JP2010229292A - 乳酸系軟質フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】乳酸系重合体を主原料とする軟質フィルムにおいて、気になる臭気の発生を効果的に抑制してなる、新たな乳酸系軟質フィルムを提供。
【解決手段】乳酸系重合体(A)、可塑剤(B)及びカルボジイミド化合物(C)を含有するフィルムであって、検出される乳酸オリゴマー成分量が50ng/cm以下、或いは可塑剤由来の臭気成分量が50ng/cm以下であることを特徴とする乳酸系軟質フィルムを提案する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、天然植物由来の樹脂である乳酸系重合体を主原料の一つとする乳酸系軟質フィルムであって、好ましくは包装用フィルムとして好適に使用することができ、気になる臭気を抑制してなる乳酸系軟質フィルムに関する。
近年、環境問題の高まりから、プラスチック製品が自然環境中に廃棄された場合に、経時的に分解・消失するなど、最終的に自然環境に悪影響を及ぼさないことが求められている。従来のプラスチックは、自然環境中で長期にわたって安定であり、しかも嵩比重が小さいため、自然環境に悪影響を及ぼすばかりか、廃棄物埋め立て地の短命化を促進したり、自然の景観や野生動植物の生活環境を損なったりするなどの問題点が指摘されていた。
このような観点から、近年、枯渇性資源の有効活用が重要視されるようになり、天然植物由来の樹脂が注目されている。中でも、乳酸系重合体は、とうもろこしやジャガイモ等のでんぷんから得られる天然植物由来の樹脂であり、量産が可能であるばかりか、透明性に優れているため、包装用フィルムの原料として注目されており、近年、乳酸系重合体を原料に用いた包装用フィルム、例えば包装用ラップフィルム(本発明では、業務用のストレッチ包装用フィルムと区別するため“小巻ラップフィルム”とも称する)の開発が進められている。
ただし、乳酸系重合体は、無配向状態では硬くてもろいため、延伸し配向させて大幅な物性改良を行ったり、包装用ラップフィルムの場合には、可塑剤などを添加したりすることによって、柔軟化させることが行われている。
乳酸系重合体を原料に用いた包装用フィルムに関しては、例えば特許文献1において、小巻ラップフィルムの特性であるカット適性、包装適性、耐熱性を同時に具備した生分解性ラップフィルムとして、JIS K−7198 A法の動的粘弾性測定法により、周波数10Hz、ひずみ0.1%にて測定した40℃における貯蔵弾性率の値が100MPa〜3GPaの範囲にあり、100℃における貯蔵弾性率の値が30MPa〜500MPaの範囲にあり、損失正接(tanδ)のピーク値が0.1〜0.8の範囲にある乳酸系樹脂組成物、例えば乳酸系重合体と可塑剤とを60:1〜99:1の質量割合で含有する乳酸系樹脂組成物を主成分として含有する生分解性ラップフィルムが開示されている。
特許文献2には、最外層がオレフィン系重合体を主成分とする層であり、該オレフィン系重合体を主成分とする層の間にポリ乳酸(乳酸系重合体)を主成分とする層を少なくとも1層有する収縮シート状物が開示されていると共に、オレフィン系重合体を主成分とする層とポリ乳酸を主成分とする層との間に、アクリル変性ポリエチレン系樹脂からなる接着層が介在し得ることが開示されている。
また、特許文献3には、少なくとも表面層/接着層/中間層/接着層/表面層をこの順に有する5層以上の積層フィルムからなる包装用フィルムであって、両表面層は、オレフィン系重合体を主成分として含有し、中間層は、乳酸系重合体を主成分として含有し、両接着層は、接着性樹脂を主成分として含有し、且つ、その接着性樹脂が、変性オレフィン系重合体、或いは、軟質の芳香族系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体或いはこれら共重合体の水素添加誘導体、或いは、酢酸ビニル含量が30〜80質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体、或いは、乳酸系重合体と、アクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック及びメタクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロックを有するアクリル系ブロック共重合体とを有する乳酸・アクリル混合樹脂のいずれか一種、又は二種以上の組合せからなる樹脂であることを特徴とする包装用フィルムが開示されている。
WO/2005/082981 特開2002−19053号公報 WO/2008/004510
前述の特許文献1のように、乳酸系重合体の柔軟性を改善するために可塑剤を配合して乳酸系軟質フィルムを作製した場合、高温・多湿条件下で保存したり、水などと接触したり、或いは、フィルムを加熱したりすると、気になる臭気が発生することがあった。
そこで本発明は、乳酸系重合体を主原料とする乳酸系軟質フィルムにおいて、気になる臭気の発生を効果的に抑制してなる、新たな乳酸系軟質フィルムを提供せんとするものである。
本発明は、乳酸系重合体(A)、可塑剤(B)及びカルボジイミド化合物(C)を含有し、下記検出条件にて検出される乳酸オリゴマー成分量が50ng/cm2以下、或いは可塑剤由来の臭気成分量が50ng/cm2以下であることを特徴とするフィルムを提案する。
検出条件:ヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析計(HS−GC−MS)を用いて、ヘッドスペースサンプラー(HS)のサンプル温度を60℃、加熱時間を30分に設定して検出する。
乳酸系重合体に可塑剤を配合して乳酸系軟質フィルムを作製した場合に発生する気になる臭気は、高温・多湿条件下で保存したり、水などと接触したりして乳酸系重合体の加水分解が促進されて乳酸オリゴマーが生成した場合に発生する臭気、或いは、フィルムが加熱されてフィルム内部の可塑剤が揮発した場合の臭気であると予想して、カルボジイミド化合物(C)を配合して、上記検出条件にて検出される乳酸オリゴマー成分量を50ng/cm以下とするか、或いは可塑剤由来の臭気成分量を50ng/cm以下としたところ、高温・多湿条件下で保存したり、水などと接触したり、或いはフィルムが加熱されたりしても、気になる臭気の発生を効果的に抑制することができた。
以下、本発明の実施形態の一例としての乳酸系軟質フィルム(以下「本乳酸系軟質フィルム」という)について説明する。但し、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
<組成>
本乳酸系軟質フィルムは、乳酸系重合体(A)、可塑剤(B)及びカルボジイミド化合物(C)を主成分として含有するフィルムである。
(乳酸系重合体(A))
乳酸系重合体(A)としては、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸であるポリ(DL−乳酸)、或いはこれらの混合体、或いはこれらを含む共重合体を用いることができる。
但し、ここでいうポリ(L−乳酸)またはポリ(D―乳酸)は、理想的にはL−乳酸またはD−乳酸100%からなるポリマーであるが、重合に際し不可避的に異なる乳酸が含まれる可能性があるため、L−乳酸またはD―乳酸を98%以上含むものである。
乳酸系重合体(A)におけるD−乳酸(D体)とL−乳酸(L体)の比率(モル比)は、L体/D体=100/0〜85/15、もしくはL体/D体=0/100〜15/85であるのが好ましく、より好ましくはL体/D体=99.5/0.5〜85/15もしくはL体/D体=0.5/99.5〜15/85である。かかる範囲内であれば、得られるフィルムの耐熱性を損ねることがない。
なお、L体とD体との共重合比が異なる乳酸系重合体をブレンドしてもよい。その場合、複数の乳酸系重合体のL体とD体との共重合比の平均値が上記範囲内に入るようにするのが好ましい。
中でも、可塑剤等のブリードアウトを抑えるという観点からは、乳酸系重合体の結晶性は低い方が好ましいから、ポリ(L−乳酸)よりも結晶性の低いポリ乳酸、例えばポリ(D−乳酸)、ポリ(DL−乳酸)、或いはこれらの混合体を主成分とするのが好ましい。該ポリ(DL−乳酸)や前記混合体におけるD体とL体の比率としては、L体/D体=85/15〜95/5、もしくはL体/D体=5/95〜15/85であるのが好ましい。この範囲内であれば、乳酸系重合体の結晶性が低いから可塑剤等のブリードアウトを抑制することができる。
この際、LD比率の異なる2種類以上の乳酸系重合体の混合樹脂を用いる場合には、その質量比率を考慮した平均値が上記範囲内であるのが好ましい。
一方、臭気抑制のために、乳酸系重合体に含まれるオリゴマーの発生を抑えるという観点からは、乳酸系重合体の結晶性は高い方が好ましいから、ポリ(L−乳酸)を主成分とするのが好ましい。具体的には、ポリ(L−乳酸)を50%以上、より好ましくは75%以上、さらに好ましくは90%以上(100%を含む)含有する組成がよい。同様に、耐熱性を付与するという観点においても、乳酸系重合体の結晶性は高いほうが好ましい。
この際、LD比率の異なる2種類以上の乳酸系重合体の混合樹脂を用いる場合には、その質量比率を考慮した平均値が上記範囲内であるのが好ましい。
そして、可塑剤等のブリードアウトの抑制と、乳酸オリゴマー由来の臭気抑制及び耐熱性とのバランスを考慮すると、D体含量0.5〜5モル%のポリ(L−乳酸)(以下「B−1成分」と略する場合がある)と、D体含量10〜15モル%のポリ(D,L−乳酸)(以下「B−2成分」と略する場合がある)との混合樹脂組成物であるのが好ましく、中でも、(B−1)成分と(B−2)成分の混合質量比が(B−1)/(B−2)=10/90〜80/20が特に好適であり、その中でも特に(B−1)/(B−2)=50/50〜70/30である混合樹脂組成物がより好ましい。
なお、乳酸系重合体は、少量の共重合成分として他のヒドロキシカルボン酸等を含んでいてもよく、また少量の鎖延長剤残基を含んでいてもよい。
乳酸系重合体の重合法としては、縮合重合法、開環重合法、その他公知の重合方法を採用することができる。
例えば縮合重合法では、L−乳酸またはD−乳酸、あるいはこれらの混合物等を直接脱水縮合重合して任意の組成を有する乳酸系重合体を得ることができる。
また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状二量体であるラクチドを、必要に応じて重合調節剤等を用いながら、適当な触媒を使用して任意の組成、結晶性を有する乳酸系重合体を得ることができる。
ラクチドには、L−乳酸の二量体であるL−ラクチド、D―乳酸の二量体であるD−ラクチド、或いはL−乳酸とD−乳酸からなるDL−ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合して重合することにより任意の組成、任意の結晶性を有する乳酸系重合体を得ることができる。
乳酸系重合体の重量平均分子量は5万〜40万の範囲であるのが好ましく、更に好ましくは10万〜25万の範囲である。乳酸系重合体の重量平均分子量が5万以上であれば、機械物性や耐熱性等の実用特性を確保することができ、40万以下であれば溶融粘度が高過ぎて成形加工性が劣ることがない。
本乳酸系軟質フィルムに用いる乳酸系重合体は、市販されている乳酸系重合体を用いることができる。例えば、商品名「レイシア」シリーズ(三井化学(株)製)、商品名「Nature Works」シリーズ(NatureWorks社製)、商品名「U’zシリーズ」(トヨタ自動車製)等を挙げることができる。
(可塑剤(B))
可塑剤(B)は、乳酸系重合体(A)を可塑化することができれば、その種類を特に制限するものではない。例えばフタル酸エステル、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、リン酸エステル、アジピン酸系ポリエステル、グリセリン脂肪酸エステル等のエステル類化合物、その他の可塑剤を挙げることができる。中でも、乳酸系重合体への良好な相溶性の観点から、グリセリン脂肪酸エステルを用いるのが好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えばモノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、アセチル化モノグリセライドの他、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリンなどのポリグリセリン脂肪酸エステルなどを挙げることができる。中でも、下記化学式(1)のような分子構造を有するアセチル化モノグリセライドは、乳酸系重合体への良好な相容性、高い可塑化能力の点から特に好ましい。
Figure 2010229292
上記化学式(1)中で、Rはアルキル基、R、Rは各々アセチル基または水素を示す。これらアルキル基の炭素数は特に制限はなく、密着性及び柔軟性の改良という目的が達成されるように適宜選択されるが、一般には6〜20であることが好ましい。
上記アセチル化モノグリセライドの中でも、可塑剤由来の臭気成分をより低減する観点から、グリセリンジアセトモノエステルが好ましい。
グリセリンジアセトモノエステルは、上記化学式(1)で、Rはアルキル基、R、Rはアセチル基を示す。グリセリンジアセトモノエステルは、高温においても比較的安定で、樹脂と混合する際の可塑剤の揮発等を抑制できることから可塑剤由来の臭気を低減することができ、かつ安定した可塑化性能を発揮することができるため、好ましい。
一方、可塑剤(B)のブリードアウト抑制のためには、グリセリンモノアセトモノエスエルを用いるのが好ましい。グリセリンモノアセトモノエステルは、上記化学式(1)で、Rはアルキル基、R、Rは一方がアセチル基、もう一方が水素を示す。グリセリンモノアセトモノエステルは、可塑化性能が良好であり、混合する樹脂への可塑剤の添加部数を実質的に減らすことができる。
可塑剤由来の臭気成分の低減とブリードアウト抑制の両方の観点から、グリセリンジアセトモノエステル(B−1)とグリセリンモノアセトモノエステル(B−2)を混合したものを好適に用いることができる。この際、グリセリンジアセトモノエステル(B−1)とグリセリンモノアセトモノエステル(B−2)の混合質量比は、(B−1)/(B−2)=10/90〜100/0が好ましい。より好ましくは、10/90〜60/40であり、更に好ましくは、20/80〜50/50である。
グリセリン脂肪酸エステルの中でも、上記以外のグリセリン脂肪酸エステルを添加してもよい。その種類を特に制限するものではないが、例えば、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、グリセリンジアセトモノエステルの他、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリンなどのポリグリセリン脂肪酸エステルなどを挙げることができる。
また、乳酸系重合体(A)に対する良好な相容性を得るため、グリセリン脂肪酸エステルの分子量は2,000以下が好ましく、1,500以下がより好ましい。
市販の可塑剤(B)を用いることも可能である。例えば理研ビタミン社製の「リケマールPL019」、「リケマールPL819」などを挙げることができる。
可塑剤(B)の配合量は、加工性の観点からは少ないほうが好ましく、乳酸系重合体(A)100質量部に対し、可塑剤(B)を1〜30質量部、特に1〜20質量部混合するのが好ましい。可塑剤(B)の混合量を30質量部以下にすることによって、混合物である乳酸系樹脂組成物の溶融粘度を極端に減少させ過ぎることがない。例えば仮に表裏層を積層する場合、表裏層との流動性とともに弾性率の差を小さくすることができる。つまり、製膜時において、表裏層と共押出する際の加工性が良好になり、縞模様や白化等がない外観に優れたフィルムを得ることができる。また、フィルムの延伸時においても、表裏層と広い温度範囲において弾性率を合わせやすくなり、延伸条件を幅広く設定できるため延伸の際の加工性も良好になる。
(カルボジイミド化合物(C))
カルボジイミド化合物は、強力な縮合反応促進剤であるために乳酸系重合体のカルボン酸末端基を封鎖することができる。また、乳酸系重合体が加水分解して生じたカルボン酸末端基とヒドロキシル末端基とを縮合させてエステル結合を再生させることも可能である。本発明は、このようなカルボジイミド化合物を、乳酸系重合体と可塑剤の混合系に対して所定量配合することにより、乳酸オリゴマー成分量だけでなく、可塑剤由来の臭気成分量も同時に抑制できることを新たに見出したものである。
乳酸系重合体と可塑剤の混合系に対してカルボジイミド化合物を所定量配合することにより、乳酸オリゴマー成分量だけでなく、可塑剤由来の臭気成分量を同時に抑制できる作用については、次のように考えることができる。
すなわち、乳酸系重合体はエステル結合を有するため、加水分解が容易に進行する。乳酸系重合体と可塑剤の混合物においては、乳酸系重合体の加水分解が進行するにつれて、乳酸系重合体中に取り込まれていた可塑剤が析出し、その結果として乳酸系重合体の分解により発生した乳酸オリゴマーと、可塑剤由来の臭気が同時に発生することとなる。そこで、乳酸系重合体の加水分解を抑制することで、乳酸オリゴマー及び可塑剤由来の臭気成分の両方を抑制できるものと考えられる。
カルボジイミド化合物(C)としては、例えば、下記一般式に示す基本構造を有するものが好ましいものとして挙げられる。
― (N = C = N − R − ) n ―
式中、nは1以上の整数を示し、Rは有機系結合単位を示す。例えば、Rは脂肪族、脂環族のいずれかであることができる。また、nは、通常、1〜50の間で適当な整数が選択される。nが2以上の場合に、2以上のRは同一でも異なっていてもよい。
このようなカルボジイミド化合物(C)としては、例えばポリ(1,6−シクロヘキサンカルボジイミド)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシルカルボジイミド)、ポリ(1,3−シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(1,4−シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(ナフチレンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(p−トリルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルカルボジイミド)、ポリ(メチルジソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリエチルフェニレンカルボジイミド)などのポリカルボジイミドなどが挙げられる。カルボジイミド化合物の具体例としては、ラインケミー社製の「スタバクゾール」シリーズ、日清紡績(株)製の「カルボジライト」シリーズ等を挙げることができる。
以上の中でも、カルボジイミド化合物(C)としては、分子中に1個以上のカルボジイミド基を有し、イソシアネート基を0.1〜5重量%含有するカルボジイミド化合物が好ましい。イソシアネート基を少量含有することにより、カルボジイミド化合物と乳酸系樹脂組成物との安定性のより一層の向上させることができるため好ましい。
カルボジイミド化合物(C)は、重合反応を冷却等により、途中で停止させ適当な重合度に制御することができ、この場合、末端はイソシアネートとなる。重合度を制御することにより、ベース樹脂等への相溶性を向上させたり、保存安定性を高めたりすることができる。
よって、本発明で用いるカルボジイミド化合物(C)としては、末端にイソシアネート基を有するカルボジイミド化合物(以下「カルボジイミド変性イソシアネート」とも称する)が特に好ましい。このようなカルボジイミド変性イソシアネートとしては、例えば、日清紡績株式会社製の商品名「カルボジライトLA−1」等を商業的に入手することができる。
本乳酸系軟質フィルムにおいて、カルボジイミド化合物(C)は、乳酸系重合体(A)100質量部に対し0.1〜5質量部の割合で含有するのが好ましい。この際、カルボジイミド化合物(C)の含有割合が、0.1質量部以上であれば、乳酸オリゴマー成分量及び可塑剤由来の臭気成分量を有意に抑制することができ、5質量部以下であれば過剰な添加によるゲル化、フィルムの白化、加工時の悪臭等を防ぐことができる。かかる観点から、カルボジイミド化合物(C)は、乳酸系重合体(A)100質量部に対し0.3〜5.0質量部の割合で含有するのがさらに好ましく、特に0.5〜3.0質量部の割合で含有するのがより好ましい。
(その他の成分)
なお、本乳酸系軟質フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲で、熱安定剤、抗酸化剤、UV吸収剤、アンチブロッキング剤、光安定剤、核剤などの添加剤を処方することができる。
さらに防曇性、帯電防止性、滑り性、粘着性などの性能を付与するために次のような各種添加剤を適宜配合してもよい。
例えば、炭素数が1〜12、好ましくは1〜6の脂肪族アルコールと、炭素数が10〜22、好ましくは12〜18の脂肪酸との化合物である脂肪族アルコール系脂肪酸エステル、具体的には、モノグリセリンオレート、ポリグリセリンオレート、ポリグリセリンポリリシノレート、グリセリントリリシノレート、グリセリンアセチルリシノレート、ポリグリセリンステアレート、ポリグリセリンラウレート、メチルアセチルリシレート、エチルアセチルリシレート、ブチルアセチルリシレート、プロピレングリコールオレート、プロピレングリコールラウレート、ペンタエリスリトールオレート、ポリエチレングリコールオレート、ポリプロピレングリコールオレート、ソルビタンオレート、ソルビタンラウレート、ポリエチレングリコールソルビタンオレート、ポリエチレングリコールソルビタンラウレート等、ならびに、ポリアルキレンエーテルポリオール、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等、更に、パラフィン系オイル、ポリブテン、テルペン樹脂、石油樹脂などから選ばれた化合物の少なくとも1種を、各種を構成する樹脂成分100質量部に対して0.1〜12質量部配合させることができ、好適には1〜8質量部配合させるのが好ましい。
また、本乳酸系軟質フィルムは、乳酸系重合体(A)が分解してなる乳酸オリゴマー(D)を含んでいてもよい。例えば、代表的な乳酸オリゴマーとして、乳酸の環状二量体ラクチドを挙げることができる。
<構成>
本乳酸系軟質フィルムは、乳酸系重合体(A)、可塑剤(B)及びカルボジイミド化合物(C)を含有する単層フィルムであってもよいし、また、当該単層フィルムの片側又は両側に表面層を備えた積層フィルムであってもよい。さらに、表面層及び中間層以外の他の層(以下、P層と略する。)を適宜介在させてもかまわない。この場合、好ましくは接着層または/及び再生層が好ましい。
また、表面層と同一組成の層(以下、S層と略する。)を、中間層として有してもよいし、中間層と同一組成の層(以下、M層と略する。)を、両表面層の間に2層以上有してもかまわない。例えば(S層)/(M層)/(S層)からなる3層構成、(S層)/(P層)/(M層)/(S層)からなる4層構成、(S層)/(P層)/(M層)/(P層)/(S層)、(S層)/(M層)/(P層)/(M層)/(S層)などからなる5層構成を代表的に挙げることができる。この場合、各層の樹脂組成や厚み比に関しては同一であっても異なっていてもよい。
P層に接着層が用いられる場合、その主成分樹脂としては、特に限定しないが、例えば軟質の芳香族系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体、或いは、この共重合体の水素添加誘導体、或いは、酢酸ビニル含量が30〜80質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体、或いは変性ポリオレフィン系樹脂、或いは、乳酸系重合体と、アクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロック共重合体及びメタクリル酸エステル単位を主体とする重合体ブロックを有するアクリル系ブロック共重合体との混合樹脂である乳酸・アクリル混合樹脂のいずれか1種又は2種以上の組み合わせからなる樹脂を主成分として含有するのがより好ましい。
また、表面層および中間層を構成する樹脂を接着層に再利用することもできる。例えば製膜したフィルムの両端をカットしてトリミングした際に発生するトリミングロスを用いて接着層を形成することができ、材料の無駄を無くし、材料コストの軽減を図ることができる。
また、本乳酸系軟質フィルムは、再生層を有することができる。例えば製膜したフィルムの両端をカットしてトリミングした際に発生するトリミングロスについて、接着層に用いた後の余剰分や成形不良品などを用いることができ、材料の無駄を無くし、材料コストの軽減を図ることができる。
再生層は、表面層と接着層の間や、中間層と接着層との間に設けることができる。例えば、表面層、中間層、あるいは接着層の構成を2層構成にしておき、一方の層にフィルム両端のトリミングロスをリターンすることによって、表面層と接着層の間、または中間層と接着層との間に再生層を設けることができる。この場合、各層の厚み比や組成比のほか、リターンを含有させる層が表面層、中間層、あるいは接着層のいずれをベースとしているかによって、3成分の混合比が調整できる。
また、再生層の代替として、オレフィン系重合体と乳酸系重合体を含む混合物を用いてもよい。
(表面層)
表面層は、例えば透明で柔軟性を有する樹脂を主成分として形成するのが好ましい。例えばオレフィン系重合体、PET、PBT、PEN、PBN等のポリエステル系重合体、PMMA等のアクリル系重合体、ナイロン樹脂などを挙げることができる。中でも、透明性、自己密着性の点で、オレフィン系重合体が好ましい。そこで次に、表面層の主成分として好適なオレフィン系重合体について説明する。
表面層の主成分であるオレフィン系重合体としては、エチレン系重合体、ブチレン系重合体、ポリプロピレン、エチレン‐プロピレン共重合体等のプロピレン系重合体、ポリ4−メチルペンテン、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを挙げることができる。これらの樹脂は、前記に挙げたうちの一種類の樹脂であってもよいし、二種類以上の樹脂の組み合わせからなる混合樹脂であってもよい。
また、エチレン・プロピレンゴム等を分散複合化させたポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることもできる。
これらの中でも、表面層の役割、例えば包装用フィルムとして使用時に、ブロッキング防止、臭気抑制、スリップ性と表面粘着性との適度なバランスの維持、防曇などの表面特性機能、製膜時の成形加工安定化、更には加水分解による乳酸系重合体(A)の分子量の経時的低下の抑制などの表面層の様々な役割を考慮すると、表面層の主成分はエチレン系重合体であるのが好ましい。
エチレン系重合体としては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレンの中から選ばれる1種のエチレン系重合体又はこれら2種類以上の組み合わせからなる混合樹脂、或いは、エチレンを主成分とする共重合体、すなわち、エチレンと、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などの炭素数3〜10のα−オレフィン;酢酸ビニル、プロピレン酸ビニルなどのビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸エステル、共役ジエンや非共役ジエンのような不飽和化合物の中から選ばれる1種または2種以上のコモノマーとの共重合体或いは多元共重合体、または、前記エチレン系重合体、前記共重合体、前記多元共重合体のうち2種類以上の組み合わせからなる混合樹脂を挙げることができる。これらエチレン系重合体のエチレン単位の含有量は通常50質量%を超えるものである。
中でも、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体の中から選ばれる1種のエチレン系重合体又はこれら2種類以上の組み合わせからなる混合樹脂が特に好ましい。
上記のエチレン−アクリル酸エステル共重合体のアクリル酸エステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチルなどが挙げられ、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体のメタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等を挙げることができる。
なお、表面粘着性のバランス、防曇性などの表面特性および製膜時の成形加工安定性を重視する場合には、酢酸ビニル含量が10〜60質量%で、メルトフローレート(以下、「MFR」と略することがある。MFRの測定条件は、JIS K 7210に基づき190℃、荷重21.18Nであり、他のMFRも同様である。)が0.2〜20g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体が特に好ましい。
このエチレン−酢酸ビニル共重合体において、酢酸ビニル含量が10質量%以上であれば、結晶性が低いためフィルムが硬くならず、柔軟性や弾性回復性が良好であり、表面粘着性も発現し易いという点で好ましい。その一方、60質量%以下であれば、耐熱性やフィルム強度等を確保でき、防曇剤等を添加してもブリードアウトを抑制でき、しかも表面粘着性が強すぎないためにフィルムの巻き出し性や外観を良好とすることができるという点で好ましい。このような観点から、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量は10〜58質量%であるのがより好ましく、特に12〜56質量%であるのがさらに好ましい。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRが0.2g/10分以上であれば、押出加工性は安定し、20g/10分以下であれば、成形時に安定した製膜が可能となると共に、厚み斑や力学強度の低下やバラツキ等が少なくなり好ましい。このような観点から、エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRは0.5〜18g/10分であるのがより好ましく、中でも1〜15g/10分がさらに好ましい。
他方、電子レンジ加熱に耐え得る電子レンジ耐熱性を重視する場合は、密度が0.90〜0.95g/cm3で、且つMFRが0.2〜20g/10分の線状低密度ポリエチレンが特に好ましい。
エチレン系重合体の密度がこのような範囲内であれば、適度な結晶性を有するためフィルムが硬くならず、柔軟性や弾性回復性が良好となり、しかもエチレン系重合体の融点がラップの実使用温度範囲、具体的には電子レンジ等で加熱した場合の雰囲気温度よりも高くなるため、得られるフィルムで食品を包装し、電子レンジ等で加熱した場合でも食品容器等にフィルムが溶けて貼りつくといった問題を生じることが無いため好ましい。
このような観点から、エチレン系重合体の密度は0.90〜0.94g/cm3であるのが特に好ましく、中でも0.91〜0.94g/cm3であるのがさらに好ましい。
また、エチレン系重合体のMFRが0.2g/10分以上であれば、押出加工性は安定し、20g/10分以下であれば、成形時に安定した製膜が可能となり、厚み斑や力学強度の低下やバラツキ等が少なくなるため好ましい。このような観点から、エチレン系重合体(A)のMFRは0.5〜18g/10分であるのが特に好ましく、中でも1〜15g/10分であるのがさらに好ましい。
上記エチレン系重合体の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法、例えばチーグラー・ナッタ型触媒に代表されるマルチサイト触媒やメタロセン触媒に代表されるシングルサイト触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法、また、ラジカル開始剤を用いた塊状重合法等を挙げることができる。
表面層には、防曇性、帯電防止性、滑り性、粘着性などの性能を付与するために、各種添加剤を適宜配合してもよい。
<厚み>
本乳酸系軟質フィルムの厚みは、用途に応じて適宜決定すればよく、例えば防水シート、農業用マルチフィルム等のシート状物として用いる場合であれば、50μm〜700μm、特に100μm〜500μmであるのが好ましい。一方、包装用フィルム等の薄物フィルム、中でも食品包装用ラップフィルムとして用いる場合であれば、例えば6μm〜30μm、特に10μm〜20μmであるのが好ましい。
<特性値>
本乳酸系軟質フィルムは、(1)下記検出条件にて検出される乳酸オリゴマー成分量が50ng/cm以下であるか、或いは可塑剤由来の臭気成分量が50ng/cm以下であるのが好ましく、特に下記検出条件にて検出される乳酸オリゴマー成分量が50ng/cm以下であり、且つ、可塑剤由来の臭気成分量が50ng/cm以下であるのがより好ましい。
乳酸系重合体(A)に可塑剤(B)を混入する場合、これらを溶融して成形する際に可塑剤によって乳酸系重合体(A)の熱分解が促進され、多量の乳酸オリゴマーが発生する。この乳酸オリゴマーおよび可塑剤由来の揮発成分が気になる臭気成分であると考えられたため、所定量のカルボジイミド化合物(C)を配合して、乳酸オリゴマー成分量および可塑剤由来の臭気成分量を上記範囲に規制したところ、気になる臭気を無くすことができた。
本乳酸系軟質フィルムから検出される可塑剤由来の臭気成分量が、50ng/cmより多いと、加熱使用時の臭気などが発生しやすく、食品用途として用いる場合には、内容物への臭気の移行問題等を引き起こす可能性がある。かかる観点から、本乳酸系軟質フィルムから検出される可塑剤由来の臭気成分量は、40ng/cm以下であるのが好ましく、中でも30ng/cm以下であるのがより好ましい。また、乳酸オリゴマー成分量も、40ng/cm以下であるのが好ましく、中でも30ng/cm以下であるのがより好ましい。
なお、所定量のカルボジイミド化合物(C)を配合すると共に、本乳酸系軟質フィルムを製膜する際に、樹脂組成物の溶融混練時に、例えば単軸又は2軸の押出機内のベント口において吸引排気することにより、両臭気成分量をより効果的に低減することができ、より容易に30ng/cm以下とすることができる。
本乳酸系軟質フィルムはさらに、JIS K−7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、周波数10Hz、温度20℃で測定した貯蔵弾性率(E’)が1.0〜4.0GPaであることが好ましい。
フィルムを軟質フィルムとして用いる場合、室温付近における弾性率の値が指標となる。そのため、20℃における貯蔵弾性率(E’)が1.0GPa以上であれば、フィルムに十分な剛性を有するため、過度の柔軟性により室温でフィルム同士もしくはフィルムと他の物質が密着することはなく、また、4.0GPa以下であれば、フィルムが硬すぎることがなく適度に伸びるため、軟質フィルム用途において有利である。
また、同測定において、20℃における損失正接(tanδ)の値が0.10〜0.80の範囲にあることが好ましく、さらに0.10〜0.50の範囲にあることがより好ましい。損失正接(tanδ)のピーク値は、力が加わった場合の変形の遅れを示す物性であり、応力緩和挙動を示すパラメーターの一つである。損失正接の値が小さいとフィルムの緩和挙動が速くなり、逆に値が大きいと応力緩和が遅くなる。20℃における損失正接(tanδ)の値が0.10以上であればフィルムの変形に対する復元挙動が瞬間的に起こることはなく、0.50以下であれば復元挙動が遅すぎることはないといえる。
<製造方法>
本乳酸系軟質フィルムの製造方法について説明するが、下記製造方法に限定されるものではない。ここでは、単層フィルムを形成する方法を中心に説明する。
乳酸系重合体(A)、可塑剤(B)、カルボジイミド化合物(C)を混合する場合の混合方法としては、例えば、予め同方向2軸押出機、ニーダー、ヘイシェルミキサー等を用いてプレコンパウンドするようにしても構わないし、又、各原料をドライブレンドして直接フィルム押出機に投入するようにしても構わない。
乳酸系重合体(A)、カルボジイミド化合物(C)及び可塑剤(B)を混合する方法としては、例えば、可塑剤(B)を高濃度含有させた乳酸系重合体(A)のマスターバッチと、乳酸系重合体(A)との混合ペレットに、カルボジイミド化合物(C)を加えて押出機に投入し、溶融混練してもよいし、また、組成物の熱劣化を最小限にして乳酸オリゴマーの発生を最小限に留めるためには、単軸又は2軸の押出機を使用して、乳酸系重合体(A)と可塑剤(B)及びカルボジイミド化合物(C)とを直接フィルム押出機に投入する方法が好ましい。そしてその溶融混練時に、押出機内でベント口において臭気原因物質を吸引排気するのが好ましい。
より具体的には、例えば、乳酸系重合体(A)と、カルボジイミド化合物(C)、必要に応じてその他の添加剤とをそれぞれ十分に乾燥して水分を除去して二軸押出機に投入し、押出機の第1ベント口から可塑剤を所定量添加し溶融混練した後、押出機下流側のベント口(「第二ベント口」或いは「減圧ベント口」という)より減圧することで、乳酸オリゴマーや可塑剤(C)の揮発成分を吸引して押出機外に排気するようにするのが好ましい。
本乳酸系軟質フィルムは、公知・公用の押出法、共押出法、カレンダー法、ホットプレス法、溶媒キャスティング法、インフレーション法、チューブラー法、テンター法等の技術により製造できる。
押出法又は共押出法において、Tダイ、インフレーションダイ(円形ダイ)、フラットダイ、フィードブロック/シングルマニホールドダイやいくつかのフィードブロックを組み合わせたシングルマニホールドダイ等の公知・公用のダイを用いて成形することができる。
この際、インフレーション法を採用すると、二軸同時延伸ができ、さらに高い生産性で相対的に安価に製造することができ、かつ、形状が袋状(シームレス状)であるため、スーパーマーケット用持ち帰りバッグ、冷凍食品や精肉等の低温の食品パックに結露する水が周囲を濡らすことを防ぐための袋、コンポストバッグ、等の袋やバッグの生産に好適である。
積層フィルムを形成する場合には、予め各層の構成原料を混合して、必要に応じてペレット化して各層形成組成物を調製し、各層形成組成物をそれぞれ別々に押出機に投入して溶融混練し、共押出して積層してフィルム状に製膜した後、必要に応じて延伸や熱処理をして製造すればよい。
共押出法と組み合わせることにより、多層フィルムを高い生産性で製造することができる。
防曇性、帯電防止性、粘着性等を付与、促進させる目的で、フィルム表面にコロナ処理や熟成等の処理、更には、印刷、コーティング等の表面処理や表面加工を行ってもよい。
<用途>
本乳酸系軟質フィルムは、例えばショッピングバッグ、ゴミ袋、コンポストバッグ、食品・菓子包装用フィルム、食品包装用ラップフィルム、化粧品・香粧品用ラップフィルム、医薬品用ラップフィルム、生薬用ラップフィルム、肩こりや捻挫等に適用される外科用貼付薬用ラップフィルム、衛生材料(紙おむつ、生理用品)用包装用フィルム、農業用・園芸用フィルム、農薬品用ラップフィルム、温室用フィルム、肥料用袋、ビデオやオーディオ等の磁気テープカセット製品包装用フィルム、フレキシブルディスク包装用フィルム、製版用フィルム、粘着テープ、テープ、防水シート、土嚢用袋等として好適に使用することができる。中でも、包装用フィルム、特に食品包装用ラップフィルムとして好適に使用することができる。
<用語の説明>
本発明において「主成分」とは、特に記載しない限り、当該主成分の機能を妨げない範囲で他の成分を含有することを許容する意を包含する。この際、当該主成分の含有割合を特定するものではないが、主成分(2成分以上が主成分である場合には、これらの合計量)が組成物中の50質量%以上、特に70質量%以上、中でも特に90質量%以上(100%含む)を占めるのが好ましい。
また、一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、一般にその厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格JISK6900)。例えば厚さに関して言えば、狭義では100μm以上のものをシートと称し、100μm未満のものをフィルムと称すことがある。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
本発明において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」及び「好ましくはYより小さい」の意を包含するものとする。
また、本発明において、「X以上」(Xは任意の数字)と表現した場合、特にことわらない限り、「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、特にことわらない限り、「好ましくはYより小さい」の意を包含するものとする。
以下、実施例及び比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明は何ら制限を受けるものではない。
なお、本明細書中に表示されるフィルムについての種々の測定値および評価は次のようにして行った。
(1)臭気成分の定量
臭気成分の定量は、ヘッドスペースガスクロマトグラフを用いて質量分析を行った(HS−GC−MS)。
サンプルはすべて5cmに調整した。ヘッドスペースサンプラー(HS)に日本分析工業社製のJHS−100A、ガスクロマトグラフ(GC)に島津製作所製のGC−17Aを使用し、HSのサンプル温度を60℃、加熱時間を30分、GCのカラムに内径0.25mm、長さ30mのキャピラリーカラムを使用し、カラム温度は40℃で1分保持した後、200℃まで10℃/minに昇温し、射出部温度を280℃とした。
質量分析計(MS)を用いた定量は、島津製作所製のQP−5050を使用し、ヘキサデカン換算にて行った。
なお、以下の各実施例及び比較例における臭気成分は、乳酸オリゴマー成分である環状二量体ラクチド(分子量144)と、可塑剤由来の臭気成分であるグリセリントリアセテートまたはグリセリンジアセテートである。
(2)E’、tanδ
JIS K−7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、アイティー計測制御(株)製動的粘弾性測定装置「DVA−200」を用い、フィルムの横方向(TD)について、振動周波数10Hz、歪み0.1%にて、昇温速度1℃/分で−50℃から150℃まで測定し、得られたデータから温度20℃での貯蔵弾性率(E’)、並びに、損失正接(tanδ)の値を求めた。
(実施例1)
乳酸系重合体(A)としての、NatureWorks社製「NatureWorks4032D」(L体/D体=98.6/1.4、重量平均分子量:20万)(以下「A−1」と略する)及び、NatureWorks4060D」(L体/D体=87/13、重量平均分子量:20万)(以下A−2と略する)を、予め110℃で6時間以上乾燥した後、質量比でA−1/A−2=60/40の割合で混合し、これら(A)成分100質量部に対し、カルボジイミド化合物(C)として、日清紡社製カルボジイミド変性イソシアネート「カルボジライトLA−1」0.75質量部を予めブレンドした後、押出設定温度180℃に設定した同方向2軸押出機に投入した。次いで、可塑剤(B)として分子量330のグリセリンジアセトモノエステル(B−1)を、(A)成分100質量部に対して20質量部となるように前記押出機の第1ベント口から定量送液ポンプを利用して注入しながら溶融混練した。さらに押出機下流側のベント口より真空ポンプを用いて吸引排気して減圧し、口金から押出した後、20℃のキャスティングロールにて急冷し、100μm厚のフィルムを作製した。得られたフィルムについて評価した結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1の組成物((A−1)+(A−2)+(B−1)+(C))を中間層として、実施例1と同様に押出機下流側のベント口より吸引排気して減圧しながら押出し、他方、表面層形成組成物については、オレフィン系重合体としての、日本ポリプロ社製プロピレン・エチレンランダム共重合体「ノバテックPP MG3F」(エチレン含量:3質量%、屈折率1.49、MFR:9g/10分)100質量部と、粘着剤としての新日本石油社製ポリブテン樹脂「日石ポリブテンHV−100」13質量部と、防曇剤としての理研ビタミン社製「ポエムG−002」3質量部、「リケマールDO−100」3質量部とを、押出設定温度170〜190℃に設定した同方向二軸押出機に投入し溶融混練して調製した。
さらに、接着層用の押出機に、前記表面層組成物および中間層組成物を表面層組成物/中間層組成物=50/50の質量割合で混合し、さらにこの混合物100部に対してグラフト共重合体としての日油社製「モディパーA5200」(幹成分としてのエチレン・アクリル酸エチル共重合体を70質量%、枝成分としてのポリメタクリル酸メチル30質量%)を5部加え、予め同方向二軸押出機にてプレコンパウンドした樹脂組成物を投入して接着層形成用組成物を調製した。
そして、上記のように溶融混練して調製して得られた表面層形成組成物と、中間層形成組成物と、接着層形成組成物とを、それぞれ別々の押出機から合流させ、五層Tダイ温度190℃、ダイギャップ2mmで共押出し、総厚み30μm(表面層/接着層/中間層/接着層/表面層=3.2μm/1.5μm/10.6μm/1.5μm/3.2μm)の原反フィルムを得た。
次いで、ロール延伸により、延伸温度60℃、熱処理温度90℃、延伸倍率3倍にてMDに一軸延伸し、厚み10μmの包装用フィルムを得た。得られたフィルムを評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、カルボジイミド化合物(C)を無添加とし、ベント口より吸引排気して減圧することをしなかった以外は、実施例1と同様に100μm厚のフィルムを得た。得られたフィルムについて評価した結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、可塑剤(B)を無添加とし、ベント口より吸引排気して減圧することをしなかった以外は、実施例1と同様に100μm厚のフィルムを得た。得られたフィルムについて評価した結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例2において、カルボジイミド化合物(C)を無添加とし、ベント口より吸引排気して減圧することをしなかった以外は、実施例2と同様に10μm厚の包装用フィルムを得た。得られたフィルムについて評価した結果を表1に示す。
Figure 2010229292
表1より、実施例1及び実施例2で得たフィルムは、包装用フィルムの臭気を低減することができ、かつ軟質なフィルムが得られると同時に、室温付近にフィルムの緩和特性が付与でき、さらに包装用フィルムとしても好適であることが確認された。

Claims (8)

  1. 乳酸系重合体(A)、可塑剤(B)及びカルボジイミド化合物(C)を含有することを特徴とする乳酸系軟質フィルムであって、下記検出条件にて検出される乳酸オリゴマー成分量が50ng/cm以下、或いは可塑剤由来の臭気成分量が50ng/cm以下であることを特徴とする乳酸系軟質フィルム。
    検出条件:ヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析計(HS−GC−MS)を用いて、ヘッドスペースサンプラー(HS)のサンプル温度を60℃、加熱時間を30分に設定して検出する。
  2. 前記カルボジイミド化合物(C)がカルボジイミド変性イソシアネートであることを特徴とする請求項1に記載の乳酸系軟質フィルム。
  3. 乳酸系重合体(A)100質量部に対して1〜30質量部の可塑剤(B)を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の乳酸系軟質フィルム。
  4. 可塑剤(B)が、分子量2000以下のグリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の乳酸系軟質フィルム。
  5. 乳酸系重合体(A)が、LD比率の異なる2種類以上の乳酸系重合体の混合樹脂であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の乳酸系軟質フィルム。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の乳酸系軟質フィルムの片側又は両側に、オレフィン系重合体を主成分とする表面層を備えた乳酸系軟質フィルム。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の乳酸系軟質フィルムを用いた包装用ラップフィルム。
  8. 乳酸系軟質フィルムの製造過程において、乳酸系重合体(A)、可塑剤(B)及びカルボジイミド化合物(C)からなる形成組成物を溶融混練する過程時に吸引排気する工程を経て製造されたものであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の積層フィルム。
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