JP2010222392A - 樹脂組成物、その成型体、及び自動車部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、低温での耐衝撃性に優れるだけでなく、耐薬品性や難燃性、剛性に優れた成型体が得られる樹脂組成物やその成型体を提供することを目的としている。
【解決手段】 本発明の樹脂組成物は、マトリクス樹脂100重量部、ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体0.1〜20重量部、及び充填剤10〜200重量部重量部を含む樹脂組成物である。好ましい一つの実施態様は、本発明の樹脂組成物を成形してなる成型体が射出成形を用いてなり、この射出成型時に、金型の間にフィルムを挟み込むインモールド成形で形成されてなる自動車部材とすることである。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、その成型体、及び自動車部材に関する。
難燃性でかつ機械特性に優れた樹脂組成物は電気・電子関連の市場をはじめとして大きな需要があり、高い性能が求められている。例えば、熱可塑性樹脂組成物、特にポリカーボネート樹脂をマトリクス樹脂とする樹脂組成物を、例えば、自動車部材として用いる場合、例えば、自動車内で使用する場合には、アウトガスの低減が求められており、また、機械的強度の低温特性改善が要求されているが、更に、必要な難燃性を、難燃剤を添加することで付与しつつ、難燃剤の添加によって一般に低下する機械的強度を維持するために、マトリクス樹脂はほぼ同じで、難燃剤の量が多い樹脂組成物、及び難燃剤の量が少ない樹脂組成物の2種類を準備して、芯材1及び外皮層2から構成され、外皮層2は、芯材1に対して難燃剤を多く含んでいるような部材を、スタッピング成形や真空圧縮成形で成形することが提案されている(特許文献1)。
特開平10−151704号公報
本発明は、低温での耐衝撃性に優れるだけでなく、耐薬品性や難燃性、剛性に優れた成型体が得られる樹脂組成物やその成型体を提供することを目的としている。
鋭意検討した結果、本発明者は、特定の構成を有する樹脂組成物とすれば、低温での耐衝撃性に優れるだけでなく、耐薬品性や難燃性、剛性に優れた成型体が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、マトリクス樹脂100重量部、ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体0.1〜20重量部、及び充填剤3〜200重量部を含む樹脂組成物に関する。
好ましい実施態様は、前記マトリクス樹脂を、ポリアミド系樹脂を主成分とすることである。
好ましい実施態様の一つは、前記マトリクス樹脂を、ポリアミド系樹脂51〜90重量%、及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂10〜49重量%からなるものとすることである。
好ましい実施態様の別の一つは、前記マトリクス樹脂を、ポリアミド系樹脂51〜90重量%、及びポリフェニレンエーテル系樹脂10〜49重量%からなるものとすることである。
好ましい実施態様の一つは、前記充填剤を、層状珪酸塩とすることである。
好ましい実施態様の別の一つは、前記充填剤を、ガラス繊維とすることである。
好ましい実施態様は、さらに導電性付与剤を含有してなる樹脂組成物とすることである。
また、本発明は、このような本発明の樹脂組成物を成形してなる成型体に関する。
好ましい一つの実施態様は、前記成型体が射出成形を用いてなり、該射出成型時に、金型の間にフィルムを挟み込むインモールド成形で形成されてなる自動車部材とすることである。
好ましい別の一つの実施態様は、前記成型体が射出成形、射出プレス成形、ブロー成型、押出成形、及びプレス成形からなる群から選ばれる1以上の成形方法を用いてなり、該成形体に塗装を施してなる自動車用部材とすることである。
本発明の樹脂組成物は、特定の性質を有するマトリクス樹脂、ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体、及び充填剤をバランス良く含むので、低温での耐衝撃性に優れるだけでなく、耐薬品性や難燃性、剛性に優れた成型体が得られる樹脂組成物となる。
(成型品)
本発明の樹脂組成物から得られる成形品は、住宅・建材用途、電気・電子用途、自動車用途等の部材として適宜使用できるが、耐衝撃性や難燃性、耐寒性に優れることから、好ましくは電子機器筐体、電子電気機器内部部品、自動車内装材、自動車内部電装部品、自動車構造部材、自動車外装材、及び光反射板として使用され、特に好ましくは、これら自動車部材としての使用である。
(成型法)
本発明の樹脂組成物の成形法としては、射出成形法、射出プレス成形法、押出成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法、インフレーション成形法、回転成形法、プレス成形などを適用することができる。本発明の樹脂組成物は上述したように、自動車のボディーや、イス、ドアミラー、ハンドル、ホイールカバー、(トラック等の)ステップ・スポイラー等の部材、ニッケル水素電池・リチウムイオン電池などのバッテリー筐体、制御回路筐体、センサーカバーなどの内部電装部品の部材の材料として適している。特に自動車の外装に使用する場合には、射出成形時に金型の間に、例えば、印刷したフィルムを挟み込み、成形と同時に成形体の表面に模様を施し、かつ必要に応じて同時にハードコート処理を施すインモールド成形、さらに印刷した2枚のフィルムの間に樹脂を挟み込む構造に成形するダブルインモールド成形が、または好ましくは導電性付与剤を含む樹脂組成物としてから射出成形、射出プレス成形、ブロー成型、押出成形、プレス成形などの方法で部材を成形した後、塗料粉体あるいは液状塗料を付着させ、必要に応じて炉内で焼き付け定着させた塗装成形体が、安価に安定して美しい外観の自動車用部材が得られるという観点から好ましい。電着塗装、あるいは静電塗装が特に好ましく用いられる。成形体の加飾やハードコート、UV遮蔽コートなどを行うことを目的としたインモールド成型を行う場合には、熱転写法が好ましく用いられるが、特に自動車外装用途など大型成形体を得るに当たっては、高い意匠性が求められ、かつ成形体表面全体にコート層を形成することが求められることから、シートオーバーレイ方式が好適である。
(フィルム)
このような目的に用いるフィルムとしては、アルミなどの金属泊,ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂等の樹脂フィルム等が例示されるが、耐候性、型への追随性、および深絞り性の観点から、アクリルゴム成分で強化されたアクリル樹脂フィルムが好ましく、このようなものとしては(株)カネカ製サンデュレンに代表されるフィルムが挙げられる。他にレザーや布などでフィルムに代えても良い。
(樹脂組成物)
本発明の樹脂組成物は、マトリクス樹脂100重量部、ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体0.1〜20重量部、及び充填剤3〜200重量部を含む樹脂組成物であり、その成形体は、ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体を含むので低温での耐衝撃性に優れ、さらに、充填剤を含むので十分な剛性、及び耐熱性を有するものを得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、前記マトリクス樹脂100重量部に対して、前記ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体を0.1〜20重量部含むことを要するが、成形体の難燃性・機械的特性の観点、及び成形性、成型体の耐熱性の観点からは、0.5重量部以上含むことが好ましく、より好ましくは1重量部以上、特には3重量部以上であり、好ましくは10重量部以下、より好ましくは6重量部以下、特に好ましくは4重量部以下である。
本発明の樹脂組成物は、前記マトリクス樹脂100重量部に対して、前記充填剤を3〜200重量部を含むことを要するが、剛性・耐熱性付与と耐衝撃性とのバランスの観点から、5〜100重量部含むことが好ましく、より好ましくは10〜40重量部である。
(混合方法)
本発明の樹脂組成物の各成分の混合は、公知の混練機械によって行なうことができる。このような混練機械としてはミキシングロール、カレンダーロール、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ニーダー、押出機、ブロー成形機、インフレーション成形機等を挙げることができる。
(マトリクス樹脂)
本発明に係るマトリックス樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂が使用でき、充填剤との結着性付与の観点から、熱可塑性樹脂にエポキシ化合物を添加した樹脂を用いることが好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、成形性を容易にする観点から、ポリカーボネート系樹脂(PC)、ナイロン(Ny)等のポリアミド系樹脂(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、生分解性を有することから環境負荷軽減が期待できるポリ乳酸(PLA)、ポリ(ヒドロキシブチレート−ヒドロキシヘキサノエート)(PHBH)、ポリブチレンサクシネート(PBS)等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂(PS)、ポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)、ポリフェニレンスルフィド系樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE)や、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂(ABS)、アクリロニトリルスチレンアクリレート共重合体系樹脂(ASA)、アクリロニトリル−スチレン共重合体系樹脂(AS)が好ましく用いられ、また、これらのポリマーアロイ、特にPC/ABS、PC/PLA、PC/PBT、PPE/PS、が好ましく用いられる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、本発明の樹脂組成物は上述したように、自動車部材の材料として適しており、その用途に使用する場合には、強度・靱性と言った機械的特性の観点から、ポリアミド系樹脂を主成分とする樹脂が好ましく、その中でも、その結晶性により洗浄剤やオイルへの耐久性、即ち、耐薬品性に優れるNyがより好ましく、その場合には、耐薬品性をさらに向上させる観点から、酸スカベンジャーをマトリクス樹脂100重量部に対して70重量部以下で添加することが効果的であり、さらに好ましい。さらに、特に低温での耐衝撃性の観点から、マトリクス樹脂を、Ny51〜90重量%、及びABS10〜49重量%からなる樹脂とすることが特に好ましく、その比率は、Ny70〜90重量%、及びABS30〜19重量%とすることがより好ましい。また耐熱性の観点からは、マトリクス樹脂を、Ny51〜90重量%、及びPPE10〜49重量%からなる樹脂とすることが特に好ましく、その比率は、Ny70〜90重量%、及びPPE30〜19重量%とすることがより好ましい。
(Ny)
前記Nyとしては、工業的に安価かつ多量に製造されるナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6,10、ナイロン4,6およびこれらの共重合体、あるいはそのブレンド物が好適であるが、耐熱性の観点からはナイロン66が、最も安価に安定的に入手可能なものとして特に好ましくはナイロン6である。
(酸スカベンジャー)
前記酸スカベンジャーとしては、硫酸バリウムと、酸化亜鉛と、シリカやメタケイ酸カルシウム等のケイ酸塩と、からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、本発明に係るマトリクス樹脂100重量部に対して、耐酸性向上と耐衝撃性維持の観点から、前記酸スカベンジャーは、0.1〜50重量部がさらに発明の樹脂組成物に含まれていることが好ましく、より好ましくは、1〜20重量部である。
(ABS)
前記ABSとしては、ブタジエン等の共役ジエンを主成分としたモノマーを重合した共役ジエンゴムの存在下に、少なくともスチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリル系単量体とを、塊状重合法もしくは乳化重合法により重合してなる共重合体等が例示され、具体的には、日本A&L(株)、商品名:サンタックAT−08(登録商標)、クララスチックGA−501(登録商標)等である。さらに、印刷性や塗料親和性、耐衝撃性の観点から、ブタジエン等の共役ジエンを主成分としたモノマーを重合した共役ジエンゴムの存在下に、少なくともスチレン系単量体と(メタ)アクリロニトリル系単量体と、(メタ)アクリル酸やマレイン酸に代表される酸基含有単量体、無水マレイン酸などの酸無水物系単量体、t−ブチル(メタ)アクリレートなどから選択される1種以上の単量体とを、前期同様に重合してなる共重合体が好ましく用いられる。
(ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体)
本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体は、ポリオルガノシロキサン(A)、分子内に2以上のラジカル重合性基を有する多官能性単量体由来の単位を少なくとも有する重合体(B)、及びエチレン性不飽和単量体由来の重合体(C)含むグラフト共重合体を主成分とする組成物であり、好ましくは、(A)からなるコア層、(B)からなる中間層、及び(C)からなるシェル層を含んで構成される所謂コアシェル構造を有するグラフト共重合体、及び(A)にグラフトしなかった、(B)、(C)成分等からなる所謂フリーポリマー、を組成物の構成成分とし、グラフト共重合体のみから構成されていることがより好ましい。
かかるポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体は、例えば、ポリオルガノシロキサン(A)存在下に、前記多官能性単量体を主成分とする単量体を重合した後、さらにエチレン性不飽和単量体を重合することにより得ることができる。
本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体のグラフト率は、得られる樹脂組成物の難燃性を損なわないために、好ましくは1.001以上、より好ましくは1,01以上、さらには1.04以上、特には1.08以上であり、好ましくは2以下、より好ましくは1.4以下、さらには1.28以下、特には1.15以下である。
このようなポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体は、上記重合後には、好ましくは水系ラテックスとして得られ、この水系ラテックスに塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウムなどの二価以上の金属塩を添加することにより凝固した後に熱処理・脱水・洗浄・乾燥し粉体として回収する凝固法や、この水系ラテックスを噴霧乾燥して直接粉体として回収する噴霧乾燥法により、通常粉体として製造される。また、このようにして本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体粉末を得る工程の途中に、さらに好ましくは数回の水洗工程を追加することで、その粉末中の、重合時に用いた乳化剤、分散剤、pH調整剤、重合開始助剤などの副原料に由来する有機ナトリウム塩や有機カリウム塩等のマトリクス樹脂に対する触媒的分解作用を有する金属塩不純物を低減し、例えば、これらの総量が10ppm以下とすると、本発明の樹脂組成物がより高品質もものとなるので好ましい。また、脱水時において前記ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体を含むスラリーのpHを、好ましくは3〜9、より好ましくは4.2〜8、さらには5.8〜6.8となるように調整し、その後に脱水することが、マトリクス樹脂の分解を最も抑制できるので好ましい。
このようなポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体の粉体は、それをマトリクス樹脂に配合して樹脂組成物を得る際に、マトリクス樹脂として粉体状のものを用いる場合には、その粉体の体積平均粒子径が、好ましくは1μm以上、より好ましくは10μm以上、さらには50μm以上、好ましくは1mm以下、より好ましくは500μm以下、さらには200μm以下とすることが好ましい。特に、マトリックス樹脂の粉体の平均粒子径に近い、あるいは同様の体積平均粒子径であることが、分級しにくくなるので好ましい。前記粉体としては、本発明の共重合体が緩やかに凝集した状態のものであることが、マトリックス樹脂中でグラフト共重合体の一次粒子の状態に容易に分散するので、好ましい。
本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体を100重量%として、前記ポリオルガノシロキサン(A)は、本発明に係る樹脂組成物の難燃性を損なわないために、65重量%以上含有していることが好ましく、さらには75重量%以上、特には82.5重量%以上含有することが好ましい。上限は、マトリクス樹脂中でのポリオルガノシロキサン(A)成分の分散状態を良好にするために好ましくは99重量%であり、より好ましくは98重量%、さらには95重量%が好ましい。
本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体を100重量%として、前記分子内に2以上のラジカル重合性基を有する多官能性単量体由来の単位を少なくとも有する重合体(B)は、本発明に係る樹脂組成物の難燃性を損なわないために、好ましくは0.1重量%以上含有していることが好ましく、より好ましくは0.5重量%以上、さらには1重量%以上であり、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下、さらには10重量%以下であり、もっとも好ましい範囲は1〜5重量%であり、この比率は、本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体に対する、重合体(B)形成用単量体の重さと同じであることが好ましい。
本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体を100重量%として、前記エチレン性不飽和単量体由来の重合体(C))は、本発明に係る樹脂組成物の難燃性を損なわないために、また、本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体とマトリクス樹脂との相溶性を確保するために、好ましくは0.5重量%以上含有していることが好ましく、より好ましくは3重量%以上、さらには5重量%以上であり、好ましくは34.9重量%以下、より好ましくは24.5重量%以下、さらには好ましくは15重量%以下であり、この比率は、本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体に対する、前記エチレン性不飽和単量体の重さと同じであることが好ましい。
(充填剤)
本発明に係る充填剤としては、フライアッシュ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛ナノ微粒子、層状珪酸塩、金属微粒子、カーボンナノチューブ、カーボンファイバー、微小中空球体、多孔質粒子、窒化ケイ素、ガラス繊維等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は上述したように、自動車のボディーや、イス、ドアミラー等の部材の材料として適しており、その場合には、耐熱性と寸法安定性の観点から、本発明の樹脂組成物を、充填剤として層状珪酸塩を本発明に係るマトリクス樹脂100重量に対して、3〜200重量部、より好ましくは50〜150重量部含む樹脂組成物とすることが好ましく、また、自動車の軽量化に寄与する観点から、本発明の樹脂組成物を、充填剤として微小中空球体を本発明に係るマトリクス樹脂100重量に対して、10〜200重量部含む、軽量強化樹脂組成物とすることも好ましい。
前記層状珪酸塩としては、ベントナイト、カオリナイト、バイデライト、サポナイト、又はモンモリロナイト、ヘクトライト等のスメクタイトとして知られる粘土系のものが好ましく例示できる。
前記微小中空球体としては、数平均粒子径5〜50μm、真比重0.40g/cm以上、かつ10%体積減少強度が100Kg/cm以上のものが好ましく例示できる。
前記多孔質粒子としてはゾル−ゲル法で形成された多孔質シリカを例示することが出来る。
前記タルクとしては、数平均粒子径1〜25μmのタルクが好ましく例示でき、前記マイカとしては、数数平均粒子径50〜250μmのマイカが好ましく例示できる。
より好ましくは、有機アンモニウムでカチオン交換処理された、もしくは高級アルコール、ステアリン酸ジエタノールアミド、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤で処理された変性スメクタイトを用いることで、本発明の樹脂組成物の成型品を、より高剛性、高強度、高寸法精度(低異方性)、良好な難燃性、耐加水分解性、及びセルフタップ特性に優れたものとできる。この際、本発明に係るマトリクス樹脂100重量部に対して、変性スメクタイトは1〜20重量部とすることがより好ましい。また微小中空球体や多孔質粒子などを併用すると、得られた成形体の比重が小さくなり、剛性・強度を維持した上で軽量化が可能となり、好ましい。
(結晶核剤)
本発明の樹脂組成物は上述したように、自動車のボディーや、イス、ドアミラー等の部材の材料として適しており、その場合には、マトリクス樹脂の結晶化を促進し、本発明の成形体の耐薬品性・剛性をより向上する観点から、本発明の樹脂組成物を、さらに、結晶核剤を0.01〜10重量部含む樹脂組成物とすることが好ましい。
前記結晶核剤としては、脂肪酸金属塩などの有機系結晶核剤の利用の他、前記充填剤としてあげたタルク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛ナノ微粒子、層状珪酸塩、金属微粒子などを無機系の結晶核剤としても機能させる方法が挙げられる。
(結晶化促進剤)
前記と同様の理由で、本発明の樹脂組成物を、さらに、結晶化促進剤を0.01〜10重量部含む樹脂組成物とすることが好ましい。
結晶化促進剤としては、低分子量ポリアミド、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エステル類や高級脂肪族アルコール類が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用できる。
前記結晶核剤と結晶化促進剤を併用することも出来る。
(導電性付与剤)
本発明の樹脂組成物は上述したように、自動車のドア・フェンダー・ホイールカバー・(トラック等の)ステップ・ボンネット・ピラー・サイド・エアロパーツ等のボディーや、イス、ドアミラー等の部材の材料として適しており、その場合には、本発明の成型体に導電性を付与することでプライマー処理なく静電塗装でき、溶剤使用量低減に導く静電粉体塗装できる観点から、本発明の樹脂組成物を、さらに、導電性付与剤を0.05〜20重量部含む樹脂組成物とすることが好ましく、より好ましくは、0.5〜5重量部とすることである。
前記導電性付与剤としては、金属のマイクロファイバ、金属粉、黒鉛、多層カーボンナノチューブ、アセチレンブラック等の導電性カーボンブラック、導電性炭素繊維(平均繊維径 0.8μm、繊維状、アスペクト比 8のものなど)、導電被覆型導電性フィラー(硫酸バリウムを核としその表面に酸化錫系導電層を被覆したもの、平均粒径0.4μm)等が挙げられる。
(配合剤)
本発明の樹脂組成物には、通常使用される配合剤を適宜添加することができる。そのような添加剤としては、着色剤、顔料、伝熱性付与剤、加水分解抑制剤、増粘剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、流動性改良剤、離型剤、相溶化剤、充填剤とマトリックス樹脂とのカップリング剤、摺動性付与剤、滴下防止剤、難燃剤、難燃助剤、酸化防止剤、繊維強化剤、分散助剤、耐衝撃強化剤、熱安定剤等が挙げられる。
前記顔料としては、酸化チタン、蛍光増白剤等が挙げられる。
前記蛍光増白剤としては、ベンズオキサゾール誘導体、クマリン誘導体、ビフェニール誘導体などが挙げられる。
前記伝熱性付与剤としては窒化硼素等が挙げられる。
前記加水分解抑制剤としては、カルボジイミド化合物、エポキシ樹脂、エポキシ基含有ビニル重合体などが挙げられる。
前記増粘剤としては、高分子量ポリメチルメタクリレート系樹脂等が挙げられ、エポキシ基を含有するものが好ましく用いられる。
前記帯電防止剤としては、ポリアミドーポリエーテルブロック体、アルキレングリコール、グリセリン、脂肪酸エステル、エトキシ化アルキルアミン類、アルカンスルフォネート類等が挙げられる。
前記流動性改良剤としては、テルペン樹脂・アクリロニトリルースチレン共重合体、シリコーンオイル、シリコーン樹脂等が挙げられる。
前記離型剤としては、モノグリセリド・シリコーンオイル・ポリグリセリン等やエポキシ基含有ポリオルガノシロキサン等の官能基含有ポリオルガノシロキサンが挙げられる。
前記相溶化剤としては、(エポキシ変性、酸変性、または酸無水物変性の)スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合体等が挙げられる。
前記カップリング剤としては、ポリオール、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。
前記熱安定剤としては、フォスファイト、フォスフォナイト系化合物等が挙げられる
前記滑剤としては脂肪酸エステルワックス、ポリエチレンワックス、エチレン−酢ビ共重合ワックス、アミド系ワックスなどが挙げられる。
前記摺動性付与剤としてはシリコーン樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
前記滴下防止剤として、例えば、本発明の樹脂組成物につき、特にUL−94試験等の試験方法で試験が可能な燃焼時の滴下につき防止効果を得る必要がある場合には、滴下防止剤として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、シリコーンオイル、反応基含有シリコーンオイル、及びシリカからなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、その中でも、滴下防止性に優れることから、PTFEが特に好ましく、繊維形成型のものが好ましく、フッ素の含有量が73重量%程度のものが好ましく、重量平均分子量が500万のものが好適である。具体的には、ダイキン工業株式会社製の、商品名:ポリフロンFA−500(登録商標)や商品名:MPA−FA100である。燃焼時に滴下が問題となる場合に、その防止効果が有効に得られるように、また成型時の流動性を確保するために、前記滴下防止剤の添加量は、マトリクス樹脂100重量部当たり、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1重量部以下、さらには0.6重量部以下、好ましくは0.1重量部以上である。滴下防止剤としてフッ素系樹脂と、AS樹脂やメタクリル樹脂などの他の樹脂を、多層構造を有するように複合化した、あるいは共凝集体として複合化した、複合樹脂も使用しうる。この場合の最適な滴下防止剤の添加量は、フッ素系樹脂のみを対象として計算し、前述の通りである。
前記難燃剤としては、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、ハロゲン系難燃剤からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、その中でも、難燃性に優れることからリン系難燃剤と窒素系難燃剤の併用がより好ましい。十分な難燃性を付与しつつ機械的特性や耐熱性の低下を抑える観点から、前記リン系難燃剤の添加量は、マトリクス樹脂100重量部当たり、好ましくは1重量部以上、より好ましくは2重量部以上、さらに好ましくは5重量部以上、好ましくは25重量部以下、より好ましくは10重量部以下である。また同様の理由で、前記窒素系難燃剤の添加量は、マトリクス樹脂100重量部当たり、好ましくは1重量部以上、より好ましくは2重量部以上、さらに好ましくは5重量部以上、好ましくは25重量部以下、より好ましくは10重量部以下である。
前記リン系難燃剤としては、赤リン、無機リン化合物、有機リン化合物等を挙げることができるが、ハロゲン原子を含まないものが焼却処分時の燃焼排ガス問題の側面から好ましく、また、埋め立て処分時の地下水への溶出問題や取り扱い時の安全性の観点から、より好ましくはリン酸エステル、縮合リン酸エステル、亜リン酸エステル、縮合亜リン酸エステル、有機ホスフォン酸エステルであり、さらに好ましくはリン酸エステル、縮合リン酸エステルであり、特に好ましくは縮合リン酸エステルであり、最も好ましくは縮合リン酸エステルのポリマーである。
前記赤リンとしては、一般に知られる赤リンの他に、その表面を予め後述する難燃助剤である金属水酸化物の被膜を形成したもの、該金属水酸化物、及び熱硬化性樹脂からなる被膜を形成したもの、該金属水酸化物の被膜上に熱硬化性樹脂の被膜を二重に形成したもの等を挙げることができる。
前記無機リン化合物としては、ポリリン酸アンモニウムなどの無機系リン酸塩等を挙げることができる。
前記有機リン化合物としては、リン酸エステル、縮合リン酸エステル、亜リン酸エステル、縮合亜リン酸エステル及びその芳香環ハロゲン置換化合物、含ハロゲンリン酸エステル、含ハロゲン縮合リン酸エステル、窒素含有リン酸エステル、有機ホスフォン酸エステル等の有機リン酸エステルの他、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ホスフォン酸塩、ホスファゼン、ホスホルアミド、有機ホスフォニウム塩等のリン酸化合物が挙げられ、難燃性に優れることから、好ましくは縮合リン酸エステル、縮合亜リン酸エステルであり、例えば、レゾルシンポリフォスフェート、ビスフェノール−Aポリフォスフェート、ビフェニルポリフォスフェートであり、具体的には、旭電化工業社製のアデカスタブPFRやアデカスタブFP500、大八化学工業株式会社製のPX−200、PX−202が好ましく用いられる。
前記窒素系難燃剤としては、シアヌル酸、イソシアヌル酸、メラミン、メラム、メレム、メロン、アンメリン、アンメリド、メラミンシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、2−ウレイドメラミン、ネオペンチルグリコールホウ酸メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ブチルフェノール、1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オクタデシルアミノピペリジン、尿素シアヌレート、アラントイン、グリコルリル等の化合物、グアニジン、アミノグアニジン、シアングアニジン、ペンタエリスリットホウ酸グアニジン、ネオペンチルグリコールホウ酸グアニジン等のグアニジン類、又は該グアニジン類とホウ酸、炭酸、リン酸、硝酸、又は硫酸との塩、又は付加物、又はトリアリルシアヌレート重合体、トリアリルイソシアヌレート重合体等を挙げることができる。
ホスファゼン、ポリリン酸アンモニウムなどの同一分子内にリン原子と窒素原子をともに含む難燃剤であれば単一で使用できる場合があり、好ましく用いられる。
前記難燃助剤としては、上記難燃剤の効果を高めより難燃性を高めるために、難燃剤と併用される難燃助剤して、金属塩、金属酸化物、シリコーン化合物、アンチモン系難燃助剤、及び金属水酸化物からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、その中でも、難燃助剤としての効果が高い金属塩がより好ましく、また、難燃性に優れる、リン系難燃剤/シリコーン化合物の併用や、ハロゲン系難燃剤/アンチモン系難燃助剤、リン系難燃剤/金属水酸化物、リン系難燃剤/金属酸化物、リン系難燃剤/金属塩の併用がより好ましい。十分な難燃性を付与しつつ機械的特性の低下を抑える観点から、前記難燃助剤の添加量は、マトリクス樹脂100重量部当たり、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1重量部以下、さらには0.6重量部以下、好ましくは0.001重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上である。
前記酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好ましく、その中でも、溶融加工時の熱安定性に優れることから、フェノール系酸化防止剤がより好ましく、さらに好ましくはフェノール系酸化防止剤を2種類組み合わせて用いることであり、また、さらに好ましくはフェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤とを2種類組み合わせて用いることであり、難燃性が特に良好となることから、例えば後述する硫黄系酸化防止剤の具体例の化合物と、フェノール系酸化防止剤であるトリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイトとの組合せ、(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイトと1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタンの組合せ、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノールと、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとの混合物(例えばチバスペシャルティケミカルズ製イルガノックス1141)、を用いることが特に好ましく、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤の両方の性質を兼ね備えた4,4‘−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)を用いることもできる。
溶融加工時の熱安定性の観点、及び効果−コストのバランスの観点から、前記酸化防止剤の添加量は、マトリクス樹脂100重量部当たり、好ましくは0.001重量部以上、より好ましくは0.01重量部以上、さらに好ましくは0.015重量部以上であり、好ましくは1重量部以下、より好ましくは0.4重量部以下、さらに好ましくは0,1重量部以下、特に好ましくは0.075重量部以下である。
前記繊維強化剤としては、有機繊維、ガラス繊維(GF)、カーボン繊維(CF)、カーボンナノチューブ(CNT)、植物繊維等が挙げられ、CFやCNTを用いる場合には、本発明に係るマトリックス樹脂との濡れ性を向上させ、繊維強化剤をマトリクス樹脂中に均一に分散好させる観点から、これらの繊維を気相で熱酸化処理して表面に酸素含有基を有する繊維とすることが好ましく、ガラス繊維を用いる場合には、同様の観点から、これらの繊維をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機リン酸化合物、有機カルボン酸化合物などに接触させ繊維表面にこれら化合物を吸着させた繊維とすることが好ましい。十分な機械的特性を得る観点から、本発明の樹脂組成物は、繊維強化剤を5〜50重量部含むことが好ましい。
前記有機繊維としては、アラミド繊維、ポリアリレート繊維等が挙げられる。
前記植物繊維としては、短繊維を除去したケナフ等が挙げられる。
前記繊維強化剤としては、その繊維長さの重量平均値が、50μm〜150μmであることが好ましく、集束剤で予め集束処理したGF、CFを用いることが好ましく、より好ましくは扁平断面GF、CFと、前述する充填剤である板状無機充填材と、を組み合わせ使用することであり、さらに好ましくは、CFと板状無機充填材である層状珪酸塩とを組み合わせ使用することである。
前記集束剤で集束処理された繊維強化剤としては、集束剤としてビスフェノールA型エポキシ樹脂を0.5〜2重量部用いて100重量部のGFが集束処理されたものを好ましく例示することができる。
前記扁平断面GF、CFとしては、その繊維断面の重量平均値が、長径が25μm程度で、長径と短径の比が4程度のものが好適である。
前記耐衝撃性改良剤としては、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(エチルアクリレート含有量 12wt% 無水マレイン酸含有量 3wt%、具体例:日本油脂(株)製商品名「モディパーA8400」など)、無水マレイン酸変性エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM−g−MA、具体例:白石カルシウム製商品名「ロイヤルタフ498」など)、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS−g−MA、旭化成(株)製商品名:タフテックM1911など)などの酸無水物変性樹脂、エポキシ変性MMAーStーエチレン(Et)共重合体(具体例:日本油脂(株)商品名「Modiper A−4100」など)、エチレンーグリシジルメタクリレート(GMA)共重合体(具体例:住友化学(株)製商品名:「ボンドファーストE」など)、エチレン−GMA−酢酸ビニル共重合体(具体例:住友化学(株)製商品名:「ボンドファースト7B」など)、エチレン−GMA−アクリル酸メチル共重合体(具体例:住友化学(株)製商品名:「ボンドファースト7M」など)などのエポキシ基含有樹脂などを、好ましく例示することが出来る。
(ポリオルガノシロキサン(A))
前記ポリオルガノシロキサン(A)は難燃性を低下させることなく、特に低温での耐衝撃性を向上させるための成分であり、場合によってはそれ自身を含む樹脂組成物の難燃性を向上させる成分である。前記ポリオルガノシロキサン(A)には、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチルシロキサン−ジフェニルシロキサン共重合体などのポリオルガノシロキサン、側鎖アルキル基の一部が水素原子に置換されたポリオルガノハイドロジェンシロキサン等を用いることができる。これらの内、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチルシロキサンージフェニルシロキサン共重合体が難燃性を付与する上では好ましく、ポリジメチルシロキサンが経済的にも容易に入手できるので最も好ましい。
前記ポリオルガノシロキサン(A)の重量平均分子量は好ましくは、最終成形体の難燃性や耐衝撃性を十分なものとする観点、及び生産性を確保する観点から、100,000以上、より好ましくは150,000以上、好ましくは1,000,000以下、より好ましくは700,000以下、さらには300,000以下である。前記重量平均分子量はゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)分析による標準ポリスチレン換算値を用いることができる。
前記ポリオルガノシロキサン(A)は具体的には、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジアルコキシシラン、1,3,5,7−オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)に代表される環状シロキサンや、好ましくは重量平均分子量が500〜20,000以下の直鎖状、又は分岐状のオルガノシロキサンオリゴマーを主成分とする前記ポリオルガノシロキサン(A)形成用原料を、酸や、アルカリ、塩、フッ素化合物などの触媒を用いて、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の方法で重合したポリオルガノシロキサンを好ましく例示することができる。前記ポリオルガノシロキサン(A)の原料として、残存揮発性低分子量環状シロキサンがあらかじめ低減された前記直鎖状、又は分岐状のオルガノシロキサンオリゴマーを用いた場合には、形成されたポリオルガノシロキサン(A)中の残存揮発性低分子量環状シロキサンを低減することが可能でストリッピング等の工程等を省くことができる。
また、前記ポリオルガノシロキサン(A)形成用単量体100重量%中には、ゴム弾性を十分に維持し、かつ架橋構造を形成する観点から、必要に応じてメチルトリエトキシシラン、テトラプロピルオキシシランなどの3官能以上のアルコキシシラン、及びメチルオルソシリケートなどの3官能以上のシランの縮合体からなる群から選ばれる1種以上が、0.1重量%〜10重量%含まれ得る。
さらに、前記ポリオルガノシロキサン(A)形成用原料100重量%中には、ラジカル重合性基をこのポリオルガノシロキサン(A)に導入することで、本発明に係る前記中間層のポリオルガノシロキサン(A)への被覆を容易にする観点から、メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、アクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、メタクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン、ビニルジメトキシメチルシラン、ビニルフェニルジメトキシメチルシランなどの加水分解性基、及びラジカル重合性基を含有するシラン化合物であるグラフト交叉剤が、0.1重量%〜10重量%含まれていることが好ましい。
メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなど、前記3官能以上のアルコキシシランであってかつラジカル重合性基を有するシラン化合物を用いることも出来る。
最終成形体の耐衝撃性を良好に発現させるために、前記ポリオルガノシロキサン(A)は粒子であることが好ましい。かかる粒子は、前述のごときオルガノシロキサンから乳化重合法により製造することができる。乳化重合法に代わって、エマルジョン状態のポリオルガノシロキサンを変性する方法、溶液重合法などにより得た変性若しくは非変性のポリオルガノシロキサン(A)を高圧ホモジナイザーなどを用いて機械的に強制乳化する方法などによりポリオルガノシロキサン(A)のエマルジョンを得ることもできる。
このようにポリオルガノシロキサン(A)が粒子の場合には、安定的に粒子を得る観点、及び最終成形体の難燃性や耐衝撃性を十分なものとする観点から、その体積平均粒子径は0.008〜0.6μmが好ましく、0.01〜0.35μmがさらに好ましく、このようにポリオルガノシロキサン(A)の粒子であるゴム粒子につき、本発明の樹脂組成物やその成型体を電子顕微鏡写真等で観察して測定される該粒子の数平均占有面積が、0.01〜0.12μmであることがより好ましい。前記体積平均粒子径は、例えば、日機装株式会社製のMICROTRAC UPA150を用いて測定することができる。
ここで、ポリオルガノシロキサン(A)を重合するに際しては、シード重合法を適用することができる。例えば、ポリブチルアクリレート等の有機重合体をシード粒子として用いる方法、ポリオルガノシロキサンラテックスをシードラテックスとして用いる方法等を好ましく例示することができ、その際、シード粒子のラテックス粒子径は30nm以下が好ましく、より好ましくは25nm以下、さらに好ましくは10nm以下であり、1nm以上、より好ましくは5nm以上である。
前記の変性若しくは非変性の、好ましくは残存揮発性低分子量環状シロキサンがあらかじめ低減された(ポリ)オルガノシロキサンは、必要に応じて前記グラフト交叉剤等と共に、水、界面活性剤、触媒などを加え、例えばラインミキサーや循環ポンプなどで一次混合後、高圧ホモジナイザーやコロイダルミルなどにより所望の粒子径になるよう機械的に強制乳化し、必要に応じてドデシルベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸などの酸を加えて0℃以上、好ましくは100℃以下、さらには30℃以下、特に25℃以下で重合し、必要に応じてさらにグラフト交叉剤等と反応させ、しかる後に中和することで生成することができる
前記環状シロキサン等の重合、又は(ポリ)オルガノシロキサン等の強制乳化重合に際して酸性重合条件を用いる場合には、界面活性剤としては酸性下でも界面活性能が発揮される界面活性剤を用いることが好ましい。その様な界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸エステルの金属塩、アルキルスルフォン酸の金属塩、アルキルアリールスルホン酸の金属塩などのアニオン系界面活性剤をあげることができる。前記金属塩としては、好ましくはアルカリ金属塩、特にナトリウム塩、カリウム塩が選ばれる。中でもナトリウム塩が好ましく、さらにはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが最も好ましい。また、ポリオキシエチレンドデシルエーテルに代表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルに代表されるポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンステアリン酸エステルに代表されるポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル、ソルビタンモノラウリン酸エステルなどのノニオン系界面活性剤を使用することができる。あるいはそれらと前記アニオン系界面活性剤とを併用することもできる。
(多官能性単量体由来重合体(B))
前記分子内に2以上のラジカル重合性基を有する多官能性単量体由来の単位を少なくとも有する重合体(B)には、前記エチレン性不飽和単量体の重合体(C)のポリオルガノシロキサン(A)へのグラフト効率を高める効果があり、これにより前記エチレン性不飽和単量体の使用量少なく抑えることが可能となるので、相対的に本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体中でのポリオルガノシロキサン(A)成分の割合を高めることができる。この結果、可燃成分であるエチレン性不飽和単量体の使用量を低減することができ、得られる樹脂組成物の難燃性の悪化を抑制、もしくは改善することができる。多官能性単量体由来重合体(B)として窒素原子含有多官能性単量体由来重合体を用いた場合には、さらには、ポリオルガノシロキサン系共重合体自体の耐熱性を向上させることができる。これは前記窒素原子含有多官能性単量体由来の重合体(B)の耐熱性が高いことに起因すると考えられる。また、アリルメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレートなどのメタクリレート系の多官能性単量体、ブタジエンなどのジエン類、ジビニルベンゼン等由来の単位を少なくとも有する重合体を用いた場合と比較して難燃性の悪化を抑制、もしくは改善することができる。
このような分子内に2以上のラジカル重合性基を有する窒素原子含有多官能性単量体由来の単位を少なくとも有する重合体(B)は、後述する窒素原子含有多官能性単量体と、これと共重合可能な後述するその他の単量体と、の混合物である重合体(B)形成用単量体を、公知のラジカル重合法を用いて重合した重合物である。前記ポリオルガノシロキサン(A)をエマルジョンとして得た場合には、重合体(B)は、乳化重合法により得ることが好ましく、その際には、公知の重合開始剤、すなわち2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の熱分解型重合開始剤として用いることができる。また、重合温度を比較的低温を含む広い範囲で設定できることから、t一ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、パラメンタンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t一ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキサイド等の有機過酸化物、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの無機過酸化物といった過酸化物、及び必要に応じてナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、グルコースなどの還元剤を、組み合わせてレドックス型重合開始剤として用いることが好ましく、この場合、必要に応じて硫酸鉄(II)等の遷移金属塩、また必要に応じてエチレンジアミン四酢酸ニナトリウム等のキレート剤、さらに必要に応じてピロリン酸ナトリウム等のリン含有化合物等を併用することが好ましい。前記有機過酸化物過酸化水素の中でも、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の芳香族環含有過酸化物を、レドックス型重合開始剤として用いることが好ましい。
重合体(B)形成用単量体100重量%中の窒素原子含有多官能性単量体の割合は、本発明に係る難燃性発現の観点から、20重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましく、100重量%が最も好ましい。
前記窒素原子含有多官能性単量体としては、トリアリルアミンなどの三級アミン類、ジアリルイソシアヌレート、ジアリルーn一プロピルイソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレートなどのイソシアヌル酸骨格を有する化合物、トリアリルシアヌレートに代表されるシアヌル酸骨格を有する化合物、トリ(メタ)アクリロイルヘキサハイドロトリアジン等が挙げられ、中でもイソシアヌル酸骨格を有する化合物、特にトリアリルイソシアヌレート、またはシアヌル酸骨格を有する化合物、特にトリアリルシアヌレートが好ましく、トリアリルイソシアヌレートが最も好ましい。
前記窒素原子含有多官能性単量体と共重合可能な他の単量体としては、後述するエチレン性不飽和単量体と同様のものが用いられるが、その他、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルアントラセン、ジイソプロペニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、トリアリルベンゼントリカルボキシレート、ジアリルフタレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、2,2’−ジビニルビフェニル、2,4’−ジビニルビフェニル、3,3’−ジビニルビフェニル、4,4’−ジビニルビフェニル、2,4’−ジ(2−プロペニル)ビフェニル、4,4’−ジ(2一プロペニル)ビフェニル、2,2’−ジビニルー4−エチルー4’−プロピルビフェニル、3,5,4’−トリビニルビフェニル等の多官能性単量体も用いることができる。さらに良好な難燃性発現のために、スチレン、α一メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニルなどの芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートといったアルキル基の炭素数が2以下のアルキル(メタ)アクリレート、2,2’−ジビニルビフェニル、2,4’−ジビニルビフェニル、3,3’−ジビニルビフェニル、4,4’−ジビニルビフェニル、2,4’−ジ(2−プロペニル)ビフェニル、4,4’−ジ(2−プロペニル)ビフェニル、2,2’−ジビニル−4−エチル−4’−プロピルビフェニル、3,5,4’−トリビニルビフェニル等の非縮合多芳香環含有多官能性単量体を用いても良い。
(エチレン性不飽和単量体由来重合体(C))
前記エチレン性不飽和単量体由来の重合体(C)には、本発明に係るポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体とマトリクス樹脂との相溶性を確保する効果がある。本発明に係る難燃性発現の観点から、重合体(C)のガラス転移温度は40℃以上とすることが好ましく、60℃以上がより好ましく、90℃以上がさらに好ましい。
このようなエチレン性不飽和単量体由来の重合体(C)は、後述するエチレン性不飽和単量体を、必要に応じて連鎖移動剤と共に、公知のラジカル重合法を用いて重合した重合物である。前記ポリオルガノシロキサン(A)、及び多官能性単量体由来の単位を少なくとも有する重合体(B)を含む重合体混合物をエマルジョンとして得た場合には、重合体(C)は、乳化重合法により得ることが好ましい。前記連鎖移動剤を用いることにより、得られるポリルガノシロキサン含有共重合体の耐熱性や熱安定性、最終成形体の難燃性・耐衝撃性等が改良される場合がある。このような連鎖移動剤としては、不飽和テルペン類、メルカプタン類などが例示されるが、中でも前記メルカプタン類が好ましく、臭気のないポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体、又は本発明に係る樹脂組成物が得られることから、2−エチルヘキシルチオグリコレートが最も好ましい。前記連鎖移動剤の前記エチレン性不飽和単量体に対する使用量は、重合体(C)のグラフト効率や、マトリクス樹脂中でのポリオルガノシロキサン含有共重合体の分散性、本発明に係る難撚性・機械的特性の観点から、好ましくは0,01重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、さらには0.1重量%以上であり、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、さらには2重量%以下である。
前記エチレン性不飽和単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニル等の芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、2一エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベンジルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ミリスチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ドデシルメタクリルアミド、シクロドデシルメタクリルアミド、アダマンチルメタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。なお、本発明において特に断らない限り、例えば(メタ)アクリルとはアクリル、及び/又は、メタクリルを意味する。
これらの単量体の中でも、前記エチレン性不飽和単量体として好ましいのは、本発明に係る難燃性発現の観点から、スチレン、α一メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニルなどの芳香族ビニル系単量体、アクリロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートなどのアルキル基の炭素数が2以下のアルキル(メタ)アクリレートであり、より好ましいのは、単独重合体のガラス転移温度が40℃以上、さらに好ましくは60℃以上、さらには90℃以上である単量体のみを用いる場合であり、そのようなより好ましい単量体としてはスチレン、α一メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルメタクリレート等である。
このような好ましい単量体に必要に応じて、イタコン酸、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボキシル基含有ビニル系単量体、無水マレイン酸等の酸無水物系単量体、4−スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有ビニル系単量体又はそれらのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、有機フォスフォニウム塩、有機スルフォニウム塩や有機アンモニウム塩、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有ビニル系単量体、オキセタンメタクリレート等のオキセタン環含有ビニル系単量体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等の水酸基含有ビニル系単量体等の官能基含有ビニル系単量体を併用することもできる。
以下では、本発明をより具体的に表す実施例を説明するが、本発明はこれらのみに限定されない。なお、以下における測定および試験はつぎのように行った。
(重合転化率)
得られたラテックスの一部を採取・精秤し、130℃の熱風乾燥器中で1時間乾燥後の固形分量を精秤することでラテックス中の固形成分比率を求め、下記数式1によりで算出した。なお、連鎖移動剤は仕込み単量体として取り扱った。
Figure 2010222392
(体積平均粒子径)
シードポリマー、ポリオルガノシロキサン粒子およびグラフト共重合体の体積平均粒子径をラテックスの状態で測定した。測定装置として、日機装株式会社製のMICROTRAC UPA150を用いて体積平均粒子径(μm)を測定した。
(グラフト率)
本発明のグラフト共重合体約2gを精秤したのち、約100gの2一ブタノンを抽出溶媒として12時間その中に浸漬した。超遠心分離機によりゲル分を沈降させて上澄みとゲル分を分離した。回収されたゲル分に対し2一ブタノンの追加と超遠心分離操作をさらに2回繰り返して行なった。超遠心分離は1回あたり30,000rpm・1時間の条件で実施した。回収されたゲル分を乾燥させ、重量を精秤した。ゲル分含有率を下記式2に従って求めた。
Figure 2010222392
次に先の2一ブタノン可溶成分の上澄みすべてをあわせて溶液が約20gになるまで濃縮し、これを300mlのメタノール中に滴下してメタノール不溶の成分(フリーポリーマー)を再沈殿した。フリーポリマーを回収・乾燥して電量を精秤し、フリーポリマー含有率を下記(式2)に従って求めた。
Figure 2010222392
使用した原料に基づいて下記数式4を求め、ゲル分含有率、フリーポリマー含有率、シロキサン使用率を用いて下記数式5としてグラフト率を求めた。
Figure 2010222392
Figure 2010222392
(還元粘度)
上記と同様に分別してフリーポリマーを得た。これを0.2g/100cm3のアセトン溶液とし、30℃で還元粘度を測定した。
(重量平均分子量)
ポリマーを、約0.2%のテトラヒドロフラン(THF)溶液とし、その溶液をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析することにより重量平均分子量(Mw)を決定した。GPC分析においては東ソー(株)社製HLC−8220GPCシステムを使用し、カラムはTSK Guardcolumn Super HZ−HおよびTSKgel Super HZM−H(東ソー(株)製)を用い、THFを溶出液とし、ポリスチレン換算で解析した。
(耐衝撃性)
ASTMD−256に準じて、アイゾット試験により評価した。
(製造例:ポリオルガノシロキサン粒子(S−3)の製造)
イオン交換水200重量部、アルキル基の平均鎖長が12のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)1重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)1重量部、平均分子量2000の末端ジヒドロキシポリジメチルシロキサン(DHPDMS)97.5重量部、及びγ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン(DSMA)2.5重量部からなる混合物を、ホモミキサーにより10000rpmで5分間撹搾後、高圧ホモジナイザーに500barの圧力下で3回通過させてシロキサンエマルジョンを調製した。このエマルジョンを速やかに撹搾機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口、温度計を備えた5ロフラスコに一括して仕込んだ。系を撹搾しながら、30℃で6時間反応させた。その後、23℃に冷却して20時間放置後、系のpHを3重量%炭酸水素ナトリウム水溶液で6.8にして重合を終了し、ポリオルガノシロキサン粒子(S−3)を含むラテックスをえた。重合転化率は97%、ポリオルガノシロキサン粒子のラテックスの体積平均粒子径は0.28μm、ポリオルガノシロキサン成分の重量平均分子量は23万であった。
(製造例:ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体(SG−10)の製造)
撹搾機、還流冷却器、窒素吹込口、単量体追加口および温度計を備えた5ロフラスコに、イオン交換水240重量部(オルガノシロキサン粒子を含むラテックスからの持ち込み分を含む)、及び上記ポリオルガノシロキサン粒子(S−3)のラテックスを固形分相当で83.5重量部を仕込み、系を撹搾しながら窒素気流下に重合である温度60℃まで昇温した。その温度に到達してから1時間後に、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(SFS)0.25重量部、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム(EDTA)0.002重量部、及び硫酸第一鉄0.0005重量部を添加したのち、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)2重量部、及びクメンハイドロパーオキサイド(CHP)0.05重量部からなるグラフト単量体の混合物(MG−1)を一括で追加し、30分間撹搾を続けた。
その後、さらにクメンハイドロパーオキサイドを0.04重量部添加して30分間撹搾した後、メチルメタクリレート(MMA)14.5重量部、2−エチルヘキシルチオグリコレート(2EHTG)0.06重量部、及びCHP0.145重量部からなるグラフト単量体の混合物(MG−2)を20重量部/時間の追加速度で滴下追加した。MG−2追加終了後、さらに2時間撹搾を続け、さらにCHP 0.05重量部を添加してから30分間撹搾を続けることによってポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体(SG−10)のラテックスを得た。グラフト成分すべての重合転化率は100%であり、ラテックスの体積平均粒子径は0.30μmであった。
70℃に加温しミスト状に噴霧した前記ラテックスに、90℃に加温しミスト状に噴霧した10重量%塩化カルシウム水溶液を固形分で4重量部相当となるように接触させて凝固スラリーを得た。得られた凝固スラリーを125℃まで加熱し、2分間保持した後、50℃まで冷却して脱水、樹脂量の15倍の水で2回洗浄後、乾燥させてポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体SG−10の粉体を得た。上述したグラフト率は1.12、還元粘度は0.08dl/g、フリーポリマーの重量平均分子量は11万2000であった。
(参考実施例1、参考比較例1〜5:Ny/ABS樹脂の低温耐衝撃性改良)
ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体SG−10、市販の耐衝撃性改良剤であるMBS樹脂((株)カネカ製、商品名:カネエースB−564)、市販のアクリル系耐衝撃性改良剤((株)カネカ製、商品名:カネエースM−580)、市販の無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS−g−MA、旭化成(株)製商品名:タフテックM1911(登録商標))のいずれかの粉体5重量部を、又は耐衝撃性改良剤0重量部として、導電性付与剤であるアセチレンブラック(電気化学工業(株)製、デンカブラック(登録商標))2重量部と共に、マトリクス樹脂であるナイロン6(宇部興産(株)製、商品名:UBEナイロン1013B)80重量部、及びABS樹脂(日本A&L(株)、商品名:サンタックAT−08)20重量部からなるNy/ABS、又は、マトリクス樹脂であるポリカーボネート樹脂(出光興産株式会社製、商品名:タフロンA2200)80重量部、及びABS樹脂(日本A&L(株)、商品名:サンタックAT−08)20重量部からなるPC/ABSに対して配合して各々の樹脂組成物を得た。
得られた各々の樹脂組成物を2軸押出機(株式会社日本製鋼所製TEX44SS)で240℃にて溶融混錬し、ペレットを製造した。得られたペレットを用いて、シリンダー温度245℃、金型温度40℃に設定した株式会社ファナック(FANUC)製のFAS100B射出成形機で150mm×200mm×4mmのプレートを作製した。得られたプレートを用いて評価した、成形体の落錘試験による耐衝撃性(−40℃)、目視による外観評価、及び下記の方法による耐薬品試験をした結果を表1に併せて示す。
(落錘試験による耐衝撃性の試験方法)
−40℃にてプレートに重さ1kgの鉄錘を落下させ、割れの有無を目視で判定した。割れが見られなかったものは「良」、割れが見られたものは「悪」とした。
(耐薬品試験の方法)
プレートの一部を50mm×50mmに切削して切り出し、ヘキサンに30分浸淅した後に減圧乾燥させてから、形状の維持、クラックの有無を目視評価した。形状が維持されておりクラックが入らなかったものを「良」、形状が保たれなかったり、クラックが発生したりしたものは「悪」とした。
Figure 2010222392
(参考実施例2〜3、参考比較例6〜7:Ny/PPE樹脂の低温耐衝撃性改良)
ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体SG−10、市販の無水マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS−g−MA、旭化成(株)製商品名:タフテックM1911(登録商標))の粉体5重量部を、あるいはSG−10の粉体4重量部とSEBS−g−MA 1重量部の組合せを、又は耐衝撃性改良剤0重量部として、0.7クエン酸;0.1 KI・HO(50/50wt%);0.01ヨウ化銅;1.0鉱油からなる添加剤2重量部と共に、マトリクス樹脂であるナイロン6(宇部興産(株)製、商品名:UBEナイロン1013B)70重量部、及びPPE樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:PPEニートレジン(登録商標))30重量部に対して配合して各々の樹脂組成物を得た。
得られた各々の樹脂組成物を2軸押出機(株式会社日本製鋼所製TEX44SS)で300℃にて溶融混錬し、ペレットを製造した。得られたペレットを用いて、シリンダー温度285℃、金型温度100℃に設定した株式会社ファナック(FANUC)製のFAS100B射出成形機で150mm×200mm×4mmのプレートを作製した。得られたプレートを用いて評価した、成形体の落錘試験による耐衝撃性(−40℃)、目視による外観評価、及び前述の方法による耐薬品試験をした結果を表1に併せて示す。
表1に見るように、参考比較例1〜7に比べ、参考実施例1〜3の樹脂組成物を用いた場合には低温での耐衝撃性、耐薬品性、及び成形体の外観がともに優れることが分かる。
(実施例1)
天然モンモリロナイト(クニミネ工業(株)製、商品名:クニピアP)100重量部をイオン交換水5000重量部の水に分散し、これに12−アミノドデカン酸25重量部と濃塩酸12重量部を加え、5分間攪拌したのち、濾過し、さらにこれを洗浄後、真空乾燥した。12−アモノドデカン酸アンモニウムイオンとモンモリロナイトの複合体を得た。複合体中の層状硅酸塩分は80重量%となった。
マトリクス樹脂としてNy/ABS 100重量部、及びポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体(SG−10)を5重量部含む、前記参考実施例1の樹脂組成物に、前記モンモリロナイト複合体2.5重量部、およびカオリン(ENGELHARD製、商品名:SATINTON No.5)2重量部を添加して、上述と同様の方法で成形体の、低温での耐衝撃性、耐薬品性、及び成形体の外観を評価したところ、参考実施例1の評価結果と比べて、低温での耐衝撃性は同等で、耐薬品性は向上しており、外観は若干劣る結果となった。
(比較例1)
マトリクス樹脂としてPC/ABS 100重量部、ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体(SG−10)を5重量部含む、前記参考比較例1の樹脂組成物に、実施例1のモンモリロナイト複合体2.5重量部、およびカオリン(ENGELHARD製、商品名:SATINTON No.5)2重量部を添加して、上述と同様の方法で成形体の、低温での耐衝撃性、耐薬品性、及び成形体の外観を評価したところ、実施例1の評価結果と比べて、低温での耐衝撃性は同等で、耐薬品性は大幅に劣り、外観は若干劣る結果となった。
(実施例2)
射出成型時に金型の間に樹脂フィルムを挟み込んだ上で、実施例1の樹脂組成物を射出成形する、いわゆるインモールド成形法(インサート成型法)を用いて、アクリル樹脂フィルム((株)カネカ製、商品名:サンデュレン)をインモールド成型したサンプルにつき、上述と同様の方法で、低温での耐衝撃性、耐薬品性、及び成形体の外観を評価したところ、実施例1の評価結果と比べて、低温での耐衝撃性は同等で、耐薬品性も同等で、外観に優れ自動車のボディーや、ホイールカバー、(トラック等の)ステップ、イス、ドアミラー等の部材に適した成型体が得られた。
(実施例3)
精製ベントナイト(クニミネ工業(株)製、商品名:クニピアF(登録商標))100重量部をイオン交換水5000重量部に分散し、これに12−アミノドデカン酸25重量部と濃塩酸12重量部を加え、5分間攪拌したのち、濾過し、さらにこれを洗浄後、真空乾燥することで、12−アモノドデカン酸アンモニウムイオンとベントナイトの複合体を得た。複合体中の層状硅酸塩分は80重量%となった。
マトリクス樹脂としてNy/ABS 100重量部、及びポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体(SG−10)を5重量部含む、前記参考実施例1の樹脂組成物に、前記ベントナイト複合体2重量部、および150μm径の篩での通過率55%、真比重0.70g/cm、かつ耐圧強度が120Kg/cmの微小中空球体であるフライアッシュバルーン(東海興業(株)製、商品名:アートスフィア(登録商標))15重量部を添加して実施例3の樹脂組成物を得て、この樹脂組成物を実施例2と同様の方法で、インモールド成形して、アクリル樹脂フィルム((株)カネカ製、商品名:サンデュレン)をインモールド成型したサンプルにつき、上述と同様の方法で成形体の、低温での耐衝撃性、耐薬品性、及び成形体の外観を評価したところ、実施例2の評価結果と比べて、低温での耐衝撃性は同等で、耐薬品性も同等で、外観に優れ自動車のボディーや、ホイールカバー、(トラック等の)ステップ、イス、ドアミラー等の部材に適し、更に、実施例2の成型体より格段に軽いので、自動車の軽量化に貢献しうると考えられる成型体が得られた。
(実施例4)
マトリクス樹脂としてNy/PPE 100重量部、及びポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体(SG−10)を5重量部含む、前記参考実施例3の樹脂組成物に、導電性付与剤であるカーボンナノファイバー(昭和電工(株)製、商品名:VGCF)1.5重量部、タルク(林化成社製、商品名:ミクロンホワイト5000S(登録商標))10重量部、及びシラン処理済みガラス繊維(旭ファイバーグラス(株)製、商品名:ミルドファイバー06MW2−20)10重量部を添加して実施例4の樹脂組成物を得て、この樹脂組成物を参考実施例3と同様の方法で、成形体の、低温での耐衝撃性、耐薬品性、及び成形体の外観を評価したところ、参考実施例3の評価結果と比べて、低温での耐衝撃性は同等で、耐薬品性は向上しており、外観はやや劣る結果となった。
得られたプレート成形体の対角上のコーナー部2端にかみそりの刃でノッチを入れ、液体窒素中で2箇所ともを脆性破壊した後、両破断面に銀塗料でペイントして12時間乾燥した。高抵抗用抵抗率計を用いて抵抗を測定し、パーツ寸法を用いて体積抵抗率を求めたところ、5kΩcm以下であり、導電性が確認できた。本実施例の樹脂組成物は、ボディー・フェンダー・ホイールカバー・(トラック等の)ステップ・ドア・ドアミラー・ハンドルなど、自動車外装に用いられる部品といった、静電塗装可能な部品の製造に特に有用と考えられた。
(実施例5)
マトリクス樹脂としてNy/PPE 100重量部、及びポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体(SG−10)を5重量部含む、前記参考実施例3の樹脂組成物に、導電性付与剤であるカーボンナノファイバー(昭和電工(株)製、商品名:VGCF)1.5重量部、フライアッシュバルーン(東海興業(株)製、商品名:アートスフィア)15重量部、シラン処理済みガラス繊維(旭ファイバーグラス(株)製、商品名:ミルドファイバー06MW2−20)5重量部を添加して実施例5の樹脂組成物を得て、この樹脂組成物を参考実施例3と同様の方法で、成形体の、低温での耐衝撃性、耐薬品性、及び成形体の外観を評価したところ、参考実施例3の評価結果と比べて、低温での耐衝撃性は同等で、耐薬品性は向上しており、外観はやや劣る結果となった。さらに、実施例4の成形体に比べ軽く、自動車の軽量化に貢献しうると考えられる成型体が得られた。
得られたプレート成形体を用いて上記と同様に体積抵抗率を求めたところ、5kΩcm以下であり、導電性が確認できた。本実施例の樹脂組成物は、ボディー・フェンダー・ホイールカバー・(トラック等の)ステップ・ドア・ドアミラー・ハンドルなど、自動車外装に用いられる部品といった、静電塗装可能な部品の製造に特に有用と考えられた。
(比較例2)
参考実施例3のプレート成形体を用いて実施例5と同様にして体積抵抗率を求めたところ、1011kΩcm以上であり、静電塗装には向かないと考えられた。

Claims (10)

  1. マトリクス樹脂100重量部、ポリオルガノシロキサン含有グラフト共重合体0.1〜20重量部、及び充填剤3〜200重量部を含む樹脂組成物。
  2. 前記マトリクス樹脂が、ポリアミド系樹脂を主成分とすることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記マトリクス樹脂が、ポリアミド系樹脂51〜90重量%、及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂10〜49重量%からなることを特徴とする、請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記マトリクス樹脂が、ポリアミド系樹脂51〜90重量%、及びポリフェニレンエーテル系樹脂10〜49重量%からなることを特徴とする、請求項2に記載の樹脂組成物。
  5. 前記充填剤が、層状珪酸塩である、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 前記充填剤が、ガラス繊維である、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. さらに導電性付与剤を含有してなる、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物を成型してなる成型体。
  9. 請求項8に記載の成型体が射出成形を用いてなり、該射出成型時に、金型の間にフィルムを挟み込むインモールド成形で形成されてなる自動車部材。
  10. 請求項8に記載の成形体が射出成形、射出プレス成形、ブロー成型、押出成形、及びプレス成形からなる群から選ばれる1以上の成形方法を用いてなり、該成形体に塗装を施してなる自動車用部材。
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