JP2010212212A - 導電性高分子膜、導電性高分子材料、及び電子デバイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性高分子のモノマーと、酸化剤と、塩基性の第1の添加剤と酸性の第2の添加剤を含有する重合液を用いて、基板上で導電性高分子モノマーを重合し、導電性高分子膜を得る。前記第1の添加剤が窒素含有芳香族複素環式化合物、アミド基を有する化合物、イミド基を有する化合物から選ばれる少なくとも1種類から成ると好ましい。
【選択図】なし
Description
斯かる知見に鑑みると、特許文献1と特許文献2においては、導電性高分子を形成後に添加剤による処理を行うため、導電性高分子の配向性を改善することができない不都合がある。また、特許文献4と特許文献5においては、一般に酸化重合液の水素イオン指数(以下、pHと称する)を大きくすると反応速度が速くなることから、導電性高分子のモノマーにpHの大きい添加剤、即ち、酸性の添加剤を添加した場合、得られる導電性高分子膜の配向性が低くなってしまう不都合がある。このように、導電性高分子の配向性が低くなると、導電性高分子内のキャリアが分子鎖内または分子鎖間を効率よく移動できないために、導電率の低下を招く不都合がある。特許文献3と非特許文献1においては、塩基性の添加剤を添加することで重合速度を抑制し、配向性の高い導電性高分子膜が得ることが期待できるが、塩基性の材料を添加すると、重合反応の反応速度が遅くなり、十分な膜厚の導電性高分子膜を得ることが困難になり、結局、導電性高分子膜の導電性の低下を招く不都合がある。
従来技術に用いられる導電性を向上させるための添加剤の場合、ピリジンやイミダゾール等の塩基性物質を添加するため、酸性の酸化剤であるパラトルエンスルホン酸第二鉄と塩基性の添加剤であるピリジンやイミダゾールが反応し、酸化剤自体の酸化作用を低下させると共に塩基性物質の添加により重合液のpHを大きくすることで反応速度を抑制していた。この場合も、上述のように重合反応が進むにつれて、パラトルエンスルホン酸が生成し、重合液のpHが小さくなり、重合反応が進むにつれて導電性高分子膜の配向性が乱れてくることが予想され、導電率が高い膜は得られ難いと考えられる。
<導電性高分子のモノマー>
本発明で用いる導電性高分子モノマーとしては、ピロール、チオフェン、またはアニリン及びこれらの誘導体を挙げることができる。モノマーの重合により、モノマーの繰り返し単位を有するπ共役系導電性高分子を得ることができる。従って、上記モノマーを用いることにより、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、及びこれらの共重合体等からなる導電性高分子を得ることができる。π共役系導電性高分子は、無置換のままでも十分な導電性を得ることができるが、導電性をより高めるためには、アルキル基、カルボン酸基、スルホン酸基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
本発明における酸化剤は、本発明における導電性高分子モノマーの重合開始剤として用いられるものである。このような酸化剤としては、例えば、ペルオキソ二硫酸アンモニウム(過硫酸アンモニウム)、ペルオキソ二硫酸ナトリウム(過硫酸ナトリウム)、ペルオキソ二硫酸カリウム(過硫酸カリウム)等のペルオキソ二硫酸塩、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化第二銅等の遷移金属化合物、三フッ化ホウ素などの金属ハロゲン化合物、酸化銀、酸化セシウム等の金属酸化物、過酸化水素、オゾン等の過酸化物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、パラトルエンスルホン酸鉄などの有機スルホン酸の遷移金属塩等が挙げられる。
本発明における第1の添加剤としては、塩基性化合物であることが好ましい。このような観点からは、窒素含有芳香族複素環式化合物、アミド基を有する化合物、イミド基を有する化合物、アミノ基を有する化合物等が挙げられる。これらの添加剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、複数の種類を併用してもよい。
窒素含有芳香族複素環式化合物としては、例えば、1つの窒素原子を含有するピリジン類及びその誘導体、2つの窒素原子を含有するイミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体、ピラジン類及びその誘導体、3つの窒素原子を含有するトリアジン類及びその誘導体等が挙げられる。溶媒溶解性の観点からは、ピリジン類及びその誘導体、イミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体が好ましい。ピリジン類及びその誘導体の具体的な例としては、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、4−エチルピリジン、3−ブチルピリジン、4−tert―ブチルピリジン、2−ブトキシピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2−フルオロピリジン、2,6−ジフルオロピリジン、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−6−ビニルピリジン、5−メチル−2−ビニルピリジン、4−ブテニルピリジン、4−ペンテニルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、3−シアノ−5−メチルピリジン、2−ピリジンカルボン酸、6−メチル−2−ピリジンカルボン酸、2,6−ピリジン−ジカルボン酸、4−ピリジンカルボキシアルデヒド、4−アミノピリジン、2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、4−ヒドロキシピリジン、2,6−ジヒドロキシピリジン、6−ヒドロキシニコチン酸メチル、2−ヒドロキシ−5−ピリジンメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸エチル、4−ピリジンメタノール、4−ピリジンエタノール、2−フェニルピリジン、3−メチルキノリン、3−エチルキノリン、キノリノール、2,3−シクロペンテノピリジン、2,3−シクロヘキサノピリジン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)プロパン、2−ピリジンカルボキシアルデヒド、2−ピリジンカルボン酸、2−ピリジンカルボニトリル、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3−ピリジンスルホン酸等が挙げられる。
イミダゾール類及びその誘導体の具体的な例としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、2−ウンデジルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール、N−アリルイミダゾール、2−メチル−4−ビニルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−アセチルイミダゾール、4,5−イミダゾールジカルボン酸、4,5−イミダゾールジカルボン酸ジメチル、ベンズイミダゾール、2−アミノベンズイミダゾール、2−アミノベンズイミダゾール−2−スルホン酸、2−アミノ−1−メチルベンズイミダゾール、2−ヒドロキシベンズイミダゾール、2−(2−ピリジル)ベンズイミダゾール、2−ノニルイミダゾール、カルボニルジイミダゾール等が挙げられる。
第2の添加剤として、前述の一般式(1)で示されるホスホン酸を挙げることができる。 具体的には、以下の式(1)に示すようなホスホン基を有する化合物を用いることができる。
式中のRは、炭素数1〜18の炭化水素基、アルキル基、アリール基、フェニル基、エーテル基、チオフェン誘導体、ピロール誘導体、アニリン誘導体、ビニル基を有する誘導体、エポキシ基を有する誘導体(置換基として、エポキシシクロヘキシル基、グリシドキシプロピル基など)、スチリル基を有する誘導体、メタクリロキシ基を有する誘導体、アクリロキシ基を有する誘導体、アミノ基を有する誘導体(置換基として、N-アミノエチルアミノプロピル基、アミノプロピル基、ジメチルブチリデンプロピルアミン基、N-フェニルアミノプロピル基、N-ビニルベンジルアミノエチルアミノプロピル基など)、ウレイド基を有する誘導体(置換基として、ウレイドプロピル基など)、クロロプロピル基を有する誘導体、メルカプト基を有する誘導体(置換基として、メチルメルカプトプロピル基など)、スルフィド基を有する誘導体(置換基として、テトラスルフィド基など)、イソシアネート基を有する誘導体(置換基として、イソシアネートプロピル基など)である。
導電性高分子の重合液中における添加剤の含有量は、酸化剤1モルに対して、第1の添加剤が0.01モル〜1モルの範囲、第2の添加剤が0.00001モル〜0.1モルの範囲であることが好ましい。添加剤の含有量が少なすぎると、導電性に優れるという本発明の効果が十分に得られない場合がある。また、添加剤の含有量が多すぎると、導電性が低下する場合がある。添加剤の含有量のさらに好ましい範囲は、第1の添加剤が0.05モル〜0.5モルの範囲、第2の添加剤が0.0001モル〜0.02モルの範囲であり、さらに好ましくは第1の添加剤が0.3モル〜0.5モルの範囲、第2の添加剤0.0001モル〜0.002モルの範囲である。
本発明においては、導電性高分子膜が形成される下地となる基体を基板と称しているので、例えば、導電性高分子膜を有する電子デバイスにおいて、導電性高分子膜が形成される下地の膜が基板に該当し、具体的には、後述するような固体電解コンデンサの場合は、誘電体層が基板に該当することになる。
<導電性高分子材料>
本発明の導電性高分子材料は、複数の導電性モノマーが重合された重合体の主鎖端末にホスホン酸が結合した高分子材料である。
図1は、本発明に従う一実施形態の固体電解コンデンサ8を示す模式的断面図である。図1に示すように、陽極1には、陽極リード7の一端が埋設されている。陽極1は、弁金属又は弁金属を主成分とする合金からなる粉末を成形し、この成形体を焼結することにより作製されている。従って、陽極1は、多孔質体から形成されている。図1においては示されていないが、この多孔質体には、その内部から外部に連通する微細な孔が多数形成されている。このように作製された陽極1は、本実施形態において外形が略直方体となるように作製されている。弁金属としては、例えば、タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウム、ハフニウム、ジルコニウム等が挙げられる。これらの中でも、誘電体である酸化物が高温でも比較的安定であるタンタル、ニオブ、アルミニウム、チタンが特に好ましく用いられる。弁金属を主成分とする合金としては、タンタルとニオブ等の2種類以上からなる弁金属同士の合金が挙げられる。陽極1の表面には、陽極1を陽極酸化してなる酸化物からなる誘電体層2が形成されている。誘電体層2は、陽極1の孔の表面上にも形成されている。図1においては、陽極1の外周側に形成された誘電体層2を模式的に示しており、上述の多孔質体の孔の壁面に形成された誘電体層は図示を省略している。誘電体層2は、陽極1の表面を、陽極酸化することにより形成することができる。
図2は、本発明に従うデバイスの他の実施形態である有機太陽電池を示す模式的断面図である。図2に示すように、基板10の上には、透明電極11が形成されている。基板10としては、ガラス基板を用いることができる。透明電極11としては、インジウム錫酸化物(ITO)などからなる薄膜が形成されている。透明電極11の上には、ホール輸送層12が形成されている。このホール輸送層12として、本発明の導電性高分子膜を形成することができる。ホール輸送層12の上には、活性層13が形成されている。活性層13としては、例えば、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)膜を形成することができる。活性層13の上には、電子輸送層14が形成されている。電子輸送層14としては、例えば、C60フラーレン膜などを形成することができる。電子輸送層14の上には、上部電極15が形成されている。上部電極15としては、例えば、アルミニウムなどの金属膜を形成することができる。以上のようにして、本発明の実施形態である有機太陽電池16が構成されている。 本実施形態の有機太陽電池においては、ホール輸送層12として、本発明の導電性高分子膜が形成されているので、透明電極11が形成された基板10の上に、導電性に優れたホール輸送層12を形成することができる。ホール輸送層12の導電性を向上させることができるので、界面抵抗及びバルク抵抗に起因するIRドロップを低減することができ、開放電圧を上昇させることができる。
(実施例1〜5)
酸化剤としてのパラトルエンスルホン酸第二鉄の40重量%ブタノール溶液に、表1に示す所定のモル比で第1の添加剤として3−ブチルピリジンを添加した溶媒と、表1に示す所定のモル比で第2の添加剤としてTC4PHOのブタノール溶液を、導電性高分子のモノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェンに添加した溶液を混合し、重合液を調製した。得られた重合液を、ガラス基板上にスピンコート法で塗布して成膜した。成膜後、50℃で1時間加熱放置した。放置後、純水で膜を洗浄し、副生成物を除去し、ガラス基板上に導電性高分子膜を形成した。得られた導電性高分子膜の膜厚は、触針式表面形状測定機Dektakで測定し、導電性高分子膜の導電率を、抵抗率計ロレスタMCパラT610(株式会社ダイヤインスツルメンツ社製)で測定した。評価結果を表1に示した。
斯かる反応式(6)から明らかなように、実施例1〜5の導電性高分子膜は、前述した化学式(2)に記載した本発明に係る導電性高分子材料からなるものである。
(比較例1)
比較例1では、添加剤なしの重合液を用いて導電性高分子膜を形成する以外は、上記の実施例と同様にしてガラス基板上に導電性高分子膜を形成した。得られた導電性高分子膜について、上記と同様にして、導電率を評価し、評価結果を表1に示した。
(比較例2)
比較例2では、添加剤として第1の添加剤(3−ブチルピリジン)のみを用いた重合液を用いて導電性高分子膜を形成する以外は、上記の実施例と同様にしてガラス基板上に導電性高分子膜を形成した。得られた導電性高分子膜について、上記と同様にして、導電率を評価し、評価結果を表1に示した。
(比較例3〜7)
比較例3〜7では、添加剤として第2の添加剤(TC4PHO)のみを用いた重合液を用いて導電性高分子膜を形成する以外は、上記の実施例と同様にしてガラス基板上に導電性高分子膜を形成した。得られた導電性高分子膜について、上記と同様にして、導電率を評価し、評価結果を表1に示した。
ここで、斯かる実施例に使用した第2の添加剤であるTC4PHOの合成方法について、化学反応式(7)に基づいて以下に紹介する。
図1に示す構造を有する固体電解コンデンサを作製した。陽極1は、タンタル(Ta)の粉末の焼結体から形成した。陽極1は、2.3mm×1.8mm×1.0mmの直方体の形状を有している。この直方体形状を有する陽極1の1端面から陽極リ−ド7の一端が植立している。陽極リ−ド7は、タンタル(Ta)から形成されている。陽極リ−ド7の他端が埋設された陽極1を、リン酸水溶液中に浸漬して、所定の電圧を印加することによって陽極酸化した。この陽極酸化によって、陽極1の表面に酸化タンタルからなる誘電体層2を形成した。誘電体層2は、上述のように、陽極1の多孔質体の孔の表面上にも形成されている。
モノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェンと、酸化剤としてのパラトルエン
スルホン酸第二鉄と、添加剤として第1の添加剤に3−ブチルピリジンを、第2の添加剤であるTC4PHOをモル比で1:8:4:0.001となるように混合したブタノール溶液を用いた。この重合液に、誘電体層2を形成した陽極1を浸漬し、浸漬後引き上げて乾燥することにより、誘電体層2の上に、導電性高分子膜を形成した。重合液中の浸漬及び乾燥を繰り返すことにより、導電性高分子膜の膜厚を増やして調整し、膜厚50μmの導電性高分子層3を形成した。
図2に示す構造を有する有機太陽電池を作製した。ITOから形成された透明電極11の表面に、導電性高分子モノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェンと、酸化剤としてのパラトルエンスルホン酸第二鉄と、添加剤として第1の添加剤に3−ブチルピリジンを、第2の添加剤に4−チエニルブチルホスホン酸をモル比で1:8:4:0.001となるように混合したブタノール溶液からなる重合液をスピンコートした。その後、50℃で1時間放置し、純水で洗浄し、乾燥することにより、ホール輸送層12を形成した。従って、ホール輸送層12は、膜厚40nmのポリエチレンジオキシチオフェンの薄膜から形成した。次に、ホール輸送層12の上に、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)のo−ジクロロベンゼン溶液をスピンコートし、膜厚50nmの活性層13を形成した。活性層13の上に、C60フラーレン膜を真空蒸着することにより、膜厚50nmの電子輸送層14を形成した。次に、電子輸送層14の上に、シャドーマスクを用いてAl膜を真空蒸着することにより、上部電極15を形成した。次に、ガラスキャップで封止することにより、有機太陽電池16を完成した。作製した有機太陽電池について、AM1.5(100mW/cm2)の疑似太陽光を照射したところ、開放電圧として、550mVの起電力を得ることができた。比較として、上記実施例において、添加剤として3−ブチルピリジンを重合液に添加した以外は、上記と同様にして、ホール輸送層12を形成し、比較の有機太陽電池を作製した。この比較の有機太陽電池について、上記と同様にして、疑似太陽光を照射したところ、開放電圧として、520mVの起電力が得られた。以上の結果から、ホール輸送層12として、本発明に従う導電性高分子膜を形成することにより、ホール輸送層12の導電性を向上させることができ、界面抵抗及びバルク抵抗に起因するIRドロップを低減でき、開放電圧を上昇させることができた。
2…誘電体層
3…導電性高分子層
4…カーボン層
5…銀ペースト層
6…陰極層
7…陽極リード
8…固体電解コンデンサ
10…基板
11…透明電極
12…ホール輸送層
13…活性層
14…電子輸送層
15…上部電極
16…有機太陽電池
Claims (6)
- 導電性高分子のモノマーと、酸化剤と、塩基性の第1の添加剤と、酸性の第2の添加剤とを含有する重合液を用いて、前記モノマーが重合されてなる導電性高分子膜。
- 前記第1の添加剤が窒素含有芳香族複素環式化合物、アミド基を有する化合物、イミド基を有する化合物から選ばれる少なくとも1種類から成ることを特徴とする請求項1に記載の導電性高分子膜。
- 前記第2の添加剤が、ホスホン酸基を有する化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性高分子膜。
- 複数の導電性モノマーが重合された重合体の主鎖端末にホスホン酸基が結合してなる導電性高分子材料。
- 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性高分子膜を用いた導電層、あるいは前記請求項4に記載の導電性高分子材料からなる導電層を備えた電子デバイス。
- 前記請求項5に記載の電子デバイスは、固体電解コンデンサであることを特徴とする電子デバイス。
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JP2017028028A (ja) * | 2015-07-17 | 2017-02-02 | 積水化学工業株式会社 | 固体接合型光電変換素子および固体接合型光電変換素子用p型半導体層 |
JP2017028027A (ja) * | 2015-07-17 | 2017-02-02 | 積水化学工業株式会社 | 固体接合型光電変換素子および固体接合型光電変換素子用p型半導体層 |
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