JP2010229908A - 可変ノズル機構および可変容量型ターボチャージャ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定方向に延びる軸周りの回転駆動により、ノズルベーンの角度を同期して可変させる駆動リングを有する同期機構であって、駆動リングの上記軸方向の一方側をガイドする略リング状の底面部61及び該底面部61の外縁に沿って立設されて駆動リングの外径側をガイドする外壁部62を備える略皿形状の第1ガイド部60と、底面部61の内縁に沿って複数立設されて駆動リングの内径側をガイドする中腹部71及び該中腹部71から底面部61と対向するように屈曲して駆動リングの上記軸方向の他方側をガイドする先端部72を備える略舌片形状の第2ガイド部70と、を有し、上記第1ガイド部60及び上記第2ガイド部70が一体で成形されているサポートリング35を備える。
【選択図】図4
Description
このターボチャージャには、タービンスクロール流路に導入される排気ガスをタービンインペラに導くと共に、その流量を調整する可変ノズル機構を備える排気ノズルが設けられている。可変ノズル機構は、所定方向に延びる軸周りの回転駆動により、環状に複数配設された可変ノズルベーンの角度を同期して可変させる駆動リングを有し、排気ガスの流路面積を調整することでその流量を可変させる構成となっている。
この構成を採用することによって、本発明では、略皿形状の第1ガイド部と略舌片形状の第2ガイド部とが協働して駆動リングの軸方向両側及び径方向両側をガイドし、そして、これら第1ガイド部及び第2ガイド部を一体化することで、寸法精度の高精度化が可能となる。また、部品点数が減少することで低コスト化に寄与することができる。
この構成を採用することによって、本発明では、屈曲して形成した先端部と底面部との間のガイド幅の微調整ができ、寸法精度の高精度化を図ることが可能となる。
この構成を採用することによって、本発明では、リンク部材の一端部が係合する溝部を利用し、軸方向において該溝部と先端部とを重ね合わせることで、駆動リングのサポートリングへの組み付けが可能となる。
したがって、本発明では、駆動リングの回転駆動を高精度化できる可変ノズル機構および可変容量型ターボチャージャが得られる。
図1は、本発明の実施形態におけるターボチャージャ1を示す概略構成図である。図2は、本発明の実施形態における可変ノズルユニット27の構成を示す図1の要部拡大図である。図3は、本発明の実施形態における同期機構43の構成を示す正面図である。なお、以下の説明で、図面中の矢印Fを前方向と、矢印Fの逆方向を後方向と称して説明することがある。
ターボチャージャ1は、軸受けハウジング3と、軸受けハウジング3の前側周縁部に締結ボルト3aにより接続されるタービンハウジング5と、軸受けハウジング3の後側周縁部に締結ボルト3bにより接続されるコンプレッサハウジング7とを備えている。
さらに、コンプレッサハウジング7は、コンプレッサインペラ15の径方向外側で略環状に形成されるコンプレッサスクロール流路25を有しており、コンプレッサスクロール流路25は、ディフューザ流路23と連通している。なお、コンプレッサスクロール流路25は、不図示のエンジンの吸気口と連通している。
タービンハウジング出口19は、タービンハウジング5の前側に開口しており、タービンインペラ13の設置箇所を介してノズル流路27Aと連通している。また、タービンハウジング出口19は、不図示の排気ガス浄化装置に接続されている。
図2に示すように、可変ノズルユニット27は、タービンハウジング5側に設置されるシュラウドリング31と、シュラウドリング31に対向して軸受けハウジング3側に設置されるノズルリング29と、シュラウドリング31とノズルリング29との間に保持される複数のノズルベーン(可変ノズルベーン)37と、各ノズルベーン37を同期して回転させる同期機構(可変ノズル機構)43とを有している。なお、上述したノズル流路27Aは、シュラウドリング31とノズルリング29との間に形成される。
ノズルリング29は、略リング状に形成された板状部材であり、軸方向で貫通する複数の第2孔部29aが形成されている。
ノズルリング29の後側には、突出した連結ピン33をかしめることでサポートリング(後述)35が一体的に設けられており、サポートリング35のフランジ部62a(外周縁部)は、タービンハウジング5と軸受けハウジング3とにより挟持されて支持されている。すなわち、ノズルリング29は、サポートリング35を介して軸受けハウジング3及びタービンハウジング5に支持されている。
図2に示すように、第1ベーン軸41は、シュラウドリング31の第1孔部31aに回転自在に貫入しており、第2ベーン軸39は、ノズルリング29の第2孔部29aに回転自在に貫通しノズルリング29の後側に突出している。
図1に示すように、ノズルリング29の後側には、各ノズルベーン37を同期して回転させるための同期機構43が設けられている。
また、駆動リング47の内径側には、同期用係合凹部49と同一形状の駆動用係合凹部53が形成されている。駆動用伝達リンク59の一端部は駆動用係合凹部53に係合し、他端部は駆動軸55に一体的に連結している。
なお、図1に示すように、駆動軸55の駆動用伝達リンク59の逆側端部には駆動レバー57が一体的に連結され、駆動レバー57には不図示のシリンダ等のアクチュエータが連結されている。
図4は、本発明の実施形態におけるサポートリング35の構成を示す正面図である。図5は、図4における線視X−X断面図である。図6は、図4における矢視A図である。
図4に示すように、サポートリング35は、底面部61の中央部が開口した略皿形状の第1ガイド部60と、開口縁に沿って複数設けられた略舌片形状の第2ガイド部70と、が一体で成形されたものである。
一方の第2ガイド部70は、底面部61の内縁に沿って立設されて駆動リング47の内径側をガイドする中腹部71と、中腹部71から底面部61と対向するように屈曲して駆動リング47の軸方向の他方側(後側)をガイドする先端部72とを有する。
すなわち、本実施形態のサポートリング35は、互いに対向する底面部61及び先端部72により駆動リング47の軸方向両側をガイドし、さらに、互いに対向する外壁部62及び中腹部71により駆動リング47の径方向両側をガイドする構成となっている。
外壁部62の外周縁部には、タービンハウジング5と軸受けハウジング3との間に挟持されるフランジ部62aが設けられる。また、外壁部62には、水抜き用の孔62bが軸を挟んで対称となる位置に、径方向に貫通して設けられている。
この先端部72は、軸方向において、駆動リング47の同期用係合凹部49と略同一の形状を呈する(図3参照)。また、この先端部72を有する第2ガイド部70は、駆動リング47の同期用係合凹部49と同位相、すなわち、軸方向において同期用係合凹部49に対応する間隔で設けられている。本実施形態の駆動リング47は、同期用伝達リンク51の一端部が係合する同期用係合凹部49を利用し、軸方向において同期用係合凹部49と先端部72とを重ね合わせるようにして、サポートリング35へ組み付けられる。
エンジンの排気口から排出された排気ガスは、タービンハウジング5のガス流入口を通ってタービンスクロール流路17へ導入される。そして、排気ガスは、タービンスクロール流路17からノズル流路27Aに導入される。
ターボチャージャ1は、エンジンの回転数、すなわち、ノズル流路27Aに導入される排気ガスの流量に応じて不図示のアクチュエータを作動させる。アクチュエータは、駆動レバー57を介して駆動軸55を軸周りに回転させ、駆動軸55の端部に設けられた駆動用伝達リンク59を介して駆動リング47を軸周りに回転駆動させる。
したがって、本発明では、駆動リング47の回転駆動を高精度化できる同期機構43およびターボチャージャ1が得られる。
Claims (4)
- 所定方向に延びる軸周りの回転駆動により、環状に複数配設された可変ノズルベーンの角度を同期して可変させる駆動リングを有する可変ノズル機構であって、
前記駆動リングの前記軸方向の一方側をガイドする略リング状の底面部及び該底面部の外縁に沿って立設されて前記駆動リングの外径側をガイドする外壁部を備える略皿形状の第1ガイド部と、
前記底面部の内縁に沿って複数立設されて前記駆動リングの内径側をガイドする中腹部及び該中腹部から前記底面部と対向するように屈曲して前記駆動リングの前記軸方向の他方側をガイドする先端部を備える略舌片形状の第2ガイド部と、を有し、
前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部が一体で成形されているサポートリングを備えることを特徴とする可変ノズル機構。 - 前記底面部及び前記先端部の少なくともいずれか一方に、前記駆動リングの前記軸方向におけるガイド幅を調節する凸部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の可変ノズル機構。
- 前記駆動リングは、前記可変ノズルベーンのそれぞれに連結されるリンク部材の一端部が係合する溝部を内径側に所定間隔で複数有し、
前記先端部は、前記軸方向において前記溝部に対応する間隔で設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の可変ノズル機構。 - タービンインペラを回転可能に支持する軸受けハウジングと、前記タービンインペラに排気ガスを供給するスクロール流路が形成されたタービンハウジングと、前記スクロール流路内から前記タービンインペラ側に供給される前記排気ガスの流量を調整する可変ノズル機構を備える排気ノズルと、を備えた可変容量型ターボチャージャであって、
前記可変ノズル機構として、請求項1〜3のいずれか一項に記載の可変ノズル機構を備えることを特徴とする可変容量型ターボチャージャ。
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