JP2010233552A - 高病原性口腔細菌の高感度検出法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、試料中の口腔細菌のタンパク質抗原であるPAおよび/またはコラーゲン結合タンパク質であるCBPを検出することを含み、PAが検出されないことおよび/またはCBPが検出されることにより、出血増悪口腔細菌の検出および/または出血増悪の危険性が高い対象のスクリーニングおよび/または対象における出血増悪の危険性の判定を行う方法、ならびにかかる方法に用いるための検出試薬およびキットを提供する。
【選択図】 なし
Description
本発明はまた、口腔細菌が、Streptococcus mutansである、前記いずれかの方法に関する。
本発明はさらに、PAが、
(1)配列番号1、17、19、21または23で表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)(1)のポリペプチドに対して1または2以上の変異を含むが、(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(3)配列番号2、18、20、22または24で表される核酸配列もしくはその相補配列またはその断片にストリンジェントな条件下においてハイブリダイズする核酸配列によりコードされるアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(4)配列番号1、17、19、21または23で表されるアミノ酸配列と70%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド、
からなる群より選択される、前記方法に関する。
本発明はさらに、PAが、配列番号1、17、19、21または23で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む、前記方法に関する。
(1)配列番号5または9で表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)(1)のポリペプチドに対して1または2以上の変異を含むが、(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(3)配列番号6または10で表される核酸配列もしくはその相補配列またはその断片にストリンジェントな条件下においてハイブリダイズする核酸配列によりコードされるアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(4)配列番号5または9で表されるアミノ酸配列と70%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチド、
からなる群より選択される、前記方法に関する。
本発明はまた、CBPが、配列番号5または9で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む、前記方法に関する。
また、本発明は、出血増悪口腔細菌の検出のための、口腔細菌PA特異的抗体に関する。
PA検出試薬、および
CBP検出試薬
を少なくとも含む、出血増悪口腔細菌の検出および/または出血増悪の危険性が高い対象のスクリーニングおよび/または対象における出血増悪の危険性の判定のためのキットに関する。
また、本発明は、口腔細菌PAタンパク質またはPAタンパク質をコードする核酸に結合する物質を含む、血小板凝集抑制剤に関する。
また、本発明は、口腔細菌CBPまたはCBPタンパク質をコードする核酸に結合する物質を含む、出血増悪抑制剤に関する。
また、本発明は、口腔細菌CBPを含む、コラーゲン露出部位への物質送達用担体に関する。
さらに、本発明は、コラーゲンに対する血小板の感受性が低い対象のための、上記出血治療剤に関する。
また、本発明は、口腔細菌除去剤を含む、出血増悪予防剤に関する。
(1)配列番号1、17、19、21または23で表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)(1)のポリペプチドに対して1または2以上、好ましくは1〜20個、1〜15個、1〜10個、1または数個の変異を含むが、(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(3)配列番号2、18、20、22または24で表される核酸配列もしくはその相補配列またはその断片にストリンジェントな条件下においてハイブリダイズする核酸配列によりコードされるアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、または
(4)配列番号1、17、19、21または23で表されるアミノ酸配列と70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
として定義される。
好ましくは、PAは、配列番号1、17、19、21または23で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む。より好ましくは、PAは、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む。
(1)配列番号5または9で表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)(1)のポリペプチドに対して1または2以上、好ましくは1〜20個、1〜15個、1〜10個、1または数個の変異を含むが、(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(3)配列番号6または10で表される核酸配列もしくはその相補配列またはその断片にストリンジェントな条件下においてハイブリダイズする核酸配列によりコードされるアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、または
(4)配列番号5または9で表されるアミノ酸配列と70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
として定義される。
好ましくは、CBPは、配列番号5または9で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む。
一態様において、PA検出剤は、口腔細菌PA特異的抗体を含む。本発明者らにより開発されたPA特異的抗体を用いて、高病原性のS. mutansの存在または非存在を、迅速且つ容易に検出することができる。PA特異的抗体は、好ましくは、配列番号1のアミノ酸配列を含むポリペプチドまたはその免疫原性断片によって誘導される抗体またはそのフラグメントである。あるいは、PA特異的抗体は、配列番号1、17、19、21または23のアミノ酸配列に対し、少なくとも80%の相同性を有し、かつ配列番号1、17、19、21または23のアミノ酸配列を含むポリペプチドに対する抗体産生を誘導する免疫原性を有するポリペプチドによって誘導される抗体またはそのフラグメントであってもよい。例えば、上記ポリペプチドを含むリコンビナントPA(例えば、Nakano et al., 2006, Microbes and Infection, 8:114-121を参照)を抗原として、モノクローナルまたはポリクローナル抗体を得ることができる。
本発明において、抗体のフラグメントは、例えば限定されずに、Fab、Fab’、F(ab’)2、scFv、dsFv(ジスルフィド安定化V領域断片)、およびCDR含有断片などの種々の機能的断片を含む。
一態様において、キットは、PA検出試薬として、口腔細菌PA特異的抗体を含む。
一態様において、キットは、CBP検出試薬として、I型コラーゲンによりコートされた基材(マイクロプレート、試験管、スライドグラスなど)を含む。
別の態様において、キットは、CBP検出試薬として、CBP特異的抗体を含む。
− 唾液採取スピッツなどの唾液採取用器具(滅菌で採取および播種しやすいものであれば材質や形状は特に限定されない)。
− 唾液を10μl程度採取することができるスポイトなどの採取器具。
− S. mutans選択培地(専用培地A)。例えば、滅菌基材に、MSB寒天培地(Mitis-salivarius寒天培地(Difco Laboratoriesなど)に抗生物質(例えば、バシトラシン(SIGMA-ALDRICHなど))とスクロース(和光純薬など)とを添加したもの)をコートしたもの。基材は、ディッシュやウェルプレートであれば特に限定されないが、典型的には、24ウェル程度のプレート(例えば24 well with Lid MICROPLATE(IWAKI)など)を用いる。バシトラシンは、好ましくは約100 unit/mlで用いる。スクロースは、好ましくは約15%で用いる。
− アネロパックやCO2チャンバーなどの、嫌気条件下において培養を行うための密封および/または脱酸素装置。
− 菌のコロニーをピックアップするための、滅菌棒(つまようじやチップのようなもの)。
− ピックアップしたコロニーを培養するための液体培地(専用培地B)。例えば、ディスポーサブルの試験管に、滅菌したBrain Heart Infusion(BHI)液体培地(Difco Laboratories)を加えたもの。
− 菌液を10μl程度採取できるスポイトなどの採取器具。
− S. mutans検出のための専用培地(専用培地C)。例えば、基材に、スクロース(和光純薬)含有BHI溶液100μlを添加したもの。基材は、ウェルプレートや試験管などであれば特に限定されないが、典型的には、96ウェルプレート(例えばMULTI WELL PLATE for ELISA(スミロン)など)を用いる。スクロースは、約1%で用いる。
− 洗浄液(洗浄液A:PBS溶液または滅菌水を用いることができるが、好ましくはPBS溶液を用いる。)
− グラム陽性菌検出試薬(バッファー1:例えば、滅菌蒸留水にグラム陽性菌検出試薬として約0.5%のクリスタルバイオレット(和光純薬など)を加えた溶液)。
− 媒染試薬(バッファー2:前記菌検出試薬に応じて好適な媒染試薬を選択することができる。例えばクリスタルバイオレットに対しては、7%酢酸(和光純薬など)溶液または滅菌水を用いることができるが、好ましくは酢酸溶液を用いる。)
− PA欠失S. mutansの検出のためのプレート。滅菌のウェルプレートであれば特に限定されないが、典型的には96ウェルプレート(MICROTEST U-Bottom(BECTON DICKINSON)など)を用いる。
− 洗浄液(洗浄液B:PBS溶液または滅菌水にTriton X-100(和光純薬など)などの界面活性剤を約0.05%添加した溶液。好ましくはPBS溶液を用いる。)
− バッファー(バッファー3:pH6.8のトリス塩緩衝液、100mM ジチオスレイトール(和光純薬など)、20%グリセリン(和光純薬など)を混合したもの。)
− ブロッキング液(バッファー4:PBST溶液にスキムミルク(BECTON DICKINSONなど)を約5%加えた溶液。)
− 一次抗体(バッファー5:PBSTに抗PA抗血清を約0.1%添加した溶液)
− 二次抗体(バッファー6:PBSTに一次抗体宿主の免疫グロブリンに対する抗体(Dakopattsなど)を約0.1%添加した溶液。)
− 発色試薬(バッファー7:AP(100mM 2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、5mM 塩化マグネシウム、100mM 塩化ナトリウム)緩衝液に、NBT溶液(和光純薬)を終濃度0.6%で、BCIP溶液(和光純薬)を終濃度0.33%で加えた溶液。)
− CBP保有S. mutansの検出のための専用培地(専用培地D:分析3で使用した専用プレートに、0.6%酢酸を添加した滅菌蒸留水とI型コラーゲン(Sigma)を 9:1の割合で混合した溶液を添加したもの。)
− 洗浄液(洗浄液A:PBS溶液または滅菌水を用いることができるが、好ましくはPBS溶液を用いる。)
− バッファー(バッファー8:洗浄液Aに約5%ウシアルブミン(Sigma)を加えたもの。)
− 洗浄液(洗浄液C:PBS溶液または滅菌水に約0.01%のTween 20(和光純薬)などの界面活性剤を加えた溶液。好ましくはPBS溶液を用いる。)
− 固定液(バッファー9:例えば滅菌蒸留水に約25%のホルムアルデヒド(和光純薬)を加えたもの。)
− グラム陽性菌検出試薬(例えば上記バッファー1:滅菌蒸留水に、グラム陽性菌検出試薬として約0.5%のクリスタルバイオレット(和光純薬)を加えた溶液)
− 媒染試薬(例えば上記バッファー2:7%酢酸(和光純薬など)溶液または滅菌水を用いることができるが、好ましくは酢酸溶液を用いる。)
分析1.S. mutansの培養
分析2.S. mutansの検出
分析3.PA欠失S. mutansの検出
分析4.CBP保有S. mutansの検出
唾液採取スピッツで被験者の唾液を少量採取する。スポイトで唾液をスピッツから10μl採取し、S. mutans選択寒天培地(例えば上記の専用培地A)に播種して、37℃で48時間、好ましくは嫌気条件下において培養を行う。培養後、菌のコロニーが生えていることを肉眼で確認し、コロニーをピックアップして液体培地(例えば上記の専用培地B)に加えて、37℃で18時間培養し、以下の分析2、3、4に使用する。S. sobrinusがスムースコロニーを形成するのに対してS. mutansはラフコロニーを形成するので、好ましくはラフコロニーをピックアップする。
培地(例えば上記の専用培地C)に分析1の方法により培養した菌液を10μl加えて、37℃で3時間インキュベートする。前記培地を洗浄液(例えば上記洗浄液A)で3回洗った後、3回目の洗浄液を加えた状態で約15分静置する。洗浄液を除去し、再度前記培地を洗浄液Aで1回洗った後、グラム陽性菌染色試薬を含むバッファー(例えば上記バッファー1)を加え、1分静置する。洗浄液で3回洗浄し、媒染剤を含むバッファー(例えば上記バッファー2)を加える。培地の色が変化した場合、S. mutans陽性と判定し、培地の色に変化がない場合、S. mutans陰性と判定する。染色試薬と媒染剤が既に組み合わされた形態の試薬を用いてもよい。
(1)サンプル調整
上記分析1の方法により培養した菌液に適当なバッファー(例えば上記バッファー3)を加えて、沸騰した湯に10分間浸漬した後、保存する場合は冷凍保存する。
1)上記(1)により作製したサンプルをプレートに加え、4℃で一晩静置する。
2)プレートを洗浄液(例えば上記洗浄液B)で3回洗浄した後、スキムミルク(例えば上記バッファー4)を加え、常温で1時間静置する。
3)プレートを洗浄液で3回洗浄した後、一次抗体(例えば上記バッファー5)を加え、常温で1時間反応させる。
4)プレートを洗浄液で3回洗浄した後、標識二次抗体(例えば上記バッファー6)を加え、常温で1時間反応させる。
5)プレートを洗浄液で3回洗浄した後、発色試薬(例えば上記バッファー7)を加え、適切な時間の経過後、液の色の変化を観察する。液の色が変化した場合、PA陽性と判定し、液の色が変化しない場合、PA陰性と判定する。
(1)培地(例えば上記用培地D)を洗浄液(例えば上記洗浄液A)で3回洗浄した後、アルブミンを含むバッファー(例えば上記バッファー8)を加え、37℃で1時間静置する。
(2)界面活性剤を含む洗浄液(例えば上記洗浄液C)で3回洗浄した後、上記1の方法により培養した菌液を加え、37℃で2時間インキュベートする。
(3)洗浄液(例えば上記洗浄液A)で3回洗浄した後、固定液(例えば上記バッファー9)を加え、常温で30分静置する。
(4)洗浄液で3回洗浄した後、グラム陽性菌染色試薬(例えば上記バッファー1)を加え、1分静置する。
(5)洗浄液Aで3回洗浄した後、媒染剤(例えば上記バッファー2)を加える。
液の色が変化した場合、CBP陽性と判定し、液の色が変化しない場合、CBP陰性と判定する。
また、S. sobrinus 、S. sanguinis、S. oralis、S. gordonii、およびS. salivariusなどの培養物をコントロールとして用い、分析1ではS. mutansおよびS. sobrinus以外の菌が生育しないことを、分析3ではPA保有S. mutans以外の菌が陽性反応を示さないこと、また、分析4ではCBP保有S. mutans以外の菌が陽性反応を示さないことを、それぞれ確認することができる。
したがって、本発明はまた、口腔細菌PAタンパク質またはPAタンパク質をコードする核酸の止血剤の製造への使用、さらには、口腔細菌PAタンパク質またはPAタンパク質をコードする核酸を投与する工程を含む止血方法を提供する。
したがって、本発明はまた、口腔細菌PAタンパク質またはPAタンパク質をコードする核酸に結合する物質のPA発現口腔細菌による血小板凝集の抑制剤の製造への使用、さらには、口腔細菌PAタンパク質またはPAタンパク質をコードする核酸に結合する物質を投与する工程を含む、PA発現口腔細菌による血小板凝集を抑制する方法を提供する。
したがって、本発明はまた、口腔細菌CBPまたはCBPタンパク質をコードする核酸に結合する物質の出血増悪抑制剤の製造への使用、さらには、口腔細菌CBPまたはCBPタンパク質をコードする核酸に結合する物質を投与する工程を含む、出血増悪抑制方法を提供する。
したがって、本発明はまた、口腔細菌CBPの組織におけるコラーゲン露出部位の検出剤の製造への使用、さらには、口腔細菌CBPを投与する工程を含む、組織におけるコラーゲン露出部位の検出方法を提供する。
また、本発明は一態様において、対象へ上記コラーゲン露出部位の検出剤を投与することを含む、出血部位の診断のための方法に関する。さらに、本発明は一態様において、対象へ上記コラーゲン露出部位への物質送達用担体の有効量を投与することを含む、出血に関連する疾患の処置方法に関する。
投与頻度は、用いる組成物の性状や、上記のような対象の条件によって異なるが、例えば、1日多数回(すなわち1日2、3、4回または5回以上)、1日1回、数日毎(すなわち2、3、4、5、6、7日毎等)、1週間毎、数週間毎(すなわち2、3、4週間毎等)であってもよい。
本発明における用語「対象」は、任意の生物個体を意味し、好ましくは動物、さらに好ましくは哺乳動物、さらに好ましくはヒトの個体である。
例1:マウス脳出血モデルにおけるStreptococcus mutansの病原性の検討
脳出血に対するS. mutansの各株のもたらす影響およびその要因について、マウス脳動脈損傷モデルを用いて検討した。
1.S. mutans菌株
抜歯後菌血症患者の血液より分離されたTW295株(血清型k)、および感染性心内膜炎患者の血液より分離されたTW871株(k型)を用いた。これらの菌株は、東京女子医科大学より供与された。また、標準株として日本人小児口腔より分離されたMT8148株(c型)を供試菌として用いた。
BALB/c系マウス(8週齢オス、体重20〜30g)に対し、1×107集落形成単位(Colony Forming Unit;CFU)の供試菌を頸静脈より感染させた。菌感染直後に光増感反応によって片側の中大脳動脈に損傷を与え、軽度の脳出血を発症させた。血管傷害の24時間後に動物を安楽死させ、摘出した脳組織を一定間隔ごとにスライスして、出血部位の面積を定量化した。また、血管を損傷後、TW295株を投与して3時間後に摘出した脳組織から作製したサンプルを、電子顕微鏡で観察した。また、脳およびその他の臓器(肺・肝臓・小腸)における菌の局在を、以下のS. mutans特異的プライマー(Hoshino et al.(2004) Dian Microbiol Infect Dis 48:195-199, 2004)を用いたPCR法にて検討した。
S. mutans特異的プライマー:
フォワード:5’-GGC ACC ACA ACA TTG GGA AGC TCA GTT-3’(配列番号11)
リバース:5’-GGA ATG GCC GCT AAG TCA ACA GGA T-3’(配列番号12)
ICR系マウス(8週齢オス、体重35〜40g)より採取した全血と1×107CFU/mlの供試菌とを反応させ、5分後に4.0μgのI型コラーゲンを加えたのち、血小板凝集計(CHRONO-LOG)を用いて血小板凝集能を測定した。血小板凝集率は、全血とコラーゲンのみを反応させた結果を100%として示した。各々の株の血小板凝集率の差を、t検定もしくはANOVAにより評価した。また、マウス全血より多血小板血漿を抽出し、1×109CFU/mlの供試菌と反応させ、5分後にコラーゲンを加えて反応させたものを2%グルタルアルデヒドにて固定し、電子顕微鏡で観察した。
供試菌を1×109CFU/mlになるように生理食塩水で調整し、その電位をゼータ電位測定システム(電気泳動光散乱光度計ELSZ)を用いて測定した。
TW295株のCBPをコードするcnm遺伝子全配列(配列番号4:DDBJアクセッション番号AB469913)に基づき設計した以下のプライマーにより、TW295株のcnm遺伝子断片を増幅した。
cnm増幅用プライマー:
cnm1F 5’-GAC AAA GAA ATG AAA GAT GT-3’(配列番号13)
cnm1R 5’-GCA AAG ACT CTT GTC CCT GC-3’(配列番号14)
Nakano et al. Microbes Infect. 2006 8(1):114-21に記載の方法に従い、MT8148株のPAをコードするpac遺伝子全配列(配列番号2:DDBJアクセッション番号X14490)に基づいたプライマーを用いて、上記CND株と同様の方法により、PD株を作成し、確認を行った。
pac増幅用プライマー
pac-F 5’-GCG CGC ATG CTT TAT TCA GAT TTG GAG GAT-3’(配列番号15)
pac-R 5’-GCG AAA GCG CAT GCT GTG ATT TAT CGC TTC-3’(配列番号16)
2002年〜2003年に大阪大学歯学部小児歯科を受診した小児患者170人から分離した170株のS. mutansについて、PAおよびCBPの保有頻度を調べた。また、代表的な菌株における出血増悪の悪性度を、マウス脳出血モデルにおいて判定した。
1.マウス脳出血モデルにおける検討:
全く菌を投与しないコントロール群においては非常に軽度の脳出血が認められた。一方、MT8148株を感染させた群においては、脳出血の悪化は認められなかったが、血液分離株であるTW295株やTW871株を投与した群では、脳出血の劇的な悪化が認められた(図4)。走査型電子顕微鏡観察により、血管損傷部の血管内皮に付着するS. mutans菌体を確認した(図5)。PCR法によって各臓器への菌の移行を検討したところ、TW295株では損傷側の脳においてのみ S. mutansの局在が認められた(図6)。
図7は、マウス全血を用いた血小板凝集能の検討結果を示す。(A)MT8148株とTW871株について血小板凝集率を測定した。(A)と同様の方法により、58の臨床株の血小板凝集率を測定し、結果を、供試菌の血清型別(B)または分離の由来別(口腔内または血液)(C)により示す。(D)MT8148株とその遺伝子不活株であるGDおよびPD、ならびにTW295およびTW871株について血小板凝集率を比較した。MT8148株と比較して、TW295株やTW871株では、全血血小板凝集能の有意な低下が認められた(A、B)。また、口腔から分離された株と比較して、血中から分離された株では、血小板凝集能の有意な低下が認められた(C、D)。また、電子顕微鏡下にて、I型コラーゲン、供試菌、血小板を反応させてその状態を観察したところ、MT8148株との反応では血小板が正常に活性化されたのに対して、TW295株との反応では血小板の活性化は認められなかった(図8)。
生理食塩水中に溶解させた条件では、TW295株およびTW871株のゼータ電位は,それぞれ−13.51mVと−8.42mVであり、MT8148株(−0.75mV)よりも低い値を示した。
本研究で用いた脳出血マウスモデルにおいて、血液分離株であるTW295株およびTW871株は、標準株であるMT8148株と比較して脳出血を劇的に悪化させることが示された。これらの血液分離株は、菌表面の膜電位が標準株にくらべて大きく変化していることより、血小板とコラーゲンの相互作用に影響を与え、その結果、血小板凝集を抑制する可能性が示唆された。この血小板凝集抑制作用が、脳血管傷害における脳出血を誘発、悪化させることにつながるものと考えられる。具体的には、血管内皮損傷後、高い負の電荷を有する菌が正の電荷を有する露出したコラーゲンと高い親和性を示し、血小板との反応を抑制することにより、出血が持続するものと考えられる(図9)。
臨床分離株を用いたこれまでの研究から、S. mutansによる脳出血の悪化に菌体表層タンパク抗原が関与している可能性が考えられたため、主要な表層タンパク抗原であるPAおよびCBPの遺伝子欠損株を作製し、PAおよびCBPが脳出血に与える影響を調べた。
表1は、小児患者170人から分離した170株のS. mutansについて、S. mutansの菌体表層タンパク質の保有頻度を調べた結果をまとめたものである。悪性度とはマウス脳出血モデルにおける各菌株が及ぼす出血領域の面積から推定している。
材料と方法
供試菌:検出系の確立には以下の菌を用いた。
S. mutans MT8148株(PA+/CBP−)/TW295株(PA−/CBP+)
S. sobrinus B13株/6715株
S. sanguinis ATCC10556株
S. oralis ATCC10557株
S. gordonii ATCC10558株
S. salivarius HHT株
(操作時間約5分、待ち時間(菌の培養など)2日)
S. mutansの培養には以下のものを用いる:
・唾液採取スピッツ(滅菌で採取および播種しやすいものなら特に限定されない)
・唾液を10μl採取することができる専用スポイト
・専用培地A(寒天培地)(24ウェルプレート(例えば、24 well with Lid MICROPLATE(IWAKI)など、24ウェル程度のプレートであれば特に限定されない)に、Mitis-salivarius寒天培地(Difco Laboratories)にバシトラシン(100 unit/ml;SIGMA-ALDRICH)と15%スクロース(和光純薬)とを添加したMSB寒天培地をコートしたもの。アネロパックを添付することが好ましい。)
・菌のコロニーをピックアップするための、滅菌したつまようじのようなもの
・専用培地B(液体培地)(滅菌したBrain Heart Infusion(BHI)液体培地(Difco Laboratories)を加えたディスポーサルの試験管)
唾液採取スピッツで被験者の唾液を少量採取する。専用スポイトで唾液をスピッツから10μl採取し、専用培地Aに播種して、37℃で48時間、好ましくは嫌気条件下において培養を行う。培養後、菌のコロニーが生えていることを肉眼で確認し、コロニー(ラフコロニーが望ましい)をピックアップして専用培地Bに加えて、37℃で18時間培養し、以下の分析2、3、4に使用する。S. sobrinus 、S. sanguinis、S. oralis、S. gordonii、およびS. salivarius培養物をコントロールとして用い、分析1において、S. mutansおよびS. sobrinus以外の菌が生育しないことを確認する。
(操作時間約15分、待ち時間(菌の培養など)約3時間)
上記分析1のミュータンスレンサ球菌培養法は、ミュータンスレンサ球菌群(S. mutans/S. sobrinus)が生育しやすい条件を整えているが、バシトラシン耐性を有するミュータンスレンサ球菌以外の菌が生えることもあるため、このステップで確認を行う。
・菌液を10μl採取できる専用スポイト
・専用培地C(96ウェルプレート(例えばMULTI WELL PLATE for ELISA(スミロン))に、1%スクロース(和光純薬)含有BHI溶液100μlを添加したもの)
・洗浄液A(PBS溶液)
・バッファー1(滅菌蒸留水に0.5%クリスタルバイオレット(和光純薬)を加えた溶液)
・バッファー2(7%酢酸(和光純薬)溶液)
専用培地Cに分析1の方法により培養した菌液を10μl加えて、37℃で3時間インキュベートする。専用培地Cを洗浄液Aで3回洗った後、3回目の洗浄液Aを加えた状態で約15分静置する。洗浄液Aを除去し、再度専用培地Cを洗浄液Aで1回洗った後、100μlのバッファー1を専用培地Cに加え、1分静置する。洗浄液Aで3回洗浄し、バッファー2を200μl加える。
培地の色が変化した場合、S. mutans陽性と判定し、培地の色に変化がない場合、S. mutans陰性と判定する。
(操作時間約30分、待ち時間(菌の培養など)約11時間30分)
PA欠失S. mutansを検出するために、以下のものを用いる:
・専用プレート(96ウェルプレート;MICROTEST U-Bottom(BECTON DICKINSON))
・洗浄液B(分析2で使用した洗浄液AにTriton X-100(和光純薬)を0.05%添加したPBST溶液)
・バッファー3(pH6.8のトリス塩緩衝液、100mM ジチオスレイトール(和光純薬)、20%グリセリン(和光純薬)を混合したもの)
・バッファー4(PBST溶液にスキムミルク(BECTON DICKINSON)を5%加えた溶液)
・バッファー5(PBSTにウサギ抗PA抗血清(当教室保有)を0.1%添加した溶液)
・バッファー6(PBSTにブタ抗ウサギ免疫グロブリン抗体(Dakopatts)を0.1%添加した溶液)
・バッファー7(AP(100mM 2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、5mM 塩化マグネシウム、100mM 塩化ナトリウム)緩衝液に、NBT溶液(和光純薬)を終濃度0.6%で、BCIP溶液(和光純薬)を終濃度0.33%で加えた溶液)
(1)サンプル調整
上記分析1の方法により培養した菌液100μlにバッファー3を加えて、沸騰した湯に10分間浸漬した後、保存する場合は冷凍保存する。
(2)PA欠失S. mutansの検出
1)上記(1)により作製したサンプルを専用プレートに100μl加え、4℃で一晩静置する。
2)専用プレートを洗浄液Bで3回洗浄した後、バッファー4を100μl加え、常温で1時間静置する。
3)専用プレートを洗浄液Bで3回洗浄した後、バッファー5を100μl加え、常温で1時間反応させる。
4)専用プレートを洗浄液Bで3回洗浄した後、バッファー6を100μl加え、常温で1時間反応させる。
5)専用プレートを洗浄液Bで3回洗浄した後、バッファー7を100μl加え、15分後液の色の変化を観察する。液の色が変化した場合、PA陽性と判定し、液の色が変化しない場合、PA陰性と判定する。S. sobrinus 、S. sanguinis、S. oralis、S. gordonii、およびS. salivarius培養物をコントロールとして用い、分析3においてPA保有S. mutans以外の菌が陽性反応を示さないことを確認する。
(作業時間約30分、待ち時間(菌の培養など)約3時間30分)
CBP保有S. mutansの検出には、以下のものを用いる
・専用培地D(分析3で使用した専用プレートに、0.6%酢酸を添加した滅菌蒸留水とI型コラーゲン(Sigma)を 9:1の割合で混合した溶液を添加したもの)
・洗浄液A(上記分析2(S. mutansの検出方法)で使用しているものと同じもの)
・バッファー8(洗浄液Aに5%ウシアルブミン(Sigma)を加えたもの)
・洗浄液C(洗浄液Aに0.01% Tween 20(和光純薬)を加えたPBST溶液)
・バッファー9(滅菌蒸留水に25%ホルムアルデヒド(和光純薬)を加えたもの)
・バッファー1(上記分析2で使用しているものと同じもの)
・バッファー2(上記分析2で使用しているものと同じもの)
(1)専用培地Dを洗浄液Aで3回洗浄した後、バッファー8を200μl加え、37℃で1時間静置する。
(2)洗浄液Cで3回洗浄した後、上記1の方法により培養した菌液を200μl加え37℃で2時間インキュベートする。
(3)洗浄液Aで3回洗浄した後、バッファー9を200μl加え、常温で30分静置する。
(4)洗浄液Aで3回洗浄した後、バッファー1を200μlを96ウェルプレートに加え、1分静置する。
(5)洗浄液Aで3回洗浄した後、バッファー2を200μl加える。
液の色が変化した場合、CBP陽性と判定し、液の色が変化しない場合、CBP陰性と判定する。S. sobrinus 、S. sanguinis、S. oralis、S. gordonii、およびS. salivarius培養物をコントロールとして用い、分析4においてCBP保有S. mutans以外の菌が陽性反応を示さないことを確認する。
図11は、3個体の対象から採取した唾液サンプル(A、BおよびC)中のS. mutansがPAおよび/またはCBP保有株であるか否かを分析した結果の例である。分析1のステップにおいて、専用培地A(バシトラシン選択寒天培地)で唾液サンプルを培養した結果、A、BおよびCのいずれも、コロニー形成を確認した。形成されたコロニーをピックアップし、専用培地B中で37℃で18時間培養した。また、S. sobrinus 、S. sanguinis、S. oralis、S. gordonii、およびS. salivarius培養物をコントロールとして同様の培養を行い、分析1において、S. mutansおよびS. sobrinus以外の菌が生育しないことを確認した。
上記分析2〜4においてより精度の高い判定を得るためには、分析1においてできるだけ多くのS. mutansを培養し、かつできるだけS. mutans以外の菌が混入していないことが重要であると考えられる。培養のための条件として、(1)好気条件/嫌気条件での培養、(2)抗生物質(バシトラシン)濃度、(3)栄養(スクロース)濃度について検討を行った。図12は、バシトラシンを、定法のMSB培地中のバシトラシンを1当量としたときの(a)1当量および(b)5当量で、スクロースを、定法のMSB培地中のスクロースを1当量としたときの1〜4当量で、各々MSB培地に添加した場合に分離された菌全量に対するS. mutansの割合を示すグラフである。嫌気条件下において、1当量のバシトラシンおよび1当量のスクロースを用いた場合に、最も高い濃度でS. mutansが単離できることが明らかとなった。したがって、より精度の高い判定を得るためには、密封できる容器中で嫌気条件において(例えばアネロパックを添付した密封パック中で)、通常のMSB培地中に含まれているものと同じ濃度のバシトラシン(100 unit/ml程度)およびスクロース(15%程度)を培地に添加して培養することが必要であることが明らかとなった。
採取後時間が経過した唾液を用いて分析を行った場合に、例4で求めた至適条件下において、病原性S. mutansを検出するために使用可能な唾液の保存期間を検討した。
図13は、採取した当日に滅菌生理食塩水で段階希釈した唾液をMSB寒天培地に播種した場合に分離できたS. mutansの分離率を100%として、採取してから0〜6ヶ月間経過した唾液をサンプルとして分析1を行った場合のS. mutansの分離率を示すグラフである。唾液は採取後−20℃で凍結保存したものを用いた。サンプル数:N=8、ただし1〜2ヶ月前のサンプルのみN=6。結果から、サンプルとする唾液は、好ましくは3ヶ月以内、好ましくは2ヶ月以内、最も好ましくは1ヶ月以内に使用することが望ましいと考えられる。
Claims (20)
- 出血増悪口腔細菌を検出する方法であって、試料中の口腔細菌のPAおよび/またはCBPを検出することを含み、PAが検出されないことおよび/またはCBPが検出されることにより、出血増悪口腔細菌が存在すると判断する、前記方法。
- 出血増悪の危険性が高い対象のスクリーニング方法であって、対象から得られた生体試料中の口腔細菌のPAおよび/またはCBPを検出することを含み、PAが検出されないことおよび/またはCBPが検出されることにより、出血増悪の危険性が高いと判断する、前記方法。
- 対象における出血増悪の危険性の判定方法であって、対象から得られた生体試料中の口腔細菌のPAおよび/またはCBPを検出することを含み、PAが検出されないことおよび/またはCBPが検出されることにより、前記対象において出血増悪の危険性が高いと判断する、前記方法。
- 出血が破綻性出血である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 口腔細菌が、Streptococcus mutansである、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- PAが、
(1)配列番号1、17、19、21または23で表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)(1)のポリペプチドに対して1または2以上の変異を含むが、(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(3)配列番号2、18、20、22または24で表される核酸配列もしくはその相補配列またはその断片にストリンジェントな条件下においてハイブリダイズする核酸配列によりコードされるアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(4)配列番号1、17、19、21または23で表されるアミノ酸配列と70%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
からなる群より選択される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。 - PAが、配列番号1、17、19、21または23で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む、請求項6に記載の方法。
- CBPが、
(1)配列番号5または9で表されるアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)(1)のポリペプチドに対して1または2以上の変異を含むが、(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(3)配列番号6または10で表される核酸配列もしくはその相補配列またはその断片にストリンジェントな条件下においてハイブリダイズする核酸配列によりコードされるアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
(4)配列番号5または9で表されるアミノ酸配列と70%以上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつ(1)のポリペプチドと同等の機能を有するポリペプチド、
からなる群より選択される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。 - CBPが、配列番号5または9で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチドを含む、請求項8に記載の方法。
- 口腔細菌のPA検出剤および/またはCBP検出剤を含む、出血増悪口腔細菌の検出用試薬。
- 出血増悪口腔細菌の検出のための、口腔細菌PA特異的抗体。
- PA検出試薬、および
CBP検出試薬
を少なくとも含む、出血増悪口腔細菌の検出および/または出血増悪の危険性が高い対象のスクリーニングおよび/または対象における出血増悪の危険性の判定のためのキット。 - 口腔細菌PAタンパク質またはPAタンパク質をコードする核酸を含む、止血剤。
- 口腔細菌PAタンパク質またはPAタンパク質をコードする核酸に結合する物質を含む、PA発現口腔細菌による血小板凝集抑制剤。
- 口腔細菌CBPまたはCBPタンパク質をコードする核酸に結合する物質を含む、出血増悪抑制剤。
- 口腔細菌のCBPを含む、組織におけるコラーゲン露出部位の検出剤。
- 口腔細菌のCBPを含む、コラーゲン露出部位への物質送達用担体。
- 口腔細菌のCBPおよび止血剤を含む、出血治療剤。
- コラーゲンに対する血小板の感受性が低い対象のための、請求項18に記載の出血治療剤。
- 口腔細菌除去剤を含む、出血増悪予防剤。
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