JP2010216299A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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JP2010216299A JP2009061754A JP2009061754A JP2010216299A JP 2010216299 A JP2010216299 A JP 2010216299A JP 2009061754 A JP2009061754 A JP 2009061754A JP 2009061754 A JP2009061754 A JP 2009061754A JP 2010216299 A JP2010216299 A JP 2010216299A
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Abstract

【課題】この発明は、油圧が供給されないときに弁停止状態となる構成において、始動時にバルブを円滑に開,閉させることを目的とする。
【解決手段】可変動弁機構10の制御軸14には、弁停止型動弁機構16の駆動アーム18と従動アーム20とを設ける。弁停止機構40は、内側ピン孔46に油圧が供給されたときに、切換ピン48によりアーム18,20を連結し、排気バルブ24を作動させる。また、油圧の供給がないときには、戻しばね50により切換ピン48を連結解除位置に保持し、排気バルブ24を停止させる。内燃機関の停止時には、内側ピン孔46の位置が中間ピン孔44に対してずれるように制御軸14を回転させ、制御軸14の段部46Aにより切換ピン48を連結位置に保持する。これにより、始動時には、油圧の供給がない状態でも、排気バルブ24を円滑に開,閉させることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関の動弁装置に関し、特に、排気バルブを一時的に閉弁状態に保持することが可能な内燃機関の動弁装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2000−213315号公報)に開示されているように、弁停止機能を備えた内燃機関の動弁装置が知られている。従来技術の動弁装置は、吸気バルブの開,閉動作を必要に応じて停止させることが可能な弁停止機構を備えている。この弁停止機構は、油圧が供給されていないときに、スプリングの付勢力により吸気バルブを開,閉可能な状態に保持する。また、油圧の供給時には、この油圧により切換ピン等を移動させ、吸気バルブの開,閉動作を停止させるように構成されている。
また、他の従来技術として、上述した特許文献1の構成とは逆に、油圧を供給していないときにバルブを停止状態に保持し、油圧の供給時にバルブを開,閉させる構成とした内燃機関の動弁装置も知られている。
特開2000−213315号公報
ところで、上述した他の従来技術では、例えば構造上の利便性等により、油圧の供給がないときにバルブを停止状態に保持する構成としている。しかしながら、内燃機関の始動時等には、まだ内燃機関により十分な油圧を発生できない状態でも、バルブを開,閉させることにより始動性を確保したいという要求がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、油圧が供給されないときに弁停止状態となる構成において、始動時にバルブを円滑に開,閉させることが可能な内燃機関の動弁装置を提供することにある。
第1の発明は、内燃機関に設けられた2つの排気バルブのうち、一方の排気バルブのリフト量を制御するための制御軸を有し、当該制御軸の変位量に応じて前記リフト量を変化させる可変動弁機構と、前記2つの排気バルブのうち他方の排気バルブの開,閉動作を停止させることが可能な弁停止型動弁機構と、を備えた内燃機関の動弁装置であって、
前記弁停止型動弁機構は、
前記制御軸の外周側に揺動可能に設けられ、内燃機関の駆動カムにより揺動される駆動アームと、
少なくとも一部が前記駆動アームにより径方向外側から覆われた状態で前記制御軸の外周側に揺動可能に設けられ、前記駆動アームと連結されたときに揺動して前記他方の排気バルブを開,閉させる従動アームと、
前記駆動アームに設けられた外側ピン孔、前記従動アームに設けられた中間ピン孔および前記制御軸に設けられた内側ピン孔からなり、前記制御軸の径方向において直線状に並ぶことが可能となるように配置された3つのピン孔と、
前記各ピン孔内で変位するピン部材であり、前記内側ピン孔から離脱した状態で前記中間ピン孔と前記外側ピン孔とを跨ぐ位置に変位したときに前記駆動アームと前記従動アームとを連結し、前記外側ピン孔から離脱した状態で前記中間ピン孔と前記内側ピン孔とを跨ぐ位置に変位したときに前記各アームの連結を解除する切換ピンと、
前記切換ピンを前記外側ピン孔から前記内側ピン孔に向けて常時付勢する付勢手段と、
前記切換ピンを前記内側ピン孔から前記外側ピン孔に向けて押動するための油圧を前記内側ピン孔に供給する油圧供給手段と、
内燃機関が停止するときに、前記内側ピン孔が前記中間ピン孔に対してずれた位置となるように前記制御軸を変位させ、前記切換ピンが前記中間ピン孔側から前記内側ピン孔内に進入するのを前記制御軸により規制するアーム連結保持手段と、
を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、内燃機関の停止時には、内側ピン孔が中間ピン孔に対してずれた位置となるように、制御軸を変位させることができる。これにより、内側ピン孔の開口端を段部として中間ピン孔の開口位置に突出させることができる。この段部によれば、内側ピン孔に油圧が供給されない状態でも、切換ピンが中間ピン孔側から内側ピン孔内に進入するのを規制することができ、切換ピンを連結位置に抜止め状態で保持することができる。従って、切換ピンを連結位置に保持した状態で内燃機関を停止させることができるので、始動時には、油圧の供給がない状態でも、駆動アームと従動アームとを連結しておくことができ、排気バルブを円滑に開,閉させることができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 弁停止型動弁機構を従動アームの位置で制御軸と垂直に破断した状態を示す断面図である。 弁停止型動弁機構等を分解した状態で示す斜視図である。 図2中の弁停止機構を拡大して示す拡大断面図である。 切換ピンが連結解除位置に保持された状態を示す拡大断面図である。 切換ピンが油圧により連結位置に変位した状態を示す拡大断面図である。 アーム連結保持制御を実行した状態を示す拡大断面図である。 図7中の切換ピン等を更に拡大して示す要部拡大図である。 本発明の実施の形態1において、内燃機関の排気系のシステム構成を説明するための説明図である。 運転状態に応じたバルブ制御の内容を示す説明図である。 本発明の実施の形態2において、アーム連結保持制御を実行した状態の弁停止型動弁機構を示す断面図である。 弁停止型動弁機構の切換ピンが連結解除位置に保持された状態を示す断面図である。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図10を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、後述の排気バルブ22,24を開,閉駆動するための可変動弁機構10と弁停止型動弁機構16とを備えている。
ここで、可変動弁機構10は、例えば特開2006−70738号公報、特開2007−132326号公報等に記載されているような公知の構成を有しており、排気バルブ22のリフト量を可変に設定することができる。即ち、可変動弁機構10は、機関制御用のECU(Electronic Control Unit)により制御される電動式のアクチュエータ12と、このアクチュエータ12により回転駆動される制御軸14とを備えている。そして、可変動弁機構10は、ECUからアクチュエータ12に入力される制御信号に応じて制御軸14を回転させ、この制御軸14の回転角(変位量)に応じて排気バルブ22の作用角及びリフト量を連続的に変化させる。
一方、弁停止型動弁機構16は、排気バルブ24の開,閉動作を必要に応じて停止させることが可能な動弁機構であり、図2及び図3に示すように、駆動アーム18、従動アーム20、弁停止機構40等を備えている。ここで、図2は、弁停止型動弁機構を従動アームの位置で制御軸と垂直に破断した状態を示す断面図である。また、図3は、弁停止型動弁機構等を分解した状態で示す斜視図である。
駆動アーム18は、図2に示すように、制御軸14の外周側に揺動可能に取付けられており、後述の駆動カム32から作用力を受けることにより、制御軸14を中心として揺動する。また、駆動アーム18は、図3に示すように、左,右のアーム部18Aと、これらのアーム部18Aを連結する連結部18Bとを備えており、全体として略コ字状に形成されている。そして、各アーム部18Aには、駆動カム32と当接するローラ18Cがそれぞれ設けられている。また、駆動アーム18には、図2に示すように、ローラ18Cを駆動カム32に押付けるロストモーションスプリング18Dが付設されている。
一方、従動アーム20は、駆動アーム18の各アーム部18Aの間に配置されると共に、制御軸14の外周側に揺動可能に取付けられている。従動アーム20には、後述のゼロリフトカム34と当接するローラ20Aが設けられている。また、従動アーム20の一部は、駆動アーム18の連結部18Bによって径方向外側から覆われており、この部位には、後述の弁停止機構40が設けられている。なお、本明細書において、「径方向」とは、特に断りがない限り、制御軸14の径方向を意味するものとする。
そして、従動アーム20は、弁停止機構40により駆動アーム18と連結された状態において、駆動アーム18と一緒に揺動し、排気バルブ24を開,閉させる。また、駆動アーム18と従動アーム20との連結が解除された状態では、駆動アーム18が揺動しても、従動アーム20が静止状態に保持されるようになり、排気バルブ24が開,閉動作を停止した状態(弁停止状態)となる。
また、本実施の形態の内燃機関は、1つのシリンダに2つの排気バルブ22,24が設けられている。そして、上述したように、一方の排気バルブ22は、可変動弁機構10によりロッカーアーム26を介して開,閉される。また、他方のバルブ24は、図2に示すように、他のロッカーアーム26を介して弁停止型動弁機構16の従動アーム20に連結されており、従動アーム20が揺動することにより開,閉される。
さらに、内燃機関により回転駆動されるカムシャフト28には、図1に示すように、可変動弁機構10を作動させるための駆動カム30と、他の駆動カム32,32と、ゼロリフトカム34とが設けられている。2つの駆動カム32は、弁停止型動弁機構16の駆動アーム18(各ローラ18C)に当接しており、自らのカムプロフィールに応じて駆動アーム18を揺動させる。また、ゼロリフトカム34は、ベース円に対応した円形状のカムプロフィールを有しており、従動アーム20を揺動させることなく、そのローラ20Aと当接した状態を保持している。
(弁停止機構)
次に、弁停止機構40について説明する。弁停止機構40は、駆動アーム18と従動アーム20とを連結し、またはこれらの連結を解除するものであり、アーム18,20の連結を解除したときには、排気バルブ24を弁停止状態に保持することができる。そして、弁停止機構40は、図2乃至図4に示すように、3つのピン孔42,44,46と、切換ピン48、戻しばね50、油路54等を備えている。なお、図4は、図2中の弁停止機構を拡大して示す拡大断面図である。
3つのピン孔は、駆動アーム18の連結部18Bに設けられた外側ピン孔42と、従動アーム20に設けられた中間ピン孔44と、制御軸14に設けられた内側ピン孔46とにより構成されている。そして、外側ピン孔42は、径方向内側に向けて開口し、径方向外側がほぼ閉塞された有底孔となっている。また、中間ピン孔44は、径方向の貫通孔として形成されており、駆動アーム18が揺動していない期間(所謂ロストモーション期間)中には、径方向において中間ピン孔44と直線状に並ぶように(即ち、中間ピン孔44と開口位置が合うように)構成されている。
また、内側ピン孔46は、制御軸14の周方向に延びる長穴(周溝)として形成されている。何故なら、可変動弁機構10は、排気バルブ22のリフト量を変化させるために、制御軸14を図4中の大リフト方向及び小リフト方向に回転させる。このため、内側ピン孔46は、制御軸14が回転しても中間ピン孔44と開口位置が合うように、制御軸14の作動範囲に対応する所定の角度にわたって開口している。
切換ピン48は、図4に示すように、中間ピン孔44よりも長尺なピン部材として形成され、3つのピン孔42〜46内に変位可能に挿入されている。そして、切換ピン48は、内側ピン孔46から離脱した状態で中間ピン孔44と外側ピン孔42とを跨ぐ連結位置(後述の図6参照)と、外側ピン孔42から離脱した状態で中間ピン孔44と内側ピン孔46とを跨ぐ連結解除位置(図5参照)の何れかに変位するように構成されている。
切換ピン48が連結位置に変位したときには、切換ピン48により駆動アーム18と従動アーム20とが連結された状態となり、各アーム18,20が一緒に揺動する。また、切換ピン48が連結解除位置に変位したときには、各アーム18,20の連結状態が解除されるため、駆動アーム18の揺動動作は、従動アーム20に伝達されなくなる。
戻しばね50は、円筒状のコイルスプリング等からなり、外側ピン孔42内に圧縮状態で配置されると共に、リテーナ52を介して切換ピン48を付勢している。より詳しく述べると、戻しばね50は、切換ピン48を外側ピン孔42から内側ピン孔46に向けて(即ち、アーム18,20の連結解除方向に)常時付勢しており、本実施の形態の付勢手段を構成している。
一方、油路54は、制御軸14の内部に設けられており、内側ピン孔46と連通している。また、油路54には、図1に示すように、油圧供給手段としての油圧供給回路56が接続されている。油圧供給回路56は、内燃機関により駆動される油圧ポンプや、ECUにより制御される制御弁等を備えている。そして、油圧供給回路56は、ECUから入力される制御信号に応じて内側ピン孔46に油圧を供給する。この油圧により、切換ピン48を内側ピン孔46から外側ピン孔42に向けて(即ち、アーム18,20の連結方向に)押動することができる。
(基本的な動作)
次に、図5及び図6を参照して、弁停止機構40の基本的な動作について説明する。図5は、切換ピンが連結解除位置に保持された状態を示す拡大断面図であり、図6は、切換ピンが油圧により連結位置に変位した状態を示す拡大断面図である。
まず、油圧供給回路56から内側ピン孔46に油圧を供給していないときには、戻しばね50のばね力だけが切換ピン48に対して連結解除方向に作用する。この結果、切換ピン48は、戻しばね50のばね力により図5に示す連結解除位置に保持され、駆動アーム18と従動アーム20との連結は解除された状態となる。この状態で、駆動カム32の作用力が駆動アーム18に付加されても、駆動アーム18だけが揺動することになり、従動アーム20は静止した状態となる。また、外側ピン孔42から離脱した切換ピン48は、戻しばね50のリテーナ52と摺動しつつ、駆動アーム18の揺動を許すようになる。
このように、油圧供給回路56からの油圧供給がないときには、駆動カム32の作用力が従動アーム20に伝達されなくなるので、排気バルブ24を弁停止状態に保持することができる。また、この弁停止状態において、可変動弁機構10により制御軸14が回転されても、切換ピン48は、長溝状に延びた内側ピン孔46内で移動しつつ、連結解除位置を保持することができる。
つまり、内側ピン孔46の周方向長さは、始動時を除く通常の運転状態において、排気バルブ22のリフト量を大リフト量から小リフト量まで変化させるときに必要となる制御軸14の回転範囲に基いて設定されている。さらに、好ましくは、制御軸14の回転範囲に対して、駆動アーム18の揺動角度を加えた角度(中心角)に基いて、内側ピン孔46の周方向長さを決定してもよい。これにより、仮に切換ピン48が外側ピン孔42から完全に離脱しない状態で駆動アーム18が揺動するような事態が生じても、切換ピン48が内側ピン孔46の周壁に干渉するのを防止することができる。
次に、内側ピン孔46に油圧が供給されると、切換ピン48は、図6中に示す矢印のように、この油圧により戻しばね50のばね力に抗して連結方向に押動される。これにより、切換ピン48は、内側ピン孔46から離脱して連結位置に変位し、駆動アーム18と従動アーム20とを連結した状態となる。この結果、駆動カム32の作用力が駆動アーム18から従動アーム20に伝達されるようになるので、排気バルブ24は、通常の開,閉動作を行うことができる。なお、上述した連結状態の切換動作(切換ピン48の変位)は、駆動アーム18が揺動しておらず、外側ピン孔42と中間ピン孔44の開口位置が合った状態(即ち、ロストモーション期間中)において可能となる。
ところで、内燃機関の始動時等には、油圧供給回路56により十分な油圧を供給できない状態でも、排気バルブ22,24を十分に開,閉させることによりシリンダ内のガス交換量を増大させ、始動性を確保したいという要求がある。しかしながら、弁停止型動弁機構16は、十分な油圧が供給されない場合に、アーム18,20を連結状態に保持することが難しい。そこで、本実施の形態では、このような始動時の要求に備えて、内燃機関が停止するときに、以下に述べるアーム連結保持制御を実行する構成としている。
(アーム連結保持制御)
図7は、アーム連結保持制御を実行した状態を示す拡大断面図であり、図8は、図7中の切換ピン等を更に拡大して示す要部拡大図である。これらの図に示すように、アーム連結保持制御では、内燃機関が停止することを検知したときに、以下の動作(1),(2)を実行する。
(1)まず、内側ピン孔46に油圧を供給し、切換ピン48を内側ピン孔46から離脱させて連結位置に保持する。なお、制御開始前から切換ピン48が連結位置に保持されている場合には、この動作は不要となる。
(2)次に、内側ピン孔46が中間ピン孔44に対してずれた位置となるように制御軸14を回転させ、内側ピン孔46の開口端を段部46Aとして切換ピン48の端面に当接させる。この動作は、油圧供給回路56からの油圧供給がなくなる前に実行される。
ここで、本実施の形態では、制御軸14の回転範囲を、従来の可変動弁機構よりも大リフト量側に広げる設定としている。そして、制御軸14の回転範囲のうち、最大リフト量を与える回転角は、始動時に使用する構成としている。これにより、始動時には、バルブリフト量を通常よりも大きくしてシリンダ内のガス交換量を増大させ、始動性を高めることができる。また、内側ピン孔46の周方向長さは、前述したように、始動時の回転角を除く通常運転時の回転範囲に基いて設定されている。より詳しく述べると、始動時の回転角(最大リフト量)に対応する位置には、内側ピン孔46が部分的に形成されている。
よって、前述の動作(2)では、制御軸14を、始動時の回転角に到達するまで大リフト量方向に回転させることにより、内側ピン孔46の開口端を段部46Aとして中間ピン孔44の開口位置に突出させることができる。この段部46Aによれば、油圧供給回路56から油圧が供給されない状態でも、切換ピン48が中間ピン孔44側から内側ピン孔46内に進入するのを規制することができ、切換ピン48を連結位置に抜止め状態で保持することができる。従って、本制御によれば、切換ピン48を連結位置に保持した状態で内燃機関を停止させることができる。即ち、始動時には、油圧の供給がない状態でも、駆動アーム18と従動アーム20とを連結しておくことができ、排気バルブ24を円滑に開,閉させることができる。
次に、図9及び図10を参照して、本実施の形態による排気バルブの制御について説明する。ここで、図9は、本発明の実施の形態1において、内燃機関の排気系のシステム構成を説明するための説明図である。また、図10は、運転状態に応じたバルブ制御の内容を示す説明図である。
図9に示すように、本実施の形態において、1つのシリンダ60に設けられた排気バルブ22,24のうち、一方の排気バルブ22は、排気通路62に直接接続されている。また、他方の排気バルブ24は、ターボチャージャ64を介して排気通路62に接続されている。排気通路62には、排気ガスを浄化する触媒66が設けられている。
そして、図10に示すように、始動時には、一方の排気バルブ22がフルリフト(最大リフト量)状態に保持され、他方の気バルブ24も前記アーム連結保持制御によりフルリフト状態に保持される。従って、始動時には、両方の排気バルブ22,24をフルリフト状態で作動させ、始動性を確保することができる。また、アイドル運転〜パーシャル(低回転)運転時には、一方の排気バルブ22がフルリフト状態に保持され、他方の排気バルブ24が弁停止型動弁機構16により弁停止状態に保持される。この場合、排気バルブ24の弁停止状態は、ターボチャージャ64用のウェイストゲートバルブ(WGバルブ)を閉じた状態に相当するので、触媒66を効率よく暖機することができ、また燃費を向上させることができる。さらに、非過給状態でのパーシャル運転時〜過給状態での最大出力運転時(WOT)には、一方の排気バルブ22のリフト量が可変動弁機構10により運転状態に応じて制御され、他方の排気バルブ24がフルリフト状態に保持される。この場合には、排気バルブ22のリフト量制御により、WGバルブの開度制御と同等の作用効果を得ることができる。
実施の形態2.
次に、図11及び図12を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態の特徴は、制御軸を軸方向に変位させるタイプの可変動弁機構を用いる構成としたことにある。
図11は、本発明の実施の形態2において、アーム連結保持制御を実行した状態の弁停止型動弁機構を示す断面図である。また、図12は、弁停止型動弁機構の切換ピンが連結解除位置に保持された状態を示す断面図である。これらの図において、可変動弁機構70は、制御軸72を軸方向に変位させることにより、当該変位量に応じて排気バルブ22のリフト量を変化させるように構成されている。このようなタイプの可変動弁機構70も、一般的に知られているものである。
そして、本実施の形態の弁停止型動弁機構74は、実施の形態1とほぼ同様に、制御軸72の外周側に揺動可能に設けられた駆動アーム76と、少なくとも一部が駆動アーム76により径方向外側から覆われた状態で制御軸72の外周側に揺動可能に設けられた従動アーム78と、弁停止機構80等を備えている。そして、弁停止機構80は、制御軸72の径方向において直線状に並ぶことが可能となるように配置された外側ピン孔82、中間ピン孔84及び内側ピン孔86と、これらのピン孔82〜86内で前記連結位置と連結解除位置の何れかに変位する切換ピン88と、切換ピン88を連結解除方向に付勢する戻しばね90と、リテーナ92とを備えている。
また、本実施の形態では、制御軸72が軸方向に変位するので、内側ピン孔86は、制御軸72の軸方向に延びた長溝として形成されている。また、内側ピン孔86には、実施の形態1とほぼ同様に、油圧制御回路56から制御軸72内の油路を介して油圧が供給される構成となっている。
そして、アーム連結保持制御では、図11に示すように、内燃機関の停止時に制御軸72を大リフト量方向に変位させることにより、内側ピン孔86の開口端を段部86Aとして中間ピン孔84の開口位置に突出させる。この段部86Aによれば、内側ピン孔86内に油圧が供給されない状態でも、切換ピン88が中間ピン孔84側から内側ピン孔86内に進入するのを規制することができる。従って、このように構成される本実施の形態でも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができ、制御軸72を軸方向に変位させるタイプの可変動弁機構70にも適用することができる。
なお、前記実施の形態1,2では、図7,図11がアーム連結保持手段の具体例をそれぞれ示している。
10,70 可変動弁機構
12 アクチュエータ
14,72 制御軸
16,74 弁停止型動弁機構
18,76 駆動アーム
18A アーム部
18B 連結部
18C ローラ
18D ロストモーションスプリング
20,78 従動アーム
20A ローラ
22,24 排気バルブ
26 ロッカーアーム
28 カムシャフト
30,32,32 駆動カム
34 ゼロリフトカム
40,80 弁停止機構
42,82 外側ピン孔
44,84 中間ピン孔
46,86 内側ピン孔
46A,86A 段部
48,88 切換ピン
50,90 戻しばね(付勢手段)
52,92 リテーナ
54 油路
56 油圧供給回路(油圧供給手段)

Claims (1)

  1. 内燃機関に設けられた2つの排気バルブのうち、一方の排気バルブのリフト量を制御するための制御軸を有し、当該制御軸の変位量に応じて前記リフト量を変化させる可変動弁機構と、前記2つの排気バルブのうち他方の排気バルブの開,閉動作を停止させることが可能な弁停止型動弁機構と、を備えた内燃機関の動弁装置であって、
    前記弁停止型動弁機構は、
    前記制御軸の外周側に揺動可能に設けられ、内燃機関の駆動カムにより揺動される駆動アームと、
    少なくとも一部が前記駆動アームにより径方向外側から覆われた状態で前記制御軸の外周側に揺動可能に設けられ、前記駆動アームと連結されたときに揺動して前記他方の排気バルブを開,閉させる従動アームと、
    前記駆動アームに設けられた外側ピン孔、前記従動アームに設けられた中間ピン孔および前記制御軸に設けられた内側ピン孔からなり、前記制御軸の径方向において直線状に並ぶことが可能となるように配置された3つのピン孔と、
    前記各ピン孔内で変位するピン部材であり、前記内側ピン孔から離脱した状態で前記中間ピン孔と前記外側ピン孔とを跨ぐ位置に変位したときに前記駆動アームと前記従動アームとを連結し、前記外側ピン孔から離脱した状態で前記中間ピン孔と前記内側ピン孔とを跨ぐ位置に変位したときに前記各アームの連結を解除する切換ピンと、
    前記切換ピンを前記外側ピン孔から前記内側ピン孔に向けて常時付勢する付勢手段と、
    前記切換ピンを前記内側ピン孔から前記外側ピン孔に向けて押動するための油圧を前記内側ピン孔に供給する油圧供給手段と、
    内燃機関が停止するときに、前記内側ピン孔が前記中間ピン孔に対してずれた位置となるように前記制御軸を変位させ、前記切換ピンが前記中間ピン孔側から前記内側ピン孔内に進入するのを前記制御軸により規制するアーム連結保持手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の動弁装置。
JP2009061754A 2009-03-13 2009-03-13 内燃機関の動弁装置 Pending JP2010216299A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016152601A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 株式会社リコー 画像読取装置及び画像形成装置

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JP2016152601A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 株式会社リコー 画像読取装置及び画像形成装置

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