JP2010224367A - 複合光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化に対して良好な耐性を有する複合光学素子を提供する。
【解決手段】光学基材に合成樹脂層を積層してなる複合光学素子において、前記合成樹脂層の空気界面側におけるヤング率Ea298が、前記合成樹脂層と前記光学基材との界面部分におけるヤング率をEb298よりも大きく、Eb298は、500MPa以上、4000MPa以下り、前記Ea298と前記Eb298の測定温度と測定位置は、共に、測定温度が25℃、測定位置が前記複合光学素子の光軸上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、合成樹脂と光学ガラス等の異種の光学材料が一体となった複合光学素子に関するものであり、特に、フッ素を含む低強度のガラス基材と一体化した場合であっても、温度変化に対する耐性が良好な複合光学素子に関する。
近年、デジタルカメラをはじめとした撮像デバイスにおいては小型化・薄型化が求められている。これらを実現するための手段として、光学ガラス等の光学材料上にエネルギー硬化型の合成樹脂を積層することで、光学材料と樹脂とが一体となった複合光学素子が提案されている(特許文献1参照)。
一方で、作製した複合光学素子が使用される温度環境変化によっては、光学材料の変形や割れ、積層された合成樹脂にひび割れ等が発生して問題となる場合がある。この対策方法として、複合光学素子を形成する合成樹脂層の外周部を不完全硬化層とすることで応力緩和層とした方法が報告されている。しかしながら、外周部を不完全硬化層とした場合にも光学基材と直接に界面をなす合成樹脂部のほとんどは完全硬化層であり、応力緩和層として作用する部分はわずかであるため、急激な温度変化などの場合には十分に対応することが困難である。
特開2006−76026号公報
本発明は、温度変化に対して良好な耐性を有する複合光学素子を提供することを課題とするものである。
本発明は、光学基材に合成樹脂層を積層してなる複合光学素子において、前記合成樹脂層の空気界面側におけるヤング率Ea298が、前記合成樹脂層と前記光学基材との界面部分におけるヤング率をEb298よりも大きく、Eb298は、500MPa以上、4000MPa以下である複合光学素子である。
ここで、
前記Ea298と前記Eb298の測定温度と測定位置は、共に、測定温度が25℃、測定位置が前記複合光学素子の光軸上である。
また、光軸上での前記合成樹脂層の厚さをx(mm)とすると、前記のEa298と前記Eb298は、
200MPa/mm≦(Ea298−Eb298)/x≦3000MPa/mm
なる条件を満たす前記の複合光学素子である。
また、前記合成樹脂層の空気界面側におけるヤング率をEa373、前記合成樹脂層と前記光学基材との界面部分におけるヤング率をEb373とするとき、
500MPa/mm≦(Ea373−Eb373)/x≦4000MPa/mm
なる条件を満たす前記の複合光学素子である。
ここで、
前記Ea373と前記Eb373の測定温度と測定位置は、共に、測定温度が100℃、測定位置が前記複合光学素子の光軸上である。
また、前記合成樹脂層は、0.1〜5質量%の紫外線吸収剤を含む前記の複合光学素子である。
また、前記合成樹脂層の光軸上の厚さxが、0.1〜2mmである前記の複合光学素子である。
前記合成樹脂層は、10〜50質量%の単官能重合性有機化合物を含む前記の複合光学素子である。
また、前記合成樹脂層の厚さ1mmにおける硬化波長の光線透過率が、5〜50%である前記の複合光学素子である。
光学材料が、フッ素を含有するガラスである前記の複合光学素子である。
光学基材上に透明樹脂が積層された複合光学素子において、温度変化が生じた場合にも良好な耐性を有する(例えば、割れが生じない)複合光学素子を提供することができる。
図1は、複合光学素子の一例を示す図である。
本発明は、複合光学素子において、合成樹脂層の空気界面側におけるヤング率と、合成樹脂層と光学基材との界面部分におけるヤング率を特定の大きさとすることにより、応力の発生が小さく、温度変化に対する機械的強度が大きく、温度変化に対する信頼性が高い複合光学素子を提供することが可能であることを見出したものである。特に、光学基材としてフッ素を含むガラスを用いた場合であっても、温度変化に対する耐性が高い複合光学素子を提供することが可能であることを見出したものである。
更に、複合光学素子において、合成樹脂層の硬化方法や合成樹脂層に含まれる紫外線吸収剤の配合比等を特定することによって、複合光学素子に発生する内部応力を低減し、温度変化試験(ヒートサイクル試験)において光学基材の割れを防止することが可能であることを見出したものである。
すなわち、複合光学素子において、合成樹脂層と光学基材の界面における常温(25℃)でのヤング率Ebを下げること、また合成樹脂の空気界面側(表面)のヤング率EaはEbよりも大きいことが、複合光学素子としての形状保持とヒートサイクル試験における信頼性の向上に有効であることを見出した。
本実施形態の複合光学素子は、光学ガラス等の光学基材上に厚みが薄い合成樹脂を形成したものである。このような複合光学素子のヤング率の測定は、MTSシステムズ社の薄膜の機械的な特性を評価するナノインデンターを使用した測定により行うことができる。具体的には、ダイヤモンド製の圧子を被測定物に押し込み、その時の押し込み量(ダイヤモンド圧子がどれだけ被測定物表面から中に押し込まれたかを示す量)を測定することによって、厚さが薄い試料のヤング率を測定することができる。
本実施形態の複合光学素子では、光学基材上に合成樹脂が積層されている。よって、合成樹脂の一方の面は空気に接触した面(空気界面)となっている。一方、合成樹脂の他方の面は合成樹脂と光学基材が接触した面(接合面)となっている。以下の説明では、Eaは合成樹脂層の空気界面側におけるヤング率(以下、単に空気界面側のヤング率と称する。)であり、Ebは合成樹脂層と光学基材との界面部分におけるヤング率(以下、単に接合界面側のヤング率と称する)である。また、Ea298とEb298は測定温度が25℃のときのヤング率、Ea373とEb373は測定温度が100℃のときのヤング率である。また、各ヤング率の測定における測定位置は、複合光学素子の光軸上の位置である。また、以下の説明では合成樹脂を、単に樹脂と称する場合がある。
本実施形態の複合光学素子は、空気界面側のヤング率Eaを、接合界面側のヤング率Ebより大きくしたものであるが、このような複合光学素子は合成樹脂が硬化する波長である硬化波長の光に対して十分な透過率を有する型を用いて成形することができる。なお、硬化波長は紫外線硬化性樹脂組成物に含まれている光開始剤が作用する波長の光を意味する。
紫外線硬化反応によって合成樹脂を形成する重合性組成物中に含まれる光開始剤としては、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エステル、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジルおよびベンジル誘導体、ベンゾインおよびベンゾイン誘導体、ベンゾインアルキルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントンおよびチオキサントン誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、1種のみで用いても、2種以上を併用することもできる。
また、紫外線硬化樹脂の硬化波長としては、450nm以下の波長を用いることが好ましい。このような波長領域の光線透過率を有する型として、石英を例示することができる。
硬化波長で透過性を有する型を使用することによって、複合光学素子の作製工程で型を介して紫外線硬化性組成物に対して紫外線を照射することができる。これにより、空気界面側のヤング率を高くすると共に、接合界面側のヤング率を低くすることができる。以上のような条件で製造することによって、温度変化に対する耐性が大きな温度変化に対する信頼性が高い複合光学素子を得ることができる。
更に、本発明の複合光学素子では、Eb298は、500MPa以上、4000MPa以下であることを特徴としている。ヤング率Eb298 が小さな合成樹脂であるほど温度変化試験時には、このような合成樹脂は応力緩和層として有効に作用する。しかしながら、500MPaよりも小さい合成樹脂では、合成樹脂自体の形状を保持することが困難となってしまう。
一方、ヤング率Eb298 が4000MPaよりも大きい場合には、樹脂層の硬化が過度に進行しているために応力緩和部として機能しなくなるだけではなく、樹脂成形時の残留応力が大きいために温度環境の変化によって積層した光学ガラス等の光学材料が割れたり、樹脂にひび割れ等が生じたり基材からの樹脂の剥離が発生し易くなってしまう。
空気界面側と接合界面側のそれぞれのヤング率を所定の関係とするためには、紫外線硬化性組成物に含まれる紫外線吸収剤量を調整する必要がある。この紫外線吸収剤量の含有量を特定の範囲に調製することにより、紫外線硬化時に、樹脂層の表面層から光学ガラス等との界面に向けてヤング率に分布を付与することが可能となる。
本実施形態の複合光学素子では、複合光学素子を構成する合成樹脂層は、空気界面側のヤング率Ea298が、接合界面側のヤング率Eb298よりも大きいことを特徴とする。このようなヤング率の関係を実現する複合光学素子は、樹脂の硬化波長において透明な型、すなわち樹脂の硬化波長の光とは相互作用が起こらず、樹脂の硬化波長の光の吸収および散乱が生じない型を用いて作製することが可能である。
更に、複合光学素子の温度変化に対する信頼性を向上するためには、樹脂層の硬化時に発生する応力を小さくすることが必要となる。そこで、この樹脂層に特定量の単官能重合性有機化合物を導入することにより、紫外線硬化時の架橋状態を調整する。このようにすることで、本実施形態の複合光学素子では、樹脂の応力を低減することができ、温度変化に対する信頼性を向上することが可能となる。
また、空気界面側のヤング率Ea298を、接合界面側のヤング率Eb298よりも大きくするためには、樹脂の硬化波長における光線の樹脂中の透過率を10〜70%とすることがより好ましい。
また、複合光学素子の光軸上での合成樹脂層の厚さをx(mm)とすると、本実施形態の複合光学素子では、25℃において測定したヤング率Ea298とEb298 が、
200MPa/mm≦(Ea298−Eb298)/x≦3000MPa/mm
なる条件を満たすことが好ましい。
ヒートサイクル試験における信頼性の高い複合光学素子は、空気界面側のヤング率と接合界面側のヤング率と、光軸上の樹脂厚さが関係している。
ここで、(Ea298−Eb298)/xとは、合成樹脂層の厚さ1mmあたりの25℃におけるヤング率の勾配である。ヤング率の勾配を樹脂層に施すことにより、温度変化に曝された場合でも発生する応力を樹脂層が緩和して、樹脂層を積層した光学ガラス等の光学基材の割れを防ぐことが可能となる。
一方、ヤング率の勾配が小さいと、接合界面側のヤング率は、空気界面側のヤング率とほぼ同等の値を示すことになる。また、ヤング率勾配が適正値より大きいと、合成樹脂層の光学特性が安定せず、光学素子としての性能を十分に発現することが困難となる。
すなわち、25℃におけるヤング率の勾配(Ea298−Eb298)/xが200より小さい場合は樹脂層の応力分布(ヤング率)に明確な差が生じないために、温度変化に対する大きな信頼性を得ることができない。一方、25℃におけるヤング率の勾配(Ea298−Eb298)/xが3000より大きい場合では、樹脂層内の応力分布(ヤング率)が大きくなって、脈理の発生によって光学特性が低下する可能性がある。
また、本実施形態の複合光学素子は、100℃において、空気界面側のヤング率をEa373、接合界面側のヤング率をEb373とするとき、
500MPa/mm≦(Ea373−Eb373)/x≦4000MPa/mm
なる条件を満たすのが好ましい。この条件式を満足することによって、特性が優れた複合光学素子を得ることができる。
ここで、(Ea373−Eb373)/xは、複合光学素子に積層される合成樹脂層の厚さ1mm当たりの100℃におけるヤング率の勾配である。
複合光学素子が100℃の高温度で使用されることは一般的ではないが、100℃においても十分な特性を有するものとすることによって、温度の変化に十分に対応可能な複合光学素子を提供することができる。
すなわち、100℃において形状が変化したり応力が緩和されない複合光学素子は、常温に戻した際に光学特性を発現できなかったり、残留応力によって光学基材割れのほか、樹脂のひび割れや光学基材からの樹脂剥離などの不具合が起こりやすくなるという問題がある。
一方、上記の式で示した100℃におけるヤング率の勾配が500より小さい場合は、空気界面側および接合界面側のヤング率の差がほとんどない状態であって、以下に起因するものと考えられる。
すなわち、第一の原因としては、100℃の高温状態に置かれても、Ea373とEb373の両者が、25℃において測定した場合とほとんど変化せずに高い値を保っている。
あるいは、第二の原因としては、100℃の高温状態に置かれたことにより、Ea373とEb373の両者が、25℃において測定した場合に比べて著しく低下している。
第一の原因として考えられる例では、空気界面側および接合界面側のヤング率が、温度上昇によってほとんど変化しない。このような複合光学素子の場合、温度変化に曝された場合に応力が緩和されることがなく、残留応力によって光学基材割れのほか、樹脂のひび割れや樹脂の剥離が発生しやすくなる。
また、第二の原因として考えられる例では、空気界面側および接合界面側のヤング率が、温度上昇によって著しく低下する。このような複合光学素子の場合、温度変化によって光学面の形状の保持が困難となるため好ましくない。
また、上記の複合光学素子に積層される合成樹脂層の厚さ1mm当たりの100℃におけるヤング率の勾配が4000よりも大きい場合には、空気界面側のヤング率が高いために表面形状の保持の観点から優れるものの、接合界面側のヤング率が著しく低下するために、複合光学素子を構成する樹脂層を保持することが困難となってしまう。
また、内部応力を低減させる手段としては、紫外線吸収剤量、樹脂層厚さ、樹脂層の吸収波長、樹脂層を形成した紫外線硬化性組成物中の単官能重合性組成物含有量、および樹脂層の光線透過率の調整等の手段が挙げられ、これらの手段の一つあるいは複数を用いることができる。
これらのうち、本実施形態の複合光学素子では、複合光学素子を形成する合成樹脂層は、0.1〜5質量%の紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
紫外線吸収剤の含有率が0.1〜5質量%未満であると、接合界面側のヤング率を調整することが困難となる。一方、紫外線吸収剤の含有率が5質量%より多い場合では、樹脂を積層した際に紫外線硬化が阻害されて、光学素子として十分なヤング率を有する複合光学素子を得ることが困難となる。
複合光学素子の樹脂層が紫外線吸収剤を0.1〜5質量%含有すると、紫外線硬化時の樹脂層深部の硬化性が向上しにくくなるものの、樹脂層を通過する紫外線エネルギーの減衰量を調整できる。この場合、樹脂層の硬化度分布を所望の大きさに調整することが可能となるため、温度変化に対する信頼性の高い複合光学素子の樹脂層の作製が可能となる。
紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート、p−ターシャリーブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等サリチル酸エステル系のもの、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−アセトキシエトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシ−5,5'−ジスルホベンゾフェノン・2ナトリウム塩などベンゾフェノン系のもの、2(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジターシャリーブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2'−ヒドロキシ−3'−ターシャリーブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、2(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジターシャリーブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、2(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジターシャリーアミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2'−ヒドロキシ−5'−ターシャリーブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2'−ヒドロキシ−5'−ターシャリィオクチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどベンゾトリアゾール系のもの、2',4'−ジターシャリィブチルフェニル−3,5−ジターシャリィブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどベンゾエート系のもの、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどシアノアクリレート系のもの、p−アミノ安息香酸ブチル様なアミノ安息香酸系などをあげることができる。これらの中から一種または複数選択し混合して用いることができる。
また、本実施形態の複合光学素子では、複合光学素子を構成する合成樹脂層の光軸上の厚さは、0.1〜2mmであることが好ましい。樹脂層の厚さが0.1mm未満であると、光線透過距離が短く複合光学素子としての機能を十分に発現することができない。一方、樹脂層の厚さが2mmよりも大きい場合では、硬化プロセスにおける樹脂の深部硬化性を向上することができず、ヒートサイクル試験時に未硬化樹脂成分が溶出してしまうなどの問題が発生することがある。
また、本実施形態の複合光学素子では、複合光学素子を構成する合成樹脂層は、10〜50質量%の単官能重合性有機化合物を含む組成物から形成されたものである。
単官能重合性有機化合物は官能基が1分子あたり1つと少ないために、紫外線硬化時の収縮量が小さな樹脂組成物が得られる。複合光学素子を構成する樹脂層に含まれる単官能重合性有機化合物が10質量%より少ない場合は、樹脂層の紫外線硬化時に発生する応力を十分に小さくすることができず、十分な温度変化に対する信頼性を有する複合光学素子を得ることができない。一方、樹脂層に含まれる単官能重合性有機化合物が50質量%より多い場合は、樹脂層に十分な硬化性を付与することができず、複合光学素子としての形状保持が困難となる。
また、本実施形態の複合光学素子では、複合光学素子を構成する合成樹脂層の厚さ1mmにおける硬化波長の光線透過率は、5〜50%であることが好ましい。
本実施形態の複合光学素子は、空気界面側と接合界面側のヤング率の関係を特定の範囲に調整することにより、温度変化に対する信頼性を付与するものであるが、ヤング率に分布を形成するために、硬化時に樹脂中を通過する紫外線の減衰量を調整することによって作製することができる。
複合光学素子を構成する樹脂層の厚さ1mmにおける硬化波長の光線透過率が5%より小さい場合では、樹脂中に含まれる重合開始剤による樹脂硬化反応が開始されないために十分な形状保持性を有する複合光学素子を得ることが困難となる。一方、当該複合光学素子を構成する樹脂層の厚さ1mmにおける硬化波長の光線透過率が50%より大きい場合では、樹脂の硬化に使用する紫外線のエネルギーが樹脂層内で減衰せずに硬化に寄与するために、樹脂の表面と、光学基材と界面を形成する部分のヤング率を特定の関係に調整できなくなり、温度変化に対する高い信頼性を付与することが困難となる。
また、本実施形態の複合光学素子では、複合光学素子を構成する光学基材が、フッ素を含有するガラス(含フッ素ガラス)である。このようなガラスであっても、十分な温度変化に対する耐性を有する複合光学素子を提供することができる。すなわち、元来、含フッ素ガラスは他の光学ガラスに比べて機械的強度が弱く、これを光学基材として作製した複合光学素子の温度変化に対する信頼性は、上述の方法を組み合わせることで解決することが可能となる。含フッ素ガラスとしては、S−FPL51やS−FSL5(いずれもオハラ製光学ガラス)などを例示することができる。
本実施形態の複合光学素子の温度変化に対する試験は−50℃〜80℃40%RHを4サイクル行い、試験後に樹脂のひび割れや剥離の有無を目視により確認することで試験した。試験後の試料の良否は、1試料あたり10個の試験を行い、1試料以上に樹脂のひび割れや剥離が発生したものは不良とした。
以下に本発明の光学素子の一例を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の複合光学素子の製造方法を説明する図である。
複合光学素子1は、光学面を形成した光学基材2に、紫外線硬化性組成物3を滴下し、上方より、光学面を有した樹脂の紫外線硬化に必要な波長の透過性を有する石英型4を降ろして樹脂を押し拡げた。次いで、石英型4を介して紫外線5を照射して紫外線硬化性組成物3を硬化した。このように紫外線硬化性組成物を硬化させることで、光学基材2と樹脂とが一体となった複合光学素子1を作製することができる。
光学基材2の形状は曲率一定の球面状であっても良いし、部分的に曲率の異なる非球面形状であっても良く、あるいは平面であっても良い。
また、本発明の樹脂層として、光、あるいは熱開始剤によって硬化するエネルギー硬化型の樹脂が好ましい。また、紫外線硬化型等の光硬化型の樹脂は、短時間に硬化するので複合光学素子の量産には好適である。
本発明に用いられる紫外線硬化性組成物には、メタクリル酸、アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオール(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオール(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、3−メチル1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジメチルロールトリシクロデカンジメタクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−フェニル−フェニル(メタ)アクリレート、1−アクリロイルオキシ−4−メトキシナフタレンや10−アクリロイルオキシー10−メチルベンジイルアントロンなどの縮合多環(メタ)アクリレート、9−フルオレニルアクリレートや9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどのフルオレン環を有する(メタ)アクリレート、アリルカルバゾールなどのカルバゾール(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、3−エチル−3−(メタクリロイルオキシメチル)オキセタンや3−エチル−3−(メタクリロイルオキシメチル)オキセタンなどのオキセタン、ビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、9−アントラセンカルボン酸ビニル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシナネートなどを挙げることができる。
以下に実施例、比較例を示し本発明について説明する。
実施例1
モノマーとして、トリメチロールプロパントリアクリレートを99質量%、光重合開始剤としてベンゾフェノンを1質量%配合した紫外線硬化性組成物を、曲率半径30mmの光学ガラス(BK−7)上に滴下し、上方より透明な石英型を接触して押し広げた。ここに、紫外線照射装置(住田光学製LS−165UV)から石英型を透過させて365nmの光を石英型から出射された部分で測定した強度が80mW/cm2 の光を照射した。このとき光軸上の樹脂層厚さ、xは2.2mmであった。
硬化した樹脂を石英型から離型することで、光学基材と樹脂層とが一体となった複合素子を得た。
光軸上の樹脂層表面についてMTSシステムズ社製ナノインデンターを用いて25℃におけるヤング率Ea298 を測定したところ、Ea298 は3300MPaであった。
同様にして、光学基材から樹脂層を剥がし、光軸上の樹脂層であって光学基材と界面を形成している部分の25℃におけるヤング率を測定したところ、Eb298 3000MPaであった。
評価試験
以下に示す温度変化試験条件によって、温度変化に対する複合光学素子の基材のひび割れの有無を測定し、その結果を、ヤング率等の値と共に表1に示す。
温度変化試験条件
試料を20℃60%RHの環境下、1時間保持した後、3時間かけて80℃40%RHに変化させた。
次いで、80℃40%RHで3時間保持した後、5時間かけて−50℃に変化させた。
−50℃で3時間保持した後、3時間かけて20℃60%RHに変化させた。
これらの温度試験を1サイクルとして4サイクル繰り返し行い、計72時間の試験とした。
基材割れの評価方法
温度変化試験後の複合光学素子については、目視により基材の割れ発生を観測した。わずかでもひび割れが認められたものについては不良として評価した。
実施例2
紫外線の照射量を120mW/cm2 とした他は実施例1と同様にして複合光学素子を得た。得られた複合光学素子について、25℃におけるヤング率を実施例1と同様にして測定したところ、Ea298 4500MPa、Eb298 は3500MPaであった。
実施例1と同様にしてヒートサイクル試験を行い,その結果を表1に示す。
実施例3
紫外線の照射量を80mW/cm2 とした点を除き実施例1と同様にして複合光学素子を得た。得られた複合光学素子について、25℃におけるヤング率を実施例1と同様にして測定したところ、Ea298 5000MPa、Eb298 は3000MPaであった。
更に、100℃における樹脂層表面のヤング率Ea398および光学基材との界面のヤング率Eb398を測定したところ、Ea398=1700MPa、Ea398=500であった。
得られた複合光学素子について実施例1と同様に温度変化試験をしても基材割れは発生せず、更に、70℃から−20℃での熱衝撃試験を10サイクル行っても、樹脂割れや剥離が発生することはなく、良好な温度耐性を示した。なお、熱衝撃試験はJIS C0025により前記の温度範囲により実施した。
実施例4
モノマーとして、トリメチロールプロパントリアクリレートを98質量%、光重合開始剤としてベンゾフェノンを1質量%、さらに紫外線吸収剤として2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンを1質量%配合した紫外線硬化型樹脂組成物を用いた点を除き実施例3と同様にして複合光学素子を作製した。
また、実施例1と同様にして25℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea298 を測定したところ、Ea298 は4500MPaであった。また、同様に光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb298 を測定したところ、Eb298は、2500MPaであった。
また、実施例3と同様に、100℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea398 を測定したところ、Ea398 は1500MPaであった。また、同様に100℃における光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb398 を測定したところ、Eb398は、300MPaであった。これらの結果を表1にも示す。
得られた複合光学素子について実施例1と同様に温度変化試験をしても光学基材の割れは発生しなかった。
また、紫外線吸収剤を含んだ本複合光学素子は、JIS K7219のB法に記載の方法により1ヶ月間太陽光曝露試験しても、光線透過率の減少などの劣化は見られなかった。
実施例5
樹脂層の光軸上の厚さxを1mmとした点を除き実施例3と同様にして、複合光学素子を作製した。作製した複合光学素子について、実施例1と同様にして25℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea298を測定したところ、Ea298は5000MPaであった。また、同様に光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb298を測定したところ、Eb298は、3500MPaであった。
また、実施例3と同様に、100℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea398 を測定したところ、Ea398 は1700MPaであった。
また、同様に100℃における光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb398 を測定したところ、Eb398は、700MPaであった。これらの結果を表1にも示す。
また、作製した複合光学素子について実施例1と同様に温度変化試験した場合にも基材割れは発生しなかった。さらに、光軸上の樹脂厚さを0.1〜2mmとした複合光学素子では、基材面の曲率半径を20mmと小さくして発生応力の大きい形状に加工した場合であっても樹脂のひび割れや基材からの樹脂の剥離、または基材の割れなどは発生せず、良好なヒートサイクル特性を得た。
実施例6
モノマーとして、トリメチロールプロパントリアクリレートを85質量%、単官能重合性有機化合物としてN−ビニルカルバゾールを14重量%、光重合開始剤としてベンゾフェノンを1質量%配合した紫外線硬化型樹脂組成物を用いた点を除き、実施例3と同様にして複合光学素子を作製した。
作製した複合光学素子について、実施例1と同様にして25℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea298を測定したところ、Ea298は4200MPaであった。また、同様に光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb298を測定したところ、Eb298は、2400MPaであった。
また、100℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea398 を測定したところ、Ea398は、1600MPaであった。同様に100℃における光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb398 を測定したところ、Eb398は、500MPaであった。これらの結果を表1にも示す。
本発明の複合光学素子について温度変化試験では光学基材の割れは発生しなかった。さらに、単官能重合性有機化合物を樹脂層に含むので、成形時の樹脂硬化収縮量を低く抑えることができるため、JIS C0025に記載の熱衝撃試験において、より厳しい条件である80℃から−30℃の温度幅で10サイクルの試験を行なっても、樹脂のひび割れや基材からの樹脂の剥離、または基材の割れなどは発生せず、良好なヒートサイクル特性を得た。
実施例7
モノマーとして、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートを99質量%、光重合開始剤としてベンゾフェノンを1質量%配合した紫外線硬化性組成物を用いた点を除き、実施例3と同様にして複合光学素子を作製した。
得られた複合光学素子について、実施例1と同様にして25℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea298を測定したところ、Ea298は3300MPaであった。また、同様に光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb298を測定したところ、Eb298は、2300MPaであった。
また、100℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea398 を測定したところ、Ea398は、1700MPaであった。同様に100℃における光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb398 を測定したところ、Eb398は、500MPaであった。これらの結果を表1にも示す。
また、上記と同様の紫外線照射条件で、厚さ1mmの樹脂層を作製し、分光光度計(日立ハイテクノロジーズ製U−4100)にて評価したところ、本樹脂層の硬化波長である365nm波長における光線透過率は17%であった。
また、実施例1と同様にして温度変化試験したところ、基材割れが発生することはなかった。
実施例8
光学基材をフッ素を含有する光学ガラス(FSL−5)とした点を除き実施例7と同様にして複合光学素子を作製し,その結果を表1に示す。また、温度変化試験によって基材の光学ガラスの割れは発生せず、良好な温度変化に対する耐性を有していた。
比較例1
光学基材を介して紫外線を照射して樹脂層を硬化させた点を除き実施例1と同様にして複合光学素子を作製した。
得られた複合光学素子について、実施例1と同様にして25℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea298を測定したところ、Ea298は3000MPaであった。また、同様に光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb298を測定したところ、Eb298は、3300MPaであった。
また、実施例1と同様に温度変化試験を行ったところ、10試料のうち、4試料に光学ガラス基材に割れが発生した。
これらの結果を表1にも示す。
比較例2
光軸上の樹脂の厚さxを3.5としたほかは実施例1と同様にして複合光学素子を得た。本複合光学素子について、ヤング率を測定したところ、Ea298は3300MPa、Eb298は2700MPaであった。
また、実施例1と同様に温度変化試験を行ったところ、10試料のうち、2試料について光学ガラス基材に割れが発生した。
比較例3
硬化に使用する紫外線の照射量500mW/cm2、照射時間100秒間として重合性組成物を硬化させた点を除き実施例1と同様にして複合光学素子を得た。
得られた複合光学素子について、100℃における光軸上に位置する樹脂層表面のヤング率Ea398 を測定したところ、Ea398は、5800MPaであった。また、100℃における光軸上に位置する光学基材との界面の樹脂層のヤング率Eb398 を測定したところ、Eb398は、5000MPaであった。これらの結果を表1にも示す。
また、得られた複合光学素子について実施例1と同様に温度変化試験を行ったところ、10試料のうち、2個の試料について光学ガラスの基材に割れが発生した。
Figure 2010224367
従来の複合光学素子を構成する樹脂の特性と作製プロセスを限定することにより、強度の弱い含フッ素ガラス等からなる光学基材上に樹脂が形成された複合光学素子においても、十分なヒートサイクル信頼性を付与することができる。
1…透明基材、2…樹脂層、3…石英型、4…紫外光、5…複合光学素子

Claims (8)

  1. 光学基材に合成樹脂層を積層してなる複合光学素子において、前記合成樹脂層の空気界面側におけるヤング率Ea298が、前記合成樹脂層と前記光学基材との界面部分におけるヤング率をEb298よりも大きく、Eb298は、500MPa以上、4000MPa以下であることを特徴とする複合光学素子。
    ここで、
    前記Ea298と前記Eb298の測定温度と測定位置は、共に、測定温度が25℃、測定位置が前記複合光学素子の光軸上である。
  2. 光軸上での前記合成樹脂層の厚さをx(mm)とすると、前記のEa298と前記Eb298は、
    200MPa≦(Ea298−Eb298)/x≦3000MPa
    なる条件を満たすことを特徴とする請求項1記載の複合光学素子。
  3. 前記合成樹脂層の空気界面側におけるヤング率をEa373、前記合成樹脂層と前記光学基材との界面部分におけるヤング率をEb373とするとき、
    500MPa/mm≦(Ea373−Eb373)/x≦4000MPa/mm
    なる条件を満たす特徴とする請求項1記載の複合光学素子。
    ここで、
    前記Ea373と前記Eb373の測定温度と測定位置は、共に、測定温度が100℃、測定位置が前記複合光学素子の光軸上である。
  4. 前記合成樹脂層は、0.1〜5質量%の紫外線吸収剤を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の複合光学素子。
  5. 前記合成樹脂層の光軸上の厚さxが、0.1〜2mmであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の複合光学素子。
  6. 前記合成樹脂層は、10〜50質量%の単官能重合性有機化合物を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の複合光学素子。
  7. 前記合成樹脂層の厚さ1mmにおける硬化波長の光線透過率が、5〜50%である請求項1から6のいずれか1項記載の複合光学素子。
  8. 光学基材が、フッ素を含有するガラスであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の複合光学素子。
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