JP2010223512A - 潜熱蓄熱装置の状態判定装置 - Google Patents

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Hideo Kobayashi
日出夫 小林
Toshihisa Sugiyama
敏久 杉山
Kunihiko Hayashi
邦彦 林
Kenichi Yamada
賢一 山田
Akihito Hosoi
章仁 細井
Shusaku Sugamoto
周作 菅本
Katsuhiko Arisawa
克彦 蟻沢
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Abstract

【課題】潜熱蓄熱装置の状態を判定することができる潜熱蓄熱装置の状態判定装置を提供する。
【解決手段】第1の潜熱蓄熱装置(10)の状態判定装置(60)は、過冷却状態を破って液相から固相に相変化する潜熱蓄熱材(20)と、潜熱蓄熱材を収容し、内燃機関の熱が伝導する部位に配置された容器(30)と、を有する潜熱蓄熱装置の状態判定装置であって、容器の温度を測定する第1測温手段(50)の測定結果に基づいて、潜熱蓄熱材の吸熱状態を判定する吸熱状態判定部(64)を備えることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、潜熱蓄熱装置の状態判定装置に関する。
内燃機関においては、フリクション低減の観点から、内燃機関の暖機を早期に完了させることが好ましい。従来、内燃機関の暖機を早期に完了させるために、過冷却状態を破って固相化する際に熱を発生する潜熱蓄熱材を用いた潜熱蓄熱装置が用いられている。例えば、特許文献1においては、潜熱蓄熱装置をオイルパンに配置する技術が開示されている。
特開平5−296017号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、潜熱蓄熱装置の状態を判定することができない。例えば、特許文献1の技術は、潜熱蓄熱材の吸熱状態を判定することができない。潜熱蓄熱材が過冷却状態に至るまで十分に吸熱していない状態で内燃機関を停止させた場合、次回の内燃機関の始動時に潜熱蓄熱材を発核させることが困難になる。また、特許文献1の技術は、潜熱蓄熱装置の異常の有無を判定することができない。潜熱蓄熱装置に異常がある場合、潜熱蓄熱材が発核可能な状態である場合であっても、潜熱蓄熱材が発核しないおそれがある。その場合、内燃機関を早期に暖機させることが困難になる。
本発明は、潜熱蓄熱装置の状態を判定することができる潜熱蓄熱装置の状態判定装置を提供する。
本発明に係る第1の潜熱蓄熱装置の状態判定装置は、過冷却状態を破って液相から固相に相変化する潜熱蓄熱材と、前記潜熱蓄熱材を収容し、内燃機関の熱が伝導する部位に配置された容器と、を有する潜熱蓄熱装置の状態判定装置であって、前記容器の温度を測定する第1測温手段の測定結果に基づいて、前記潜熱蓄熱材の吸熱状態を判定する吸熱状態判定部を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る第1の潜熱蓄熱装置の状態判定装置によれば、吸熱状態判定部は、例えば容器の温度が融点以上の所定温度以上に達している場合に、潜熱蓄熱材が発核可能な状態(すなわち過冷却状態)に至るまで十分に吸熱している状態であると判定することができる。
上記構成において、前記吸熱状態判定部は、前記内燃機関の熱が伝導する部位の温度を測定する第2測温手段の測定結果と、前記第1測温手段の測定結果が融点以上の所定温度以上になってからの経過時間を計測する第1計時手段の計測結果と、に基づいて、前記潜熱蓄熱材の吸熱状態を判定してもよい。
潜熱蓄熱材の吸熱量は、容器の温度、内燃機関の熱が伝導する部位の温度および容器の温度が融点以上の所定温度以上になってからの経過時間によって変化する。よって、この構成によれば、潜熱蓄熱材の吸熱状態をより精度よく判定することができる。
上記構成は、前記第1測温手段の測定結果と、前記内燃機関の始動開始からの経過時間を計測する第2計時手段の計測結果と、に基づいて、前記潜熱蓄熱装置の異常の有無を判定する異常判定部を備えていてもよい。
この構成によれば、異常判定部は、例えば第1測温手段の測定結果と第2計時手段の計測結果とに基づいて内燃機関の始動開始からの容器の単位時間当たりの温度勾配を算出する。そして、その温度勾配が所定値以下の場合、潜熱蓄熱材が発核しなかったと判断して、潜熱蓄熱装置に異常があることを判定することができる。
本発明に係る第2の潜熱蓄熱装置の状態判定装置は、過冷却状態を破って液相から固相に相変化する潜熱蓄熱材と、前記潜熱蓄熱材を収容し、内燃機関の熱が伝導する部位に配置された容器と、を有する潜熱蓄熱装置の状態判定装置であって、前記容器の温度を測定する第1測温手段の測定結果と、前記内燃機関の始動開始からの経過時間を計測する第2計時手段の計測結果と、に基づいて、前記潜熱蓄熱装置の異常の有無を判定する異常判定部を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る第2の潜熱蓄熱装置の状態判定装置によれば、異常判定部は、例えば第1測温手段の測定結果と第2計時手段の計測結果とに基づいて内燃機関の始動開始からの容器の単位時間当たりの温度勾配を算出する。そして、その温度勾配が所定値以下の場合、潜熱蓄熱材が発核しなかったと判断して、潜熱蓄熱装置に異常があることを判定することができる。
上記第1および第2の潜熱蓄熱装置の状態判定装置において、前記容器は、前記容器内における難温度上昇部を有し、前記第1測温手段は、前記難温度上昇部の温度を測定してもよい。
この構成によれば、第1測温手段が容器の難温度上昇部以外の温度を測定する場合に比較して、潜熱蓄熱材の吸熱状態および潜熱蓄熱装置の異常の有無をより精度よく判定することができる。難温度上昇部は容器の他の部位より温度が上昇し難い部位であることから、難温度上昇部近傍の潜熱蓄熱材においては、固相が残存し易い。このような難温度上昇部の温度が所定値より上昇していれば、容器全域の潜熱蓄熱材が溶解していると推定できる。
本発明によれば、潜熱蓄熱装置の状態を判定することができる潜熱蓄熱装置の状態判定装置を提供することができる。
図1は、実施例1に係る状態判定システムの模式図である。 図2(a)は、容器の側面図である。図2(b)は、容器の上面図である。 図3は、発核装置の拡大図である。 図4は、ECUのフローチャートの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例1に係る潜熱蓄熱装置の状態判定装置について説明する。図1は、状態判定装置を備える状態判定システム100の模式図である。状態判定システム100は、潜熱蓄熱装置10と、第1温度センサ50(第1測温手段)と、第2温度センサ52(第2測温手段)と、回転数センサ54と、ECU60(状態判定装置)と、を備える。
潜熱蓄熱装置10は、潜熱蓄熱材20と、潜熱蓄熱材20を収容する容器30と、発核装置40と、を備える。潜熱蓄熱材20としては、過冷却状態となることができ、過冷却状態が破れた場合に液相(液相はゲル状態を含んでいてもよい)から固相に相変化するものを用いることができる。潜熱蓄熱材20が液相から固相に相変化する場合、潜熱蓄熱材20は発熱する。潜熱蓄熱材20として、例えば、酢酸ナトリウム3水和物等の従来公知の潜熱蓄熱材を用いることができる。
容器30は、潜熱蓄熱材20を収容している。容器30は、内燃機関200の熱が伝導する部位に配置される。本実施例において、容器30は、内燃機関200の下部に配置されたオイルパン210の内部に配置されている。この場合、発核時(過冷却状態が破られた時)の潜熱蓄熱材20の熱によってオイルパン210内のオイルを暖めることができる。なお、容器30は、例えば内燃機関200のウォータジャケット部等に配置されて用いられてもよい。
図2(a)は、容器30の側面図である。図2(b)は、容器30の上面図である。容器30は、容器30内において温度が上昇し難い部位である難温度上昇部32を有している。本実施例において、難温度上昇部32は、容器30の外周部分である。容器30の熱は、外周部分から逃げ易くなる。よって、外周部分は他の部位に比較して吸熱し難い部分であることから、外周部分は他の部位に比較して温度上昇し難い部位である。なお、本実施例において、容器30は、外周部分の厚みが他の部位より薄い形状を有している。この場合、外周部分の熱容量が小さくなる。それにより、容器30の厚みが全体的に均一の場合に比較して、外周部分付近の潜熱蓄熱材20の溶解を促進させることができる。また、本実施例において、容器30は、容器30の面方向がオイルパン210の底面に略並行になりかつ外周部分がオイルパン210の内周面に接触するように、オイルパン210の内部に配置されている。
図1に示すように、発核装置40は、容器30に配置されている。本実施例において発核装置40は、内燃機関200の始動時の振動を利用して、潜熱蓄熱材20を発核させる。図3は、発核装置40の拡大図である。発核装置40は、枠体41と、トリガ42と、固定部材43と、振り子44と、を備える。枠体41は、トリガ42、固定部材43および振り子44を収容するための部材である。また、枠体41は、トリガ42が潜熱蓄熱材20に浸るように、容器30に接続されている。
トリガ42は、所定の力が加えられることによって潜熱蓄熱材20を発核させる機能を有する。本実施例においてトリガ42は、一方の側に張り出した凸面を有する弾性部材からなる。また、トリガ42は、複数のスリットを有している。トリガ42に所定の力が加えられると、スリットが擦れる。それにより、トリガ42は、潜熱蓄熱材20を発核させることができる。固定部材43は、トリガ42を枠体41に固定するための部材である。
振り子44は、内燃機関の振動によって揺動する錘部45と、錘部45から延びるとともにトリガ42に接触可能に配置された腕部46と、を有する。本実施例においては、腕部46はトリガを貫通している。この構成によれば、内燃機関200の始動時の振動によって錘部45が揺動すると、腕部46はトリガ42に力を与えることができる。その結果、トリガ42のスリット部分が擦れることによって、潜熱蓄熱材20が発核する。すなわち、振り子44は、内燃機関200の始動時の振動によって錘部45が揺動した場合にトリガ42に対して発核に必要な所定の力を加える機能を有している。
図1に示すように、第1温度センサ50は、容器30の温度を測定し、測定結果をECU60に伝える。すなわち、第1温度センサ50は、容器30の温度を測定する第1測温手段としての機能を有する。本実施例において、第1温度センサ50は、容器30の難温度上昇部32の温度を測定する。本実施例において第2温度センサ52は、オイルパン210の外面の温度を取得し、取得結果をECU60に伝える。すなわち、第2温度センサ52は、内燃機関200の熱が伝導する部位の温度を測定する第2測温手段としての機能を有する。なお、第2温度センサ52は、内燃機関200の熱が伝導する部位の温度であれば、オイルパン210以外の部位の温度を測定してもよい。
回転数センサ54は、内燃機関200の回転数を測定し、測定結果をECU60に伝える。それにより、ECU60は内燃機関200が始動開始したことを知ることができる。すなわち、回転数センサ54は、内燃機関200の始動開始を検知する始動開始検知手段としての機能を有する。なお、内燃機関200の始動開始を検知できる手段であれば、回転数センサ54以外の他の手段を用いてもよい。
ECU60は、CPU,ROM,RAM等によって構成されるマイクロコンピュータである。本実施例において、ECU60は、潜熱蓄熱装置10の状態を判定する状態判定装置としての機能を有する。具体的には、ECU60は、第1計時部61と、第2計時部62と、吸熱状態判定部64と、異常判定部66と、を有する。
第1計時部61は、第1温度センサ50の測定結果に基づいて、難温度上昇部32の温度が融点以上の所定温度以上になってからの経過時間を計測する第1計時手段としての機能を有する。第2計時部62は、回転数センサ54の測定結果を受けて、内燃機関200の始動開始からの経過時間を計測する第2計時手段としての機能を有する。
吸熱状態判定部64は、第1温度センサ50および第2温度センサ52の測定結果並びに第1計時部61の計測結果に基づいて、潜熱蓄熱材20の吸熱状態を判定する。具体的には、吸熱状態判定部64は、第1温度センサ50および第2温度センサ52の測定結果並びに第1計時部61の計測結果に基づいて、潜熱蓄熱材20がその後冷却された場合に発核可能な状態(すなわち過冷却状態)に至るまで十分に吸熱している状態であることを判定する。
ここで、潜熱蓄熱材20がその後冷却された場合に発核可能な状態に至るまで十分に吸熱している状態とは、具体的には、潜熱蓄熱材20に固相が含まれていない状態である。潜熱蓄熱材20に固相が含まれていると、潜熱蓄熱材20は過冷却状態に至らないからである。また、潜熱蓄熱材20が発核可能な状態に至るまで十分に吸熱している状態である場合、潜熱蓄熱材20は、その後冷却された場合に過冷却状態となる。その結果、潜熱蓄熱材20は、次回の内燃機関200の始動時に発核することができる。すなわち、潜熱蓄熱材20の吸熱状態を判定することによって、潜熱蓄熱材20の発核可能性を判断することも可能となる。
異常判定部66は、第1温度センサ50の測定結果および第2計時部62の計測結果に基づいて、潜熱蓄熱装置10の異常の有無を判定する。具体的には、異常判定部66は、第1温度センサ50の測定結果および第2計時部62の計測結果に基づいて、難温度上昇部32における内燃機関200始動開始からの単位時間当たりの温度勾配を求める。そして、異常判定部66は、この温度勾配に基づいて、潜熱蓄熱装置10の異常の有無を判定する。吸熱状態判定部64および異常判定部66のより詳細な動作については、後述する。
続いて、状態判定システム100の動作について説明する。まず、潜熱蓄熱装置10の動作について説明する。なお、内燃機関200の始動前において、潜熱蓄熱材20は過冷却状態であるとする。まず、内燃機関200が始動すると、錘部45は、内燃機関200の振動を受けて揺動を開始する。錘部45が揺動することによって、腕部46がトリガ42に発核に必要な所定の力を加えた場合、トリガ42は潜熱蓄熱材20を発核させる。その結果、潜熱蓄熱材20は液相から固相に相変化する。
潜熱蓄熱材20が液相から固相に相変化する際、潜熱蓄熱材20は発熱する。その結果、オイルパン210のオイルを早期に暖めることができる。それにより、内燃機関200に潜熱蓄熱装置10が配置されていない場合に比較して、内燃機関200の暖機を早期に完了させることができる。その結果、内燃機関200のフリクションが低減することから、内燃機関200の燃費が向上する。また、未燃ガスの増加を抑制し、排気エミッションの悪化を抑制することができる。なお、潜熱蓄熱材20が固相になった場合、錘部45の揺動は潜熱蓄熱材20によって拘束されて停止する。
次いで、内燃機関200の暖機が完了して内燃機関200の温度が上昇すると、潜熱蓄熱材20は内燃機関200の熱を吸熱する。潜熱蓄熱材20が内燃機関の熱を吸熱して融点(酢酸ナトリウム3水和物の場合は約58℃)以上になった場合、潜熱蓄熱材20は、液相になる。次いで、内燃機関200が停止して内燃機関200の温度が低下すると、潜熱蓄熱材20の温度も低下して、潜熱蓄熱材20は過冷却状態になる。
続いて、ECU60の動作について説明する。図4は、ECU60のフローチャートの一例を示す図である。なお、ECU60は図4のフローチャートを所定時間毎に繰り返し実行する。内燃機関200の始動が開始すると、第2計時部62は、回転数センサ54の測定結果を受けて、内燃機関200の始動開始からの経過時間(Z)を取得する(ステップS10)。
次いで異常判定部66は、第1温度センサ50の測定結果(難温度上昇部32の温度(T))および第2計時部62の計測結果(経過時間(Z))に基づいて、難温度上昇部32における内燃機関200の始動開始からの単位時間当たりの温度勾配(T/Z)を求める。そして、異常判定部66は、T/Zの値が所定値より大きいか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20においてT/Zが所定値より大きいと判定された場合、異常判定部66は後述するステップS30を実行する。一方、ステップS20においてT/Zが所定値より大きいと判定されなかった場合、異常判定部66は、潜熱蓄熱材20が発核しなかったとして、潜熱蓄熱装置10に異常があると判定する(ステップS40)。
なお、潜熱蓄熱装置10の異常の態様としては、例えば、潜熱蓄熱材20の劣化、トリガ42の異常、容器30の異常等、種々の態様が考えられる。また、ステップS20における所定値としては、温度勾配が所定値以下の場合に潜熱蓄熱装置10が異常であると判断できる値であれば特に限定されず、実験によって決定すればよい。また、所定値は、あらかじめECU60が記憶しておく。ステップS40を実行後、ECU60はフローチャートの実行を終了する。
ステップS30において、吸熱状態判定部64は、第1温度センサ50の測定結果が融点以上の所定温度以上であるか否かを判定する。所定温度としては、融点以上の温度であれば特に限定されない。所定温度は、あらかじめECU60が記憶しておく。
ステップS30において第1温度センサ50の測定結果が所定温度以上であると判定されなかった場合、吸熱状態判定部64は、ステップS30を繰り返し実行する。ステップS30において第1温度センサ50の測定結果が所定温度以上であると判定された場合、吸熱状態判定部64は、第1計時部61の計測結果に基づいて、難温度上昇部32の温度が所定温度以上になってからの経過時間(X)を取得する(ステップS50)。
次いで吸熱温度判定部1は、第1温度センサ50および第2温度センサ52の測定結果並びに第1計時部61の計測結果に基づいて、難温度上昇部32の温度(T)とオイルパン210の温度(T)との差に難温度上昇部32の温度が所定温度以上になってからの経過時間(X)を掛けた値((T−T)×X)を求める。そして、(T−T)×Xが所定値より大きいか否かを判定する(ステップS60)。ステップS60において(T−T)×Xの値が所定値より大きいと判定された場合、吸熱状態判定部64は、潜熱蓄熱材20が発核可能な状態に至るまで十分に吸熱している状態であると判断する(ステップS70)。次いで、ECU60はフローチャートの実行を終了する。
ステップS60において、(T−T)×Xの値が所定値より大きいと判定されなかった場合、吸熱状態判定部64は、潜熱蓄熱材20が発核可能な状態に至るまで十分に吸熱していない状態であると判断する(ステップS80)。次いで、ECU60はフローチャートの実行を終了する。
なお、ステップS60の所定値は、実験によって求めておけばよい。例えば、潜熱蓄熱材20が固相を含まない完全な液相の状態になる(T−T)×Xの値を、実験で求めればよい。また、所定値は、あらかじめECU60が記憶しておく。
以上のように、本実施例に係る状態判定システム100によれば、ECU60によって、潜熱蓄熱装置10の異常の有無および潜熱蓄熱材20の吸熱状態を判定することができる。
なお、異常判定部66は、温度勾配(T/Z)を用いて異常を判定しているが、これに限られない。第1温度センサ50の測定結果(T)および第2計時部62の計測結果(Z)に基づいて、潜熱蓄熱装置10の異常を判定できるパラメータであれば、温度勾配(T/Z)以外のパラメータを用いてもよい。
また、吸熱状態判定部64は、(T−T)×Xのパラメータを用いて、潜熱蓄熱材20の吸熱状態を判定しているが、これに限られない。第1温度センサ50の測定結果(T)、第2温度センサ52の測定結果(T)および第2計時部62の計測結果(X)に基づいて、潜熱蓄熱材20の吸熱状態を判定できるパラメータであれば、(T−T)×X以外のパラメータであってもよい。
また、吸熱状態判定部64は、第1温度センサ50の測定結果(T)に基づいて潜熱蓄熱材20の吸熱状態を判定してもよい。例えば、吸熱状態判定部64は、第1温度センサ50の測定結果(T)が融点以上の温度である第2の所定温度以上になった場合、潜熱蓄熱材20が十分に吸熱していると判定してもよい。しかしながら、潜熱蓄熱材20の吸熱量は、第1温度センサ50の測定結果(T)と第2温度センサ52の測定結果(T)との差によって、変化する。また、潜熱蓄熱材20の吸熱量は、第1温度センサ50の測定結果(T)が融点以上の所定温度以上になってからの経過時間(X)によっても変化する。例えば、経過時間(X)が長くなる程、吸熱量が多くなる。よって、第1温度センサ50の測定結果(T)および第2温度センサ52の測定結果(T)並びに第2計時部62の計測結果(経過時間(X))に基づいて潜熱蓄熱材20の吸熱状態を判定する方が、精度よく潜熱蓄熱材20の吸熱状態を判定することができる。
また、第1温度センサ50は、容器30の難温度上昇部32以外の部位の温度を測定してもよい。ただし、難温度上昇部32は容器30の他の部位より温度が上昇し難い部位であることから、難温度上昇部32近傍の潜熱蓄熱材20は、他の部位に比較して固相が残存し易い。このような難温度上昇部32の温度が所定値より上昇していれば、容器30全域の潜熱蓄熱材20が溶解していると推定できる。よって、難温度上昇部32の温度を測定することによって、潜熱蓄熱材20の吸熱状態をより精度よく判定することができる。また、潜熱蓄熱装置10の異常の有無をより精度よく判定することができる。よって、第1温度センサ50は、難温度上昇部32の温度を取得する方が好ましい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 潜熱蓄熱装置
20 潜熱蓄熱材
30 容器
32 難温度上昇部
40 発核装置
50 第1温度センサ
52 第2温度センサ
54 回転数センサ
60 ECU
61 第1計時部
62 第2計時部
64 吸熱状態判定部
66 異常判定部
100 状態判定システム
200 内燃機関
210 オイルパン

Claims (5)

  1. 過冷却状態を破って液相から固相に相変化する潜熱蓄熱材と、前記潜熱蓄熱材を収容し、内燃機関の熱が伝導する部位に配置された容器と、を有する潜熱蓄熱装置の状態判定装置であって、
    前記容器の温度を測定する第1測温手段の測定結果に基づいて、前記潜熱蓄熱材の吸熱状態を判定する吸熱状態判定部を備えることを特徴とする潜熱蓄熱装置の状態判定装置。
  2. 前記吸熱状態判定部は、前記内燃機関の熱が伝導する部位の温度を測定する第2測温手段の測定結果と、前記第1測温手段の測定結果が融点以上の所定温度以上になってからの経過時間を計測する第1計時手段の計測結果と、に基づいて、前記潜熱蓄熱材の吸熱状態を判定する請求項1記載の潜熱蓄熱装置の状態判定装置。
  3. 前記第1測温手段の測定結果と、前記内燃機関の始動開始からの経過時間を計測する第2計時手段の計測結果と、に基づいて、前記潜熱蓄熱装置の異常の有無を判定する異常判定部を備える請求項1または2に記載の潜熱蓄熱装置の状態判定装置。
  4. 過冷却状態を破って液相から固相に相変化する潜熱蓄熱材と、前記潜熱蓄熱材を収容し、内燃機関の熱が伝導する部位に配置された容器と、を有する潜熱蓄熱装置の状態判定装置であって、
    前記容器の温度を測定する第1測温手段の測定結果と、前記内燃機関の始動開始からの経過時間を計測する第2計時手段の計測結果と、に基づいて、前記潜熱蓄熱装置の異常の有無を判定する異常判定部を備えることを特徴とする潜熱蓄熱装置の状態判定装置。
  5. 前記容器は、前記容器内における難温度上昇部を有し、
    前記第1測温手段は、前記難温度上昇部の温度を測定する請求項1〜4のいずれか1項に記載の潜熱蓄熱装置の状態判定装置。
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