JP2010228218A - 液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】専用の駆動回路および駆動配線を必要としないクロストーク補正用圧力発生手段を備えた液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置を提供する。
【解決手段】圧電体304の上には必要に応じて絶縁体302が設けられ、表面をカバーしている。圧電体304の、絶縁体302でカバーされていない箇所は補正用アクチュエータ300とされる。隣接する吐出要素104に接続された2本の駆動配線204は、この補正用アクチュエータ300において圧電体304と接触しながら図2(C)に示すように平行するように配置される。吐出要素104Bと、隣接する吐出要素104Cとにそれぞれ接続する駆動配線204Bと駆動配線204Cとは、絶縁体302でカバーされず圧電体304が表面を形成している補正用アクチュエータ300で、一定距離にわたって平行に配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置に関する。
従来より、圧力室に圧力を発生させて液を加圧し、吐出口より液滴として吐出させる構成において、各圧力室に液を供給する液流路に圧力が逆流し、他の圧力室における吐出性能に影響を与える所謂クロストークの問題が存在した。
これに対して例えばインクジェット記録装置においては、吐出用に圧力を発生させる圧電部材とは別個に、クロストーク低減のための圧電部材を独立して設けた構成が提案されている。
例として、インクを吐出させるために各圧力室に発生させた圧力が、共通液室を通じて他の圧力室に伝わり吐出体積変動を生じさせるクロストーク問題に対して、共通液室にメニスカス(液面)の制御を行う補正用圧電部材を取り付け、クロストークを低減するインクジェットプリンタの構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、吐出を行う第1のアクチュエータによるクロストークを打消すために、共通液室部に第2のアクチュエータを設け、特に個々の圧力室それぞれに対応した第2のアクチュエータを設けたインクジェットプリンタの構成が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−119260号公報 特開2004−106217号公報
しかし上記特許文献1に記載の方法は補正用圧電部材に専用の駆動回路、配線を必要とするものであるため、構造が複雑であり歩留まり低下やコスト増大の虞がある。また、同時に駆動させる圧力室の数によってクロストークの量が異なるため、同時に駆動させる圧力室の数をカウンタで計数し、これに比例した変位を補正用圧電部材に加えることが必要となり、更に複雑な制御を必要とする。
加えて補正用圧電部材のために専用の駆動回路、配線を設ける必要上、吐出用圧電部材の高密度な実装を妨げる虞があり、ノズル配置密度を高める上で望ましくない。
さらに上記特許文献2に記載の構成もまた、第2のアクチュエータを駆動するために専用の駆動回路、配線が必要であり、構造の複雑化、コスト増大を免れ得ない。またノズル配置の高密度化を妨げる虞がある点は特許文献1と同様である。
本発明は上記事実を考慮し、専用の駆動回路および駆動配線を必要としないクロストーク補正用圧力発生手段を備えた液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、液が供給される液供給流路と、前記液供給流路に連通し液を加圧する複数の圧力室と、前記圧力室に連通し液滴を吐出するノズルと、前記圧力室ごとに設けられ、前記圧力室を加圧する第1の圧力発生手段と、前記液供給流路の一つの面の壁を構成する部材を形成する振動板上に前記第1の圧力発生手段ごとに設けられ、前記圧力発生手段にそれぞれ電気信号を伝達する駆動配線と、前記振動板上に設けられ、隣接する前記第1の圧力発生手段に接続された前記駆動配線の間で前記第1の圧力発生手段とは逆位相に前記振動板を変位させる第2の圧力発生手段と、を備えたことを特徴とする。
上記の発明によれば、第1の圧力発生手段が圧力室に加えた圧力を、液供給流路の内部において、これと逆位相の圧力を発生させることにより打ち消してクロストークを改善する一方、隣接する第1の圧力発生手段を駆動する駆動配線の間に設けられた圧電体をクロストーク補正のための第2の圧力発生手段とすることで、専用の回路・配線を不要とした単純な構成とすることができる。
請求項2に記載の発明は、前記液供給流路の前記一つの面を構成する前記振動板の表面をカバーする前記第2の圧力発生手段と、前記第2の圧力発生手段の表面の一部に設けられた絶縁体が前記駆動配線と前記第2の圧力発生手段とを絶縁する第1の区域と、隣接する前記駆動配線が並んで設けられ、前記第2の圧力発生手段と前記駆動配線とが接触する第2の区域と、を備え、前記第2の区域で隣接する前記駆動配線の間の前記振動板が前記第1の圧力発生手段とは逆位相に変位することを特徴とする。
上記の発明によれば、液供給流路の壁面をカバーする圧電体の一部表面を絶縁体で絶縁し、隣接する駆動配線が平行して設けられた区域に絶縁体を設けず圧電体を駆動させることで、絶縁体の有無によりクロストーク補正用圧力発生手段の場所を設定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする。
上記の発明によれば、専用の駆動回路および駆動配線を必要としないクロストーク補正用圧力発生手段を備えた画像形成装置とすることができる。
本発明は上記構成としたので、専用の駆動回路および駆動配線を必要としないクロストーク補正用圧力発生手段を備えた液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置とすることができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の主要部を示す概念図である。 本発明の実施形態に係るインクジェットラインヘッドに用いられるヘッドプレートの構造を拡大して示す側面図である。 図2に示す吐出用圧電体の構造を拡大して示す図である。 図2に示す補正用圧電体の構造を拡大して示す図である。 本発明に係る補正用圧電体の他の形状例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態の一例について説明する。
<全体構成>
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10には、記録媒体としての用紙Pの搬送方向上流側に、用紙Pを給紙搬送する給紙搬送部12が設けられている。この給紙搬送部12の搬送方向下流側には、用紙Pの搬送方向に沿って、用紙Pの記録面に処理液を塗布する処理液塗布部14、用紙Pの記録面に画像を形成する画像形成部16、乾燥した画像を用紙Pに定着させる画像定着部20、画像が定着した用紙Pを排出する排出部21が順次設けられている。以下、各処理部について説明する。
<給紙搬送部>
給紙搬送部12には、用紙Pが積載される積載部22が設けられており、積載部22の用紙搬送方向下流側には、積載部22に積載された用紙Pを一枚ずつ給紙する給紙部24が設けられている。給紙部24によって給紙された用紙Pは、複数のローラ対26で構成された搬送部28を経て、処理液塗布部14へ搬送される。
<処理液塗布部>
処理液塗布部14では、処理液塗布ドラム30が回転可能に配設されている。この処理液塗布ドラム30には、用紙Pの先端部を挟持して用紙Pを保持する保持部材32が設けられており、保持部材32を介して、処理液塗布ドラム30の表面に用紙Pを保持した状態で、処理液塗布ドラム30の回転によって用紙Pを下流側へ搬送する。
なお、後述する中間搬送ドラム34、画像形成ドラム36及び画像定着ドラム40についても、処理液塗布ドラム30と同様に保持部材32が設けられている。そして、この保持部材32によって、上流側のドラムから下流側のドラムへの用紙Pの受け渡しが行われる。
処理液塗布ドラム30の上部には、処理液塗布ドラム30の周方向に沿って、処理液塗布装置42及び処理液乾燥装置44が配設されており、処理液塗布装置42によって、用紙Pの記録面に処理液が塗布され、処理液乾燥装置44によって、処理液が乾燥される。
ここで、処理液はインクと反応して色材(顔料)を凝集し、色材(顔料)と溶媒を分離促進する効果を有している。処理液塗布装置42には、処理液が貯留された貯留部46が設けられており、グラビアローラ48の一部が処理液に浸されている。
このグラビアローラ48にはゴムローラ50が圧接して配置されており、ゴムローラ50が用紙Pの記録面(表面)側に接触して処理液が塗布される。また、グラビアローラ48にはスキージ(図示せず)が接触しており、用紙Pの記録面に塗布する処理液塗布量を制御する。処理液乾燥装置44には、熱風ノズル54及びヒーター56が処理液塗布ドラム30の表面に近接して配設されている。処理液塗布部14で記録面に処理液が塗布、乾燥された用紙Pは、処理液塗布部14と画像形成部16の間に設けられた中間搬送部58へ搬送される。
<中間搬送部>
中間搬送部58には、中間搬送ドラム34が回転可能に設けられており、中間搬送ドラム34に設けられた保持部材32を介して、中間搬送ドラム34の表面に用紙Pの先端を保持し、中間搬送ドラム34の回転によって用紙Pを下流側へ搬送する。
<画像形成部>
画像形成部16には、画像形成ドラム36が回転可能に設けられており、画像形成ドラム36に設けられた保持部材32を介して、画像形成ドラム36の表面に用紙Pを保持し、画像形成ドラム36の回転によって用紙Pを下流側へ搬送する。
画像形成ドラム36の上部には、画像形成ドラム36の外周面に近接して、シングルパス方式のインクジェットラインヘッド64で構成されたヘッドユニット66が配設されている。このヘッドユニット66では、例えば基本色であるYMCKのインクジェットラインヘッド64が画像形成ドラム36の周方向に沿って配列され、用紙P上に各色の液滴で画像を形成する。
インクジェットラインヘッド64は、画像形成ドラム36に配置された回転速度を検出するエンコーダ(図示せず)に同期して液滴吐出を行うことで、高精度に着弾位置を決定すると共に、画像形成ドラム36の振れ、回転軸68の精度、ドラム表面速度に依存せず、液滴吐出ムラを低減することが可能となる。
なお、ヘッドユニット66は画像形成ドラム36の上部から退避可能とされており、インクジェットラインヘッド64のノズル面清掃や増粘インク排出などのメンテナンス動作は、このヘッドユニット66を画像形成ドラム36の上部から退避させることで実施される構成とされていてもよい。
記録面に画像が形成された用紙Pは、画像形成ドラム36の回転によって、画像形成部16とインク乾燥部18の間に設けられた中間搬送部70へ搬送されるが、中間搬送部70については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
<インク乾燥部>
インク乾燥部18には、乾燥ドラム38が回転可能に設けられており、乾燥ドラム38の上部には、インク乾燥部18の表面に近接して、熱風ノズル72及びIRヒーター74が複数配設されている。
ここでは、一例として、上流側と下流側に熱風ノズル72が配置されるようにして、熱風ノズル72と平行配列された一対のIRヒーター74を交互に配置している。これ以外にも、上流側にIRヒーター74を多く配置して上流側で熱エネルギーを多く照射し水分の温度を上昇させ、下流側に熱風ノズル72を多く配置して飽和水蒸気を吹き飛ばすようにしても良い。
ここで、熱風ノズル72は、熱風の吹きつけ角度を用紙の後端側に傾けて配置するようにしている。これにより、熱風ノズル72による熱風の流れを一方向に集めることができ、また、乾燥ドラム38側へ用紙を押し付け、該乾燥ドラム38の表面に用紙を保持させた状態を維持することができる。
これらの熱風ノズル72及びIRヒーター74による温風によって、用紙の画像形成部では、色材凝集作用により分離された溶媒が乾燥され、薄膜の画像層が形成される。
温風は用紙の搬送速度によっても異なるが、通常は50℃〜70℃に設定され、IRヒーター74の温度を200℃〜600℃に設定する事で、インク表面温度が50℃〜60℃になるよう設定されている。蒸発した溶媒はエアーと共に画像形成装置10の外部へ排出されるが、エアーは回収される。このエアーは、冷却器/ラジエータ等で冷却して液体として回収しても良い。
記録面の画像が乾燥した用紙は、乾燥ドラム38の回転によって、インク乾燥部18と画像定着部20の間に設けられた中間搬送部76へ搬送されるが、中間搬送部76については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
<画像定着部>
画像定着部20には、画像定着ドラム40が回転可能に設けられており、画像定着部20では、用紙P上に形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が加熱/加圧されて溶融し、用紙P上に固着定着する機能を有する。
画像定着ドラム40の上部には、画像定着ドラム40の表面に近接して、加熱ローラ78が配設されている。この加熱ローラ78は熱伝導率の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプが組み込まれており、加熱ローラ78によって、ラテックスのTg温度以上の熱エネルギーが付与される。これにより、ラテックス粒子を溶融し、用紙P上の凹凸に押し込み定着を行うと共に画像表面の凹凸を平滑化し光沢性を得ることを可能とする。
加熱ローラ78の下流側には、定着ローラ80が設けられている、この定着ローラ80は画像定着ドラム40の表面に圧接した状態で配置され、画像定着ドラム40との間でニップ力を得るようにしている。このため、定着ローラ80又は画像定着ドラム40のうち、少なくとも一方は表面に弾性層を持ち、用紙Pに対して均一なニップ幅を持つ構成とする。
以上の工程を経たのち、記録面の画像が定着した用紙Pは画像定着ドラム40の回転によって、画像定着部20の下流側に設けられた排出部21側へ搬送される。
なお本実施形態では画像定着部20について説明したが、乾燥ドラム38で記録面に形成された画像を乾燥・定着させる構成とされていてもよく、画像定着部20は必ずしも必須ではない。
<液滴吐出ヘッドの構造>
本発明の実施形態に係るインクジェットラインヘッドは図2、図3に示す液滴吐出ヘッドを備えている。
図2にはインクジェットラインヘッド64の構造が示され、また図3には吐出要素の構造例が示されている。
図2(B)に示すように、ヘッドプレート100には複数の液供給流路210が用紙Pの搬送方向に配列され、それぞれ図示しないインクタンクよりインクSが供給される。インクSは図示しないフィルタで濾過され、液循環口216より液供給流路210へ供給される。液供給流路210には、1ドットのインク滴を吐出する複数の吐出要素104が設けられ、液供給流路210より供給されたインクSをインク滴として吐出する。
図2(A)に示すように、ヘッドプレート100に複数設けられた吐出要素104は液供給流路210よりインクSが供給される圧力室212、圧力室212で加圧されたインクSを液滴として吐出するノズル214、圧力室212を加圧してインクSを押圧する振動板200、振動板200を駆動する圧電体202、個々の圧電体に電気信号を印加する駆動配線204、ノズル214ごとに設けられ駆動配線より電圧を印加される個別電極206、駆動配線204をヘッドプレート100の外部と電気的に接続する接続端子208(図示せず)、振動板200と圧電体202の間に設けられ接地(0V)された共通電極220、共通電極220と駆動配線204との間に設けられ両者を電気的に絶縁する絶縁層222などが設けられている。
接続端子208と共通電極220は図示しない電気基板上の圧電体駆動回路に接続されており、個々の吐出要素104を個別に駆動することが出来る。また、駆動する際に吐出要素104の圧電体202に印加される駆動波形は、例えば圧力室内のインクが共振するパルス幅の方形波である。インクの共振周波数f(Hz)に対して、パルス幅は1/(2×f)(秒)にすると効率よくインクを吐出する事が出来る。
さらに、方形波の電圧は使用するインクジェットヘッドの設計、圧電体の変位特性やインクの粘度によって大きく変わるが、本願の例では、14(V)程度の振幅で、吐出インク滴速度が9(m/秒)程度になり、適切である。このパルスを複数印加すれば、複数の滴を吐出する事が出来る。
また図2(A)〜図2(C)に示すように、液供給流路210上の振動板200には、共通電極220の上に圧電体304が設けられている。圧電体304は液供給流路210の上面すべてをカバーしていても、必要箇所のみ設けられていてもよい。
圧電体304の上には必要に応じて絶縁体302が設けられ、表面をカバーしている。圧電体304の、絶縁体302でカバーされていない箇所は補正用アクチュエータ300とされる。隣接する吐出要素104に接続された2本の駆動配線204は、この補正用アクチュエータ300において圧電体304と接触しながら図2(C)に示すように平行するように配置される。
例として図2(C)に示す吐出要素104Bと、隣接する吐出要素104Cとにそれぞれ接続する駆動配線204Bと駆動配線204Cとは、絶縁体302でカバーされず圧電体304が表面を形成している補正用アクチュエータ300で、一定距離にわたって平行に配置される。以下、吐出要素104Bと吐出要素104Cとの駆動配線204に関しても同様である。
隣接した駆動配線204に接続される、隣接した吐出要素104が図示しない制御手段により同時に駆動電圧を印加されれば、平行して配置された2本の駆動配線204に駆動電圧が印加され、補正用アクチュエータ300において共通電極220との間に電位差が発生し、吐出要素104と同時に補正用アクチュエータ300もまた駆動される。
吐出要素104と補正用アクチュエータ300の詳細な構造を図3、図4に示す。図3には、本発明の第1実施形態に係る吐出要素の構造が示され、図4には補正用アクチュエータ300の構造が示されている。
図3(A)、(B)に示すように、共通電極220を挟んで圧電体202上に形成された個別電極206に電圧が印加されると、図3(C)に示されるように圧電体202は矢印203のように、個別電極206と接している中心付近箇所は収縮しようとする。同時に個別電極206と接していない圧電体202の周縁部は膨張しようとする結果、圧電体202は矢印201のように圧力室212を加圧する方向に変位する。
これに対して図4(A)〜(C)に示すように、絶縁体302で覆われていない箇所の圧電体304上に設けられた駆動配線204は、互いに隣接する駆動配線204同士が略平行に配置され、圧電体304を駆動配線204で挟む領域を形成し、補正用アクチュエータ300としている。
図4(A)の吐出要素104Cを含む一点鎮線Aの矢視図を図4(B)(C)に示す。図4(C)に示すように駆動電極204Aおよび駆動電極204Bと接している圧電体304は、吐出要素104Aと吐出要素104Bとが同時に駆動された際、すなわち吐出要素104Aと吐出要素104Bとで同時にインクSが液滴としてノズル214から吐出された際には、図4(B)に示す補正用アクチュエータ300Aの領域で駆動配線204Aと駆動配線204Bは共通電極220との間で圧電素子304に通電する。
これにより図4(C)に示すように駆動配線204Aおよび駆動配線204Bに接している部分の圧電体304は矢印303のように収縮しようとし、且つ駆動配線304と接していない中心付近箇所は膨張しようとする結果、圧電体304は矢印301のように液供給流路210を膨張させ、減圧する方向に変位する。
圧電体202、304は例えばヘッドプレート100と略同じ大きさの1枚の圧電体の両面に電極層を形成してから振動板200に接着によって貼り付けられ、圧電体202、304及び個別電極206をエッチングによって必要な部分のみ残し形成される。その後、絶縁層222を形成し、個別電極206と補正用アクチュエータ300とを結ぶ駆動配線204と接続端子208をメッキやスパッタなどによって形成する方法などが考えられる。
<第1実施形態の効果>
以下、本発明の実施形態に係るインクジェットラインヘッドの動作について説明する。
図3に示すような個々の吐出要素104の駆動配線204に電気信号を印加すると圧電体202が変位し、加圧された圧力室212からノズル214を通過してインクSが液滴として吐出される。
この吐出圧力は、ノズル214からインクSを吐出するだけでなく、インクSを供給するための絞り部213に対してもインクSを押し出す流れと圧力を発生させる。
この絞り部213に向かう流れと圧力は、インクSの液供給流路210を通じて複数連通された各圧力室212に伝達され、他の圧力室212におけるインクSの吐出力に影響を与え、吐出されるインク滴の速度や体積の変動を生じる(流体クロストーク)。
本実施形態では上記の流体クロストークが、互いに近い位置にある圧力室212同士で影響が大きいことに着目し、隣接した二つの吐出要素104が同時に吐出動作を行う際に、両者に接続された駆動配線204に挟まれた領域、すなわち補正用アクチュエータ300で圧電体304を変位させる。
これにより隣接した二つの吐出要素104と、これに接続する2本の駆動配線204で挟まれた領域(補正用アクチュエータ300)とで両者が互いに逆方向に変位する構成とした。
これによって、最も流体クロストークの影響が大きくなる、隣接した圧力室212が同時に加圧された際の液供給流路210への加圧を、これに接続する2本の駆動配線204で構成される補正用アクチュエータ300にて液供給流路210を減圧する方向に変位させ、流体クロストークを低減することができる。
かつ、補正用アクチュエータ300は吐出要素104の駆動配線204の途中に設けられているため、専用の配線を必要とせず、加えて隣接する吐出要素104を駆動すれば同時に同じ駆動配線204上の補正用アクチュエータ300もまた駆動されるので、専用の制御手段を必要としない構成とすることができる。
吐出要素104の変位体積量は必要な吐出性能を得られるように決定される。この条件で吐出を行った際、絞り部213から液供給流路210に押し出されるインクSの量はシミュレーションによって容易に求められるが、補正用アクチュエータ300の変位体積は液供給流路210に押し出されるインクSの量と略等しくすれば良い。
本実施形態では補正用アクチュエータ300を構成する圧電体304は液供給流路210の上面をカバーしているが、これに限定せず必要な箇所のみ設けられていてもよい。
また、流体クロストークの影響は液供給流路210の長手方向中央近傍で顕著であるため、図5に示すような構造とされていてもよい。すなわち、吐出要素104Bと吐出要素104Cとが同時に駆動された際は補正用アクチュエータ300Bが駆動されクロストークを補正し、吐出要素104Cと吐出要素104Dとが同時に吐出された際には補正用アクチュエータ300Dが駆動される構成とすることで、液供給流路210の長手方向中央近傍において隣接する二つの吐出要素104が駆動された際には必ず補正用アクチュエータ300が駆動される構造とすることができる。
<その他>
以上、本発明の実施例について記述したが、本発明は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
例えば上記実施形態ではドラムの表面に用紙Pを保持、搬送する構成を例に挙げたが、これに限定せず例えば無端ベルト状の搬送ベルトを用いる構成や、平板状のステージを用いて用紙を搬送する構成に本発明を適用することも可能である。
また、上記実施形態では処理液塗布部14で用紙Pに処理液を塗布し、乾燥させる処理を施したのち用紙Pに対してヘッドユニット66にて液滴吐出を行う構成を例に挙げたが、勿論これに限定せず例えば通常紙(プレーンペーパー)を保持してそのまま搬送し、表面に液滴を直接吐出して画像を形成する通常のインクジェットプリンタに本発明を適用することも可能である。
さらに吐出される液はインクに限定されず、例えばエッチング時の基板パターン形成などに応用してもよい。
10 画像形成装置
12 給紙搬送部
14 処理液塗布部
16 画像形成部
18 インク乾燥部
20 画像定着部
64 インクジェットラインヘッド
66 ヘッドユニット(液滴吐出ヘッド)
100 ヘッドプレート
104 吐出要素
200 振動板
202 圧電体(第1の圧力発生手段)
204 駆動配線
206 個別電極
208 接続端子
210 液供給流路
212 圧力室
214 ノズル
220 共通電極
222 絶縁層
300 補正用アクチュエータ
302 絶縁体
304 圧電素子
304 圧電体(第2の圧力発生手段)
304 駆動配線
P 用紙
S インク

Claims (3)

  1. 液が供給される液供給流路と、
    前記液供給流路に連通し液を加圧する複数の圧力室と、
    前記圧力室に連通し液滴を吐出するノズルと、
    前記圧力室ごとに設けられ、前記圧力室を加圧する第1の圧力発生手段と、
    前記液供給流路の一つの面の壁を構成する部材を形成する振動板上に前記第1の圧力発生手段ごとに設けられ、前記圧力発生手段にそれぞれ電気信号を伝達する駆動配線と、
    前記振動板上に設けられ、隣接する前記第1の圧力発生手段に接続された前記駆動配線の間で前記第1の圧力発生手段とは逆位相に前記振動板を変位させる第2の圧力発生手段と、
    を備えた液滴吐出ヘッド。
  2. 前記液供給流路の前記一つの面を構成する前記振動板の表面をカバーする前記第2の圧力発生手段と、
    前記第2の圧力発生手段の表面の一部に設けられた絶縁体が前記駆動配線と前記第2の圧力発生手段とを絶縁する第1の区域と、
    隣接する前記駆動配線が並んで設けられ、前記第2の圧力発生手段と前記駆動配線とが接触する第2の区域と、を備え、
    前記第2の区域で隣接する前記駆動配線の間の前記振動板が前記第1の圧力発生手段とは逆位相に変位することを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液滴吐出ヘッドを備えた画像形成装置。
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