JP2010229176A - 凍結防止剤 - Google Patents

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勝久 宮下
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Abstract

【課題】安価で大量に使用することが可能な無機塩化物系の凍結防止剤の利点を生かしつつ、橋梁やコンクリート建造物に対する腐食性を低減させると共に、土壌や農作物に対する影響を低減させた凍結防止剤を提供することを目的とする。
【解決手段】凍結防止剤は、主成分である塩化ナトリウムと塩化マグネシウムに防腐食機能を有する有機酸を混合してなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、凍結防止剤に関し、さらに詳しくは、寒冷地における路面の凍結を防止すると共に金属の腐食やコンクリート構造物などの劣化を抑制可能な凍結防止剤に関する。
寒冷地においては路面凍結による車両のスリップ事故の防止を図るために、各種の凍結防止剤が多量に使用されている。また、近年ではスパイクタイヤの使用禁止及びスタットレスタイヤの普及、高速道路の整備延長などにより冬季の凍結防止剤の使用は不可欠であり、そのため凍結防止剤の使用量がさらに高まっている。日本における寒冷地である北海道、東北地方、北信越地方を中心に国内総使用量は少なくとも50万トン以上であるといわれている。従来の凍結防止剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどの無機塩化物系のものが主として使用されていた。安全の確保を限られた予算の中で行わなければならないことから安価な塩化ナトリウムを大量に使用せざるを得ないというのが現状である。
しかしながら、これらの無機塩化物系の凍結防止剤の散布は、周辺各所への塩害をもたらし、種々の問題を引き起こしている。例えば、無機塩化物は、道路のコンクリート床版や構造物内に浸透してそれらを劣化させ、鉄筋や橋梁などの金属材を錆びさせる。また、通行する車両に付着するとマフラーの腐食やエンジン始動電磁スイッチの短絡、サスペンションの破損などの被害を与える。さらに、水質や土壌における水素イオン濃度の上昇による動植物や農作物への影響も指摘されている。そのため、そのような塩害の防止を考慮した凍結防止剤が提供されるようになってきた。そのような凍結防止剤としては、例えば、無機塩化物系の物質を含まないCMA(酢酸マグネシウム・カルシウム)や尿素を用いたものが知られている。
特願2000−282510号公報
CMAは腐食性が低く持続性に優れるが、高価であり、大量に使用することができないという問題がある。また、特許文献1に示されているように、酢酸系には刺激臭や不快臭があり、散布時における作業者への影響や散布後における周囲への影響も問題となっている。一方、尿素の場合は下流域に及ぼす窒素による農作物に対する影響が懸念されている。
従って、本発明が解決しようとする課題は、安価で大量に使用することが可能な無機塩化物系の凍結防止剤の利点を生かしつつ、橋梁やコンクリート建造物に対する腐食性を低減させた凍結防止剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、無機塩化物系の凍結防止剤の利点を生かしつつ、土壌や農作物に対する影響を低減させた凍結防止剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、主成分である塩化ナトリウムと塩化マグネシウムに防腐食機能を有する有機酸を混合してなることを特徴とする凍結防止剤を提供する。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の凍結防止剤において、有機酸の混合は、水溶液状にした有機酸を塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムの混合物に噴霧することにより行われることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の凍結防止剤において、有機酸の混合は、水溶液状にした有機酸を塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムにそれぞれ噴霧し、有機酸が噴霧された塩化ナトリウムと有機酸が噴霧された塩化マグネシウムを所定の割合で混合してなることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の凍結防止剤において、凍結防止剤は、フレーク状又は粒径が1.2mm〜5.6mmの篩い残留量が90%以上の粒状であることを特徴とする。
本発明に係る凍結防止剤によれば、主成分である無機塩化物系の塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムに防腐食機能を有する有機酸を混合したので安価で大量に使用することが可能で、しかもコンクリートや金属材に対する腐食性を低減させることができるという効果がある。これにより、道路維持管理経費が大幅に軽減される。また、路面への定着性が良く凍結防止効果も長く持続するのでこれまでより凍結防止剤の散布回数を減らすことができ、限られた予算の中で高い安全性を確保することができるという効果がある。
凍結防止剤の散布の回数が従来よりも少なくてすむので散布車が排出するCOの排出量を削減することができる。また、道路の維持管理作業が大幅に減少することから道路の維持管理作業に伴うCOの排出量を削減することができる。
また、本発明に係る凍結防止剤によれば、無機塩化物系の物質として塩化マグネシウムを用いているので動植物に対するミネラルバランスが良く、土壌や農作物に対する影響を低減させることができるという効果がある。
凍結点温度を示すグラフである。 金属腐食率を示すグラフである。 実施例1と比較例1の融氷量を示すグラフである。 実施例1と比較例1の氷板表面の温度推移を示すグラフである。
本発明に係る凍結防止剤の好ましい一実施形態について図面を参照しつつ説明する。はじめに、本発明に係る凍結防止剤は、主成分である塩化ナトリウムと塩化マグネシウムに防腐食機能を有する有機酸を混合することによって得られることを特徴としている。この塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムは、結晶状のものや粒状のものなどこれまで凍結防止剤として使用されていたものを使用することができる。そして、これら塩化ナトリウムと塩化マグネシウムのそれぞれに有機酸が混合されている。また、有機酸は金属キレート作用を有するカルボン酸を用いることが好ましい。この作用により金属に対する防腐食機能が発揮される。尚、塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムと有機酸との混合は以下のようにして行われる。
まず、粒状又は顆粒状の塩化ナトリウムに50〜80重量%濃度の有機酸の水溶液を噴霧器によってスプレーし、塩化ナトリウムの周囲に有機酸の水溶液を付着させる。尚、有機酸の添加量は5〜10重量%であることが好ましい。そして、熱風又は自然乾燥によって乾燥させる。
一方、塩化マグネシウムについても、塩化ナトリウムの場合と同様に、50〜80重量%濃度の有機酸の水溶液を噴霧器によってスプレーし、塩化マグネシウムの周囲に有機酸の水溶液を付着させる。尚、有機酸の添加量は5〜10重量%であることが好ましい。そして、熱風又は自然乾燥によって乾燥させる。
そして、有機酸が周囲にコーティングされた状態となった塩化ナトリウムと塩化マグネシウムをそれぞれ所定の割合で混合する。混合の割合は、有機酸コーティングされた塩化ナトリウム50〜70重量%に対して全量で100%となるように有機酸コーティングされた塩化マグネシウムを30〜50重量%混合することが好ましい。具体的には、有機酸コーティングされた塩化ナトリウムが60重量%と有機酸コーティングされた塩化マグネシウムを40重量%の割合で混合することが好ましい。
混合方法は、特に限定するものではなく、適宜の混合機を用いて混合することができる。
また、本発明に係る凍結防止剤の形状としては、より水に溶解しやすい粒状、顆粒状又はフレーク状にするとよい。特に、顆粒状のものは路面への定着率が高いので坂道や風の影響を受けやすい場所での効果が期待できる。具体的には、JIS K 0069化学製品の篩い分け試験方法に基づく粒度としては1.2mm〜5.6mmの篩い残留量が90%以上となるような粒度とすることが好ましい。
有機酸の混合としては上述した方法の他、以下のようにして行うこともできる。すなわち、予め所定の割合(例えば、塩化ナトリウムと塩化マグネシウムを6:4の割合)で混合した粒状又は粉状の塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムに50〜80重量%濃度の有機酸の水溶液を噴霧器によってスプレーし、塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムの周囲に有機酸の水溶液を付着させる。このときの有機酸の添加量は5〜10重量%であることが好ましい。そして、熱風又は自然乾燥によって乾燥させる。このような方法によっても本発明に係る凍結防止剤を製造することができる。
ここで、塩化ナトリウムは、図1に示すように、凍結点温度が他の無機塩化物系の物質よりも高いので低温時における凍結防止効果が低下するおそれあるが、本発明に係る凍結防止剤は、凍結点温度が塩化ナトリウムよりも低い塩化マグネシウムを含有しているので低温時にもその効果が発揮される。また、塩化マグネシウムは溶解速度が緩やかなので低温時における凍結防止効果が長時間持続するという効果がある。また、純度の高い塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムを使用することで−14.7℃と低い氷点降下温度を実現できるので再凍結しづらい路面状況を確保することができる。
また、図2に示すように、本発明に係る凍結防止剤の金属腐食率は10.0mddであり、塩化ナトリウムの25.2mdd及び塩化カルシウム(無水)の31.2mddと比べて低く、しかも蒸留水の9.2mddと同程度の金属腐食率となっている。従って、大量に使用したとしても従来の無機塩化物系の物質からなる凍結防止剤に比べて塩害を引き起こす可能性が極めて低い。
次に、氷板試料上に本発明に係る凍結防止剤を散布し、その融氷量及び試料温度を測定することにより、塩化ナトリウム及び塩化カルシウムとの凍結防止効果についての比較実験を行ったので以下にその内容を示す。
水量500cc、氷厚約2cm、表面積277.4cmの氷板試料上に、本発明に係る凍結防止剤を20g/m(散布量約0.55g)散布し、外気温度−10℃における融氷効果を測定した。
[比較例1]
実施例1の凍結防止剤の代わりに塩化ナトリウムを同量用いて融氷効果を測定した。
実施例1と比較例1の結果を表1に示す。
Figure 2010229176
図3に示すように、本発明に係る凍結防止剤は、塩化ナトリウムと比較して1.1〜1.5倍程度融氷量が多かった。従って、塩化ナトリウムよりも凍結防止効果が高いといえる。また、持続効果も塩化ナトリウムと同等の持続効果が期待できる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。

Claims (4)

  1. 主成分である塩化ナトリウムと塩化マグネシウムに防腐食機能を有する有機酸を混合してなることを特徴とする凍結防止剤。
  2. 請求項1に記載の凍結防止剤において、
    前記有機酸の混合は、水溶液状にした当該有機酸を前記塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムの混合物に噴霧することにより行われることを特徴とする凍結防止剤。
  3. 請求項1に記載の凍結防止剤において、
    前記有機酸の混合は、水溶液状にした当該有機酸を前記塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムにそれぞれ噴霧し、前記有機酸が噴霧された塩化ナトリウムと前記有機酸が噴霧された塩化マグネシウムを所定の割合で混合してなることを特徴とする凍結防止剤。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の凍結防止剤において、
    前記凍結防止剤は、フレーク状又は粒径が1.2mm〜5.6mmの篩い残留量が90%以上の粒状であることを特徴とする凍結防止剤。
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