JP2010221733A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成でフレームにおけるひずみの発生を防止又は抑制でき、しかも、フレームに取り付けたシリンダのがたの発生を防止又は抑制できるウエビング巻取装置を得る。
【解決手段】本ウエビング巻取装置では、脚板14に2本の切欠部92を形成することで脚板14に形成された装着片94と、脚板14の側方に配置されたシリンダ62の双方が規制リング100の内側を通過するように脚板14に規制リング100が装着され、これにより、脚板14に対するシリンダ62の変位を規制している。この構成では、ねじ等により規制リング100が脚板14に締結固定されている訳ではないため、規制リング100を脚板14に装着することでフレーム12に特別ひずみが生じることはなく、しかも、規制リング100の装着は簡単である。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の乗員の身体を拘束するウエビングベルトを巻き取って格納するウエビング巻取装置に係り、特に、ガス発生手段のガス圧でウエビングベルトをスプールに巻き取らせるためのプリテンショナを備えるウエビング巻取装置に関する。
下記特許文献1に開示されているウエビング巻取装置では、プリテンショナ(第1プリテンショナ機構)を構成するシリンダ本体部が、フレームを構成する脚板(側板部)の外側で脚板に沿うように配置されている。さらに、シリンダ本体部の両側部にはねじ孔を有する取付片が形成されており、取付片のねじ孔を通過したねじが脚板に締結固定されることでシリンダ本体部が脚板に取り付けられている。
特開2006−159982の公報
ところで、このようにシリンダ本体部をねじにて締結固定する構成では、フレームにねじを締結した際のねじの軸力を逃がしてフレームにねじを締結することによる「ひずみ」をフレームに生じさせないようにしている。しかしながら、このような「ひずみ」の発生の防止又は抑制と、脚板にシリンダ本体部を取り付けた状態におけるシリンダ本体部の「がた」の発生の防止又は抑制との両立が難しく、構成を複雑にすることなくこれらの両立を図れる構造が切望されていた。
本発明は、上記事実を考慮して、簡単な構成でフレームにおけるひずみの発生を防止又は抑制でき、しかも、フレームに取り付けたシリンダのがたの発生を防止又は抑制できるウエビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、長尺帯状に形成されたウエビングベルトの長手方向基端側が係止され、軸周りの一方である巻取方向に回転することで前記ウエビングベルトをその長手方向基端側から巻き取るスプールと、一端側にガス発生手段が装着された筒状のシリンダを有し、前記ガス発生手段が作動することで上昇した前記シリンダの内圧により前記巻取方向への回転力を生じさせ、当該回転力を前記スプールに伝えて前記スプールを前記巻取方向に強制的に回転させるプリテンショナと、前記スプールの軸方向に互いに対向した一対の脚板を有し、前記スプールの軸方向両端部を直接又は間接的に回動自在に支持すると共に、前記一対の脚板の一方の外側に前記シリンダが配置されたフレームと、前記一方の脚板の少なくとも一部分と共に前記シリンダが内側を貫通するように前記一方の脚板に装着され、前記シリンダの外周部に干渉して前記シリンダの軸方向に対して交差する向きへ前記一方の脚板に対して前記の前記シリンダが変位することを規制する規制部材と、を備えている。
請求項1に記載のウエビング巻取装置では、プリテンショナを構成するシリンダの一端側にはガス発生手段が装着されている。このガス発生手段が作動してガス発生手段にてガスが発生すると、シリンダの内圧が上昇する。このように上昇したシリンダの内圧によって回転力が生じ、この回転力がスプールに伝わるとスプールが強制的に巻取方向に回転させられ、スプールにウエビングベルトが基端側から巻き取られる。
このように、スプールにウエビングベルトが強制的に巻き取られることでウエビングベルトを装着した車両乗員の身体が、ウエビングベルトによって更に強く拘束され、例えば、車両が急減速することに伴う車両前方への乗員の身体の慣性移動が抑制される。
ところで、上記のシリンダは、フレームを構成する一対の脚板の一方の外側に配置される。この一対の脚板の一方には、この一方の脚板の少なくとも一部分が内側を通過するように規制部材が装着される。この脚板に装着される規制部材には、その内側を上記のシリンダが通過している。シリンダの軸方向に対して交差する向きへシリンダが一方の脚板に対して変位しようとすると、規制部材がシリンダの外周部に干渉する。これにより、シリンダの変位が規制される。
このように、本発明に係るウエビング巻取装置では、シリンダの変位を規制する規制部材は、その内側を脚板の少なくとも一部分が通過することで脚板に装着されるので、ねじ等の締結部材を用いなくても規制部材を脚板に装着でき、フレームにおいてねじを脚板に締結固定することに起因した「ひずみ」の発生を防止又は効果的に抑制できる。
請求項2に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、請求項1に記載の本発明において、前記シリンダの軸方向に沿った側の前記一方の脚板の端部で開口した一対の切欠部の間で前記一方の脚板に形成されると共に、前記切欠部の開口端側から前記規制部材の内側を通過する装着片を備えている。
請求項2に記載のウエビング巻取装置では、規制部材が装着される一対の脚板の一方に一対の切欠部が形成される。これらの切欠部はシリンダの軸方向に沿った脚板の一端で開口しており、これにより、切欠部の間で舌片状の装着片が一方の脚板に形成される。
この装着片の近傍で一方の脚板の外側に配置されたシリンダには、上記の切欠部の開口端側から規制部材が装着され、更に、両切欠部に規制部材が入り込んで規制部材の内側を装着片が通過するように規制部材が一方の脚板に装着される。
請求項3に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記シリンダの軸方向中間部の所定位置よりも軸方向一端側及び他端側の何れかの一方の外径寸法を何れかの他方の外径寸法よりも小さく設定し、前記規制部材の内周形状を前記何れか他方の側における前記シリンダの外周形状に対応させ、前記何れか他方の側で前記規制部材が前記シリンダに装着される。
請求項3に記載のウエビング巻取装置では、シリンダの軸方向中間部の所定位置よりも軸方向一端側及び他端側の何れかの一方の外径寸法が何れかの他方の外径寸法よりも小さく、規制部材の内周形状がこの何れか他方の側(すなわち、外径寸法が大きい方の側)でのシリンダの外周形状に対応している。
このため、シリンダの軸方向中間部の一端及び他端のうち、上記の何れかの一方の側(すなわち、外径寸法が小さい方の側)から規制部材を通過するように規制部材を装着することで容易に規制部材を装着できる。
請求項4に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の本発明において、前記一方の脚板及び前記シリンダに前記規制部材が装着された状態で、前記一方の脚板及び前記シリンダに前記規制部材が装着される際の前記規制部材の装着方向とは反対側から前記規制部材に干渉可能に前記一方の脚板に設けられ、前記規制部材に干渉することで前記一方の脚板及び前記シリンダからの前記規制部材の脱落を防止する抜止手段を備えている。
請求項4に記載のウエビング巻取装置では、シリンダ及び一方の脚板に装着された規制部材が、シリンダ及び一方の脚板に対する規制部材の装着方向とは反対向きに移動しようとすると、規制部材が一方の脚板に設けられた抜止手段に干渉される。これにより、シリンダ及び一方の脚板に対する規制部材の装着方向とは反対向きへの規制部材の移動が規制され、シリンダ及び一方の脚板からの規制部材の脱落が防止される。
ここで、本発明に係るウエビング巻取装置において抜止手段は規制部材に干渉できればよいので、例えば、抜止手段をフレームとは別体で構成して脚板に抜止手段を取り付ける構成であったとしても、抜止手段を強固に脚板に締結しなくてもよい。
以上説明したように、本発明に係るウエビング巻取装置では、簡単な構成でフレームにおけるひずみの発生を防止又は抑制でき、しかも、フレームに取り付けたシリンダのがたの発生を防止又は抑制できる。
本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置の要部の構成を示す斜視図である。 図1に対応した分解斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置の要部の構成を示す側面図である。 図3の4−4線に沿った要部の拡大断面図である。 本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置の全体構成の概略を示す正面断面図である。
<本実施の形態の構成>
図5には、本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置10の全体的な構成の概略が正面断面図により示されている。
この図に示されるように、ウエビング巻取装置10はフレーム12を備えている。フレーム12は、例えば、略車両前後方向に沿って互いに対向する一対の脚板14、16を備えている。この脚板14と脚板16との間にはスプール18が設けられている。スプール18は軸方向が脚板14、16の対向方向に沿った略円筒形状に形成されている。
スプール18には長尺帯状のウエビングベルト20の長手方向基端側が係止されており、スプール18の中心軸線周りの一方である巻取方向にスプール18を回転させると、ウエビングベルト20がその長手方向基端側からスプール18の外周部に巻き取られて格納され、ウエビングベルト20をその先端側へ引っ張ると、スプール18に巻き取られているウエビングベルト20が引き出されると共に、巻取方向とは反対の引出方向にスプール18が回転する。
一方、スプール18の軸心部分を貫通する貫通孔22の内側には、長手方向がスプール18の軸方向に沿った棒状のトーションシャフト24が配置されている。トーションシャフト24は、貫通孔22の脚板16側の開口端に嵌挿されたアダプタ26に対してスプール18の中心軸線周りの相対回転が不能な状態でアダプタ26に嵌挿されている。アダプタ26は、スプール18に対するスプール18の中心軸線周りの相対回転が不能な状態で貫通孔22の脚板16側の開口端に嵌挿されているため、トーションシャフト24はスプール18に対するスプール18の中心軸線周りの相対回転が不能な状態でスプール18に繋がっている。
さらに、脚板16の外側(脚板16の脚板14とは反対側)ではスプリングカバー28が脚板16に取り付けられており、スプリングカバー28の先端側は脚板16を貫通してスプリングカバー28内に入り込んでいる。スプリングカバー28の内側にはスプール付勢手段としての渦巻きばねが収容されている。この渦巻きばねの渦巻き方向外側の端部はスプリングカバー28に直接又は間接的に係止されている。
これに対し、この渦巻きばねの渦巻き方向内側の端部はアダプタ26に直接又は間接的に係止されている。スプール18と共にアダプタ26が引出方向に回転すると、この渦巻きばねが巻き締められてアダプタ26を介してスプール18を巻取方向に付勢する。このようにして生じた渦巻きばねの付勢力でスプール18にウエビングベルト20を巻き取らせることができる。
一方、脚板14の外側(脚板14の脚板16とは反対側)では、ロック機構40のハウジング42が脚板14に取り付けられている。ロック機構40はロックベース44を備えている。ロックベース44は外周形状が円形の嵌挿部46を備えている。この嵌挿部46に対応してスプール18の脚板14側には嵌挿孔48が形成されている。
嵌挿孔48の内周形状は、スプール18に対して同軸で嵌挿部46の外径寸法に略等しい(厳密には極僅かに大きい)円形とされている。嵌挿孔48はスプール18の脚板14側の端部で開口しており、嵌挿孔48の開口端からロックベース44の嵌挿部46が回動自在に嵌挿される。また、嵌挿孔48の底部では貫通孔22が開口しており、トーションシャフト24の脚板14側の端部が嵌挿部46(ロックベース44)に対して相対回転が不能な状態で繋がっている。
一方、ロックベース44は外周部にラチェット歯が形成されたラチェット部50を備えている。ラチェット部50はスプール18の脚板14側の端部の側方に設けられて嵌挿部46に対して同軸的且つ一体的に繋がっている。図3に示されるように、このラチェット部50の回転半径方向外側にはロック部材としてのロックパウル52が設けられている。
ロックパウル52はスプール18の軸方向と同じ向きを軸方向とする軸周りに回動可能にフレーム12に直接又はハウジング42等を介して間接的に支持されている。ロックパウル52は、その回動軸心周りの一方に回動すると、先端側がラチェット部50の外周部に接近する。このように、ロックパウル52の先端側がラチェット部50の外周部に接近すると、ロックパウル52の先端部に形成されたラチェット歯がラチェット部50の外周部に形成されたラチェット歯に噛み合い、ラチェット部50の引出方向への回転を規制する。
また、図5に示されるハウジング42の内側には、車両が急減速状態になった場合の加速度(減速度)を検知して作動する所謂「VSIR機構」を構成する各種部品や、スプール18の引出方向への加速度が所定の大きさを越えて急激に引出方向に回転した際に作動する所謂「WSIR機構」を構成する各種部品が収容されており、これらの「VSIR機構」や「WSIR機構」が作動すると、図3に示されるロックパウル52のラチェット歯をラチェット部50のラチェット歯に噛み合わせるようにロックパウル52を回動させる。
一方、図3及び図5に示されるように、脚板14の外側(脚板14の脚板16とは反対側)にはプリテンショナ60を構成するシリンダ62が配置されている。図1及び図2に示されるように、シリンダ62は軸方向がウエビング巻取装置10の上下方向に沿った筒形状に形成されている。シリンダ62は円筒形状の小径部64を備えている。
軸方向がウエビング巻取装置10の上下方向に沿った小径部64の下端からは連続して錐台部66が形成されている。この錐台部66は小径部64とは反対側(すなわち、下方)へ向けて小径部64に対して同軸的に漸次外径寸法が大きくなっている。この錐台部66の小径部64とは反対側の端部からは小径部64よりも外径寸法が大きな円筒形状の大径部68が連続して形成されており、シリンダ62は大径部68の外周面が脚板14の外面に接している。なお、このようにシリンダ62は小径部64、錐台部66、大径部68の各々で外径寸法が異なるが、図3に示されるように、内径寸法はシリンダ62の上端から下端までの間で同じ寸法に設定されている。
図3に示されるように、大径部68の下端部(すなわち、錐台部66とは反対側の端部)からは、ガスジェネレータ72の軸方向に対して直交する向きにフランジ部70が延出されている。脚板14にはフランジ部70に対応したスリット状の嵌め込み孔が脚板14を貫通するように形成されており、フランジ部70が脚板14の外側からこの嵌め込み孔に入り込んでいる。フランジ部70がこの嵌め込み孔に入り込んでいることで、脚板14に対するシリンダ62の上下方向への変位が規制されている。
また、図3に示されるように、小径部64の上端部にはこのシリンダ62の内側にはガス発生手段としてのガスジェネレータ72が嵌挿されており、シリンダ62の上端部に締結されたキャップ74によってガスジェネレータ72がシリンダ62に一体的に取り付けられている。ガスジェネレータ72の内部には、着火されることで瞬時にガスを発生させるガス発生剤、このガス発生剤を着火させる着火剤、この着火剤を点火するための点火装置等が収容されている。
このガスジェネレータ72の点火装置は制御手段としてのECUに電気的に接続されている。このECUは車両の急減速状態を検出する加速度センサに電気的に接続されており、加速度センサが車両の急減速状態を検知すると、ECUが点火装置を作動させる。作動させられた点火装置は着火剤を点火し、更に、点火した着火剤がガス発生剤を燃焼される。ガス発生剤が燃焼することで発生したガスは、シリンダ62内に供給される。
一方、シリンダ62の内部には、ピストン76がシリンダ62の軸方向に摺動自在に収容されており、ガスジェネレータ72内のガス発生剤が燃焼することによりピストン76とシリンダ62の上端部との間でシリンダ62の内圧が上昇するとピストン76が下方へ摺動する。ピストン76の下端部(ガスジェネレータ72とは反対側の端部)にはラックバー78が一体的に形成されている。ラックバー78は長手方向がシリンダ62の軸方向に沿っており、ラックバー78におけるスプール18の軸方向及びシリンダ62の長手方向の双方に対して直交する側の面にはラック歯が形成されている。
このラックバー78の先端部の近傍にはピニオンギヤ80が配置されている。ピニオンギヤ80はトーションシャフト24に対して同軸的に設けられていると共に、ラックバー78に対してはラックバー78におけるラック歯が形成された側に設けられており、下方へ摺動するピストン76と共にラックバー78が下降すると、ラックバー78のラック歯がピニオンギヤ80に噛み合ってピニオンギヤ80を巻取方向に回転させる。
ピニオンギヤ80とトーションシャフト24との間にはワンウエイクラッチ82が設けられている。ワンウエイクラッチ82は巻取方向及び引出方向へのトーションシャフト24の何れの回転もピニオンギヤ80に伝えることはない。しかしながら、ピニオンギヤ80が巻取方向に回転するとワンウエイクラッチ82はピニオンギヤ80とトーションシャフト24とを機械的に連結し、ピニオンギヤ80の巻取方向への回転をトーションシャフト24に伝えてトーションシャフト24を巻取方向に回転させる。
一方、図2に示されるように、上記のシリンダ62に対応して脚板14には2本の切欠部92が形成されている、これらの切欠部92は長手方向がウエビング巻取装置10の上下方向に沿ったスリット状に形成されており、脚板14の厚さ方向に脚板14を貫通していると共に、脚板14の上端部にて開口している。
このような切欠部92が形成されていることで、両切欠部92の間では脚板14に舌片状の装着片94が形成される。この装着片94の幅寸法、すなわち、一方の切欠部92から他方の切欠部92までの間隔はシリンダ62の大径部68での外径寸法程度に設定されており、円筒形状とされている大径部68は、図1及び図4に示されるように、装着片94の幅方向中央で装着片94(すなわち、脚板14)に線接触している。
さらに、図1に示されるように、脚板14には規制リング100が装着されている、規制リング100は規制部102を備えている。規制部102は内周側の曲率半径が、大径部68での外周部の半径に略等しいは半円形状に形成されている。この規制部102の周方向両端からは脚板16側へ向けてスプール18の軸方向に沿うように通過部104が形成されている。
図4に示されるように、両通過部104の規制部102とは反対側は各々が対応する切欠部92を通過して脚板14と脚板16との間に入り込んでいる。図2及び図4に示されるように、これらの通過部104の先端部(すなわち、各通過部104の規制部102とは反対側の端部)は当接部106により繋がっている。図4に示されるように、当接部106は脚板14と対向する側の面が脚板14の脚板16側の面に対して平行な平板状とされている。
このように、規制部102、通過部104、及び当接部106により構成された規制リング100は全体的に平面視で略「D」字形のリング状とされ、両通過部104が切欠部92の底部(下端部)に当接した状態で脚板14に装着されている。この状態では、装着片94が規制リング100の内側を通過していると共に、シリンダ62の大径部68が規制リング100の内側を通過している。
このような規制リング100において、規制部102の内周部における周方向中央部から当接部106の脚板14側の面までのスプール18の軸方向に沿った長さは、脚板14の厚さ寸法とシリンダ62の大径部68における外径寸法との和に等しくなるように設定されている。このため、上記のように、装着片94と大径部68の双方が規制リング100を通過した状態では、規制部102の内周部が大径部68の外周部に接していると共に、当接部106がシリンダ62とは反対側から装着片94(すなわち、脚板14)に接している。
また、図2及び図4に示されるように、装着片94の幅方向略中央部にはねじ孔112が形成されている。このねじ孔112は脚板14の厚さ方向に装着片94を貫通するように形成されている。このねじ孔112には脚板16の側から抜止手段としてのストッパねじ114の先端側が螺合しており、これにストッパねじ114が装着片94(すなわち、脚板14)に取り付けられている。ここで、ねじ孔112から切欠部92の底部(下端)までのウエビング巻取装置10の上下方向に沿った間隔は、ウエビング巻取装置10の上下方向に沿った通過部104の幅寸法よりも僅かに大きく、切欠部92の底部に通過部104が当接した状態では、ねじ孔112に先端側が螺合して装着片94に取り付けられたストッパねじ114が当接部106の上側に位置している。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本ウエビング巻取装置10では、車両のシートに着座した乗員の身体にウエビングベルト20が装着された状態で、車両が急減速状態になると、ロック機構40を構成する「VSIR機構」が作動する。また、車両が急減速することで、車両前方側へ慣性移動しようとする乗員の身体が急激にウエビングベルト20を引っ張ると、スプール18が急激に引出方向へ回転する。このようにしてスプール18に急激な引出方向への回転が生じるとロック機構40を構成する「WSIR機構」が作動する。
ロック機構40を構成する「VSIR機構」及び「WSIR機構」の少なくとも何れか一方が作動すると、ロックパウル52が回動してロックパウル52の先端部に形成されたラチェット歯がラチェット部50の外周部に形成されたラチェット歯に噛み合う。これにより、ロックベース44の引出方向への回転が規制される。
ロック機構40を構成するロックベース44は嵌挿部46がスプール18に対して回転自在に嵌挿孔48に装着されているものの、アダプタ26によりスプール18に対して相対回転不能にスプール18に繋げられたトーションシャフト24がロックベース44に対して相対回転不能に繋げられているので、ロックベース44の引出方向への回転が規制されることでスプール18の引出方向への回転が規制され、これにより、スプール18からのウエビングベルト20の引き出しが規制され、乗員の身体はウエビングベルト20により強固に拘束される。
一方、車両が急減速状態になったことを上記の加速度センサが検知すると、上記のECUがガスジェネレータ72内の点火装置を作動させる。これにより、点火装置が着火剤を点火すると、点火した着火剤によってガス発生剤が燃焼させられる。ガス発生剤が燃焼することで発生したガスはシリンダ62内に供給され、これにより上昇したシリンダ62の内圧はピストン76を下方(すなわち、シリンダ62におけるガスジェネレータ72が設けられた側とは反対側)へ摺動させる。
このようにピストン76が摺動することでピストン76と一体のラックバー78が下降する。下降するラックバー78はラック歯がピニオンギヤ80に噛み合ってピニオンギヤ80を巻取方向に回転させる。ピニオンギヤ80が巻取方向に回転することでワンウエイクラッチ82がピニオンギヤ80とトーションシャフト24とを連結し、巻取方向へのピニオンギヤ80の回転力がトーションシャフト24に伝わりトーションシャフト24を巻取方向に回転させる。
上記のようにトーションシャフト24はスプール18に対して相対回転不能な状態でスプール18に繋がっているので、トーションシャフト24が巻取方向に回転させられることでスプール18が巻取方向に回転させられ、これにより、スプール18にウエビングベルト20が巻き取られる。ウエビングベルト20が巻き取られることで、それまでよりも乗員の身体がウエビングベルト20によって強く拘束される。
ここで、車両が走行している際の振動や、上記のように急激にスプール18が回転した場合、更には、プリテンショナ60が作動した場合等にシリンダ62がその軸方向に対して直交する向きに脚板14に対して変位しようとすると、シリンダ62を構成する大径部68の外周部が規制リング100の規制部102に干渉される。規制部102は大径部68に干渉されることで大径部68と共に変位しようとするが、このように変位しようとする規制リング100に対し、装着片94が規制リング100の当接部106に干渉して規制リング100の変位を規制する。
このように規制リング100の変位が規制されることで規制部102に干渉された大径部68(すなわち、シリンダ62)の変位が規制される。このように、本ウエビング巻取装置10では、シリンダ62の軸方向に対して直交する向きに沿った脚板14に対するシリンダ62の変位が規制されるので、シリンダ62の軸方向に対して直交する向きに沿った脚板14に対するピストン76の変位、ひいては、ラックバー78の変位の発生が規制又は抑制される。これにより、ピニオンギヤ80に対するラックバー78の相対的な変位が規制され、ガスジェネレータ72が作動することでラックバー78を適切なタイミングでピニオンギヤ80に確実に噛み合わせてピニオンギヤ80を巻取方向に回転させることができる。
しかも、このようにシリンダ62の変位を規制する規制リング100はその内側を装着片94及びシリンダ62が貫通するように脚板14に装着されているだけで、ねじ等により規制リング100が脚板14に締結固定されている訳ではない。このため、規制リング100を脚板14に装着することでフレーム12に特別ひずみが生じることはない。
また、規制リング100を脚板14に装着するに際しては、図1に示されるように、脚板14に形成された上記の嵌め込み孔にシリンダ62のフランジ部70を嵌め込んで大径部68を脚板14に当接させ、この状態で装着片94及びシリンダ62が規制リング100を通過するようにフレーム12の上側から規制リング100の両通過部104を、各々が対応する切欠部92の上端(開口端)から切欠部92に入り込ませるだけでよい。しかも、シリンダ62の上端部近傍は、大径部68よりも外径寸法が小さな小径部64である。
このため、切欠部92の上端部近傍で各切欠部92に各通過部104を入り込ませた状態では、シリンダ62に規制リング100が干渉されず、小径部64と装着片94の上端部近傍とが規制リング100を通過した状態で規制リング100を押し下げて各切欠部92の底部に各通過部104を当接させるだけでよいので、規制リング100を簡単に脚板14に装着できる。
また、このようにして脚板14に規制リング100が装着された状態では、脚板14と脚板16との間から装着片94に形成されたねじ孔112にストッパねじ114が螺合される。このようにして装着片94に取り付けられたストッパねじ114はストッパねじ114の軸方向中間部よりもねじ頭116の側が脚板14と脚板16との間に突出している。
このため、脚板14に装着された規制リング100が脚板14の上方側へ変位しようとすると、ストッパねじ114やねじ頭116に当接部106が干渉され、規制リング100の上方への変位がストッパねじ114により規制される。これにより、切欠部92の上端(開口端)から規制リング100が抜け出ること、すなわち、脚板14からの規制リング100の脱落を防止でき、脚板14に対する規制リング100の装着を長期に亘り維持できる。
しかも、このように規制リング100の脱落を防止するためのストッパねじ114は、装着片94に形成されたねじ孔112に螺合することで装着片94に取り付けられるものの、装着片94にストッパねじ114を強固に締結固定する必要はないので、ねじ孔112にストッパねじ114を螺合させてストッパねじ114を装着片94に取り付けても装着片94(すなわち、脚板14、ひいては、フレーム12)にひずみが生じることはない。
なお、本実施の形態では、上記のようにストッパねじ114で規制リング100の脱落を防止している構成であるが、大径部68が規制リング100を貫通するまで規制リング100を切欠部92の底部側へ押し下げた状態で、当接部106が装着片94に圧接して規制部102の内周部が大径部68に圧接するような構成であれば、規制リング100の内周部と装着片94や大径部68の外周部との摩擦で規制リング100の上昇が規制される。このため、このような構成とした場合には特にねじ頭116を設けなくてもよい。
また、本実施の形態では、小径部64、錐台部66、及び大径部68によりシリンダ62を構成したが、大径部68だけでシリンダ62を構成してもよい。この場合には、規制リング100を装着する際に規制リング100にシリンダ62が干渉しないため規制リング100の装着が容易であるという効果が得られないだけであって、他の効果は基本的に得ることができる。
さらに、本実施の形態では、切欠部92の長手方向をウエビング巻取装置10の上下方向とし、また、切欠部92の開口端を脚板14の上端としたが、これらに関しては、脚板14に対するシリンダ62の姿勢に応じて適宜に変えてよい。すなわち、例えば、シリンダ62の軸方向がウエビング巻取装置10の上下方向に対してスプール18の軸心周りに傾斜した構成である場合には、このシリンダ62の軸方向に対応するように切欠部92の長手方向も傾斜させればよい。また、シリンダ62の小径部64を錐台部66よりも下側に設定して、錐台部66の上側に大径部68を設定した場合、すなわち、シリンダ62が本実施の形態とは上下逆になった場合には、切欠部92の開口端を脚板14の下端に設定すればよい。
また、本実施の形態では、シリンダ62をストレートな円筒形状に設定したが、規制リング100の装着が可能であれば、シリンダ62をその軸方向中間部で湾曲又は屈曲させた構成であってもよい。
さらに、本実施の形態におけるプリテンショナ60は、ガスジェネレータ72にて生じたガスによってシリンダ62の内圧を上昇させ、これにより、ピストン76と共にラックバー78を移動させて、更に、ラックバー78に噛み合ったピニオンギヤ80を巻取方向に回転させることでスプール18を巻取方向に回転させる構成である。
しかしながら、プリテンショナの構成は、このようなピストン76やラックバー78、ピニオンギヤ80を用いる構成に限定されるものではない。例えば、シリンダ62の内側にシリンダ62の軸方向に沿っての複数のボールを並べて配置して、ガスジェネレータ72等のガス発生手段にて発生しガスの圧力で、上記の複数のボールをシリンダ62の他端側(ガス発生手段が装着された側とは反対側)へ移動させ、このように移動したボールによって、ギヤ等を回転させてスプール18を巻取方向に回転させる構成のプリテンショナに本発明を適用してもよい。
また、ガスジェネレータ72等のガス発生手段にて発生しガスの圧力で、シリンダ62内を摺動するピストン76がワイヤやケーブル等を引っ張り、このように引っ張られたワイヤやケーブル等がスプール18を直接又は他のギヤやプーリを介して間接的に巻取方向に回転させる構成のプリテンショナに本発明を適用してもよい。
10 ウエビング巻取装置
12 フレーム
14 脚板
16 脚板
18 スプール
20 ウエビングベルト
60 プリテンショナ
72 ガスジェネレータ(ガス発生手段)
92 切欠部
94 装着片
100 規制リング(規制手段)
114 ストッパねじ(抜止手段)

Claims (4)

  1. 長尺帯状に形成されたウエビングベルトの長手方向基端側が係止され、軸周りの一方である巻取方向に回転することで前記ウエビングベルトをその長手方向基端側から巻き取るスプールと、
    一端側にガス発生手段が装着された筒状のシリンダを有し、前記ガス発生手段が作動することで上昇した前記シリンダの内圧により前記巻取方向への回転力を生じさせ、当該回転力を前記スプールに伝えて前記スプールを前記巻取方向に強制的に回転させるプリテンショナと、
    前記スプールの軸方向に互いに対向した一対の脚板を有し、前記スプールの軸方向両端部を直接又は間接的に回動自在に支持すると共に、前記一対の脚板の一方の外側に前記シリンダが配置されたフレームと、
    前記一方の脚板の少なくとも一部分と共に前記シリンダが内側を貫通するように前記一方の脚板に装着され、前記シリンダの外周部に干渉して前記シリンダの軸方向に対して交差する向きへ前記一方の脚板に対して前記の前記シリンダが変位することを規制する規制部材と、
    を備えるウエビング巻取装置。
  2. 前記シリンダの軸方向に沿った側の前記一方の脚板の端部で開口した一対の切欠部の間で前記一方の脚板に形成されると共に、前記切欠部の開口端側から前記規制部材の内側を通過する装着片を備える請求項1に記載のウエビング巻取装置。
  3. 前記シリンダの軸方向中間部の所定位置よりも軸方向一端側及び他端側の何れかの一方の外径寸法を何れかの他方の外径寸法よりも小さく設定し、前記規制部材の内周形状を前記何れか他方の側における前記シリンダの外周形状に対応させ、前記何れか他方の側で前記規制部材が前記シリンダに装着される請求項1又は請求項2に記載のウエビング巻取装置。
  4. 前記一方の脚板及び前記シリンダに前記規制部材が装着された状態で、前記一方の脚板及び前記シリンダに前記規制部材が装着される際の前記規制部材の装着方向とは反対側から前記規制部材に干渉可能に前記一方の脚板に設けられ、前記規制部材に干渉することで前記一方の脚板及び前記シリンダからの前記規制部材の脱落を防止する抜止手段を備える請求項1から請求項3の何れか1項に記載のウエビング巻取装置。
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