JP2010228571A - 自動車用ウエザーストリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】芯材廃止による軽量化を図りつつも適度な剛性感もしくは真直性保持感を具備させて、治具を用いることなく素手で取付作業を行えるようにし、もって取付作業性を改善したウエザーストリップを提供する。
【解決手段】熱可塑性エラストマーまたはゴムにて形成され、例えば車体側開口部周縁に装着されるものである。車外側壁部5と底壁部6とで断面略L字状をなしていて、少なくとも車外側壁部5が相手側のフランジ部に固定される取付基部3と、取付基部3に突出形成されたシールリップ4と、取付基部3のうち少なくとも車外側壁部5の長手方向に沿って設けられた補強材8とを備える。車外側壁部5の長手方向での部位に応じて補強材8の幅寸法Wを変化させてある。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車用ウエザーストリップ、例えば車体側開口部周縁あるいは車体側開口部開閉部材であるドアの周縁に装着されて両者間をシールするウエザーストリップに関するものである。
自動車の車体側開口部周縁に装着されるウエザーストリップ(このタイプのものをオープニングトリムまたはオープニングトリムウエザーストリップと称することもある。)の軽量化を目的として、例えば特許文献1に記載されているように、断面略U字状のウエルトによるフランジ保持構造を芯材とともに廃止し、代わって両面接着テープにて車体側のフランジ部に接着固定するようにした構造のものが提案されている。
また、特許文献2には、特許文献1と同様のウエザーストリップの構造のほか、専用のウエザーストリップ取付治具を用いた取付方法が開示されている。
特開2002−127841号公報 特開2007−253794号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、断面略U字状のウエルトを芯材とともに廃止したことによって剛性または真直性保持感が極端に低下し、正しい位置に貼り付けるためには相応の時間と習熟が必要となり、取付作業性の上でなおも改善の余地を残している。
特に芯材を廃止したことによってウエザーストリップが非常に柔軟であることから、コーナー部への追従性は良好である反面、直線状の部位に取り付ける際には剛性が低く曲がりやすいものとなり、蛇行した状態で取り付けてしまう可能性がある。
また、特許文献2に記載のものでは、治具の使用によって直線部では蛇行することなく真っ直ぐに貼り付けることができるようになるものの、治具を支えるために片手が占有されてしまい、作業性向上の上でなおも課題を残している。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、芯材廃止による軽量化を図りつつも適度な剛性感もしくは真直性保持感を具備させて、治具を用いることなく素手で取付作業を行えるようにし、もって取付作業性を改善した自動車用ウエザーストリップを提供するものである。
請求項1に記載の発明は、熱可塑性エラストマーまたはゴムにて形成され、車体側開口部周縁または車体側開口部開閉部材に装着される自動車用ウエザーストリップにおいて、車外側壁部と底壁部とで断面略L字状をなしていて、且つそのL字状の沿面部側にて上記車体側開口部周縁または車体側開口部開閉部材のフランジ部を受容するように少なくとも車外側壁部が当該フランジ部に固定される取付基部と、この取付基部の反沿面部側に突出形成されたシール部と、上記取付基部のうち少なくとも車外側壁部の長手方向に沿って設けられた補強材と、を備えている。
そして、上記車外側壁部の長手方向での部位に応じて補強材の幅寸法を変化させてあることを特徴とする。
この場合において、車体側開口部周縁を例えばドア開口部周縁とすれば、車体側開口部開閉部材はドアということになる。また、上記補強材は、請求項2に記載のように、熱可塑性樹脂、または取付基部を構成する材料よりも硬質の熱可塑性エラストマーもしくはゴムにて形成されているものとする。
さらに、請求項3に記載のように、上記車体側開口部周縁または車体側開口部開閉部材に対して自動車用ウエザーストリップがループ状に装着されるようになっていて、そのループの曲率半径が大きい部位と当該部位よりも曲率半径が小さい部位とを比較した場合に、前者では後者よりも上記補強材の幅寸法を大きく設定してあることが望ましい。
より具体的には、請求項4に記載のように、上記補強材は、取付基部の長手方向に直交する断面において、車外側壁部のうち底壁部に近い部分を始端位置としその底壁部から遠い部分を終端位置としていてそれらの始終端位置間距離である幅寸法をもって当該車外側壁部の幅方向に延在していて、上記補強材の幅寸法の大小にかかわらず上記始端位置が一定しているのに対して、上記終端位置を変化させることで当該補強材の幅寸法を変化させてあるものとする。
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、断面略U字状のウエルト保持構造ではないものの、補強材があることによって相応の剛性または真直性保持感が得られるようになる。しかもその補強材の幅寸法が長手方向での部位に応じて変化しているため、補強材があることによってもたらされる剛性または真直性保持感と、長手方向の特定の部位によっては要求されることになる屈曲性または柔軟性とを両立させることができるようになる。
例えば、車体側開口部周縁のコーナー部等においてウエザーストリップを大きく曲げて当該コーナー部に追従させる必要がある場合には、局部的に補強材の幅寸法を小さくしておくことで必要な柔軟性を確保できる。他方、車体側開口部周縁の直線状の部位に追従させる場合には、相対的に補強材の幅寸法を大きくしておくことで、ウエザーストリップがむやみに屈曲せずに必要な剛性または真直性保持感が確保できることになる。
請求項1,2に記載の発明によれば、芯材廃止による軽量化を図りつつも適度な剛性感もしくは真直性保持感を具備させて、屈曲性または柔軟性をも両立させることができるから、治具を用いることなく素手で取付作業を行えるようになり、取付作業性の改善とともに作業時間の短縮化が図れるようになる。
また、請求項3に記載の発明によれば、ウエザーストリップを大きく曲げて当該コーナー部に追従させる必要がある場合には、局部的に補強材の幅寸法を小さくしておくことで必要な屈曲性または柔軟性を確保でき、他方、直線状の部位に追従させる場合には、相対的に補強材の幅寸法を大きくしておくことで、ウエザーストリップがむやみに屈曲せずに必要な剛性または真直性保持感が確保でき、取付作業性がきわめて良好なものとなる。
請求項4に記載に発明によれば、補強材の幅寸法を最小にしたとしても、その幅寸法が最小の補強材の位置は、例えば取付基部の底壁部側を内側をとしてウエザーストリップを曲げた場合の湾曲の中立軸の位置と近似したものとなる。そのため、上記曲げ(湾曲)の内側部分での長手方向での圧縮が緩和されることから、その曲げの内側部分のシール部に「しわ」が発生するのを未然に防止して、シール部のシール性向上に寄与することができる。
フロントドアが開いた状態の自動車の側面説明図。 本発明に係るウエザーストリップの第1の実施の形態を示す図で、図1のフロントドア開口部に適用されるウエザーストリップ単独での説明図。 図2のA−A線に沿う拡大断面図。 図2のB−B線に沿う拡大断面図。 図2のC−C線に沿う拡大断面図。 図2のウエザーストリップに埋設される補強材単独での説明図。 図2に示したウエザーストリップをインサート成形法により成形するためのラインの説明図。 本発明に係るウエザーストリップの第2の実施の形態を示す図で、図2のA−A線に相当する断面での拡大断面図。 本発明に係るウエザーストリップの第3の実施の形態を示す図で、図2のA−A線に相当する断面での拡大断面図。 図8に示したウエザーストリップを貼り合わせ成形法により成形する際の説明図。 本発明に係るウエザーストリップの第4の実施の形態を示す図で、図2のA−A線に相当する断面での拡大断面図。 本発明に係るウエザーストリップの第5の実施の形態を示す図で、図2のA−A線に相当する断面での拡大断面図。
図1〜7は本発明に係る自動車用ウエザーストリップのより具体的な第1の実施の形態を示し、ここでは図1,2に示すように自動車の車体側開口部であるフロントドア開口部Opの開口部周縁に装着されるウエザーストリップ1の例を示している。なお、ウエザーストリップ1は後述するように基本的には熱可塑性エラストマーまたはゴムにて形成される。
図3はウエザーストリップ1の一般部である直線状の下辺部1aの断面、すなわち図2のA−A線に沿う拡大断面図を示しており、図1,2のほか図3に示すように、自動車の車体Bのフロントドア開口部Opは車体側開口部開閉部材であるフロントドアDにより開閉される。フロントドア開口部Opの開口縁は、図3に示すように、車体パネルであるアウタパネルPaやインナパネルPb同士の溶接による端部重合部をもって形成されていて、この端部重合部がフランジ部Fとなっている。そして、このフランジ部Fを取付部として図2のような閉ループ状のウエザーストリップ1が装着されて、ドア閉時にはこのウエザーストリップ1の介在により車室内外がシールされることになる。
ウエザーストリップ1は、例えば後述する多層(多重)押出成形法によりほぼ均一断面形状のものとして長尺な直線状に成形される。この直線状に成形された一本のウエザーストリップ1を、例えば図2に示すように双方の端末部を突き合わせるようにして接続部2にて接続することで同図のような閉ループ状のものとなる。なお、上記接続部2による接続に代えて、車体に装着する直前に双方の端末部同士を接着剤で接着して閉ループ状のものとすることも可能である。いずれの場合であっても、こうしてウエザーストリップ1を予め閉ループ状のものとしておくことにより、フランジ部Fへの装着が容易となる。
ただし、ウエザーストリップ1を予め閉ループ状のものとすることなく、直線状のウエザーストリップ1の一方の端末部から順次フランジ部Fに装着して、装着が完了した時点で他方の端末部を上記一方の端末部と突き合わせるようにすることもまた可能ではある。
ウエザーストリップ1は、図3に示すように、大きく分けて、フランジ部Fに取り付けられるトリム部としての断面略L字状の取付基部3と、取付基部3と一体に突出形成されて、フランジ部FとフロントドアDとの間をシールするシール部としての中空状のシールリップ4とから構成される。
取付基部3は、フランジ部Fとほぼ平行な所定厚みの平板状の車外側壁部5と、その車外側壁部5の一端から延設した底壁部6とで、上記のような断面L字状形状に形成されているもの。車外側壁部5の反フランジ部F側にシールリップ4が一体に突出形成されているとともに、車外側壁部5の他端には例えば止水のための補助リップ7が突出形成されている。さらに、取付基部3の車外側壁部5には所定厚みの平板状の補強材8が埋設されている。そして、車外側壁部5と底壁部6とで形成されるL字状の沿面部にてフランジ部Fを受容することになる。
ここで、図3では、底壁部6が反シールリップ4側にカバーリップ9として大きく延長形成されていて、カバーリップ9は内装トリム部品10の端末部を隠蔽している。当然のことながら、カバーリップ9としての機能を必要としない場合には、底壁部6は図3のものより短くて良く、要は取付基部3として上記のようにフランジ部Fを受容し得るだけの断面略L字状に形成されていれば良い。
上記車外側壁部5のうちその車内側面には予め幅広の両面接着テープ11が貼着されていて、ウエザーストリップ1の取付基部3は両面接着テープ11をもってフランジ部Fの車外側側面に接着固定される。なお、取付基部3をフランジ部Fに接着固定するまでは両面接着テープ11の一方の接着面は剥離紙にて保護されている。
このように、従来の断面U字状のウエルト保持構造に代えて、接着面積の大きな両面接着テープ11による接着方式とすることにより、芯材を含む断面略U字状のウエルトの廃止による軽量化が図れることはもちろんのこと、必要十分な取付強度を確保することができる。
上記取付基部3の車外側壁部5に補強材8が埋設されていることは先に述べたとおりである。図4は図2のB−B線に沿う拡大断面図を、図5は図2のC−C線に沿う拡大断面図をそれぞれ示している。
これらの図3〜5から明らかなように、ウエザーストリップ1あるいは取付基部3としての断面形状あるいは輪郭形状は各部を通して均一形状ではあっても、取付基部3の車外側壁部5に埋設されている補強材8の断面形状または断面積、すなわち車外側壁部5の幅方向に延在している補強材8の幅寸法Wをウエザーストリップ1の長手方向の各部で相互に異ならせてある。
すなわち、図2,3のように、閉ループ状に接続されたウエザーストリップ1のうち曲率半径の最も大きな(曲率が最も小さな)直線部たる下辺部1aでは、補強材8の幅寸法Wが最も大きくなるように設定してある。また、図2,5のように、閉ループ状に接続されたウエザーストリップ1のうち曲率半径の最も小さな(曲率が最も大きな)後側上部のコーナー部1bでは、補強材8の幅寸法Wが最も小さくなるように設定してある。さらに、図2,4のように、閉ループ状に接続されたウエザーストリップ1のうち下辺部1aよりもわずかに湾曲していて且つその曲率半径が下辺部1aとコーナー部1bとの中間の大きさの上辺部1cでは、補強材8の幅寸法Wも図3と図5との中間の大きさとなるように設定してある。
ここで、図6は上記取付基部3における車外側壁部5に埋設される補強材8の幅寸法Wの変化を示したもので、その補強材8の幅寸法Wは長手方向の各部位ごとに微妙に変化していて、図3〜5は図2または図6のA−A線、B−B線およびC−C線に沿う断面形状を代表的に示したものにすぎないことが理解できる。
図6から明らかなように、補強材8は、直線部となる下辺部1aや、上辺部1cのうちでも湾曲部21c以外の部分、さらには前後の縦辺部1d,1eに相当する部分では、その幅寸法Wが最大となっている。これに対して、上辺部1cのうちでも湾曲部21cや四隅のコーナー部1b,1f,1g,1hに相当する部分では、両側の幅寸法Wが最も大きい部位から漸次その幅寸法Wが小さくなるように徐変しながら、つまりその幅寸法Wが連続的に減少するように変化しながら所定の相対的に小さな幅寸法Wで収束するようになっている。
結果として補強材8の幅寸法Wは、閉ループ状のウエザーストリップ1の四隅のコーナー部での曲率に応じて段階的に変化させてあり、湾曲部21cのほか四隅のコーナー部1b,1f,1g,1hに相当する部分のうち後側上部のコーナー部1bに相当する部分の幅寸法Wが最も小さく、次いで前側下部のコーナー部1fに相当する部分の幅寸法Wが小さく、さらに後側下部のコーナー部1hに相当する部分の幅寸法W、前側上部のコーナー部1gに相当する部分の幅寸法W、および湾曲部21cの幅寸法Wの順となっている。
さらに、図3〜5から明らかなように、ウエザーストリップ1における取付基部3ひいては補強材8の長手方向での各部位ごとに当該補強材8の幅寸法Wが変化してはいても、補強材8は、取付基部3の長手方向に直交する断面において、車外側壁部5のうち底壁部6に近い部分または底壁部6との境界位置である一端8aを始端位置としその底壁部6から遠い部分である他端8bを終端位置としていて、それらの始終端位置8a,8b間距離である幅寸法Wをもって当該車外側壁部5の幅方向に延在していてる点ではどの部位でも共通している。
その上で、補強材8の幅寸法Wの大小にかかわらず、その補強材8の始端位置である一端8aの位置は長手方向のどの部位でも一定(不変)として、補強材8の終端位置である他端8bの位置を取付基部3の幅方向で積極的に変化させることで各部位ごとに補強材8の幅寸法Wを変化させてある。
さらに、図2に示すように、湾曲部21cを含む各コーナー部1b,1f,1g,1hに相当する部分で取付基部3の底壁部6が内側となるようにウエザーストリップ1を曲げて当該コーナー部1b,1f,1g,1hに忠実に追従させる場合、従来のウエザーストリップと同様に曲げによる圧縮力も引っ張り力も作用しない中立軸が存在することから、この中立軸と一致または近似するように補強材8の始端位置である一端8aの位置を設定してある。
このように、ウエザーストリップ1の取付基部3の長手方向に延在している補強材8の幅寸法Wを長手方向での各部位ごとに積極的に変化させることで、例えば図2の下辺部1aや縦辺部1d,1e等のいわゆる直線部に相当する部位では、十分な剛性あるいは真直性保持感を具備させることができる一方、湾曲部21cを含む四隅のコーナー部1b,1f,1g,1hに相当する部位では、ウエザーストリップ1を曲げて当該コーナー部1b,1f,1g,1hに忠実に追従させる際の柔軟性を持たせることができるようになる。
しかも、補強材の一端8aを曲げの中立軸と一致または近似するように設定してあるため、上記曲げの内側部分での長手方向での圧縮が緩和されることから、その曲げの内側部分のシールリップ4に「しわ」が発生するのを未然に防止して、シール性向上に寄与することができる。
ここで、図3〜5において、取付基部3の材料は例えばショア硬さA70°程度の熱可塑性エラストマーのソリッド材または微発泡材とし、シールリップ4および補助リップ7の材料をショア硬さA50°以下の熱可塑性エラストマーのソリッド材、または発泡前のショア硬さがA70°以下の熱可塑性エラストマーの発泡材とする。熱可塑性エラストマーは、オレフィン系、スチレン系、エステル系、ウレタン系などのなかから適宜選択して用いることができるが、物性とコストの点からはオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることが望ましい。
この場合において、補強材8の材料は、ショア硬さ80°以上の熱可塑性エラストマーとする。熱可塑性エラストマーの種類は取付基部3の材料と同じ種類のものであることが望ましい。
あるいは、補強材8の材料としてポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン系樹脂(例えば、ABS、AES、AAS等)、ポリエステル、ポリアミドなどの各種熱可塑性樹脂を用いるこことができる。そのなかでも、物性とコストの点からポリプロピレンを用いることが望ましい。
また、屈曲性もしくは柔軟性を重視する場合には、補強材8の材料としてあえて取付基部3とは系統の異なる材料を選択して、熱融着させずに界面に自由度を持たせることも可能である。この場合において、寸法安定性を付与するために、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、マイカ、ワラストナイトなどの各種無機系充填材を添加しても良い。また、耐衝撃性を付与するために、熱可塑性樹脂の種類に応じて相溶性に優れる各種のゴム成分を添加しても良い。
さらには、一層の軽量化を図るために発泡させても良い。ただし、発泡させることによって剛性が低下する可能性があるため、発泡させずにいわゆるソリッドで用いる場合と比べて剛性の高い材料を選択することが望ましい。
他方、ウエザーストリップ1としてゴム製のものとする場合には、取付基部3の材料を例えばショア硬さA70°程度のEPDM系ゴムのソリッド材、あるいは微発泡材とし、シールリップ4および補助リップ7の材料をEPDM系ゴムのスポンジ材とする。
この場合において、補強材8の材料は、ショア硬さA80°以上のEPDM系ゴムとする。あるいは、補強材8の材料としてポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン系樹脂(例えば、ABS、AES、AAS等)、ポリエステル、ポリアミドなどの各種熱可塑性樹脂を用いるこことができる。そのなかでも、物性とコストの点からポリプロピレンを用いることが望ましい。また、加硫槽にて加わる熱により熱可塑性樹脂が変形してしまうおそれがある場合には、熱変形温度および融点が高いポリアミドを用いると良い。
このようなウエザーストリップ1は、取付基部3およびシールリップ4が共に熱可塑性エラストマーである場合に、インサート成形または多層(多重)押出成形法により成形することができる。
インサート成形の場合には、例えば図7に示すように、第1押出機12の口金13から熱可塑性樹脂をもって補強材8を押出成形し、その後段の水槽14にて冷却した後に補強材8を第2押出機15の口金16の背面側から供給し、その補強材8を囲繞するようにして取付基部3およびシールリップ4等を押出成形してウエザーストリップ1を一体成形する。なお、口金16への補強材8の供給は第1引取機20によって行われ、成形後のウエザーストリップ1の引き取りは第2引取機18によって行われ、水槽17にて冷却した後に裁断機19により所定長さに裁断されて製品となる。
ここで、補強材8の幅寸法Wの制御は、口金13の出口部に当該出口部の有効開口面積の一部を遮蔽するシャッターを設置し、そのシャッターを適宜スライド変位させてその出口部の有効開口面積を変化させるものとする。それと並行して、補強材8の断面積の変化に応じ第1引取機20による引取速度を変化させることが望ましく、断面積が大きい場合には引取速度を遅くし、断面積が小さい場合には引取速度を速くする。その際、平均速度は口金16での押出速度と一致するように設定しておくことが重要である。
また、補強材8の断面積の変化に応じて熱可塑性樹脂材料の供給量を順次変化させることも可能であり、その場合には第1押出機12のスクリュー回転数を直接制御したり、口金13の直前にいわゆる材料のストックタンクを設置し、断面積が小さいときにはストックタンクに余剰の材料を蓄え、断面積が大きいときにはストックタンクから不足する材料を供給して、材料ボリュームの調整を行うことになる。
また、多層押出成形の場合には、取付基部3およびシールリップ4のほか補強材8のそれぞれの異種材料を同時に押し出して所定の断面形状のウエザーストリップ1を成形する方法であり、従来から二重押出成形法あるいは三重押出成形法としてウエザーストリップの成形法としては公知である。
この場合においても、補強材8の幅寸法Wの制御は、例えば口金13の内部に設置したスライダの位置を変化させて行うものとする。それと並行して、補強材8の断面積の変化に応じ材料の供給量を順次変化させることが望ましく、その場合には第1押出機12のスクリュー回転数を直接制御したり、口金13の直前にいわゆる材料のストックタンクを設置し、断面積が小さいときにはストックタンクに余剰の材料を蓄え、断面積が大きいときにはストックタンクから不足する材料を供給して、材料ボリュームの調整を行うことになる。
図8は本発明に係る自動車用ウエザーストリップの第2の実施の形態を示す図である。
図8から明らかなように、この第2の実施の形態ウエザーストリップ1は、取付基部3における車外側壁部5のうち車内側の面に露出するよう補強材28を配置したものである。
また、図9は本発明に係る自動車用ウエザーストリップの第3の実施の形態を示し、この第3の実施の形態ウエザーストリップ1は、取付基部3における車外側壁部5のうち車内側および車外側のそれぞれの面に露出するよう補強材38を配置したものである。
なお、これらの第2,第3の実施の形態において、取付基部3の長手方向において補強材8の幅寸法Wが変化する点は先の第1の実施の形態と同様である。
そして、図8に示した第2の実施の形態のウエザーストリップ1は、先に述べたインサート成形法のほか貼り合わせ成形法によって成形することができる。また、図9に示した第3の実施の形態のウエザーストリップ1は、先に述べた多層押出成形法によって成形することができる
貼り合わせ成形法とは、図10の(A)に示すように、並設した図示外の二つの押出機の一方から補強材28を、他方の押出機から取付基部3およびシールリップ4等をそれぞれ押出成形し、それらを所定のガイド治具により互いに接近する方向に誘導しながら同図(B)に示すように両者熱融着させるものとする。この場合において、補強材28と取付基部3とが互いに熱融着可能な材料であることが必須であり、例えばポリプロピレンとオレフィン系熱可塑性エラストマーとの組み合わせ、あるいはポリアミドと変性ポリオレフィンを含有する接着性オレフィン系熱可塑性エラストマーとの組み合わせが考えられる。
図11は本発明に係る自動車用ウエザーストリップの第4の実施の形態を示し、この第4の実施の形態ウエザーストリップ1は、図3と比較すると明らかなように、補強材48の一端側を底壁部6側に延長して、その補強材48の断面形状を取付基部3と同様に略L字状のものとしてある。
図12は本発明に係る自動車用ウエザーストリップの第5の実施の形態を示し、この第5の実施の形態ウエザーストリップ1は、図8と比較すると明らかなように、補強材58の一端側を底壁部6側に延長して、その補強材58の断面形状を取付基部3と同様に略L字状のものとしてある。
図11に示した第4の実施の形態のウエザーストリップ1は、先に述べたいくつかの成形法のうち、例えばインサート成形法あるいは多層押出成形法によって成形することができる。同様に、図12に示した第5の実施の形態のウエザーストリップ1は、例えばインサート成形法あるいは貼り合わせ成形法によって成形することができる。
そして、これらの第4,第5の実施の形態のウエザーストリップ1では、先の第1〜第3の実施の形態と異なり、補強材48,58の一端が曲げの中立軸と一致または近似しているという条件を満たさなくなるが、それ以外の点では先の各実施の形態のものと同様の効果が得られる。特にこの場合、補強材58の一端側を底壁部6側に延長しているため、取付基部3はより確実に補強され、取付作業性が安定する。
ここで、上記各実施の形態では、図1に示したように自動車の車体側開口部であるフロントドア開口部Opに適用されるウエザーストリップ1について説明したが、必要に応じて車体側開口部開閉体、すなわちドアサッシュを含むフロントドアDの周縁に装着されるウエザーストリップにも同様に適用することができる。
1…ウエザーストリップ
3…取付基部
4…シールリップ(シール部)
5…車外側壁部
6…底壁部
8…補強材
8a…補強材の一端(始端位置)
8b…補強材の他端(終端位置)
28…補強材
38…補強材
48…補強材
58…補強材
W…補強材の幅寸法

Claims (4)

  1. 熱可塑性エラストマーまたはゴムにて形成され、車体側開口部周縁または車体側開口部開閉部材に装着される自動車用ウエザーストリップにおいて、
    車外側壁部と底壁部とで断面略L字状をなしていて、且つそのL字状の沿面部側にて上記車体側開口部周縁または車体側開口部開閉部材のフランジ部を受容するように少なくとも車外側壁部が当該フランジ部に固定される取付基部と、
    この取付基部の反沿面部側に突出形成されたシール部と、
    上記取付基部のうち少なくとも車外側壁部の長手方向に沿って設けられた補強材と、
    を備えていて、
    上記車外側壁部の長手方向での部位に応じて補強材の幅寸法を変化させてあることを特徴とする自動車用ウエザーストリップ。
  2. 上記補強材は、熱可塑性樹脂、または取付基部を構成する材料よりも硬質の熱可塑性エラストマーもしくはゴムにて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用ウエザーストリップ。
  3. 上記車体側開口部周縁または車体側開口部開閉部材に対して自動車用ウエザーストリップがループ状に装着されるようになっていて、
    そのループの曲率半径が大きい部位と当該部位よりも曲率半径が小さい部位とを比較した場合に、前者では後者よりも上記補強材の幅寸法を大きく設定してあることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用ウエザーストリップ。
  4. 上記補強材は、取付基部の長手方向に直交する断面において、車外側壁部のうち底壁部に近い部分を始端位置としその底壁部から遠い部分を終端位置としていてそれらの始終端位置間距離である幅寸法をもって当該車外側壁部の幅方向に延在していて、
    上記補強材の幅寸法の大小にかかわらず上記始端位置が一定しているのに対して、上記終端位置を変化させることで当該補強材の幅寸法を変化させてあることを特徴とする請求項3に記載の自動車用ウエザーストリップ。
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