JP2010223439A - 太陽熱利用蒸気発生システムとそれを利用した太陽熱利用吸収冷凍機 - Google Patents

太陽熱利用蒸気発生システムとそれを利用した太陽熱利用吸収冷凍機 Download PDF

Info

Publication number
JP2010223439A
JP2010223439A JP2009068168A JP2009068168A JP2010223439A JP 2010223439 A JP2010223439 A JP 2010223439A JP 2009068168 A JP2009068168 A JP 2009068168A JP 2009068168 A JP2009068168 A JP 2009068168A JP 2010223439 A JP2010223439 A JP 2010223439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
solar
solar heat
heat
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009068168A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Hishinuma
祐一 菱沼
Keisuke Kajiyama
啓輔 梶山
Hirokazu Noda
博和 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Gas Co Ltd filed Critical Tokyo Gas Co Ltd
Priority to JP2009068168A priority Critical patent/JP2010223439A/ja
Publication of JP2010223439A publication Critical patent/JP2010223439A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

Landscapes

  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

【課題】太陽熱を用いた高効率かつ安価な蒸気発生システムを得る。また、その蒸気発生システムが発生する中圧蒸気の持つ熱を高い効率で利用できるようにした太陽熱利用吸収冷凍機を得る。
【解決手段】太陽熱利用蒸気発生システムAは、太陽熱集熱器1と、太陽熱集熱器1から得られる温水から低圧蒸気を製造する低圧蒸気発生装置(例えば、フラッシュタンク)2と、低圧蒸気発生装置2が発生した低圧蒸気を吸引蒸気としより圧力の高い蒸気を吐出する蒸気昇圧装置(例えば、スチームエゼクター)3とを備える。太陽熱利用吸収冷凍機は、蒸気昇圧装置3が吐出する中圧蒸気の持つ熱を、希溶液からの冷媒蒸発のための熱源として利用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽熱を利用した蒸気発生システム、および該蒸気発生システムが発生する蒸気の持つ熱を再生器での熱源として利用するようにした太陽熱利用吸収冷凍機に関する。
太陽エネルギーから太陽熱集熱器を介して蒸気(例えば150℃)を得る技術は広く知られており、例えば、特許文献1あるいは2に記載されている。また、太陽エネルギーを利用して冷熱を得る手段として、太陽熱集熱器と吸収冷凍機とを組み合わせた装置が特許文献3に記載されている。
特開昭58−49861号公報 特開2001−201187号公報 特開平11−257777号公報
従来の太陽熱を利用した装置において、一般に、集熱器は、その特性上、取り出し温度が上がるほど集熱効率が低下してしまうため、従来用いられている太陽熱集熱器は、集光機構の改善や高真空断熱の採用等により効率低下を抑制する機構となっており、装置として極めて複雑かつ高価なものとなっている。集熱効率は、例えば90℃取り出しの場合で40%程度であるものの、150℃取り出しでは25%程度と低い値となる。
また、従来提案されている太陽熱を利用した吸収冷凍機は、太陽熱集熱器から取り出した蒸気や高温水を、そのまま吸収冷凍機における一重効用サイクル(90℃取り出しの場合)あるいは二重効用サイクル(150℃取り出しの場合)の駆動エネルギーの一部として利用するようにしている。しかし、一重効用サイクルではCOPは0.8程度、二重効用サイクルではCOPは1.5程度と、集熱器で高い集熱効率を保とうとすると吸収冷凍機のCOPが低く、逆に吸収冷凍機のCOPを高く利用しようとすると集熱器の集熱効率が低下してしまう。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、太陽熱を用いた高効率かつ安価な蒸気発生システムと、該蒸気発生システムが発生する中圧蒸気の持つ熱を高い効率で利用できるようにした太陽熱利用吸収冷凍機を開示することを課題とする。
本発明による太陽熱利用蒸気発生システムは、太陽熱集熱器と、前記太陽熱集熱器から得られる温水から低圧蒸気を製造する低圧蒸気発生装置と、前記低圧蒸気発生装置が発生した低圧蒸気を吸引蒸気とし、より圧力の高い中圧蒸気を吐出する蒸気昇圧装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明による太陽熱利用吸収冷凍機は、上記の太陽熱利用蒸気発生システムと、吸収器、再生器、凝縮器および蒸発器を少なくとも有する吸収冷凍機とを備え、前記太陽熱利用蒸気発生システムが吐出する中圧蒸気の持つ熱を冷媒再生のための熱源として利用することを特徴とする。
本発明による太陽熱利用蒸気発生システムは、太陽熱集熱器から得られる温水から低圧蒸気を製造する低圧蒸気発生装置に加えて、前記低圧蒸気を吸引蒸気とし、より圧力の高い中圧蒸気を吐出する蒸気昇圧装置を備える。そのために、集熱器からは高効率で低圧蒸気を製造し、低圧蒸気を蒸気昇圧装置により昇圧することで、特別な集光器や高真空断熱設備等を伴わない太陽熱集熱器から得た温水であっても、太陽熱利用蒸気発生システムとしては、高い効率で所望の中圧蒸気を吐出することが可能となる。
本発明による太陽熱利用吸収冷凍機は、上記の太陽熱利用蒸気発生システムが吐出する中圧蒸気の持つ熱を、吸収冷凍機における冷媒再生のための熱源として利用する。そのために、吸収冷凍機のシステム全体として高い効率を達成することができる。なお、本発明による太陽熱利用吸収冷凍機において、吸収冷凍機は、従来知られた、吸収器、再生器、凝縮器および蒸発器を少なくとも有する吸収冷凍機を基本的に用いることができる。一重効用サイクル、二重効用サイクル、あるいは三重効用サイクルのいずれのものであってもよい。
本発明によれば、高効率かつ安価な太陽熱利用蒸気発生システムが得られる。さらに、高い効率を備えた太陽熱利用吸収冷凍機が得られる。
図1(a)は本発明による太陽熱利用蒸気発生システムの一実施の形態を示す図であり、図1(b)はそこでの蒸気昇圧装置のいくつかの具体例を示す図である。 本発明による太陽熱利用吸収冷凍機の一例を示すブロック図であり、二重効用サイクルの場合の例である。 本発明による太陽熱利用吸収冷凍機の他の例を示すブロック図であり、三重効用サイクルの場合の例である。
以下、図面を参照して、本発明を実施の形態に基づき説明する。
図1(a)に示す太陽熱利用蒸気発生システムAおいて、1は従来知られた太陽熱集熱器であり、市販のものであってよい。2は、本発明での低圧蒸気発生装置の一例としてのフラッシュタンクであり、フラッシュタンク2も従来知られたものであってよい。フラッシュタンク2に給水された水が、フラッシュタンク2から太陽熱集熱器1に送られ、そこから得られる温水(太陽熱温水)をフラッシュタンク2で自己蒸発させることにより、低圧蒸気を得る。望ましくは、低圧蒸気の圧力は、0.1MPa(G)程度である。
フラッシュタンク2で発生した低圧蒸気は、吸引蒸気として蒸気昇圧装置3に送られる。蒸気昇圧装置3は、従来知られた手段により、吸引した蒸気をより圧力の高い蒸気に変換し、中圧蒸気として吐出する。その吐出蒸気は、例えば、蒸気利用側である適宜の蒸気ヘッダ等へ送られて、暖房や工場プロセスに用いることができる。さらに、吸収冷凍機へ送られて、吸収冷凍機での冷房サイクルに利用される。蒸気利用側が何であるかによっても変動するが、吐出蒸気としての中圧蒸気の圧力は、例えば0.5MPa(G)程度である。
図1(b)に基づき、蒸気昇圧装置3の具体例を説明する。(b1)は蒸気昇圧装置3がスチームエゼクター3Aの場合の例である。スチームエゼクター3Aにはボイラからの蒸気が駆動蒸気として送り込まれ、低圧蒸気である前記吸引蒸気は所要圧に昇圧した中圧の吐出蒸気として吐出される。
(b2)は蒸気昇圧装置3が蒸気タービンコンプレッサ3Bの場合の例である。蒸気タービンコンプレッサ3Bにはボイラからの蒸気が駆動蒸気として送り込まれタービンを駆動する。タービンに送り込まれた低圧蒸気である吸引蒸気は、タービンから得られる回転力により所要圧に昇圧され、中圧の吐出蒸気として吐出される。
(b3)は蒸気昇圧装置3が電気式コンプレッサ3Cの場合の例である。電気式コンプレッサ3Cは電力により駆動するモータMを駆動源として持ち、電気式コンプレッサ3Cに送り込まれた低圧蒸気である吸引蒸気は、モータから得られる回転力により所要圧に昇圧され、中圧の吐出蒸気として吐出される。
(b4)は蒸気昇圧装置3がエンジン駆動コンプレッサ3Dの場合の例である。エンジン駆動コンプレッサ3Dは、例えば都市ガスやガソリン、重油を燃料とするエンジンを駆動源として持ち、エンジン駆動コンプレッサ3Dに送り込まれた低圧蒸気である吸引蒸気は、エンジンから得られる回転力により所要圧に昇圧され、中圧の吐出蒸気として吐出される。
次に、蒸気昇圧装置3からの吐出蒸気が吸収冷凍機に送られて利用される場合、すなわち、前記太陽熱利用蒸気発生システムAを利用した太陽熱利用吸収冷凍機B1について説明する。図2は、二重効用システムを構成する太陽熱利用吸収冷凍機B1のブロック図であり、よく知られているように、吸収器4、高温再生器5A、低温再生器5C、凝縮器6、蒸発器7を備え、さらに、高温熱交換器8と低温熱交換器9を備える。これら各装置の具体的な構成や機能はよく知られており、説明は省略する。
本発明による二重効用太陽熱利用吸収冷凍機B1では、さらに、太陽熱利用蒸気発生システムAの蒸気昇圧装置3から吐出される中圧蒸気が熱源として導入される太陽熱高温再生器51Aと、前記太陽熱高温再生器51Aを通過した前記中圧蒸気が熱源として導入される太陽熱低温再生器51Cとを備え、また、前記太陽熱高温再生器51Aを通過した前記中圧蒸気が熱源として導入される太陽熱溶液熱交換器10を備える。
この二重効用太陽熱利用吸収冷凍機B1において、冷媒を吸収して濃度が下がり吸収能力が低下した希溶液は、吸収器4から低温熱交換器9および太陽熱溶液熱交換器10および高温熱交換器8を通って、前記した太陽熱高温再生器51Aに送られる。そこで太陽熱利用蒸気発生システムAの蒸気昇圧装置3から吐出される中圧蒸気の熱により加熱され、希溶液中の冷媒が蒸発分離される。蒸発した冷媒は低温再生器5Cを通過して凝縮器6へ送られる。
冷媒を蒸発分離した溶液は、太陽熱高温再生器51Aから高温再生器5Aに送られ、そこで、従来の吸収冷凍機と同様に、燃焼ガスもしくは蒸気である外部熱により、さらに冷媒の蒸発分離が進行する。高温再生器5Aで蒸発した冷媒は低温再生器5Cを通過して凝縮器6へ送られる。
溶液は、さらに、高温再生器5Aから高温熱交換器8を介して、前記した太陽熱低温再生器51Cに送られる。そこには、前記したように、太陽熱高温再生器51Aを通過した前記中圧蒸気が熱源として導入されており、その熱を利用して、さらに冷媒の蒸発分離が進行する。太陽熱低温再生器51Cで蒸発した冷媒は凝縮器6へ送られる。
太陽熱低温再生器51Cで冷媒を蒸発分離した後の溶液は、さらに低温再生器5Cに送られ、そこで、従来の吸収冷凍機と同様、低温再生器5Cを通過する冷媒蒸気の持つ熱により、さらに冷媒の蒸発分離が進行する。低温再生器5Cで蒸発した冷媒は凝縮器6へ送られる。
低温再生器5Cで最終的に冷媒を蒸発分離して高濃度になった濃溶液は、低温熱交換器9を通って熱交換を行った後、吸収器4内に滴下される。また、凝縮器6で凝縮した冷媒は、高真空下にある蒸発器7内に送られ、冷媒液が蒸発する際の気化熱で、冷水を作る。
なお、図示はされていないが、吸収器4からの希溶液が流れるラインが、太陽熱高温再生器51Aに連通するラインと太陽熱低温再生器51C側に連通するラインとに分岐する「パラレルフロー」タイプや、吸収器4からの希溶液が太陽熱低温再生器51Cを経由してから太陽熱高温再生器51A側に向かう「リバースフロー」タイプに構成することも可能である。
上記のように、本発明による二重効用太陽熱利用吸収冷凍機B1では、高温再生器5Aの外部加熱源として、燃焼ガスもしくは蒸気が用いられるのに加えて、前記太陽熱利用蒸気発生システムAの蒸気昇圧装置3から吐出される中圧蒸気の熱を補助熱源として用いることにより、高い効率で太陽エネルギーを冷熱へ変換させることができる。
図3は、三重効用システムを構成する太陽熱利用吸収冷凍機B2のブロック図である。三重効用吸収冷凍機それ自体は、よく知られてものであり、高温再生器と低温再生器に加えて、さらに中温再生器を用いることで、効率をさらに高めるようにしている。なお、以下の説明では、図2に基づき説明した二重効用太陽熱利用吸収冷凍機B1と、構造的に異なる点のみを中心に説明し、二重効用太陽熱利用吸収冷凍機B1と同じ機能を果たす部材には同じ符号を付して、説明は省略する。
図3に示す三重効用太陽熱利用吸収冷凍機B2では、高温再生器5Aと低温再生器5Cに加えて、その中間温度で冷媒の蒸発分離を行う中温再生器5Bを備え、また中温熱交換器11を備える。そして、ここでは、前記した太陽熱高温再生器51Aを用いずに、太陽熱中温再生器51Bを採用している。
三重効用太陽熱利用吸収冷凍機B2において、太陽熱利用蒸気発生システムAの蒸気昇圧装置3から吐出される中圧蒸気は、前記太陽熱中温再生器51Bの熱源として送られ、さらに、前記太陽熱中温再生器51Bを通過した前記中圧蒸気は、前記太陽熱低温再生機51Cおよび太陽熱溶液熱交換器10の熱源として送られる。
この三重効用太陽熱利用吸収冷凍機B2において、冷媒を吸収して濃度が下がり吸収能力が低下した希溶液は、吸収器4から低温熱交換器9、太陽熱溶液熱交換器10、中温熱交換器11および高温熱交換器8を通って、高温再生器5Aに送られ、そこで、従来の吸収冷凍機と同様に、燃焼ガスもしくは蒸気である外部熱により、冷媒の蒸発分離が進行する。高温再生器5Aで蒸発した冷媒は中温再生器5Bと低温再生器5Cを通過して凝縮器6へ送られる。
高温再生器5Aで一部の冷媒を蒸発分離した溶液は、高温熱交換器8を通って前記した太陽熱中温再生器51Bに送られる。太陽熱高温再生器51Bには、太陽熱利用蒸気発生システムAの蒸気昇圧装置3から吐出される中圧蒸気が熱源として導入されており、その熱により、溶液からさらに冷媒の蒸発分離が行われる。蒸発した冷媒は必要に応じて設けられるドレン熱交換器13を通過して凝縮器6へ送られる。
溶液は、太陽熱中温再生器51Bから中温再生器5Bに送られ、そこを通過する高温再生器5Aからの冷媒蒸気の持つ熱により、さらに冷媒の蒸発分離が進行する。中温再生器5Bで蒸発した冷媒は、ドレン熱交換器13を通過して凝縮器6へ送られる。
中温再生器5Bからの溶液は、中温熱交換器11を介して、前記した太陽熱低温再生器51Cに送られる。そこには、前記したように、太陽熱中温再生器51Bを通過した前記中圧蒸気が熱源として導入されており、その熱を利用して、さらに冷媒の蒸発分離が進行する。太陽熱低温再生器51Cで蒸発した冷媒は凝縮器6へ送られる。
太陽熱低温再生器51Cで一部の冷媒を蒸発分離した後の溶液は、さらに低温再生器5Cに送られ、そこで、従来の吸収冷凍機と同様、低温再生器5Cを通過する冷媒蒸気の持つ熱により、さらに冷媒の蒸発分離が進行する。低温再生器5Cで蒸発した冷媒は凝縮器6へ送られる。
低温再生器5Cで最終的に冷媒を蒸発分離して高濃度となった濃溶液は、ドレン熱交換器13と低温熱交換器9を通って熱交換を行った後、吸収器4内に滴下される。また、凝縮器6で凝縮した冷媒は、高真空下にある蒸発器7内に送られ、冷媒液が蒸発する際の気化熱で、冷水を作る。
なお、図示はされていないが、吸収器4からの希溶液が流れるラインが、高温再生器5Aに連通するラインと太陽熱中温再生器51Bに連通するラインと太陽熱低温再生器51C側に連通するラインとに分岐する「パラレルフロー」タイプや、吸収器4からの希溶液が太陽熱低温再生器51Cを経由してから太陽熱中温再生器51B側に向かい、さらに高温再生器5Aへと向かう「リバースフロー」タイプに構成することも可能である。
なお、図2あるいは図3に示した太陽熱利用吸収冷凍機Bにおいて、低冷房負荷時には、必要以上の外部蒸気や電気、燃料を入力することなく、太陽熱温水のみを熱源として、いわゆる一重効用サイクルとしての運転をすることもできる。すなわち、太陽熱温水を、直接、太陽熱低温再生器51Cおよびまたは太陽熱溶液熱交換器10へ投入し、一重効用サイクルとして吸収冷凍機を駆動させることもできる。
なお、システム効率の一例を、3つのシステムについて比較すると、次のようになる。
1.[太陽熱+一重効用]の場合(従来例)、
集熱効率40%(90℃取り出し)×一重効用COP0.8=システム効率32%
2.[太陽熱+二重効用]の場合(従来例)、
集熱効率25%(150℃取り出し)×二重効用COP1.5=システム効率37.5%
3.[太陽熱+エゼクター二重効用]の場合(本発明)、
集熱効率35%(120℃取り出し)×エゼクター効率90%×二重効用COP1.5=システム効率47.3%
すなわち、前記した特許文献3に記載の装置のように、太陽熱集熱器から取り出した温水を、そのまま吸収冷凍機に利用する場合に、得られる温水温度が90℃程度である場合は、一重効用サイクルの吸収冷凍機の熱エネルギーとして利用するのが限度である。一重効用でのCOPは、高くても0.8程度であり、システム効率は32%程度が限度となる。
特別な設備を施した太陽熱集熱器を用いることにより、二重効用サイクルの吸収冷凍機の熱エネルギーとして利用することのできる150℃程度の蒸気を得ることができる。しかし、太陽熱集熱器の集熱効率が25%程度と低くなり、二重効用でのCOPが1.5程度と高いものの、システム効率37.5%程度が限度となる。
本発明の太陽熱利用吸収冷凍機では、太陽熱集熱器から120℃程度の温水を集熱効率35%程度で取得して低圧蒸気発生装置で低圧蒸気化し、それを例えばスチームエゼクターである蒸気昇圧装置によって昇圧することにより、二重効用サイクルの吸収冷凍機の熱エネルギーとして利用することのできる中圧蒸気を得るようにしている。そして、蒸気昇圧装置であるスチームエゼクター等の効率は90%程度と高いことから、47.3%と高いシステム効率を達成することができる。
A…太陽熱利用蒸気発生システム、
1…太陽熱集熱器、
2…低圧蒸気発生装置の一例としてのフラッシュタンク、
3…蒸気昇圧装置、
3A…スチームエゼクター、
3B…蒸気タービンコンプレッサ、
3C…電気式コンプレッサ、
3D…エンジン駆動コンプレッサ、
B…太陽熱利用吸収冷凍機、
B1…二重効用太陽熱利用吸収冷凍機
B2…三重効用太陽熱利用吸収冷凍機、
4…吸収器、
5A…高温再生器、
5B…中温再生器、
5C…低温再生器、
51A…太陽熱高温再生器、
51B…太陽熱中温再生器、
51C…太陽熱低温再生器、
6…凝縮器、
7…蒸発器、
8…高温熱交換器、
9…低温熱交換器、
10…太陽熱溶液熱交換器。

Claims (3)

  1. 太陽熱集熱器と、前記太陽熱集熱器から得られる温水から低圧蒸気を製造する低圧蒸気発生装置と、前記低圧蒸気発生装置が発生した低圧蒸気を吸引蒸気としより圧力の高い中圧蒸気を吐出する蒸気昇圧装置と、を備えることを特徴とする太陽熱利用蒸気発生システム。
  2. 前記蒸気昇圧装置は、スチームエゼクター、蒸気タービンコンプレッサ、電気式コンプレッサ、またはエンジン駆動コンプレッサのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の太陽熱利用蒸気発生システム。
  3. 請求項1または2に記載の太陽熱利用蒸気発生システムと、吸収器、再生器、凝縮器および蒸発器を少なくとも有する吸収冷凍機とを備え、前記太陽熱利用蒸気発生システムが吐出する中圧蒸気の持つ熱を希溶液からの冷媒蒸発のための熱源として利用することを特徴とする太陽熱利用吸収冷凍機。
JP2009068168A 2009-03-19 2009-03-19 太陽熱利用蒸気発生システムとそれを利用した太陽熱利用吸収冷凍機 Pending JP2010223439A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009068168A JP2010223439A (ja) 2009-03-19 2009-03-19 太陽熱利用蒸気発生システムとそれを利用した太陽熱利用吸収冷凍機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009068168A JP2010223439A (ja) 2009-03-19 2009-03-19 太陽熱利用蒸気発生システムとそれを利用した太陽熱利用吸収冷凍機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010223439A true JP2010223439A (ja) 2010-10-07

Family

ID=43040822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009068168A Pending JP2010223439A (ja) 2009-03-19 2009-03-19 太陽熱利用蒸気発生システムとそれを利用した太陽熱利用吸収冷凍機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010223439A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102778073A (zh) * 2012-08-10 2012-11-14 中石化广州工程有限公司 强化气分装置利用余热余压回收丙烯的制冷装置及工艺
KR101210968B1 (ko) * 2011-03-10 2012-12-11 삼중테크 주식회사 하이브리드 흡수식 공기조화시스템
KR101363492B1 (ko) * 2012-06-28 2014-02-17 삼중테크 주식회사 고효율 하이브리드 흡수식 냉온수기
CN103585777B (zh) * 2012-08-16 2015-07-22 中国石油化工集团公司 一种气分装置中余热余压利用方法
JP2018517115A (ja) * 2015-07-31 2018-06-28 上海締森能源技術有限公司 多段プレート型蒸発吸収式冷凍装置及び方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5163544A (ja) * 1974-11-30 1976-06-02 Taikisha Kk
JPS55158453A (en) * 1979-05-29 1980-12-09 Sanyo Electric Co Controller for absorption refrigerating machine
JPS57167779A (en) * 1981-04-08 1982-10-15 Sasakura Eng Co Ltd Compressing and evaporating method for steam
JP2003014316A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 National Institute Of Advanced Industrial & Technology ハイブリット型太陽熱温度変換装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5163544A (ja) * 1974-11-30 1976-06-02 Taikisha Kk
JPS55158453A (en) * 1979-05-29 1980-12-09 Sanyo Electric Co Controller for absorption refrigerating machine
JPS57167779A (en) * 1981-04-08 1982-10-15 Sasakura Eng Co Ltd Compressing and evaporating method for steam
JP2003014316A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 National Institute Of Advanced Industrial & Technology ハイブリット型太陽熱温度変換装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101210968B1 (ko) * 2011-03-10 2012-12-11 삼중테크 주식회사 하이브리드 흡수식 공기조화시스템
KR101363492B1 (ko) * 2012-06-28 2014-02-17 삼중테크 주식회사 고효율 하이브리드 흡수식 냉온수기
CN102778073A (zh) * 2012-08-10 2012-11-14 中石化广州工程有限公司 强化气分装置利用余热余压回收丙烯的制冷装置及工艺
CN102778073B (zh) * 2012-08-10 2015-03-25 中石化广州工程有限公司 强化气分装置利用余热余压回收丙烯的制冷装置及工艺
CN103585777B (zh) * 2012-08-16 2015-07-22 中国石油化工集团公司 一种气分装置中余热余压利用方法
JP2018517115A (ja) * 2015-07-31 2018-06-28 上海締森能源技術有限公司 多段プレート型蒸発吸収式冷凍装置及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10774733B2 (en) Bottoming cycle power system
JP5205353B2 (ja) ヒートポンプ発電システム
US20140125060A1 (en) Solar cooling, heating and power system
US20120017621A1 (en) Cooling method and apparatus
US20110056219A1 (en) Utilization of Exhaust of Low Pressure Condensing Steam Turbine as Heat Input to Silica Gel-Water Working Pair Adsorption Chiller
CN103090593A (zh) 热泵循环系统及热泵循环方法及蒸发系统
JP2010223439A (ja) 太陽熱利用蒸気発生システムとそれを利用した太陽熱利用吸収冷凍機
AU2011217609B2 (en) Apparatus for air conditioning or water production
CN113775494A (zh) 一种海洋温差发电冷海水梯级利用系统
JP5730028B2 (ja) 熱源システム
JP2011099640A (ja) ハイブリッドヒートポンプ
CN104653237A (zh) 一种燃料电池冷热电联产系统
JP2011220613A (ja) 吸収式冷凍方法
JP5312644B1 (ja) 空調発電システム
WO2024140317A1 (zh) 一种低品位热能综合利用系统
Bhatia Overview of vapor absorption cooling systems
JP2009022123A (ja) ヒートポンプの集熱を利用した発電方法
JP2002266656A (ja) ガスタービンコージェネレーションシステム
KR101038249B1 (ko) 가스터빈의 흡기 냉각장치
JP2004190885A (ja) 吸収圧縮冷凍装置及び冷凍システム
CN103726999A (zh) 太阳能地热能联合循环发电系统及其使用方法
JP2008020094A (ja) 吸収式ヒートポンプ装置
JPH02106665A (ja) 吸収式ヒートポンプサイクルを利用したコ・ゼネレーションシステム
CN217486406U (zh) 一种温差发电机
JP2013060940A (ja) 冷凍サイクル発電機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121030