JP2010227825A - 磁気フィルタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期使用による異臭の発生が有利に防止され得る磁気フィルタ装置を提供する。
【解決手段】強磁性粉粒体が混入した被処理流体の出入口26,22を有するケーシング12内に、磁気フィルタユニット14を収容すると共に、かかる磁気フィルタユニット14を、磁石38と、それを間に挟んだ状態で、磁石38に対して部分的に接触して配置された一対の強磁性プレート40a,40bとを有し、且つ各強磁性プレート40a,40bの磁石38との非接触部位からなる磁極片部50a,50b同士が互いに対向配置されると共に、それらの磁極片部50a,50bの互いの対向部位に流体通過部48a,48bが設けられてなる構造とし、更に、各強磁性プレート40a,40のそれぞれの表面のうちの少なくとも被処理流体と接触する部分に、銀を含む被膜を形成して、構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気フィルタ装置に係り、特に、強磁性粉粒体が混入した被処理流体中から、磁気を利用して、強磁性粉粒体を吸着分離する磁気フィルタ装置の改良された構造に関する。
従来より、エンジンや変速機、或いは各種の油圧システム等のように、潤滑油や作動油等の流体が内部を循環する構造を備えた装置や機器が、様々な用途で使用されている。これらの装置や機器においては、その使用中に、金属部品の表面が徐々に摩耗する。そのため、そのような金属部品の表面の摩耗により発生した金属粉粒体が、内部を循環する流体中に不可避的に混入し、懸濁するようになる。この流体中の金属粉粒体は、金属部品表面の摩耗を更に促進させる。
そこで、上記のようなエンジンや変速機、油圧システム等の多くのものにおいては、摩耗する金属部品が鉄等の強磁性体からなるところから、磁気エネルギーを利用して、流体中に混入した強磁性粉粒体(金属粉粒体)を吸着、分離(濾過)するための磁気フィルタ装置が設置されている。この磁気フィルタ装置には各種の構造のものがあり、その中でも有利な特徴を発揮する磁気フィルタ装置として、以下の如き構造を有するものが知られている(下記特許文献1参照)。
すなわち、かかる磁気フィルタ装置は、強磁性粉粒体の被処理流体の導入口と排出口とを備えたケーシング内に、磁気フィルタユニットが、1個又は複数個収容されてなっている。また、磁気フィルタユニットは、磁石と、その磁石を間に挟んだ状態で、磁石に対して部分的に接触して配置された一対の強磁性プレートとを有している。そして、一対の強磁性プレートの磁石との非接触部位が、それぞれ、互いに異なる極性に着磁された磁極片部とされて、それら各強磁性プレートの磁極片部同士が互いに所定距離を隔てて対向配置されており、更に、そのような磁極片部の互いの対向部位に、被処理流体が通過可能な、切欠部や貫通孔等からなる流体通過部がそれぞれ設けられている。
かくして、かかる構造を有する磁気フィルタ装置にあっては、導入口からケーシング内に導入された被処理流体が、各強磁性プレートに設けられた流体通過部を通じて、一方の強磁性プレート側から他方の強磁性プレート側に流動させられ、そして、その際に、被処理流体中から、強磁性粉粒体が、各強磁性プレートの磁極片部によって吸引されて、それらの磁極片部に吸着され、以て、被処理流体中から、強磁性粉粒体が確実に且つ効率的に分離され得るようになっている。また、強磁性粉粒体が分離された流体は、排出口を通じて、ケーシングの外部に排出されるようになっている。
ところが、かくの如き構造とされた従来の磁気フィルタ装置の使用性等について、本発明者が様々な角度から検証を行ったところ、かかる従来装置には、長期の使用によって異臭を生ずるようになるといった欠点が存することが、明らかとなったのである。
特許第4096996号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、長期の使用による異臭の発生が有利に防止され得るようにした磁気フィルタ装置の改良された構造を提供することにある。
そして、本発明者は、かかる課題を解決するために種々検討を行う過程で、一対の強磁性プレートのそれぞれの表面に被膜を形成することによって、異臭の発生を防止乃至は抑制することを着想した。そして、この着想を基に、更に鋭意研究を重ねた結果、被膜の形成材料として、抗菌材料の一種たる銀を用いることが、異臭発生の防止に極めて有効であることを、見出したのである。
すなわち、本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであって、その要旨とするところは、強磁性粉粒体が混入した被処理流体を導入する導入口と、該被処理流体を排出せしめる排出口とを備えたケーシング内に、該被処理流体中から、磁気を利用して、該強磁性粉粒体を吸着分離する磁気フィルタユニットが収容されてなる磁気フィルタ装置であって、該磁気フィルタユニットが、磁石と、該磁石を間に挟んだ状態で、該磁石に対して部分的に接触して配置された一対の強磁性プレートとを有し、且つ該一対の強磁性プレートの該磁石との非接触部位が、それぞれ、互いに異なる極性に着磁された磁極片部とされると共に、それら各強磁性プレートの磁極片部同士が互いに所定距離を隔てて対向配置され、更に、各強磁性プレートにおける該磁極片部の互いの対向部位に、前記被処理流体が通過可能な流体通過部がそれぞれ設けられてなるものにおいて、前記一対の強磁性プレートのそれぞれの表面のうちの少なくとも前記被処理流体と接触する部分に、銀を含む被膜を形成したことを特徴とする磁気フィルタ装置にある。
また、本発明にあっては、前記磁気フィルタユニットが、前記ケーシング内に複数収容され、且つそれら複数の磁気フィルタユニットのそれぞれにおける前記強磁性プレートの磁極片部が、該ケーシングの前記導入口から前記排出口に向かって該ケーシング内を流れる前記被処理流体の流動方向において互いに対向位置せしめられた状態で、該複数の磁気フィルタユニットが積層配置されてなる構造が好適に採用される。
要するに、本発明に従う磁気フィルタ装置においては、従来装置と同様に、導入口からケーシング内に導入された被処理流体を、各強磁性プレートに設けられた流体通過部を通じて、一方の強磁性プレート側から他方の強磁性プレート側に流動させることによって、被処理流体中から、強磁性粉粒体を確実に且つ効率的に吸着分離することが出来る。
そして、特に、かかる磁気フィルタ装置では、被処理流体と接触する各強磁性プレートの表面部分に、銀を含む被膜が形成されている。このため、被処理流体中に混入する、異臭の元となる原因物質が、第一及び第二の強磁性プレートの表面に付着することが、効果的に防止され得る。
従って、かくの如き本発明に従う磁気フィルタ装置を用いれば、強磁性粉粒体の被処理流体中から、強磁性粉粒体を確実に且つ効率的に吸着分離し得るだけでなく、その使用期間が長期に亘っても、装置内部から異臭が発生するようなことが、極めて有利に防止され得ることとなるのである。
本発明に従う磁気フィルタ装置の一実施形態を示す縦断面説明図であって、図2のI−I断面に相当する図である。 図1のII−II断面説明図である。 図1のIII−III断面説明図である。 図1に示された磁気フィルタ装置の磁気フィルタユニットを構成する吸着プレートの平面説明図である。 図4のV−V断面における部分拡大説明図である。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従う構造を有する磁気フィルタ装置の一実施形態として、内部を作動油が循環して、所定のアクチュエータを作動させる油圧システムに組み付けられる磁気フィルタ装置が、その軸方向の断面形態において示されており、また、図2には、その軸直角方向の断面形態が、更に、図3には、図2とは異なる部分での軸直角方向の断面形態が、それぞれ示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態の磁気フィルタ装置10は、ケーシング12と、このケーシング12内に収容された複数(ここでは4個)の磁気フィルタユニット14とを有している。
より詳細には、ケーシング12は、全体として、上下方向に延びる両側有底の円筒形状を呈している。そして、上側底部と上側筒部とを有して、ケーシング12の上側半分の部分を構成する上側分割体16と、下側底部と下側筒部とを有して、ケーシング12の下側半分の部分を構成する下側分割体18の二つの分割体が着脱可能に組み付けられてなる構造とされている。また、かかるケーシング12における上側分割体16の上側底部の中央部には、上側接続筒部20が一体形成されており、この上側接続筒部20の内孔にて、鉄粉等の強磁性粉粒体が混入した被処理流体たる作動油等をケーシング12内に導入する導入口22が構成されている。一方、下側分割体18の下側底部の中央部には、下側接続筒部24が一体形成されて、この下側接続筒部24の内孔にて、ケーシング12内に導入された作動油をケーシング12外に排出する排出口26が構成されている。
また、ケーシング12の内側には、仕切プレート28が、配設されている。この仕切りプレート28は、図1及び図2から明らかなように、ケーシング12の上側分割体16の内径と略同一の外径を有する薄肉円板形状を呈し、好適には、アルミニウム等の非磁性体材料や樹脂材料等を用いて形成されている。かかる仕切りプレート28の中心部には、挿通孔30が穿設されている。この挿通孔30は、円形の周上の一部が平坦部分とされた形状を有している。仕切りプレート28の外周部には、楕円形状を呈する複数(ここでは8個)の透孔32が、周方向に等間隔を隔てて位置するように穿設されている。
そして、このような仕切りプレート28が、その外周面を、上側分割体16の上側筒部の上端部の内周面に当接させた状態で、上側分割体16に固定されている。これにより、ケーシング12の内側空間が、仕切りプレート28にて、容積の小さな上側空間と容積の大きな下側空間の二つに仕切られて、かかる上側空間が、作動油導入空間34とされている一方、下側空間が、前記複数の磁気フィルタユニット14を収容するユニット収容空間36とされている。
かくして、本実施形態の磁気フィルタ装置10では、作動油が、先ず、導入口22を通じて、ケーシング12の作動油導入空間34内に導入され、そこから、仕切りプレート28の複数の透孔32を通じて、ユニット収容空間36内に流入せしめられるようになっている。なお、仕切りプレート28の中央の挿通孔30は、後述する支持筒体56の挿通により閉塞されるため、かかる挿通孔30を通じての作動油の流動はない。
一方、ケーシング12のユニット収容空間36内に収容された複数の磁気フィルタユニット14は、互いに同一の構造を有している。即ち、各磁気フィルタユニット14は、図1及び図3に示されるように、永久磁石38と、この永久磁石38を間に挟んで配置された、強磁性プレートとしての一対の吸着プレート40a,40bとを有している。
永久磁石38は、全体として、厚肉の円環板形状を有しており、その軸方向両側の端面が、互いに異なる磁極面とされて、一方の端面がN極面42、他方の端面がS極面44とされている。また、この永久磁石38においては、その内孔39が、円形の周上の一部が平坦部分とされた、仕切りプレート28の挿通孔30と同一の形状及び大きさを有している。
一対の吸着プレート40a,40bは、互いに同一の構造及び形状を有している。即ち、図1及び図4に示されるように、吸着プレート40a(40b)は、全体として、仕切りプレート28よりも一周り小さな略薄肉円板形状を有し、例えば、鉄やステンレス等の強磁性体材料を用いて形成されている。そして、この吸着プレート40a(40b)の中心部には、挿通孔46a(46b)が穿設されている。この挿通孔46a(46b)は、円形の周上の一部が平坦部分とされた、仕切りプレート28の挿通孔30と同一の形状及び大きさを有している。
また、吸着プレート40a(40b)の外周部には、略半楕円形状を呈する、流体通過部としての切欠部48a(48b)の複数(ここでは8個)が、周方向に等間隔を隔てて位置するように形成されている。これにより、吸着プレート40a(40b)の外周部のうち、周方向に互いに隣り合う切欠部48a(48b),48a(48b)の間に位置する部分が、それぞれ磁極片部50a(50b)とされている。換言すれば、吸着プレート40a(40b)には、その外周部に対して、略矩形状を呈する複数(ここでは8個)の磁極片部50a(50b)が、周方向に互いに等間隔を隔てて放射状に延びるように一体形成されている。また、それら各磁極片部50a(50b)においては、その先端側の略半分の部分が、板厚方向の一方側に向かって屈曲乃至は湾曲せしめられた曲げ部52a(52b)とされている。更に、そのような各磁極片部50における曲げ部52a(52b)の幅方向[吸着プレート40a(40b)の周方向]の中央部と、周方向に隣り合う磁極片部50a(50b),50a(50b)の間の中央部とには、スリット54a(54b)が、それぞれ一つずつ形成されている。
そして、本実施形態では、特に、図5に示されるように、吸着プレート40a(40b)の全面(図5には、表面の一部のみを示す)に対して、銀被膜53a(53b)が、形成されている。この銀被膜53a(53b)の厚さは、特に限定されるものではなく、適宜に設定される。本実施形態では、10μm程度とされている。また、吸着プレート40a(40b)に対する銀被膜53a(53b)の形成手法も、従来より公知の手法が採用され得る。かかる形成手法としては、例えば、メッキや、各種の物理蒸着法、化学蒸着法等の薄膜形成手法が、挙げられる。更に、銀被膜53a(53b)の形成材料としては、純銀の他、銀を含む合金材料も使用可能である。
そして、かかる一対の吸着プレート40a,40bが、永久磁石38を間に挟んで、永久磁石38と同軸的に且つ各吸着プレート40a,40bの挿通孔46a,46bと永久磁石38の内孔39とを、それぞれの内周面の平坦部分が周方向において対応位置させた状態で、配置されている。また、そのような配置状態下で、一方の吸着プレート40aが、複数の磁極片部50aが形成される外周部を除く中心側部分の厚さ方向一方の面において、永久磁石38のN極面42に接触して、吸着されている一方、他方の吸着プレート40bが、複数の磁極片部50bが形成される外周部を除く中心側部分の厚さ方向一方の面において、永久磁石38のS極面44に接触して、吸着されている。これにより、吸着プレート40aの複数の磁極片部50aの全てがN極に着磁され、且つ吸着プレート40bの複数の磁極片部50bの全てがS極に着磁された状態で、一対の吸着プレート40a,40bと永久磁石38とが一体的に組み付けられている。
また、かかる組付下において、吸着プレート40aの複数の磁極片部50aと吸着プレート40bの複数の磁極片部50bのそれぞれの周方向位置が一致せしめられている。これにより、それら複数の磁極片部50aと複数の磁極片部50bとが、個々のものにおいて互いに対向配置されている。そして、互いに対向位置せしめられた磁極片部50aの曲げ部52aと磁極片部50bの曲げ部52bとが、先端に向かうに従って互いに接近するように位置せしめられている。
さらに、一対の吸着プレート40a,40bのそれぞれの磁極片部50a,50bとが互いに対向配置されていることによって、複数の切欠部48aと複数の切欠部48bも、個々のものにおいて、磁極片部50a,50bの対向方向に対応位置せしめられている。これにより、一対の吸着プレート40a,40bの間には、一方の吸着プレート40aの切欠部48aを流入口とする一方、他方の吸着プレート40bの切欠部48bを流出口として、磁極片部50a,50b同士の対向方向と直角な方向に延びる、前記作動油を一方の吸着プレート40a側から他方の吸着プレート40b側に流通させる流路55が、周方向に複数(ここでは8個)設けられている。
かくして、磁気フィルタユニット14が、上記の如き配置構造において、二つの吸着プレート40a,40bと永久磁石38とを一体的に組み付けてなる組付品として、構成されている。そして、本実施形態では、そのような磁気フィルタユニット14の複数(ここでは4個)が、支持筒体56にて支持されている。
図1乃至図3に示されるように、支持筒体56は、上側底部を備えた片側有底の円筒形状を呈し、例えば、アルミニウム等の非磁性体材料や樹脂材料等を用いて形成されている。この支持筒体56は、ケーシング12のユニット収容空間36の高さよりも所定寸法だけ小さな高さを有している。そして、その外周面形状が、仕切りプレート28及び吸着プレート40a,40bの各挿通孔30,46a,46bや永久磁石38の内孔39のそれぞれの内周面形状に対応した形状、つまり、円筒面の周上の一部に平坦面部が形成された形状とされている。
また、かかる支持筒体56の開口側の下端部には、円環板状の外フランジ部58が、一体的に周設されている。この外フランジ部58の下面には、4個(図1には2個のみを示す)の脚部60が、周方向に互いに等間隔を隔てて一体的に立設されている。一方、支持筒体56の上端部には、周溝62が形成され、この周溝62内に、Cリング64が、その外周部を外部にはみ出させた状態で、嵌め込まれている。
そして、このような支持筒体56が、ケーシング12のユニット収容空間36内の中心部において、各脚部60により、下側分割体18の下側底部の内面に載置された状態で、上下方向に延びように位置せしめられていると共に、かかる支持筒体56における周溝62の形成部位よりも上側の部分が、仕切りプレート28の挿通孔30を挿通せしめられて、作動油導入空間34内に突入している。また、かかる状態下で、周溝62内からはみ出したCリング64の外周部が、その全周に亘って、仕切りプレート28の上面における挿通孔30の開口周縁部に当接せしめられている。かくして、支持筒体56が、ケーシング12のユニット収容空間36内の中心部において、下側分割体18の下側底部と仕切りプレート28とにて挟持されるようにして、固定されている。また、支持筒体56は、仕切りプレート28の挿通孔30内に挿通された上端部の外周面の平坦部を、仕切りプレート28の挿通孔30の内周面の平坦部分に対応位置させており、それによって、かかる支持筒体56の軸心回りの回転が阻止されている。
そして、そのような支持筒体56の外フランジ部58と仕切りプレート28の挿通孔30の挿通部位との間の筒部に対して、4個の磁気フィルタユニット14,14,14,14が、上下方向に積層されるようにして、外挿されている。即ち、各磁気フィルタユニット14における永久磁石38の内孔39内と各吸着プレート40a,40bの挿通孔46a,46b内に、支持筒体56が挿通されている。なお、かかる挿通下で、支持筒体56は、その外周面の平坦部分を、永久磁石38の内孔39と各吸着プレート40a,40bの挿通孔46a,46bのそれぞれの内周面の平坦部分に対応位置させており、それによって、各磁気フィルタユニット14の軸心回りの回転が阻止されている。
また、そのような状態において、上下方向に互いに隣り合う磁気フィルタユニット14,14の間には、略円環板形状を呈するスペーサ66が、1個ずつ、支持筒体56に外挿されて、介在せしめられている。それらのスペーサ66は、アルミニウム等の非磁性体材料や樹脂材料等を用いて形成されている。これによって、4個の磁気フィルタユニット14,14,14,14が、仕切りプレート28と支持筒体56の外フランジ部58との間で挟持された状態で、固定されており、また、互いに隣り合う磁気フィルタユニット14,14の磁極片部50b,50a同士の磁気的な短絡が阻止されるようになっている。なお、かかるスペーサ66の内孔の内周面形状も、仕切りプレート28及び吸着プレート40a,40bの各挿通孔30,46a,46bや永久磁石38の内孔39のそれぞれの内周面形状に対応した形状、つまり、円筒面の周上の一部に平坦面部が形成された形状とされている。このため、支持筒体56への外挿状態でのスペーサ66の軸心回りの回転も、阻止されるようになっている。
そして、上記のようにして、支持筒体58に外挿、固定された4個の磁気フィルタユニット14,14,14,14においては、各吸着プレート40a,40bの磁極片部50a,50bの周方向位置が全て同一の位置とされている。これによって、各磁気フィルタユニット14において互いに対向する磁極片部50a,50bが、4個の磁気フィルタユニット14,14,14,14間で、上下方向に並んで位置せしめられている。また、各磁気フィルタユニット14に、切欠部48a,48bを含んで複数設けられる流路55の個々のものが、4個の磁気フィルタユニット14,14,14,14間において、上下方向に一直線に延びるように位置せしめられている。更に、図1及び図2に示されるように、そのような流路55を形成する各磁気フィルタユニット14の切欠部48a,48bの個々のものの周方向位置が、仕切りプレート28の複数の透孔32のそれぞれの周方向位置と同一の位置とされている。
ところで、かくの如き構造とされた本実施形態の磁気フィルタ装置10を用いて、強磁性粉粒体が混入した作動油中から強磁性粉粒体を分離するには、例えば、図1に示されるように、かかる作動油が流通する流通パイプ68(図1に二点鎖線で示す)の途中等において、ケーシング12の上側接続筒部20が、流通パイプ68の上流側部分に、また、ケーシング12の下側接続筒部24が、流通パイプ68の下流側部分に、それぞれ接続される。
これにより、上側接続筒部20の内孔からなる導入口22を通じて、作動油体が、流通パイプ68の上流側部分内から、先ず、ケーシング12の作動油導入空間34内に導入されるようになる。そして、作動油導入空間34内の作動油が、仕切りプレート28の複数の透孔32を通じて、ユニット収容空間36内に収容される4個の磁気フィルタユニット14,14,14,14の各流路55内に流入し、更に、下側接続筒部24の内孔からなる排出口26に向かって、それら各流路55内を次々と流下せしめられる。このとき、作動油中の強磁性粉粒体が、各磁気フィルタユニット14における一対の吸着プレート40a,40bの各磁極片部50a,50bのうちの、特に曲げ部52a,52bにて吸引されて、それら各磁極片部50a,50bに吸着される。そうして、作動油中から強磁性粉粒体が、分離され、除去される。その後、強磁性粉粒体が分離された作動油が、排出口26を通じて、ケーシング12内から排出されて、流通パイプ68の下流側部分内に流入せしめられるようになる。
このように、本実施形態の磁気フィルタ装置10を用いれば、作動油がケーシング12内を通過する間に、作動油中から、強磁性粉粒体を確実に且つ効率的に分離することが出来る。
そして、特に、かかる磁気フィルタ装置10においては、各磁気フィルタユニット14の作動油と接触する各吸着プレート40a,40bの表面の全面に、銀被膜53a,53bが形成されている。それ故、作動油中に混入する、異臭の元となる原因物質たる微生物が、各吸着プレート40a,40bの表面に付着したり、或いはかかる表面において繁殖するようなことが、効果的に防止され得る。
従って、かくの如き本実施形態の磁気フィルタ装置10を用いれば、強磁性粉粒体の作動油中から、強磁性粉粒体を確実に且つ効率的に分離し得るだけでなく、その使用期間が長期に亘っても、装置内部から異臭が発生するようなことが、極めて有利に防止され得るのである。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、前記実施形態では、各磁気フィルタユニット14における一対の吸着プレート40a,40bのそれぞれの表面の全面に、銀被膜53a,53bが形成されていたが、銀被膜53a,53bは、各吸着プレート40a,40bの表面のうち、少なくとも被処理流体たる作動油に接触する部分に形成されておれば良い。従って、各吸着プレート40a,40bの永久磁石38との接触面やスペーサ66との接触面等、作動油と接触しない部分に対する銀被膜53a,53bの形成を省略することも出来る。また、そのような銀の被膜53を、仕切りプレート28やスペーサ66、支持筒体56等、各吸着プレート40a,40b以外において作動油に接触するもののそれぞれの表面に形成しても良い。それによって、異臭の発生が、更に効果的に防止され得ることとなる。
また、ケーシング12内に収容される磁気フィルタユニット14の数は、1個であっても、複数個であっても良い。
さらに、前記実施形態では、各磁極片部50a,50bに設けられた切欠部48a,48にて、流体通過部が構成されていたが、かかる流体通過部は、被処理流体を通過させ得る構造を有しておれば良い。従って、各磁極片部50a,50bに貫通孔を設けて、この貫通孔にて、流体通過部を形成しても良い。また、各磁極片部に対する流体通過部の形成個数も、各磁極片部の大きな等に応じて、適宜に変更可能である。
更にまた、磁極片部50a,50bの形状や個数も、適宜に変更され得るものであることは言うまでもないところである。
また、磁気フィルタユニットを構成する磁石として、永久磁石に代えて、電磁石を用いることも出来る。
加えて、本発明は、油圧システムの内部を循環する作動油中から強磁性粉粒体を吸着分離する磁気フィルタ装置の他、強磁性粉粒体が混入した液体や気体等の各種の被処理流体中から強磁性粉粒体を吸着分離する磁気フィルタ装置の何れに対しても、有利に適用可能であることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10 磁気フィルタ装置 12 ケーシング
14 磁気フィルタユニット 22 導入口
26 排出口 28 仕切りプレート
32 透孔 38 永久磁石
40 吸着プレート 42 N極面
44 S極面 48 切欠部
50 磁極片部 53 銀被膜

Claims (2)

  1. 強磁性粉粒体が混入した被処理流体を導入する導入口と、該被処理流体を排出せしめる排出口とを備えたケーシング内に、該被処理流体中から、磁気を利用して、該強磁性粉粒体を吸着分離する磁気フィルタユニットが収容されてなる磁気フィルタ装置であって、該磁気フィルタユニットが、磁石と、該磁石を間に挟んだ状態で、該磁石に対して部分的に接触して配置された一対の強磁性プレートとを有し、且つ該一対の強磁性プレートの該磁石との非接触部位が、それぞれ、互いに異なる極性に着磁された磁極片部とされると共に、それら各強磁性プレートの磁極片部同士が互いに所定距離を隔てて対向配置され、更に、各強磁性プレートにおける該磁極片部の互いの対向部位に、前記被処理流体が通過可能な流体通過部がそれぞれ設けられてなるものにおいて、
    前記一対の強磁性プレートのそれぞれの表面のうちの少なくとも前記被処理流体と接触する部分に、銀を含む被膜を形成したことを特徴とする磁気フィルタ装置。
  2. 前記磁気フィルタユニットが、前記ケーシング内に複数収容され、且つそれら複数の磁気フィルタユニットのそれぞれにおける前記強磁性プレートの磁極片部が、該ケーシングの前記導入口から前記排出口に向かって該ケーシング内を流れる前記被処理流体の流動方向において互いに対向位置せしめられた状態で、該複数の磁気フィルタユニットが積層配置されている請求項1に記載の磁気フィルタ装置。
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