JP2010232432A - 磁場発生装置及びその利用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】メインコイル及びシールドコイルの間の領域に生じた磁場を有効に利用する。
【解決手段】磁場発生装置1は、メインコイル5と、メインコイル5の径方向外側に、メインコイル5と同心に配置されたシールドコイル6と、メインコイル5の内部に設けられた中央パイプ21と、メインコイル5及びシールドコイル6の間に設けられた複数の周辺パイプ7と、を有する。シールドコイル6の径方向外側に生じた、メインコイル5の磁場は、当該磁場とは反対向きの、シールドコイル6の磁場によって弱められる。そして、中央パイプ21を用いて、水がメインコイル5の内部に配置され、複数の周辺パイプ7を用いて、水がメインコイル5及びシールドコイル6の間に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクティブシールド方式を用いる磁場発生装置及びその利用方法に関する。
NMR(Nuclear Magnetic Resonance spectroscopy;核磁気共鳴分光法)などにおいては、強磁場を発生させるために超電導コイルが用いられる。超電導コイルに通電して強磁場を発生させると、コイルの周囲に漏れ磁場が生じる。コイル周辺の機器や人体に対する漏れ磁場の影響を軽減するため、従来、磁場発生装置は、漏れ磁場を低減するように構成されている。
特許文献1には、アクティブシールド方式により漏洩磁場を低減する超電導マグネットが開示されている。アクティブシールド方式とは、磁場発生用超電導コイル(メインコイル)の外側に、メインコイルとは逆向きの磁場を発生する超電導コイル(シールドコイル)を設け、シールドコイルの外側に生じるメインコイルの磁場を、シールドコイルの磁場によって弱めることにより、漏れ磁場を低減する方式である。
特開2001−102212号公報
アクティブシールド方式の磁場発生装置は、メインコイルの内側に強磁場が発生し、且つ、シールドコイルの外側の漏れ磁場がほぼ完全に無くなるように設計される。その結果、メインコイル及びシールドコイルに挟まれた領域には、比較的弱い磁場(例えば、磁束密度の大きさが、メインコイルの内側における磁束密度の二割程度の磁場)が生じる。従来、この領域には着目されていないが、この領域の磁場についても、有効に利用されることが望ましい。
そこで、本発明の目的は、メインコイル及びシールドコイルの間の領域に生じた磁場を有効に利用できる磁場発生装置及びその利用方法を提供することである。
(1)上記の課題を解決するために、本発明に係る磁場発生装置は、アクティブシールド方式によって漏れ磁場を低減するものであって、超電導コイルから成るメインコイルと、超電導コイルから成り、前記メインコイルの径方向外側に、前記メインコイルと同心に配置されたシールドコイルと、前記メインコイルの内部に設けられた第1配置手段と、前記メインコイル及び前記シールドコイルの間に設けられた第2配置手段と、を有する。前記第1配置手段を用いて、磁場利用対象物が、前記メインコイルの内部に配置され、前記第2配置手段を用いて、磁場利用対象物が、前記メインコイル及び前記シールドコイルの間に配置される。
この構成では、アクティブシールド方式により、シールドコイルの外側に生じるメインコイルの磁場が、シールドコイルの磁場によって弱められ、漏れ磁場が低減される。
また、メインコイル内部の強磁場領域(中央領域)の磁場を利用しつつ、メインコイル外部の弱い磁場も利用できる。そのため、メインコイル及びシールドコイルの間の領域(周辺領域)に生じた磁場を有効に利用できる。
なお、「超電導コイル」は、超電導物質から成る線材を、ソレノイド状(円筒状)に巻くことによって形成されている。超電導コイルの材料としては、ニオブチタン(NbTi)、ニオブスズ(NbSn)その他の高温超電導物質を用いることができる。
また、超電導コイルの冷却方式は、液体冷媒(液体ヘリウム、液体水素など)によって、コイルを直接冷却する方式(液体冷媒型の冷却方式)、及び、ガス冷媒(ヘリウムガスなど)を用いて間接的にコイルを冷却する方式(伝導冷却方式)、のどちらであってもよい。また、超電導コイルの冷却方式は、極低温冷却機を用いて冷却する方式(無冷媒冷却方式)であってもよい。
この磁場発生装置においては、中央領域(メインコイルの内部領域)の磁場、並びに、周辺領域(メインコイル及びシールドコイルの間の領域)の磁場を、例えば、(a)磁性体(強磁性体)の磁化処理(磁性体から永久磁石を作る処理)、(b)物性測定(電気抵抗、比熱等の測定)、(c)磁場下での分析(核磁気共鳴分光法、電子スピン共鳴などによる分析)、(d)磁性体分離(流体中に含まれる磁性体粒子を磁場でフィルタリングすることにより、(i)不純物としての磁性体を除去する、または、(ii)有用材料としての磁性体を抽出する)、(e)水の磁気処理、に利用できる。
「磁場利用対象物」については、上記の例で説明すると、(a)磁性体の磁化処理においては磁性体(又は磁性体を含む材料)が該当し、(b)物性測定、及び(c)分析においては、測定及び分析の対象となる材料が該当し、(d)磁性体分離においては、磁性体を含む流体などが該当し、(e)水の磁気処理においては、水が該当する。
「第1配置手段」及び「第2配置手段」については、上記の例で説明すると、(a)磁性体の磁化処理、(b)物性測定、及び(c)分析においては、設置台(対象材料が設置される台)などが該当し、(d)磁性体分離、及び(e)水の磁気処理においては、磁性体を含む流体の流路となるパイプや、液体を入れておく水槽などが該当する。パイプ及び水槽の材質としては、磁場を遮断しない材料であればよく、例えば、(A)アルミニウムや銅などの非磁性金属、(B)非磁性金属を母材とする非磁性合金、(C)アクリル樹脂などの合成樹脂、(D)CFRPやGFRPなどの繊維強化プラスチック、などを利用できる。
第1配置手段は、上記の例のようなものには限られず、磁場利用対象物を、中央領域(メインコイルの内部領域)の適当な位置に設置できるもの、または適当な位置に案内できるものであればよい。
また、第2配置手段は、上記の例のようなものには限られず、磁場利用対象物を、周辺領域(メインコイル及びシールドコイルの間の領域)の適当な位置に設置できるもの、または適当な位置に案内できるものであればよい。
第1配置手段による磁場利用対象物の「配置」とは、(i)磁場利用対象物を、中央領域(メインコイルの内部領域)に設置すること、及び、(ii)流体としての磁場利用対象物が中央領域を通過するように、流路を制限して流体(磁場利用対象物)を流すことをいう。
また、第2配置手段による磁場利用対象物の「配置」とは、(i)磁場利用対象物を、周辺領域(メインコイル及びシールドの間の領域)に設置すること、及び、(ii)流体としての磁場利用対象物が周辺領域を通過するように、流路を制限して流体(磁場利用対象物)を流すことをいう。
また、中央領域と周辺領域とで、磁場の用途が異なっていてもよい。例えば、中央領域の磁場がNMRに用いられ、周辺領域の磁場が磁気処理に用いられてもよい。そして、第1配置手段及び第2配置手段は、種類が異なるものであってもよい。また、第1配置手段に配置される磁場利用対象物と、第2配置手段に配置される磁場利用対象物とは、異なっていてもよい。
(2)本発明に係る磁場発生装置においては、上記(1)の特徴に加えて、前記第2配置手段は、液体の流路となるパイプであってもよい。この構成では、メインコイルとシールドコイルとの間の領域にパイプが配置されるため、周辺領域の磁場を水の磁気処理に利用できる。
水の磁気処理(液体処理)については、例えば、特開昭63−296888号公報、特開2005−40694号公報、特開2007−21424号公報に記載されている。具体的には、水に対して、適当な条件下で磁気処理(磁力を作用させること)を行なうことにより、吸収性及び浸透性に優れた水が得られ、また、その水を流通させることにより、管内面の不純物(スケール)を除去したり、管内面に不純物が付着するのを防止したりすることができる。さらに、水の磁気処理には、水と接触する金属部材の腐食を防止する効果があり、めっき処理や表面処理などに用いる水に磁気処理を行なうことにより、処理の品質向上を図ることができる。
なお、パイプの形状及び配置方向については、例えば、パイプが、直線的に延びるように形成されており、且つ、メインコイル及びシールドコイルの軸方向に沿って配置されていてもよい。また、パイプの中心軸が、メインコイルの軸方向に対して傾いていてもよい。また、パイプが、メインコイルの仮想中心軸を中心として、螺旋状に形成されていてもよい。
(3)本発明に係る磁場発生装置においては、上記(1)の特徴に加えて、前記第2配置手段は、液体の流路となる、直線的に形成された複数のパイプであり、前記複数のパイプは、前記メインコイルの軸方向に沿って配置されており、且つ、端部において互いに連結されて、連続した流路を構成していてもよい。
この構成では、メインコイルとシールドコイルとの間にパイプが配置されるため、周辺領域の磁場を水の磁気処理に利用できる。また、複数のパイプ同士の連結により、メインコイルとシールドコイルの間の磁界中に、磁気処理対象の水を連続的に流すことができる。
メインコイル及びシールドコイルの間の領域(周辺領域)における磁束密度の大きさは、中央領域に比べると小さい。しかし、本構成によると、水が磁界中を繰り返し通過できるため、累積的に、磁気処理の効果が十分に得られる。
なお、「パイプの形状及び配置方向」については、上記(2)での説明と同様に説明される。
また、複数のパイプが、メインコイルの仮想中心軸に対して対称に配置されるのが、装置の強度面から望ましい。
(4)上記の課題を解決するために、本発明に係る磁場発生装置の利用方法は、アクティブシールド方式によって漏れ磁場を低減する磁場発生装置を利用する方法である。前記磁場発生装置は、(a)超電導コイルから成るメインコイルと、(b)超電導コイルから成り、前記メインコイルの径方向外側に、前記メインコイルと同心に配置されたシールドコイルと、を有する。そして、本方法は、前記メインコイルの内部に磁場利用対象物を配置する、第1配置工程と、前記メインコイル及び前記シールドコイルの間に磁場利用対象物を配置する、第2配置工程を備える。
この方法では、アクティブシールド方式により、シールドコイルの外側に生じるメインコイルの磁場が、シールドコイルの磁場によって弱められ、漏れ磁場が低減される。
また、メインコイル内部の強磁場領域の磁場を利用しつつ、メインコイル外部の弱い磁場も利用できる。そのため、メインコイル及びシールドコイルの間の領域に生じた磁場を有効に利用できる。
なお、磁場発生装置の用途、「超電導コイル」、及び、「磁場利用対象物」については、上記と同様であるので、説明を省略する。第1工程における磁場利用対象物の「配置」は、上記の第1配置手段による磁場利用対象物の「配置」と同様であり、また、第2工程における磁場利用対象物の「配置」は、上記の第2配置手段による磁場利用対象物の「配置」と同様である。
(5)本発明に係る磁場発生装置の利用方法においては、上記(4)の特徴に加えて、前記第2配置工程において、前記磁場利用対象物としての水を、前記メインコイル及び前記シールドコイルの間に流してもよい。この方法では、第2配置工程において、メインコイル及びシールドコイルの間の領域に水を流すことにより、周辺領域の磁場を水の磁気処理に利用できる。
本発明の第1実施形態に係る磁場発生装置の断面概略図である。 磁場発生装置の一部分を示す断面斜視図である。 実施例に係る磁束密度を示すグラフである。 実施例に係る磁束密度分布を示す分布図である。 第2実施形態に係る磁場発生装置の断面概略図である。 第3実施形態に係る磁場発生装置の断面概略図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。なお、以下の説明における「上下左右」は、図中における上下左右であるとする。また、図2は、図1の破線部Aの断面斜視図に相当する。
(全体構成)
まず、磁場発生装置1の全体構成について説明する。磁場発生装置1は、アクティブシールド方式によって漏れ磁場を低減するものである。磁場発生装置1は、真空容器2、シールド容器3、中央パイプ21、六本の周辺パイプ7、メインコイル5、シールドコイル6、及び冷凍機31を有している。そして、磁場発生装置1においては、密閉容器内に超電導電磁石が配置されている。
中央パイプ21、及び、六本の周辺パイプ7には、水が流される(図の矢印W参照)。そして、これらのパイプは、メインコイル5及びシールドコイル6によって発生する磁界の中に配置されているために、それぞれのパイプ中を流れる水に対して磁気処理が行なわれる。以下、各部について説明する。
(冷凍機)
磁場発生装置1においては、伝導冷却方式によって、超電導コイルが冷却される。冷凍機31は、GM冷凍機(ギフォード・マクマホン冷凍機)であり、冷凍機31には、図示しない圧縮機が接続されている。冷凍機31は、モーター、及び、シリンダ(第1シリンダ32f、第2シリンダ32s)を有している。シリンダ内部には、往復動作をするディスプレーサ(図示せず)が収容されている。また、ディスプレーサの内部には、蓄冷材が収容されている。
第1シリンダ32fの下端には、第1ステージ(第1冷却部)31fが設けられており、第2シリンダ32sの下端には、第2ステージ(第2冷却部)31sが設けられている。冷凍機31は、二段階での冷却が可能であり、例えば、第1ステージ31fの温度を40Kに設定し、第2ステージ31sの温度を4Kに設定することができる。
冷凍機31の冷却原理について説明する。まず、ガス冷媒(ヘリウムガス)が圧縮機からシリンダ内に供給される。このガス冷媒は、ディスプレーサの往復動作に伴ってシリンダ内で膨張することにより低温になる。このようにして、冷凍機31により冷却作用が得られる。
(容器)
真空容器2は、アルミニウム製の箱型容器である。真空容器2の上面には、電力供給用の入力端子2tが取り付けられている。真空容器の材料は、アルミニウム合金やステンレスなどの、非磁性金属であってもよい。また、真空容器は、円筒形状であってもよい。
シールド容器3もまた、アルミニウム製の箱型容器であり、シールド容器3は、真空容器2の内部に収容されている。なお、シールド容器3の内部及び外部は、真空状態(10−4Pa以下)に保たれる(内部及び外部において共通)。シールド容器の材料は、アルミニウム合金や、銅であってもよい。
シールド容器3は、冷凍機31の第1ステージ31fに接触している。すなわち、シールド容器3は、第1ステージ31fに対して熱的に接続されている。そのため、シールド容器3は、冷凍機31の第1ステージ31fにおいて冷却される。
シールド容器3の内部には、伝熱板52が軸方向Zに対して垂直に設けられている。伝熱板52は銅製である。また、伝熱板52には、銅製の伝熱体33が取り付けられており、伝熱体33は、冷凍機31の第2ステージ31sに接続されている。すなわち、伝熱板52は、伝熱体33を介して、第2ステージ31sに熱的に接続されている、そのため、伝熱板52は、冷凍機31の第2ステージ31sによって冷却される。なお、伝熱板は、アルミニウムやアルミニウム合金であってもよい。
また、シールド容器3は、断熱サポート部材(図示せず)を介して、真空容器2の内面に取り付けられている。また、伝熱板52についても同様に、断熱サポート部材(図示せず)を介して、シールド容器3の内面に取り付けられている。このように、シールド容器3及び真空容器2の間は断熱されており、また、シールド容器3及び伝熱板52の間についても断熱されている。断熱サポート部材は、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic;ガラス繊維強化複合材料)から成る。なお、断熱サポート部材の材料は、熱伝導率が小さい他の材料あってもよい。例えば、断熱サポート部材の材料は、CFRP(Glass Fiber Reinforced Plastic)であってもよい。
また、シールド容器3と伝熱板52とを接続するように、熱スイッチ34が設けられている。熱スイッチ34の内部には、伝熱媒体(窒素)が収容されている。なお、伝熱媒体は、アルゴンであってもよく、また、窒素やアルゴンを含む混合ガスであってもよい。
(コイル)
メインコイル5及びシールドコイル6は、どちらも超電導コイルである。メインコイル5は、軸方向Z(図の矢印Z方向参照)が上下方向に一致するように配置されている。シールドコイル6の内径は、メインコイル5の外径よりも大きい。そして、シールドコイル6は、メインコイル5の径方向外側に配置されている。すなわち、シールドコイル6は、メインコイル5の径方向R(図の矢印R方向参照)に関して、メインコイル5の外側に配置されている。そのため、メインコイル5は、シールドコイル6の内部に配置されている。また、シールドコイル6は、メインコイル5と同心に配置されている。また、シールドコイル6の軸方向は、メインコイル5の軸方向Zと一致している。なお、径方向Rは、軸方向Zに対して垂直である。
メインコイル5は、超電導物質の線材から成り、支持体51の外周に巻かれている。シールドコイル6もまた、超電導物質の線材から成る。そして、シールドコイル6は、支持体61の外周に巻かれている。また、支持体61の内径は、メインコイル5の外径よりも大きく、メインコイル5の外周面と、支持体61の内周面との間には、空間が形成されている。
支持体51及び支持体61は、軸方向Zに延びる円筒状部材であり、アルミニウム製である。また、支持体51及び支持体61の上下端には、径方向Rに延びるフランジが形成されている。なお、支持体は、ステンレス製であってもよい。
また、支持体51及び支持体61は、伝熱板52の上面に固定されている。そのため、メインコイル5は、支持体51を介して、伝熱板52に対して熱的に接続されており、シールドコイル6は、支持体61を介して、伝熱板52に対して熱的に接続されている。なお、本実施形態では、伝熱板52が、コイルの下方に設けられているが、伝熱板は、コイルの上下に設けられていてもよく、また、コイルの上方にのみ設けられていてもよい。
シールドコイル6の径方向外側(径方向Rに関して、シールドコイル6の外側)に生じた、メインコイル5の磁場は、当該磁場とは反対向きの、シールドコイル6の磁場によって弱められる。磁場発生装置1においては、このようにして、漏れ磁場(シールドコイル6の外側の磁場)が低減される。
酸化物超電導体(酸化物リード)35は、熱伝導率は低いが、電気抵抗はゼロであり、酸化物超電導体35により、低温部への熱移動量を抑制しながら、大電流を流すことができる。酸化物超電導体35は、導線を用いて、入力端子2t、メインコイル5、及びシールドコイル6に対して電気的に接続されている。入力端子2tには、図示しない電源が接続されており、酸化物超電導体35を介して、メインコイル5及びシールドコイル6に電力が供給される。
(パイプ)
中央パイプ(第1配置手段)21及び六本の周辺パイプ(パイプ;第2配置手段)7は、水の流路となるアルミニウム製のパイプである。これらのパイプは、軸方向Zに沿って延びるように、直線的に(真っ直ぐに)形成されている。また、これらのパイプは、断熱構造を有する。なお、中央パイプ及び周辺パイプの材料は、銅やステンレスであってもよい。
また、中央パイプ21及び周辺パイプ7は、(i)マグネットの構造部材として、真空容器2の真空状態を維持する機能、及び、(ii)水の流路としての機能、の二つの機能を有する。しかし、流路のメンテナンスを容易にするため、中央パイプ21及び周辺パイプ7のそれぞれを二重構造にして、外側のパイプに(i)の機能を、内側のパイプに(ii)の機能を持たせてもよい。
中央パイプ21は、メインコイル5を貫通するように、メインコイル5の径方向内部(支持体51の孔部)に配置されている。また、中央パイプ21は、メインコイル5の仮想中心軸に沿うように設けられている。
六本の周辺パイプ7は、メインコイル5及び支持体61の間の空間に設けられている。また、軸方向Zに垂直な断面において、それぞれの周辺パイプ7は、メインコイル5の仮想中心軸を中心とする正六角形の、各頂点に位置している(図2参照)。すなわち、軸方向Zに垂直な断面において、六本の周辺パイプ7は、メインコイル5の仮想中心軸を中心とする円周上に、均等間隔(60度間隔)で配置されている。このように、六本の周辺パイプ7の配置は、メインコイル5の仮想中心軸に対して対称となっている。
そして、六本の周辺パイプ7を用いて、水(磁場利用対象物)が、メインコイル5及びシールドコイル6の間に配置される。すなわち、周辺パイプ7により、メインコイル5及びシールドコイル6の間に水が流される。周辺パイプ7の状況は、中央パイプ21と同様である。
また、中央パイプ21により、メインコイル5の内部に水が流される。なお、水の流れる方向と、磁場の方向とが常に一致するようにパイプを連結して、水を流すことが望ましい。
中央パイプ21及び六本の周辺パイプ7は、真空容器2及びシールド容器3を貫通するように設けられている。すなわち、真空容器2及びシールド容器3の両容器において、上板及び底板には、複数の孔が形成されており、中央パイプ21及び六本の周辺パイプ7のそれぞれは、この孔を通るように配置されている。
また、伝熱板52にも複数の孔が形成されており、中央パイプ21及び六本の周辺パイプ7は、伝熱板52を貫通している。
また、六本の周辺パイプ7の、隣り合うパイプ同士は、それらの端部(上端部又は下端部)において、U字状の連結管7cを用いて互いに連結されている。そのため、六本の周辺パイプ7は、連続した一本の流路を構成している。すなわち、六本の周辺パイプ7の内部空間は、複数の連結管7cを介して連続している。また、六本の周辺パイプ7のうち、一本の周辺パイプ7には、導入管7jが取り付けられており、別の一本の周辺パイプ7には、放出管(図示せず)が取り付けられている。
そして、導入管7jから、ある周辺パイプ7に流入した水は、六本の周辺パイプ7の、全ての内部を通って、放出管から、磁場発生装置1の外部に出される。なお、六本の周辺パイプ7は、互いに連結されていなくてもよく、それぞれの周辺パイプ7に対して、個別に水が供給されてもよい。
中央パイプ21と支持体51との間には、空間(真空壁)が設けられており、中央パイプ21と支持体51とは接触していない。また、メインコイル5及び周辺パイプ7は接触しておらず、周辺パイプ7及び支持体61は接触していない。
(磁場発生装置の動作について)
次に、磁場発生装置1の動作について説明する。まず、冷凍機31により、シールド容器3及び伝熱板52が冷却される。具体的には、シールド容器3が第1ステージ31fによって冷却され、伝熱板52が第2ステージ31sによって冷却される。その結果、シールド容器3の温度が40K程度となり、メインコイル5及びシールドコイル6の温度が4K程度となる。
次に、メインコイル5及びシールドコイル6に電力が供給されると、真空容器2内に磁界が発生する。メインコイル5の内側の領域(径方向Rに関して内側の領域;中央領域)においては、強磁場が得られ、この中央領域での磁束密度は、例えば、10T(テスラ)程度となる。
また、メインコイル5とシールドコイル6との間の領域(メインコイル5の外周面と支持体61の内周面に挟まれた筒状の領域;周辺領域)においては、比較的弱い磁場が得られ、ここでの磁束密度の大きさ(磁束密度の絶対値)は、中央領域の2割程度(約2T)となる。なお、この周辺領域における磁束密度(ベクトル量)の向きは、中央領域における磁束密度の向きとは逆向きになる。
また、シールドコイル6の作用により、シールドコイル6の外側(径方向Rに関して外側)においては、磁束密度は、ほぼ0Tとなる。
次に、中央パイプ21及び周辺パイプ7に水が流され、中央パイプ21及び周辺パイプ7の内部を流れる水に対して、磁気処理が行なわれる。
磁場発生装置1では、水の進行距離が短いときには、中央パイプ21での磁気処理効果が最も大きい。しかし、六本の周辺パイプ7が、連続した一本の流路を構成しているため、周辺パイプ7においても、累積的には、十分な磁気処理効果が得られる。
(利用方法)
次に、磁場発生装置1の利用方法について説明する。まず、冷凍機31を起動させて、シールド容器3、メインコイル5及びシールドコイル6を冷却する(冷却工程)。
次に、メインコイル5及びシールドコイル6に電力を供給して、真空容器2内に磁場を発生させる(磁場発生工程)。
次に、メインコイル5の内部に水(磁場利用対象物)を配置する(第1配置工程)。具体的には、磁場利用対象物としての水を、中央パイプ21に供給し、メインコイル5の内部に水を流す。これにより、中央領域の磁場を水の磁気処理に利用できる。
次に、メインコイル5及び六本のシールドコイル6の間に水(磁場利用対象物)を配置する(第2配置工程)。具体的には、磁場利用対象物としての水を、周辺パイプ7に供給することにより、メインコイル5及びシールドコイル6の間に水を流す。これにより、周辺領域の磁場を水の磁気処理に利用できる。
以上のようにして、磁場発生装置1を、磁気処理装置として用いることができる。
(効果)
(1)本実施形態により得られる効果について説明する。磁場発生装置1は、アクティブシールド方式によって漏れ磁場を低減するものであって、超電導コイルから成るメインコイル5と、超電導コイルから成り、メインコイル5の径方向外側に、メインコイル5と同心に配置されたシールドコイル6と、メインコイル5の内部に設けられた中央パイプ(第1配置手段)21と、メインコイル5及びシールドコイル6の間に設けられた複数の周辺パイプ(第2配置手段)7と、を有する。シールドコイル6の径方向外側に生じた、メインコイル5の磁場は、当該磁場とは反対向きの、シールドコイル6の磁場によって弱められる。中央パイプ21を用いて、水(磁場利用対象物)が、メインコイル5の内部に配置され、複数の周辺パイプ7を用いて、水(磁場利用対象物)が、メインコイル5及びシールドコイル6の間に配置される。
この構成では、アクティブシールド方式により、シールドコイル6の外側に生じるメインコイル5の磁場が、シールドコイル6の磁場によって弱められ、漏れ磁場が低減される。
また、メインコイル5の内部の強磁場領域(中央領域)の磁場を利用しつつ、メインコイル5の外部の弱い磁場も利用できる。そのため、メインコイル5及びシールドコイル6の間の領域(周辺領域)に生じた磁場を有効に利用できる。
(2)磁場発生装置1において、第2配置手段は、水(液体)の流路となる複数の周辺パイプ(パイプ)7である。この構成では、メインコイル5とシールドコイル6との間の領域に、複数の周辺パイプ7が配置されるため、周辺領域の磁場を水の磁気処理に利用できる。
(3)磁場発生装置1において、第2配置手段は、水(液体)の流路となる、直線的に形成された複数の周辺パイプ(パイプ)7であり、複数の周辺パイプ7は、メインコイル5の軸方向(軸方向Z)に沿って配置されており、且つ、端部(上端部又は下端部)において互いに連結されて、連続した流路を構成している。
この構成では、メインコイル5とシールドコイル6との間に、複数の周辺パイプ7が配置されるため、周辺領域の磁場を水の磁気処理に利用できる。また、複数の周辺パイプ同士の連結により、メインコイル5とシールドコイル6の間の磁界中に、磁気処理対象の水を連続的に流すことができる。
メインコイル5及びシールドコイル6の間の領域(周辺領域)における磁束密度の大きさは、中央領域に比べると小さい。しかし、本構成によると、水が磁界中を繰り返し通過できるため、累積的に、磁気処理の効果が十分に得られる。
(4)また、本実施形態に係る磁場発生装置の利用方法は、アクティブシールド方式によって漏れ磁場を低減する磁場発生装置1を利用する方法である。磁場発生装置1は、(a)超電導コイルから成るメインコイル5と、(b)超電導コイルから成り、メインコイル5の径方向外側に、メインコイル5と同心に配置されたシールドコイル6と、を有し、シールドコイル6の径方向外側に生じた、メインコイル5の磁場は、当該磁場とは反対向きの、シールドコイル6の磁場によって弱められる。そして、本方法は、メインコイル5の内部に水(磁場利用対象物)を配置する、第1配置工程と、メインコイル5及びシールドコイル6の間に水(磁場利用対象物)を配置する、第2配置工程を備える。
この方法では、アクティブシールド方式により、シールドコイル6の外側に生じるメインコイル5の磁場が、シールドコイル6の磁場によって弱められ、漏れ磁場が低減される。
また、メインコイル5の内部の強磁場領域の磁場を利用しつつ、メインコイル5の外部の弱い磁場も利用できる。そのため、メインコイル5及びシールドコイル6の間の領域に生じた磁場を有効に利用できる。
(5)本実施形態に係る磁場発生装置の利用方法においては、第2配置工程において、磁場利用対象物としての水を、メインコイル5及びシールドコイル6の間に流す。この方法では、第2配置工程において、メインコイル5及びシールドコイル6の間の領域に水を流すことにより、周辺領域の磁場を水の磁気処理に利用できる。
また、磁場発生装置1には、複数の周辺パイプ7が設けられているので、同時に多くの水に対して磁力が作用する。そのため、周辺領域の弱い磁場を、効率的に利用できる。
また、磁気処理による高い効果を得るには、周辺パイプ7の数は多いほどよく、また、周辺パイプの断面積は大きい方がよい。
(実施例)
次に、磁場発生装置1の実施例について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、実施例に係る磁束密度を示すグラフである。図4は、実施例に係る磁束密度分布を示す分布図である。
以下に、本実施例に係る計算条件を示す。
メインコイル5の内径:125 mm
メインコイル5の外径:250 mm
メインコイル5の高さ:240 mm
シールドコイル6の内径:480 mm
シールドコイル6の外径:510 mm
シールドコイル6の高さ:240 mm
クライオ上端面(真空容器2の上端)から、メインコイル5の中心までの距離(図1のL1):234 mm
メインコイルの中心軸から、各周辺パイプ7の中心軸までの距離:180 mm
中央パイプ21の内径:100 mm
中央パイプ21の高さ:468 mm
周辺パイプ7の内径:100 mm
周辺パイプ7の高さ:468 mm
シールド容器3の温度:40 K
メインコイル5及びシールドコイル6の温度:4 K
(計算結果)
以下、計算結果について説明する。図3及び図4は、上記の条件下で、磁場発生装置1の磁束密度を測定した結果を示している。なお、図3は、メインコイル5の中央位置(軸方向Zに関する中央位置)での測定結果を示している。
図3に示すように、R=0[mm]、すなわち、メインコイル5の中心軸位置(径方向Rに関する中心位置)では、磁束密度が10Tとなっている(実線参照)。一方、R=180[mm]、すなわち、メインコイル5及びシールドコイル6の間の位置(周辺パイプ7の中心の位置)では、磁束密度が、−2Tとなっている(破線参照)。このように、R=0[mm](中央領域)と、R=180[mm](周辺領域)とでは、磁束密度の向きが反対である。また、磁束密度の大きさについては、R=0[mm]での大きさに比べて、R=180[mm]での大きさは小さく、約2割となっている。
次に、図4について説明する。図4は、磁束密度の、Z方向成分の分布を示している。また、図4の測定範囲は、図1の破線部Dの範囲に相当する。図4において、同一のハッチングを付した部分は、同一の磁束密度となっている。また、ドットのハッチングを付した部分は、周辺パイプ7及び中央パイプ21の位置を示している。図の範囲B(二箇所)が、二本の周辺パイプ7に相当し、範囲Cが中央パイプ21に相当する。
図に示すように、磁束密度は、中心点(R方向位置:0mm、Z方向位置:0mm)付近で最大となり、中央から離れるに連れて減少する。今、Z方向に関する中央付近(Z=0±100[mm])について着目すると、R=180[mm]付近、及び、R=−180[mm]付近において、磁束密度が、−3〜−1Tとなっている。また、この計算では、磁束密度の負側の最大値は、−3〜−2Tとなっている。図4から、それぞれの周辺パイプ7は、磁束密度が負側で最大となる領域を含むように配置されていることが分かる。
磁気処理の効果は、磁束密度Bの体積積分(∫B dV)に依存するとされている。そこで、この積分値の計算を行なった。Bの積分値は、以下のように表わされる。
∫B dV= ∫B dzdS[T・m
計算の結果、Bの積分値は以下のようになった。
中央パイプ21: 2.22×10 [T・m
周辺パイプ7(一本) :5.34×10 [T・m
六本の周辺パイプ7の合計:3.20×10 [T・m
このように、六本の周辺パイプ7を使用すれば、中央パイプ21一本に比べて同等以上の効果が得られることが分かった。周辺パイプ7の数を七本以上に増やせば、さらに高い磁気処理の効果が得られる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図5を用いて説明する。なお、上記の実施形態と同様の部分については、図に同一の符号を付してその説明を省略する。図5は、第2実施形態に係る磁場発生装置の断面概略図である。以下、上記の実施形態とは異なる部分を中心に説明し、上記の実施形態と同様の事項については、その説明を省略する。なお、符号101、102、103、152を付した部分は、上記の実施形態の図において、符号1、2、3、52を付した部分に相当する。
本実施形態では、第1実施形態における六本の周辺パイプ7の代わりに、一本のパイプ(配置手段)107が配置されている。パイプ107は、アルミニウム製であり、導入管107jと、軸方向Zに沿って延びる上部接続管107tと、螺旋管107rと、軸方向Zに沿って延びる下部接続管107vと、放出管107yとを有する。パイプ107は、一本のパイプになっており、その内部空間は、導入管107jの内部から、放出管107yの内部まで連続して形成されている。そして、水は、導入管107jからパイプ107の内部に入り、上部接続管107t、螺旋管107r、及び下部接続管107vを通って、放出管107yから、パイプ107の外へ出される(図の矢印W参照)。
上部接続管107tは、真空容器102及びシールド容器103を貫通している。また、下部接続管107vは、伝熱板152、シールド容器103及び真空容器102を貫通している。
螺旋管107rは、メインコイル5の仮想中心軸を中心として、三次元曲線的に、螺旋状に形成されており、メインコイル5の周囲に巻かれている。また、螺旋管107rは、上部接続管107tの下端部と、下部接続管107vの上端部とを連結している。図5に示すように、螺旋管107rとメインコイル5とは接触しておらず、また、螺旋管107rと支持体61とは接触していない。
また、本実施形態では、六本の周辺パイプ7が無い。そして、真空容器102、シールド容器103、及び伝熱板152には、中央パイプ21、上部接続管107t、及び下部接続管107vが貫通する孔が形成されており、周辺パイプ7が貫通する孔は形成されていない。
周辺領域(メインコイル5及びシールドコイル6の間の領域)においては、磁束密度が比較的小さいが、本構成によると、この周辺領域においても、磁場をより有効に利用できる。なお、螺旋管107rの巻数が多いほど、磁界中を水が流れる時間が長くなり、且つ、磁力が同時に作用する水の量が多くなるので、効率的な磁気処理が可能となる。なお、本実施形態において、中央パイプが螺旋状に形成されていてもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図6を用いて説明する。なお、上記の実施形態と同様の部分については、図に同一の符号を付してその説明を省略する。図6は、第3実施形態に係る磁場発生装置の断面概略図である。以下、上記の実施形態とは異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同様の事項については、その説明を省略する。なお、符号201、202、203、207、252を付した部分は、上記の第1実施形態の図において、符号1、2、3、7、52を付した部分に相当する。
本実施形態に係る磁場発生装置201は、磁性体の磁化処理に利用される。以下、具体的に説明する。本実施形態においては、第1、第2実施形態とは異なり、周辺パイプ7が設けられていない。そして、真空容器202、シールド容器203、及び、伝熱板252には、中央パイプ21が貫通する孔が形成されており、周辺パイプ7が貫通する孔は形成されていない。
メインコイル5とシールドコイル6との間には、銅製の設置台(配置手段)207が配置されている。設置台207は、円筒状に形成されている。また、設置台207は、伝熱板252の上に固定されている。設置台207とメインコイル5とは接触しておらず、また、設置台207と支持体61とは接触していない。
設置台207の上には、磁場利用対象物として、強磁性体の鉄208a、及び鉄208bが設置されている。この構成により、鉄208a及び鉄208bが、メインコイル5及びシールドコイル6の間の領域(周辺領域)に設置され、これらの磁化処理が可能となる。なお、中央パイプ21内では水の磁気処理が行なわれる。磁場発生装置は、このように構成されていてもよい。
本実施形態では、周辺パイプが設けられていないが、磁場利用対象物(サンプル)を、設置台207に設置するための周辺パイプが設けられていてもよい。この場合に、周辺パイプが、設置台207の上方へ開口していることが望ましい。
(他の実施形態について)
本発明の実施の形態は、上記の実施形態には限られない。例えば、周辺パイプ7の数は一本のみであってもよい。また、パイプ(中央パイプ21及び周辺パイプ7)の断面形状は円形には限られない。
また、第1実施形態では、周辺パイプ7と中央パイプ21とは連結されていないが、六本の周辺パイプ7と中央パイプ21とは連結されていてもよく、また、これらが連続した一本の流路を構成していてもよい。この場合に、各パイプにおいて水の流れる方向と磁場の方向とが一致するように、パイプを連結するのが望ましい。
また、中央パイプ21はなくてもよく、支持体51の中央の孔が、流路などに使用されてもよい。また、周辺パイプ7において、下から上へ水を移動させるために、ポンプなどが使用されてもよい。
本発明に係る磁場発生装置は、磁気処理やNMR等の分析において、超電導マグネットとして利用可能である。
1 磁場発生装置
2 真空容器
2t 入力端子
21 中央パイプ
3 シールド容器
31 冷凍機
31f 第1ステージ
31s 第2ステージ
32f 第1シリンダ
32s 第2シリンダ
33 伝熱体
34 熱スイッチ
35 酸化物超電導体
5 メインコイル
51 支持体
6 シールドコイル
61 支持体
7 周辺パイプ(配置手段、パイプ)

Claims (5)

  1. アクティブシールド方式によって漏れ磁場を低減する磁場発生装置であって、
    超電導コイルから成るメインコイルと、
    超電導コイルから成り、前記メインコイルの径方向外側に、前記メインコイルと同心に配置されたシールドコイルと、
    前記メインコイルの内部に設けられた第1配置手段と、
    前記メインコイル及び前記シールドコイルの間に設けられた第2配置手段と、を有し、
    前記第1配置手段を用いて、磁場利用対象物が、前記メインコイルの内部に配置され、
    前記第2配置手段を用いて、磁場利用対象物が、前記メインコイル及び前記シールドコイルの間に配置されることを特徴とする磁場発生装置。
  2. 前記第2配置手段は、液体の流路となるパイプであることを特徴とする、請求項1に記載の磁場発生装置。
  3. 前記第2配置手段は、液体の流路となる、直線的に形成された複数のパイプであり、
    前記複数のパイプは、前記メインコイルの軸方向に沿って配置されており、且つ、端部において互いに連結されて、連続した流路を構成していることを特徴とする、請求項1に記載の磁場発生装置。
  4. アクティブシールド方式によって漏れ磁場を低減する磁場発生装置の利用方法であって、
    前記磁場発生装置は、(a)超電導コイルから成るメインコイルと、(b)超電導コイルから成り、前記メインコイルの径方向外側に、前記メインコイルと同心に配置されたシールドコイルと、を有し、
    前記メインコイルの内部に磁場利用対象物を配置する、第1配置工程と、
    前記メインコイル及び前記シールドコイルの間に磁場利用対象物を配置する、第2配置工程を備えることを特徴とする、磁場発生装置の利用方法。
  5. 前記第2配置工程において、前記磁場利用対象物としての水を、前記メインコイル及び前記シールドコイルの間に流すことを特徴とする、請求項4に記載の磁場発生装置の利用方法。
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