脱自在に保持し、傷穴を閉鎖具で閉じる操作を行なって、その閉鎖具を生体内に配置する配置装置とを備えている。
この生体内組織閉鎖装置を用いて血管の傷穴を閉じる際は、配置装置の先端部(閉鎖具)を、その傷穴に挿入されているシースを介して、血管内に挿入する。そして、配置装置をゆっくりと、基端方向に移動させる。これにより、閉鎖具のアンカーは、血管壁の内側から傷穴およびその傷穴の周辺部に当接し、変形部は、血管の外側に移動する。この位置決めにおいては、術者は、配置装置を基端方向に移動させた際、アンカーが傷穴およびその周辺部に当接したときの抵抗(面当て抵抗)を感知すると、アンカーが傷穴およびその周辺部に当接し、アンカーの位置決めが完了したものと判断する。
次に、ロックレバーを操作して、ロックを解除した後、配置装置をゆっくりと、基端方向に移動させると、すべての各操作(動作)が順次、連続して行われ、閉鎖具により傷穴が閉じられて、その閉鎖具4が生体内に配置(留置)される。
しかしながら、前記従来の生体内組織閉鎖装置では、術者は、アンカー41の位置決めが完了したか否かを、手指に伝わる抵抗の感覚に依存して判断しているので、閉鎖具(特に、アンカー)が血管の分岐部や、血管内の石灰化等の病変部に引っ掛かっときの抵抗を、位置決めが完了したときの抵抗と勘違いしてしまうことがある。これにより、血管の分岐部や、石灰化等の病変部において、変形部を変形させてしまう虞がある。
また、逆に、位置決めが完了しているにもかかわらず、さらに配置装置を基端方向に引っ張ってしまい、アンカーが傷穴から抜けてしまう虞がある。
特願2007−117716号公報
本発明の目的は、閉鎖具のアンカーを生体内組織膜を貫通する望ましくない穴の周辺部に当接させるアンカーの位置決めを容易かつ確実に行うことができる生体内組織閉鎖装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
(1) 生体内組織膜を貫通する望ましくない穴を閉じる生体内組織閉鎖装置であって、
前記生体内組織膜の一方の面側から前記穴の周辺部に当接するアンカーと、変形可能な変形部とを有し、前記穴を閉じる閉鎖具と、
前記閉鎖具を着脱自在に保持し、前記穴を前記閉鎖具で閉じる操作を行なって、その閉鎖具を生体内に配置する配置装置とを備え、
前記配置装置は、前記変形部を変形させる動作を行う駆動機構と、
前記駆動機構の作動を阻止するロック機構と、
前記ロック機構により前記駆動機構の作動が阻止されたロック状態と、前記駆動機構の作動が可能なロック解除状態とに切り替える操作を行う操作部材と、
前記操作部材を覆う第1の位置と前記操作部材を露出させる第2の位置とに移動し得るカバー部材と、
前記カバー部材を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させる際、該カバー部材の移動に抗した抵抗力を発生する抵抗力発生手段とを有し、
前記第1の位置に位置する前記カバー部材を把持して前記配置装置を基端方向に引っ張り、前記アンカーを前記穴の周辺部に当接させる該アンカーの位置決めの際、前記配置装置を引っ張る力がしきい値に到達すると、前記抵抗力発生手段が発生する抵抗力に抗して前記カバー部材が前記第2の位置に移動し、前記操作部材が露出するよう構成されていることを特徴とする生体内組織閉鎖装置。
(2) 前記抵抗力発生手段は、前記カバー部材が前記第2の位置に接近するにしたがって、前記抵抗力を徐々に増大させるものである上記(1)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(3) 前記配置装置は、手元側に、ケーシング本体と、該ケーシング本体に移動可能に設置された前記カバー部材とを有するケーシングを備え、
前記操作部材は、前記ケーシング本体に設けられている上記(1)または(2)に記載の生体内組織閉鎖装置。
(4) 前記抵抗力発生手段は、前記ケーシング本体と前記カバー部材とを連結する弾性部材である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(5) 前記抵抗力発生手段は、前記ケーシング本体側と前記カバー部材側との間に摩擦力を生じさせるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(6) 前記しきい値は、前記アンカーの位置決めの際、該アンカーが、前記生体内組織膜の一方の面側から前記穴を越えず、かつ、前記生体内組織膜の一方の面側で、前記穴の周辺部に当接しているときに相当する力に設定される上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(7) 前記しきい値は、150〜1500gfの範囲内の値に設定される上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(8) 前記カバー部材を前記第2の位置に保持する保持手段を有する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
(9) 前記位置決めが完了したことを示す提示手段を有する上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
本発明によれば、生体内組織膜を貫通する望ましくない穴を閉じる際、閉鎖具のアンカーをその穴の周辺部に当接させるアンカーの位置決めを容易かつ確実に行うことができる。これにより、その生体内組織膜の穴を容易かつ確実に閉じることができる。
本発明の生体内組織閉鎖装置の第1実施形態を示す斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の配置装置の分解斜視図(各部材(部品)を示す図)である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の閉鎖具を示す斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の閉鎖具の結び目の一例を示した説明図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の閉鎖具の結び目の他例を示した説明図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の糸支持部、ピンおよび糸を示す図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の第1チャージ部材の基部を示す断面図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の保持部材を示す斜視図である。 図8に示す保持部材の基端側部材および先端側部材を示す斜視図である。 図8に示す保持部材を示す断面図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の作用(動作)を説明するための斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の作用(動作)を説明するための斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の作用(動作)を説明するための斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の作用(動作)を説明するための斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の作用(動作)を説明するための斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の作用(動作)を説明するための斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の作用(動作)を説明するための斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置の作用(動作)を説明するための斜視図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置のケーシングを示す断面図である。 図1に示す生体内組織閉鎖装置のケーシングを示す断面図である。 本発明の生体内組織閉鎖装置の第2実施形態におけるケーシングを示す断面図である。 図21に示す生体内組織閉鎖装置のケーシングを示す断面図である。 図21に示す生体内組織閉鎖装置のケーシングを示す断面図である。 本発明の生体内組織閉鎖装置の第3実施形態におけるケーシングを示す断面図である。
以下、本発明の生体内組織閉鎖装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の生体内組織閉鎖装置の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す生体内組織閉鎖装置の配置装置の分解斜視図(各部材(部品)を示す図)、図3は、図1に示す生体内組織閉鎖装置の閉鎖具を示す斜視図、図4は、図1に示す生体内組織閉鎖装置の閉鎖具の結び目の一例を示した説明図、図5は、図1に示す生体内組織閉鎖装置の閉鎖具の結び目の他例を示した説明図、図6は、図1に示す生体内組織閉鎖装置の糸支持部、ピンおよび糸を示す図であり、図6(a)は、斜視図、図6(b)は、模式的に示した平面図である。また、図7は、図1に示す生体内組織閉鎖装置の第1チャージ部材の基部を示す断面図、図8は、図1に示す生体内組織閉鎖装置の保持部材を示す斜視図、図9は、図8に示す保持部材の基端側部材および先端側部材を示す斜視図、図10は、図8に示す保持部材を示す断面図である。また、図11〜図18は、それぞれ、図1に示す生体内組織閉鎖装置の作用(動作)を説明するための斜視図であり、図12〜図18の(a)は、手元部側を示し、(b)は、先端部側を示す。また、図19および図20は、それぞれ、に示す生体内組織閉鎖装置のケーシングを示す断面図である。
なお、図1、図12〜図18では、ケーシングの上カバーの図示を省略し、また、一方(矢印F側)のレールについては、その内部が示されている。
また、図1では、破線で丸く囲った部分のカバーチューブの内部および固定チューブの内部を拡大して示す。
また、図10では、カバーチューブおよび固定チューブをそれぞれ破線で示し、図11(c)では、固定チューブを破線で示す。
また、図12〜図18では、図面が煩雑になるのを避けるため、一部を除き、糸の図示を省略する。
また、説明の都合上、図1、図2、図7〜図10、図12〜図18において、図中の矢印Aの方向を「先端」、矢印Bの方向(手元側)を「基端」、矢印Cの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」、図3〜図5および図11において、図中の上側を「基端」、下側を「先端」、図19および図20において、図中の左側を、「基端」、右側を「先端」、上側を「上」、下側を「下」として説明する。
また、本発明の理解を容易にするため、まずは、生体内組織閉鎖装置1の全体を一通り説明し、その後に、本発明の要部(特徴)について説明する。
これらの図に示す生体内組織閉鎖装置1は、例えば、血管等の生体管腔、生体内部器官、生体内部組織等の生体内組織膜に形成され、経皮的に貫通した望ましくない穴(生体内組織膜を貫通する望ましくない穴)を閉じる(閉鎖する)装置である。以下、前記望ましくない穴を「傷穴」と言う。
図1、図2および図3に示すように、生体内組織閉鎖装置1は、先端部が生体内組織膜を貫通する傷穴を貫通可能であり、基端側に手元部9を有する長尺状の配置装置(移送・変形手段)3と、配置装置3の先端部において着脱自在に保持(連結)され、生体内組織膜を貫通する傷穴を閉じる閉鎖具(生体内組織閉鎖具)であるクリップ4とを備えている。
クリップ4は、クリップ本体(閉鎖具本体)40と、固定部である糸(第1の糸状体)46とを有し、クリップ本体40は、アンカー41と、変形可能な変形部42と、アンカー41と変形部42とを接続する接続部44とで構成されている。また、糸46は、結び目461および輪462を有している。なお、このクリップ4については、後に詳述する。
配置装置3は、先端部が傷穴を貫通し、中心部に軸線方向に貫通する貫通孔(内腔)51を有するシース(長尺状の管体)5内に挿入、すなわち、シース5に着脱自在に装着して用いられる(シース5を配置装置3に着脱自在に装着して用いられる)(図13参照)。これらシース5および配置装置3により、長尺状の本体部2が構成される。また、止血作業(傷穴を閉じる作業)の際は、これらシース5および配置装置3の先端部と、クリップ4とが、それぞれ、傷穴を貫通する。すなわち、傷穴から血管等の生体の管腔(生体管腔)内に挿入される。
シース5は、略円筒状をなし、その基端部にハブ(コネクタ)52を有している。また、ハブ52の内周側には、図示しないスリットが形成された止血弁(弁体)が設置されている。
また、ハブ52の側部には、貫通孔51に連通する管腔(流路)を有するポート部(突起)53が形成されている。
また、ハブ52の基端部の外周部には、溝54が周方向に沿って1周に亘って形成されている。
このシース5としては、例えば、カテーテルを用いた治療(PCI)や診断(CAG)の処置後に留置されているシース(イントロデューサシース)を用いてもよく、また、この生体内組織閉鎖装置1専用のものであってもよい。
なお、本実施形態では、本体部2の構成要素にシース5が含まれているが、本体部2の構成要素にシース5が含まれていなくてもよい。
配置装置3は、クリップ4(クリップ4の糸46)に対して着脱自在に連結し、クリップ4(クリップ4の糸46)を保持する糸(第2の糸状体)8と、先端部が傷穴を貫通可能な長尺状の第1の管状部材(長尺部)であるカバーチューブ(カバー部材)(カバー手段)6と、先端部が傷穴を貫通可能な長尺状の第2の管状部材である固定チューブ(係止部材)(係止手段)7と、初期状態(組み立て直後の状態)においてカバーチューブ6の先端部に位置し、クリップ4を収納(保持)し、カバーチューブ6に沿って基端側(基端方向)に移動可能な保持部材(インサータ)18と、固定チューブ7およびカバーチューブ6の基端側に設けられた手元部9とを有している。保持部材18は、基端側に移動する際、クリップ4が保持部材18に保持された状態から、変形部42をカバーチューブ6の後述する開口部61に押し込み、クリップ4の変形部42がカバーチューブ6の開口部61(先端部)に保持された状態にする機能を有する部材であるが、この保持部材18は後に詳述する。
クリップ4(クリップ4の糸46)は、この配置装置3の先端部において、糸8により着脱自在に保持されており、これとともに、さらに、初期状態から保持部材18を基端側に移動させるまでは、保持部材18に収納され、保持されている。なお、糸8は、クリップ4における変形部42のアンカー41と反対側(先端側)の部分が変形部42のアンカー41側(根本部側)(基端側)の部分に対して相対的に移動(変位)し得るようにクリップ4を保持している。
また、固定チューブ7は、カバーチューブ6の管腔内(内側)に、同心的に設置(挿入)されており、カバーチューブ6は、固定チューブ7に対して、それらの長手方向に移動(摺動)し得るようになっている。これらカバーチューブ6および固定チューブ7は、シース5を装着する際、そのシース5の貫通孔51に挿入される。また、手元部9は、これら固定チューブ7およびカバーチューブ6の基端側に設けられている。
固定チューブ7は、比較的硬い構成材料で形成されている。この固定チューブ7の横断面での形状は、先端部71では、後述するクリップ4の糸46の結び目461を係止でき(管腔内に結び目461が入らない)、かつ後述する保持部材18が回転しない形状として、例えば、略楕円形(円を潰したような形状)をなし、それよりも基端側の部位では、略円形をなしている。
また、カバーチューブ6の先端部には、クリップ4の変形部42が挿入され、その変形部42を着脱自在に保持(装着)し得る開口部61が形成されている。この開口部61は、固定チューブ7の先端よりも先端側に位置している。また、カバーチューブ6の横断面での形状は、先端部、すなわち開口部61では、変形部42を保持し易い形状として、例えば、略楕円形(円を潰したような形状)をなし、また、その直近の基端側の部位(固定チューブ7の先端部71に対応する部位)では、固定チューブ7の先端部71に対応した形状、すなわち、略楕円形に変形し、また、それよりも基端側の部位では、略円形をなしている。
また、糸8は、固定チューブ7の管腔内(内側)に設置(挿入)されており、その固定チューブ7に対して、固定チューブ7の長手方向に移動し得るようになっている。
また、配置装置3のカバーチューブ6および固定チューブ7をシース5の基端側から貫通孔51に挿入し、そのシース5を最も基端側に位置させたとき、シース5の先端からカバーチューブ6の開口部61が露出し(シース5の先端がカバーチューブ6の先端より基端側に位置し)、シース5の先端が固定チューブ7の先端より基端側に位置するようになっている。
なお、カバーチューブ6により、固定チューブ7の外表面が覆われ、その開口部61によりクリップ4の変形部42の少なくとも一部が覆われる。
一方、固定チューブ7は、糸8によりクリップ4の糸46が基端方向へ牽引される際、固定チューブ7の先端部71にクリップ4の糸46の結び目461が係止され、さらに、この結び目461を介して変形部42が係止され(間接的に係止され)、これにより結び目461を相対的に先端方向へ移動させることにより、糸46を締め付けて変形部42を変形させる機能を有する。
図1および図2に示すように、手元部9は、ケーシング(本体)11と、カバーチューブ6を支持するカバーチューブ支持部(カバー部材支持部)14と、糸8を支持する糸支持部(保持部材支持部)15と、糸支持部15に回動可能に設置され、糸8を糸支持部15に着脱自在に連結するピン(連結手段)170と、第1チャージ部材32と、第2チャージ部材33と、糸支持部15と第2チャージ部材33とを着脱自在に連結するスライド連結部材(連結手段)34と、弾性部材(発動部材)である1対のコイルバネ(バネ)22と、1対のガイドバー37と、レバー28と、レバー28の下側に接合されているロック部29と、ストッパー35とを有している。なお、第1チャージ部材32および第2チャージ部材33により、チャージ手段が構成される。
ケーシング11は、上方に位置する上カバー11aと、下方に位置し、上カバー11aに接合された下カバー11bとを有している。このケーシング11は、外観形状が略直方体形状をなす筒状(角筒状)をなし、その基端側は、丸みを帯びている。なお、このケーシング11については、後に詳述する。
ケーシング11の先端部には、シース5を手元部9(ケーシング11)に装着する機構、すなわち、保持部材18および後述する第1チャージ部材32の基部321を介してシース5をケーシング11に固定する機構として、第1チャージ部材32の基部321が固定されるコネクタ31が設けられている。このコネクタ31は、その基部321が挿入される内管部311と、内管部311の外周に、周方向に回動(回転)可能に設置された外管部312とで構成されている。
内管部311の周壁には、先端に開放する直線状の長穴313が形成されており、また、外管部312の周壁には、先端に開放する螺旋状の長穴314が形成されている。そして、外管部312は、内管部311に対して、その外管部312の長穴314の先端部と内管部311の長穴313の先端部とが一致するまで、所定方向に回転し、長穴314の基端部と長穴313の基端部とが一致するまで、前記と逆方向に回転し得るようになっている。
また、外管部312の外周面には、操作の際に指掛け部として作用する複数(図示例では、4つ)のリブ(凸条)315が、等間隔(等角度間隔)で形成されている。
また、ケーシング11の中央部であって、上カバー11aの内側および下カバー11bの内側には、それぞれ、後述する第1チャージ部材32の対応する棒状体322の基端部325が挿入される溝91が、互いに対向するように、配置装置3(ケーシング11)の長手方向に沿って形成されている。
また、ケーシング11の基端部であって、下カバー11bの内側には、リブ(凸条)92が、配置装置3(ケーシング11)の長手方向に沿って形成されており、このリブ92の先端部の先端側に、段差部921が形成されている。
また、ケーシング11の先端部であって、下カバー11bの内側には、1対の突起93が形成されている。後述する第1チャージ部材32は、その基部321の基端部が、この1対の突起93に当接することにより、突起93より基端方向への移動が阻止される。
また、ケーシング11内の中央部には、ガイドバー支持部38が設けられ(固定され)、基端部には、ガイドバー支持部39が設けられている(固定されている)。
1対のガイドバー37は、それぞれ、ガイドバー支持部38とガイドバー支持部39との間に配置され、各ガイドバー37の先端部は、それぞれ、ガイドバー支持部38に保持(支持)され、基端部は、それぞれ、ガイドバー支持部39に保持(支持)されている。また、各ガイドバー37は、それぞれ、配置装置3(ケーシング11)の長手方向に沿って、互いに平行になるように配置されている。
なお、各ガイドバー37は、それぞれ、図示例では、パイプ(管)で構成されているが、これに限らず、例えば、中実であってもよい。
また、ケーシング11内の側部には、ガイドバー支持部38からガイドバー支持部39に渡って、1対のレール36が設けられている(固定されている)。各レール36は、それぞれ、配置装置3(ケーシング11)の長手方向に沿って、互いに平行になるように配置されている。
各レール36には、それぞれ、その長手方向(軸方向)に沿って延在する溝361が形成されている。各溝361は、互いに対向するように、レール36の内側に形成されている。
また、各レール36の溝361の底部(側壁)には、それぞれ、後述する1対のコイルバネ22が発動(復元)する際、後述するスライド連結部材34の対応する棒状体342の基端部347が挿入される孔部362が形成されている。各孔部362は、それぞれ、レール36の中央部付近に位置している。
また、ケーシング11の内部には、第1チャージ部材32と、第2チャージ部材33と、ガイドバー支持部38と、スライド連結部材34と、糸支持部15とが、それぞれ、ケーシング11に対して、その配置装置3(ケーシング11)の長手方向に移動可能に設置されている。
この場合、先端側から基端側に向って、第1チャージ部材32、第2チャージ部材33、スライド連結部材34、糸支持部15の順番に配置されている。そして、第2チャージ部材33は、その先端部と基端部との間にガイドバー支持部38が位置するように配置されている。
また、カバーチューブ支持部14は、ガイドバー支持部38と第2チャージ部材33の基端部との間に位置するように配置されている。
また、第1チャージ部材32の基部321は、コネクタ31より先端側に位置している。
スライド連結部材34は、基部341と、基部341の両側部から基端方向に向って突出する1対の棒状体342とで構成されている。
各棒状体342の基端部347には、それぞれ、互いに対向し、内側に向って突出する爪343が立設されている。
また、基部341には、1対のガイドバー37が挿通する1対の孔部344が形成されている。
また、基部341の中央部には、糸8が挿通する孔部345が形成されている。
また、基部341には、上方に向って突出し、ロック部29の突出部291に係止される突起346が形成されている。
図1〜図6に示すように、糸支持部15の先端部の両側部には、それぞれ、スライド連結部材34の対応する爪343と係合する突起155が形成されている。
また、糸支持部15の先端部より基端側には、上方および基端に開放した凹部150が形成されている。
また、糸支持部15の先端部には、糸8が挿通する1対の孔部156が形成されている。さらに、糸支持部15の先端部の1対の孔部156の間には、糸8が挿通する孔部157が形成されている。
また、糸支持部15の先端部には、1対のガイドバー37が挿通する1対の孔部158が形成されている。
ピン170は、基部171と、基部171の中央部に立設された突起172とで構成されている。
このピン170は、その基部171において、糸支持部15に対し、回動自在に設置されており、突起172(ピン170)が起立した起立状態と、突起172(ピン170)が伏倒した伏倒状態とを採り得るようになっている。そして、ピン170は、基部171の下面(裏面)がケーシング11のリブ92の上面に当接することにより、起立状態に保持されている。なお、ピン170は、糸支持部15の凹部150に配置されている。
ストッパー35は、先端側に隙間が形成された(先端側が開放している)C字状のストッパー本体351と、ストッパー本体351を支持する支持部352とで構成されており、支持部352は、ガイドバー支持部39に設置(保持)されている。このストッパー35のストッパー本体351には、ピン170の突起172が挿入されている。これにより、ストッパー35によって、ピン170を介して糸支持部15が保持(ロック)され、糸支持部15の移動が阻止される。すなわち、ストッパー35により、ピン170および糸支持部15が、ケーシング11に対して先端方向へ移動するのが阻止されている。
また、ストッパー35のうちの少なくともストッパー本体351は、適度な硬さを有し、かつ、弾性変形し得るように構成されている。また、ストッパー本体351の先端側の隙間の長さ(間隙距離)は、ピン170の突起172の外径(直径)より小さく設定されている。
これにより、糸8を介して糸支持部15(ピン170)に加わる力、すなわち、糸8を介して糸支持部15が先端方向に引っ張られる力(引っ張り力)が、所定のしきい値(予め定めた値)を超えるまでは、糸支持部15の移動は阻止されるが、前記しきい値を超えると、ピン170の突起172が、ストッパー本体351の隙間から抜けて、糸支持部15が、ケーシング11に対して先端方向に移動し得るようになっている。この場合、後述するように、糸支持部15(糸支持部15、スライド連結部材34および第2チャージ部材33)が先端方向に移動し得るようになることで、コイルバネ22を収縮状態(変形状態、活性状態)に保持する規制の解除が可能になる。換言すれば、コイルバネ22を収縮状態に保持する規制の解除は、糸支持部15に加わる力が所定のしきい値を超えたことを条件に可能となる。
前記しきい値は、150〜1500gf程度であるのが好ましく、200〜1000gf程度であるのがより好ましい。
これにより、クリップ4のアンカー41が傷穴およびその周辺組織に確実に当接する前に、血管内等でクリップ4が多少引っ掛かったとしても、ピン170がストッパー35から抜ける(ロックが解除される)前にクリップ4が外れることが期待でき、そのクリップ4を傷穴まで移動させ、アンカー41を傷穴およびその周辺組織に当接させることができる。また、クリップ4によって傷穴およびその周辺組織が基端方向に過度に引っ張られてしまう前に、ピン170がストッパー35から抜ける(ロックが解除される)ことが期待でき、安全かつ確実に、アンカー41を傷穴およびその周辺組織に当接させることができる。
糸8は、1本の糸(糸状体)を折り返してなり、一方の端部が折り返し部81となる二重糸(二重糸状体)で構成されている。また、糸8は、1本の糸の状態で糸支持部15の各孔部156を挿通して、糸支持部15の先端部に1回巻き付けられた後、その両端部が結び付けられ、糸支持部15に取り付けられている。
この糸8は、クリップ4(クリップ4の糸46の輪462)を挿通して配置装置3の先端部で折り返されてクリップ4を保持した状態で、糸支持部15の孔部157を挿通し、さらに、その折り返し部81がピン170の突起172に引っ掛けられ、そのピン170により折り返し部81が糸支持部15に着脱自在に連結されている。そして、前述したように、他方の端部(折り返し部81と反対側の端部)は、糸支持部15に取り付けられている。
第2チャージ部材33は、外形の全体形状が略四角柱(直方体)の籠状(枠状)をなしている。
この第2チャージ部材33の先端部には、カバーチューブ6が挿通する孔部331が形成されている。
また、第2チャージ部材33の基端部には、1対のガイドバー37が挿通する1対の孔部333が形成されている。さらに、第2チャージ部材33の基端部の1対の孔部333の間には、固定チューブ7が挿通する孔部332が形成されている。
また、第2チャージ部材33の基端部には、その上部および下部から基端方向に向って突出する1対の突出部334が立設されている。各突出部334の基端部には、それぞれ、互いに対向し、内側に向って突出する爪335が立設されている。この1対の爪335は、スライド連結部材34の基部341に係合する。
また、第2チャージ部材33の先端部の上部および下部には、1対の凹部336が形成されている。
第1チャージ部材32は、基部321と、基部321の基端部の上部および下部から基端方向に向って突出する1対の棒状体322とで構成されている。
各棒状体322の基端部325には、それぞれ、互いに対向し、内側に向って突出する凸部323が立設されている。この1対の凸部323は、第2チャージ部材33の先端部の1対の凹部336に係合する。
また、図7に示すように、第1チャージ部材32の基部321の中央部には、カバーチューブ6が挿通するとともに、保持部材18が挿入される孔部324が形成されている。そして、この孔部324内には、1対の爪326が設けられている。
また、基部321の外側面(外周面)には、側方に向かって突出する突起327が形成されている。この突起327は、内管部311の長穴313に対応する位置に配置されている。ここで、前記コネクタ31の内管部311の長穴313の先端部の位置と、外管部312の長穴314の先端部の位置とが一致している状態で、基部321の突起327が内管部311の長穴313の先端部および外管部312の長穴314の先端部に位置するように、第1チャージ部材32を基端方向に移動させて基部321を内管部311内に挿入し、外管部312を所定方向(図示例では、先端方向から見て反時計回り)に回転させると、外管部312の長穴314に臨む縁部により、突起327が、基端方向に押され、内管部311の長穴313に沿って基端方向に徐々に移動し、基部321がケーシング11に固定される。
カバーチューブ支持部14には、1対のガイドバー37が挿通する1対の孔部143が形成されており、カバーチューブ6の基端部は、カバーチューブ支持部14の1対の孔部143の間に固定(支持)されている。
また、カバーチューブ6内に挿入されている固定チューブ7の基端部は、スライド連結部材34の基部341に嵌合(固定)されている。
この固定チューブ7の本体の外径(直径)は、第2チャージ部材33の基端部の孔部332の内径(直径)より小さく設定されている。
前記第2チャージ部材33の1対の孔部333、カバーチューブ支持部14の1対の孔部143、スライド連結部材34の1対の孔部344および糸支持部15の1対の孔部158には、それぞれ、1対のガイドバー37が挿通している。さらに、カバーチューブ支持部14の両側部およびスライド連結部材34の1対の棒状体342は、それぞれ、1対のレール36の溝361に挿入されている。
これにより、第2チャージ部材33および糸支持部15は、それぞれ、各ガイドバー37によって、そのガイドバー37の長手方向(軸方向)に沿って案内される。
また、カバーチューブ支持部14およびスライド連結部材34は、それぞれ、各ガイドバー37および各レール36によって、そのガイドバー37およびレール36の長手方向(軸方向)に沿って案内される。
ここで、図1に示す初期状態(組み立て直後の状態)において、第2チャージ部材33の先端部の1対の凹部336には、第1チャージ部材32の1対の凸部323が係合している。これにより、第1チャージ部材32と、第2チャージ部材33とは、一体的に移動する。
また、初期状態において、糸支持部15の先端部の1対の突起155には、スライド連結部材34の1対の爪343が係合している。これにより、スライド連結部材34と、糸支持部15とは、一体的に移動する。但し、厳密には、ストッパー35やロック部29により、スライド連結部材34および糸支持部15の移動は、阻止されている。
また、初期状態において、第2チャージ部材33と、スライド連結部材34とは、所定距離離間している。これにより、第1チャージ部材32および第2チャージ部材33と、スライド連結部材34および糸支持部15とは、別々に移動する。
そして、後述するように、図12や図13に示す使用の際のチャージ状態(各コイルバネ22が活性状態である収縮状態に保持された状態)においては、第2チャージ部材33の1対の爪335が、スライド連結部材34の基部341に係合するとともに、第2チャージ部材33の先端部の1対の凹部336と、第1チャージ部材32の1対の凸部323との係合が外れる。これにより、第2チャージ部材33と、スライド連結部材34と、糸支持部15と、固定チューブ7とが、一体的に移動するようになり、糸支持部15が固定チューブ7に対して移動(基端方向に移動)するのが阻止される。
また、クリップ4と、糸支持部15と、ケーシング11とを、配置装置3の長手方向に沿って連結する部材のうちに、バネのような配置装置3の長手方向に伸張する部材が含まれていないので、チャージ状態において、糸8を介して糸支持部15に加わる力が前記所定のしきい値を超えるまでは、クリップ4と、ケーシング11との間の距離は略一定に保持されている。
また、1対のコイルバネ22は、それぞれ、1対のガイドバー37の外周に配置されている。各コイルバネ22は、それぞれ、スライド連結部材34の孔部344を挿通し、第2チャージ部材33の基端部と、糸支持部15の先端部との間に位置しており、その先端は、第2チャージ部材33の基端部に当接し、基端は、糸支持部15の先端部に当接している。なお、初期状態において、各コイルバネ22は、それぞれ、自然状態または若干、収縮した状態にある。
レバー28は、初期状態においては、スライド連結部材34および糸支持部15と、ケーシング11との相対的な移動が阻止された状態(ロック状態)と、これらの相対的な移動が可能な状態(ロック解除状態)とを切り換え、また、チャージ状態においては、第2チャージ部材33、スライド連結部材34、糸支持部15、固定チューブ7および1対のコイルバネ22と、ケーシング11との相対的な移動が阻止された状態(ロック機構により駆動機構の作動が阻止されたロック状態)と、これらの相対的な移動が可能な状態(駆動機構の作動が可能なロック解除状態)とを切り換える操作を行なうための操作部(操作部材)である。
このレバー28は、ケーシング11の上カバー11aの外側の上面に、図1および図2に示す矢印aおよびbの方向に移動(スライド)可能に設置されている。
そして、レバー28の下側には、ロック部29が接合されており、レバー28とロック部29とが一体的に移動するようになっている。このロック部29は、ケーシング11の上カバー11aの内側に位置している。また、ロック部29には、下方に向って突出する突出部291が立設されている。
レバー28が、図1および図2に示すロック位置に位置しているときは、ロック部29の突出部291がスライド連結部材34の突起346の先端側に当接して、突起346が突出部291に係止され、これにより、スライド連結部材34の先端方向への移動が阻止される。すなわち、ロック部29によりスライド連結部材34がロックされ、初期状態においては、スライド連結部材34および糸支持部15の先端方向への移動が阻止され、また、チャージ状態においては、第2チャージ部材33、スライド連結部材34、糸支持部15、固定チューブ7および各コイルバネ22の先端方向への移動が阻止され、これにより各コイルバネ22を発動させる動作が禁止される。
また、レバー28を矢印bの方向に移動させると(ロック解除位置に位置させると)、ロック部29の突出部291がスライド連結部材34の突起346より側方(突起346のない位置)に移動(退避)し、突出部291への突起346の係止が解除される。これにより、前記ストッパー35による糸支持部15の移動阻止状態の解除(ロックの解除)を条件に、スライド連結部材34は、先端方向へ移動可能になる。すなわち、ロック部29によるスライド連結部材34のロックが解除され、チャージ状態においては、ストッパー35による糸支持部15の移動阻止状態の解除を条件に、第2チャージ部材33、スライド連結部材34、糸支持部15、固定チューブ7および各コイルバネ22は、先端方向へ移動可能になり、これにより各コイルバネ22を発動させる動作が可能になる。
なお、これらレバー28およびロック部29により、トリガ手段が1対のコイルバネ(発動部材)22を発動させる動作を禁止するロック状態(駆動機構の作動が阻止されたロック状態)と、前記動作を可能にするロック解除状態(駆動機構の作動が可能なロック解除状態)とを切り換える切換手段が構成される。
次に、クリップ4について説明する。
図3に示すように、クリップ(閉鎖具)4は、クリップ本体(閉鎖具本体)40と、固定部である糸(第1の糸状体)46とを有している。
クリップ本体40は、アンカー41と、変形可能な変形部42と、アンカー41と変形部42とを接続する接続部44とで構成されている。これらアンカー41、変形部42および接続部44、すなわち、クリップ本体40は、同一の材料で一体的に形成されているのが好ましい。
アンカー41は、生体内組織膜の一方の面(内面)側から傷穴の周辺部(生体内組織膜の傷穴を含む部分)に密着して傷穴および傷穴の周辺部を覆う平面部(平面)412を有する部材であり、板状をなしている。
このアンカー41における後述する変形部42が接続された面(図3中上側の面)は、略平面をなしている。また、アンカー41は、接続部44が設けられている部位を中心にして遥動し得る(変形部42に対する角度を変更し得る)ようになっている。
変形部42は、略菱形の枠状体からなるパンタグラフ様形状をなしており、接続部44を介してアンカー41の平面部412の略中央に連結(接続)されている。
すなわち、変形部42は、アンカー41に対して略垂直な方向に伸び、アンカー41に対して略平行な方向に縮小した第1の形態と、アンカー41に対して略垂直な方向に縮み、アンカー41に対して略平行な方向に拡張した第2の形態との間において変形可能である枠状をなしている。従って、この変形部42は、図3に示す基本形態(基本形状)(自然状態)から、傷穴を通過可能な形態や、生体内組織膜の他方の面(外面)側からアンカー41とで生体内組織膜を挟み、傷穴を閉じることが可能な形態等、前記第1の形態と前記第2の形態との間の任意の形態に変形することができる。
生体内組織膜が、血管壁(生体管腔壁)である場合は、前記一方の面は、血管壁(生体管腔壁)の体表から遠位の面、すなわち、内面であり、前記他方の面は、血管壁(生体管腔壁)の体表から近位の面、すなわち、外面である。
ここで、本実施形態では、変形部42は、帯状体を4回屈曲させて四角形の環状をなす形状(帯状体を複数回屈曲させて多角形の環状をなす形状)としたものである。すなわち、変形部42は、4つのリンクを一体的に形成してなり、ヒンジ状に屈曲可能な4つの角部を有する四角形(四角形の枠状)をなしている。そして、図3中上下方向の対角位置にある2つの角部421、422のうちの図3中下側(アンカー41側)の角部422が、接続部44を介してアンカー41の平面部412略中央に連結され、接続部44の図3中上側の端部に対して移動不可能な不動部となっている。
これにより、変形部42は、角部421と角部422とが接近、離間するように変形する、すなわち直行する2方向へ伸縮変形することができ、かつ、アンカー41に対し、揺動することもできる。
また、2つの角部421、422のうちの図3中上側(アンカー41と反対側)の角部421の上面(アンカー41と反対側の表面)423は、湾曲凸面をなしている。この変形部42の角部421(変形部42のアンカー41と反対側の端部)の中央付近には、2つの孔(貫通孔)425および428が形成され、角部422の中央付近には、2つの孔(貫通孔)426および427が形成されている。
また、変形部42における図3中左右方向の対角位置にある2つの角部よりも上側の部分は、その両側部がそれぞれ細長く切り欠かれており、これにより4つの段差部429が形成されている。各段差部429には、カバーチューブ6の開口部61に変形部42が押し込まれる際、カバーチューブ6の先端が当接する。これにより、変形部42のカバーチューブ6の開口部61への挿入量が規制される。これによって、クリップ4を折り畳んだとき、アンカー41をより大きく傾斜させる(寝かせる)ことができ、クリップ4をよりコンパクトにすることができる。
また、接続部44は、板状をなしており、その中央付近には、孔(貫通孔)441が形成されている。この接続部44により、アンカー41と変形部42の角部422とを所定距離離間させることができる。
糸46は、変形部42のアンカー41と反対側の端部側と、変形部42のアンカー41側の端部側とに掛けられ、クリップ本体40に取り付けられている。本実施形態では、糸46は、変形部42の角部421(変形部42のアンカー41と反対側の端部)および接続部44を貫通した状態で、変形部42の角部421と接続部44とに掛けられている。すなわち、この糸46は、図3中上側から、順次、変形部42の角部421の孔425を挿通(貫通)し、角部422の孔426を挿入し、接続部44の孔441を挿通し、角部422の孔427を挿通し、角部421の孔428を挿通し、その角部421側(変形部42の外側)で、図4または図5に示すような形状の結び目461を形成している。このような結び目は、クリンチ・ノット(Clinch Knot)と呼ばれる。また、結び目461の図3中上側には、糸8が挿通する輪462が形成されている。
結び目461は、先端方向、すなわち、図3中下方に移動可能な結び方になっており、この結び目461を、糸46上を先端方向に移動させて糸46を締め付けることにより、変形部42が前記第1の形態と前記第2の形態との間の所定の形態に変形し、その状態を保持することができる。糸46が、変形部42が前記所定の形態になった状態を保持しているとき、その結び目461は、変形部42のアンカー41と反対側の端部、すなわち、角部421に位置する。結び目461は、糸46上を強く締め付けているため、強い力が加えられない限り自然に基端方向に移動することはない。
前記結び目461は、固定チューブ7の内径よりも大きく形成され、また、前記輪462は、固定チューブ7の内径よりも小さく形成されている。これにより、固定チューブ7によって、クリップ4の糸46の結び目461を移動させ、糸46を締め付けて変形部42を変形させる際、輪462は、固定チューブ7の管腔内に入ることができ、また、結び目461が固定チューブ7の管腔内に入ってしまうことを防止することができ、確実に、結び目461を移動させることができる。このようにして、糸46は変形部42の固定部として機能する。
前述したように、糸8は、糸46の輪462を挿通した状態で、固定チューブ7の管腔内を挿通する。
なお、前記糸46がこの糸8を兼用していてもよい。この場合、糸46で変形部42を固定した後、その糸46を結び目461より基端側で、はさみ等で切断すればよい。
また、前記糸46は、1本の糸(糸状体)を折り返してなり、一方の端部が折り返し部となる二重糸(二重糸状体)で構成され、その折り返し部により、輪462が形成されていてもよい。
前記クリップ4のクリップ本体40の少なくとも一部は、生体吸収性材料で構成されるのが好ましく、特に、クリップ本体40の主要部分(大部分)は、生体吸収性材料で全体を一体的に構成されるのが好ましい。これにより、クリップ本体40の主要部分が所定期間後に生体に吸収され、最終的に生体内に残らないので、人体への影響をなくすことができる。また、糸46も生体吸収性材料で構成されるのが好ましい。
用いられる生体吸収性材料としては、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン等の単体、あるいはこれらの複合体が挙げられる。
なお、クリップ4のクリップ本体40の構成材料としては、生体吸収性材料に限らず、例えば、樹脂や金属等の生体適合性材料を用いることができる。また、糸46の構成材料も生体吸収性材料には限定されない。
また、前記クリップ4のクリップ本体40として、特に、変形部42の変形機能に求められる材料物性としては、ヒンジ特性に優れたものであることが望ましい。具体的には、引張り強さ250〜500(Kg/cm)、伸び150〜800%、引張弾性率8〜20(×10Kg/cm)、曲げ強さ300〜700(Kg/cm)のものが好ましい。これらの物性値を満たすことによって、クリップ本体40は、ヒンジ特性に優れ、変形部42が所望の変形能を有することができる。
図11に示すように、クリップ4の変形部42がカバーチューブ6の先端部から離脱し、その変形部42が変形可能な状態で、糸8によりクリップ4の糸46が基端方向へ牽引されると、固定チューブ7の先端部71にクリップ4の糸46の結び目461が係止され、さらに、この結び目461を介して変形部42が係止され(間接的に係止され)、これにより結び目461が先端方向に移動して、糸46が締め付けられ、変形部42が変形する。
この場合、クリップ4がカバーチューブ6の開口部61に保持されているときは、クリップ4の変形部42は、図11(a)に示すように、アンカー41に対して略垂直な方向(カバーチューブ6の長手方向(軸方向))に伸び、アンカー41に対して略平行な方向(カバーチューブ6の径方向)に縮小した形態をなしている。そして、結び目461が先端方向に移動して糸46が締め付けられるにつれて、変形部42の角部421が図11中下側に移動してゆき、その変形部42は、図11(a)に示す形態から、図11(b)に示す形態、図11(c)および(d)に示す、アンカー41と変形部42で生体内組織膜を挟み、傷穴を閉じることが可能な形態へと、連続的に変形する。すなわち、変形部42は、アンカー41に対して略垂直な方向(カバーチューブ6の長手方向)に縮み、アンカー41に対して略平行な方向(カバーチューブ6の径方向)に拡張してゆく。
また、前述したように、結び目461は、強い力が加えられた場合にのみ先端方向へ移動可能な結び方になっているので、糸46により、変形部42が所定の形態になった状態が保持される。
このように、このクリップ4によれば、変形部42の変形の度合いを連続的に規制(調整)することができる(2つの角部421、422の間の距離を連続的に規制(調整)することができる)。すなわち、変形部42が所望の形態になった状態で、その状態を保持することができる。これにより、例えば、血管壁のような生体内組織膜が厚い人、薄い人、硬い人、軟らかい人等、種々の場合に対応することができる(様々な生体内組織膜の状態(状況)に対応することができる。
なお、本発明では、クリップ(閉鎖具)の構成は、アンカーおよび変形部を有しているものであれば、前記のものに限定されないことは言うまでもない。
例えば、本発明では、クリップの変形部の形状は、四角形に限らず、他の多角形でもよく、また、円環状、楕円環等の角のない枠状であってもよい。
また、クリップの変形部は、例えば、コラーゲン等の生分解性樹脂材料(合成樹脂材料)を主材料とするスポンジ状の多孔質体(多孔質材料)や繊維の集合体等で構成することができる。
また、クリップの固定部は、糸状体には限定されない。
図1、図2、図19および図20に示すように、配置装置3の手元部9のケーシング11は、ケーシング本体111と、ケーシング本体111に対し、配置装置3の軸方向(軸線方向)に移動(変位)可能に設置されたカバー部材112とを有している。カバー部材112は、ケーシング本体111の基端部に位置している。
レバー28は、ケーシング本体111の外側の上面に移動可能に設置されており、カバー部材112は、レバー28を覆う図19に示す第1の位置と、レバー28を露出させる図20に示す第2の位置とに移動し得るようになっている。第2の位置は、第1の位置よりも基端側に位置している。なお、ケーシング本体111およびカバー部材112には、それぞれ、ケーシング本体111に対するカバー部材112の移動方向を規制する図示しないガイド部が形成されている。
ケーシング本体111の基端部は、その基端部より先端側の部位よりも小さくなっており、カバー部材112が第1の位置に位置しているときは、ケーシング本体111の基端部が、カバー部材112の内側に挿入されている。
また、手元部9は、カバー部材112を第1の位置から第2の位置に移動させる際、そのカバー部材112の移動に抗した抵抗力を発生する抵抗力発生手段として、コイルバネ(弾性部材)121を有している。
コイルバネ121の先端側は、ケーシング本体111の基端部に接続され、コイルバネ121の基端側は、カバー部材112に接続されている。すなわち、コイルバネ121により、ケーシング本体111とカバー部材112とが連結されている。
コイルバネ121は、カバー部材112が第1の位置に位置しているとは、外力が付与されていない自然状態または、自然状態よりも若干伸長した状態になっている。そして、カバー部材112を第1の位置から第2の位置に移動させる際、コイルバネ121の弾性力(復元力)により、カバー部材112が先端方向に付勢されるとともに、ケーシング本体111が基端方向に付勢される。このコイルバネ121の付勢力(抵抗力)は、カバー部材112が第2の位置に接近するにしたがって徐々に増大する。
ここで、クリップ4により傷穴を閉じ、そのクリップ4を生体内に配置(留置)する操作において、アンカー41を位置決めする際は、第1の位置に位置するカバー部材112を把持し、配置装置3を基端方向に引っ張り、そのアンカー41を傷穴およびその傷穴の周辺部に当接させる。この生体内組織閉鎖装置1は、このアンカー41の位置決めの際、カバー部材112を介して配置装置3を引っ張る力がしきい値(例えば、400gf)に到達すると、コイルバネ121の付勢力に抗してカバー部材112が第2の位置に移動し、レバー28が露出するよう構成されている。
また、ケーシング本体111の下部には、カバー部材112を前記第2の位置に保持する保持手段として、コイルバネ(弾性部材)を有するボールプランジャ122が設置されている。なお、保持手段は、ボールプランジャ122には限定されず、この他、例えば、板バネ、コイルバネ等を用いることができる。
また、カバー部材112の下側の内壁には、ボールプランジャ122が挿入し得る大きさの凹部115が形成されている。この凹部115は、カバー部材112が第2の位置に位置しているときの、ボールプランジャ122に対応する位置に配置されている。
カバー部材112が第1の位置に位置しているとは、ボールプランジャ122のコイルバネは、カバー部材112に当接し、収縮した状態(収縮状態)になっており、カバー部材112は、ケーシング本体に対して移動し得るようになっている。そして、カバー部材112が第2の位置に移動すると、ボールプランジャ122が凹部115上に位置し、ボールプランジャ122のコイルバネが自然状態に復元し、そのボールプランジャ122は、凹部115内に挿入され、カバー部材112を係止する。これより、カバー部材112の先端方向および基端方向への移動が阻止され、カバー部材112は、第2の位置に保持される。
カバー部材112を第2の位置に移動させるために必要なカバー部材112を引っ張る力の大きさ(しきい値)の設定は、例えば、コイルバネ121のバネ定数等を設定(選択)することにより、行うことができる。
また、前記しきい値は、アンカー41の位置決めの際、そのアンカー41が、生体内組織膜の内面側から傷穴を越えず、かつ、生体内組織膜の内面側で、傷穴および傷穴の周辺部に当接しているときに相当する力に設定される。これにより、アンカー41の位置決めをより確実に行うことができる。
具体的には、前記しきい値は、150〜1500gf程度の範囲内の値に設定されることが好ましく、200〜1000gf程度の範囲内の値に設定されることがより好ましい。
アンカー41の位置決めの際、配置装置3を引っ張る力が、前記範囲内の力であれば、クリップ4(特に、アンカー)が血管内で分岐部や石灰化等の病変部に引っ掛かったとしても、そのクリップ4の引っ掛かりを解消することができ、アンカー41を傷穴および傷穴の周辺部に当接させることができ、また、アンカー41が傷穴から外側に抜けてしまうこともない。
次に、保持部材18について説明する。
図8〜図10に示すように、保持部材18は、全体として略筒状をなしており、基端側に配置される基端側部材18aおよび先端側に配置される先端側部材18bで構成されている。
基端側部材18aと先端側部材18bとは、先端側部材18bが基端側部材18aの内側(内周側)に嵌合し、一体化している。また、先端側部材18bの外周部には、1対の凸部181が形成され、基端側部材18aの各凸部181に対応する部位には、それぞれ、側孔182が形成されている。これにより、基端側部材18aと先端側部材18bとを嵌合すると、先端側部材18bの各凸部181がそれぞれ基端側部材18aの対応する側孔182に臨む縁部に係合し、基端側部材18aと先端側部材18bとが互いに固定される。なお、図8および図10では、各凸部181および各側孔182は、それぞれ、一方のみが見えている。以下、基端側部材18aと先端側部材18bとを個別にではなく、それらを一体化した状態の保持部材18を説明する。
保持部材18の先端側の内周部には、シース5のハブ(コネクタ)52の溝54に挿入し、その溝54内の面に係合し得る1対のリブ(凸条)183が形成されている。各リブ183は、それぞれ、周方向に沿って形成されている。これら各リブ183および溝54により、保持部材18とシース5のハブ52とが接続され、その状態が保持される。従って、各リブ183および溝54により、保持部材18とシース5のハブ52とを接続する第1の接続部が構成される。
また、保持部材18の基端側の外周部には、第1チャージ部材32の基部321の1対の爪326が挿入される溝184が形成されており、その溝184内の面に各爪326が係合し得るようになっている。この溝184は、周方向に沿って1周に亘って形成されている。これら溝184および各爪326により、保持部材18と手元部9とが接続され、その状態が保持される。従って、溝184および各爪326により、保持部材18と手元部9とを接続する第2の接続部が構成される。
この保持部材18は、比較的広い空間(内腔)(広空間)が形成されている広空間部191と、広空間部191よりも先端側に設けられ、広空間部191よりも狭い空間(狭空間)が形成されている狭空間部192と、広空間部191と狭空間部192との間に設けられ、前記広空間と前記狭空間とに連通する空間が形成されている移行部193とを有する収納部190備えている。なお、空間の横断面(軸線に対して垂直な断面)における面積の大小を、空間の広狭(大小)としている。
広空間部191は、最も広い空間を有し、先端側に設けられた最広空間部1911と、それよりも基端側に設けられた基端側空間部1912とで構成されている。
初期状態(組み立て直後の状態)において、クリップ4は、収納部190(本実施形態では、広空間部191および移行部193)に収納(保持)されている。この場合、クリップ4の変形部42は、その大部分が、広空間部191の基端側空間部1912に収納され、残部が、最広空間部1911に収納されている。そして、アンカー41は、移行部193および広空間部191の最広空間部1911に収納されている。
基端側空間部1912の横断面での内形形状(空間の形状)は、略四角形をなし、その各頂点は、丸みを帯びている。また、その四角形の所定の1対の辺は、図10の紙面に対して垂直な方向を向き、他の1対の辺は、図10中上下方向を向いている。これにより、クリップ4は、アンカー41の図3に示す幅Wの方向が図10の紙面に対して垂直な方向となるような姿勢で収納されている。
また、初期状態において、図示の構成では、クリップ4は、問題がない程度に、基端側空間部1912からその変形部42に僅かな負荷がかかっていてもよく、この場合、変形部42が自然状態に対しカバーチューブ6の径方向に潰す負荷が僅かにかかった状態(カバーチューブ6の長手方向に伸ばすように僅かに折り畳まれた状態)で、収納されている。
生体内組織閉鎖装置1を組み立てる際は、クリップ4を収納部190の所定の位置に収納した後、基端側部材18aと先端側部材18bとを嵌合し、一体化する。これにより、クリップ4の変形部42に問題となるような大きさの負荷をかけることなく、クリップ4を収納部190に収納することができる。
なお、クリップ4は、その変形部42に全く負荷がかからず、変形部42が全く変形しないように収納されていてもよい。また、クリップ4は、広空間部191のみに収納されていてもよい。
また、初期状態において、カバーチューブ6および固定チューブ7は、保持部材18の内腔に、保持部材18の基端から挿入されている。この場合、カバーチューブ6の開口部61は、広空間部191に位置し、固定チューブ7の先端部71は、保持部材18の広空間部191よりも基端側の部位に位置している。比較的硬い固定チューブ7が保持部材18の内腔に位置しているので、これにより、カバーチューブ6の折れ曲がり(キンク)を防止することができる。
また、保持部材18の広空間部191より基端側の部位(基端部186)の横断面での内形形状(内腔の形状)は、潰れた状態の変形部42を保持するのに適した形状(例えば、略楕円状)をなしている。一方、前述したように、固定チューブ7の先端部71の横断面での形状と、カバーチューブ6の固定チューブ7の先端部71に対応する部位の横断面での形状は、それぞれ、略楕円形をなしているので、保持部材18に対するカバーチューブ6および固定チューブ7の回転を防止することができる。なお、前記楕円の向きは、保持部材18が基端側に移動する際、カバーチューブ6の開口部61にクリップ4の変形部42が挿入されるように設定されている。
また、横断面における寸法は、保持部材18の基端部186の内腔よりも、カバーチューブ6の開口部61の方が大きく設定されている。これにより、保持部材18がカバーチューブ6の先端部から離脱してしまうのを防止することができる。
また、保持部材18の最基端部187の内径は、先端側から基端側に向かって漸増している。また、その部位の表面は、丸みを帯びている。これにより、保持部材18を基端側に移動させる際、カバーチューブ6が座屈してしまうのを防止することができる。
また、保持部材18の基端部186と最基端部187との境界部の内径は、その保持部材18とカバーチューブ6との間の隙間から血液が漏れないか、または、その漏れ量が非常に少なくなるように設定するのが好ましい。すなわち、保持部材18の基端部186と最基端部187との境界部の内径は、カバーチューブ6の外径よりも若干小さく設定するのが好ましい。
また、保持部材18は、その保持部材18が基端側に移動する際、クリップ4が、移行部193を経て、狭空間部192に挿入されるよう構成されている。
移行部193は、図10中下側に傾斜面194を有している。この傾斜面194は、先端側よりも基端側が図10中下側に位置するように傾斜している(先端側から基端側に向かって傾斜している)。
保持部材18が基端側に移動する際は、クリップ4は、この傾斜面194に沿って徐々に折り畳まれる。すなわち、クリップ4のアンカー41は、傾斜面194に沿って徐々に傾斜する。
一方、移行部193の図10中上側の面は、傾斜してない。これにより、クリップ4を、円滑に折り畳むことができる。
また、クリップ4が狭空間部192に挿入されると、その変形部42にかかる負荷が増大し、変形部42は、初期状態のときよりも圧縮され、図3に示す基本形態のときのクリップ4のアンカー41に対して略垂直な方向(カバーチューブ6の長手方向)に伸び、そのアンカー41に対して略平行な方向(カバーチューブ6の径方向)に縮小した形態(図11(a)参照)となる。これにより、クリップ4は、完全に折り畳まれ、この折り畳まれた状態(変形部42が圧縮された状態)で、変形部42が、カバーチューブ6の開口部61に押し込まれ、保持される(開口部61および変形部42について図13(b)参照)。
また、保持部材18は、内腔が狭空間部192の空間に連通する管状部185を有している。管状部185は、保持部材18の先端部の中央部に、先端側に向かって突出形成されている。シース5のハブ52と保持部材18とを接続する際は、この管状部185がハブ52の止血弁からそのハブ52内に挿入され、管状部185の内腔を介して、狭空間部192の空間とシース5の貫通孔51とが連通する。
また、管状部185の狭空間部192よりも先端側の部位の横断面での内形形状(内腔の形状)は、略四角形をなしており、保持部材18を基端側に移動させたとき、クリップ4のアンカー41(図3に示す幅Wの方向)が、その四角形の一方の対角線と略一致するようになっている。これにより、クリップ4が管状部185の内腔を通過する際、アンカー41の回転を防止することができる。
また、管状部185は、クリップ4が管状部185の内腔を通過するときの抵抗(摩擦抵抗)が、クリップ4が狭空間部192を通過するときの抵抗よりも大きくなるよう構成されている。具体的には、管状部185(先端側部材18b)は、前記四角形の対角線の長さが、アンカー41の幅Wよりも小さく設定され、かつ、柔軟性を有し、変形し得るようになっている。これにより、アンカー41が管状部185の内腔を通過する際、適度な抵抗(摩擦抵抗)が発現し、これによって、確実に、クリップ4の変形部42が、カバーチューブ6の開口部61に押し込まれ、保持される。また、適度な抵抗であるので、アンカー41が管状部185の内腔を通過するのを阻害することもない。
そして、保持部材18が基端側に移動する際、カバーチューブ6の開口部61に変形部42が保持されたクリップ4は、管状部185の内腔を通過し、保持部材18から排出され、シース5の貫通孔51に挿入される。この場合、クリップ4は、ハブ52の止血弁に接触することなく、シース5の貫通孔51に挿入されるので、確実に、正常な状態で、シース5の貫通孔51に挿入される。このようにして、クリップ4が保持部材18の収納部190に収納された状態から、クリップ4の変形部42がカバーチューブ6の開口部61に保持された状態になる。
なお、保持部材18の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。また、内部の視認性を確保するために、光透過性を有する(実質的に透明または半透明である)ものが好ましい。また、管状部185は、変形し得るように、比較的柔軟な樹脂材料等を用いるのが好ましい。
次に、生体内組織閉鎖装置1を用いて行なう止血作業の手順および生体内組織閉鎖装置1の作用について説明する。
図12(b)に示すように、カテーテルを用いた治療(PCI)や診断(CAG)の処置後、シース5が留置されており、このシース5を用いる。シース5の先端部は、傷穴を貫通し、血管内に挿入されている。
図1および図2に示すように、初期状態においては、レバー28は、ロック位置に位置し、ロック部29の突出部291がスライド連結部材34の突起346の先端側に当接して、突起346が突出部291に係止され、これにより、スライド連結部材34の先端方向への移動が阻止されている。また、ケーシング11のカバー部材112は、第1の位置に位置し、カバー部材112でレバー28が覆われており、レバー28を操作できないようになっている。
まず、術者(使用者)は、シース5のハブ52に、配置装置3の保持部材18を接続する。この場合、保持部材18の管状部185をハブ52の止血弁からそのハブ52内に挿入し、ハブ52を保持部材18の先端部の内側に押し込む。これにより、保持部材18の各リブ183がハブ52の溝54に挿入され、その溝54内の面に係合する。これによって、保持部材18とシース5のハブ52とが接続され、その状態が保持される。
次に、シース5および保持部材18をカバーチューブ6に沿って基端側に移動させる。
これにより、クリップ4は、カバーチューブ6の開口部61の先端に当接し、その開口部61により、係止される(先端側に押される)。これによって、クリップ4のアンカー41は、傾斜面194に沿って徐々に傾斜する(図10参照)。
そして、クリップ4が狭空間部192に挿入されると、変形部42にかかるカバーチューブ6の径方向の負荷が増大し、変形部42は、初期状態のときよりもカバーチューブ6の径方向に圧縮され、図3に示す基本形態のときのクリップ4のアンカー41に対して略垂直な方向に伸び、そのアンカー41に対して略平行な方向に縮小した形態となる。これにより、クリップ4は、完全に折り畳まれる。
また、アンカー41が管状部185の内腔を通過する際、適度な抵抗が発現し、これによって、クリップ4の変形部42が、カバーチューブ6の開口部61に押し込まれ、保持される。
そして、カバーチューブ6の開口部61に変形部42が保持されたクリップ4は、管状部185の内腔を通過し、保持部材18から排出され、シース5の貫通孔51に挿入される。このようにして、クリップ4が保持部材18の収納部190に収納された状態から、クリップ4の変形部42がカバーチューブ6の開口部61に保持された状態になる。
さらに、シース5および保持部材18をカバーチューブ6に沿って基端側に移動させ、第1チャージ部材32の基部321に、保持部材18を接続する。この場合、保持部材18の基端部を基部321の内側に押し込む。これにより、基部321の各爪326が保持部材18の溝184に挿入され、その溝184内の面に係合する。これによって、基部321と保持部材18(手元部9)とが接続され、その状態が保持される。すなわち、基部321とハブ52とが保持部材18を介して接続される(基部321と保持部材18とハブ52とが一体化する)。
次に、図12に示すように、コネクタ31の内管部311の長穴313の先端部の位置と、外管部312の長穴314の先端部の位置とが一致している状態で、シース5、保持部材18および第1チャージ部材32を基端方向に押し込み(移動させ)、第1チャージ部材32の基部321を内管部311内に挿入し、その基部321の突起327を内管部311の長穴313の先端部および外管部312の長穴314の先端部に位置させる。
この際、第1チャージ部材32とともに第2チャージ部材33が基端方向に移動し、これにより、コイルバネ22が、この第2チャージ部材33と糸支持部15とで挟まれて収縮(変形、活性化、チャージ)されてゆく。そして、第2チャージ部材33の1対の爪335が、スライド連結部材34の基部341に係合し、この後、第1チャージ部材32の1対の棒状体322の基端部325が、ケーシング11の1対の溝91に挿入され(図2参照)、この両棒状体322の基端部325の間隔が広がり(図2参照)、第2チャージ部材33の先端部の1対の凹部336と、第1チャージ部材32の1対の凸部323との係合が外れる(図2参照)。
これにより、第2チャージ部材33は、スライド連結部材34および糸支持部15に対して移動不能となり、コイルバネ22が、収縮状態(変形状態、活性状態)に保持されるとともに、固定チューブ7は、第2チャージ部材33とスライド連結部材34とで保持(略固定)される(糸支持部15が固定チューブ7に対して基端方向に移動するのが阻止される)。すなわち、第2チャージ部材33とスライド連結部材34と糸支持部15と固定チューブ7とコイルバネ22との位置関係が固定され、これらが一体的に移動し得るようになる。この状態をチャージ状態という。
この状態では、クリップ4(クリップ4のアンカー41)は、シース5の貫通孔(ルーメン)51内に収納されている。このため、前記第1チャージ部材32の基部321を内管部311内に挿入してチャージ状態にする際に、クリップ4により、血管壁を傷付けてしまうことはなく、非常に安全である。
次に、図13に示すように、外管部312を所定方向(図示例では、先端方向から見て反時計回り)に回転させる。これによって、外管部312の長穴314に臨む縁部により、突起327が、基端方向に押され、内管部311の長穴313に沿って基端方向に徐々に移動し、シース5の先端部からクリップ4のアンカー41およびカバーチューブ6が徐々に突出する。このようにして、シース5の先端部からカバーチューブ6の開口部61が突出するとともに、クリップ4のアンカー41が突出し、血管内に挿入されるとともに、第1チャージ部材32の基部321は、基端方向に移動し、さらに内管部311内に挿入され、固定される。なお、第1チャージ部材32は、その基部321が、ケーシング11の1対の突起93に当接することにより、突起93より基端方向への移動が阻止される。また、第1チャージ部材32と第2チャージ部材33との係合は既に外れているので、第2チャージ部材33は、移動しない。
このように、第1チャージ部材32の基部321の突起327を内管部311の長穴313の先端部および外管部312の長穴314の先端部に位置させた状態では、クリップ4は、シース5の貫通孔51内に収納されており、また、この状態から外管部312を回転操作することで、第1チャージ部材32の基部321が、基端方向に徐々に移動するので、クリップ4のアンカー41が、シース5の先端から血管壁に向って急激に突出してしまうのを確実に防止することができる。
次に、手元部9のケーシング11のカバー部材112を手指で把持し、その手元部9、すなわち、本体部2(配置装置3)をゆっくりと、一方向、すなわち、傷穴から引き抜く方向(基端方向)に引っ張り(移動させ)、クリップ4のアンカー41で血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆う(アンカー41の位置決めを行なう)(図14(b)参照)。クリップ4の変形部42は、血管の外側に移動する。
ここで、図19および図20に示すように、カバー部材112を基端方向に引っ張ると、その際、カバー部材112は、コイルバネ121の付勢力に抗して、ケーシング本体111に対し、第1の位置から基端方向に移動し、これと共に、生体内組織閉鎖装置1のクリップ4のアンカー41からケーシング本体111までの部位が、基端方向に移動する。そして、カバー部材112を引っ張る力がしきい値に到達すると、その間(カバー部材112を引っ張る力がしきい値に到達するまでの間)に、クリップ4のアンカー41は、傷穴および傷穴の周辺部に当接する。また、カバー部材112を引っ張る力がしきい値に到達したとき、カバー部材112は、第2の位置まで移動し、ボールプランジャ122が凹部115上に位置し、ボールプランジャ122のコイルバネが自然状態に復元し、そのボールプランジャ122は、凹部115内に挿入され、カバー部材112を係止する。なお、アンカー41が傷穴および傷穴の周辺部に当接した後は、生体内組織閉鎖装置1のクリップ4のアンカー41からケーシング本体111までの位置は、変化せず、カバー部材112のみが基端方向に移動する。
このように、カバー部材112が第2の位置に移動すると、レバー28が露出し、また、ボールプランジャ122により、カバー部材112の移動が阻止され、カバー部材112は、第2の位置に保持される。そして、レバー28が露出することにより、次の作業(操作)を行うことができる。
術者は、アンカー41が傷穴および傷穴の周辺部に当接した感触を得ても、前記のように、カバー部材112が第2の位置に移動するまで、さらにカバー部材112を基端方向に引っ張り、カバー部材112が第2の位置まで移動してレバー28が露出したこと等を確認することで、アンカー41が傷穴および傷穴の周辺部に当接して位置決めが完了したものと判断する。
なお、前記アンカー41の位置決めの際は、ロック部29により、第2チャージ部材33、スライド連結部材34、糸支持部15、固定チューブ7および各コイルバネ22の先端方向への移動が阻止されているので、位置決めが完了する前に各コイルバネ22が発動してしまうのを確実に防止することができる。
このようにして、容易かつ確実に、クリップ4のアンカー41の位置決めを行なうことができる。
次に、図14に示すように、レバー28を矢印bの方向に移動させ、ロック解除位置に位置させる。これにより、ロック部29が矢印bの方向に移動し、その突出部291が、スライド連結部材34の突起346より側方(突起346のない位置)に移動(退避)し、突出部291への突起346の係止が解除される。これによって、ストッパー35による糸支持部15の移動阻止状態の解除を条件に、第2チャージ部材33、スライド連結部材34、糸支持部15、固定チューブ7および各コイルバネ22は、先端方向へ移動可能になる。
次に、本体部2(配置装置3)をゆっくりと、傷穴から引き抜く方向(基端方向)に移動させて、本体部2を傷穴から引き抜く。これにより、すべての各操作(動作)が順次、連続して行われ、クリップ4により傷穴が閉じられて、そのクリップ4が生体内に配置(留置)される。以下、この際の手順や作用を詳細に説明する。
まず、図15に示すように、手元部9(ケーシング11)を基端方向に移動させると、クリップ4のアンカー41が血管壁の内面(体表から遠位の面)に当接しているので、糸支持部15は、糸8を介して先端方向に引っ張られる。そして、この糸8を介して糸支持部15に加わる力(引っ張り力)が、所定のしきい値を超えると、ピン170の突起172が、ストッパー35のストッパー本体351の隙間から抜け、第2チャージ部材33、スライド連結部材34、糸支持部15、固定チューブ7および各コイルバネ22が、一体的に、ケーシング11に対して先端方向に移動する。
ここで、仮に、前記ロック部29によりスライド連結部材34の先端方向への移動が阻止された状態でのアンカー41の位置決めにおいて、例えば、血管内でクリップ4が引っ掛かったりして、その位置決めが不完全だったとしても、ピン170がストッパー35から抜ける(ロックが解除される)前にクリップ4が外れることが期待でき、そのクリップ4を傷穴まで移動させ、アンカー41を傷穴およびその周辺組織に当接させることができる。このように、クリップ4のアンカー41の位置決め操作が2重に行なわれるので、アンカー41を傷穴およびその周辺組織に確実に当接させることができる。
前記第2チャージ部材33、スライド連結部材34、糸支持部15、固定チューブ7および各コイルバネ22が、ケーシング11に対して先端方向に移動すると、固定チューブ7と共に、クリップの変形部42がカバーチューブ6に対して先端方向へ移動し、カバーチューブ6の先端部から変形部42が離脱し、変形部42が変形可能になる。
そして、図16に示すように、スライド連結部材34の1対の棒状体342の基端部347が、1対のレール36の孔部362に位置するまで移動すると、各棒状体342の基端部347は、それぞれ、側方(矢印E、Fの方向)に移動(変位)することが可能になる。一方、スライド連結部材34は、各コイルバネ22の復元力により、糸支持部15に対して先端方向に付勢されているので、各棒状体342の基端部347は、その付勢力により、各突起155に沿って略側方に移動して各孔部362に挿入され(退避し)、各棒状体342の爪343が、糸支持部15の各突起155から外れる。
これにより、スライド連結部材34による糸支持部15と第2チャージ部材33との連結が解除され、糸支持部15が、第2チャージ部材33、スライド連結部材34および固定チューブ7に対して基端方向に移動するのが可能となる。また、前記スライド連結部材34による糸支持部15と第2チャージ部材33との連結を解除することにより、糸支持部15と、第2チャージ部材33、スライド連結部材34および固定チューブ7との相対的な移動を可能とすることで、各コイルバネ22を変形状態(活性状態)に保持する規制が解除される。
これにより、糸支持部15は、各コイルバネ22の復元力によって、第2チャージ部材33、スライド連結部材34および固定チューブ7に対して、基端方向に移動する。このように、スライド連結部材34、糸支持部15の1対の突起155、第2チャージ部材33の1対の突出部334および1対のレール36の孔部362は、各コイルバネ22を活性状態に保持する規制を解除することによって各コイルバネ22を発動させるトリガ手段として機能する。また、スライド連結部材34、糸支持部15の1対の突起155および第2チャージ部材33の1対の突出部334は、各コイルバネ22を活性状態に保持する規制手段として機能する。また、糸支持部15と第2チャージ部材33とを連結しているスライド連結部材34の各棒状体342の基端部347を側方(各棒状体342の爪343が糸支持部15の各突起155から外れる方向)へ移動させる動作(トリガ動作)は、術者が手元部9を基端側に引き抜く(移動させる)動作および各コイルバネ22の付勢力によって自動的に行なわれる。
前記糸支持部15が固定チューブ7に対して基端方向に移動すると、図16(b)に示すように、糸8が基端方向へ移動し、その糸8によりクリップ4の糸46が基端方向へ牽引され、固定チューブ7の先端部71にクリップ4の糸46の結び目461が係止され、さらに、この結び目461を介して変形部42が係止され(間接的に係止され)、これにより結び目461が先端方向に移動して、糸46が締め付けられ、変形部42が変形する。
これにより、変形部42が血管壁の外側から傷穴および傷穴の周辺部を覆い、アンカー41が血管壁の内側から傷穴および傷穴の周辺部を覆い、これらアンカー41と変形部42とで血管壁が挟み込まれ、傷穴が閉じる。そして、糸46により、変形部42が前記の形態になった状態が保持(固定)される。
なお、糸支持部15、ピン170、ストッパー35、第1チャージ部材32、第2チャージ部材33、スライド連結部材34、各コイルバネ22と、各ガイドバー37により、変形部42を変形させる動作を行う駆動機構の主要部が構成される。
また、ロック部29およびスライド連結部材34の突起346により、前記駆動機構の作動を阻止するロック機構の主要部が構成される。
また、前記スライド連結部材34による糸支持部15と第2チャージ部材33との連結が解除(各コイルバネ22を変形状態に保持する規制が解除)された後、すなわち、クリップ4の変形部42の変形が完了した後、図17に示すように、クリップ4のアンカー41が血管壁の内面に当接した状態で、手元部9(ケーシング11)を基端方向にさらに移動させると、ケーシング11が糸支持部15に対して基端方向にさらに移動する。すなわち、糸支持部15がケーシング11に対して先端方向にさらに移動する。
そして、糸支持部15に設けられているピン170が、ケーシング11のリブ92の先端部より先端側に位置するまで移動すると、段差部921でピン170が回動してその突起172が伏倒する。
これにより、ピン170による糸8と糸支持部15との連結が解除され、これによって糸8とクリップ4の糸46との連結が解除される(糸8によるクリップ4の保持状態が解除される)。すなわち、糸8の折り返し部81がピン170の突起172から外れ、その糸8をクリップ4の糸46の輪462から抜き取ることができるようになる。従って、前記段差部921により、連結解除手段および保持状態解除手段が構成される。
そして、引き続き、手元部9(ケーシング11)を基端方向に移動させると、まずは、本体部2のみ(シース5、カバーチューブ6および固定チューブ7の先端部まで)が患者から抜去される。この段階では、図17(b)に示すように、糸8の折り返し部81は、クリップ4の糸46の輪462から抜けずに、患者の体外に位置し、糸8によりクリップ4が保持されている。
すなわち、この生体内組織閉鎖装置1では、構造および機構上、糸8の長さが比較的長く設定されるので、本体部2が患者から抜去された直後の段階では、糸8の折り返し部81がクリップ4の糸46の輪462から抜けておらず、糸8によりクリップ4が保持されているとともに、糸8の折り返し部81は、患者の体外に位置している。このため、術者は、本体部2と、糸8の折り返し部81とを掴んでいることで、糸8を介してクリップ4を保持(確保)していることができ、これにより、種々の事態に対応することができ、安全性が非常に高い。この場合、例えば、術者は、血管内のクリップ4を、糸8を介して保持しつつ、手術で取り出すこともできる。
問題がなければ、図18に示すように、手元部9(ケーシング11)を基端方向にさらに移動させ、患者から糸8を抜去する。これにより、クリップ4が生体内に配置(留置)される。
以上説明したように、この生体内組織閉鎖装置1によれば、クリップ4のアンカー41の位置決めを容易かつ確実に行うことができる。
すなわち、アンカー41の位置決めの際、カバー部材112を基端方向に引っ張ると、カバー部材112が第1の位置から第2の位置に移動するまでの間に、クリップ4が必要かつ十分な大きさの力で基端方向に引っ張られ、たとえ、クリップ4が血管内で分岐部や石灰化等の病変部に引っ掛かったとしても、そのクリップ4の引っ掛かりを解消することができ、アンカー41を傷穴および傷穴の周辺部に当接させることができ、また、クリップ4を引っ張る力が大き過ぎてアンカー41が傷穴から外側に抜けてしまうこともない。
また、術者(使用者)は、このアンカー41の位置決めにおいては、カバー部材112が第2の位置まで移動してレバー28が露出したこと等を確認することで、アンカー41が傷穴および傷穴の周辺部に当接し、アンカー41の位置決めが完了したことを把握することができる。
また、カバー部材112が第2の位置まで移動し、その第2の位置に保持され、レバー28が露出するまでは、レバー28を操作することができないので、アンカー41の位置決めが不完全な状態で、クリップ4の変形部42を変形させる操作を行ってしまうことを防止することができる。
また、前記アンカー41の位置決めが完了し、レバー28を操作してロック解除状態とした後は、手元部9(ケーシング11)を基端方向(一方向)に移動させるだけの操作で、すべての各操作(動作)が術者の操作を必要とすることなく行われ、クリップ4により傷穴が閉じられて、そのクリップ4を生体内に配置(留置)することができる。このため、片手でも容易に操作することができ、血管壁等の生体内組織膜に形成された傷穴に対し、止血作業を容易、迅速かつ確実に行なうことができる。すなわち、傷穴を容易、迅速かつ確実に閉じる(閉鎖する)ことができる。
特に、コイルバネ22の復元力によりクリップ4の変形部42を変形させるので、術者は、手作業でクリップ4の変形部42を変形させる操作を行う必要がなく、また、常に一定の締め込み力を得ることができ、傷穴を極めて容易、迅速かつ確実に閉じることができる。
また、クリップ4の変形部42が第1の形態と第2の形態との間の所望の形態になった状態で、糸46により、その状態を保持することができる。これにより、様々な生体内組織膜の状態(状況)に対応することができる。
<第2実施形態>
図21は、本発明の生体内組織閉鎖装置の第2実施形態におけるケーシングを示す断面図、図22および図23は、それぞれ、図21に示す生体内組織閉鎖装置のケーシングを示す断面図である。
また、説明の都合上、図21〜図23において、図中の左側を、「基端」、右側を「先端」、上側を「上」、下側を「下」として説明する。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態は、クリップ4のアンカー41の位置決めが完了したことを示す提示手段をさらに有すること以外は、前記第1実施形態と同様である。
すなわち、図21に示すように、第2実施形態の生体内組織閉鎖装置1では、ボールプランジャ122が、カバー部材を第2の位置に保持する保持手段の機能と、提示手段の機能とを有している。
また、ケーシング11のカバー部材112の下側の内壁には、その基端側に、段部113が形成され、先端側に、凸部114が形成されており、さらに、その凸部114の先端側の直後に、凹部115が形成されている。凸部114の表面は、その基端から凹部115との境界までは、丸みを帯びている。そして、凸部114の表面は、凹部115との境界に、カバー部材の移動方向に対して垂直な面を有し、これにより、凹部115内の底面との間に、所定の落差が形成されている。
また、段部113は、カバー部材112が第1の位置に位置しているときの、ボールプランジャ122に対応する位置に配置され、凹部115は、カバー部材112が第2の位置に位置しているときの、ボールプランジャ122に対応する位置に配置されている。
図21に示すように、カバー部材112が第1の位置に位置するときは、ボールプランジャ122は、段部113に位置し、ボールプランジャ122のコイルバネは、自然状態、または若干収縮した状態となっている。
前述したように、カバー部材112を基端方向に引っ張ると、その際、カバー部材112は、コイルバネ121の付勢力に抗して、ケーシング本体111に対し、第1の位置から基端方向に移動する。そして、図23に示すように、ボールプランジャ122は、凸部114を乗り越え、そのコイルバネの弾性力により伸長し、凹部115内の底面に衝突し、その凹部115内に挿入される。これにより、カバー部材112の先端方向への移動が阻止され、カバー部材112は、第2の位置に保持される。
ここで、図22に示すように、ボールプランジャ122が凸部114まで到達し、その凸部114を乗り越えるときのクリック感が、術者の手指に伝わり、このクリック感により、術者は、アンカー41の位置決めが完了したことを把握する。
また、ボールプランジャ122が凸部114を乗り越え、凹部115内の底面に衝突するとき、音が発生し、この音により、術者は、アンカー41の位置決めが完了したことを把握する。
なお、アンカー41の位置決めが完了したことを示す提示手段として、この他、例えば、色の変化により、その位置決めが完了したことを把握し得るような構成のものを設けてもよい。具体的には、例えば、カバー部材112の所定箇所に、透明な窓部を設け、その窓部からケーシング本体111の色を視認し得るように構成し、その窓部から視認される色が、カバー部材112が第1の位置に位置しているときと、第2の位置に位置しているときとで、異なるようにする。
この生体内組織閉鎖装置1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、この生体内組織閉鎖装置1では、アンカー41の位置決めが完了したことを、触覚および聴覚、さらには視覚で、把握することができ、これにより、より容易かつ確実に、アンカー41の位置決めが完了したことを確認することができる。
<第3実施形態>
図24は、本発明の生体内組織閉鎖装置の第3実施形態におけるケーシングを示す断面図である。
また、説明の都合上、図24において、図中の左側を、「基端」、右側を「先端」、上側を「上」、下側を「下」として説明する。
以下、第3実施形態について、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態は、抵抗力発生手段が、ケーシング本体111側とカバー部材112側との間に摩擦力を生じさせるものであること以外は、前記第2実施形態と同様であり、構造上は、コイルバネ121を有していないこと以外は、前記第2実施形態と同様である。
すなわち、図24に示すように、第3実施形態の生体内組織閉鎖装置1では、抵抗力発生手段として、ボールプランジャ122が設けられている。また、カバー部材112の下側の内壁の高さは、基端側から先端側向って徐々に高くなっている。これにより、カバー部材112を第1の位置から第2の位置に移動させる際、ケーシング本体111とボールプランジャ122との間に、摩擦力が生じ、この摩擦力は、カバー部材112が第2の位置に接近するにしたがって徐々に増大する。
カバー部材112を第2の位置に移動させるために必要なカバー部材112を引っ張る力の大きさ(しきい値)の設定は、例えば、ボールプランジャ122のコイルバネのバネ定数、頭部の大きさ、形状、材質、凸部114の高さ、形状、材質等を設定(選択)することにより、行うことができる。
この生体内組織閉鎖装置1によれば、前述した第2実施形態と同様の効果が得られる。
なお、さらに、前述した第2実施形態のようなコイルバネ121を設けてもよいことは、言うまでもない。
以上、本発明の生体内組織閉鎖装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
なお、前記実施形態では、操作部材は、レバーであるが、本発明では、これに限らず、例えば、電気的なスイッチであってもよい。
また、前記実施形態では、糸8の2つの端部のうち、一方を手元部9内に固定し、他方を連結解除されるものとしたが、本発明では、両端とも同時に解除されるものとすることもできる。そのように構成すれば、糸8はクリップ4に接続されたまま生体側に残ることとなる。その後、糸8は術者の手技により、自由に除去することができる。
また、本発明では、コイルバネ(第1弾性部材)22を変形状態(活性状態)に保持する規制の解除(トリガ手段)が、例えば、スイッチやボタンの操作等で行われるようになっていてもよい。
1 生体内組織閉鎖装置
2 本体部
3 配置装置
4 クリップ
40 クリップ本体
41 アンカー
412 平面部
42 変形部
421、422 角部
423 上面
425〜428 孔
429 段差部
44 接続部
441 孔
46 糸
461 結び目
462 輪
5 シース
51 貫通孔
52 ハブ
53 ポート部
54 溝
6 カバーチューブ
61 開口部
7 固定チューブ
71 先端部
8 糸
81 折り返し部
9 手元部
11 ケーシング
11a 上カバー
11b 下カバー
111 ケーシング本体
112 カバー部材
113 段部
114 凸部
115 凹部
121 コイルバネ
122 ボールプランジャ
14 カバーチューブ支持部
143 孔部
15 糸支持部
150 凹部
155 突起
156〜158 孔部
170 ピン
171 基部
172 突起
18 保持部材
18a 基端側部材
18b 先端側部材
181 凸部
182 側孔
183 リブ
184 溝
185 管状部
186 基端部
187 最基端部
190 収納部
191 広空間部
1911 最広空間部
1912 基端側空間部
192 狭空間部
193 移行部
194 傾斜面
22 コイルバネ
28 レバー
29 ロック部
291 突出部
31 コネクタ
311 内管部
312 外管部
313、314 長穴
315 リブ
32 第1チャージ部材
321 基部
322 棒状体
323 凸部
324 孔部
325 基端部
326 爪
327 突起
33 第2チャージ部材
331〜333 孔部
334 突出部
335 爪
336 凹部
34 スライド連結部材
341 基部
342 棒状体
343 爪
344、345 孔部
346 突起
347 基端部
35 ストッパー
351 ストッパー本体
352 支持部
36 レール
361 溝
362 孔部
37 ガイドバー
38、39 ガイドバー支持部
91 溝
92 リブ
921 段差部
93 突起

Claims (9)

  1. 生体内組織膜を貫通する望ましくない穴を閉じる生体内組織閉鎖装置であって、
    前記生体内組織膜の一方の面側から前記穴の周辺部に当接するアンカーと、変形可能な変形部とを有し、前記穴を閉じる閉鎖具と、
    前記閉鎖具を着脱自在に保持し、前記穴を前記閉鎖具で閉じる操作を行なって、その閉鎖具を生体内に配置する配置装置とを備え、
    前記配置装置は、前記変形部を変形させる動作を行う駆動機構と、
    前記駆動機構の作動を阻止するロック機構と、
    前記ロック機構により前記駆動機構の作動が阻止されたロック状態と、前記駆動機構の作動が可能なロック解除状態とに切り替える操作を行う操作部材と、
    前記操作部材を覆う第1の位置と前記操作部材を露出させる第2の位置とに移動し得るカバー部材と、
    前記カバー部材を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させる際、該カバー部材の移動に抗した抵抗力を発生する抵抗力発生手段とを有し、
    前記第1の位置に位置する前記カバー部材を把持して前記配置装置を基端方向に引っ張り、前記アンカーを前記穴の周辺部に当接させる該アンカーの位置決めの際、前記配置装置を引っ張る力がしきい値に到達すると、前記抵抗力発生手段が発生する抵抗力に抗して前記カバー部材が前記第2の位置に移動し、前記操作部材が露出するよう構成されていることを特徴とする生体内組織閉鎖装置。
  2. 前記抵抗力発生手段は、前記カバー部材が前記第2の位置に接近するにしたがって、前記抵抗力を徐々に増大させるものである請求項1に記載の生体内組織閉鎖装置。
  3. 前記配置装置は、手元側に、ケーシング本体と、該ケーシング本体に移動可能に設置された前記カバー部材とを有するケーシングを備え、
    前記操作部材は、前記ケーシング本体に設けられている請求項1または2に記載の生体内組織閉鎖装置。
  4. 前記抵抗力発生手段は、前記ケーシング本体と前記カバー部材とを連結する弾性部材である請求項1ないし3のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  5. 前記抵抗力発生手段は、前記ケーシング本体側と前記カバー部材側との間に摩擦力を生じさせるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  6. 前記しきい値は、前記アンカーの位置決めの際、該アンカーが、前記生体内組織膜の一方の面側から前記穴を越えず、かつ、前記生体内組織膜の一方の面側で、前記穴の周辺部に当接しているときに相当する力に設定される請求項1ないし5のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  7. 前記しきい値は、150〜1500gfの範囲内の値に設定される請求項1ないし6のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  8. 前記カバー部材を前記第2の位置に保持する保持手段を有する請求項1ないし7のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
  9. 前記位置決めが完了したことを示す提示手段を有する請求項1ないし8のいずれかに記載の生体内組織閉鎖装置。
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