JP2010230208A - 空気調和機の室内ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】送風ファンの上部に該送風ファンと同心円弧状の熱交換器を配置する構成において,熱交換器から送風ファンへのドレン水の滴下を防止することのできる空気調和機の室内ユニットを提供すること。
【解決手段】クロスフローファン3と同心円弧状に形成された複数の円弧状伝熱板21と,複数の円弧状伝熱板21に貫挿された複数の冷媒配管22とを有する熱交換器2が,クロスフローファン3の回転中心軸の鉛直上方向に位置する円弧状伝熱板21各々の頂部に,冷媒配管22が貫挿されていない非熱交換部R1を有している。また,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の上流側及び下流側のいずれか一方又は両方に設けられ,該非熱交換部R1を通過する送風を制限する防風板5(送風制限部材)を備えている。これにより,非熱交換部R1におけるドレン水の発生を抑制することができる。
【選択図】図2
【解決手段】クロスフローファン3と同心円弧状に形成された複数の円弧状伝熱板21と,複数の円弧状伝熱板21に貫挿された複数の冷媒配管22とを有する熱交換器2が,クロスフローファン3の回転中心軸の鉛直上方向に位置する円弧状伝熱板21各々の頂部に,冷媒配管22が貫挿されていない非熱交換部R1を有している。また,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の上流側及び下流側のいずれか一方又は両方に設けられ,該非熱交換部R1を通過する送風を制限する防風板5(送風制限部材)を備えている。これにより,非熱交換部R1におけるドレン水の発生を抑制することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は,少なくとも冷房運転を実行する空気調和機の室内ユニットに関し,特に,空気及び冷媒の間で熱交換を行う熱交換器が送風ファンの上部を覆う同心円弧状に形成されてなる空気調和機の室内ユニットに関するものである。
従来から,空気調和機の室内ユニット(例えば特許文献1参照)では,逆V字状の熱交換器が送風ファンの上部に配置され,その熱交換器の両下端部にドレン水(凝縮水)を受けるドレンパンが設けられる。このとき,逆V字状の熱交換器は,矩形状の複数の伝熱板に冷媒配管が貫挿されて形成された平板状の二つの熱交換器が逆V字状に連結されることによって形成される。このような構成では,冷房運転時の空気の冷却に伴って熱交換器で発生したドレン水は,その熱交換器の逆V字状の傾斜を伝ってドレンパンに滴下することになる。そのため,熱交換器から送風ファンにドレン水が滴下して吹出口から飛散することは防止される。
ここで,上述した逆V字状の熱交換器のように,平板状に形成された熱交換器が傾斜して配置される場合には,その熱交換器と送風ファンとの間隔が不均一となる。この場合,熱交換器における風速分布が不均一となるため,騒音の発生や熱交換効率の低下などが懸念される。
これに対し,例えば特許文献2では,送風ファンと同心円弧状に形成した熱交換器を該送風ファンの送風方向上流側に配置することが提案されている。係る構成によれば,熱交換器と送風ファンとの間隔が均一となるため,熱交換器における風速分布が均一となり,騒音の発生や熱交換効率の低下などを防止することができる。
ここで,上述した逆V字状の熱交換器のように,平板状に形成された熱交換器が傾斜して配置される場合には,その熱交換器と送風ファンとの間隔が不均一となる。この場合,熱交換器における風速分布が不均一となるため,騒音の発生や熱交換効率の低下などが懸念される。
これに対し,例えば特許文献2では,送風ファンと同心円弧状に形成した熱交換器を該送風ファンの送風方向上流側に配置することが提案されている。係る構成によれば,熱交換器と送風ファンとの間隔が均一となるため,熱交換器における風速分布が均一となり,騒音の発生や熱交換効率の低下などを防止することができる。
しかしながら,特許文献2に記載されているように熱交換器が送風ファンと同心円弧状に形成されている場合には,該熱交換器において,その円弧の頂部の傾斜が小さくなり略水平となる。そのため,熱交換器の頂部で発生したドレン水が,該熱交換器の円弧状の傾斜を伝って流れにくく,下部に配置された送風ファンに直接滴下し,吹出口から飛散するおそれがある。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,送風ファンの上部に該送風ファンと同心円弧状の熱交換器を配置する構成において,熱交換器から送風ファンへのドレン水の滴下を防止することのできる空気調和機の室内ユニットを提供することにある。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,送風ファンの上部に該送風ファンと同心円弧状の熱交換器を配置する構成において,熱交換器から送風ファンへのドレン水の滴下を防止することのできる空気調和機の室内ユニットを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,空気及び冷媒の間で熱交換を行う熱交換器と,外部の空気を吸込口から吸い込み前記熱交換器を通過させて吹出口から外部に吹き出す送風ファンとを備えてなり,前記熱交換器が,前記送風ファンの回転中心軸方向に並設され,前記送風ファンと同心円弧状に形成された複数の円弧状伝熱板と,前記複数の円弧状伝熱板の円弧の両端に亘る複数箇所に貫挿され,内部に冷媒が流通する複数の冷媒配管とを有してなり,前記送風ファンの上部に該送風ファンと同心状に配置されてなる空気調和機の室内ユニットに適用されるものであって,前記熱交換器が,前記送風ファンの回転中心軸の鉛直上方向に位置する前記円弧状伝熱板各々の頂部に,前記冷媒配管が貫挿されていない非熱交換部が形成されたものであることを特徴として構成される。
このような構成によれば,前記円弧状伝熱板各々の非熱交換部が前記冷媒配管内の冷媒の温度の影響を受けにくくなるため,冷房運転時の前記非熱交換部における空気の冷却効果が小さくなり,該非熱交換部におけるドレン水の発生が抑制されるため,該非熱交換部から前記クロスフローファンへのドレン水の滴下を防止することができる。
また,前記熱交換器の非熱交換部の前記送風ファンによる送風方向の上流側及び下流側のいずれか一方又は両方に設けられ,該非熱交換部を通過する送風を制限する送風制限部材を更に備えてなる構成が望ましい。これにより,前記非熱交換部への送風量を減少させることができるため,該非熱交換部におけるドレン水の発生をより抑制することができる。
ところで,前記熱交換器の非熱交換部の前記送風ファンによる送風方向の下流側に設けられる前記送風制限部材は,前記非熱交換部から滴下したドレン水を受けて所定の排水経路に導くドレンパンを兼ねてなることが望ましい。これにより,万が一前記非熱交換部からドレン水が滴下したとしても,そのドレン水が前記送風制限部材で受けられるため,前記送風ファンへのドレン水の滴下を確実に防止することができる。
このような構成によれば,前記円弧状伝熱板各々の非熱交換部が前記冷媒配管内の冷媒の温度の影響を受けにくくなるため,冷房運転時の前記非熱交換部における空気の冷却効果が小さくなり,該非熱交換部におけるドレン水の発生が抑制されるため,該非熱交換部から前記クロスフローファンへのドレン水の滴下を防止することができる。
また,前記熱交換器の非熱交換部の前記送風ファンによる送風方向の上流側及び下流側のいずれか一方又は両方に設けられ,該非熱交換部を通過する送風を制限する送風制限部材を更に備えてなる構成が望ましい。これにより,前記非熱交換部への送風量を減少させることができるため,該非熱交換部におけるドレン水の発生をより抑制することができる。
ところで,前記熱交換器の非熱交換部の前記送風ファンによる送風方向の下流側に設けられる前記送風制限部材は,前記非熱交換部から滴下したドレン水を受けて所定の排水経路に導くドレンパンを兼ねてなることが望ましい。これにより,万が一前記非熱交換部からドレン水が滴下したとしても,そのドレン水が前記送風制限部材で受けられるため,前記送風ファンへのドレン水の滴下を確実に防止することができる。
本発明によれば,前記円弧状伝熱板各々の非熱交換部が前記冷媒配管内の冷媒の温度の影響を受けにくくなるため,冷房運転時の前記非熱交換部における空気の冷却効果が小さくなり,該非熱交換部におけるドレン水の発生が抑制されるため,該非熱交換部から前記クロスフローファンへのドレン水の滴下を防止することができる。特に,前記熱交換器の非熱交換部の前記送風ファンによる送風方向の上流側及び下流側のいずれか一方又は両方に該非熱交換部を通過する送風を制限する送風制限部材を更に備えれば,前記非熱交換部への送風量を減少させることができ,該非熱交換部におけるドレン水の発生をより抑制することができる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。なお,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
本発明の実施の形態に係る室内ユニットXは,屋外に配設される周知の室外機(不図示)と各種の配管・配線で接続されており,該室外機と共に所謂セパレート型の空気調和機を構成するものである。例えば,前記室外機には,冷媒を圧縮する圧縮機や冷媒を状態変化(膨張)させる膨張弁,冷媒及び室外空気の間で熱交換を行う室外空気熱交換器などが設けられている。そして,当該空気調和機では,前記圧縮機,前記室外空気熱交換器,前記膨張弁,及び室内ユニットXに設けられた後述の熱交換器2が順に接続されることにより,冷媒が循環する冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)が形成されている。
本発明の実施の形態に係る室内ユニットXは,屋外に配設される周知の室外機(不図示)と各種の配管・配線で接続されており,該室外機と共に所謂セパレート型の空気調和機を構成するものである。例えば,前記室外機には,冷媒を圧縮する圧縮機や冷媒を状態変化(膨張)させる膨張弁,冷媒及び室外空気の間で熱交換を行う室外空気熱交換器などが設けられている。そして,当該空気調和機では,前記圧縮機,前記室外空気熱交換器,前記膨張弁,及び室内ユニットXに設けられた後述の熱交換器2が順に接続されることにより,冷媒が循環する冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)が形成されている。
ここに,図1は,本発明の実施の形態に係る空気調和機の室内ユニットXの外観斜視図である。
図1の斜視図に示すように,室内ユニットXは,機外の空気を機内に吸い込むための吸込口11及び機内の空気を機外に吹き出すための吹出口12が形成されたユニット筐体10,前記冷凍サイクルに循環する冷媒と吸込口11から吸い込まれた室内空気との間で熱交換を行う熱交換器2,外部の空気を吸込口11から吸い込み,熱交換器2を通過させて吹出口12から外部に吹き出すクロスフローファン3(送風ファンの一例)などを備えている。なお,図1に示す吸込口11は,ユニット筐体10の上部に形成されているが,これに限らず前面に形成されていても,或いは上面から前面に亘って形成されていてもよい。
室内ユニットXは,クロスフローファン3を駆動して吸込口11から室内空気を吸い込み,その室内空気を熱交換器2において冷却又は加熱して吹出口12から吹き出すことにより,室内の冷房又は暖房を実現する。
本願発明の実施の形態に係る室内ユニットXは,冷房運転時に熱交換器2で発生する凝縮水がクロスフローファン3に滴下することを防止する構成に特徴を有しており,以下この点について説明する。
図1の斜視図に示すように,室内ユニットXは,機外の空気を機内に吸い込むための吸込口11及び機内の空気を機外に吹き出すための吹出口12が形成されたユニット筐体10,前記冷凍サイクルに循環する冷媒と吸込口11から吸い込まれた室内空気との間で熱交換を行う熱交換器2,外部の空気を吸込口11から吸い込み,熱交換器2を通過させて吹出口12から外部に吹き出すクロスフローファン3(送風ファンの一例)などを備えている。なお,図1に示す吸込口11は,ユニット筐体10の上部に形成されているが,これに限らず前面に形成されていても,或いは上面から前面に亘って形成されていてもよい。
室内ユニットXは,クロスフローファン3を駆動して吸込口11から室内空気を吸い込み,その室内空気を熱交換器2において冷却又は加熱して吹出口12から吹き出すことにより,室内の冷房又は暖房を実現する。
本願発明の実施の形態に係る室内ユニットXは,冷房運転時に熱交換器2で発生する凝縮水がクロスフローファン3に滴下することを防止する構成に特徴を有しており,以下この点について説明する。
ここに,図2は,室内ユニットXの要部模式断面図であって,(a)は室内ユニットXの長手方向の右側端部近傍における断面図,(b)は室内ユニットXの長手方向の中央部近傍における断面図である。
図2に示すように,室内ユニットX内には,熱交換器2,クロスフローファン3,ドレンパン4a,4b,防風板5などが設けられている。なお,室内ユニットXは,ここで説明する他にも一般的な室内ユニットが有するその他の構成要素(例えば制御装置やスタビライザ,ルーバーなど)を備えているが,本願発明に直接関係がないためここでは説明を省略する。
熱交換器2は,クロスフローファン3の回転中心軸方向に長尺状であり,クロスフローファン3と同心円弧状に形成されている。そして熱交換器2は,クロスフローファン3の上部を覆うように該クロスフローファン3と同心状に配置されている。
図2に示すように,室内ユニットX内には,熱交換器2,クロスフローファン3,ドレンパン4a,4b,防風板5などが設けられている。なお,室内ユニットXは,ここで説明する他にも一般的な室内ユニットが有するその他の構成要素(例えば制御装置やスタビライザ,ルーバーなど)を備えているが,本願発明に直接関係がないためここでは説明を省略する。
熱交換器2は,クロスフローファン3の回転中心軸方向に長尺状であり,クロスフローファン3と同心円弧状に形成されている。そして熱交換器2は,クロスフローファン3の上部を覆うように該クロスフローファン3と同心状に配置されている。
具体的に,熱交換器2は,クロスフローファン3の回転中心軸方向に並設され,該クロスフローファン3と同心円弧状に形成された複数の円弧状伝熱板21と,複数の円弧状伝熱板21の円弧の両端に亘る複数箇所に貫挿され,内部に冷媒が流通する複数の冷媒配管22とを有している。また,熱交換器2では,冷媒配管22各々の端部がU字状のベンド管23によって順に接続されることによって一連の冷媒流路が形成されている。
ここで,円弧状伝熱板21各々と冷媒配管22各々とは,その貫挿箇所において熱的に結合されており,該円弧状伝熱板21各々は冷媒配管22内に流れる冷媒によって冷却(冷房運転時)又は加熱(暖房運転時)される。そして,熱交換器2では,円弧状伝熱板21各々と該円弧状伝熱板21各々を通過する空気との間で熱交換が行われることによりその空気が冷却又は加熱される。
このように熱交換器2がクロスフローファン3と同心円弧状に形成されている室内ユニットXでは,熱交換器2とクロスフローファン3との間隔が均一となるため,該熱交換器2における風速分布を均一にすることができ,騒音の発生及び熱交換効率の低下が防止される。
ここで,円弧状伝熱板21各々と冷媒配管22各々とは,その貫挿箇所において熱的に結合されており,該円弧状伝熱板21各々は冷媒配管22内に流れる冷媒によって冷却(冷房運転時)又は加熱(暖房運転時)される。そして,熱交換器2では,円弧状伝熱板21各々と該円弧状伝熱板21各々を通過する空気との間で熱交換が行われることによりその空気が冷却又は加熱される。
このように熱交換器2がクロスフローファン3と同心円弧状に形成されている室内ユニットXでは,熱交換器2とクロスフローファン3との間隔が均一となるため,該熱交換器2における風速分布を均一にすることができ,騒音の発生及び熱交換効率の低下が防止される。
ところで,室内ユニットXでは,冷房運転時の熱交換器2における空気の冷却に伴って該熱交換器2でドレン水(凝縮水)が発生する。本来,この熱交換器2で発生するドレン水は,熱交換器2の円弧状伝熱板21を伝ってその両下端部に配置されたドレンパン4a,4bのいずれかに滴下し,所定の排水口に導かれる。
しかしながら,前述したようにクロスフローファン3と同心円弧状に形成された熱交換器2では,その円弧の頂部の傾きが小さく略水平となる。そのため,熱交換器2の頂部においてドレン水が発生すれば,そのドレン水が熱交換器2の円弧状伝熱板21を伝ってドレンパン4a,4bに滴下せず,直接クロスフローファン3に滴下して吹出口12から飛散するおそれがある。
しかしながら,前述したようにクロスフローファン3と同心円弧状に形成された熱交換器2では,その円弧の頂部の傾きが小さく略水平となる。そのため,熱交換器2の頂部においてドレン水が発生すれば,そのドレン水が熱交換器2の円弧状伝熱板21を伝ってドレンパン4a,4bに滴下せず,直接クロスフローファン3に滴下して吹出口12から飛散するおそれがある。
そこで,本願発明の実施の形態に係る室内ユニットXでは,熱交換器2において,クロスフローファン3の回転中心軸の鉛直上方向に位置する円弧状伝熱板21各々の頂部に,冷媒配管22が貫挿されていない非熱交換部R1が形成されている。
具体的に,熱交換器2では,円弧状伝熱板21の円弧の両端に亘る領域のうち円弧の頂部を除く領域にのみ冷媒配管22が貫挿されており,その頂部の両側に位置する二つの冷媒配管22が,該頂部をバイパスするためのバイパス用ベンド管23aによって接続されることによって,非熱交換部R1が形成されている。このような構成によれば,熱交換器を逆V字状に形成する場合のように複数の平板状の熱交換器を連結する必要がなく構造も簡素化される。
なお,ここでいう円弧状伝熱板21の頂部とは,該円弧状伝熱板21の円弧の頂点近傍の領域をいい,具体的には,水平面に対する傾斜が小さい(略水平である)ためにドレン水が円弧状伝熱板21の傾斜を伝わずに垂直方向に直接滴下するおそれが高い所定範囲の領域をいう。
このように冷媒配管22が貫挿されていない非熱交換部R1では,冷媒配管22が貫挿されている他の領域に比べて冷媒配管22内の冷媒の温度の影響が著しく小さく,該非熱交換部R1における空気との温度差は小さくなる。
従って,室内ユニットXでは,熱交換器2の頂部に位置する非熱交換部R1におけるドレン水の発生を抑制することができ,結果的に非熱交換部R1からクロスフローファン3へのドレン水の滴下を防止することができる。
具体的に,熱交換器2では,円弧状伝熱板21の円弧の両端に亘る領域のうち円弧の頂部を除く領域にのみ冷媒配管22が貫挿されており,その頂部の両側に位置する二つの冷媒配管22が,該頂部をバイパスするためのバイパス用ベンド管23aによって接続されることによって,非熱交換部R1が形成されている。このような構成によれば,熱交換器を逆V字状に形成する場合のように複数の平板状の熱交換器を連結する必要がなく構造も簡素化される。
なお,ここでいう円弧状伝熱板21の頂部とは,該円弧状伝熱板21の円弧の頂点近傍の領域をいい,具体的には,水平面に対する傾斜が小さい(略水平である)ためにドレン水が円弧状伝熱板21の傾斜を伝わずに垂直方向に直接滴下するおそれが高い所定範囲の領域をいう。
このように冷媒配管22が貫挿されていない非熱交換部R1では,冷媒配管22が貫挿されている他の領域に比べて冷媒配管22内の冷媒の温度の影響が著しく小さく,該非熱交換部R1における空気との温度差は小さくなる。
従って,室内ユニットXでは,熱交換器2の頂部に位置する非熱交換部R1におけるドレン水の発生を抑制することができ,結果的に非熱交換部R1からクロスフローファン3へのドレン水の滴下を防止することができる。
ところで,円弧状伝熱板21の非熱交換部R1では冷媒配管22からの直接の熱伝達はないが,該円弧状伝熱板21における他の領域からの熱の影響を受けることが考えられる。そのため,円弧状伝熱板21における非熱交換部R1においても空気が冷却され,凝縮水が発生するおそれがないとも言えない。
そこで,室内ユニットXでは,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の下流側に,該非熱交換部R1を通過する送風を制限する防風板5(送風制限部材の一例)が設けられている。防風板5は,少なくともクロスフローファン3の長手方向の全域に至る長尺状を成している。係る構成によれば,防風板5によって熱交換器2の非熱交換部R1を通過する送風を遮断し,その該非熱交換部R1に対する送風量を減少させることができるため,該非熱交換部R1におけるドレン水の発生をより確実に抑制することができる。
なお,図示しないが,防風板5は,例えば熱交換器2によって支持され,或いはユニット筐体10の両端部によって支持される。このとき,防風板5を熱交換器2に固定する場合には,該熱交換器2からの伝熱によって防風板5が冷却され,該防風板5においてドレン水が発生するおそれがあるため,該防風板5は熱伝導率の低い樹脂などで形成したものであることが望ましい。
そこで,室内ユニットXでは,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の下流側に,該非熱交換部R1を通過する送風を制限する防風板5(送風制限部材の一例)が設けられている。防風板5は,少なくともクロスフローファン3の長手方向の全域に至る長尺状を成している。係る構成によれば,防風板5によって熱交換器2の非熱交換部R1を通過する送風を遮断し,その該非熱交換部R1に対する送風量を減少させることができるため,該非熱交換部R1におけるドレン水の発生をより確実に抑制することができる。
なお,図示しないが,防風板5は,例えば熱交換器2によって支持され,或いはユニット筐体10の両端部によって支持される。このとき,防風板5を熱交換器2に固定する場合には,該熱交換器2からの伝熱によって防風板5が冷却され,該防風板5においてドレン水が発生するおそれがあるため,該防風板5は熱伝導率の低い樹脂などで形成したものであることが望ましい。
以上説明したように,室内ユニットXでは,熱交換器2が,クロスフローファン3の回転中心軸の鉛直上方向に位置する円弧状伝熱板21各々の頂部に,冷媒配管22が貫挿されていない非熱交換部R1が形成されたものであるため,該熱交換器2の頂部に位置する該非熱交換部R1におけるドレン水の発生を抑制することができ,結果的に非熱交換部R1からクロスフローファン3へのドレン水の滴下を防止することができる。しかも,室内ユニットXには,熱交換器2及びクロスフローファン3の間に,非熱交換部R1を通過する送風を制限する防風板5が設けられているため,該非熱交換部R1における凝縮水の発生をより確実に抑制することができる。
なお,熱交換器2においてドレン水が発生するのは主に冷房運転時であるため,例えば防風板5をクロスフローファン3と同心状に回動可能に支持し,暖房運転時などにその防風板5を回動させて熱交換器2及びクロスフローファン3の間から退避させるための回動支持機構を設けておくことにより,暖房運転時などにおける不要な送風量の制限を防止することも考えられる。
なお,熱交換器2においてドレン水が発生するのは主に冷房運転時であるため,例えば防風板5をクロスフローファン3と同心状に回動可能に支持し,暖房運転時などにその防風板5を回動させて熱交換器2及びクロスフローファン3の間から退避させるための回動支持機構を設けておくことにより,暖房運転時などにおける不要な送風量の制限を防止することも考えられる。
前記実施の形態では,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の下流側に防風板5が配置されている場合を例に挙げて説明したが,該防風板5の位置は非熱交換部R1における送風を制限し得る位置であれば,これに限らない。
ここに,図3は,前述した室内ユニットXの変形例である本実施例1に係る室内ユニットX1の要部模式断面図であって,(a)は室内ユニットX1の長手方向の右側端部近傍における断面図,(b)は室内ユニットX1の長手方向の中央部近傍における断面図である。なお,図1及び図2に示した室内ユニットXと同様の構成要素については同じ符号を用いている。
当該室内ユニットX1では,図3に示すように,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の上流側に,該非熱交換部R1を通過する送風を制限する防風板51(送風制限部材の一例)が設けられている。係る構成によっても,非熱交換部R1への送風が防風板51によって遮断されるため,該非熱交換部R1における空気及び冷媒の熱交換によるドレン水の発生を抑制することができ,該非熱交換部R1からクロスフローファン3へのドレン水の滴下を防止することができる。
ここに,図3は,前述した室内ユニットXの変形例である本実施例1に係る室内ユニットX1の要部模式断面図であって,(a)は室内ユニットX1の長手方向の右側端部近傍における断面図,(b)は室内ユニットX1の長手方向の中央部近傍における断面図である。なお,図1及び図2に示した室内ユニットXと同様の構成要素については同じ符号を用いている。
当該室内ユニットX1では,図3に示すように,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の上流側に,該非熱交換部R1を通過する送風を制限する防風板51(送風制限部材の一例)が設けられている。係る構成によっても,非熱交換部R1への送風が防風板51によって遮断されるため,該非熱交換部R1における空気及び冷媒の熱交換によるドレン水の発生を抑制することができ,該非熱交換部R1からクロスフローファン3へのドレン水の滴下を防止することができる。
ここに,図4は,前述した室内ユニットXの変形例である本実施例2に係る室内ユニットX2の要部模式断面図であって,(a)は室内ユニットX2の長手方向の右側端部近傍における断面図,(b)は室内ユニットX2の長手方向の中央部近傍における断面図である。なお,図1〜図3に示した室内ユニットX,X1と同様の構成要素については同じ符号を用いている。
当該室内ユニットX2では,図4に示すように,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の上流側及び下流側各々に,該非熱交換部R1を通過する送風を制限する防風板51,52が設けられている。これにより,非熱交換部R1への送風を防風板51,52によって遮断し,非熱交換部R1への送風量をより減少させることができるため,該非熱交換部R1におけるドレン水の発生のおそれを低減することができる。
当該室内ユニットX2では,図4に示すように,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の上流側及び下流側各々に,該非熱交換部R1を通過する送風を制限する防風板51,52が設けられている。これにより,非熱交換部R1への送風を防風板51,52によって遮断し,非熱交換部R1への送風量をより減少させることができるため,該非熱交換部R1におけるドレン水の発生のおそれを低減することができる。
特に,当該室内ユニットX2では,熱交換器2の非熱交換部R1のクロスフローファン3による送風方向の下流側に配置された防風板52が,前記非熱交換部R1から滴下したドレン水を受けて所定の排水経路に導くドレンパンを兼ねている。
具体的に,防風板52は,中心点が上部に位置する円弧状の断面を有し,当該クロスフローファン3の長手方向に沿って長尺状を成す部材であって,その長手方向の一端から他端に向けて傾斜が生じるように配置されている。そして,その防風板52の傾斜の下端は,当該室内ユニットX2の長手方向の端部に設けられた不図示の排水口に続く所定の排水経路に接続されている。例えば,前記所定の排水経路は,防風板52とドレンパン4a又は4bとを接続する経路であることが考えられる。
このように構成された室内ユニットX2では,万が一熱交換器2における非熱交換部R1においてドレン水が発生して滴下した場合であっても,そのドレン水が防風板52によって受けられるため,クロスフローファン3に滴下することを確実に防止することができる。
なお,防風板52の断面形状は,熱交換器2からのドレン水を受けて端部に導くことができる形状であれば断面円弧状のものに限らない。また,防風板52が,正面視でクロスフローファン3の長手方向の中心部から両端部に向けて傾斜する逆V字状を成す部材であって,その逆V字状の両下端部が所定の排水経路に接続される構成も他の実施例として考えられる。
具体的に,防風板52は,中心点が上部に位置する円弧状の断面を有し,当該クロスフローファン3の長手方向に沿って長尺状を成す部材であって,その長手方向の一端から他端に向けて傾斜が生じるように配置されている。そして,その防風板52の傾斜の下端は,当該室内ユニットX2の長手方向の端部に設けられた不図示の排水口に続く所定の排水経路に接続されている。例えば,前記所定の排水経路は,防風板52とドレンパン4a又は4bとを接続する経路であることが考えられる。
このように構成された室内ユニットX2では,万が一熱交換器2における非熱交換部R1においてドレン水が発生して滴下した場合であっても,そのドレン水が防風板52によって受けられるため,クロスフローファン3に滴下することを確実に防止することができる。
なお,防風板52の断面形状は,熱交換器2からのドレン水を受けて端部に導くことができる形状であれば断面円弧状のものに限らない。また,防風板52が,正面視でクロスフローファン3の長手方向の中心部から両端部に向けて傾斜する逆V字状を成す部材であって,その逆V字状の両下端部が所定の排水経路に接続される構成も他の実施例として考えられる。
10…ユニット筐体
11…吸込口
12…吹出口
2…熱交換器
21…円弧状伝熱板
22…冷媒配管
23…ベンド管
23a…バイパス用ベンド管
3…クロスフローファン(送風ファンの一例)
4a,4b…ドレンパン
5,51,52…防風板(送風制限部材の一例)
R1…非熱交換部
X,X1,X2…空気調和機の室内ユニット
11…吸込口
12…吹出口
2…熱交換器
21…円弧状伝熱板
22…冷媒配管
23…ベンド管
23a…バイパス用ベンド管
3…クロスフローファン(送風ファンの一例)
4a,4b…ドレンパン
5,51,52…防風板(送風制限部材の一例)
R1…非熱交換部
X,X1,X2…空気調和機の室内ユニット
Claims (3)
- 空気及び冷媒の間で熱交換を行う熱交換器と,外部の空気を吸込口から吸い込み前記熱交換器を通過させて吹出口から外部に吹き出す送風ファンとを備えてなり,
前記熱交換器が,前記送風ファンの回転中心軸方向に並設され,前記送風ファンと同心円弧状に形成された複数の円弧状伝熱板と,前記複数の円弧状伝熱板の円弧の両端に亘る複数箇所に貫挿され,内部に冷媒が流通する複数の冷媒配管とを有してなり,前記送風ファンの上部に該送風ファンと同心状に配置されてなる空気調和機の室内ユニットであって,
前記熱交換器が,前記送風ファンの回転中心軸の鉛直上方向に位置する前記円弧状伝熱板各々の頂部に,前記冷媒配管が貫挿されていない非熱交換部が形成されたものであることを特徴とする空気調和機の室内ユニット。 - 前記熱交換器の非熱交換部の前記送風ファンによる送風方向の上流側及び下流側のいずれか一方又は両方に設けられ,該非熱交換部を通過する送風を制限する送風制限部材を更に備えてなる請求項1に記載の空気調和機の室内ユニット。
- 前記熱交換器の非熱交換部の前記送風ファンによる送風方向の下流側に設けられる前記送風制限部材が,前記非熱交換部から滴下したドレン水を受けて所定の排水経路に導くドレンパンを兼ねてなる請求項2に記載の空気調和機の室内ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009076157A JP2010230208A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 空気調和機の室内ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009076157A JP2010230208A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 空気調和機の室内ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010230208A true JP2010230208A (ja) | 2010-10-14 |
Family
ID=43046207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009076157A Withdrawn JP2010230208A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 空気調和機の室内ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010230208A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013004079A1 (zh) * | 2011-07-05 | 2013-01-10 | 海信科龙电器股份有限公司 | 一种空调室内机蒸发装置 |
CN109269071A (zh) * | 2018-09-03 | 2019-01-25 | 广东美的制冷设备有限公司 | 换热器组件和空调室内机 |
WO2020047927A1 (zh) * | 2018-09-03 | 2020-03-12 | 广东美的制冷设备有限公司 | 换热器组件和空调室内机 |
JP2020200969A (ja) * | 2019-06-06 | 2020-12-17 | シャープ株式会社 | 空気調和機 |
-
2009
- 2009-03-26 JP JP2009076157A patent/JP2010230208A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013004079A1 (zh) * | 2011-07-05 | 2013-01-10 | 海信科龙电器股份有限公司 | 一种空调室内机蒸发装置 |
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JP2020200969A (ja) * | 2019-06-06 | 2020-12-17 | シャープ株式会社 | 空気調和機 |
JP7329969B2 (ja) | 2019-06-06 | 2023-08-21 | シャープ株式会社 | 空気調和機 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120605 |