JP2010223565A - バーナノズル - Google Patents

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Abstract

【課題】長寿命化を図ることを可能としながらも、低コスト化が可能となるバーナノズルを提供する。
【解決手段】噴出孔部Hに、その軸心方向の全長に亘って、ノズル部材20より耐酸化減肉性の高い材料で形成された噴出孔形成部材Sを嵌装して設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料ガスと酸素含有ガスとの混合ガスを通流させて噴出するガス供給管部の先端に、前記ガス供給管部と連通する噴出孔部を備え且つ前記ガス供給管部より耐酸化減肉性の高い材料で形成されるノズル部材を接続して構成されたバーナノズルに関する。
加熱炉等に用いるバーナ及びバーナチューブでは、バーナノズルの材料としてSUS310S等の耐熱ステンレスが一般に用いられる。この耐熱ステンレスは、バーナノズルの先端温度が900℃未満の場合は特に問題なく使用が可能である。しかしながら、近年、加熱条件の高熱化、多様化、さらには環境を考慮した省エネ燃焼方法の採用等により、バーナノズルが使用される環境は過酷なものとなり、早期損傷のため交換が必要となり高コスト化を引き起こす要因となっている。また、耐熱性を高めるためにNiやCoを基材とした耐熱合金をバーナノズルの材料としたものも存在するが、これらの耐熱合金は高価であるため、高コスト化を引き起こす要因となっている。
そこで、火炎が形成される先端部分のみを、より耐熱性の高いセラミック等の材料にて形成したバーナノズルが提案されている(例えば特許文献1参照)。このバーナノズルは、燃料ガスを供給する金属管とその先端に接続される金属ノズル部材を備え、バーナノズルの燃料ガス噴出部分の内周面となる部分にセラミックノズル部材が配されている。このセラミックノズル部分は外周面をテーパ状に形成し、金属ノズル部材の内周面はそのセラミックノズル部分の外周面に沿うテーパ状に形成してある。そして、セラミックノズル部分が金属ノズル部材の内側に位置し、且つ、金属管と連通する状態で燃料ガスを噴出するように構成されている。
特開2008−232543号公報
特許文献1に記載のバーナノズルでは、金属管の先端に接続される金属ノズル部材も金属管と同様の材質を用いて形成していた。しかしながら、金属ノズル部材のうち火炎が形成されるセラミックノズル部分の周縁に位置する部分は高温に曝される過酷な環境となり、酸化減肉が生じる虞がある。
また、この金属ノズル部材が酸化減肉により劣化し取り替える必要が生じた場合、この金属ノズル部材の製作には内周面をセラミックノズル部分の外周面に沿うテーパ状に形成するという煩雑な作業を伴うため、コスト高を招くものとなっていた。
さらに、長期の使用によってセラミックノズル部分の取り替えが必要になった場合には、このセラミックノズル部分自体についても、外周面をテーパ状に形成するという煩雑な作業を伴うため、コスト高を招くものとなっていた。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、長寿命化を図ることを可能としながらも、低コスト化が可能となるバーナノズルを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係るバーナノズルは、燃料ガスと酸素含有ガスとの混合ガスを通流させて噴出するガス供給管部の先端に、前記ガス供給管部と連通する噴出孔部を備え且つ前記ガス供給管部より耐酸化減肉性の高い材料で形成されるノズル部材を接続して構成されたものであって、その第1特徴構成は、前記噴出孔部に、その軸心方向の全長に亘って、前記ノズル部材より耐酸化減肉性の高い材料で形成された噴出孔形成部材が嵌装して設けられている点にある。
すなわち、ガス供給管部の先端にそのガス供給部よりも耐酸化減肉性の高い材料で形成されるノズル部材を接続し、そのノズル部材に設けられる噴出孔部に、その軸心方向の全長に亘って、前記ノズル部材より耐酸化減肉性の高い材料で形成された噴出孔形成部材が嵌装して設けられているものであるから、バーナノズルにおいて、火炎が形成されて過酷な環境に置かれる部分に近づくに従って、より耐酸化減肉性の高い部材で形成することとなる。
そして、ノズル部材より耐酸化減肉性の高い高価な材料で形成される噴出孔形成部材を、最も過酷な環境となるノズル部材の噴出孔部に嵌装して設けることによって、バーナノズルの長寿命化が図れると共に、その最も耐酸化減肉性が高く高価な材料で形成される部分は噴出孔形成部材に嵌装する噴出孔部のみとすることができるので、その使用量を低減して低コスト化を図ることができる。
従って、本発明の第1特徴構成によれば、長寿命化を図ることを可能としながらも低コスト化が可能となるバーナノズルを提供できるようになった。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記噴出孔形成部材が直線筒状に形成されている点にある。
すなわち、噴出孔形成部材が直線筒状に形成されているものであるから、その形成加工が容易なものとなり、低コスト化を図ることが可能となる。
また、噴出孔形成部材が直線筒状に形成されているものであるから、その火炎形成方向視における先端部分から後端部分に亘って、噴出孔形成部材の熱膨張率も均一となり、ノズル部材に加わる応力も均一化できるものであるから、噴出孔形成部材をノズル部材に安定的に保持して脱落を防止し、長寿命化を図ることができるものとなる。
本発明の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成のいずれかに加えて、前記噴出孔形成部材の材料組成が、Feを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Niを0〜16%、Alを2.5〜6.0%、Siを0.3〜1.3%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するものである点にある。
すなわち、本発明の発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、噴出孔形成部材を形成する材料として、その組成が、Feを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Niを0〜16%、Alを2.5〜6.0%、Siを0.3〜1.3%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するものとすることによって、高温等の過酷な環境にて使用するに当たって耐酸化減肉性の高いものとすることができ、噴出孔形成部材の長寿命化を図ることが可能となることを見出した。
本発明の第4特徴構成は、第1又は第2特徴構成のいずれかに加えて、前記噴出孔形成部材の材料組成が、Niを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Feを10〜16%、Alを2.5〜6.0%、Mnを0.5〜3.0%、Siを0.3〜1.8%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するものである点にある。
すなわち、本発明の発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、噴出孔形成部材を形成する材料として、その組成が、Niを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Feを10〜16%、Alを2.5〜6.0%、Mnを0.5〜3.0%、Siを0.3〜1.8%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するものとすることによって、高温等の過酷な環境にて使用するに当たって耐酸化減肉性の高いものとすることができ、噴出孔形成部材の長寿命化を図ることが可能となることを見出した。
本発明の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれかに加えて、前記噴出孔形成部材が、前記噴出孔部に、焼嵌めによって挿着されている点にある。
すなわち、噴出孔形成部材が、噴出孔部に、焼嵌めによって挿着されているものであるから、噴出孔形成部材がノズル部材から脱落することを防止して、噴出孔形成部材を確実に保持させることができるものとなる。
本発明の第6特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれかに加えて、前記噴出孔形成部材の外周部に形成されたねじ部と前記噴出孔部の内周部に形成されたねじ部との螺合により、前記噴出孔形成部材が前記噴出孔部に挿着されている点にある。
すなわち、前記噴出孔形成部材の外周部に形成されたねじ部と前記噴出孔部の内周部に形成されたねじ部との螺合により、前記噴出孔形成部材が前記噴出孔部に挿着されているものであるから、噴出孔形成部材がノズル部材から脱落することを防止して、噴出孔形成部材を確実に保持させることができるものとなる。
本発明の第7特徴構成は、第5または第6特徴構成のいずれかに加えて、前記噴出孔形成部材と前記噴出孔部との接合面に耐熱接着材を塗布する点にある。
すなわち、噴出孔形成部材と噴出孔部との接合面に耐熱接着材を塗布するものであるから、耐熱接着材の接着力によって噴出孔形成部材をノズル部材により確実に保持させることができるものとなる。
本発明の第8特徴構成は、第1〜第7特徴構成のいずれかに加えて、前記ノズル部材に前記噴出孔部が複数設けられ、その夫々に前記噴出孔形成部材が装着されている点にある。
すなわち、ノズル部材に噴出孔部が複数設けられ、その夫々に噴出孔形成部材が装着されているものであるから、ノズル部材に噴出孔部が複数設けられるバーナノズルであっても、ノズル部材より耐酸化減肉性の高い高価な材料で形成される噴出孔形成部材を、最も過酷な環境となるノズル部材の噴出孔部に嵌装して設けることによって、バーナノズルの長寿命化が図れると共に、その最も耐酸化減肉性が高く高価な材料で形成される部分は噴出孔形成部材に嵌装する噴出孔部のみとすることができるので、その使用量を低減して低コスト化を図ることができる。
本発明のバーナノズルの縦断側面図 (a)本発明の第1実施形態に係るノズル部材の縦断側面図(b)本発明の第2実施形態に係るノズル部材の縦断側面図 (a)本発明の第3実施形態に係るノズル部材の縦断側面図(b)その正面図
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
本発明のバーナノズルは、例えば加熱炉、熱処理炉、保持炉、焼戻し炉、又は浸炭炉等の各種工業炉に用いるバーナの先端に取付けて用いられるものである。
バーナノズルは、図1に示すように、ガス供給管部10の先端にガス供給管部10と連通する噴出孔部Hを備えて形成されるノズル部材20が接続されて構成されている。ガス供給管部10は、供給される燃料ガスと酸素含有ガスとの混合ガスGを通流させてその先端部分に供給するようになっている。このガス供給管部10は低炭素鋼等の低廉な材料を用いて構成されている。又、ガス供給管部10における先端部分の外周面には、雄ねじ部10aが形成されている。
ノズル部材20は、ガス供給管部10を構成する低炭素鋼よりも耐酸化減肉性の高い耐熱ステンレス(例えばSUS310S)を用いて、軸心部に所要径の孔を形成した円柱状に形成されている。すなわち、ノズル部材20のガス供給側の端部には、ガス供給管部10と接続するための接続孔部21が形成され、そのノズル部材20におけるガス噴出方向の先端側には、ノズル部材20の先端面20tから接続孔部21の先端面20mまでの全長に亘って同径に形成され、且つ、ガス供給管部10と連通する噴出孔部Hが設けられている。又、接続孔部21の内面部には雌ねじ部20aが形成されて、ガス供給管部10の雄ねじ部10aと螺合させて接続されるように構成されている。
噴出孔部Hには、図2に示すように、その全長に亘って、ノズル部材20より耐酸化減肉性の高い材料で形成された噴出孔形成部材Sとしての噴出孔形成筒30が嵌装して設けられている。
噴出孔形成筒30は噴出孔部Hの径と略同径の直線筒状に形成され、噴出孔部Hに焼嵌めによって挿着されている。従って、ノズル部材20が高温になっても、噴出孔形成筒30を外周側から締め付ける状態で確実に保持できるものとなる。
又、噴出孔形成筒30の外周部30bと噴出孔部Hの内周部22との間、すなわち噴出孔形成筒30と噴出孔部Hとの接合面には、Al23ペースト等の耐熱接着材Rが塗布されている。
そして、ガス供給管部10から供給された混合ガスGは噴出孔形成筒30の内部を通流し、噴出孔形成筒30の先端において火炎Fを形成する。つまり、高温となる過酷な環境におかれる部分に近づくほど耐酸化減肉性の高い材料で構成した部材を用い、火炎Fの形成部分に接する最も高温で過酷な部分に、最も耐酸化減肉性の高い材料で形成される噴出孔形成筒30が備えられることになる。又、噴出孔形成筒30は噴出孔部Hに焼嵌めによって挿着され、且つその接合面には耐熱接着材Rが塗布されているものであるから、噴出孔形成筒30が噴出孔部Hから脱落することが防止されることとなる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を説明するが、第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより説明を省略し、主として第1実施形態と異なる構成を説明する。
この第2実施形態においては、図2(b)に示すように、噴出孔部Hの全長に亘って、ノズル部材20より耐酸化減肉性の高い材料で形成された噴出孔形成部材Sとしての噴出孔形成筒31が嵌装して設けられている。
噴出孔形成筒31は直線筒状に形成され、その外周部31bに雄ねじが螺刻され且つ噴出孔部Hの内周部22には雌ねじが螺刻される状態に形成されて、噴出孔部Hに螺合によって挿着されている。従って、ノズル部材20が高温になっても、噴出孔形成筒31の外周部31bに形成されたねじ部と噴出孔部Hの内周部22に形成されたねじ部との螺合により、噴出孔形成筒31を確実に保持できるものとなる。
又、図示は省略するが、噴出孔形成筒31の外周部31bのねじ部と噴出孔部Hの内周部22の雌ねじとの間、すなわち噴出孔形成筒31と噴出孔部Hとの接合面には、Al23ペースト等の耐熱接着材が塗布されている。
そして、ガス供給管部10から供給された混合ガスGは噴出孔形成筒31の内部を通流し、噴出孔形成筒31の先端において火炎Fを形成する。つまり、高温となる過酷な環境におかれる部分に近づくほど耐酸化減肉性の高い材料で構成した部材を用い、火炎Fの形成部分に接する最も高温で過酷な部分に、最も耐酸化減肉性の高い材料で形成される噴出孔形成筒31が備えられることになる。又、噴出孔形成筒31は噴出孔部Hに螺合によって挿着され、且つその接合面には耐熱接着材Rが塗布されているものであるから、噴出孔形成筒31が噴出孔部Hから脱落することが防止されることとなる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態を説明するが、第3実施形態において、第1又は第2実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すことにより説明を省略し、主として第1又は第2実施形態と異なる構成を説明する。
この第3実施形態においては、図3(a)に示すように、ノズル部材20に設けられる2つの噴出孔部Hがノズル部材20の先端側に近づくほどガス供給管部10の軸心から離間する状態で傾斜させて備えられている。この2つの噴出孔部Hは、図3(b)に示すように、ノズル部材20の正面視において、ノズル部材20の中心に対して180°の回転対称となるように配置されている。
そして、第1実施形態と同様に、その2つの噴出孔部Hの全長に亘って、ノズル部材20より耐酸化減肉性の高い材料で直線筒状に形成された噴出孔形成部材Sとしての噴出孔形成筒30が焼嵌めによって挿着する状態で設けられている。
すなわち、ノズル部材20に噴出孔部Hが複数設けられ、その夫々に噴出孔形成筒30が装着されている。
ガス供給管部10から供給された混合ガスGは2つの噴出孔形成筒30の内部を通流し、夫々の噴出孔形成筒30の先端において火炎Fを形成する。つまり、高温となる過酷な環境におかれる部分に近づくほど耐酸化減肉性の高い材料で構成した部材を用い、火炎Fの形成部分に接する最も高温で過酷な部分に、最も耐酸化減肉性の高い材料で形成される噴出孔形成筒30が備えられることになる。又、噴出孔形成筒30は噴出孔部Hに焼嵌めによって挿着され、且つその接合面には耐熱接着材が塗布されているものであるから、図3(a)のように噴出孔形成筒30が傾斜して設けられても、噴出孔形成筒30が噴出孔部Hに確実に保持されて、噴出孔形成筒30が脱落することが防止されることとなる。
なお、この場合においても第2実施形態のように噴出孔形成筒31を噴出孔部Hに螺合によって挿着するように構成することも可能である。この場合、噴出孔形成筒31は噴出孔部Hにより確実に保持されることとなる。さらに、その接合面に耐熱接着材を塗布することにより、一層確実に噴出孔形成筒31を噴出孔部Hに保持し、その脱落を防止するものとなる。
以下に本発明の噴出孔形成部材Sを構成する合金の材料の選定に係る実験について具体的に説明する。
本発明の発明者らは、上記第1〜第3の各実施形態における噴出孔形成部材Sを構成する材料について、高温の過酷な環境下においても酸化減肉の少ない、すなわち、耐酸化減肉性の高い材料とすべく鋭意研究を重ねた結果、以下のような知見を得た。
以下に、比較例としての耐熱合金(SUS310S)と、本実験にて高温の過酷な環境下においても酸化減肉の少ない材料として採用可能と判断した合金(A〜D)との組成を示す。
Figure 2010223565
本実験は以下の条件で行った。
(1)上記各合金について、幅25mm、高さ50mm、奥行5mmのテストピースを作成した。このテストピースの上端から5mm下方にφ3mmの孔を形成し、アルミナ製の紐によって実験用加熱炉の天井部より、炉底に接しないように吊り下げる状態とした。
(2)実験用加熱炉は都市ガス13Aを燃料とし、上記各テストピースを13A排ガス雰囲気下において1100℃で連続200時間加熱した。
上記の条件における実験の結果、SUS310Sの場合を1.0として規格化した酸化減肉量(単位は重量%)は、上記表1中の合金A〜Dにおいて20%未満となり、耐酸化減肉性の高い材料としての条件を満たすものと判断した。
つまり、(a)Feを基材とするA、B、D合金、(b)Niを基材とするC合金に区分してまとめると、次のようになる。
(a)Feを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Niを0〜16%、Alを2.5〜6.0%、Siを0.3〜1.3%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するものである。
(b)Niを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Feを10〜16%、Alを2.5〜6.0%、Mnを0.5〜3.0%、Siを0.3〜1.8%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するものである。
そして、噴出孔形成部材Sの材料組成を、上記の(a)Feを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Niを0〜16%、Alを2.5〜6.0%、Siを0.3〜1.3%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するもの、又は、(b)Niを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Feを10〜16%、Alを2.5〜6.0%、Mnを0.5〜3.0%、Siを0.3〜1.8%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するものとすることにより、耐酸化減肉性が高く、長寿命化を図ることが可能となるバーナノズルを得ることが可能となった。
〔その他の実施形態〕
(イ)上記第1又は第2実施形態では、噴出孔形成部材Sと噴出孔部Hとの接合面に耐熱接着材Rを塗布するように構成したが、耐熱接着材Rを用いずに焼嵌め又は螺合のみによって噴出孔形成部材Sを挿着するように構成してもよい。
(ロ)上記第1、2又は第3実施形態においては、ノズル部材20に前記噴出孔部Hが1つ又は2つ設けられ、その噴出孔部Hに嵌装される状態で、噴出孔形成部材Sが1つ又は2つ設けられる構成としたが、そのような構成に限定されるものではなく、噴出孔部H及び噴出孔形成部材Sを3つ以上設ける構成としてもよい。
(ハ)噴出孔形成部材Sは、噴出孔形成筒30又は31のような形態に限定されるものではなく、例えば噴出孔形成部材Sの一方の端部にフランジを形成し、このフランジ部を接続孔部21側とするように噴出孔部Hに嵌装して、フランジ部にガス供給管部10の先端部分が当て付けられる状態で固定するようにしてもよい。その他、噴出孔形成部材Sを噴出孔部Hに確実に保持できる構成であれば各種の構成が採用可能である。
10 ガス供給管部
10a 雄ねじ部
20 ノズル部材
20a 雌ねじ部
20t 先端面
20m 先端面
21 接続孔部
F 火炎
G 混合ガス
H 噴出孔部
S 噴出孔形成部材

Claims (8)

  1. 燃料ガスと酸素含有ガスとの混合ガスを通流させて噴出するガス供給管部の先端に、
    前記ガス供給管部と連通する噴出孔部を備え且つ前記ガス供給管部より耐酸化減肉性の高い材料で形成されるノズル部材を接続して構成されたバーナノズルであって、
    前記噴出孔部に、その軸心方向の全長に亘って、前記ノズル部材より耐酸化減肉性の高い材料で形成された噴出孔形成部材が嵌装して設けられているバーナノズル。
  2. 前記噴出孔形成部材が直線筒状に形成されている請求項1に記載のバーナノズル。
  3. 前記噴出孔形成部材の材料組成が、Feを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Niを0〜16%、Alを2.5〜6.0%、Siを0.3〜1.3%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のバーナノズル。
  4. 前記噴出孔形成部材の材料組成が、Niを基材として、重量パーセントでCrを16〜26%、Feを10〜16%、Alを2.5〜6.0%、Mnを0.5〜3.0%、Siを0.3〜1.8%、Nbを0〜0.2%、Laを0〜0.15%含み、その他不可避不純物として、C、S、Pを各1.0%未満含むことを許容するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のバーナノズル。
  5. 前記噴出孔形成部材が、前記噴出孔部に、焼嵌めによって挿着されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のバーナノズル。
  6. 前記噴出孔形成部材の外周部に形成されたねじ部と前記噴出孔部の内周部に形成されたねじ部との螺合により、前記噴出孔形成部材が前記噴出孔部に挿着されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のバーナノズル。
  7. 前記噴出孔形成部材と前記噴出孔部との接合面に耐熱接着材を塗布することを特徴とする請求項5又は6記載のバーナノズル。
  8. 前記ノズル部材に前記噴出孔部が複数設けられ、その夫々に前記噴出孔形成部材が装着されている請求項1〜7のいずれか1項に記載のバーナノズル。
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