JP2010224066A - 感活性光線性または感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

感活性光線性または感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】線幅50nm以下の液浸プロセスに適合した、ラインエッジラフネス、焦点深度幅特性、保存安定性が改良された感活性光線性または感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成方法
【解決手段】(A)特定のラクトン構造を有する繰り返し単位を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有し、樹脂(A)中に含まれるモノマー成分が前記樹脂(A)に対して1.0質量%以下であることを特徴とする感活性光線性または感放射線性樹脂組成物及びこれを用いたパターン形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性光線又は放射線の照射により反応して性質が変化する感活性光線性または感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関する。さらに詳しくはIC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにその他のフォトファブリケーション工程、平版印刷版、酸硬化性組成物に使用されるポジ型感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関する。
なお、本発明において「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、電子線等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。
化学増幅レジストは、遠紫外線光等の放射線の照射により露光部に酸を発生させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成する。
KrFエキシマレーザーを露光光源とする場合には、主として248nm領域での吸収の小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主成分とするため、高感度、高解像度で且つ良好なパターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボラック樹脂系に比べて良好な系となっている。
一方更なる短波長の光源、例えばArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため上記化学増幅系でも十分ではなかった。
このため、脂環炭化水素構造を含有する種々のArFエキシマレーザー用レジストが開発されている。しかしながら、レジストとしての総合性能の観点から、使用される樹脂、光酸発生剤、添加剤、溶剤等の適切な組み合わせを見い出すことが極めて困難であるのが実情であり、更に線幅65nm以下のような微細なパターンを形成する際には、ラインパターンのラインエッジラフネス性能、焦点深度幅特性(DOF)といった画像性能の改良や、レジスト液自体の保存安定性の改良が求められてきている。
例えば特許文献1は、ArFエキシマレーザーリソグラフィに適した、解像度、感度、パターン形状などの性能に加えて、特に、ラインエッジラフネスが良好であり、リフロー工程においてパターンをより微細化できるレジスト組成物として、アダマンタン構造又はブチロラクトン構造を有する特定の繰り返し単位、ノルボルナンラクトン構造を有する特定の繰り返し単位及び脂環構造を有する特定の繰り返し単位を含有する樹脂を用いたレジスト組成物が記載されている。
また、特許文献2は、レジスト保管時に異物の発生、増加が起こらない化学増幅型レジストとして好適であるとして、ラクトン構造を有する特定の樹脂について、モノマー成分が0.5質量%以下であるラクトン構造を有する特定の樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物を開示している。
引用文献3では、特定の脂環構造を有する特定の樹脂について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの全パターン面積の5%以下とする樹脂を使用することで、感度、エッジラフネス、プロファイルが向上することが開示されている。
しかしながら、液浸プロセスが適用された最新の線幅50nm以下の世代においては、更なるレベルアップが求められており、ラインエッジラフネスに、加えてDOF、保存安定性についても、性能の向上が求められている。
特開2005−352466号公報 特許第3969135号公報 特開2001−109153号公報
本発明が解決しようとする課題は、線幅50nm以下の液浸プロセスに適合したラインエッジラフネス、DOF、保存安定性が改良された感活性光線性または感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することにある。
本発明は、次の通りである。
(1)(A)下記一般式(1)で表される構造を含む繰り返し単位を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有し、樹脂(A)中に含まれるモノマー成分が前記樹脂(A)に対して1.0質量%以下であることを特徴とする感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
Figure 2010224066
一般式(1)に於いて、
Lはラクトン構造を表す。
は、アルキレン基、環状アルキレン基、または、これらの組み合わせを表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合またはウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
(2)該一般式(1)の繰り返し単位が下記一般式(1−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする上記(1)に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
Figure 2010224066
一般式(1)に於いて、
Rは、水素原子またはアルキル基を表す。
Aは、−COO−または−CONH−のいずれかの基を表す。
L、R、Z、及びnは、上記(1)におけるものと同義である。
(3)該一般式(1−1)で表される繰り返し単位が下記一般式(1−2)で表される繰り返し単位であることを特徴とする上記(2)に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
Figure 2010224066
一般式(1−2)に於いて、R、A、R、Z、及びnは、上記(2)におけるものと同様である。
は、アルキル基、シクロアルキル基、RzCOO−で表される基もしくはRzOCO−で表される基(Rzはアルキル基もしくはシクロアルキル基を表す。)、またはシアノ基を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよく、2つのRが結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子または硫黄原子を表す。
mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。
(4)前記一般式(1)又は(1−1)又は(1−2)で表される繰り返し単位の含有量が、樹脂中の全繰り返し単位に対し10〜55モル%であり、且つ該樹脂中に含まれるモノマー成分の内、以下の一般式(2)で表されるモノマーが0.7質量%以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
Figure 2010224066
R、A、R、Z、L、及びnは、上記一般式(1−1)におけるものと同義である。
(5)更に(C)疎水性樹脂を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物により、膜を形成し、該膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物は、保存安定性に優れ、パターニングにおいて、DOFが広いとともに、ラインエッジラフネスが抑制された良好なパターンを提供することができ、特にポジ型レジスト組成物として好適である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
(A)下記一般式(1)で表される構造を含む繰り返し単位を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂
本発明における樹脂は、例えば、後述の合成方法に従って合成することができ、モノマー単位が2つ以上連結したオリゴマー及び高分子成分と、合成時に未反応で残存した原料モノマー成分の混合物からなる。
Figure 2010224066
一般式(1)に於いて、
Lはラクトン構造を表す。
は、アルキレン基、環状アルキレン基、または、これらの組み合わせを表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合またはウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
で表される基としては、鎖状アルキレン基または環状アルキレン基であれば特に限定はされないが、好ましい鎖状アルキレン基としては炭素数が1〜10の鎖状のアルキレンが好ましく、より好ましくは炭素数1〜5であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。好ましい環状アルキレンとしては、炭素数3〜20の環状アルキレンであり、例えば、シクロヘキシレン、シクロペンチレン、ノルボルニレン、アダマンチレン等が挙げられる。本発明の効果を発現するためには鎖状アルキレン基がより好ましく、特にメチレン基が好ましい。
Lで表される基としては、ラクトン構造を有していればいずれでも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。下記一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のいずれかで表されるラクトン構造がより好ましい。更に好ましいラクトン構造としては(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)である。
Figure 2010224066
ラクトン構造部分は、置換基(Rb2)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb2)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられる。より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、酸分解性基である。n2は、0〜4の整数を表す。n2が2以上の時、複数存在する置換基(Rb2)は、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在する置換基(Rb2)同士が結合して環を形成してもよい。
一般式(1)で表される構造を含む繰り返し単位の中でも好ましい繰り返し単位としては下記(1−1)を挙げることができる。
Figure 2010224066
一般式(1−1)に於いて、
Rは、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を表す。
Aは−COO−または−CONH−のいずれかの基を表す。
は、アルキレン基、環状アルキレン基、または、これらの組み合わせを表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合またはウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。Zはエステル結合であることが好ましい。
Lはラクトン構造を表す。
nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。nは1であることが好ましい。
Rで表されるアルキル基としては炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましく、メチル基が最も好ましい。R上の置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子やメルカプト基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコ
キシ基、アセチル基、プロピオニル基等のアセトキシ基が挙げられる。
、L、Zの好ましい例は前述と同じである。
さらに特に好ましいラクトン繰り返し単位としては下記(1−2)を挙げることができる。
Figure 2010224066
一般式(1−2)に於いて、
R、A、R、Z、nは、前述と同義である。
は、アルキル基、シクロアルキル基、RzCOO−で表される基もしくはRzOCO−で表される基(Rzはアルキル基もしくはシクロアルキル基を表す。)、またはシアノ基を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよく、2つのRが結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子または硫黄原子を表す。
mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。mは0または1であることが好ましい。
で表される基としては、鎖状アルキレン基または環状アルキレン基であれば特に限定はされないが、好ましい鎖状アルキレン基としては炭素数が1〜10の鎖状のアルキレンが好ましく、より好ましくは炭素数1〜5であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。好ましい環状アルキレンとしては、炭素数3〜20の環状アルキレンであり、例えば、シクロヘキシレン、シクロペンチレン、ノルボルニレン、アダマンチレン等が挙げられる。本発明の効果を発現するためには鎖状アルキレン基がより好ましく、特にメチレン基が好ましい。
のアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が最も好ましい。シクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル基を挙げることができる。エステル基を有する、RzCOO−で表される基もしくはRzOCO−で表される基における、Rzはアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)もしくはシクロアルキル基(好ましくは炭素数5〜7)を表す。
RzOCO−で表される基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基を挙げることができる。RzCOO−で表される基としては、例えば、アシルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、プロピルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、シクロペンチルカルボニルオキシ基を挙げることができ、アシルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基が好ましい。
としての各基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、シアノ基、フッ素原子などのハロゲン原子を挙げることができる。
はメチル基又はシアノ基であることが好ましく、シアノ基であることがさらに好ましい。
Xのアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基等が挙げられる。
Xはメチレン基又は酸素原子であることが好ましいく、メチレン基であることがさらに好ましい。
は以下で表される置換位置である場合が好ましい。
Figure 2010224066
以下に一般式(1)で表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
下記具体例中、R及びRは、水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表し、好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、アセトキシメチル基を表す。
Figure 2010224066
中でも好ましい一般式(1)及び一般式(1−1)の具体例としては以下の具体例を挙げることができる。Rは、水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を表し、好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、アセトキシメチル基を表す。
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
一般式(1−1)で表されるラクトン構造を有する繰り返し単位など一般式(1)で表される構造を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂中の全繰り返し単位に対し、10〜60モル%が好ましく、10〜55モル%がより好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。
本発明の樹脂(A)は、一般式(1−1)又は一般式(1−2)で表される繰り返し単位を複数種含有していてもよい。
本発明の樹脂(A)は下記一般式(AII)で表される繰り返し単位をさらに含有することが好ましい。
Figure 2010224066
一般式(AII)中、
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基であり、水素原子、メチル基が特に好ましい。
Abは単結合を表す。
Vは、ラクトン構造を有する基を表す。具体的には、例えば前掲の一般式(LC1−1)〜(LC1−16)の内のいずれかで示される構造を有する基を表す。
一般式(AII)で表される単位のうち、特に好ましいラクトン基を有する繰り返し単位としては、下記の繰り返し単位が挙げられる。具体例中、Rxは、H,CH,CH
OH,またはCFを表す。最適なラクトン基を選択することにより、パターンプロファイル、疎密依存性が良好となる。
Figure 2010224066
本発明の樹脂(A)が、一般式(AII)で表される繰り返し単位をさらに含有する場合、一般式(AII)で表される繰り返し単位/一般式(1)で表される構造を有する繰り返し単位の共重合比(モル比)が、9/1〜1/9が好ましく、より好ましくは8/2〜2/8であり、特に好ましくは6/4〜4/6である。
(A)成分の樹脂は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂であり、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂である。
アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボキシル基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホン酸基が挙げられる。
酸分解性基として好ましい基は、これらのアルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
酸で脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸分解性基としては好ましくは、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基である。
3級エステルとしては下記一般式で表される部分構造を持つ繰り返し単位が好ましく使用でき、より好ましい繰り返し単位としては下記構造(A)で表されるものが挙げられる。
Figure 2010224066
Rx1〜Rx3は、それぞれ独立に、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又はシクロアルキル基(単環若しくは多環)を表す。Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して、シクロアルキル基(単環若しくは多環)を形成してもよい。
Figure 2010224066
一般式(A)に於いて、
Xa1は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx1〜Rx3は上記と同様である。
Tの2価の連結基としては、アルキレン基、−COO−Rt−基、−O−Rt−基等が挙げられる。式中、Rtは、アルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。
Tは、単結合又は−COO−Rt−基が好ましい。Rtは、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、−CH2−基、−(CH23−基がより好ましい。
Rx1〜Rx3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Rx1〜Rx3のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
Rx1〜Rx3の少なくとも2つが結合して形成されるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
上記3級エステルとして、下記一般式(2−1)で表される基および一般式(2−2)で表される基のいずれかを使用することが好ましい。
Figure 2010224066
は、各々独立に、アルキル基または単環のシクロアルキル基を表す。但し、少なくとも一つのRが単環のシクロアルキル基であるか、すべてアルキル基の場合、その2つが互いに結合し単環のシクロアルキル基を形成する(即ち、−C(R)(R)(R)として、単環のシクロアルキル基を少なくとも一つ有する。)。
は、各々独立に、アルキル基または多環のアルキル基を表す。但し、少なくとも一つのRが多環のアルキル基であるか、すべてアルキル基の場合、その2つが互いに結合し多環のアルキル基を形成する(即ち、−C(R3)(R3)(R3)として、多環のシクロアルキル基を少なくとも一つ有する。)。
及びR3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。Rの単環シクロアルキル基としてはシクロペンチル基、シクロヘキシル基など炭素数5〜8のシクロアルキル基が好ましく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基がより好ましい。
3の多環の環状アルキル基としてはノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基を挙げることができる。
本発明の効果を高めるためには、上記(2−1)と(2−2)で表される2種の保護基を併用することが好ましい。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂中の全繰り返し単位に対し、20〜60モル%が好ましく、より好ましくは25〜55モル%である。
上記(2−1)と(2−2)を併用する際には各5〜55モル%であることが好ましい。
好ましい酸分解性基を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
具体例中、Rx及びXa1は、水素原子、CH、CF、又はCHOHを表す。Rxa及びRxbは、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Zは、極性基を含む置換基を表し、複数存在する場合は各々独立である。極性基を含む置換基としては、例えば、水酸基、シアノ基、アミノ基、アルキルアミド基もしくはスルホンアミド基、または、これらのいずれかを有する、直鎖もしくは分岐のアルキル基またはシクロアルキル基が挙げられ、好ましくは、水酸基を有するアルキル基である。より好ましくは水酸基を有する分岐状アルキル基であり、更に好ましくは水酸基を有するイソプロピル基である。
pは0または正の整数を表す。
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
一般式(2)で表される繰り返し単位が、以下の一般式(2−1)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 2010224066
式(2−1)中、
3は、各々独立して、水素原子、メチル基又は−CH2−R9で表わされる基を表す。
9は水酸基又は一価の有機基を表し、例えば、炭素数5以下のアルキル基、アシル基が挙げられ、好ましくは炭素数3以下のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。R3は、好ましくは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、又はヒドロキシメチル基を表す。
4、R5は、各々独立して、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
10は極性基を含む置換基を表す。R10が複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。極性基を含む置換基としては、例えば、水酸基、シアノ基、アミノ基、アルキルアミド基もしくはスルホンアミド基、または、これらのいずれかを有する、直鎖もしくは分岐のアルキル基またはシクロアルキル基が挙げられ、好ましくは、水酸基を有するアルキル基である。より好ましくは水酸基を有する分岐状アルキル基である。
pは0〜15の整数を表す。pは好ましくは0〜2、より好ましくは0または1である。
3は好ましくは水素原子またはメチル基であり、より好ましくはメチル基である。
4、R5におけるアルキル基は、直鎖型でも分岐型でもよく、置換基を有していてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
4、R5におけるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよく、置換基を有していてもよい。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
特に、ラフネスの観点で以下の多環式の繰り返し単位(2−2)が好ましい。
Figure 2010224066
樹脂(A)が酸分解繰り返し単位を併用する場合の、好ましい組合せとしては、以下に挙げるものが好ましい。
Figure 2010224066
(A)成分の樹脂は、水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位(前述の一般式(1−1)または(A)で表される繰り返し単位などが水酸基又はシアノ基を有する場合は、これに含めない。)を有することが好ましい。これにより基板密着性、現像液親和性が向上する。水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位は、水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位であることが好ましい。水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造に於ける、脂環炭化水素構造としては、アダマンチル基、ジアマンチル基、ノルボルナン基が好ましい。好ましい水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造としては、下記一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造が好ましい。
Figure 2010224066
一般式(VIIa)〜(VIIc)に於いて、
2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cの内の少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、R2c〜R4cの内の1つ又は2つが、水酸基で、残りが水素原子である。一般式(VIIa)に於いて、更に好ましくは、R2c〜R4cの内の2つが、水酸基で、残りが水素原子である。
一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AIIa)〜(AIId)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2010224066
一般式(AIIa)〜(AIId)に於いて、
1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
2c〜R4cは、一般式(VIIa)〜(VIIc)に於ける、R2c〜R4cと同義である。
水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂中の全繰り返し単位に対し、5〜40モル%が好ましく、より好ましくは5〜30モル%、更に好ましくは10〜25モル%である。
水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2010224066
(A)成分の樹脂は、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。アルカリ可溶性基としてはカルボキシル基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、ビスルスルホニルイミド基、α位が電子吸引性基で置換された脂肪族アルコール(例えばヘキサフロロイソプロパノール基)が挙げられ、カルボキシル基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有することによりコンタクトホール用途での解像性が増す。アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接アルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、あるいは連結基を介して樹脂の主鎖にアルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、さらにはアルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましく、連結基は単環または多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。特に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位である。
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂中の全繰り返し単位に対し、0〜25モル%が好ましく、より好ましくは3〜20モル%、更に好ましくは5〜15モル%である。
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。具体例中、RxはH,CH,CHOH,またはCFを表す。
Figure 2010224066
(A)成分の樹脂は、更に、脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を有してもよい。これにより液浸露光時にレジスト膜から液浸液への低分子成分の溶出が低減できる。このような繰り返し単位として、例えば1−アダマンチル(メタ)アクリ
レート、ジアマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートによる繰り返し単位などが挙げられる。
以下に脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。式中、Raは、−H、−CH3、−CH2OH、又は−CF3を表す。
Figure 2010224066
脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、0〜40モル%が好ましく、より好ましくは0〜20モル%である。
(A)成分の樹脂は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を有することができる。
このような繰り返し構造単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、(A)成分の樹脂に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
(A)成分の樹脂において、各繰り返し構造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物が、ArF露光用ポジ型感光性組成物であるとき、ArF光への透明性の点から(A)成分の樹脂は芳香族基を有さないことが好ましい。
また、樹脂(A)は、後述する疎水性樹脂(C)との相溶性の観点から、フッ素原子および珪素原子を含有しないことが好ましい。
(A)成分の樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種および開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。より好ましくは本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃である。
(A)成分の樹脂の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、より好ましくは2,000〜20,000、更により好ましくは3,000〜15,000、特に好ましくは3,000〜10,000である。重量平均分子量を、1,000〜200,000とすることにより、耐熱性やドライエッチング耐性の劣化を防ぐことができ、且つ現像性が劣化したり、粘度が高くなって製膜性が劣化することを防ぐことができる。
分散度(分子量分布)は、通常1〜3であり、好ましくは1〜2.6、更に好ましくは1〜2、特に好ましくは1.4〜1.7の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、且つレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
また、本発明の(A)成分の樹脂は、その樹脂中に含まれるモノマー成分が上記樹脂全体に対して1.0質量%以下である。好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。またモノマー成分を完全に排除する過度の精製工程は、製造適性を鑑みた場合適切ではなく、モノマー成分は0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上残存していることが好ましい。樹脂中のモノマー成分量は、樹脂の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析できる。1.0質量%をこえると、焦点深度幅特性(DOF)の劣化が著しく、レジストパターン形成時に、焦点ズレによる許容幅が小さくなる傾向がある。
樹脂中の残存モノマー量は以下のようにして測定することができる。
残存モノマーとして樹脂に含まれる各原料モノマーについて高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて検量線を作成し、THFなどの溶媒に溶解させた該当樹脂について、HPLC測定を行い、得られたピーク面積と各モノマーの検量線から残存モノマー量を算出する。HPLCの条件としては、例えば、溶離溶液として、THF/バッファー溶液(リン酸/トリエチルアミン0.2質量%水溶液)の容量比50/50溶液を用い、検出波長を210nmとする。
モノマー成分は、樹脂製造時の未反応モノマーであり、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等により除去できる。これらの精製法の内、製造適性の観点から重合反応後の反応液を貧溶媒に添加して粉体を得る再沈法が好ましく、再沈工程により得られた粉体をさらに貧溶媒に添加して洗浄を行うリスラリー工程を用いる精製法が、さらに好ましい。
再沈法に用いる貧溶媒としては、ヘプタンと酢酸エチルの混合溶媒、メタノールと水の混合溶媒が好ましく、比率(容量比)としてはヘプタン/酢酸エチルが6/4〜9/1の範囲、メタノール/水が10/0〜7/3の範囲で用いるのが特に好ましい。
モノマー成分の内、特に性能劣化の程度が大きい成分は、前述の酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基を有するモノマー及びラクトン基を有するモノマーであり、特に影響が大きいモノマー成分はラクトン基を有するモノマーであり、一般式(1)で表されるラクトン構造を有するモノマーである。
ラクトン基を有するモノマー成分は極性が高く一般的に溶媒溶解性が低いために残存しやすいため、特に樹脂中の残存量を管理する必要がある。その中でも影響が大きいモノマー成分は、以下の一般式(2)で表されるモノマー成分であり、一般式(2)で表されるモノマーが、(A)成分の樹脂中0.7質量%以下であることが好ましい。
Figure 2010224066
R、A、R、Z、L、nは前述と同義である。
具体的には、以下の構造が挙げられる。
Figure 2010224066
前記一般式(1)で表される構造を有する繰り返し単位(好ましくは一般式(1−1)又は(1−2)で表される繰り返し単位)の含有量が、樹脂中の全繰り返し単位に対し10〜55モル%であり、且つ該樹脂中に含まれるモノマー成分の内、以下一般式(2)で表されるモノマーが0.7質量%以下であることが特に好ましい。
本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物において、(A)成分の樹脂が、組成物全体中にしめる配合量は、全固形分中50〜99.9質量%が好ましく、より好ましくは60〜99.0質量%である。
また、本発明において、(A)成分の樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
(B)活性光線又は放射線の照射により、酸を発生する化合物
本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物(以降、単に、「組成物」ともいう)は、活性光線又は放射線の照射により、酸を発生する化合物を含有する。
そのような光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号明細書、独国特許第3914407号明細書、特開昭63−26653号公報、特開昭55−164824号公報、特開昭62−69263号公報、特開昭63−146038号公報、特開昭63−163452号公報、特開昭62−153853号公報、特開昭63−
146029号公報等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号明細書、欧州特許第126,712号明細書等に
記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
酸発生剤の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2010224066
上記一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1
〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表す。
-としての非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
脂肪族スルホン酸アニオンにおける脂肪族部位は、アルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボルニル基等を挙げることができる。
芳香族スルホン酸アニオンにおける芳香族基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルイミノスルホニル基(好ましくは炭素数2〜15)、アリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数6〜20)、アルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数7〜20)、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数10〜20)、アルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数5〜20)、シクロアルキルアルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数8〜20)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基としてさらにアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族部位としては、脂肪族スルホン酸アニオンおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができる。
芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のアリール基を挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルブチル基等を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有していてもよい。脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えば、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基の置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基等を挙げることができ、フッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
-の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換された脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。非求核性アニオンとして、より好ましくは炭素数4〜8のパーフロロ脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、更により好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。
またZ-の非求核性アニオンとしては下記一般式(Xa)または一般式(Xb)で表される構造であってもよい。
Figure 2010224066
一般式(Xa)中、Rは、水素原子又は有機基を表し、好ましくは、炭素数1〜40の有機基であり、より好ましくは、炭素数3〜20の有機基であり、下記式(XI)で表される有機基であることが最も好ましい。
Rの有機基としては、炭素原子を1つ以上有していればよく、好ましくは、一般式(Xa)に示すエステル結合における酸素原子と結合する原子が炭素原子であり、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ラクトン構造を有する基が挙げられ、鎖中に、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。また、これらを相互に置換基として有していてもよく、水酸基、アシル基、アシルオキシ基、オキシ基(=O)、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。
−(CH2−Rc−(Y) 式(XI)
式(XI)中、Rcは、環状エーテル、環状チオエーテル、環状ケトン、環状炭酸エステル、ラクトン、ラクタム構造を含んでも良い炭素数3〜30の単環または多環の環状有機基を表す。Yは、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、炭素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアシル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜10のアシルオキシ基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル基を表す。m=0〜6であり、複数Yが存在する場合、互いに同一でも異なっても良い。n=0〜10である。
式(XI)で表されるR基を構成する炭素原子の総数は好ましくは40以下である。
n=0〜3であり、Rcが7〜16の単環または多環の環状有機基であることが好ましい。
Figure 2010224066
一般式(Xb)中、Rは、水素原子又は多環式骨格を有さない有機基を表し、好ましくは、水素原子または多環式骨格を有さない炭素数1〜40の有機基であり、より好ましくは、水素原子または多環式骨格を有さない炭素数3〜20の有機基である。またRは互いに異なっていてもよく、互いに結合し環を形成していてもよい。Rの有機基としては、炭素原子を1つ以上有していればよく、好ましくは、一般式(Xb)に示すアミド結合における窒素原子と結合する原子が炭素原子であり、例えば、多環式骨格を有さないアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ラクトン構造を有する基が挙げられ、鎖中に、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。また、これらを相互に置換基として有していてもよく、水酸基、アシル基、アシルオキシ基、オキシ基(=O)、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。
一般式(Xa)および、一般式(Xb)で表される非求核性アニオン部位の分子量は、一般的には300〜1000であり、400〜800が好ましく、500〜700がさらに好ましい。
また、Z-は、下記一般式(Xc)で表される酸に対応するアニオンであることも好ましい。
Figure 2010224066
一般式(Xc)において、R1〜R8は各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子または水酸基を表す。Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アシル基、−SORsを表す。Aはヘテロ原子を含む2価の連結基または単結合を表す。Rsはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。m1〜m4は各々独立に0〜12の整数を表す。但し、m3+m4≧1である。m5は1〜3の整数を表す。m1〜m5のいずれかが2以上のときに複数となるR1〜R8、又はAは、各々、同一でも異なっていてもよい。
ここでアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基は置換基としてフッ素原子を有していてもよい。
Aのヘテロ原子を含む2価の連結基としてはとしては酸素原子、−CO−、−CONR−、−SO2NR−、−CONRCO−、−SO2NRCO−、−SO2NRSO2−、または−OCONR−が挙げられる。ここでRは水素原子またはアルキル基、シクロアルキル基を表す。
1〜R8は各々独立に、水素原子、パーフルオロアルキル基、フッ素原子が好ましく、
パーフルオロアルキル基、フッ素原子がさらに好ましい。Aは単結合または酸素原子であることが好ましい。R9は−CORxで表されるアシル基であることが好ましい。Rxはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表し、シクロアルキル基、アリール基であることが好ましい。一般式(Xc)において、SOHの隣の炭素原子がフッ素原子またはトリフルオロメチル基で置換されていることが好ましい。
上記一般式(Xc)で表される構造を有する酸を発生する化合物としては、下記一般式(1−A)で表される構造であることが好ましい。
Figure 2010224066
一般式(1−A)において、R1〜R、A、及びm1〜m5は、各々、一般式(Xc)におけるR1〜R、A、及びm1〜m5と同義であり、Mは、上述したような有機対カチオンを表し、ヨードニウムまたはスルホニウムイオンであることが好ましく、スルホニウムイオンであることが特に好ましい。
一般式(Xc)で表される酸としては下記一般式(1−B)〜(1−D)で表される構造であることがより好ましい。
Figure 2010224066
一般式(1−B)〜(1−D)において、Rは一般式(Xc)におけるRと同義であり、m5は0〜2の整数を表す。
一般式(Xc)で表される酸を発生する化合物としては、下記一般式(1−E)〜(1−G)で表される構造であることが特に好ましい。
Figure 2010224066
一般式(1−E)〜(1−G)において、R及びMは上記一般式(1−A)におけるR及びMと同義である。
以下に、光酸発生剤の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。なお、下記具体例中、M+は上記有機対カチオンを表す。
Figure 2010224066

Figure 2010224066
Figure 2010224066

201、R202及びR203としての有機基としては、例えば、後述する化合物(ZI−1
)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基を挙げることができる。
尚、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくとも1つが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくとも一つと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、及び(ZI−3)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとす
る化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201
〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。アリールスルホニウム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐アルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
また、(ZI)成分として、カチオンが、下記一般式(ZI−1a)で表されるカチオンを有する化合物(ZI−1a)も好ましい。
Figure 2010224066
一般式(ZI−1a)中、
13は水素原子、フッ素原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、またはアルコキシカルボニル基を表す。
14は複数存在する場合は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基を表す。
15は各々独立して、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。2個のR15が互いに結合して環を形成してもよい。
lは0〜2の整数を表す。
rは0〜10の整数を表す。
一般式(ZI−1a)において、R13、R14及びR15のアルキル基としては、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができる。これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基、n−ブチル基、t−ブチル基等が好ましい。
13、R14及びR15のシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、シクロオクチル、シクロドデカニル、シクロベンテニル、シクロヘキセニル、シクロオクタジエニル等があげられ、特にシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチルが好ましい。
13及びR14のアルコキシ基としては、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等を挙げることができる。これらのアルコキシ基のうち、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等が好ましい。
13のアルコキシカルボニル基としては、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数2〜11のものが好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基等を挙げることができる。これらのアルコキシカルボニル基のうち、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基等が好ましい。
14のアルキルスルホニル基およびシクロアルキルスルホニル基としては、直鎖状、分岐状、環状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましく、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、tert−ブタンスルホニル基、n−ペンタンスルホニル基、ネオペンタンスルホニル基、n−ヘキサンスルホニル基、n−ヘプタンスルホニル基、n−オクタンスルホニル基、2−エ
チルヘキサンスルホニル基n−ノナンスルホニル基、n−デカンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等を挙げることができる。これらのアルキルスルホニル基のうちメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等が好ましい。
rとしては、0〜2が好ましい。
上記各基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシ基等を挙げることができる。
前記アルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシアルキル基等を挙げることができる。
また、前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
前記アルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
2個のR15が互いに結合して形成して環構造を形成することが好ましく、環構造としては、一般式(ZI−1a)中の硫黄原子と共に5員又は6員の環、特に好ましくは5員の環(即ち、テトラヒドロチオフェン環)を形成する基が望ましい。
一般式(ZI−1a)におけるR15としては、メチル基、エチル基、2個のR15が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基等が好ましい。
以下に一般式(ZI−1a)で表されるカチオンの好ましい具体例を示す。
Figure 2010224066
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜1
0の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくは2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基を挙げることができる。シクロアルキル基として、より好ましくは、2−オキソシクロアルキル基を挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 2010224066
一般式(ZI−3)に於いて、
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
x及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。R1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRxとRyが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
Zc-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZ-と同様の非求核性アニオンを挙げることができる。
1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は
分岐ペンチル基)を挙げることができ、シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
好ましくは、R1c〜R5cの内のいずれかが直鎖又は分岐アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐もしくは環状アルコキシ基であり、更に好ましくは、R1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
x及びRyとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、R1c〜R7cおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができ、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基がより好ましい。
2−オキソアルキル基及び2−オキソシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cおけると同様のアルコキシ基を挙げることができる。
x及びRyは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基又はシクロアルキル基である。
一般式(ZII)及び(ZIII)中、
204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。
204〜R207におけるアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよい置
換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZ-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
酸発生剤として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2010224066
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。R208、R209及びR210は、各々
独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
酸発生剤の内でより好ましくは、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物である。
また、酸発生剤として、スルホン酸基又はイミド基を1つ有する酸を発生する化合物が好ましく、さらに好ましくは1価のパーフルオロアルカンスルホン酸を発生する化合物、または1価のフッ素原子またはフッ素原子を含有する基で置換された芳香族スルホン酸を発生する化合物、または1価のフッ素原子またはフッ素原子を含有する基で置換されたイミド酸を発生する化合物であり、更により好ましくは、フッ化置換アルカンスルホン酸、フッ素置換ベンゼンスルホン酸、フッ素置換イミド酸又はフッ素置換メチド酸のスルホニウム塩である。使用可能な酸発生剤は、発生した酸のpKaがpKa=−1以下のフッ化置換アルカンスルホン酸、フッ化置換ベンゼンスルホン酸、フッ化置換イミド酸であることが特に好ましく、感度が向上する。
酸発生剤の中で、特に好ましい例を以下に挙げる。
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066

Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
上記一般式(ZI−1a)で表されるカチオンを有する化合物(ZI−1a)としては、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。
Figure 2010224066
Figure 2010224066
Figure 2010224066
酸発生剤は、1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。 酸発生剤の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物中の含有率は、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の全固形分を基準として、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
(液浸露光)
本発明の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物は、活性光線又は放射線の照射時に感活性光線性または感放射線性膜とレンズの間に空気よりも屈折率の高い液体(液浸媒体)を満たして露光を行う、液浸露光によるパターン形成にも好適に用いることができる。これにより解像性を高めることができる。用いる液浸媒体としては空気よりも屈折率の高い液体であればいずれのものでも用いることができるが好ましくは純水である。
液浸露光する際に使用する液浸液について、以下に説明する。
液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ感活性光線性または感放射線性膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう、屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー(波長;193nm)である場合には、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。
また、さらに屈折率が向上できるという点で屈折率1.5以上の媒体を用いることもできる。この媒体は、水溶液でもよく有機溶剤でもよい。
液浸液として水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させるために、ウェハ上の感活性光線性または感放射線性膜を溶解させず、且つレンズ素子の下面の光学コートに対する影響が無視できる添加剤(液体)を僅かな割合で添加しても良い。その添加剤としては水とほぼ等しい屈折率を有する脂肪族系のアルコールが好ましく、具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。水とほぼ等しい屈折率を有するアルコールを添加することにより、水中のアルコール成分が蒸発して含有濃度が変化しても、液体全体としての屈折率変化を極めて小さくできるといった利点が得られる。一方で、193nm光に対して不透明な物質や屈折率が水と大きく異なる不純物が混入した場合、感活性光線性または感放射線性膜上に投影される光学像の歪みを招くため、使用する水としては、蒸留水が好ましい。更にイオン交換フィルター等を通して濾過を行った純水を用いてもよい。
水の電気抵抗は、18.3MQcm以上であることが望ましく、TOC(有機物濃度)
は20ppb以下であることが望ましく、脱気処理をしていることが望ましい。
また、液浸液の屈折率を高めることにより、リソグラフィー性能を高めることが可能である。このような観点から、屈折率を高めるような添加剤を水に加えたり、水の代わりに重水(D2O)を用いてもよい。
液浸媒体を介して露光する場合には、本発明の組成物に、必要に応じてさらに疎水性樹脂(C)を添加することができる。これにより、感活性光線性または感放射線性膜の表層に疎水性樹脂(C)が偏在化し、液浸媒体が水の場合、該膜とした際の水に対する膜表面の後退接触角を向上させ、液浸水追随性を向上させることができる。疎水性樹脂(C)としては、表面の後退接触角が添加することにより向上する樹脂であれば何でもよいが、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂であることが好ましい。膜の後退接触角は60°〜90°が好ましく、更に好ましくは70°以上である。
添加量は、該膜の後退接触角が前記範囲になるよう適宜調整して使用できるが、組成物の全固形分を基準として、0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%である。疎水性樹脂(C)は前述のように界面に遍在するものであるが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくても良い。
後退接触角とは、液滴-基板界面での接触線が後退する際に測定される接触角であり、動的な状態での液滴の移動しやすさをシミュレートする際に有用であることが一般に知られている。簡易的には、針先端から吐出した液滴を基板上に着滴させた後、その液滴を再び針へと吸い込んだときの、液滴の界面が後退するときの接触角として定義でき、一般に拡張収縮法と呼ばれる接触角の測定方法を用いて測定することができる。
液浸露光工程に於いては、露光ヘッドが高速でウェハ上をスキャンし露光パターンを形成していく動きに追随して、液浸液がウェハ上を動く必要があるので、動的な状態に於ける該膜に対する液浸液の接触角が重要になり、液滴が残存することなく、露光ヘッドの高速なスキャンに追随する性能がレジストには求められる。
疎水性樹脂(C)に於けるフッ素原子又は珪素原子は、樹脂の主鎖中に有していても、側鎖に置換していてもよい。
疎水性樹脂(C)は、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、または、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環または多環のシクロアルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、または、フッ素原子を有するアリール基として、好ましくは、下記一般式(F2)〜(F4)で表される基を挙げることができるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2010224066
一般式(F2)〜(F4)中、
57〜R68は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64およびR65〜R68の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることがさらに好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(F2)で表される基の具体例としては、例えば、p−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5-ジ(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。
一般式(F3)で表される基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基が好ましく、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が更に好ましい。
一般式(F4)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CF32OH、−C(C252OH、−C(CF3)(CH3)OH、−CH(CF3)OH等が挙げられ、−C(CF32OHが好ましい。
以下、フッ素原子を有する繰り返し単位の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
具体例中、X1は、水素原子、−CH3、−F又は−CF3を表す。
2は、−F又は−CF3を表す。
Figure 2010224066
疎水性樹脂(C)は、珪素原子を有する部分構造として、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)、または環状シロキサン構造を有する樹脂であることが好ましい。
アルキルシリル構造、または環状シロキサン構造としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
Figure 2010224066
一般式(CS−1)〜(CS−3)に於いて、
12〜R26は、各々独立に、直鎖もしくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)またはシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、フェニレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、またはウレイレン基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
nは、1〜5の整数を表す。
以下、一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基を有する繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。なお、具体例中、X1は、水素原子、−CH3、−F又は−CF3を表す。
Figure 2010224066
更に、疎水性樹脂(C)は、下記(x)〜(z)の群から選ばれる基を少なくとも1つを有していてもよい。
(x)アルカリ可溶性基、
(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基、
(z)酸の作用により分解する基。
(x)アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボン酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホンイミド基、ビス(カルボニル)メチレン基が挙げられる。
アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接アルカリ可溶性基が結合している繰り返し単
位、あるいは連結基を介して樹脂の主鎖にアルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位などが挙げられ、さらにはアルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入することもでき、いずれの場合も好ましい。
アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂中の全繰り返し単位に対し、1〜50モル%が好ましく、より好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜20モル%である。
アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2010224066
(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基としては、例えば、ラクトン構造を有する基、酸無水物基、酸イミド基などが挙げられ、好ましくはラクトン構造を有する基である。
アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルによる繰り返し単位のように、樹脂の主鎖にアルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)が結合している繰り返し単位、あるいはアルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましい。
アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂中の全繰り返し単位に対し、1〜40モル%が好ましく、より好ましくは3〜30モル%、更に好ましくは5〜15モル%である。
アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位の具体例としては、(A)成分の樹脂で挙げたラクトン構造を有する繰り返し単位と同様のものを挙げることができる。
疎水性樹脂(C)に於ける、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位は、(A)成分の樹脂で挙げた酸分解性基を有する繰り返し単位と同様のものが挙げられる。疎水性樹脂(C)に於ける、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂中の全繰り返し単位に対し、1〜80モル%が好ましく、より好ましくは10〜80モル%、更に好ましくは20〜60モル%である。
疎水性樹脂(C)は、更に、下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有していてもよい。
Figure 2010224066
一般式(III)に於いて、
4は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基を有する基を表す。
6は、単結合又は2価の連結基を表す。
一般式(III)に於ける、R4のアルキル基は、炭素数3〜20の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
アルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましい。
シクロアルケニル基は、炭素数3〜20のシクロアルケニル基が好ましい。
6の2価の連結基は、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜5)、オキシ基が好ましい。
疎水性樹脂(C)がフッ素原子を有する場合、フッ素原子の含有量は、疎水性樹脂(C)の分子量に対し、5〜80質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい。また、フッ素原子を含む繰り返し単位が、疎水性樹脂(C)中10〜100質量%であることが好ましく、30〜100質量%であることがより好ましい。
疎水性樹脂(C)が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、疎水性樹脂(C)の分子量に対し、2〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位は、疎水性樹脂(C)中10〜100質量%であることが好ましく、20〜100質量%であることがより好ましい。
疎水性樹脂(C)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜100,000で、より好ましくは1,000〜50,000、更により好ましくは2,000〜15,000である。
疎水性樹脂(C)は、(A)成分の樹脂同様、金属等の不純物が少ないのは当然のことながら、残留単量体やオリゴマー成分が0〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0〜5質量%、0〜1質量%が更により好ましい。それにより、液中異物や感度等の経時変化のない組成物が得られる。また、解像度、パターン形状、パターンの側壁、ラフネスなどの点から、分子量分布(Mw/Mn、分散度ともいう)は、1〜5の範囲が好ましく、より好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2の範囲である。
疎水性樹脂(C)は、各種市販品を利用することもできるし、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種および開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。より好ましくは本発明の組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは30〜50質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃である。
反応終了後、室温まで放冷し、精製する。精製は、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留単量体やオリゴマー成分を除去する液々抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、樹脂溶液を貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈澱法やろ別した樹脂スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等の通常の方法を適用できる。たとえば、上記樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒(貧溶媒)を、該反応溶液の10倍以下の体積量、好ましくは10〜5倍の体積量で、接触させることにより樹脂を固体として析出させる。
ポリマー溶液からの沈殿又は再沈殿操作の際に用いる溶媒(沈殿又は再沈殿溶媒)としては、該ポリマーの貧溶媒であればよく、ポリマーの種類に応じて、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ニトロ化合物、エーテル、ケトン、エステル、カーボネート、アルコール、カルボン酸、水、これらの溶媒を含む混合溶媒等の中から適宜選択して使用できる。これらの中でも、沈殿又は再沈殿溶媒として、少なくともアルコール(特に、メタノールなど)または水を含む溶媒が好ましい。
沈殿又は再沈殿溶媒の使用量は、効率や収率等を考慮して適宜選択できるが、一般には、ポリマー溶液100質量部に対して、100〜10000質量部、好ましくは200〜2000質量部、さらに好ましくは300〜1000質量部である。
沈殿又は再沈殿する際の温度としては、効率や操作性を考慮して適宜選択できるが、通常0〜50℃程度、好ましくは室温付近(例えば20〜35℃程度)である。沈殿又は再沈殿操作は、攪拌槽などの慣用の混合容器を用い、バッチ式、連続式等の公知の方法により行うことができる。
沈殿又は再沈殿したポリマーは、通常、濾過、遠心分離等の慣用の固液分離に付し、乾燥して使用に供される。濾過は、耐溶剤性の濾材を用い、好ましくは加圧下で行われる。乾燥は、常圧又は減圧下(好ましくは減圧下)、30〜100℃程度、好ましくは30〜50℃程度の温度で行われる。
尚、一度、樹脂を析出させて、分離した後に、再び溶媒に溶解させ、該樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒と接触させてもよい。即ち、上記ラジカル重合反応終了後、該ポリマーが難溶あるいは不溶の溶媒を接触させ、樹脂を析出させ(工程a)、樹脂を溶液から分離し(工程b)、改めて溶媒に溶解させ樹脂溶液Aを調製(工程c)、その後、該樹脂溶液Aに、該樹脂が難溶あるいは不溶の溶媒を、樹脂溶液Aの10倍未満の体積量(好ましくは5倍以下の体積量)で、接触させることにより樹脂固体を析出させ(工程d)、析出した樹脂を分離する(工程e)ことを含む方法でもよい。
以下に疎水性樹脂(C)の具体例を示す。また、下記表1に、各樹脂における繰り返し単位のモル比(各繰り返し単位と左から順に対応)、重量平均分子量、分散度を示す。
Figure 2010224066

Figure 2010224066

Figure 2010224066
Figure 2010224066
本発明の感活性光線又は感放射線樹脂組成物によるレジスト膜と液浸液との間には、レジスト膜を直接、液浸液に接触させないために、液浸液難溶性膜(以下、「トップコート」ともいう)を設けてもよい。トップコートに必要な機能としては、レジスト上層部への塗布適性、放射線、特に193nmに対する透明性、液浸液難溶性である。トップコートは、レジストと混合せず、さらにレジスト上層に均一に塗布できることが好ましい。
トップコートは、193nm透明性という観点からは、芳香族を豊富に含有しないポリマーが好ましく、具体的には、炭化水素ポリマー、アクリル酸エステルポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、シリコン含有ポリマー、フッ素含有ポリマーなどが挙げられる。前述の疎水性樹脂(C)はトップコートとしても好適なものである。トップコートから液浸液へ不純物が溶出すると光学レンズを汚染するという観点からは、トップコートに含まれるポリマーの残留モノマー成分は少ない方が好ましい。
トップコートを剥離する際は、現像液を使用してもよいし、別途剥離剤を使用してもよい。剥離剤としては、レジスト膜への浸透が小さい溶剤が好ましい。剥離工程がレジスト膜の現像処理工程と同時にできるという点では、アルカリ現像液により剥離できることが好ましい。アルカリ現像液で剥離するという観点からは、トップコートは酸性が好ましいが、レジスト膜との非インターミクス性の観点から、中性であってもアルカリ性であってもよい。
トップコートと液浸液との間には屈折率の差がない方が、解像力が向上する。ArFエキシマレーザー(波長:193nm)において、液浸液として水を用いる場合には、Ar
F液浸露光用トップコートは、液浸液の屈折率に近いことが好ましい。屈折率を液浸液に近くするという観点からは、トップコート中にフッ素原子を有することが好ましい。また、透明性・屈折率の観点から薄膜の方が好ましい。
トップコートは、レジスト膜と混合せず、さらに液浸液とも混合しないことが好ましい。この観点から、液浸液が水の場合には、トップコートに使用される溶剤は、ポジ型レジスト組成物に使用される溶媒に難溶で、かつ非水溶性の媒体であることが好ましい。さらに、液浸液が有機溶剤である場合には、トップコートは水溶性であっても非水溶性であってもよい。
溶剤
前記各成分を溶解させて本発明の組成物を調製する際に使用することができる溶剤としては、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を含有しても良いモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、ピルビン酸アルキル等の有機溶剤を挙げることができる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA:1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが好ましく挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME:1−メトキシ−2−プロパノール)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げられる。
乳酸アルキルエステルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルを好ましく挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチルを好ましく挙げられる。
環状ラクトンとしては、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−オクタノイックラクトン、α−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンが好ましく挙げられる。
環を含有しても良いモノケトン化合物としては、例えば、2−ブタノン、3−メチルブタノン、ピナコロン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−メチル−3−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、5−メチル−3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、
2−ノナノン、3−ノナノン、5−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、、4−デカノン、5−ヘキセン−2−オン、3−ペンテン−2−オン、シクロペンタノン、2−メチルシクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、2,2−ジメチルシクロペンタノン、2,4,4−トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2,2−ジメチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、2−メチルシクロヘプタノン、3−メチルシクロヘプタノンが好ましく挙げられる。
アルキレンカーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートが好ましく挙げられる。
アルコキシ酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、酢酸−3−メトキシ−3−メチルブチル、酢酸−1−メトキシ−2−プロピルが好ましく挙げられる。
ピルビン酸アルキルとしては、例えば、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピルが好ましく挙げられる。
好ましく使用できる溶剤としては、常温常圧下で、沸点130℃以上の溶剤が挙げられる。具体的には、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、プロピレンカーボネートが挙げられる。
本発明に於いては、上記溶剤を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、有機溶剤として構造中に水酸基を含有する溶剤と、水酸基を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤を使用してもよい。
水酸基を含有する溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好ましい。
水酸基を含有しない溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンが最も好ましい。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する2種類以上の混合溶剤であることが好ましい。
塩基性化合物
本発明の組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
Figure 2010224066
一般式(A)〜(E)中、
200 、R201及びR202 は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ま
しくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、または炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
203 、R204、R205及びR206は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
これら一般式(A)〜(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジン等を挙げることができ、更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンゾイミダゾール等が挙げられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカー7−エン等が挙げられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはテトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシド等が挙げられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタンー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等が挙げられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
好ましい塩基性化合物として、更に、フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物及びスルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物を挙げることができる。
アミン化合物は、1級、2級、3級のアミン化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアミン化合物が好ましい。アミン化合物は、3級アミン化合物であることがより好ましい。アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アミン化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物は、1級、2級、3級、4級のアンモニウム塩化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアンモニウム塩化合物が好ましい。アンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アンモニウム塩化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。 アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハロゲン原子、スルホネート、ボレート、フォスフェート等が挙げられるが、中でもハロゲン原子、スルホネートが好ましい。ハロゲン原子としてはクロライド、ブロマイド、アイオダイドが特に好ましく、スルホネートとしては、炭素数1〜20の有機スルホネートが特に好ましい。有機スルホネートとしては、炭素数1〜20のアルキルスルホネート、アリールスルホネートが挙げられる。アルキルスルホネートのアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては例えばフッ素、塩素、臭素、アルコキシ基、アシル基、アリール基等が挙げられる。アルキルスルホネート
として、具体的にはメタンスルホネート、エタンスルホネート、ブタンスルホネート、ヘキサンスルホネート、オクタンスルホネート、ベンジルスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等が挙げられる。アリールスルホネートのアリール基としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が挙げられる。ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環は置換基を有していてもよく、置換基としては炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基が好ましい。直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロアルキル基として、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル等が挙げられる。他の置換基としては炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物とは、アミン化合物又はアンモニウム塩化合物のアルキル基の窒素原子と反対側の末端にフェノキシ基を有するものである。フェノキシ基は、置換基を有していてもよい。フェノキシ基の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、アリール基、アラルキル基、アシロキシ基、アリールオキシ基等が挙げられる。置換基の置換位は、2〜6位のいずれであってもよい。置換基の数は、1〜5の範囲で何れであってもよい。
フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
スルホン酸エステル基を有するアミン化合物、スルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物に於ける、スルホン酸エステル基としては、アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキル基スルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルのいずれであっても良く、アルキルスルホン酸エステルの場合にアルキル基は炭素数1〜20、シクロアルキルスルホン酸エステルの場合にシクロアルキル基は炭素数3〜20、アリールスルホン酸エステルの場合にアリール基は炭素数6〜12が好ましい。アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルは置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基が好ましい。
スルホン酸エステル基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
塩基性化合物の使用量は、本発明の組成物の全固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
酸発生剤と塩基性化合物の組成物中の使用割合は、酸発生剤/塩基性化合物(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのパターンの太りによる解像度の低下抑制の
点から300以下が好ましい。酸発生剤/塩基性化合物(モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
界面活性剤
感活性光線性または感放射線性樹脂組成物は、更に界面活性剤を含有することが好ましく、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することがより好ましい。
本発明の組成物が上記界面活性剤を含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤として、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の[0276]に記載の界面活性剤が挙げられ、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431、4430(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、GF−300、GF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製)、エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、352、EF801、EF802、EF601((株)ジェムコ製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520(OMNOVA社製)、FTX−204G、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218D、222D((株)ネオス製)等である。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレー
ト(又はメタクリレート)との共重合体、C37基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体等を挙げることができる。
また、本発明では、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の[0280]に記載の、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。
これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また、いくつかの組み合わせで使用してもよい。
界面活性剤の使用量は、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
カルボン酸オニウム塩
本発明における組成物は、カルボン酸オニウム塩を含有しても良い。カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸スルホニウム塩、カルボン酸ヨードニウム塩、カルボン酸アンモニウム塩などを挙げることができる。特に、カルボン酸オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩が好ましい。更に、本発明のカルボン酸オニウム塩のカルボキシレート残基が芳香族基、炭素−炭素2重結合を含有しないことが好ましい。特に好ましいアニオン部としては、炭素数1〜30の直鎖、分岐、単環または多環環状アルキルカルボン酸アニオンが好ましい。さらに好ましくはこれらのアルキル基の一部または全てがフッ素置換されたカルボン酸のアニオンが好ましい。アルキル鎖中に酸素原子を含んでいても良い。これにより220nm以下の光に対する透明性が確保され、感度、解像力が向上し、疎密依存性、露光マージンが改良される。
フッ素置換されたカルボン酸のアニオンとしては、フロロ酢酸、ジフロロ酢酸、トリフロロ酢酸、ペンタフロロプロピオン酸、ヘプタフロロ酪酸、ノナフロロペンタン酸、パーフロロドデカン酸、パーフロロトリデカン酸、パーフロロシクロヘキサンカルボン酸、2,2−ビストリフロロメチルプロピオン酸のアニオン等が挙げられる。
これらのカルボン酸オニウム塩は、スルホニウムヒドロキシド、ヨードニウムヒドロキシド、アンモニウムヒドロキシドとカルボン酸を適当な溶剤中酸化銀と反応させることによって合成できる。
カルボン酸オニウム塩の組成物中の含量は、組成物の全固形分に対し、一般的には0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物
酸の作用により分解してアルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の溶解阻止化合物(以下、「溶解阻止化合物」ともいう)としては、220nm以下の透過性を低下させないため、Proceeding of SPIE, 2724,355 (1996)に記載されている酸分解性基を含むコール酸誘導体の様な、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。酸分解性基、脂環式構造としては、(A)成分の樹脂のところで説明したものと同様のものが挙げられる。
本発明の組成物をKrFエキシマレーザーで露光するか、或いは電子線で照射する場合
には、フェノール化合物のフェノール性水酸基を酸分解基で置換した構造を含有するものが好ましい。フェノール化合物としてはフェノール骨格を1〜9個含有するものが好ましく、さらに好ましくは2〜6個含有するものである。
本発明における溶解阻止化合物の分子量は、3000以下であり、好ましくは300〜3000、更に好ましくは500〜2500である。
溶解阻止化合物の添加量は、本発明の組成物の全固形分に対し、好ましくは3〜50質量%であり、より好ましくは5〜40質量%である。
以下に溶解阻止化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2010224066
その他の添加剤
本発明の組成物には、必要に応じてさらに染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物(例えば、分子量1000以下のフェノール化合物、カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物)等を含有させることができる。
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938号、特開平2−28531号、米国特許第4,916,210、欧州特許第219294等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
パターン形成方法
本発明の組成物は、解像力向上の観点から、膜厚30〜250nmで使用されることが好ましく、より好ましくは、膜厚30〜200nmで使用されることが好ましい。 組成物中の固形分濃度を適切な範囲に設定して適度な粘度をもたせ、塗布性、製膜性を向上させることにより、このような膜厚とすることができる。
組成物中の全固形分濃度は、一般的には1〜10質量%、より好ましくは1〜8.0質量%、さらに好ましくは1.0〜6.0質量%である。
本発明の組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、フィルター濾過した後、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。フィルター濾過に用いるフィルターのポアサイズは0.1ミクロン以下、より好ましくは0.05ミクロン以下、更に好ましくは0.03ミクロン以下のポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、ナイロン製のものが好ましい。
例えば、本発明の組成物を、精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シ
リコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布、乾燥し、膜を形成する。
当該膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、好ましくはベーク(加熱)を行い、現像、リンスする。これにより良好なパターンを得ることができる。
活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、極紫外光、X線、電子線等を挙げることができるが、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下、特に好ましくは1〜200nmの波長の遠紫外光、具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等であり、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(13nm)、電子ビームが好ましい。
当該膜を形成する前に、基板上に予め反射防止膜を塗設してもよい。
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
現像工程では、アルカリ現像液を次のように用いる。アルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
さらに、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
さらに、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
リンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
また、現像処理または、リンス処理の後に、パターン上に付着している現像液またはリンス液を超臨界流体により除去する処理を行うことができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
合成例1(ポリマー(1)の合成)
窒素気流下シクロヘキサノン25.5gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに下記化合物を左から順に6.04g、1.25g、2.71g、2.60g、重合開始剤V-601(和光純薬工業(株)製、0.798g)をシクロヘキサノン46gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン420g/酢酸エチル180gの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取した。さらにヘキサン350g/酢酸エチル150gでリスラリー洗浄を行い、乾燥することで、ポリマー(1)10gが得られた。得られたポリマー(1)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で9570、分散度(Mw/Mn)は、1.7であった。また、樹脂中の残存モノマー量は樹脂全量に対し、0.36質量%(左のモノマーから、0.24質量%、0.04質量%、0.01質量%、0.07質量%)であった。
Figure 2010224066
なお、樹脂中の残存モノマー量は以下のようにして測定した。
残存モノマーとして樹脂に含まれる各原料モノマーについて高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて検量線を作成し、THFに溶解させた該当樹脂について、HPLC測定を行い、得られたピーク面積と各モノマーの検量線から残存モノマー量を算出した。
HPLCにおいて、溶離溶液として、THF/バッファー溶液(リン酸/トリエチルアミン0.2質量%水溶液)の容量比50/50溶液を用い、検出波長は210nmとした。
以降の樹脂についても同様にして測定した。
合成例2(ポリマー(2)の合成)
窒素気流下シクロヘキサノン25.5gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに下記化合物を左から順に6.04g、1.25g、2.71g、2.60g、重合開始剤V-601(和光純薬工業(株)製、0.798g)をシクロヘキサノン46gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン500g/酢酸エチル100gの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取した。さらにヘキサン475g/酢酸エチル25gでリスラリー洗浄を行い、乾燥することで、ポリマー(2)10gが得られた。得られたポリマー(2)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で9340、分散度(Mw/Mn)は、1.8であった。また、樹脂中の残存モノマー量は樹脂全量に対し、0.94質量%(左のモノマーから、0.81質量%、0.05質量%、0.02質量%、0.06質量%)であった。
Figure 2010224066
合成例3(ポリマー(3)の合成)
窒素気流下1,4−ジオキサン25.5gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに下記化合物を左から順に5.08g、1.45g、1.01g、8.41g、4.51g、重合開始剤V-601(和光純薬工業(株)製、0.821g)を1,4−ジオキサン6gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後メタノール150g/イオン交換水35gの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取した。さらにろ過物をメタノール85gの液に投入し攪拌後ろ過を行った。得られたろ過物を同様の液に投入攪拌濾過の操作をさらに3回行った。その後乾燥すると、ポリマー(3)9.5gが得られた。得られたポリマー(3)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で8200、分散度(Mw/Mn)は、1.6であった。また、樹脂中の残存モノマー量は樹脂全量に対し、0.38質量%(左のモノマーから、0.15質量%、0.07質量%、0.03質量%、0.01質量%、0.12質量%)であった。
Figure 2010224066
合成例4(ポリマー(4)の合成)
窒素気流下2-フ゛タノン25.5gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに下記化合物を左から順に6.17g、1.30g、5.01g、重合開始剤V-601(和光純薬工業(株)製、0.798g、モノマーに対し7.0モル%)を2-ブタノン46gに溶解させた溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた。反応液を放冷後メタノール200gに20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取した。さらにろ過物をメタノール85gの液に投入し攪拌後ろ過を行った。得られたろ過物を同様の液に投入攪拌濾過の操作をさらに2回行うことで、ポリマー(4)9.5gが得られた。得られたポリマー(4)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で9210、分散度(Mw/Mn)は、1.6であった。また、樹脂中の残存モノマー量は樹脂全量に対し、0.65質量%(左のモノマーから、0.45質量%、0.06質量%、0.14質量%)であった。
Figure 2010224066
合成例5(ポリマー(7)の合成)
窒素気流下2-フ゛タノン25.5gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに下記化合物を左から順に7.30g、1.67g、3.87g、重合開始剤V-601(和光純薬工業(株
)製、0.765g)を2-ブタノン46gに溶解させた溶液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後メタノール150gに20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取した。さらにメタノール90g/水10gでリスラリー洗浄を行い、乾燥することで、ポリマー(7)9.8gが得られた。得られたポリマー(7)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で7980、分散度(Mw/Mn)は、1.6であった。また、樹脂中の残存モノマー量は樹脂全量に対し、0.52質量%(左のモノマーから、0.32質量%、0.05質量%、0.15質量%)であった。
Figure 2010224066
また、合成例1と同様の方法で下記本発明の樹脂を合成した。
Figure 2010224066
Figure 2010224066
比較例1(ポリマー(R1)の合成)
窒素気流下1,4−ジオキサン25.5gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに下記化合物を左から順に5.08g、1.45g、1.01g、8.41g、4.51g、重合開始剤V-601(和光純薬工業(株)製、0.821g)を1,4−ジオキサン6gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン540g/酢酸エチル60gの混合液に投入し攪拌後ろ過を行った。得られたろ過物を同様の液に投入攪拌濾過の操作をさらに1回行った。その後乾燥すると、ポリマー(R1)15.3gが得られた。得られたポリマー(R1)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で8100、分散度(Mw/Mn)は、1.8であった。また、樹脂中の残存モノマー量は樹脂全量に対し、1.24質量%(左のモノマーから、0.92質量%、0.04質量%、0.06質量%、0.08質量%、0.14質量%)であった。
Figure 2010224066
比較例2(ポリマー(R2)の合成)
窒素気流下2-ブタノン25.5gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに下記化合物を左から順に6.17g、5.01g、1.37g、重合開始剤V-601(和光純薬工業(株)製、0.798g、モノマーに対し7.0モル%)を2-ブタノン46gに溶解させた溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた。反応液を放冷後、ヘキサン540g/酢酸エチル60gの混合液に投入し攪拌後ろ過を行った。得られたろ過物を同様の液に投入攪拌濾過の操作をさらに1回行った。さらにろ過物をメタノール85gの液に投入し攪拌後ろ過を行った。その後乾燥すると、ポリマー(R2)9.5gが得られた。得られたポリマー(R2)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で8560、分散度(Mw/Mn)は、1.8であった。また、樹脂中の残存モノマー量は樹脂全量に対し、1.36質量%(左のモノマーから、0.95質量%、0.13質量%、0.28質量%)であった。
Figure 2010224066
比較例3
モノマー成分のみ変更し、合成例1と同様の方法で比較例3の樹脂を合成した。
Figure 2010224066
比較例4
窒素気流下シクロヘキサノン25.5gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに下記化合物を左から順に5.44g、1.30g、3.01g、2.89g、重合開始剤V-601(和光純薬工業(株)製、0.798g)をシクロヘキサノン46gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン540g/酢酸エチル60gの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取、乾燥すると、ポリマー(R4)10gが得られた。得られたポリマー(R4)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で9390、分散度(Mw/Mn)は、1.8であった。また、樹脂中の残存モノマー量は樹脂全量に対し、1.52質量%(左のモノマーから、0.85質量%、0.18質量%、0.17質量%、0.32質量%)であった。
Figure 2010224066
<感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の調製>
下記表1に示す成分を溶剤に溶解させた溶液をレジスト溶液を調製し、これを0.05μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターで濾過して感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を調製した。調製した感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を下記の方法で評価し、結果を表2に示した。表1における各成分について、複数使用した場合の比は質量比である。
尚、表1に於いて、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物が疎水性樹脂(C)を含有している場合、その添加形態を「添加」と表記した。感活性光線性または感放射線性樹脂組成物が疎水性樹脂(C)を含有せず、膜を形成後、その上層に疎水性樹脂(C)を含有するトップコート保護膜を形成させた場合、その添加形態を「TC」と標記した。
Figure 2010224066
以下、表中の略号を示す。
〔光酸発生剤〕
PAG-1:
Figure 2010224066
〔塩基性化合物〕
DIA:2,6−ジイソプロピルアニリン
TBAH:テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
TMEA:トリス(メトキシエトキシエチル)アミン
PEA:N−フェニルジエタノールアミン
〔界面活性剤〕
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−4:PF656(OMNOVA社製、フッ素系)
W−5:PF6320(OMNOVA社製、フッ素系)
〔溶剤〕
A1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
A2:γ−ブチロラクトン
B1:プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)
(露光条件1:実施例1〜9、比較例1〜4:ArF液浸露光)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29SR(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚95nmの反射防止膜を形成した。その上に調製した感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を塗布し、85℃で、60秒間ベークを行い、膜厚100nmの膜を形成した。トップコートを用いる場合は、さらにトップコート用樹脂をデカン/オクタノール(9/1質量比)に溶解させた3質量%の溶液を前述で得られたレジスト膜上に塗布し、85℃で、60秒間ベークを行い、膜厚50nmのトップコート層を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザー液浸スキャナー(ASML社製XT−1700Fi、NA1.20、σo/σi=0.94/0.74)を用い、ライン幅50nmで1/1ラインアンドスペースパターンの6%ハーフトーンマスクを通して露光した。液浸液としては超純水を使用した。その後90℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してパターンを形成した。
(LWR(Line Width Roughness)測定)
ライン幅50nmの1/1(ラインアンドスペース)パターンのラインを50点測長し、その3σ値(nm)を算出した。
(DOF評価)
最適露光量において50nm±10%の線幅を再現する焦点深度幅を観測した。この値が大きいほうが、焦点ズレの許容度が大きく望ましい。
(露光条件2:実施例10〜15:ArFDry露光)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製した感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を塗布し、130℃で、60秒間ベークを行い、膜厚120nmの膜を形成した。得られたウエハーArFエキシマレーザースキャナー(ASML社製 PAS5500/1100、NA0.75)を用い、ライン幅75nmで1:1ラインアンドスペースパターンの6%ハーフトーンマスクを通して露光した。その後90℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してパターンを得た。(LWR(Line Width Roughness)測定)
ライン幅75nmの1/1(ラインアンドスペース)パターンンのラインを50点測長し、その3σ値(nm)を算出した。
(DOF評価)
最適露光量において75nm±10%の線幅を再現する焦点深度幅を観測した。この値が大きいほうが、焦点ズレの許容度が大きく望ましい。
(保存安定性評価)
保存安定性評価はサンプルを5℃において30日保管し、保管前後の0.25μm〜1.0μmサイズの異物の総数について、リオン(株)パーティクルカウンターKL−20Aを用い、流量10ミリリットル/分の分析条件にて測定した。前記条件で保管前後の異物の数を比率(経時後の数/経時前の数)で表した。値が小さいほど経時での変化が小さいため保存安定性に優れることになる。
Figure 2010224066
本発明の組成物は、LWR、DOF、保存安定性の全てに優れていることがわかる。

Claims (6)

  1. (A)下記一般式(1)で表される構造を含む繰り返し単位を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有し、樹脂(A)中に含まれるモノマー成分が前記樹脂(A)に対して1.0質量%以下であることを特徴とする感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2010224066
    一般式(1)に於いて、
    Lはラクトン構造を表す。
    は、アルキレン基、環状アルキレン基、または、これらの組み合わせを表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
    Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合またはウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
    nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
  2. 該一般式(1)の繰り返し単位が下記一般式(1−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする請求項1に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2010224066
    一般式(1−1)に於いて、
    Rは、水素原子またはアルキル基を表す。
    Aは、−COO−または−CONH−のいずれかの基を表す。
    L、R、Z、nは、請求項1におけるものと同義である。
  3. 該一般式(1)又は一般式(1−1)で表される繰り返し単位が下記一般式(1−2)で表される繰り返し単位であることを特徴とする請求項1または2に記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2010224066
    一般式(1−1)に於いて、R、A、R、Z、nは、請求項2におけるものと同義である。
    は、アルキル基、シクロアルキル基、RzCOO−で表される基もしくはRzOCO−で表される基(Rzはアルキル基もしくはシクロアルキル基を表す。)、またはシア
    ノ基を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよく、2つのRが結合し、環を形成していても良い。
    Xは、アルキレン基、酸素原子または硫黄原子を表す。
    mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。
  4. 前記一般式(1)又は(1−1)又は(1−2)で表される繰り返し単位の含有量が、樹脂中の全繰り返し単位に対し10〜55モル%であり、且つ該樹脂中に含まれるモノマー成分の内、以下一般式(2)で表されるモノマーが0.7質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2010224066
    一般式(2)において、
    Lはラクトン構造を表す。
    は、アルキレン基、環状アルキレン基、または、これらの組み合わせを表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
    Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合またはウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
    nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
    Rは、水素原子またはアルキル基を表す。
    Aは、−COO−または−CONH−のいずれかの基を表す。
  5. 更に(C)疎水性樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜6の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の感活性光線性または感放射線性樹脂組成物により、膜を形成し、該膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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