JP2010216364A

JP2010216364A - 電動送風機およびこれを用いた電気掃除機

Info

Publication number: JP2010216364A
Application number: JP2009063840A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Tokuda; 剛徳田; Kazuhisa Morishita; 和久森下; Teppei Hidekuma; 哲平秀熊
Original assignee: Panasonic Corp
Current assignee: Panasonic Corp
Priority date: 2009-03-17
Filing date: 2009-03-17
Publication date: 2010-09-30

Abstract

【課題】流速差によって発生する微小な流体ロスを低減し、吸込性能の向上を実現した電動送風機を提供する。
【解決手段】電動機２の回転軸（図示せず）に高速で回転して気流を発生させるインペラ４を固定し、インペラ４の周囲に複数枚の円弧形状をした案内翼５を設けたエアガイド７を配し、それらを覆うケーシング８が電動機２に気密に取り付けられた電動送風機１において、ケーシング８の案内翼５の案内翼外側５ａとの当接部の高さを、前記案内翼の外側に隣り合って位置する別の案内翼５の案内翼内側５ｂとの当接部の高さよりも高くして傾斜部１８を形成し、案内翼５間とケーシング８とで形成されるボリュート室６内の気流の流速分布を略均一化したもので、流速差によって発生する微小なロスを低減して吸込性能の向上を実現できる。
【選択図】図２

Description

本発明は、電動送風機及びこれを用いた電気掃除機に関するものである。

従来のこの種の電動送風機について、図７、図８を用いて説明する。図６は、従来の電動送風機の半縦断面図、図７は、同電動送風機の要部拡大断面図である。

図７、図８において、１は、電動機２の回転軸３にインペラ４を取付け固定した電動送風機であり、前記インペラ４の外周に対向して、Ｒ形状の複数の案内翼５でボリュート室６を形成したエアガイド７が配置されている。８は、インペラ４とエアガイド７を内包すると共に、電動機２の外周に気密に取り付けられ中央部に吸気孔９を有するケーシングである。

電動機２を構成する反負荷側ブラケット１０には、前記インペラ４で吸引された空気を排気する排気孔１１が設けられていると共に、前記回転軸３に整流子１２と、薄い珪素鋼板を積層して成る電機子コア１３を圧入固定し巻線を施したローター１４と、薄い珪素鋼板を積層して成る界磁コア１５に巻線を施したステーター１６とを内蔵している。

また、反負荷側ブラケット１０には、整流子１２に摺接するカーボンブラシ（図示せず）を収納したブラシ保持器１７を設けている。

以上のように構成された従来の電動送風機における動作について説明すると、外部電力が、ステーター１６、カーボンブラシ（図示せず）、整流子１２、ローター１４を流れることにより、電動機２が運転し、回転軸３に取付け固定されたインペラ４が高速で回転すると、ケーシング８の吸気孔９より吸込まれる気流が発生し、この気流はインペラ４の外周より高速で排出される。

インペラ４から排出された気流は、エアガイド７の隣り合う案内翼５間とケーシング８とで形成されるボリュート室６内を経由して、反負荷側ブラケット１０内に配された前記ローター１４と、ステーター１６の各巻線を冷却した後に排気孔１１から排出されるものであった。
特開２００７−２７０６３３号公報

しかしながら、上記従来の電動送風機１の構成では、エアガイド７に配設した案内翼５で形成されたボリュート室６内を、インペラ４から排出された高速な気流が通過するが、その際、ボリュート室６内における気流の流速分布は均一ではなく、流速が、他の箇所に比べ局部的に遅い箇所が生じるため微小な流体エネルギーロスが発生し、その結果、電動送風機１の送風効率を低下させるという課題があった。

具体的には、図７に示すように、インペラ４から排出される気流の流線方向は、若干電動機２側（下方）に傾斜しているため、エアガイド７の案内翼５のＲ内側の上部にデッドスペースが生じることになり、この箇所に、気流が流れ込むと気流の体積が膨張するため流速が低下することになる。

このように気流の流速分布が不均一になると流体エネルギーのロスが生じて送風効率を低下させることになる。

本発明は、上記従来の課題を解決するもので、エアガイドに配設した案内翼で形成された流路断面形状を最適化し、ボリュート室内における流速分布を均一化することで、流速差によって発生する微小な流体ロスを低減し、吸込性能の向上を実現した電動送風機を提供することを目的とする。

前記従来の課題を解決するために、本発明の電動送風機は、電動機の回転軸に高速で回転して気流を発生させるインペラを固定し、前記インペラの周囲に複数枚の放射線状に円弧形状をした案内翼を設けたエアガイドを配し、それらを覆うケーシングが前記電動機に気密に取り付けられた電動送風機において、前記ケーシングの前記案内翼の１つの案内翼Ｒ外側との当接部の高さを、前記案内翼と隣り合い、前記案内翼の外側に位置する別の案内翼の案内翼Ｒ内側との当接部の高さよりも高くして傾斜部を形成し、前記案内翼間と前記ケーシングとで形成されるボリュート室内の気流の流速分布を均一化したもので、流速差によって発生する微小なロスを低減して吸込性能の向上を実現した電動送風機を提供することが可能となる。

本発明の電動送風機は、エアガイドに設けた複数枚からなる案内翼間とケーシングで形成されたボリュート室内における気流の流速分布を均一化することで、流速差によって発生する微小な流体ロスを低減して吸込性能の向上を実現することができるものである。

第１の発明は、電動機の回転軸に高速で回転して気流を発生させるインペラを固定し、前記インペラの周囲に複数枚の放射線状に円弧形状をした案内翼を設けたエアガイドを配し、それらを覆うケーシングが前記電動機に気密に取り付けられた電動送風機において、前記ケーシングの前記案内翼の１つの案内翼Ｒ外側との当接部の高さを、前記案内翼と隣り合い、前記案内翼の外側に位置する別の案内翼の案内翼Ｒ内側との当接部の高さよりも高くして傾斜部を形成し、前記案内翼間と前記ケーシングとで形成されるボリュート室内の気流の流速分布を均一化したもので、流速差によって発生する微小なロスを低減して吸込性能の向上を実現した電動送風機を提供することが可能となる。

第２の発明は、第１の発明のケーシングの案内翼Ｒ外側の先端部との当接部に微小な略ストレート部を設けたもので、案内翼Ｒ外側の先端が確実にケーシングと当接できるようになり、安定して吸込性能の向上を実現した電動送風機を提供することが可能となる。

第３の発明は、塵埃を捕集する集塵室と、前記集塵室に連通するように接続される延長管と、ホースと、吸い込み具と、第１または第２の発明の電動送風機を備えたもので、電気掃除機の吸込性能の向上を図ることができる。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１における電動送風機の半縦断面図、図２は同電動送風機の気流の流れを説明する要部拡大断面図、図３は同電動送風機の平面図である。なお、上記従来の電動送風機と同一構成の部品については同一符号を付して、その説明を省略する。

本実施の形態における電動送風機１は、図１〜図３に示すように、エアガイド７に配された案内翼５の案内翼Ｒ外側５ａの高さをｈ１、案内翼Ｒ内側５ｂの高さをｈ２としたとき、ｈ１がｈ２よりも高くなるように設けると共に、それぞれの案内翼５全体に当接するケーシング８に、略直線的な傾斜部１８を形成したものである。

以上のように構成された本実施の形態における電動送風機の動作を説明すると、電動機２が運転され回転軸３が高速で回転すると、回転軸３に固定されたインペラ４が高速で回転し、インペラ４の外周から高速の気流が排出されエアガイド７のボリュート室６内に導かれる。

ここで、インペラ４は富士山形状になっているため、インペラ４の外周から排出された気流の流線方向はやや電動機２側（下方）に若干傾斜している。本実施の形態では、その流線の傾斜角度とケーシング８に設けた傾斜部１８の角度α°が略同一に設定しているため、従来のようなデッドスペースによる流速分布の不均一化が解消され気流をスムーズに流すことができるようになり、流体エネルギー損失を低減して送風効率を向上させることができる。

（実施の形態２）
図４は、本発明の実施の形態２における電動送風機の気流の流れを説明する要部拡大断面図である。なお、上記従来の電動送風機と同一構成の部品については同一符号を付して、その説明を省略する。

本実施の形態における電動送風機１は、エアガイド７に配された案内翼５の案内翼Ｒ外側５ａの高さをｈ１、案内翼Ｒ内側５ｂの高さをｈ２としたとき、ｈ１がｈ２よりも高くなるように設けると共に、それぞれの案内翼５全体に当接するケーシング８に、略曲線的な傾斜部１９を形成したものである。

以上のように構成された本実施の形態における電動送風機の動作を説明すると、傾斜部１９を略曲線形状にすることにより、ケーシング８と案内翼Ｒ内側５ｂの当接部で形成するボリュート室６側の角度Ａを大きくすることができ、エッジ部２５での気流の剥離現象を抑制できるため、流体エネルギーのロスが低減でき、更に送風効率を向上させることができるようになる。

（実施の形態３）
図５は、本発明の実施の形態３における電動送風機の気流の流れを説明する要部拡大断面図である。なお、上記従来の電動送風機と同一構成の部品については同一符号を付して、その説明を省略する。

本実施の形態における電動送風機１は、図４に示すように、ケーシング８の案内翼Ｒ外側５ａとの当接部に、水平で微小なストレート部２０を設けたものである。

以上のように構成された本実施の形態における電動送風機の動作を説明すると、ケーシング８を圧入する際に、ケーシング８に設けたストレート部２０に案内翼Ｒ外側５ａを当接させることにより、案内翼５の倒れを防止して、確実にケーシング８の位置決めを行なうと共に、確実に圧入ができるので安定した送風効率を確保できるものである。

（実施の形態４）
図６は、本発明の実施の形態４における電気掃除機の斜視図である。なお、上記従来の電動送風機と同一構成の部品については同一符号を付して、その説明を省略する。

本実施の形態における電気掃除機は、上記実施の形態で述べた電動送風機１を内蔵すると共に塵埃を捕集する集塵室（図示せず）を備えた掃除機本体２１と、前記集塵室と連通した延長管２２と、ホース２３と、吸込み具２４とで構成されている。

以上のように構成された本実施の形態における電気掃除機の動作について説明すると、上記実施の形態で述べた高効率の電動送風機１で発生した気流により、吸込み具２４から空気と塵埃を吸込み集塵室内（図示せず）に内蔵したフィルター（図示せず）で塵埃を捕集するものである。上述のように、高効率の電動送風機１を搭載することにより、よりゴミ取れ性能の良い電気掃除機が実現できる。

以上のように、本発明にかかる電動送風機は、エアガイドのボリュート室内の流速分布を均一化することにより、流体エネルギーロスの低減を図ることができ、小型・軽量で且つ高効率な吸引性能を得ることが可能であるため、床移動型の交流電気掃除機にかかわらず、小型化が利点となるハンディー型や、縦型、又は直流充電式電気掃除機等の用途にも使用できるものである。

本発明の第１の実施の形態における電動送風機の半縦断面図同電動送風機の気流の流れを説明する要部拡大断面図同電動送風機のエアガイドの平面図本発明の第２の実施の形態における電動送風機の気流の流れを説明する要部拡大断面図本発明の第３の実施の形態における電動送風機の気流の流れを説明する要部拡大断面図本発明の第４の実施の形態における電気掃除機の斜視図従来の電動送風機の半縦断面図同電動送風機の要部拡大断面図

１電動送風機
２電動機
３回転軸
４インペラ
５案内翼
５ａ案内翼Ｒ外側
５ｂ案内翼Ｒ内側
６ボリュート室
７エアガイド
８ケーシング
９吸気孔
１０反負荷側ブラケット
１１排気孔
１２整流子
１３電機子コア
１４ローター
１５界磁コア
１６ステーター
１７ブラシ保持器
１８、１９傾斜部
２０ストレート部
２１掃除機本体
２２延長管
２３ホース
２４吸込み具

Claims

電動機の回転軸に高速で回転して気流を発生させるインペラを固定し、前記インペラの周囲に複数枚の放射線状に円弧形状をした案内翼を設けたエアガイドを配し、それらを覆うケーシングが前記電動機に気密に取り付けられた電動送風機において、前記ケーシングの前記案内翼の１つの案内翼Ｒ外側との当接部の高さを、前記案内翼と隣り合い、前記案内翼の外側に位置する別の案内翼の案内翼Ｒ内側との当接部の高さよりも高くして傾斜部を形成し、前記案内翼間と前記ケーシングとで形成されるボリュート室内の気流の流速分布を均一化したことを特徴とする電動送風機。
ケーシングの案内翼Ｒ外側の先端部との当接部に微小な略ストレート部を設けた請求項１に記載の電動送風機。
塵埃を捕集する集塵室と、前記集塵室に連通するように接続される延長管と、ホースと、吸い込み具と、請求項１または２に記載の電動送風機を備えた電気掃除機。