JP2010214841A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉛を含有せず、電流のリークを抑制することができる圧電素子を有する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター装置を提供する。
【解決手段】ノズル開口21に連通する圧力発生室12と、第1電極60と、該第1電極上に形成された圧電体層70と、該圧電体層70の前記第1電極60とは反対側に形成された第2電極80と、を備えた圧電素子300と、を具備し、前記圧電体層70は下記一般式(1)で表され、前記圧電体層70のAサイトはビスマスを含み、前記圧電体層70のBサイトは、+3のイオン価数を有する鉄および+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを含む液体噴射ヘッドとする。A1−xBO(1)(0.003≦x≦0.033)
【選択図】図2

Description

本発明は、ノズル開口に連通する圧力発生室に圧力変化を生じさせる第1電極、圧電体層及び第2電極からなる圧電素子を具備する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター装置に関する。
液体噴射ヘッドに用いられる圧電素子としては、電気的機械変換機能を呈する圧電材料、例えば、結晶化した誘電材料からなる圧電体層を、2つの電極で挟んで構成されたものがある。このような圧電素子は、撓み振動モードのアクチュエーター装置として液体噴射ヘッドに搭載される。液体噴射ヘッドの代表例としては、例えば、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴として吐出させるインクジェット式記録ヘッドがある。このようなインクジェット式記録ヘッドに搭載される圧電素子は、例えば、振動板の表面全体に亘って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィー法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものがある。
このような圧電素子に用いられる圧電材料には高い変位特性やキュリー温度が求められており、代表例として、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が挙げられる(特許文献1参照)。
特開2001−223404号公報
しかしながら、環境問題の観点から、鉛を含有しない圧電材料が求められている。ここで、鉛を含有しない圧電材料としては、例えばABOで示されるペロブスカイト構造を有するBiFeOが挙げられる。なお、BiFeOは、優れた圧電特性を有する材料であり、また、ビスマスと酸素や、鉄と酸素で共有結合を形成するため、同じく鉛を含有しない圧電材料であるBaTiOと比較しても、キュリー温度が高いという利点を有している。
しかしながら、BiFeOを圧電材料とする圧電素子はリーク電流が大きく、例えば25V程度の駆動電圧でも絶縁破壊が発生する場合があるという問題がある。なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドに限定されず、他の装置に搭載されるアクチュエーター装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、鉛を含有せず、電流のリークを抑制することができる圧電素子を有する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、ノズル開口に連通する圧力発生室と、第1電極と、該第1電極上に形成された圧電体層と、該圧電体層の前記第1電極とは反対側に形成された第2電極と、を備えた圧電素子と、を具備し、前記圧電体層は下記一般式(1)で表され、前記圧電体層のAサイトはビスマスを含み、前記圧電体層のBサイトは、+3のイオン価数を有する鉄および+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを含むことを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
1−xBO (1)
(0.003≦x≦0.033)
かかる態様では、ABOで表される圧電体層のBサイトに+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを添加することで、ビスマスを含むAサイトにビスマスが抜けることにより形成された空孔を有し、Bサイトは+3のイオン価数を有する鉄および+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cからなるようにすることにより、酸素欠損がなく、酸素が抜けることによる不純物準位が生じていないものとなるため、リーク電流が小さくなる。なお、十分な圧電特性も有している。
また、遷移金属Cのイオン価数が+zであり、前記圧電体層は下記一般式(2)で表されることが好ましい。これによれば、遷移金属Cをδモル添加することによりAサイトのビスマスが(z−3)・δ/3モル抜けて空孔となり圧電体層の電荷が中性になっているため、酸素が抜けることによる不純物準位の出現が生じておらず、リーク電流が小さいものとなる。
1−(z−3)・δ/3(Fe1−δδ)O (2)
(0.01≦δ≦0.1)
そして、前記遷移金属Cが+4のイオン価数を有する遷移金属で前記圧電体層が下記一般式(3)で表されるものとしてもよく、前記遷移金属Cがマンガンで前記圧電体層が下記一般式(4)で表されるものとしてもよく、また、圧電体層が下記一般式(5)で表されるようにしてもよい。
これによれば、マンガン等の+4のイオン価数を有する遷移金属をδモル添加することによりAサイトのビスマスがδ/3モル抜けて空孔となり圧電体層の電荷が中性になっているため、酸素が抜けることによる不純物準位の出現が生じておらず、リーク電流が小さいものとなる。
1−δ/3(Fe1−δδ)O (3)
1−δ/3(Fe1−δMnδ)O (4)
Bi1−δ/3(Fe1−δMnδ)O (5)
(0.01≦δ≦0.1)
前記Aサイトは、ランタン、イットリウム及びネオジムから選択される少なくとも1種の金属元素と、ビスマスとからなるようにしてもよい。これによれば、ランタン、イットリウム及びネオジムは+3のイオン価数を有する金属であるため、Aサイトに存在していても、酸素が抜けることによる不純物準位の発生が生じずリーク電流が小さいものとなるという効果を損なわない。
前記圧電体層の厚さは10μm以下である。10μm以下の薄膜の圧電体層においては、ビスマスが結晶構造から抜けやすいという問題を有する。ビスマスの欠損は、ショットキー欠陥として、同時に酸素欠損を伴う。この酸素欠損が圧電体層のバンドギャップの中に不純物準位をつくり、リーク電流の起点となる。しかし、本発明においては、Bサイトに+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを添加するため、酸素欠損を防ぐことができる。結果としてリーク電流を小さく押さえることができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。かかる態様では、圧電素子からのリーク電流が抑制され、絶縁破壊が防止された液体噴射ヘッドを具備するため、信頼性に優れた液体噴射装置となる。なお、十分な圧電特性も有しているので、吐出特性に優れた液体噴射装置となる。
また、本発明の他の態様は、第1電極と、該第1電極上に形成された圧電体層と、該圧電体層の前記第1電極とは反対側に形成された第2電極と、を備えた圧電素子を具備し、前記圧電体層は下記一般式(1)で表され、前記圧電体層のAサイトはビスマスを含み、前記圧電体層のBサイトは、+3のイオン価数を有する鉄および+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを含むことを特徴とするアクチュエーター装置にある。かかる態様では、ABOで表される圧電体層のBサイトに+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを添加することで、ビスマスを含むAサイトにビスマスが抜けることにより形成された空孔を有し、Bサイトは+3のイオン価数を有する鉄および+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cからなるようにすることにより、酸素欠損がなく、酸素が抜けることによる不純物準位が生じていないものとなるため、リーク電流が小さくなる。なお、液滴を吐出するのに十分な圧電変位量も有している。
1−xBO (1)
(0.003≦x≦0.033)
実施形態1に係る記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図及び断面図である。 Mn量とBi欠損量やリーク電流との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略構成を示す図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及びそのA−A′断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなり、その一方の面には弾性膜50が形成されている。
流路形成基板10には、複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部13が形成され、連通部13と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14及び連通路15を介して連通されている。連通部13は、後述する保護基板のリザーバー部31と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバー100の一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。なお、本実施形態では、流路の幅を片側から絞ることでインク供給路14を形成したが、流路の幅を両側から絞ることでインク供給路を形成してもよい。また、流路の幅を絞るのではなく、厚さ方向から絞ることでインク供給路を形成してもよい。本実施形態では、流路形成基板10には、圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15からなる液体流路が設けられていることになる。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板、ステンレス鋼等からなる。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、絶縁体膜55が形成されている。さらに、この絶縁体膜55上には、第1電極60と、厚さが10μm以下、好ましくは0.3〜1.5μmの薄膜の圧電体層70と、第2電極80とが、積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、第1電極60を圧電素子300の共通電極とし、第2電極80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせてアクチュエーター装置と称する。なお、上述した例では、弾性膜50、絶縁体膜55及び第1電極60が振動板として作用するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、弾性膜50及び絶縁体膜55を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電素子300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
また、第1電極60上に形成される圧電体層70は、結晶が(100)面に優先配向している。なお、本発明で「結晶が(100)面に優先配向している」とは、全ての結晶が(100)面に配向している場合と、ほとんどの結晶(例えば、90%以上)が(100)面に配向している場合とを含むものである。
そして、本実施形態においては、圧電体層70は、ペロブスカイト構造を有する酸化物からなり、下記一般式(1)で表される。圧電体層70のAサイトには、ビスマスを含んでいる。そして、Aサイトには+3のイオン価数を有する他の金属を含んでいてもよい。ここで、Aサイトには、これらの金属が存在しない空孔が存在する。また、圧電体層70のBサイトには、+3のイオン価数を有する鉄と、+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cが存在する。なお、ペロブスカイト構造のAサイトは酸素が12配位しており、また、Bサイトは酸素が6配位して8面体(オクタヘドロン)をつくっている。
1−xBO (1)
(0.003≦x≦0.033)
ここで、詳しくは後述するが本発明は電流リークの原因を圧電体中の酸素欠損であることを知見し、その酸素欠損を押さえるために、イオン性結晶が有する「価数バランスのメカニズム」を利用している。「価数バランスのメカニズム」とは、「電荷中性のメカニズム」とも呼ばれ、イオン性結晶において各イオンが有する電荷の総和が、結晶全体で常に零になるように結晶中の原子が構成されるメカニズムを指す。本発明においては、Bサイトに、鉄よりも大きなイオン価数を有する遷移金属を用いることで、ビスマスの欠損を許容しながら、リークの原因となる酸素欠損を抑圧している。このとき、「価数バランスのメカニズム」を満たすようにビスマスが抜けていく。この点をさらに詳しく述べれば、Bサイトが過剰に与えるプラスの電荷の分だけ、Aサイトのビスマスが排除される。このことはビスマスが高い蒸気圧を有し、容易に系から揮発するということを利用しているのである。
このように、+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを添加することで、ペロブスカイト構造を有する酸化物からなる圧電体層70が、ビスマスを含むAサイトに空孔を有し、Bサイトは+3のイオン価数を有する鉄および+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cからなるようにすることにより、詳しくは後述するが、酸素欠損がなく、酸素が抜けることによる不純物準位が生じていないため、リーク電流が小さいものとなる。さらに、ビスマス及び鉄を有する酸化物なので、十分な圧電特性も有している。なお、上記一般式(1)のx、すなわち、Aサイトに存在する空孔の量が0.003未満では、リーク電流を小さくする効果が顕著ではなくなり、また、0.033より大きいと圧電体層70にクラックが生じ易くなる。
ここで、遷移金属Cのイオン価数を+zで表すと、圧電体層70は下記一般式(2)で表される組成であることが好ましい。なお、一般式(2)では、遷移金属Cの添加量がδモルであり、Aサイトのビスマスが(z−3)・δ/3モル抜けて空孔が(z−3)・δ/3モル生じていることを表す。そして、一般式(2)はイオン価数と組成比とから計算される電荷の合計が零であり、圧電体層70が電荷中性であることも示している。
1−(z−3)・δ/3(Fe1−δδ)O (2)
(0.01≦δ≦0.1)
Bサイトに存在する+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cとしては、マンガンやクロム等の+4のイオン価数を有する遷移金属が挙げられる。なお、遷移金属Cが+4のイオン価数を有する遷移金属であると、圧電体層は下記一般式(3)で表される。
1−δ/3(Fe1−δδ)O (3)
(0.01≦δ≦0.1)
また、Aサイトに存在させることができるビスマス以外の+3のイオン価数を有する金属元素としては、例えば、ランタン、イットリウム、ネオジムが挙げられる。ランタン、イットリウムや、ネオジムをAサイトに有する圧電体層70とすると、圧電変位量を高められるというメリットがある。そして、ランタン、イットリウム及びネオジムはビスマスと同様+3のイオン価数を有する金属であるため、これら金属元素がAサイトに存在していても、本発明の「価数バランス」は変わらずに、リーク電流の抑制という作用効果を得ることができる。
また、圧電体層70は、Bサイトの+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cがマンガンであれば、下記一般式(4)で、また、Aサイトがビスマスのみからなり、Bサイトの+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cがマンガンであれば、下記一般式(5)で表される。
1−δ/3(Fe1−δMnδ)O (4)
(0.01≦δ≦0.1)
Bi1−δ/3(Fe1−δMnδ)O (5)
(0.01≦δ≦0.1)
このような圧電素子300を流路形成基板10上に形成する方法は特に限定されないが、例えば、以下の方法で製造することができる。まず、シリコンウェハーである流路形成基板用ウェハーの表面に弾性膜50を構成する二酸化シリコン(SiO2)等からなる二酸化シリコン膜を形成する。次いで、弾性膜50(二酸化シリコン膜)上に、酸化ジルコニウム等からなる絶縁体膜55を形成する。
次に、絶縁体膜55上に白金やイリジウム等からなる第1電極60をスパッタリング法等により全面に形成した後パターニングする。
次いで、圧電体層70を積層する。圧電体層70の製造方法は特に限定されないが、例えば、有機金属化合物を溶媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて圧電体層70を形成できる。なお、圧電体層70の製造方法は、ゾル−ゲル法に限定されず、例えば、MOD(Metal-Organic Decomposition)法や、レーザアブレーション法やスパッタ法等の気相法などを用いてもよい。
例えば、第1電極60上に、有機金属化合物、具体的には、ビスマス、鉄、+4以上のイオン価数を有する遷移金属C等を含有する有機金属化合物を、鉄及び+4以上のイオン価数を有する遷移金属C等が目的とする組成比になる割合で含むゾルやMOD溶液(前駆体溶液)をスピンコート法などを用いて、塗布して圧電体前駆体膜を形成する(塗布工程)。
塗布する前駆体溶液は、例えば、圧電体層70となる圧電材料の構成金属をそれぞれ含む有機金属化合物を、各構成金属が所望のモル比となるように混合し、該混合物をアルコールなどの有機溶媒を用いて溶解または分散させたものである。圧電材料の構成金属を含む有機金属化合物としては、例えば、金属アルコキシド、有機酸塩、βジケトン錯体などを用いることができる。圧電材料の構成金属(Bi、Fe、Mn)を含む有機金属化合物としては、例えば、以下のものが挙げられる。ビスマス(Bi)を含む有機金属化合物としては、例えばビスマスイソプロポキシドなどが挙げられる。鉄(Fe)を含む有機金属化合物としては、例えば酢酸鉄などが挙げられる。マンガン(Mn)を含む有機金属化合物としては、例えば酢酸マンガンなどが挙げられる。なお、圧電材料の構成金属を含む有機金属化合物としては、これらに限定されない。
また、前駆体溶液には、必要に応じて安定化剤等の各種添加剤を添加することができる。前駆体溶液に加水分解・重縮合を起こさせる場合には、前駆体溶液に適当な量の水とともに、触媒として酸または塩基を添加することができる。前駆体溶液への添加剤としては、例えば、ジエタノールアミン、酢酸などを挙げることができる。
また、スピンコートにおけるスピンの回転数は、例えば、初期では500rpm程度とし、続いて塗布ムラが起こらないように回転数を2000rpm程度に上げることができる。
次いで、圧電体前駆体膜を加熱して乾燥させる。(乾燥工程)。例えば、大気雰囲気下でホットプレート等を用い前駆体溶液に用いた溶媒の沸点よりも例えば10℃程度高い温度で熱処理を行う。
次に、乾燥した圧電体前駆体膜を加熱して圧電体前駆体膜に含まれる有機成分をNO、CO、HO等として離脱させる(脱脂工程)。例えば、ホットプレート等を用い、例えば300℃〜400℃程度で熱処理を行う。
その後、圧電体前駆体膜を加熱して結晶化させる(焼成工程)ことにより、圧電体層70を製造することができる。例えば、RTA(Rapid Thermal Annealing)等により、酸素雰囲気中にて、550℃〜650℃程度で行うことができる。
なお、上述した塗布工程、乾燥工程及び脱脂工程や、塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を所望の膜厚等に応じて複数回繰り返すことにより、複数層の圧電体膜からなる圧電体層を形成してもよい。
圧電体層70を形成後、スパッタ法等により、圧電体層70上にPt膜等からなる第2電極80を形成する。
その後、必要に応じて、600℃〜700℃の温度域でポストアニールを行ってもよい。これにより、圧電体層70と第1電極60や第2電極80との良好な界面を形成することができ、かつ、圧電体層70の結晶性を改善することができる。
ここで、BiFeOを圧電材料とするとリーク電流が大きくなってしまう原因は、以下の機構であったことを知見した。まず、上記圧電体層70の焼成工程の際に、厚さが10μm以下である薄膜の圧電体層70においては、融点が低く揮発し易い元素であるビスマスの一部は、大気中に揮発したり第1電極60側へ拡散したりすることにより、圧電体層70から抜ける。BiFeOを圧電材料とする場合、このようにビスマスが圧電体層70から抜ける際、圧電体層70の電荷中性を保つために、酸素も同時に圧電体層70から抜ける。そして、ビスマスの欠損と同時に酸素が抜けることにより、圧電体層70に不純物準位が出現する。また、不純物準位は圧電体層70の伝導帯のボトム付近に出現する。したがって、BiFeOを圧電材料とする場合、この不純物準位の出現により、電流のリークが大きくなる。すなわち、BiFeOにおいては、実際に製造されていたのは、BiFeOの完全な結晶ではなくビスマス及び酸素の一部が製造段階で抜けたものであり、この酸素の欠損により不純物準位が出現し電流のリークが大きくなっていた。
一方、本発明においては、+4以上のイオン価数を有するマンガン等の遷移金属Cを添加することにより、Bサイトの+3のイオン価数を有する鉄の一部を+4以上のイオン価数を有する遷移金属C、すなわち、鉄よりも大きなイオン価数を有する遷移金属で置き換えている。したがって、ビスマスが抜けない場合は、遷移金属Cの添加量に応じて圧電体層70はプラスが過剰となることになる。よって、圧電体層70は、電荷中性を満たすためにプラスを減らす方向に働く、具体的には、プラスのイオン価数を有し揮発し易いビスマスがより抜けやすくなる。そして、圧電体層70の焼成の際に、プラスであるビスマスが抜けるが、Bサイトに添加された遷移金属Cによって、もともと圧電体層70はプラスが過剰になっているため、ビスマスがある程度抜けることにより、製造される圧電体層70は、上記一般式(1)〜(5)に示すように、電荷中性になる。よって、焼成の際に、ビスマスが抜けても圧電体層70の電荷中性のための酸素の抜けは生じないことになる。このように、+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを添加することにより、酸素が抜けることを防ぐことができるため、酸素欠損により生じる不純物準位の出現を防ぐことができ、リーク電流を抑制することができる。なお、本発明において、+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを添加することにより、Aサイトのビスマスは一部が抜け、このビスマスが抜けたAサイトは、原子が存在しない空孔となる。なお、ビスマスが抜ける量は一般式(1)においてはxで表される。また、一般式(2)に示すように、+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cの添加量がδモルの場合、遷移金属Cのイオン価数をzとすると、抜けるビスマスの量は、(z−3)・δ/3モルとなる。
なお、揮発し難く製造時に抜けない元素である鉄や、マンガン等の+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを有する有機金属化合物は、目的とする組成比になる割合で圧電体前駆体膜を形成するためのゾルやMOD溶液等に配合すればよいが、ビスマスは、製造時に圧電体層から抜ける量を考慮した割合で配合する。なお、圧電体層70は電荷中性を満たすようにしているため、上述したように製造時に抜けるビスマスの量は、Bサイトに添加する+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cの量と相関がある。
圧電体層70を形成した後は、圧電体層70上に、例えば、白金等の金属からなる第2電極80を積層し、圧電体層70及び第2電極80を同時にパターニングして圧電素子300を形成する。
(実施例)
次に、本実施形態に係る圧電素子300の製造について、図2(b)を参照しながら、具体例に基づいてさらに詳細に説明する。
(A)まず、Si(110)配向基板からなる流路形成基板10の表面上に、Si熱酸化によりSiO層を弾性膜50として形成した。膜厚は1000nmである。
(B)次いで、弾性膜50上に絶縁体膜55を形成した。絶縁体膜55は、スパッタ法により形成した500nmのZrO膜である。
(C)次に、絶縁体膜55上に第1電極60を形成した。第1電極60は、スパッタ法により形成された200nmのIr膜である。
(D)その後、第1電極60上に圧電体層70を形成した。具体的には、ビスマスイソプロポキシド、酢酸鉄及び酢酸マンガンをアルコールに溶解・分散させた前駆体溶液を、スピンコート法を用いて第1電極60上に塗布し、乾燥した後、350℃で熱処理し(脱脂工程)、RTAにより酸素雰囲気中にて600℃で3分間焼成し(焼成工程)、厚さ1.0μmの圧電体層70を得た。
(E)次に、圧電体層70上に、100nmのPt膜からなる第2電極80をスパッタ法により形成した。
(F)次いで、650℃の温度域でRTAにより酸素雰囲気中にて1分間ポストアニールを行った。
上記(A)〜(F)の工程により、添加するMnの割合の異なる複数の圧電素子を作成した。こうして得られた圧電体層70は、ペロブスカイト構造を有し、結晶が(100)面に優先配向していることがX線回折により確認できた。また、得られた各圧電体層70のMn量およびBiの欠損量をICP(Inductively Coupled Plasma)分析から求めた。圧電体層70の組成をBi1−μ(Fe1−δMnδ)Oで表す。Biの欠損量μを同定するために以下の手順をとった。
Aサイトに位置すべきBiと、Bサイトに位置すべきFeおよびMnの組成の和の比をA:Bとしたとき、Aサイトに欠損がない場合の比率であるA:B=1:1と実験値からのずれとしてμを求めた。FeおよびMnは蒸気圧が低いために、成膜プロセス中で揮発せずに圧電体層70の中に留まっている。すなわち成膜後のFeとMnの組成比は、仕込みのFeとMnの組成比と同一である。
得られた各圧電体層のMn量δとBi欠損量μの関係を図3に示す。また各組成比におけるリーク電流値を第2軸に示した。なお、リーク電流は5V印加の条件で測定した。ここで、Mnを添加していない圧電体はリーク電流が非常に大きいため、リーク電流の値を測定することはできなかった。図3からδとμの関係は、近似的にμ≒δ/3で表されることがわかる。従って下記一般式(4)が成立していることがわかる。そして、図3に示すように、Mn添加によりリーク電流が顕著に小さくなり、Mn量δが0.04〜0.07の場合にリーク電流量が特に小さかった。なお、Mn量δが0.05のものは、電圧が40Vのときに圧電変位量はキャビティーの撓み量として200nmであった。
1−δ/3(Fe1−δMnδ)O (4)
この結果からも明確なように、Aサイトには、ビスマスを含み、Bサイトには、鉄およびマンガンを含有させた圧電体層とすることで、リーク電流を小さくすることができる。
このような圧電素子300の個別電極である各第2電極80には、インク供給路14側の端部近傍から引き出され、絶縁体膜55上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上、すなわち、第1電極60、絶縁体膜55及びリード電極90上には、リザーバー100の少なくとも一部を構成するリザーバー部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接合されている。このリザーバー部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバー100を構成している。また、流路形成基板10の連通部13を圧力発生室12毎に複数に分割して、リザーバー部31のみをリザーバー100としてもよい。さらに、例えば、流路形成基板10に圧力発生室12のみを設け、流路形成基板10と保護基板30との間に介在する部材(例えば、弾性膜50、絶縁体膜55等)にリザーバー100と各圧力発生室12とを連通するインク供給路14を設けるようにしてもよい。
また、保護基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。圧電素子保持部32は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電素子300から引き出されたリード電極90の端部近傍は、貫通孔33内に露出するように設けられている。
また、保護基板30上には、並設された圧電素子300を駆動するための駆動回路120が固定されている。この駆動回路120としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路120とリード電極90とは、ボンディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線121を介して電気的に接続されている。
また、このような保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料からなり、この封止膜41によってリザーバー部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、比較的硬質の材料で形成されている。この固定板42のリザーバー100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバー100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドでは、図示しない外部のインク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、リザーバー100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路120からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し、弾性膜50、絶縁体膜55、第1電極60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、圧電体層70として結晶が(100)面に優先配向しているものを示したが、いずれの方向に優先配向していてもよい。
また、上述した実施形態では、流路形成基板10として、結晶面方位が(110)面のシリコン単結晶基板を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、結晶面方位が(100)面のシリコン単結晶基板を用いるようにしてもよく、また、SOI基板、ガラス等の材料を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、基板(流路形成基板10)上に第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を順次積層した圧電素子300を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子にも本発明を適用することができる。
また、これら実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図4は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図4に示すインクジェット式記録装置IIにおいて、インクジェット式記録ヘッドIを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
なお、上述した実施形態1では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
また、本発明は、インクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドに搭載される圧電素子に限られず、他の装置に搭載される圧電素子にも適用することができる。
I インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 II インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 リザーバー部、 32 圧電素子保持部、 40 コンプライアンス基板、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 100 リザーバー、 120 駆動回路、 121 接続配線、 300 圧電素子

Claims (9)

  1. ノズル開口に連通する圧力発生室と、
    第1電極と、該第1電極上に形成された圧電体層と、該圧電体層の前記第1電極とは反対側に形成された第2電極と、を備えた圧電素子と、を具備し、
    前記圧電体層は下記一般式(1)で表され、
    前記圧電体層のAサイトはビスマスを含み、
    前記圧電体層のBサイトは、+3のイオン価数を有する鉄および+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを含むことを特徴とする液体噴射ヘッド。
    1−xBO (1)
    (0.003≦x≦0.033)
  2. 遷移金属Cのイオン価数が+zであり、前記圧電体層は下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
    1−(z−3)・δ/3(Fe1−δδ)O (2)
    (0.01≦δ≦0.1)
  3. 前記遷移金属Cが+4のイオン価数を有する遷移金属であり、前記圧電体層は下記一般式(3)で表されることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
    1−δ/3(Fe1−δδ)O (3)
    (0.01≦δ≦0.1)
  4. 前記遷移金属Cがマンガンであり、前記圧電体層は下記一般式(4)で表されることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射ヘッド。
    1−δ/3(Fe1−δMnδ)O (4)
    (0.01≦δ≦0.1)
  5. 前記Aサイトは、ランタン、イットリウム及びネオジムから選択される少なくとも1種の金属元素と、ビスマスとからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記圧電体層は下記一般式(5)で表されることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
    Bi1−δ/3(Fe1−δMnδ)O (5)
    (0.01≦δ≦0.1)
  7. 前記圧電体層の厚さは10μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載する液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
  9. 第1電極と、該第1電極上に形成された圧電体層と、該圧電体層の前記第1電極とは反対側に形成された第2電極と、を備えた圧電素子を具備し、
    前記圧電体層は下記一般式(1)で表され、
    前記圧電体層のAサイトはビスマスを含み、
    前記圧電体層のBサイトは、+3のイオン価数を有する鉄および+4以上のイオン価数を有する遷移金属Cを含むことを特徴とするアクチュエーター装置。
    1−xBO (1)
    (0.003≦x≦0.033)
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