JP2010221392A - 光通信用スリーブの内径研磨ピン並びにこれを用いた内径研磨装置および製造方法 - Google Patents

光通信用スリーブの内径研磨ピン並びにこれを用いた内径研磨装置および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光通信用スリーブの内孔研磨加工において、研磨ピン表面に塗布した研磨用の砥粒を光通信用スリーブの内孔内に均一に分布させ難く、内孔の円筒度が悪くなる。
【解決手段】光通信用スリーブの内孔研磨に使用される研磨ピン10は、内部軸方向に設けられた軸孔11とこの軸孔11から外周表面に通じる細孔12とを有し、軸孔11に注入した砥粒を含んだスラリー33が細孔12を通じて光通信用スリーブの内孔内に供給されるようにされている。スラリー33を内孔内に均一に分布させ易く、内孔の円筒度を良くすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信用スリーブ等の内径を研磨する研磨ピン並びにこれを用いた内径研磨装置および製造方法に関するものである。
光通信用途において、光ファイバ同士を接合する場合、円筒形状の光通信用スリーブが用いられている。この光通信用スリーブの両端開口から光ファイバを内蔵したフェルールをそれぞれ挿入し、フェルール同士の軸を光通信用スリーブの内周面で整列させてフェルール同士を当接することによって、フェルールの軸位置に内蔵された光ファイバ同士を当接させ、光ファイバ同士を接続している。この目的のため、光通信用スリーブの内周面は、高精度に仕上げることが要求されている。
光通信用スリーブを図4に斜視図で示す。図4(a)は光通信用の精密スリーブ40を示し、図4(b)は軸方向にスリットを入れた割スリーブ41を示す。また、図5は光通信用スリーブの従来の内径研磨方法を説明する図であり、図5(a)は内径研磨用の従来の研磨ピンを示す正面図、図5(b)は内径研磨を示す断面図、図5(c)は研磨された光通信用スリーブの断面図である。
従来、光通信用スリーブ40,41の内孔40a,41aを研磨する際には、図5(b)に示すように、研磨砥粒を含んだスラリー21を塗布した研磨ピン20を光通信用スリーブ40,41の一方の開口部40bから挿入し、研磨ピン20を光通信用スリーブの軸方向および周方向に動かして内孔40a,41aの内周面の研磨を行なっていた(例えば、特許文献1参照)。
また他の研磨方法として、心線ワイヤの外周に細径ワイヤを巻き付けた研磨用ワイヤを両端で支持し、研磨用ワイヤにテンションをかけた状態で光通信用スリーブ40,41の内径を研磨する方法が有る(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−203838号公報 特開2002−137157号公報
しかしながら、従来の方法では、研磨ピン20に研磨砥粒を含んだスラリー21を塗布し、これを一方の開口40bから挿入して研磨するため、研磨ピン20表面の研磨砥粒を含んだスラリー21の量を内孔40a,41aの軸方向に均一に配分させることが難しい。そして、研磨が進行する光通信用スリーブ40の一方開口40b側に研磨砥粒21が滞留しやすいため、光通信用スリーブ40の両端にわたって内孔40a,41aを均一に研磨することが難しい。例えば、図5(c)に示すように、一方開口40bと他方開口40cとの間で内径が異なり、円筒度が悪化する傾向があった。
特許文献2に示す方法でも同様に円筒度が悪化する傾向がある。
したがって、本発明は上記に鑑み案出されたものであり、その目的は、光通信用スリーブの内孔研磨を改善する研磨ピン並びにこれを用いた研磨装置および光通信用スリーブの製造方法を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る円筒形状の光通信用スリーブの内径研磨に使用される研磨ピンは、内部軸方向に設けられた軸孔とこの軸孔から外周表面に通じる細孔を有することを特徴とする。
また、上記研磨ピンの一実施形態において、前記細孔が軸方向に複数設けられていることが好ましい。
また、上記研磨ピンの一実施形態において、前記細孔が周方向に複数設けられていることが好ましい。
また、上記研磨ピンの一実施形態において、前記細孔の開口が軸に対して互いに反対側の前記外周表面にそれぞれ設けられていることが好ましい。
また、上記研磨ピンの一実施形態において、前記細孔の外周表面開口部に、前記細孔を拡径させたスラリー滞留部が設けられていることが好ましい。
また、上記研磨ピンの一実施形態において、前記外周表面の軸方向に溝が形成されていることが好ましい。
本発明の一実施形態に係る研磨装置は、上記いずれかの研磨ピンを保持するとともに回転可能に設けられたチャックと、このチャックを回転させる回転機構と、前記研磨ピンの軸孔に接続される連結管と、この連結管の他端に設けられた砥粒タンクとを備えていることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る光通信用スリーブの製造方法は、上記いずれかの研磨ピンを光通信用スリーブの内孔に挿通し、この内孔内を軸方向に往復運動させるとともに回転させ、前記軸孔および前記細孔を通じて砥粒を含んだスラリーを前記ピンの外周表面に吐出させながら前記光通信用スリーブの内孔を研磨することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る光通信用スリーブの製造方法は、冷却した前記スラリーを用いることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る光通信用スリーブの研磨ピンおよびこれを用いた研磨装置によれば、研磨ピンの内部軸方向に設けられた軸孔とこの軸孔から外周表面に通じる細孔とに研磨砥粒を含んだスラリーを供給し、研磨ピンの外周表面に吐出させながら光通信用スリーブの内孔を研磨することができるので、研磨砥粒が研磨ピンの軸方向に偏って滞留しないようにする事ができ、光通信用スリーブの内孔の研磨状態を改善する事ができる。
(a)は本発明の研磨ピンの実施の形態の一例を示す正面図である。(b)は(a)の研磨ピンの縦断面を示す断面図である。(c)は(a)の研磨ピンの横断面を示す断面図である。 (a)は本発明の研磨ピンの実施の形態の他の例を示す正面図である。(b)は(a)の研磨ピンの断面図、(c)は(a)の横断面を示す断面図である。 (a)は本発明の研磨装置の実施の形態の一例を示す側断面図である。(b)は(a)の要部断面図である。(c)は本発明の一実施形態に係る研磨ピンを用いた研磨装置による研磨方法を説明する要部断面図である。 (a)は精密スリーブの例を示す斜視図である。(b)は割スリーブの例を示す斜視図である。 (a)は従来の研磨ピンの例を示す図である。(b)は(a)の研磨ピンを用いた光通信用スリーブの内孔研磨を説明する断面図である。(c)は(b)により得られた光通信用スリーブの縦断面を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態の例について、図面を用いて説明する。なお、以下において精密スリーブ40および割スリーブ41を総称して光通信用スリーブと称する。
光通信用スリーブの内孔を研磨する研磨ピン10は、円筒形状を有しており、内部軸方向に1本乃至複数本の軸孔11を有している。軸孔11は研磨ピン10の一端10a(図では上端)側の開口14に通じており、他端10b(図では下端)側では閉じられている。また、軸孔11から研磨ピン10の外周表面に通じる細孔12が設けられている。また、図2(a),図2(c)に示すように、細孔12の外周表面開口部に、細孔12を拡径させたスラリー滞留部15が設けられていてもよい。さらに、研磨ピン10外周表面の軸方向に、溝16が設けられていてもよい。
前記軸孔11の直径は、例えば、1乃至1.5mmのものである。研磨ピン10の直径は光通信用スリーブの内孔の直径、例えば直径2.5mmに応じて2.5mm以下とされる。これに応じて、研磨ピン10の強度を保つため、軸孔11から研磨ピン10の外周表面までの肉厚を0.5mm以上とすると軸孔の直径は1.5mm以下が好ましい。軸孔11は、研磨ピン10を軸方向に切削して形成される。または、パイプの他端10bを閉じることによって形成される。
細孔12の直径は、例えば、0.1乃至0.2mmとされる。細孔12は、軸孔11の直径より細く形成される。これは、研磨用の砥粒を含んだスラリー33に圧力を加えて吐出させる際に、必要以上に細孔12から砥粒を含んだスラリー33が吐出されてしまわないようにするためである。また細孔12は、ドリル等の切削によって形成される。
細孔12は、研磨ピン10の周方向に複数配置されるように設けるのが好ましい。例えば、図1(b),図2(b)に示すように、研磨ピン10の中心軸に対して互いに反対側の研磨ピン10の外周表面に開口を有するように設ける。または、例えば図1(c),図2(c)の横断面図に示すように、周方向に90°毎、計4箇所となるように設ける。周方向に複数配置することによって、研磨ピン10の外周表面の周方向に分布する砥粒を含んだスラリー33量を調整することができる。
また、細孔12は、研磨ピン10の軸方向に複数配置されるように設けるのが好ましい。例えば、図1(a),図1(b),図2(a),図2(b)に示すように、軸方向に複数配置されるように設けられる。細孔12は、図1(b),図2(b)に示すように、軸方向に一列に整列させて配置してもよいし、軸方向からずらせて研磨ピン10の外周表面に螺旋状に配置したり、またはランダムに配置したりしてもよい。軸方向の細孔12の間隔は、光通信用スリーブ40の全長が11mm程度であることに応じて、例えば、5〜11mmの間隔とする。また、一端10a側と他端側10bとで砥粒を含んだスラリー33に加えられる圧力が変化することに合わせて間隔を変化させてもよい。
スラリー滞留部15は、細孔12の外周表面開口部に、細孔12を拡径させた形で設けるのが好ましい。例えば、図2(b),図2(c)に示すように、各々、または一部の細孔12の開口部に、1箇所ずつ設けられる。このスラリー滞留部15は、光通信用スリーブ40,41の内孔の研磨中に、研磨ピン10の外周表面に吐出されてきた砥粒を含んだスラリー33が、必要以上に光通信用スリーブの開口から漏れ出ることを防ぐもので、一定時間スラリー33を内孔40a,41a内に滞留させることができるため研磨性が良くなり、短時間で円筒度を良くすることができる。
またスラリー滞留部15は、図2(c)に示すように、研磨ピン10の外周表面に向かって拡がっているテーパー形状の他、細孔12よりも径や面積の大きい丸穴形状、または角穴形状でも良い。これらの拡径部は、細孔12を設けた後に、ドリル等の切削によって形成される。
溝16は、研磨ピン10外周表面の軸方向に、複数設けるのが好ましい。例えば、図2(a)に示すように、細孔12の配置を避けるように波形に蛇行させたりしてもよい。当然、細孔12の配置を避けて配置可能ならストレートに形成しても良い。この溝16は、光通信用スリーブの内孔の研磨で生じた研磨粉を余分なスラリー33と一緒に排出するためのもので、研磨効率が良くなって、円筒度を良くすることができる。
また溝16は、研磨ピン10の、少なくとも細孔12が配置された部分の長さにわたって形成されるのが好ましい。また溝16の深さや幅は、研磨粉を含むスラリーの排出性を考え、0.01〜0.1mmとするのが好ましい。このような溝16は、切削加工で形成できる他、複雑な形状の場合は、溝16部以外をマスキングしながら酸エッチングすることで形成される。
研磨ピン10の直径は、例えば、2.498mm〜2.5mmの範囲とされるが、スラリー33に含まれるダイヤ砥粒の粒径との関係で、内径寸法を規格以内に仕上げる寸法であればよい。また、研磨ピン10の長さは研磨により外側表面が摩耗するため、40cm乃至60cmとすれば、外側表面が全体に磨耗するまで、一本の研磨ピン10の位置を変えて研磨することができる。また、研磨ピン10の材質はピアノ線(硬鋼)とするのが好ましい。
研磨ピン10の外周面の真円度は、円筒度を良くするため、0.01μm以下とするの
が好ましい。
また、研磨ピン10の先端部13は、先端に向けて緩やかに直径が小さくなるテーパー状とし、先端において研磨ピン10の直径より0.06mm程度細くなるようにするのがよい。これは光通信用スリーブを研磨する際にテーパー状の先端部13で少しずつ光通信用スリーブの内孔径の研磨量を増加するためである。テーパーは、例えば、硝酸によってエッチングして形成すればよい。
ここで酸エッチングについて説明すると、エッチング液を硝酸液3%と水97%の比率で混合し、ピアノ線の軸方向で先端(他端10b)側から垂直に例えば10cm程度浸漬させる。エッチング液に浸漬している部分は酸によりピアノ線の表面が腐食(侵食)される。次に浸漬させた研磨ピン10を一定の速度で上昇させる事により、浸漬されている時間が長い先端部13の方が腐食される時間が長くなり、研磨ピン10の先端部13がテーパー状の形状となる。
次に本実施形態の研磨ピン10を用いて、光通信用スリーブの内径研磨を行なう研磨装置30について説明する。
図3(a)に示すように、研磨装置30は、研磨ピン10を精度よく固定するためのチャック31と、チャック31を介して研磨ピン10を回転させるための回転機構32と、研磨ピン10の軸孔11に研磨用の砥粒を含んだスラリー33を注入する注入機構とを備えている。
チャック31は、コレットチャックを使用することで、研磨ピン10を精度よく固定することができ、高速回転時の振れを抑えて、光通信用スリーブの内孔部の円筒度を良くすることができる。
図3(a)において、研磨ピン10を回転させるための機構32は、モーターによって回転する軸をベルトまたはチェーン、ギアなどによって伝動することによって行なうようになっている。
研磨ピン10の軸孔11に砥粒を含んだスラリー33を注入する機構は、図3(b)に示すように、砥粒を含んだスラリー33を貯めているタンク34と、タンク34からスラリー33を吸い上げ、研磨ピン10側に圧送するポンプ35と、研磨ピン10との間をつなぐ連結管36とから構成される。なお、スラリー33を冷却する冷却装置37を備えているのが好ましい。
次に本実施形態の研磨装置30を用いた、光通信用スリーブの内孔研磨の方法について説明する。
まずモーターを駆動し、研磨ピン10を回転させる。このときの回転数は、2950〜3050rpm、またポンプ35の圧力は1.0MPa程度とする。これは細孔12から均一に研磨砥粒33を供給できる圧力とすればよい。その後、ポンプ35を起動すると、タンク34から吸い上げられた砥粒を含んだスラリー33がポンプ35および連結管36を通って研磨ピン10の軸孔11に注入される。さらにスラリー33は、ポンプ35の圧力と研磨ピン10の回転による遠心力によって、軸孔11に通じる細孔12から滲み出す。
次に図3(c)に示すように、研磨ピン10の先端13を光通信用スリーブ40の内孔40aに挿通し、光通信用スリーブ40を上方に移動させる。移動は手で保持して行なってもよい。ここで前記のように、研磨ピン先端13は緩やかなテーパー状となっており、挿通した後、上方に移動させるほど加工前の光通信用スリーブ40の内径に近づくようになっている。テーパー状の先端部13を越えて挿通するにつれて、光通信用スリーブの内孔が、細孔12から滲み出した砥粒を含んだスラリー33によって少しずつ研磨される。さらに上方に移動させていく。光通信用スリーブ40の内孔40a径と研磨ピン10の外径との寸法差によって、移動がきつくて上方に移動させにくい場合は、光通信用スリーブ40を上下に往復運動させることにより、次第にスムースとなり、光通信用スリーブ40が研磨ピン10に噛み込むことを防ぐことができる。このようにして先端部13を越えて研磨ピン10の中央部まで光通信用スリーブ40を移動させて研磨を行なうと、光通信用スリーブ40の所定の内径が得られるが、さらに上下に往復運動させることにより、内径のばらつきを小さくすることができる。最後に光通信用スリーブ40を含んだスラリーを下方に移動して研磨ピン10から抜き去り、研磨を終了する。
従来の研磨ピン20を用いて内径研磨を行なうと、図5(b)に示すように、従来の研磨ピン20の表面に塗布した研磨砥粒を含んだスラリー33が、光通信用スリーブの一方開口40b付近で堰き止められ、光通信用スリーブの内孔全体に均一に行き渡らない傾向がある。このため、図5(c)に示すように、内孔の上側ほど径の大きなテーパー状となって、円筒度が悪くなりやすい。
これに対して本実施形態の研磨ピン10を用いて内孔研磨を行なうと、砥粒を含んだスラリー33が細孔12から滲み出して、光通信用スリーブ40の内孔40a内に供給され、内孔40a全体に均一に行き渡り易いため、円筒度を良くすることができる。そして光通信用スリーブ40の内孔40aの円筒度を良くすることにより、光コネクタとして使用した際に、フェルール同士を精度よく接続することができ、接続損失を良くすることができる。を含んだスラリーを含んだスラリーなお光コネクタとして用いる光通信用割スリーブ41は、以上のような内径研磨を行なったものに、スリットを入れる加工を行なって作製する。
ここで、使用する研磨用の砥粒を含んだスラリー33は、分散媒と混合したダイヤモンド砥粒を用いる。分散媒にはオリーブオイルを使用してもよい。またダイヤモンド砥粒は1〜3μmの粒径のものを使用すればよい。なお、光通信用スリーブは通常ジルコニアセラミックスであるため、ダイヤモンド砥粒を用いるが、金属など他の材質の場合は、アルミナ質粒体などの研磨材を用いても良い。またジルコニアセラミックスの場合でも、より精密に研磨するときは、シリカなどの研磨材を用いても良い。
また前記の研磨用の砥粒を含んだスラリー33は、冷却装置37によって、23℃前後の室温より低い15℃〜20℃に冷却するのが好ましい。タンク34は、冷却液を流せるように二重のジャケット構造になっており、冷却装置37によって冷却された水を、このジャケット部の内側に流して、スラリー33の冷却を行う。またタンク34には攪拌羽根38があって、スラリー33の温度を均一に保つことができる。さらにこの攪拌羽根38は、分散媒と混合したダイヤモンド砥粒などの沈殿を防ぎ、研磨性の悪化を防ぐことができる。
このようにしてスラリー33を15℃〜20℃程度と22℃〜24℃の室温以下に冷却することにより、研磨加工で生じた熱で、スラリー33の温度が一定温度以上に上がることによる流動性の変化を防ぎ、光通信用スリーブ40の内孔40aの円筒度を良くすることができる。すなわち、スラリー33の温度が上がると、分散媒として用いているオリーブ油などの粘度が下がるため、必要以上に流動性が高くなったり、表面張力が下がったりする。このため、細孔12からのスラリー33の供給量が必要以上に高くなってしまう。また、このような状態になると、加工面においてスラリー33が滞留しづらくなって、研磨性が悪くなる。冷却温度は、必要以上に流動性を損ねないよう、15℃〜20℃程度とすることが好ましい。
またスラリー33を冷却することにより、研磨加工で生じる熱を吸収することができるが、これはまた、光通信用スリーブ40の熱膨張を防いで、高い精度で加工することができる。
内孔40a研磨作業が終了した後、研磨ピン10に設けた細孔12などの詰まりを防止するため、タンク34に腐食防止剤を混合した水を入れ、ポンプ35を起動して洗浄するとよい。
なお、本発明は上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。
また、上記実施の形態の説明において上下左右という用語は、単に図面上の位置関係を説明するために用いたものであり、実際の使用時における位置関係を意味するものではない。
10:研磨ピン
11:軸穴
12:細孔
13:先端部
14:開口
15:スラリー滞留部
16:溝
30:研磨装置
31:チャック
32:回転機構
33:砥粒を含んだスラリー
34:外部タンク
35:ポンプ
36:連結管
37:冷却装置
38:攪拌羽根

Claims (9)

  1. 円筒形状の光通信用スリーブの内孔研磨に使用される研磨ピンであって、内部軸方向に設けられた軸孔と該軸孔から外周表面に通じる細孔とを有することを特徴とする研磨ピン。
  2. 前記細孔が軸方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の研磨ピン。
  3. 前記細孔が周方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の研磨ピン。
  4. 前記細孔の開口が軸に対して互いに反対側の前記外周表面にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨ピン。
  5. 前記細孔の外周表面開口部に、前記細孔を拡径させたスラリー滞留部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の研磨ピン。
  6. 前記外周表面の軸方向に溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の研磨ピン。
  7. 円筒形状の光通信用スリーブの内孔を研磨する研磨装置であって、請求項1乃至6のいずれかに記載の研磨ピンを保持するとともに回転可能に設けられたチャックと、該チャックを回転させる回転機構と、前記研磨ピンの軸孔に接続される連結管と、該連結管の他端に設けられた砥粒タンクとを備えていることを特徴とする研磨装置。
  8. 内孔を研磨して光通信用スリーブを製造する方法であって、請求項1乃至6のいずれかに記載の研磨ピンを光通信用スリーブの内孔に挿通し、該内孔内を軸方向に往復運動させるとともに回転させ、前記軸孔および前記細孔を通じて砥粒を含んだスラリーを前記ピンの外周表面に吐出させながら前記光通信用スリーブの内孔を研磨することを特徴とした光通信用スリーブの製造方法。
  9. 冷却した前記スラリーを用いることを特徴とする請求項8記載の光通信用スリーブの製造方法。
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