JP2010231376A - 機器品質管理方法、機器品質管理システム - Google Patents

機器品質管理方法、機器品質管理システム Download PDF

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Abstract

【課題】 機器の品質管理に利用可能な情報を提供するシステムを実現し、機器の品質管理に寄与する。
【解決手段】 品質管理指標算出部14は、顧客所有機器データ記憶部22に登録されている全ての前記所有機器に対し、実際に使用された単位期間の長さに応じた機器台数を機器型式別に計数して機器型式別使用期間別台数を算出し、部品使用実績データに基づいて、機器型式別且つ使用期間別に使用部品毎の使用数を導出し、これを機器型式別使用期間別台数で除算することで、使用期間を経験した全ての所有機器のうち、単位期間内で使用部品が必要となる台数の割合を、同部品毎に、機器型式別使用期間別に規定した値である部品使用率を、品質管理指標として算出し、品質管理指標記憶部24に記録する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、機器の品質を管理する方法に関するものである。
ガス機器・電力機器等において、機器を発売してからの品質管理業務は非常に重要である。
品質管理業務とは、例えば、過去に販売した機器の不具合の状況を考慮して仕様変更やリコールを行ったり、新機種・後継機種の開発に際して同様の不具合が起こることのないよう、対応を行ったりすることが一例として挙げられる。
これらの判断は、過去に蓄積した修理実績のデータに基づいて行われるのが通例である。
すなわち、過去の修理実績データを分析し、特定の機器の不具合が頻発していることを検知すると、リコールをできるだけ早期に行う等の対策を必要とする。使用者に対して危険が伴う場合には尚更である。
つまり、機器の品質を管理するに際しては、過去の修理実績データをいかに分析して、機器の不具合の傾向をいかに検知するかが重要となる。
例えば、下記特許文献1には、故障率と使用状況に対応したデータに基づいて作成された寿命予測曲線データによって機器の寿命を判断する内容が開示されている。
特許第4037942号明細書
上記特許文献1に記載の方法で寿命を判断するに際しては、寿命予測曲線データを作成することが必須となるが、この寿命予測曲線データの作成に必要な故障率の導出方法については何ら開示もなされていない。
機器の故障は、大きく初期故障、偶発故障、経年故障の3種類に分類される。初期故障は、機器を導入して比較的早期に現れる故障であり、情報を収集しやすく検知が容易である。偶発故障は、初期故障や経年故障と比べると、発生する不具合の頻度が低いため、機器の品質管理を行うに際しては他の2つの故障に比べて対策を行う優先度が低い。
これに対し、経年故障は、磨耗,疲労,劣化等を原因とする故障であって、ある程度の期間が経過した時点で発生する故障である。すなわち初期故障のように利用を開始して間もなく発生する不具合とは違い、不具合を発生するまでに時間差がある。従って、ある機器の故障が、「経年故障」に該当する故障であるかどうかの判断を早期に行うことは難しい。特に、経年故障が発生する時期は、機器毎に異なることが想定されるところ、機器の管理を行うに際しては、経年毎に故障率を把握することが肝要である。しかし、上述したように、特許文献1ではこの故障率を導出する方法が開示されていない。
本発明は、機器毎・経過年数毎に故障率を把握する等、機器の品質管理に利用可能な情報を提供するシステムを実現し、機器の品質管理に寄与することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の機器品質管理システムは以下の特徴を備えて構成される。
すなわち、本発明の機器品質管理システムは、顧客所有機器データ記憶部、修理業務報告データ記憶部、部品使用実績データ記憶部、部品使用実績データ作成部、品質管理指標算出部、品質管理指標記憶部を備え、
前記顧客所有機器データ記憶部は、
所有顧客によって現在所有されている又は過去に所有されていた所有機器に関するデータであって、少なくとも前記所有顧客の情報、前記所有機器の型式の情報、同機器の使用開始時期の情報を含み、同機器が過去に所有されていた場合には使用終了時期の情報を更に含む顧客所有機器データを記録しており、
前記修理業務報告データ記憶部は、
過去に行われた修理内容に関するデータであって、少なくとも修理を行った修理顧客の情報、同修理を行った修理機器の型式の情報、同修理に使用された使用部品の情報、同修理を行った修理時期の情報を含む修理業務報告データを記録しており、
前記部品使用実績データ作成部は、
前記顧客所有機器データに示される前記所有顧客の情報と前記所有機器の型式の情報、及び前記修理業務報告データに示される前記修理顧客の情報と前記修理機器の型式の情報を関連付けることで、機器型式、修理に使用された使用部品、及び前記使用開始時期から前記修理時期までの期間を所定の単位期間の倍数で規定した特定使用期間に関する情報を含む部品使用実績データを作成して、前記部品使用実績データ記憶部に記録し、
前記品質管理指標算出部は、
前記顧客所有機器データ記憶部に登録されている全ての前記所有機器が実際に使用された台数を、使用を経験した期間であって前記単位期間の倍数で規定した経験期間毎、且つ機器型式毎に計数することで、機器型式別経験期間別台数を算出し、
前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に、且つ前記使用部品別に計数し、これを、対応する前記機器型式別経験期間別台数で除算することで、全ての前記所有機器のうち前記使用部品が必要となる台数の割合を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に、且つ前記使用部品別に規定した値である部品使用率を、機器の品質管理指標として算出し、前記品質管理指標記憶部に記録することを特徴とする。
部品使用実績データとは、顧客所有機器データと修理業務報告データを関連付けて統合するために作成される、いわば本システムにおいては中間的なデータである。そして、このデータ作成は、特に、修理業務報告データに示されている修理内容が、当該修理機器が実際に使用を開始してからどの程度の期間が経過した時点で行われたものであるかを把握するために行われる。この使用開始時期から修理時期までの期間を、単位時間の倍数で規定したものが、前記「特定使用期間」に対応する。
なお、ここで、「単位時間の倍数で規定」するというのは、単位期間を1年間とすると、使用開始時期から修理時期までの期間を前記単位期間で除算した値に基づいて整数値で規定するという意味であり、一例としてはその除算値の小数点以下を切り捨てた整数値で規定することができる。
機器型式別経験期間別台数を算出する際に用いられる「経験期間」とは、例えば使用開始時期から3.5年が経過した機器であれば、当然に、その機器は3.5年以内の期間の使用を経験している。従って、この3.5を単位期間で除算して小数点以下を切り捨てた整数値によって経験期間を規定するとすれば、経験期間0年、1年、2年、3年の各年に応じて1台ずつカウントされることとなる。なお、この例では、経験期間0年とは、実際に0〜1年にわたって機器が使用されたことを指しており、以下同様に、経験期間1年が1〜2年にわたる使用、経験期間2年が2〜3年にわたる使用、経験期間3年が3〜4年にわたる使用をそれぞれ指している。
機器型式別経験期間別台数によって、過去に利用され、又は現在も利用されている全ての所有機器が、実際に使用を経験した期間毎に計数される。すなわち、これらの機器のうち、0〜1年の期間にわたって使用された経験のある機器は何台あり、1〜2年の期間にわたって使用された経験のある機器は何台あり、……という内容が把握できる。
例えば、使用開始時期から2年以上3年未満の「機器A」に着目すると、この機器は、使用開始時期から0年以上1年未満の時期も経験しており、1年以上2年未満、2年以上3年未満の各時期も経験している。つまり、機器Aが1台に対して、経験期間が「0年」,「1年」,「2年」のそれぞれに1台ずつカウントされる。
そして、使用開始時期から4年以上5年未満の「機器B」に着目し、機器Aの場合と同様に考えると、この機器は、0年以上1年未満の時期を当然に経験しており、1年以上2年未満、2年以上3年未満、3年以上4年未満、4年以上5年未満のそれぞれの時期も経験している。つまり、この機器Bが1台に対して、経験期間が「0年」,「1年」,「2年」,「3年」,「4年」のそれぞれに1台ずつカウントされる。
つまり、特定使用期間がC年(Cは0以上の整数)の機器1台に対し、経験期間別台数は、0以上C以下の全ての整数年でカウントされることとなる。従って、当然に経験期間別台数は、経験期間が短いほど増加し、逆に経験時間が長いほど減少するデータを示すこととなる。
例えば、使用開始時期からすぐに抹消された機器であっても、ずっと使い続けられている機器であっても、使用された期間が「0年以上1年未満」という状態は経験するので、経験期間「0年」にはカウントされる。これに対し、経験期間「5年」つまり使用された期間が「5年以上6年未満」ともなると、使用開始時期から最低5年以上は継続して使用されていないとカウントされず、逆に言えば、使用開始時期から5年以内に抹消された機器はカウントされない。従って、当然に、経験期間「0年」の台数よりは減少することになる。
「部品使用率」とは、機器をどの程度の期間使用すると、どのような部品がどの程度の割合で必要となるかという点を示す指標となるものである。
この部品使用率を導出するに際し、ある機器に対し、部品交換が行われたその部品毎に、交換が行われた時点における当該機器の使用開始時期から経過した期間別の部品交換個数(すなわち、部品交換が行われた機器台数)を導出する。より具体的には、使用開始時期から経過した期間を単位期間の倍数で規定した「特定使用期間」別の部品交換個数を導出する。この導出を、当該機器における各部品毎に行い、更には、他の機器についても同様に行う。これにより、過去の修理時に新たに部品交換を行った機器の台数が、機器型式別且つ特定使用期間別に、使用部品毎に算出される。
そして、このように算出された部品使用率は、品質管理指標記憶部に記録され、いつでも読み出し可能な状態となる。これにより、機器型式別・部品別に、特定使用期間毎の部品の交換を行った割合を認識することができる。例えば同一機器の同一部品において、部品使用率がある特定使用期間が過ぎると極端に増加している場合や、同一機器において特定の部品の部品使用率が他の部品よりも極めて高い場合、本システムによってその旨の情報を認識することができ、部品の不具合の原因の分析や、機器の改良に利用可能な情報を提供することができる。
また、本発明の機器品質管理システムは、上記特徴に加えて更に以下の点を備える構成とするのも好適である。
すなわち、前記品質管理指標算出部が、
前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に計数し、これを、対応する前記機器型式別経験期間別台数で除算することで、全ての前記所有機器のうち不具合を発生した割合を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に規定した値である不具合発生率を、機器の品質管理指標として算出し、前記品質管理指標記憶部に記録することを特徴とする。
例えば、このような不具合発生率を全ての機器型式に対して算出することで、各機器型式間における比較が可能となり、他の機器よりも不具合発生率が高い機器に対する不具合原因の分析や改良の必要性を認識することができる。また、比較を行いたい特定の型式を抽出して、これら抽出された型式に対して不具合発生率を算出することで、特定の型式間における不具合発生率の比較も可能である。例えば、同一の症状(「点火しない」等)を示す機器型式に着目し、この中で型式間比較を行う場合には、対象となる症状を示す型式を抽出し、抽出されたそれぞれの型式に対して不具合発生率を算出し、これらを比較することで、対象となる症状を示す型式間の比較を行うことができる。更に、機器型式間において共通の部位が認識できるような場合には、指定される部位を含む機器型式に着目し、これらの型式に関して不具合発生率を算出、比較するものとしても良い。
また、同一機器型式内においても、使用開始時期から経過した期間毎に不具合発生率の変化が認識できるため、不具合原因の分析や機器改良の際に有用な情報を提供することができる。
また、本発明の機器品質管理システムは,上記特徴に加えて品質管理用表示データ作成部を更に備え、
前記品質管理表示データ作成部が、
前記品質管理指標記憶部から前記部品使用率を読み出し、当該読み出された前記部品使用率の値が所定の部品使用率警告値を上回ると、前記部品使用率が前記部品使用率警告値を上回っている旨の情報、並びに該当する前記特定使用期間、機器型式、及び前記使用部品に関する情報を含む通知信号を作成し、外部に出力することを別の特徴とする。
このような構成とすることで、対象となる機器における特定の部品の交換頻度が高くなっていることを自動的に認識することができ、原因究明並びに改良の必要性があることを認識することができる。
また、本発明の機器品質管理システムは,上記特徴に加えて品質管理用表示データ作成部を更に備え、
前記品質管理表示データ作成部が、
前記品質管理指標記憶部から前記不具合発生率を読み出し、当該読み出された前記不具合発生率の値が所定の不具合発生率警告値を上回ると、前記不具合発生率が前記不具合発生率警告値を上回っている旨の情報、並びに該当する前記特定使用期間、及び機器型式、に関する情報を含む通知信号を作成し、外部に出力することを別の特徴とする。
このような構成とすることで、対象となる機器における特定の部品の交換頻度が高くなっていることを自動的に認識することができ、原因究明並びに改良の必要性があることを認識することができる。
また、本発明の機器品質管理システムは、複数年にわたる過去の気温データを少なくとも含む気象データを記録している気象データ記憶部を更に備え、
前記品質管理指標算出部は、
前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記修理時期における前記気温データ別に計数して、前記気温データとの感度分析を行うことを特徴とする。
このような構成とすることで、機器型式別の不具合台数と気温データの関係を認識することができるため、特に機器の使用態様が気温の影響を受けやすいガス機器や電力機器といった機器分野においては、不具合の原因究明や機器の改良の際に有用な情報を提供することができる。
また、本発明の機器品質管理方法は、コンピュータのデータ処理によって行われる機器品質管理方法であって、
所有顧客によって現在所有されている又は過去に所有されていた所有機器に関するデータであって、少なくとも前記所有顧客の情報、前記所有機器の型式、同機器の使用開始時期の情報を含み、同機器が過去に所有されていた場合には使用終了時期の情報を更に含む顧客所有機器データを記録し、
過去に行われた修理内容に関するデータであって、少なくとも修理を行った修理顧客の情報、同修理を行った修理機器の型式の情報、同修理に使用された使用部品の情報、同修理を行った修理時期の情報を含む修理業務報告データを記録し、
前記顧客所有機器データに示される前記所有顧客の情報と前記所有機器の型式、及び前記修理業務報告データに示される前記修理顧客の情報と前記修理機器の型式を関連付けることで、機器型式、修理に使用された使用部品、及び前記使用開始時期から前記修理時期までの期間を所定の単位期間の倍数で規定した特定使用期間に関する情報を含む部品使用実績データを作成して、前記部品使用実績データ記憶部に記録し、
前記顧客所有機器データ記憶部に登録されている全ての前記所有機器が実際に使用された台数を、使用を経験した期間であって前記単位期間の倍数で規定した経験期間毎、且つ機器型式毎に計数することで、機器型式別経験期間別台数を算出し、
前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に、且つ前記使用部品別に計数し、これを、対応する前記機器型式別経験期間別台数で除算することで、全ての前記所有機器のうち前記使用部品が必要となる台数の割合を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に、且つ前記使用部品別に規定した値である部品使用率を、機器の品質管理指標として算出し、記録することを特徴とする。
また、本発明の機器品質管理方法は、上記特徴に加えて、
前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に計数し、これを、対応する前記機器型式別経験期間別台数で除算することで、全ての前記所有機器のうち不具合を発生した割合を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に規定した値である不具合発生率を、機器の品質管理指標として算出し、記録することを別の特徴とする。
また、本発明の機器品質管理方法は、上記特徴に加えて、
前記部品使用率を読み出し、当該読み出された前記部品使用率の値が所定の部品使用率警告値を上回ると、前記部品使用率が前記部品使用率警告値を上回っている旨の情報、並びに該当する前記特定使用期間、機器型式、及び前記使用部品に関する情報を含む通知信号を作成し、外部に出力することを別の特徴とする。
また、本発明の機器品質管理方法は、上記特徴に加えて、
前記不具合発生率を読み出し、当該読み出された前記不具合発生率の値が所定の不具合発生率警告値を上回ると、前記不具合発生率が前記不具合発生率警告値を上回っている旨の情報、並びに該当する前記特定使用期間、及び機器型式、に関する情報を含む通知信号を作成し、外部に出力することを別の特徴とする。
また、本発明の機器品質管理方法は、上記特徴に加えて、
複数年にわたる過去の気温データを少なくとも含む気象データを記録し、
前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記修理時期における前記気温データ別に計数して、前記気温データとの感度分析を行うことを別の特徴とする。
本発明の機器品質管理システム及び機器品質管理方法によれば、過去の修理実績に基づく、機器の品質管理に利用可能な機器型式毎の有用な情報を提供することができる。
本発明に係る機器品質管理システムを説明するためのネットワーク構成図 修理業務報告データの一例 サーバコンピュータの構成を示す概念的ブロック図 顧客所有機器データの一例 部品使用実績データの一例 ある機器型式における部品使用回数の変化の推移を示すグラフ ある機器型式における部品使用率の変化の推移を示すグラフ 部品使用率の値に基づくアラート通知画面の一例 ある機器型式における不具合発生率の変化の推移を示すグラフ 不具合発生率の値に基づくアラート通知画面の一例 サーバコンピュータの構成を示す概念的ブロック図の別の構成例
本発明の機器品質管理方法、及び機器品質管理システムの実施形態につき説明する。
本システムは、過去の修理実績データに基づいて機器の品質管理を行う点に特徴がある。以下の実施形態では、本システムの適用例として、修理業者が顧客に対して機器の修理訪問を行う場合を想定する。より具体的には、ガス会社のサービスショップの従業員が、各顧客のガス機器の修理訪問を行う場合を例に挙げて説明する。無論、本システムはガス機器の修理訪問を行う場合に特有のものではなく、どのような分野の機器にも適用可能なものである。
図1は、本システムを説明するためのネットワーク構成図である。機器の訪問修理を行う複数の修理業者(M0,M1,…,MN)が、それぞれの顧客エリア(A0,A1,…,AN)の訪問修理を担当する。
まず、修理業者が顧客に修理訪問を行うまでのプロセスにつき説明する。
顧客は、ガス機器の不具合を認識すると、ガス会社の受付、又は自己のエリアを担当する修理業者に対し、その旨の連絡を行う。ガス会社の受付、又は自己のエリアを担当する修理業者の連絡先は、通常ガス機器やその周辺に付されており、顧客はこれによって認識することができる。
ガス会社の受付、又は自己のエリアを担当する修理業者は、顧客からの連絡を受け付けると、どの機器がどのような症状を起こしているか、またそれはいつ頃から発生しているか等の情報を聞き出す。
顧客からの連絡がガス会社の受付に行われた場合、ガス会社は当該顧客の居住地域の担当修理業者を検索し、顧客から得た不具合の情報をその業者に連絡を行う。また、顧客から直接修理業者に連絡がされた場合は、当然に修理業者は不具合発生の情報を知ることができる。
修理業者は、自己の担当エリアの顧客が機器の不具合を認識すると、その機器の症状から交換に必要と予想される部品を携行し、当該顧客先に訪問する。場合によっては、作業員が機器の症状を直接確認した後、必要な部品を取りに帰り、改めて修理訪問を行う場合もある。
作業員は、顧客先で部品交換等の訪問修理が完了すると、操作端末を用いて作業内容を登録する。各修理業者は、それぞれ操作端末を有しており、この操作端末はデータセンターDCRのサーバコンピュータと電気通信回線NWを介して接続される。操作端末としては通常のパーソナルコンピュータの他、携帯可能なハンディターミナルや携帯電話等でも良い。
作業員によって入力された作業内容に関する情報やその他の入力情報は、データセンターDCR内のサーバコンピュータに送られ、情報が蓄積される。また、逆にデータセンターDCRに蓄積されている情報を、各修理業者の操作端末で読み取ることができる。
作業員は、操作端末を操作して、訪問先の顧客情報,不具合があった機器の型式,症状,行った措置,不具合のあった部位,使用した部品,修理費用等に関する情報(以下、「修理業務報告データ」という)を入力する。これらの入力すべき情報は、あらかじめコード化されており、作業員は該当するコードを選択して入力する。そして、入力された情報は、電気通信回線NWを介して送信され、データセンターDCR内に蓄積される。
図2は修理業務報告データの一例である。図2では、上述した項目の他、受付No.、受付日、受付要件に関する情報も含まれている。なお、これらの情報は、修理受付の段階で採番されたデータをそのまま転用する構成としても良い。
なお、各修理業者(M0,M1,…,MN)ともに、修理完了後、同様の情報を操作端末を用いて登録する構成である。データセンターDCR側では、当然にどの修理業者から登録された情報であるかを認識することができる。
図3は、データセンターDCRが備えるサーバコンピュータの構成を示す概念的ブロック図である。サーバコンピュータは、データ入出力部11,部品使用実績データ作成部13,品質管理指標算出部14,品質管理用表示データ作成部15,修理業務報告データ記憶部21,顧客所有機器データ記憶部22,部品使用実績データ記憶部23,品質管理指標記憶部24,及び全体を制御する制御部31を備えている。また、表示装置35,外部記憶装置36と接続されることで、データ内容の表示や外部への記録が可能である。
データ入出力部11は、データの送受信及びそれに付随して必要な処理を行うインターフェースである。部品使用実績データ作成部13,品質管理指標算出部14,品質管理用表示データ作成部15は、それぞれ定められた演算処理を行うソフトウェア手段及びハードウェア手段で構成され、必要に応じてデータを一時的に格納する記憶手段を備えている。修理業務報告データ記憶部21,顧客所有機器データ記憶部22,及び部品使用実績データ記憶部23は、各種情報を記録する記憶手段であり、制御部31からの指示に基づいて書き込み、読み出し等の処理が行われる。
修理業者(M0,M1,…,MN)から電気通信回線NWを通じて送信された修理業務報告データは、データ入出力部11で情報を取得した後、修理業務報告データ記憶部21に格納される。修理業務報告データ記憶部21には、各修理業者の過去の修理業務報告データが蓄積されている。
顧客所有機器データ記憶部22には、各顧客が現在所有している、又は過去に所有していた所有機器のデータ(以下、「顧客所有機器データ」という)が登録されている。図4は顧客所有機器データの一例であり、各テーブルには顧客エリア,顧客No.,保有機器型式No.の他、各機器が使用された開始日、及び既に取り外されている場合には抹消日が登録されている。
例えば、図4の一行目のデータテーブルによれば、顧客No.「A112553」の顧客は、機器型式No.「10010595」に該当する機器を1990年2月10日から使用しており、2005年1月15日に同機器を抹消していることが登録されている。また、同図の二行目のデータテーブルによれば、同顧客は、2005年1月15日から現在まで機器型式No.「12400210」に該当する機器を使用していることが登録されている。抹消日の項目に「E」と示されているが、これは現時点で抹消されていないことを表わす。
部品使用実績データ作成部13は、修理業務報告データ記憶部21から修理業務報告データを、顧客所有機器データ記憶部22から顧客所有機器データをそれぞれ読み出し、どの機器に対してどの部品交換を行ったかという情報と、その機器の経年情報との関連付けを行う。この関連付けを行って作成されたデータ(以下、「部品使用実績データ」という)を、部品使用実績データ記憶部23に記録する。
図5は、部品使用実績データの一例であり、各テーブルには、修理業務報告データの各項目に加え、その機器の使用を開始してから修理を行った日までに経過した日数及び年数が登録されている。
図5の一行目のデータテーブルにおける部品使用実績データを例に挙げて説明する。図2(修理業務報告データ)の一行目に示される顧客No.「A112553」の顧客は、2008年12月15日に、機器No.「12400210」に相当する機器に対し、部品「YA021302」を用いて措置コード「001」に相当する処理が行われている。
ここで、図4(顧客所有機器データ)の二行目のデータテーブルを参照すると、同顧客は同機器を2005年1月15日から使用開始している。この使用開始日を基準としたとき、前記部品交換を行った日(2008年12月15日)までの日数は1430日であり、これを年数換算すると3年(小数点以下切り捨て)である。図5の一行目のデータテーブルには、経過日数の項目に「1430」が、経過年数の項目に「03」が付されているのは、まさにこのことを示している。
この期間(1430日間)は、使用開始時から当該部品を交換するまでに経過した期間である。そして、図5では、本実施形態では単位期間を「1年」とし、使用開始時から当該部品を交換するまでに経過した期間を「経過年数」として1年の倍数で規定している。この経過年数が、単位期間の倍数で規定される「特定使用期間」に相当する。
部品使用実績データ作成部13は、修理業務報告データ記憶部21に日々新たに登録される修理業務報告データを読み出し、これに顧客所有機器データ記憶部22内の顧客所有機器データと関連付けて、図5に示すような部品使用実績データを作成する。同作成部13は、例えば毎日定められた時刻に、前日に修理業務報告データ記憶部21に登録された修理業務報告データに基づいて、新たな部品使用実績データを作成するものとすることができる。
このように、部品使用実績データ記憶部23には、直近までの部品使用実績データが格納されている。従って、全ての部品使用実績データに対し、特定使用期間毎且つ機器型式毎に、どの部品を使用したかという情報を認識することができる。
品質管理指標算出部14は、各機器の型式毎の使用期間と不具合の関係を示す指標となる品質管理指標を以下の手順により算出し、これを品質管理指標記憶部24に記録する。
図6は、ある機器(型式No.12400210)において、各部品を交換することで新たに使用した使用回数の変化を、特定使用期間(年)を横軸にして時系列に表示したものである。このグラフは、一例として型式No.12400210(以下、「型式12400210」という)の機器に着目し、この型式12400210の機器を構成する部品の交換を行った全ての過去の実績に基づいて、グラフ化されたものである。
以下、この図6に示すグラフ化の方法を説明しながら、品質管理指標の算出方法を説明する。
品質管理指標算出部14は、部品使用実績データ記憶部23から、対象機器として型式No.「12400210」が付された全ての部品使用実績データを読み出す。そして、この読み出された型式12400210の機器の部品使用実績データを、前記特定使用期間毎且つ使用部品毎に計数する。これにより、型式12400210の機器の過去の部品交換回数を、特定使用期間毎且つ使用部品毎に算出する。
図6は、このようにして算出された特定使用期間毎且つ使用部品毎の部品使用回数を、横軸に特定使用期間(年)を取り、各使用部品毎の値を縦軸に積み上げて表示したものである。なお、図6では縦軸の値を定数dの比率で表示することで、相対的なグラフ表示としている。また、「FE066536」,「FC022355」等の記載は、機器12400210の構成部品の符号である。
更に、図6では、グラフ右側の縦軸(第2軸)を機器の買い換え率として併せてグラフ表記している。この買い換え率とは、この機器12400210がこれまでに実際に顧客に利用された機器数のうち、実際に買い換えがされた割合を特定使用期間毎に算出した値である。
買い換え率を算出する方法は、下記の手順による。
品質管理指標算出部14は、顧客所有機器データ記憶部22から保有機器型式No.として「12400210」が付された全ての顧客所有機器データを読み出し、これまでに利用された、並びに現在においても利用されている型式12400210の機器台数を、これまでに使用を経験した期間毎に把握する。
ここで、「使用を経験した期間」について説明する。例えば使用開始時期から3.5年が経過した機器であれば、当然に、その機器は3.5年以内の期間の使用を全て経験している。
この「使用を経験した期間」を単位期間の倍数で規定したのが「経験期間」であり、この経験期間毎に当該機器の台数を計数する。
本実施形態では単位期間を「1年」と設定しているため、3.5年を単位期間である「1年」で除算して小数点以下を切り捨てた整数値によって経験期間を規定するとすれば、経験期間0年、1年、2年、3年の各年に応じて1台ずつカウントされることとなる。なお、この例では、言うまでもなく、経験期間1年とは、実際に0〜1年にわたって機器が使用されたことを指しており、以下同様に、経験期間2年が1〜2年にわたる使用、経験期間3年が2〜3年にわたる使用、経験期間4年が3〜4年にわたる使用をそれぞれ指している。
このように、顧客所有機器データ記憶部22に登録されている全ての型式12400210の機器について、各所有機器の経験期間毎に台数をカウントし、算出する。以下、このようにして算出された台数を、「機器型式別経験期間別台数」という。
更に、品質管理指標算出部14は、先ほど読み出した、保有機器型式No.として「12400210」が付された全ての顧客所有機器データから、既に抹消日が登録されているもの(即ち型式12400210の機器が抹消されているもの)を計数し、使用開始日から抹消日までの期間毎(年毎)にその数を把握する。
そして、この時期別に算出された抹消台数を、既に算出した機器12400210の機器型式別経験期間別台数で除算する。これにより、y年間使用された機器12400210のうち、買い換えが行われた割合(すなわち買換率)が各y年毎に算出される。これをグラフ化したものを、図6に併せて示している。なお、買換率については定数bの比率で表示することで、相対的なグラフ表示としている。
品質管理指標算出部14は、図6のようなグラフを作成するために必要なデータを算出して品質管理指標記憶部24に記録する。そして、必要に応じて、品質管理用表示データ作成部15が前記記憶部24からデータを読み出してグラフ化を行い、表示装置35によって当該グラフを表示させる。更に必要に応じて電気通信回線NWを介して外部の端末に表示させる。
図6では、特定使用期間と部品使用回数の関係、並びに経験期間と買換率との関係を品質管理指標とする場合を例に挙げて説明した。図6のようなグラフ、或いはこのグラフを作成するに必要な数値データを必要に応じて表示させることで、機器の品質管理に利用することができる。
更に、品質管理指標算出部14は、部品交換を行った回数を、既に算出した型式12400210の機器型式別経験期間別台数で除算する。これによって、経験期間毎且つ使用部品毎に、部品を交換した割合(以下、部品使用率という)が算出される。この部品使用率を、各機器型式毎に、且つ部品毎に算出し、品質管理指標記憶部24に記録する。品質管理用表示データ作成部15は、品質管理指標記憶部24から必要に応じて部品使用率のデータを読み出し、グラフ化する。図7は、一例として機器12400210における部品YB022113の部品使用率の変化の推移を示すグラフである。
ここで、品質管理用表示データ作成部15が、アラート機能を有している場合には、部品使用率が予め定められた値(以下、「部品使用率警告値」という)を超えると、その旨の表示内容を生成するものとして良い。このとき、当該内容を表示装置35によって表示したり、電気通信回線NWを介して別の端末に送信する構成とすることができる。図8はこのようなアラート時の表示内容の一例である。
図8の表示内容は、図7における領域Aの内容を示しており、経験期間6年の型式12400210の部品YB022113の部品使用率が、予め設定された部品使用率警告値r1を超えたことを表わすアラートである。
本システムの利用者は、このアラートを通知されることで、型式12400210の部品YB022113の部品使用率が部品使用率警告値を超えていることを認識することができる。これにより、必要に応じて部品の見直しや機器設計そのものの見直し等、必要な措置をタイミング良く採ることができる。
また、部品使用率そのものの値ではなく、部品使用率の変化に着目し、この変化率が所定の値を上回った時点でアラートを通知するものとしても良い。例えば、図7に示すように、部品使用率の変化率が予め定めた変化率rd1を超えていれば(領域B)、その旨の通知をする。これにより、不具合の頻度が急激に変化するタイミングを認識することができ、不具合の究明や機器改良に役立てることができる。
また、型式12400210の部品使用実績データを、単に特定使用期間毎に計数する。これにより、型式12400210の過去の不具合回数を、特定使用期間毎に算出することができる。
この不具合回数を、既に算出した型式12400210の機器型式別経験期間別台数で除算することで、経験期間毎の不具合発生率を算出することができる。この不具合発生率を、各機器型式毎に算出し、品質管理指標記憶部24に記録する。品質管理用表示データ作成部15は、品質管理指標記憶部24から必要に応じて不具合発生率のデータを読み出し、グラフ化する。図9は、一例として型式12400210の不具合発生率の変化の推移を示すグラフである。なお、図9では、不具合発生率の値を所定値aの倍数で規定することで相対的に表示している。
また、上記と同様、品質管理用表示データ作成部15が、アラート機能を有している場合には、不具合発生率が予め定められた値(以下、「不具合発生率警告値」という)を超えると、その旨の表示内容を生成し、表示装置35によって表示するものとして良い。図10はこのようなアラート時の表示内容の一例であり、不具合発生率警告値としてr2(%)が設定されている場合を示している。
なお、実際には使用開始時期から経過した期間に応じて不具合を生じる確率も変化し、更には部品に応じてもその確率は異なる。このため、不具合発生率警告値が、各部品毎に定められるものとしても良く、更には同一の部品においても経過した期間毎に定められるものとしても良い。
また、同様の方法により、同一機器における部位別の不具合発生率や不具合件数を算出し、同様に所定の閾値を上回った時点でアラートを通知する構成としても良い。
以上、本実施形態の構成によれば、現に利用されている機器のデータのみならず、既に抹消された機器のデータも踏まえた上で、経験期間毎(すなわち使用開始時から経過した期間毎)に部品使用回数、部品使用率、不具合発生率等を算出することができる。
本システムを採用することにより、機器型式別に、経過した期間毎の部品使用回数、部品使用率、不具合発生率等に関する情報を認識することができ、機器の管理に利用することができる。特に、ガス機器や電力機器のように日々恒常的に利用される機器においては、経年に応じて不具合を生じる部品に何らかの特徴を示す場合も想定されるため、機器の実際の使用期間を考慮した部品使用傾向、不具合発生傾向を認識できる本システムは、機器の品質管理において有用である。
また、部品使用率や不具合発生率については、定められた閾値を超えると警告がされ、機器の不具合の頻度が高まっていることを認識することができる。これにより、機器の改良や場合によってはリコールの必要性が生じていることを検知することができ、風評被害や事故の未然防止に寄与することができる。買換率についても、機器型式別に表示し、所定の閾値が上回った時点でアラートを通知するものとしても良い。
なお、上記実施形態では、特定の型式12400210、或いは特定の部品YB022113に着目して説明したが、他の機器型式、部品に対しても同様の処理を行うものとして良い。
以下、別実施形態につき説明する。
〈1〉 図11に示すように、顧客所有機器データ記憶部22に登録されている使用開始日の内、最も古い日に可能な限り近い日から現在までの気象データが記録されている気象データ記憶部26を更に備える構成とすることで、気温の影響も考慮してアラートを通知する構成としても良い。気象データ記憶部26は、適宜更新される。
例えば、品質管理指標算出部14は、部品使用実績データ記憶部23に記録されている部品使用実績データと気象データ記憶部26に記録されている気象データより、ある機器における気温と部品使用回数の感度分析を行う。そして、この感度分析結果を、記憶部24に記録しておき、表示データ作成部15によってグラフ化して表示したり、また、気温感度が所定の閾値を上回った時点でアラートを通知するような構成としても良い。
ガス機器や電力機器の中には、ガス会社や電力会社が修理を担当する可能性が比較的高いと考えられる、空調機器や加熱機器のような外気温によって運転状況が影響される機器が存在し、これらの機器の場合には、四季に応じて使用態様が大きく変化する。このため、この使用態様の変化に起因して機器の不具合を誘発するということも考えられる。気温の変化に伴って機器の使用態様も変化することは想定されるが、不具合の発生数と気温との関係が極めて大きい場合、機器の品質を管理する点においては見逃すことができない情報である。
この情報を認識することで、場合によってはリコールや機器改良の必要性を調査し、品質の維持向上に寄与することができる。
更に、気温だけではなく、天候や風速等、必要に応じて気象データと不具合発生の関係を調査し、品質管理指標記憶部24に記録したり、その結果を表示装置35や外部記憶装置36,外部の端末に出力する構成とすることができる。
また、このような各気象データは、各顧客エリアA0,A1,…毎に気象データ記憶部26に記録されており、顧客エリア毎に気温感度分析等の気象データと機器の不具合発生態様との分析を行う構成としても良い。
〈2〉 品質管理指標算出部14が部品使用実績データを平日・休日別(又は曜日別)分解し、平日・休日別(又は曜日別)に、機器型式毎・特定使用期間毎の部品使用回数、部品使用率、不具合発生率等に関する情報を作成し、品質管理指標記憶部24に記録する構成としても良い。これらのデータも、必要に応じて表示データ作成部15がグラフ化を行ったり、所定の閾値を上回った時点でアラートを通知する構成とすることができる。
〈3〉 各修理業者側で各所有機器の使用開始時期に関する情報を把握可能である場合には、予め修理業者側で「経過日数」及び「経過年数」(これは即ち特定使用期間である)に関する情報を付した形で修理業務報告データとして送信する構成としても良い。この場合、機器型式別経験期間別台数が把握できていれば、修理業務報告データに付された情報のみから部品使用率や不具合発生率を算出することができるため、必ずしも部品使用実績データ作成部13及び部品使用実績データ記憶部23は必要ではない。
11: データ入出力部
13: 部品使用実績データ作成部
14: 品質管理指標算出部
15: 品質管理用表示データ作成部
21: 修理業務報告データ記憶部
22: 顧客所有機器データ記憶部
23: 部品使用実績データ記憶部
24: 品質管理指標記憶部
26: 気象データ記憶部
31: 制御部
35: 表示装置
36: 外部記憶装置
A0,A1,…,AN: 顧客エリア
DCR: データセンター
M0,M1,…,MN: 修理業者

Claims (10)

  1. 顧客所有機器データ記憶部、修理業務報告データ記憶部、部品使用実績データ記憶部、部品使用実績データ作成部、品質管理指標算出部、品質管理指標記憶部を備え、
    前記顧客所有機器データ記憶部は、
    所有顧客によって現在所有されている又は過去に所有されていた所有機器に関するデータであって、少なくとも前記所有顧客の情報、前記所有機器の型式の情報、同機器の使用開始時期の情報を含み、同機器が過去に所有されていた場合には使用終了時期の情報を更に含む顧客所有機器データを記録しており、
    前記修理業務報告データ記憶部は、
    過去に行われた修理内容に関するデータであって、少なくとも修理を行った修理顧客の情報、同修理を行った修理機器の型式の情報、同修理に使用された使用部品の情報、同修理を行った修理時期の情報を含む修理業務報告データを記録しており、
    前記部品使用実績データ作成部は、
    前記顧客所有機器データに示される前記所有顧客の情報と前記所有機器の型式の情報、及び前記修理業務報告データに示される前記修理顧客の情報と前記修理機器の型式の情報を関連付けることで、機器型式、修理に使用された使用部品、及び前記使用開始時期から前記修理時期までの期間を所定の単位期間の倍数で規定した特定使用期間に関する情報を含む部品使用実績データを作成して、前記部品使用実績データ記憶部に記録し、
    前記品質管理指標算出部は、
    前記顧客所有機器データ記憶部に登録されている全ての前記所有機器が実際に使用された台数を、使用を経験した期間であって前記単位期間の倍数で規定した経験期間毎、且つ機器型式毎に計数することで、機器型式別経験期間別台数を算出し、
    前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に、且つ前記使用部品別に計数し、これを、対応する前記機器型式別経験期間別台数で除算することで、全ての前記所有機器のうち前記使用部品が必要となる台数の割合を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に、且つ前記使用部品別に規定した値である部品使用率を、機器の品質管理指標として算出し、前記品質管理指標記憶部に記録することを特徴とする機器品質管理システム。
  2. 前記品質管理指標算出部は、
    前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に計数し、これを、対応する前記機器型式別経験期間別台数で除算することで、全ての前記所有機器のうち不具合を発生した割合を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に規定した値である不具合発生率を、機器の品質管理指標として算出し、前記品質管理指標記憶部に記録することを特徴とする請求項1に記載の機器品質管理システム。
  3. 品質管理用表示データ作成部を更に備え、
    前記品質管理表示データ作成部が、
    前記品質管理指標記憶部から前記部品使用率を読み出し、当該読み出された前記部品使用率の値が所定の部品使用率警告値を上回ると、前記部品使用率が前記部品使用率警告値を上回っている旨の情報、並びに該当する前記特定使用期間、機器型式、及び前記使用部品に関する情報を含む通知信号を作成し、外部に出力することを特徴とする請求項1に記載の機器品質管理システム。
  4. 品質管理用表示データ作成部を更に備え、
    前記品質管理表示データ作成部が、
    前記品質管理指標記憶部から前記不具合発生率を読み出し、当該読み出された前記不具合発生率の値が所定の不具合発生率警告値を上回ると、前記不具合発生率が前記不具合発生率警告値を上回っている旨の情報、並びに該当する前記特定使用期間、及び機器型式、に関する情報を含む通知信号を作成し、外部に出力することを特徴とする請求項2に記載の機器品質管理システム。
  5. 複数年にわたる過去の気温データを少なくとも含む気象データを記録している気象データ記憶部を更に備え、
    前記品質管理指標算出部は、
    前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記修理時期における前記気温データ別に計数して、前記気温データとの感度分析を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の機器品質管理システム。
  6. コンピュータのデータ処理によって行われる機器品質管理方法であって、
    所有顧客によって現在所有されている又は過去に所有されていた所有機器に関するデータであって、少なくとも前記所有顧客の情報、前記所有機器の型式の情報、同機器の使用開始時期の情報を含み、同機器が過去に所有されていた場合には使用終了時期の情報を更に含む顧客所有機器データを記録し、
    過去に行われた修理内容に関するデータであって、少なくとも修理を行った修理顧客の情報、同修理を行った修理機器の型式の情報、同修理に使用された使用部品の情報、同修理を行った修理時期の情報を含む修理業務報告データを記録し、
    前記顧客所有機器データに示される前記所有顧客の情報と前記所有機器の型式の情報、及び前記修理業務報告データに示される前記修理顧客の情報と前記修理機器の型式の情報を関連付けることで、機器型式、修理に使用された使用部品、及び前記使用開始時期から前記修理時期までの期間を所定の単位期間の倍数で規定した特定使用期間に関する情報を含む部品使用実績データを作成して、前記部品使用実績データ記憶部に記録し、
    前記顧客所有機器データ記憶部に登録されている全ての前記所有機器が実際に使用された台数を、使用を経験した期間であって前記単位期間の倍数で規定した経験期間毎、且つ機器型式毎に計数することで、機器型式別経験期間別台数を算出し、
    前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に、且つ前記使用部品別に計数し、これを、対応する前記機器型式別経験期間別台数で除算することで、全ての前記所有機器のうち前記使用部品が必要となる台数の割合を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に、且つ前記使用部品別に規定した値である部品使用率を、機器の品質管理指標として算出し、記録することを特徴とする機器品質管理方法。
  7. 前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に計数し、これを、対応する前記機器型式別経験期間別台数で除算することで、全ての前記所有機器のうち不具合を発生した割合を、前記特定使用期間毎且つ機器型式毎に規定した値である不具合発生率を、機器の品質管理指標として算出し、記録することを特徴とする請求項6に記載の機器品質管理方法。
  8. 前記部品使用率を読み出し、当該読み出された前記部品使用率の値が所定の部品使用率警告値を上回ると、前記部品使用率が前記部品使用率警告値を上回っている旨の情報、並びに該当する前記特定使用期間、機器型式、及び前記使用部品に関する情報を含む通知信号を作成し、外部に出力することを特徴とする請求項6に記載の機器品質管理方法。
  9. 前記不具合発生率を読み出し、当該読み出された前記不具合発生率の値が所定の不具合発生率警告値を上回ると、前記不具合発生率が前記不具合発生率警告値を上回っている旨の情報、並びに該当する前記特定使用期間、及び機器型式、に関する情報を含む通知信号を作成し、外部に出力することを特徴とする請求項7に記載の機器品質管理方法。
  10. 複数年にわたる過去の気温データを少なくとも含む気象データを記録し、
    前記部品使用実績データに基づいて、前記使用部品が実際に使用された前記修理機器の台数を、前記修理時期における前記気温データ別に計数して、前記気温データとの感度分析を行うことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の機器品質管理方法。
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