JP2010223764A - 物理量検出デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】外部衝撃に耐えることができる信頼性の高い物理量検出デバイスを提供する。
【解決手段】本発明に係る物理量検出デバイス100は、パッケージ10と、パッケージ10に収容されている支持基板20と、支持基板20に形成されているリード30,33と、リード30,33によって支持されている振動子40と、を含み、支持基板20は、パッケージ10の第1底面12上に固定された第1部分21と、パッケージ10の第2底面14上に固定された第2部分22と、第1部分21と第2部分22との間に位置し、振動子40と対向している第3部分23と、第1部分21と第3部分23との間に位置し、第3部分23に対して傾いている第4部分24と、第2部分22と第3部分23との間に位置し、第3部分23に対して傾いている第5部分25と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る物理量検出デバイス100は、パッケージ10と、パッケージ10に収容されている支持基板20と、支持基板20に形成されているリード30,33と、リード30,33によって支持されている振動子40と、を含み、支持基板20は、パッケージ10の第1底面12上に固定された第1部分21と、パッケージ10の第2底面14上に固定された第2部分22と、第1部分21と第2部分22との間に位置し、振動子40と対向している第3部分23と、第1部分21と第3部分23との間に位置し、第3部分23に対して傾いている第4部分24と、第2部分22と第3部分23との間に位置し、第3部分23に対して傾いている第5部分25と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、物理量検出デバイスに関する。
回転角速度の検出ができるジャイロスコープは、例えば、自動車の車体に搭載されることが検討されている。このようなジャイロスコープは、外部からの衝撃に耐えることができる支持構造が求められている。
例えば、特許文献1には、いわゆるダブルT型のジャイロセンサー水晶振動子の支持構造が開示されており、振動子を、ワイヤーによって基板に接触しない状態で支持している。
しかしながら、特許文献1に開示された支持構造では、外部衝撃が加えられた場合に、衝撃によって発生する応力が振動子を支持するワイヤーに集中し、ワイヤーの変形が生じる場合がある。それに伴い、水晶を支持するワイヤーの共振周波数が変化し、静止時の出力が変化する場合がある。
本発明の目的の1つは、外部衝撃に耐えることができる信頼性の高い物理量検出デバイスを提供することにある。
本発明に係る物理量検出デバイスは、
パッケージと、
前記パッケージに収容されている支持基板と、
前記支持基板に形成されているリードと、
前記リードによって支持されている振動子と、
を含み、
前記支持基板は、
前記パッケージの第1底面上に固定された第1部分と、
前記パッケージの第2底面上に固定された第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分との間に位置し、前記振動子と対向している第3部分と、
前記第1部分と前記第3部分との間に位置し、前記第3部分に対して傾いている第4部分と、
前記第2部分と前記第3部分との間に位置し、前記第3部分に対して傾いている第5部分と、
を有する。
パッケージと、
前記パッケージに収容されている支持基板と、
前記支持基板に形成されているリードと、
前記リードによって支持されている振動子と、
を含み、
前記支持基板は、
前記パッケージの第1底面上に固定された第1部分と、
前記パッケージの第2底面上に固定された第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分との間に位置し、前記振動子と対向している第3部分と、
前記第1部分と前記第3部分との間に位置し、前記第3部分に対して傾いている第4部分と、
前記第2部分と前記第3部分との間に位置し、前記第3部分に対して傾いている第5部分と、
を有する。
このような物理量検出デバイスによれば、外部衝撃に耐えることができ、高い信頼性を有することができる。
本発明に係る物理量検出デバイスにおいて、
前記支持基板の各前記部分の境界には、溝が設けられていることができる。
前記支持基板の各前記部分の境界には、溝が設けられていることができる。
このような物理量検出デバイスによれば、各前記部分の境界の剛性を、前記支持基板の他の部分の剛性より小さくすることができる。そのため、前記第4部分および前記第5部分の前記第3部分に対する傾きを、安定して保持することができる。
本発明に係る物理量検出デバイスにおいて、
前記溝は、前記支持基板の上面側に設けられていることができる。
前記溝は、前記支持基板の上面側に設けられていることができる。
このような物理量検出デバイスによれば、前記溝の全てを同じ工程で形成することができる。そのため、簡易な工程で、前記支持基板の各前記部分の境界の剛性を、前記支持基板の他の部分の剛性より小さくすることができる。
本発明に係る物理量検出デバイスにおいて、
前記第1部分と前記第4部分との境界に設けられた前記溝と、前記第2部分と前記第5部分との境界に設けられた前記溝とは、前記支持基板の上面側に設けられ、
前記第3部分と前記第4部分との境界に設けられた前記溝と、前記第3部分と前記第5部分との境界に設けられた前記溝とは、前記支持基板の下面側に設けられていることができる。
前記第1部分と前記第4部分との境界に設けられた前記溝と、前記第2部分と前記第5部分との境界に設けられた前記溝とは、前記支持基板の上面側に設けられ、
前記第3部分と前記第4部分との境界に設けられた前記溝と、前記第3部分と前記第5部分との境界に設けられた前記溝とは、前記支持基板の下面側に設けられていることができる。
このような物理量検出デバイスによれば、前記第4部分および前記第5部分の前記第3部分に対する傾きを、いっそう安定して保持することができる。
本発明に係る物理量検出デバイスにおいて、
前記支持基板の各前記部分の境界には、貫通孔が設けられていることができる。
前記支持基板の各前記部分の境界には、貫通孔が設けられていることができる。
このような物理量検出デバイスによれば、さらに、各前記部分の境界の剛性を、前記支持基板の他の部分の剛性より小さくすることができる。そのため、前記第4部分および前記第5部分の前記第3部分に対する傾きを、いっそう安定して保持することができる。 また、前記貫通孔と開孔を、同じ工程で形成することができる。そのため、簡易な工程で、前記支持基板の各前記部分の境界の剛性を、前記支持基板の他の部分の剛性より小さくすることができる。
本発明に係る物理量検出デバイスにおいて、
前記第3部分には、補強部が設けられており、
前記補強部は、平面視において、前記第3部分の開孔に対して、前記第1部分から前記第2部分への方向と直交する方向に、配置されていることができる。
前記第3部分には、補強部が設けられており、
前記補強部は、平面視において、前記第3部分の開孔に対して、前記第1部分から前記第2部分への方向と直交する方向に、配置されていることができる。
このような物理量検出デバイスによれば、前記補強部によって、前記支持基板全体の強度を大きくすることができる。
本発明に係る物理量検出デバイスにおいて、
前記補強部の材質は、前記リードの材質と同じであることができる。
前記補強部の材質は、前記リードの材質と同じであることができる。
このような物理量検出デバイスによれば、前記リードを形成する工程で前記補強部を形成することができる。そのため、簡易な工程で、前記補強部を形成することができる。
本発明に係る物理量検出デバイスにおいて、
前記振動子は、平面視において、
基部と、
前記基部から第1軸に沿って、両側へ延出された1対の検出用振動腕と、
前記基部から前記第1軸と直交する第2軸に沿って、両側へ延出された1対の連結腕と、
前記1対の連結腕の各々から前記第1軸に沿って、両側へ延出された1対の駆動用振動腕と、
を有することができる。
前記振動子は、平面視において、
基部と、
前記基部から第1軸に沿って、両側へ延出された1対の検出用振動腕と、
前記基部から前記第1軸と直交する第2軸に沿って、両側へ延出された1対の連結腕と、
前記1対の連結腕の各々から前記第1軸に沿って、両側へ延出された1対の駆動用振動腕と、
を有することができる。
このような物理量検出デバイスによれば、いわゆるダブルT型の前記振動子を備え、高い信頼性を有することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1. 物理量検出デバイス
まず、本実施形態に係る物理量検出デバイス100について、図面を参照しながら説明する。図1は、物理量検出デバイス100を模式的に示す断面図である。図2は、物理量検出デバイス100を模式的に示す平面図である。なお、図1は、図2のI−I線断面図である。また、図2では、便宜上、ICチップ50および蓋体70の図示を省略している。
まず、本実施形態に係る物理量検出デバイス100について、図面を参照しながら説明する。図1は、物理量検出デバイス100を模式的に示す断面図である。図2は、物理量検出デバイス100を模式的に示す平面図である。なお、図1は、図2のI−I線断面図である。また、図2では、便宜上、ICチップ50および蓋体70の図示を省略している。
物理量検出デバイス100は、図1および図2に示すように、パッケージ10と、支持基板20と、第1リード30と、第2リード33と、振動子40と、を有する。さらに、物理量検出デバイス100は、ICチップ50と、蓋体70と、を有することができる。
パッケージ10の形状は、図1に示すように、振動子40を収容することができる容器状である。パッケージ10の材質は、例えば、セラミックスである。パッケージ10の外側底面18は、平坦な面である。パッケージ10は、外側底面18と反対側(振動子40を実装する側)面である、第1底面12と、第2底面14と、第3底面16と、を有することができる。第1底面12と第2底面14とは、同じ高さ(ほぼ同じ高さ)に位置している。第3底面16は、第1底面12および第2底面14より低い位置にあることができる。底面12,14,16は、平坦な面であり、図示の例では、互いに平行である。
支持基板20は、パッケージ10に収容されている。支持基板20の材質は、例えば、ポリイミドなどの樹脂である。支持基板20は、第1部分21と、第2部分22と、第3部分23と、第4部分24と、第5部分25と、を有する。第1部分21は、第4部分24と連続し、第4部分24は、さらに第3部分23と連続し、第3部分23は、さらに第5部分25と連続し、第5部分25は、さらに第2部分22と連続していることができる。
第1部分21は、第1リード30を介して、第1底面12上に固定されている。第1部分21の下面は、第1底面12と対向しており、図示の例では、第1底面12と平行である。
第2部分22は、第2リード33を介して、第2底面14上に固定されている。第2部分22の下面は、第2底面14と対向しており、図示の例では、第2底面14と平行である。第1部分21と第2部分22とは、第1部分21と第2部分22との中間に位置する基準面(図示せず)に関して、面対称の関係にある。
第3部分23は、第1部分21と第2部分22との間に位置している。第3部分23の上面と振動子40の下面とは、対向しており、図示の例では、互いに平行である。第1部分21、第2部分22および第3部分23は、互いに平行であることができる。すなわち、第1部分21の上面、第2部分22の上面および第3部分23の上面は、互いに平行であることができる。第3部分23は、支持基板20の上面から下面まで貫通している開孔26を有することができる。第3部分23は、第1部分21および第2部分22より下方側(−Z方向側)に位置している。なお、図示はしないが、第3部分23は、第1部分21および第2部分22より上方側(+Z方向側)に位置していてもよい。
第4部分24は、第1部分21と第3部分23との間に位置している。第4部分24は、第3部分23に対して傾いている。すなわち、第4部分24の上面は、第3部分23の上面に対して傾いている。なお、本発明に係る記載では、「傾いている」という文言を、「90度傾いている」という意味も含めて用いている。つまり、図示はしないが、第4部分24の上面は、第3部分23の上面と直交していてもよい。
第5部分25は、第2部分22と第3部分23との間に位置している。第5部分25は、第3部分23に対して傾いている。すなわち、第5部分25の上面は、第3部分23の上面に対して傾いている。第4部分24と第5部分25とは、第1部分21と第2部分22との中間に位置する基準面(図示せず)に関して、面対称の関係にある。
図1および図2に示すように、支持基板20の各部分21〜25の境界には、溝80〜83が設けられている。より具体的には、第1部分21と第4部分24との境界には溝80が設けられ、第3部分23と第4部分24との境界には溝81が設けられ、第3部分23と第5部分25との境界には溝82が設けられ、第2部分22と第5部分25との境界には溝83が設けられている。図示の例では、溝80〜83は、支持基板20の上面側に設けられているが、支持基板20の下面側に設けられていてもよい。溝80は、図2に示すように、複数設けられていてもよく、図示の例では3つ設けられているが、その数は特に限定されない。このことは、溝81,82,83についても同様である。溝80と溝83とは、第1部分21と第2部分22との中間に位置する基準面(図示せず)に関して、面対称の関係にある。また、溝81と溝82とは、上記基準面に関して、面対称の関係にある。溝80〜83を設けることにより、各部分21〜25の境界の剛性を、支持基板20のその他の部分の剛性に比べて、小さくすることができる。
第1リード30は、支持基板20に形成されている。第1リード30の材質は、例えば、銅、金、ニッケル、または、これらの合金などである。第1リード30は、図2に示すように、複数設けられていてもよく、図示の例は3つ設けられているが、その数は特に限定されない。第1リード30は、第1端部31と第2端部32とを有することができる。第1端部31の上面は、図1に示すように、例えば接着剤によって、第1部分21の下面に接着されている。第1端部31の下面は、例えばろう材60によって、第1底面12上に接着されている。第1端部31の下面は、例えば、第1底面12と平行である。第1端部31の平面形状は、図2に示すように、例えばパッド形状であり、第1リード30のその他の部分より幅が大きい。第2端部32は、図1に示すように、第3部分23の上面側に位置し、振動子40を支持している。第2端部32の上面は、例えば熱圧着によって振動子40の下面と接着されている。第2端部32の上面は、例えば、振動子40の下面と平行である。第1リード30は、第1端部31から、第3部分23の開孔26を介して、第2端部32まで延びている。
第2リード33は、支持基板20に形成されている。第2リード33の材質は、例えば、第1リード30の材質として列挙した材料である。第2リード33は、図2に示すように、複数設けられていてもよく、図示の例は3つ設けられているが、その数は特に限定されない。第2リード33は、第3端部34と第4端部35とを有することができる。第3端部34の上面は、図1に示すように、例えば接着剤によって、第2部分22の下面に接着されている。第3端部34の下面は、例えばろう材60によって、第2底面14上に接着されている。第3端部34の下面は、例えば、第2底面14と平行である。第3端部34の平面形状は、図2に示すように、例えばパッド形状であり、第2リード33のその他の部分より幅が大きい。第4端部35は、図1に示すように、第3部分23の上面側に位置し、振動子40を支持している。第4端部35の上面は、例えば熱圧着によって振動子40の下面と接着されている。第4端部35の上面は、例えば、振動子40の下面と平行である。第2リード33は、第3端部34から、第3部分23の開孔26を介して、第4端部35まで延びている。第1リード30と第2リード33とは、第1部分21と第2部分22との中間に位置する基準面(図示せず)に関して、面対称の関係にある。
振動子40は、図1に示すように、第1リード30および第2リード33によって、支持基板20の上方に支持されている。振動子40の材質は、例えば、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの圧電材料である。振動子40を有する物理量検出デバイス100は、物理量に応じて振動子40の周波数が変動することを利用して、その物理量を検出するセンサーである。より具体的には、物理量検出デバイス100は、加速度によって発生する応力、角速度によって発生するコリオリ力などを、検出するジャイロセンサーである。このようなジャイロセンサーに使用される振動子(ジャイロスコープ)40の態様としては、いわゆるダブルT型振動子を例示することができる。以下、振動子40について説明する。
図3は、振動子40を模式的に示す平面図である。図4および図5は、振動子40の動作を説明するための平面図である。なお、図3〜図5におけるX軸、Y軸、Z軸は水晶の軸を示し、図1および図2におけるX軸、Y軸、Z軸とは無関係である。
振動子40は、図3に示すように、基部42と、検出用振動腕44と、連結腕46と、駆動用振動腕48と、を有することができる。
基部42は、第1リード30および第2リード33(図示せず)と、接着されていることができる。
検出用振動腕44は、1対設けられており、基部42からY軸に沿って両側へ(+Y方向と−Y方向とに向かって)延出している。検出用振動腕44の表面には、検出電極(図示せず)が形成されている。検出電極は、リード30,33と電気的に接続されている。検出用振動腕44の先端には、幅広部45が設けられている。幅広部45は、角速度の検出感度を向上させることができる。検出用振動腕44によって、角速度を検出する検出振動系が構成されている。
連結腕46は、1対設けられており、基部42からX軸に沿って両側へ(+X方向と−X方向とに向かって)延出している。連結腕46の延出方向は、検出用振動腕44の延出方向と直交している。
駆動用振動腕48は、1対の連結腕46の各々からY軸に沿って両側へ(+Y方向と−Y方向とに向かって)延出している。駆動用振動腕48の延出方向は、検出用振動腕44の延出方向と平行である。駆動用振動腕48の表面には、駆動電極(図示せず)が形成されている。駆動電極は、リード30,33と電気的に接続されている。駆動用振動腕48の先端には、幅広部49が設けられている。幅広部49は、角速度の検出感度を向上させることができる。連結腕46と駆動用振動腕48とによって、振動子40を駆動する駆動振動系が構成されている。
図4に示すように、振動子40は、角速度が加わらない状態において、駆動用振動腕48が矢印Aに示す方向に屈曲振動を行う。このとき、+X方向側に位置する1対の駆動用振動腕48aと、−X方向側に位置する1対の駆動用振動腕48bとは、振動子40の重心Gを通るY方向に延びる線(図示せず)関して線対称の振動を行っているため、基部42、連結腕46および検出用振動腕44は、ほとんど振動しない。
この駆動振動を行っている状態で、振動子40にZ軸周りの角速度ωが加わると、図5に示すような振動を行う。すなわち、駆動振動系を構成する駆動用振動腕48および連結腕46に矢印B方向のコリオリの力が働き、新たな振動が励起される。この矢印B方向の振動は、重心Gに対して周方向の振動である。また同時に、検出用振動腕48は、矢印Bの振動に呼応して、矢印C方向の検出振動が励起される。そして、この振動により発生した圧電材料の歪みを、検出用振動腕42に形成した検出電極が検出して角速度が求められる。
ICチップ50は、図1に示すように、パッケージ10の第3底面16上に、例えばろう材60によって実装されている。ICチップ50は、金や銅などからなるワイヤー52によって、パッケージ10に形成された配線(図示せず)と電気的に接続されている。ICチップ50は、振動子40を駆動振動させるための駆動回路と、角速度が加わったときに振動子40に生じる検出振動を検出する検出回路と、を有する。
蓋体70の形状は、パッケージ10の上部の開口を封止する平板形状である。蓋体70の材質は、例えば、セラミック、ガラス、金属などである。パッケージ10および蓋体70によって密閉される空間は、減圧状態や不活性ガス雰囲気に設定されることができる。
物理量検出デバイス100は、例えば、以下の特徴を有する。
物理量検出デバイス100では、支持基板20は、5つの部分21〜25を有し、第4部分24および第5部分25は、振動子40と対向している第3部分23に対して、傾いて形成されていることができる。そのため、特にX方向(例えば、第1部分21から第2部分22への方向)から外部衝撃が加えられても、第4部分24および第5部分25が衝撃を緩和し、リード30,33が変形すること、また振動子40が意図しない方向に傾くことを防止することができる。すなわち、第4部分24および第5部分25が傾いていることにより、支持基板20は弾性力を有し、外部衝撃を緩和することができる。したがって、物理量検出デバイス100は、高い信頼性を有することができる。
物理量検出デバイス100では、第3部分23は、第1部分21および第2部分22より下方側に位置していることができる。リード30,33は第3部分23の開孔26を介して振動子40を支持することができるので、第3部分23が下方側に位置していることにより、振動子40をより低い位置で支持することができる。すなわち、物理量検出デバイス100では、振動子40の低背化が可能となり、その分パッケージ10の小型化を図ることができる。
物理量検出デバイス100では、支持基板20の各部分21〜25の境界には、溝80〜83が設けられていることができる。そのため、各部分21〜25の境界の剛性を、支持基板20の他の部分の剛性より小さくすることができる。そのため、第4部分24および第5部分25の第3部分23に対する傾きを、安定して保持することができる。
2. 物理量検出デバイスの製造方法
次に、物理量検出デバイス100の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図6〜図8は、物理量検出デバイス100の製造工程を模式的に示す断面図である。
次に、物理量検出デバイス100の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図6〜図8は、物理量検出デバイス100の製造工程を模式的に示す断面図である。
図6に示すように、支持基板20の上面側に、溝80〜83を形成する。次に、支持基板20に、開孔26を形成する。溝80〜83および開孔26は、例えば、プレス加工、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などにより形成される。なお、溝80〜83を形成する工程と、開孔26を形成する工程とは、その順序を問わない。
図7に示すように、支持基板20の下面側に、第1リード30および第2リード33を接着する。第1リード30および第2リード33は、例えば、接着材によって接着される。
図8に示すように、支持基板20の上面側に振動子40を配置させ、振動子40の下面と、第1リード30の第2端部32の上面および第2リード33の第4端部35の上面と、を接着させる。接着は、例えば、熱圧着によって行われる。
図1に示すように、ICチップ50が実装されたパッケージ10に、第1リード30および第2リード33を介して、支持基板20を固定する。支持基板20の固定は、第4部分24および第5部分25が、第3部分23に対して傾くように行う。より具体的には、第1リード30の第1端部31の下面と、第1底面12と、をろう材60によって接着し、第2リード33の第3端部34の下面と、第2底面14と、をろう材60によって接着する。
次に、パッケージ10の上部の開口を、蓋体70によって封止する。パッケージ10と蓋体70との接着は、例えば、シーム溶接、プラズマ溶接、超音波接合、接着剤などを用いて行われる。
以上の工程により、物理量検出デバイス100を製造することができる。
物理量検出デバイス100の製造方法によれば、溝80〜83を、支持基板20の上面側に形成することができる。そのため、溝80〜83の全てを同じ工程で形成することができる。したがって、簡易な工程で、支持基板20の各部分21〜25の境界の剛性を、支持基板20の他の部分の剛性より小さくすることができる。
3. 変形例
(1)次に、本実施形態の第1変形例に係る物理量検出デバイス200について、図面を参照しながら説明する。図9は、物理量検出デバイス200を模式的に示す断面図である。以下、本実施形態の第1変形例に係る物理量検出デバイス200において、本実施形態に係る物理量検出デバイス100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。このことは、以下に示す、本実施形態の第2変形例に係る物理量検出デバイス300の説明、本実施形態の第3変形例に係る物理量検出デバイス400の説明、本実施形態の第4変形例に係る物理量検出デバイス500の説明についても同じである。
(1)次に、本実施形態の第1変形例に係る物理量検出デバイス200について、図面を参照しながら説明する。図9は、物理量検出デバイス200を模式的に示す断面図である。以下、本実施形態の第1変形例に係る物理量検出デバイス200において、本実施形態に係る物理量検出デバイス100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。このことは、以下に示す、本実施形態の第2変形例に係る物理量検出デバイス300の説明、本実施形態の第3変形例に係る物理量検出デバイス400の説明、本実施形態の第4変形例に係る物理量検出デバイス500の説明についても同じである。
物理量検出デバイス200では、図9に示すように、支持基板20の各部分21〜25の境界には、溝280〜283が設けられている。より具体的には、第1部分21と第4部分24との境界には溝280が設けられ、第3部分23と第4部分24との境界には溝281が設けられ、第3部分23と第5部分25との境界には溝282が設けられ、第2部分22と第5部分25との境界には溝283が設けられている。図示の例では、溝280,283は支持基板20の上面側に設けられ、溝281,282は支持基板20の下面側に設けられている。なお、図示はしないが、溝280,283は支持基板20の下面側に設けられ、溝281,282は支持基板20の上面側に設けられていてもよい。溝280と溝283とは、第1部分21と第2部分22との中間に位置する基準面(図示せず)に関して、面対称の関係にある。また、溝281と溝282とは、上記基準面に関して、面対称の関係にある。
物理量検出デバイス200では、溝280〜283によって、物理量検出デバイス100に比べて、第4部分24および第5部分25の第3部分23に対する傾きを、いっそう安定して保持することができる。
(2)次に、本実施形態の第2変形例に係る物理量検出デバイス300について、図面を参照しながら説明する。図10は、物理量検出デバイス300を模式的に示す断面図である。
物理量検出デバイス300では、図10に示すように、支持基板20の各部分21〜25の境界には、貫通孔380〜383が設けられている。より具体的には、第1部分21と第4部分24との境界には貫通孔380が設けられ、第3部分23と第4部分24との境界には貫通孔381が設けられ、第3部分23と第5部分25との境界には貫通孔382が設けられ、第2部分22と第5部分25との境界には貫通孔383が設けられている。貫通孔380と貫通孔383とは、第1部分21と第2部分22との中間に位置する基準面(図示せず)に関して、面対称の関係にある。また、貫通孔381と貫通孔382とは、上記基準面に関して、面対称の関係にある。貫通孔380〜383は、支持基板20の上面から下面まで貫通している。
物理量検出デバイス300では、貫通孔380〜383によって、物理量検出デバイス100に比べて、さらに、各部分21〜25の境界の剛性を、支持基板20の他の部分の剛性より小さくすることができる。そのため、第4部分24および第5部分25の第3部分23に対する傾きを、いっそう安定して保持することができる。
また、物理量検出デバイス300では、貫通孔380〜383と開孔26とを、例えばフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術によって、同じ工程で形成することができる。そのため、簡易な工程で、支持基板20の各部分21〜25の境界の剛性を、支持基板20の他の部分の剛性より小さくすることができる。
(3)次に、本実施形態の第3変形例に係る物理量検出デバイス400について、図面を参照しながら説明する。図11は、物理量検出デバイス400を模式的に示す断面図である。図12は、物理量検出デバイス400を模式的に示す平面図である。なお、図11は、図12のXI−XI線断面図である。また、図12では、便宜上、ICチップ50および蓋体70の図示を省略している。
物理量検出デバイス400では、図11および図12に示すように、第3部分23の下面側に補強部490が設けられている。補強部490は、図12に示すように、開孔26に対して、第1部分21から第2部分22への方向(X方向)と直交する方向(Y方向)に、配置されている。補強部490は、複数設けられることができ、複数の補強部490は、開孔26の両側に対向して配置されていることができる。補強部490の数は、図12の例では2つだが、特に限定されない。複数の補強部490は、X方向に延びる線(図示せず)に対して、線対称に配置されていることができる。補強部490の材質は、第1リード30および第2リード33の材質と同じであってもよいし、支持基板20の材質と同じであってもよい。なお、図示はしないが、補強部490は、第3部分23の上面側に設けられていてもよい。
物理量検出デバイス400では、補強部490によって、支持基板20全体の強度を大きくすることができる。本実施形態では、開孔26や溝80〜83などによって、支持基板20全体の強度が小さい場合があるので、特に有効である。
また、物理量検出デバイス400では、補強部490の材質を、リード30,33の材質と同じとすることにより、リード30,33を形成する工程で補強部490を形成することができる。すなわち、簡易な工程で、補強部490を形成することができる。
また、物理量検出デバイス400では、補強部490の材質を、支持基板20の材質と同じとすることにより、補強部490の熱収縮率と、支持基板20の熱収縮率と、を同じにすることができ、信頼性を向上させることができる。
(4)次に、本実施形態の第4変形例に係る物理量検出デバイス500について、図面を参照しながら説明する。図13は、物理量検出デバイス500を模式的に示す断面図である。図14は、物理量検出デバイス500を模式的に示す平面図である。なお、図13は、図14のXIII−XIII線断面図である。また、図14では、便宜上、ICチップ50および蓋体70の図示を省略している。
物理量検出デバイス500では、図13および図14に示すように、振動子40は、第3部分23の下方側に位置している。すなわち、第1リード30の第2端部32の下面と、第2リード33の第4端部35の下面とが、振動子40の上面に接着されている。第3部分23の下面と振動子40の上面とは、対向しており、図示の例では、互いに平行である。
物理量検出デバイス500では、振動子40は第3部分23の下方側に位置しているため、物理量検出デバイス100に比べて、さらに振動子40の低背化が可能となる。そのため、いっそうパッケージ10の小型化が可能となる。
なお、上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
10 パッケージ、12 第1底面、14 第2底面、16 第3底面、18 外側底面、20 支持基板、21 第1部分、22 第2部分、23 第3部分、24 第4部分、25 第5部分、26 開孔、30 第1リード、31 第1端部、32 第2端部、33 第2リード、34 第3端部、35 第4端部、40 振動子、42 基部、44 検出用振動腕、45 幅広部、46 連結腕、48 駆動用振動腕、49 幅広部、50 ICチップ、52 ワイヤー、60 ろう材、70 蓋体、80〜83 溝、100 物理量検出デバイス、200 物理量検出デバイス、280〜283 溝、300 物理量検出デバイス、380〜383 貫通孔、400 物理量検出デバイス、490 補強部、500 物理量検出デバイス
Claims (8)
- パッケージと、
前記パッケージに収容されている支持基板と、
前記支持基板に形成されているリードと、
前記リードによって支持されている振動子と、
を含み、
前記支持基板は、
前記パッケージの第1底面上に固定された第1部分と、
前記パッケージの第2底面上に固定された第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分との間に位置し、前記振動子と対向している第3部分と、
前記第1部分と前記第3部分との間に位置し、前記第3部分に対して傾いている第4部分と、
前記第2部分と前記第3部分との間に位置し、前記第3部分に対して傾いている第5部分と、
を有する、物理量検出デバイス。 - 請求項1において、
前記支持基板の各前記部分の境界には、溝が設けられている、物理量検出デバイス。 - 請求項2において、
前記溝は、前記支持基板の上面側に設けられている、物理量検出デバイス。 - 請求項2において、
前記第1部分と前記第4部分との境界に設けられた前記溝と、前記第2部分と前記第5部分との境界に設けられた前記溝とは、前記支持基板の上面側に設けられ、
前記第3部分と前記第4部分との境界に設けられた前記溝と、前記第3部分と前記第5部分との境界に設けられた前記溝とは、前記支持基板の下面側に設けられている、物理量検出デバイス。 - 請求項1において、
前記支持基板の各前記部分の境界には、貫通孔が設けられている、物理量検出デバイス。 - 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
前記第3部分には、補強部が設けられており、
前記補強部は、平面視において、前記第3部分の開孔に対して、前記第1部分から前記第2部分への方向と直交する方向に、配置されている、物理量検出デバイス。 - 請求項6において、
前記補強部の材質は、前記リードの材質と同じである、物理量検出デバイス。 - 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
前記振動子は、平面視において、
基部と、
前記基部から第1軸に沿って、両側へ延出された1対の検出用振動腕と、
前記基部から前記第1軸と直交する第2軸に沿って、両側へ延出された1対の連結腕と、
前記1対の連結腕の各々から前記第1軸に沿って、両側へ延出された1対の駆動用振動腕と、
を有する、物理量検出デバイス。
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---|---|---|---|
JP2009071416A JP2010223764A (ja) | 2009-03-24 | 2009-03-24 | 物理量検出デバイス |
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ID=43041112
Family Applications (1)
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JP2009071416A Withdrawn JP2010223764A (ja) | 2009-03-24 | 2009-03-24 | 物理量検出デバイス |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010223764A (ja) |
-
2009
- 2009-03-24 JP JP2009071416A patent/JP2010223764A/ja not_active Withdrawn
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