JP2010225773A - 強誘電体キャパシタおよび半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱的に安定な上部電極を有する強誘電体キャパシタおよびその強誘電体キャパシタを用いた半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】強誘電体キャパシタ1は、下部電極11と、強誘電体膜12と、上部電極13とを備える。強誘電体キャパシタ1の上部電極13の材料をSr(RuxIry)O3とする。Irイオンは揮発性が低いため、熱的に安定な上部電極13を形成することができる。その結果、半導体記憶装置を製造する際の高温加工のでも上部電極13が劣化することがない。また、本実施形態では、Sr(RuxIry)O3のRuの組成比xをIrの組成比よりも大きくするため、PZTからなる強誘電体膜12上に界面の整合性を保って上部電極13を形成できる。以上により、半導体記憶装置の歩留まりを高くすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】強誘電体キャパシタ1は、下部電極11と、強誘電体膜12と、上部電極13とを備える。強誘電体キャパシタ1の上部電極13の材料をSr(RuxIry)O3とする。Irイオンは揮発性が低いため、熱的に安定な上部電極13を形成することができる。その結果、半導体記憶装置を製造する際の高温加工のでも上部電極13が劣化することがない。また、本実施形態では、Sr(RuxIry)O3のRuの組成比xをIrの組成比よりも大きくするため、PZTからなる強誘電体膜12上に界面の整合性を保って上部電極13を形成できる。以上により、半導体記憶装置の歩留まりを高くすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、強誘電体膜にPZTを用いた強誘電体キャパシタおよび強誘電体キャパシタを用いた半導体記憶装置に関する。
低消費電力かつ高速動作が可能な不揮発性半導体記憶装置として、強誘電体キャパシタを用いた強誘電体メモリが注目されている。強誘電体キャパシタに用いられる強誘電体材料としては、Pb(ZrmTin)O3(m+n=1、m,n≧0、ジルコン酸チタン酸鉛、以下PZT)や、Bi4Ti3O12(チタン酸ビスマス),SrBi2Ta2O9(タンタル酸ストロンチウムビスマス、以下SBT)等が知られている。その中でも、残留分極が大きいPZTが多く用いられている。
強誘電体膜にPZTを用いる場合、上部電極にはSrRuO3(ルテニウム酸ストロンチウム)が用いられてきた(例えば、特許文献1)。SrRuO3は、PZTと同じペロブスカイト型構造であり、PZTとの界面の接合性に優れているためである。
しかしながら、SrRuO3は強誘電体メモリを作製する際の高温加工時に、Ruイオンの揮発により劣化するという問題がある。SrRuO3が劣化すると、上部電極の電極面積が小さくなり、強誘電体キャパシタに蓄えられる電荷が少なくなる。その結果、メモリに記憶されるハイ電位とロウ電位の電位差を十分大きくすることができず、データの識別が困難になって強誘電体メモリが誤動作するおそれがある。
本発明は、強誘電体膜との接合性に優れて、熱的にも安定な上部電極を有する強誘電体キャパシタおよびその強誘電体キャパシタを用いた半導体記憶装置を提供するものである。
本発明の一態様によれば、下部電極と、前記下部電極上に形成され、Pb(ZrmTin)O3(m+n=1、m,n≧0)からなる強誘電体膜と、前記強誘電体膜上に形成され、Sr(RuxIry)O3(x+y=1、x,y>0)からなる第1の膜を有する上部電極と、を備えることを特徴とする強誘電体キャパシタが提供される。
本発明によれば、強誘電体膜との接合性に優れて、熱的にも安定な上部電極を有する強誘電体キャパシタおよびその強誘電体キャパシタを用いた半導体記憶装置が得られる。
以下、本発明に係る強誘電体キャパシタおよび半導体記憶装置の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る強誘電体キャパシタ1の構造を示す断面図である。図1の強誘電体キャパシタ1は、下部電極11と、強誘電体膜12と、上部電極13とを備える。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る強誘電体キャパシタ1の構造を示す断面図である。図1の強誘電体キャパシタ1は、下部電極11と、強誘電体膜12と、上部電極13とを備える。
下部電極11は、例えばTiAl(チタンアルミニウム)およびTiAlN(窒化チタンアルミニウム)膜とIr(イリジウム)膜との積層膜からなる。本実施形態における強誘電体膜12の材料はPZTである。また、本実施形態の特徴の1つは、上部電極13の材料をSr(RuxIry)O3(x+y=1、x,y>0、ルテニウム酸イリジウム酸ストロンチウム)とすることである。
強誘電体膜12の材料をPZTとする場合、以下の理由により、上部電極の材料にはIrやPt(白金)でなく酸化物を用いることが望ましい。PZTを用いた半導体記憶装置で書き換えを繰り返すと、PZT中の酸素が脱離して酸素欠損が発生し、PZTが劣化して強誘電体キャパシタ1は十分な電荷を保持できなくなる。この現象は、SBT等他の強誘電体材料に比べ、PZTで顕著に現れる。電極の材料に酸化物を用いると、酸化物電極に含まれる余剰酸素により酸素欠損が補償され、PZTの劣化を抑えることができる。これにより、例えば1010回以上の書き換えが可能となる。
酸化物の1つであるSrRuO3は、PZTと同じペロブスカイト型構造を有するため、PZT上に形成するのが容易である。すなわち、SrRuO3は、PZT上に界面の整合性を保って形成できる。しかし、Ruイオンは揮発性が高いために熱的に不安定である。一方、同じく酸化物の1つであるSrIrO3(イリジウム酸ストロンチウム)は、Irイオンの揮発性は低いので熱的に安定である。しかし、SrIrO3はペロブスカイト型構造でないため、PZT上に界面の整合性を保って形成するのは困難である。
そこで、本実施形態では、上部電極13の材料として、SrRuO3におけるRuイオンの一部をIrイオンに置換したSr(RuxIry)O3(第1の膜)を用いる。これにより、酸素欠損を補償する効果を有し、かつPZTとの界面の整合性を維持しつつ、熱的に安定なSr(RuxIry)O3膜を上部電極13として形成することができる。
Irの組成比yが大きいほど熱的に安定であるが、構造がペロブスカイト型から崩れていく。よって、Irの組成比yが大きすぎると、PZT上に界面の整合性を保って上部電極13を形成することが困難になる。そこで、Ruの組成比xは、Irの組成比yより大きいことが望ましい。
なお、下部電極11の材料もSrRuO3等の酸化物であれば、下部電極11からも酸素欠損を補償する効果が得られるが、上部電極13が十分に酸素欠損を補償できる場合は、下部電極11は形成が容易な非酸化物でもよい。
図2は、図1に示す強誘電体キャパシタ1を用いた半導体記憶装置の構造を示す断面図である。図2の半導体記憶装置は、少なくとも、半導体基板3上に形成されたスイッチングトランジスタ2と、その上に形成された層間絶縁膜4と、その上に形成された強誘電体キャパシタ1とを備える。
強誘電体キャパシタ1(C)とスイッチングトランジスタ2(T)とは並列に接続されている。より具体的には、強誘電体キャパシタ1の下部電極11および上部電極13はそれぞれ、スイッチングトランジスタ2のソース21およびドレイン22に接続されている。強誘電体キャパシタ1およびスイッチングトランジスタ2は、半導体記憶装置の1ビットのユニットセルを構成する。このユニットセルは、例えば直列に接続されて、いわゆるTC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリを構成する。スイッチングトランジスタ2により、強誘電体キャパシタ1への充放電が切替制御される。
次に、図2に示す半導体記憶装置の製造方法を説明する。
まず、半導体基板上3に、ゲート電極23を形成し、ゲート電極23を挟むようにソース21およびドレイン22の拡散層を形成する。これにより、スイッチングトランジスタ2が形成される。次に、半導体基板3およびスイッチングトランジスタ2上に層間絶縁膜4を堆積し、上面を平坦化する。層間絶縁膜4の材料は例えばP−TEOS(Plasma-Tetra Ethoxy Silane)である。
次に、層間絶縁膜4上に水素バリア膜5および層間絶縁膜6を順に堆積する。水素バリア膜5の材料はSiN(窒化シリコン)である。水素バリア膜5は、強誘電体キャパシタ1の下方から水素ガスが侵入して、強誘電体膜12のPZTが劣化するのを防ぐ。続いて、層間絶縁膜6および水素バリア膜5を選択的に除去し、コンタクトホールを開口する。このコンタクトホールに金属材を埋め込み、金属材の上面を平坦化してコンタクト7を形成する。この金属材はW(タングステン)である。このコンタクト7は、スイッチングトランジスタ2のソース電極21と、後に形成される強誘電体キャパシタ1の下部電極11とを電気的に接続する。
その後、層間絶縁膜6およびコンタクト7上にスパッタ法で下部電極11を堆積する。下部電極11は、例えば、下部から順にTiAl膜を2.5nm、TiAlN膜を30nm、Ir膜を120nm堆積した積層膜である。続いて、下部電極11上にMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition、有機金属気相成長法)を用いて強誘電体膜12を堆積する。強誘電体膜12は、例えば100nmのPZT膜である。
さらに、強誘電体膜12上にスパッタ法で上部電極13を堆積する。上部電極13は、例えば100nmのSr(RuxIry)O3膜である。このとき、Sr(RuxIry)O3におけるRuの組成比xがIrの組成比yより大きくなるよう、ターゲット金属の量を調整する。Ruの組成比xをIrの組成比yより大きくする理由は、上述したように、強誘電体膜12上に界面の整合性を保って上部電極13を形成するためである。
次に、上部電極13上に不図示の加工マスクを堆積する。次に、加工マスク上にフォトレジストを塗布し、リソグラフィーにより上部電極13のパターンを形成する。このレジストをマスクとして加工マスクをパターンニングする。続いて、加工マスクをマスクとしてエッチングを行い、上部電極13、強誘電体膜12および下部電極11をパターンニングする。これにより、強誘電体キャパシタ1が形成される。なお、このとき水素バリア膜5までオーバーエッチングされる。また、加工マスクは強誘電体キャパシタ1の形成後に除去される。
この強誘電体キャパシタ1を形成するためのエッチングは高温状態で行われる。上部電極13の材料がSrRuO3であれば、揮発性のRuイオンが消失し、上部電極13が劣化してしまう。本実施形態では、Ruイオンの一部をIrイオンに置換した、熱的に安定なSr(RuxIry)O3を上部電極13の材料として用いるため、高温加工を行っても上部電極13が劣化することはない。
強誘電体キャパシタ1の形成後、層間絶縁膜16を堆積し、上部を平坦化する。層間絶縁膜16の材料は、例えば層間絶縁膜6と同じくP−TEOSである。層間絶縁膜16の上に水素バリア膜10を堆積する。水素バリア膜10の材料は例えばAl2O3である。水素バリア膜10の上にさらに層間絶縁膜31を堆積する。層間絶縁膜31の材料は例えばP−TEOSである。
続いて、上部電極13の上面の一部が露出するようにコンタクトホールを開口する。このコンタクトホールに金属材を埋め込み、金属材の上面を平坦化してコンタクト8を形成する。この金属材は例えばTiN(窒化チタン)およびAlCu(銅アルミニウム)である。
次に、スイッチングトランジスタ2のドレイン22の一部が露出するようにコンタクトホールを開口する。このコンタクトホールに金属材を埋め込み、金属材の上面を平坦化してコンタクト9を形成する。この金属材は例えばWである。続いて、層間絶縁膜31、コンタクト8,9上にWの配線32が形成される。これにより、上部電極13とドレイン22とは電気的に接続される。
このように、第1の実施形態では、強誘電体キャパシタ1の上部電極13の材料をSr(RuxIry)O3とする。IrイオンはRuイオンよりも揮発性が低いため、熱的に安定な上部電極13を形成することができる。その結果、半導体記憶装置を製造する際の高温加工のでも上部電極13が劣化することがない。また、本実施形態では、Sr(RuxIry)O3のRuの組成比xをIrの組成比よりも大きくするため、PZTからなる強誘電体膜12上に界面の整合性を保って上部電極13を形成できる。以上により、半導体記憶装置の歩留まりを高くすることができる。
(第2の実施形態)
以下に説明する第2の実施形態は、第1の実施形態で説明した上部電極13の上部にさらに別の材料の膜を形成するものである。
以下に説明する第2の実施形態は、第1の実施形態で説明した上部電極13の上部にさらに別の材料の膜を形成するものである。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る強誘電体キャパシタ1aの構造を示す断面図である。図3では、図1と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。
図3の強誘電体キャパシタ1aは、上部電極13aの構造が図1と異なっており、その他は図1と同様である。上部電極13aは、下部膜14(第1の膜)と、上部膜15(第2の膜)とを有する。下部膜14の材料は第1の実施形態と同様にSr(RuxIry)O3である。上部膜15の材料は、例えばIrO2である。強誘電体キャパシタ1aを半導体記憶装置に用いる場合、例えば下部膜14を10nmとし、上部膜15を90nmとする。すなわち、下部膜14は上部膜15より薄い。
Sr(RuxIry)O3は、熱的に安定であるが、エッチングレートがあまり早くないという特徴がある。本実施形態では、上部電極13aの厚さは図2と同様の100nmだが、Sr(RuxIry)O3の下部膜14を薄くし、その上にIrO2の上部膜15を形成している。IrO2はSr(RuxIry)O3に比べてエッチングレートが早いため、半導体記憶装置の製造スループットを向上できる。
また、Sr(RuxIry)O3の上部に上部膜15を形成することで、下部膜14であるSr(RuxIry)O3のRuイオンの熱による消失を抑える効果もある。これにより、第1の実施形態よりも、上部電極13aの劣化を防止できる。
上部膜15の材料は、IrO2の他、IrやPt等、Sr(RuxIry)O3よりエッチングレートが早いものであればよいが、IrO2等酸化物を用いるとさらに以下の効果が得られる。すなわち、本実施形態ではSr(RuxIry)O3の膜厚が薄いため、PZTに生じた酸素欠損が十分に補償されない場合がある。上部膜15の材料に酸化物を用いると、上部膜15からも酸素が供給されるため、PZTに生じた酸素欠損を確実に補償することができる。
このように、第2の実施形態では、上部電極13aを積層構造にして、Sr(RuxIry)O3の下部膜14上に、エッチングレートが早い上部膜15を配置する。そのため、強誘電体キャパシタ1を用いた半導体記憶装置の製造スループットを向上できる。また、Sr(RuxIry)O3のRuイオン消失を抑制でき、上部電極13aの劣化を防止できる。
(第3の実施形態)
以下に説明する第3の実施形態は、第1の実施形態で説明した強誘電体膜13のSrイオンをBa(バリウム)イオンやCa(カルシウム)イオンで置換したものである。
以下に説明する第3の実施形態は、第1の実施形態で説明した強誘電体膜13のSrイオンをBa(バリウム)イオンやCa(カルシウム)イオンで置換したものである。
図4および図5は、本発明の第3の実施形態に係る強誘電体キャパシタ1bおよび1cの構造を示す断面図である。図4および図5では、図1と共通する構成部分には同一の符号を付しており、以下では相違点を中心に説明する。図4および図5の強誘電体キャパシタ1b,1cは、上部電極13b,13cが図1と異なっており、その他は図1と同様である。
図4の上部電極13bの材料は(SraCab)(RuxIry)O3(a+b=1、a>0、b≧0)である。これは、第1の実施形態で上部電極13に用いられたSr(RuxIry)O3のSrイオンの一部をCaイオンで置換したものである。
図5の上部電極13cの材料は(SraBac)(RuxIry)O3(a+c=1、a>0、c≧0)である。これは、第1の実施形態で上部電極13に用いられたSr(RuxIry)O3のSrイオンの一部をBaイオンで置換したものである。
上部電極の材料がSrRuO3であれば、PZTとの界面の整合性が良い。しかし、Sr(RuxIry)O3は、Ruイオンの一部がIrイオンで置換されているので、格子定数がSrRuO3とは異なる。
そこで、本実施形態ではSrイオンの一部をBaイオンやCaイオンで置換することにより、上部電極13b,13cの格子定数を調整する。より具体的には、図4に示すようにSrイオンをCaイオンで置換すると格子定数は小さくなる。また、図5に示すようにSrイオンをBaイオンで置換すると格子定数は大きくなる。このようにして、上部電極13b,13cと強誘電体膜12との格子定数を近づけることができ、上部電極13b,13cと強誘電体膜12との界面の接合性を向上できる。
PZT(Pb(ZrmTin)O3)の格子定数は、ZrとTiの組成比に応じて変化する。n=1(PbTiO3)およびm=1(PbZrO3)の場合のc軸の格子定数は、それぞれ約0.390nmおよび0.415nmであるので、PZTのc軸の格子定数は0.390nm〜0.415nmとなる。よって、強誘電体膜12のPZTにおけるZrとTiの組成比に応じて、上部電極13b,13cにおけるCa,Baイオンの組成比を変えて、上部電極13b,13cの格子定数をPZTの格子定数と近づけるよう調整することで、上部電極13b,13cと強誘電体膜12との界面の接合性を向上できる。
なお、Sr(RuxIry)O3におけるSrイオンを、Srイオンとイオン半径が異なるCa,Baイオン以外のイオンで置換して、上部電極13b,13cの格子定数を調整してもよい。また、置換するイオンは複数種類のイオンであってもよい。
図6は、図4の強誘電体キャパシタ1bの変形例である強誘電体キャパシタ1dの構造を示す断面図である。図6の強誘電体キャパシタ1dは、図3と図4とを組み合わせたものである。図3と異なる点は、上部電極13dにおける下部膜14aの材料が(SraCab)(RuxIry)O3であることである。これにより、上部電極13dと強誘電体膜12との界面の接合性を向上できるとともに、第2の実施形態と同様の効果が得られる。図3と図5とを組み合わせた強誘電体キャパシタの作製も可能である。
このように、第3の実施形態では、上部電極13bの材料として、Sr(RuxIry)O3のSrイオンの一部をBaイオンやCaイオン等で置換した上部電極13b,13cを用いる。そのため、上部電極13b(13cまたは13d)と強誘電体膜12との格子定数を近づけることができ、上部電極13b(13cまたは13d)と強誘電体膜12との界面の接合性を向上できる。
図2の強誘電体キャパシタ1に換えて、上述した第2および第3の強誘電体キャパシタ1a〜1dを用いて半導体記憶装置を構成することも可能である。この場合、図4〜図6に用いられる(SraCab)(RuxIry)O3等や上部膜15のIrO2も、Sr(RuxIry)O3と同様にスパッタ法を用いて形成できる。
図2では「TC並列ユニット直列接続型強誘電体メモリ」を示しているが、その他の型の半導体記憶装置、例えば、スイッチングトランジスタ2のソースまたはドレインとプレート線との間に強誘電体キャパシタ1(または1a〜1d)が接続される半導体記憶装置に用いることも可能である。
上述した各実施形態における強誘電体キャパシタおよび半導体記憶装置における各部の材料や膜厚等は例示であって、これに限られるものではない。
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態には限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1,1a〜1d 強誘電体キャパシタ
2 スイッチングトランジスタ
4 層間絶縁膜
11 下部電極
12 強誘電体膜
13,13a〜13d 上部電極
14,14a 下部膜
15 上部膜
2 スイッチングトランジスタ
4 層間絶縁膜
11 下部電極
12 強誘電体膜
13,13a〜13d 上部電極
14,14a 下部膜
15 上部膜
Claims (5)
- 下部電極と、
前記下部電極上に形成され、Pb(ZrmTin)O3(m+n=1、m,n≧0)からなる強誘電体膜と、
前記強誘電体膜上に形成され、Sr(RuxIry)O3(x+y=1、x,y>0)からなる第1の膜を有する上部電極と、を備えることを特徴とする強誘電体キャパシタ。 - 前記第1の膜は、前記Pb(ZrmTin)O3中のZrイオンの組成比mおよびTiイオンの組成比nに応じて、Srイオンの少なくとも一部を前記Srイオンとイオン半径の異なるイオンと置換した材料を用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の強誘電体キャパシタ。
- 前記上部電極は、前記第1の膜の上に形成され、前記第1の膜よりエッチングレートが早い第2の膜を有することを特徴とする請求項1または2に記載の強誘電体キャパシタ。
- 前記第1の膜を構成する前記Sr(RuxIry)O3中のIrイオンの組成比yよりRuイオンの組成比xが大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の強誘電体キャパシタ。
- 半導体基板に形成されたスイッチングトランジスタと、
前記スイッチングトランジスタ上に形成された層間絶縁膜と、
前記層間絶縁膜上に形成され、前記スイッチングトランジスタにより充放電が切替え制御される請求項1乃至4のいずれかに記載の強誘電体キャパシタと、を備えることを特徴とする半導体記憶装置。
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