JP2010174163A - 導電性高分子膜及びそれを用いたデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】基板との密着性が良好で、かつ導電性に優れた導電性高分子膜及びそれを用いたデバイスを得る。
【解決手段】導電性高分子モノマーと、酸化剤と、ホスホン酸基及び有機基を有する添加剤とを含有する重合液を用いて、基板上で導電性高分子モノマーを重合することにより得られることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性高分子膜及びそれを用いたデバイスに関するものである。
導電性高分子は、金属的な電子伝導性または半導体性を有しながらも、柔軟性、軽量性などの特徴を有している。この特徴を生かして、帯電防止材、固体電解コンデンサの陰極材料、電磁波遮蔽材料、透明電極材料などの分野において、導電性高分子が用いられている。また、有機エレクトロルミネッセント素子(有機EL素子)、アクチュエータ、キャパシタ、トランジスタ、太陽電池、センサ、防錆材料などにも、導電性高分子の応用研究がなされている。特に、固体電解コンデンサの陰極材料や、タッチパネルの透明電極材料などの応用分野において、導電性高分子の導電率は、できるだけ高いものが要求されており、導電率を向上させるため、種々のドーパントや添加剤について検討が行われている。
また、導電性高分子膜の剥離や密着性の低下は、電子デバイスなどへ応用した場合、接触抵抗の増加や、歩留まりの低下を引き起こす。基板への密着性を改善する方法として、シランカップリング剤を用いる方法などが提案されている(特許文献1〜3)。特許文献1〜3の方法は、1)カップリング剤による基板処理、2)導電性高分子の重合反応による成膜の2段階で行われるため、製造工程が煩雑であるという問題がある。
特許文献4においては、シランカップリング剤を添加して1段階で重合を行う方法が提案されており、カップリング機能を有するアルコキシシラン基と、ドーパント機能を有するスルホン酸基を有するシランカップリング剤が使用されている。このようなシランカップリング剤の場合、基板近傍でアルコキシシラン基は基板と反応し、スルホン酸基はドーパントとして機能する。しかしながら、導電性高分子膜中では、スルホン酸基はドーパントとして機能する一方、アルコキシシラン基はそのまま残るので、残留シランカップリング剤の加水分解反応により、導電性高分子の安定性が十分でなく、基板との密着性が十分に得られないというおそれがあった。
特開平2−074021号公報 特開平4−073924号公報 特開平8−293436号公報 特開2006−140442号公報
本発明の目的は、基板との密着性が良好な導電性高分子膜及びそれを用いたデバイスを提供することにある。
本発明の導電性高分子膜は、導電性高分子モノマーと、酸化剤と、ホスホン酸基及び有機基を有する添加剤とを含有する重合液を用いて、基板上で導電性高分子モノマーを重合することにより得られることを特徴としている。
本発明によれば、導電性高分子膜中に、添加剤を含有させることにより、導電性高分子が形成される基板の表面上に添加剤が吸着され、基板の表面を改質することができ、導電性高分子膜と基板との密着性を高めることができる。
本発明における添加剤としては、以下の一般式で示されるものを挙げることができる。
Figure 2010174163
(式中、Rは、炭素数1〜20の炭化水素基、または炭素数1〜20のアルキル基である。)
有機基Rとしては、疎水性を示すものであることが好ましい。このような観点からは、有機基Rとしては、炭素数1〜20の炭化水素基、及び炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、さらに好ましくは、炭素数6〜18の炭化水素基、及び炭素数6〜18のアルキル基である。添加剤に含まれる有機基Rの炭素数が大きくなるとさらに導電性高分子の配向性を高めることができると考えられる。しかしながら、有機基の炭素数が大きくなりすぎると重合液に溶け難くなり扱い難くなるため、炭素数は20以下が好ましい。
本発明においては、重合液中に、導電性向上剤として窒素含有芳香族複素環式化合物が含有されていることが好ましい。このような導電性向上剤は、重合速度を抑制することで分子配向性を向上させ、導電性高分子膜の導電性をさらに高めることができると考えられる。
本発明のデバイスは、上記本発明の導電性高分子膜が用いられていることを特徴としている。本発明のデバイスとしては、例えば、固体電解コンデンサ、有機EL素子、有機太陽電池、有機トランジスタ、タッチパネル、電池用電極などが挙げられる。これらのデバイスにおける導電性膜として、本発明の導電性高分子膜を用いることにより、基板との密着性が良好で、かつ導電性に優れた導電性高分子膜を有するデバイスとすることができる。
本発明のデバイスである固体電解コンデンサは、陽極と、陽極の表面上に形成される誘電体層と、誘電体層の上に形成される導電性高分子層と、導電性高分子層の上に形成される陰極層とを備え、導電性高分子層の少なくとも一部に、上記本発明の導電性高分子膜が用いられていることを特徴としている。
本発明における固体電解コンデンサにおいては、誘電体層の上に形成される導電性高分子層の少なくとも一部に、本発明の導電性高分子膜を用いているので、基板である誘電体層との密着性が良好で、導電性に優れた導電性高分子膜を有する固体電解コンデンサとすることができる。従って、静電容量を高めることができ、等価直列抵抗(ESR)を低減させることができる。
本発明によれば、基板との密着性が良好で、かつ導電性に優れた導電性高分子膜とすることができる。
本発明のデバイスは、上記本発明の導電性高分子膜を用いているので、基板との密着性が良好で、かつ導電性に優れた導電性高分子膜を備えている。
本発明のデバイスである固体電解コンデンサは、誘電体層の上に形成される導電性高分子層の少なくとも一部に、上記本発明の導電性高分子膜を用いているので、静電容量を高くすることができ、ESRを低減することができる。
本発明に従うデバイスの一実施形態である固体電解コンデンサを示す模式的断面図。 本発明に従うデバイスの他の実施形態である有機太陽電池を示す模式的断面図。 基板に対し導電性高分子が配向した状態を示す模式的斜視図。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
<ホスホン酸基及び有機基を有する添加剤>
本発明におけるホスホン酸基及び有機基を有する添加剤としては、上記一般式で示されるものを挙げることができる。導電性高分子膜中に、添加剤を含有させることにより、導電性高分子が形成される基板の表面上に添加剤が吸着され、基板の表面を改質することができ、導電性高分子膜と基板との密着性を高めることができる。
また、本発明の添加剤は、導電性高分子のドーパントとしても機能させることができるので、導電性高分子膜の導電性を向上させることができる。従って、本発明における添加剤は、基板のカップリング剤として作用するとともに、導電性高分子のドーパントとして機能する。導電性の向上は、ホスホン酸基及び有機基を有する添加剤が、導電性高分子のドーパントとして取り込まれ、この有機基により導電性高分子膜の配向性及び結晶性が改善されたためであると考えられる。また、添加剤のホスホン酸基は基板表面と導電性高分子膜とのカップリング剤としても作用すると共に、ドーパントとしても機能し反応することから、添加剤が導電性高分子膜内に未反応のまま残留することが抑制されるため、導電性高分子膜の安定性を高めることができ、基板との密着性を高めることができる。
従来技術において用いられているシランカップリング剤の場合、基板と反応しなかったシランカップリング剤が、導電性高分子膜中に残留するため、導電性を有しないシランカップリング剤の混入による導電性の低下や、残留シランカップリング剤の加水分解反応により、導電性高分子膜の安定性が低くなり、基板との密着性が十分に得られないという問題があった。上述のように、本発明によれば、添加剤が導電性高分子膜内に未反応のまま残留することが抑制されるので、導電性高分子膜の安定性を高め、基板との密着性を高めることができる。
図3は、導電性高分子であるポリチオフェンが、基板に対して配向した状態を示す模式的斜視図である。図3に示すように、導電性高分子であるポリチオフェン20は、アルキル基が基板21の面21aに対して垂直方向Aに立つように配向し、かつ高分子鎖同士は、基板21の面に略平行に重なるように配向することが知られている。本発明における添加剤は、このように配向したポリチオフェンのS(イオウ)の位置にホスホン酸基が位置するように配置され、ドーパントとして機能していることが考えられる。この際、添加剤の有機基は基板21の面21aに対して垂直方向Aに延びるよう配置することになり、導電性高分子の配向性をさらに高めることができるようになると考えられる。よって、本発明における添加剤が、導電性高分子のドーパントとして機能することにより、導電性高分子膜の配向性及び結晶性が改善し、導電性が向上するものと考えられる。
また、上述のように、ポリチオフェンのSに本発明の添加剤のホスホン酸基がドープすることにより、添加剤の有機基が基板の面に対して略垂直方向に向くように配向される。このため、有機基が導電性高分子の表面側にも配向しやすくなる。従って、疎水性を示す有機基を有する添加剤を用いることにより、導電性高分子膜表面の疎水性を高めることができ、導電性高分子膜に撥水性を付与することができる。
本発明において、導電性高分子膜中における添加剤の含有量は、導電性高分子モノマー1モルに対して、0.1ミリモル〜1モルまたは飽和濃度の範囲であることが好ましい。添加剤の含有量が少なすぎると、基板との密着性が良好でかつ導電性に優れるという本発明の効果が十分に得られない場合がある。また、添加剤の含有量が多すぎると、導電性が低下する場合がある。添加剤の含有量のさらに好ましい範囲は、0.5ミリモル〜100ミリモルであり、さらに好ましくは0.5ミリモル〜5ミリモルである。
<導電性高分子モノマー>
本発明で用いる導電性高分子モノマーとしては、ピロール、チオフェン、またはアニリン及びこれらの誘導体を挙げることができる。モノマーの重合により、モノマーの繰り返し単位を有するπ共役系導電性高分子を得ることができる。従って、上記モノマーを用いることにより、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、及びこれらの共重合体等からなる導電性高分子を得ることができる。
π共役系導電性高分子は、無置換のままでも十分な導電性を得ることができるが、導電性をより高めるためには、アルキル基、カルボン酸基、スルホン酸基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、シアノ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
このようなπ共役系導電性高分子の具体例としては、ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3,4−エチレンジオキシピロール)、ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジヒドロキシチオフェン)、ポリ(3,4−ジメトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−プロピレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−ブデンジオキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。中でも、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)から選ばれる1種又は2種からなる(共)重合体が導電率の点から好適に用いられる。さらには、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)は、導電性がより高くなる上に耐熱性が向上する点から、より好ましい。
<酸化剤>
本発明における酸化剤は、本発明における導電性高分子モノマーの重合開始剤として用いられるものである。このような酸化剤としては、例えば、ペルオキソ二硫酸アンモニウム(過硫酸アンモニウム)、ペルオキソ二硫酸ナトリウム(過硫酸ナトリウム)、ペルオキソ二硫酸カリウム(過硫酸カリウム)等のペルオキソ二硫酸塩、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化第二銅等の遷移金属化合物、三フッ化ホウ素などの金属ハロゲン化合物、酸化銀、酸化セシウム等の金属酸化物、過酸化水素、オゾン等の過酸化物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物、パラトルエンスルホン酸鉄などの有機スルホン酸の遷移金属塩等が挙げられる。
<導電性向上剤>
本発明においては、上述のように、導電性高分子膜中に、導電性向上剤が含有されていてもよい。このような導電性向上剤を含有させることにより、導電性をさらに高めることができる。本発明で用いる導電性向上剤としては、窒素含有芳香族複素環式化合物が挙げられる。これらの導電性向上剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、複数の種類を併用してもよい。
窒素含有芳香族複素環式化合物としては、例えば、1つの窒素原子を含有するピリジン類及びその誘導体、2つの窒素原子を含有するイミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体、ピラジン類及びその誘導体、3つの窒素原子を含有するトリアジン類及びその誘導体等が挙げられる。溶媒溶解性の観点からは、ピリジン類及びその誘導体、イミダゾール類及びその誘導体、ピリミジン類及びその誘導体が好ましい。
ピリジン類及びその誘導体の具体的な例としては、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、4−エチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−6−ビニルピリジン、5−メチル−2−ビニルピリジン、4−ブテニルピリジン、4−ペンテニルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、3−シアノ−5−メチルピリジン、2−ピリジンカルボン酸、6−メチル−2−ピリジンカルボン酸、2,6−ピリジン−ジカルボン酸、4−ピリジンカルボキシアルデヒド、4−アミノピリジン、2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、4−ヒドロキシピリジン、2,6−ジヒドロキシピリジン、6−ヒドロキシニコチン酸メチル、2−ヒドロキシ−5−ピリジンメタノール、6−ヒドロキシニコチン酸エチル、4−ピリジンメタノール、4−ピリジンエタノール、2−フェニルピリジン、3−メチルキノリン、3−エチルキノリン、キノリノール、2,3−シクロペンテノピリジン、2,3−シクロヘキサノピリジン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)プロパン、2−ピリジンカルボキシアルデヒド、2−ピリジンカルボン酸、2−ピリジンカルボニトリル、2,3−ピリジンジカルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、3−ピリジンスルホン酸等が挙げられる。
イミダゾール類及びその誘導体の具体的な例としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ウンデジルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、N−ビニルイミダゾール、N−アリルイミダゾール、2−メチル−4−ビニルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、1−アセチルイミダゾール、4,5−イミダゾールジカルボン酸、4,5−イミダゾールジカルボン酸ジメチル、ベンズイミダゾール、2−アミノベンズイミダゾール、2−アミノベンズイミダゾール−2−スルホン酸、2−アミノ−1−メチルベンズイミダゾール、2−ヒドロキシベンズイミダゾール、2−(2−ピリジル)ベンズイミダゾール等が挙げられる。
ピリミジン類及びその誘導体の具体的な例としては、2−アミノ−4−クロロ−6−メチルピリミジン、2−アミノ−6−クロロ−4−メトキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジクロロピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4,6−ジメトキシピリミジン、2−アミノピリミジン、2−アミノ−4−メチルピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸、2,4,6−トリアミノピリミジン、2,4−ジメトキシピリミジン、2,4,5−トリヒドロキシピリミジン、2,4−ピリミジンジオール等が挙げられる。
ピラジン類及びその誘導体の具体的な例としては、ピラジン、2−メチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、ピラジンカルボン酸、2,3−ピラジンカルボン酸、5−メチルピラジンカルボン酸、ピラジンアミド、5−メチルピラジンアミド、2−シアノピラジン、アミノピラジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、2−エチル−3−メチルピラジン、2−エチル−3−メチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,3−ジエチルピラジン等が挙げられる。
トリアジン類及びその誘導体の具体的な例としては、1,3,5−トリアジン、2−アミノ−1,3,5−トリアジン、3−アミノ−1,2,4−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリ−2−ピリジン−1,3,5−トリアジン、3−(2−ピリジン)−5,6−ビス(4−フェニルスルホン酸)−1,2,4−トリアジンニナトリウム、3−(2−ピリジン)−5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
導電性向上剤の含有量は、酸化剤1モルに対して、0.1〜10モルの範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜2モルの範囲であり、さらに好ましくは0.5〜1モルの範囲である。導電性向上剤の含有量が少なすぎると、導電性向上剤の効果が低くなり、導電性が低くなる傾向にある。また、導電性向上剤の含有量が多すぎると、重合反応が遅くなり、導電性高分子膜が得られにくくなる傾向にある。
<基板>
本発明において、導電性高分子膜が形成される基板は、特に限定されるものではなく、例えば、導電性高分子膜を有するデバイスにおいて、導電性高分子膜が形成される下地となる基板であればよい。基板としては、表面に酸素原子を有する金属酸化物層またはシリコン酸化物層などが形成された基板が挙げられる。この酸素原子と添加剤のホスホン酸とが反応することで、添加剤が基板のカップリング剤として効率的に作用する。
表面に金属酸化物層が形成された基板としては、弁金属からなる基板の表面を陽極酸化法により酸化して金属酸化物層を形成した基板が挙げられる。また、表面に導電性の金属酸化物層を形成した基板を、本発明における基板として用いてもよい。このように基板は、絶縁性であっても導電性であってもよい。
基板表面に形成される金属酸化物層の具体例としては、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化ビスマス、酸化アンチモン、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)などが挙げられる。
シリコン酸化物の具体例としては、酸化シリコン、ガラスなどが挙げられる。
導電性高分子膜を基板上に形成する方法としては、基板上に、導電性高分子モノマーと、酸化剤と、添加剤とを含有する重合液を塗布し、重合液中の導電性高分子モノマーを重合する方法が挙げられる。基板上に重合液を塗布する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、スピンコート法、ディップ法、ドロップキャスト法、インクジェット法、スプレー法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法などが挙げられる。
<固体電解コンデンサ>
本発明の導電性高分子膜が用いられるデバイスとして、固体電解コンデンサが挙げられる。
図1は、本発明に従う一実施形態の固体電解コンデンサを示す模式的断面図である。
図1に示すように、陽極1には、陽極リード7が埋設されている。陽極1は、弁金属または弁金属を主成分とする合金からなる粉末を成形し、この成形体を焼結することにより作製されている。従って、陽極1は、多孔質体から形成されている。図1においては示されていないが、この多孔質体には、その内部から外部に連通する微細な孔が多数形成されている。このように作製された陽極1は、本実施形態において外形が略直方体となるように作製されている。弁金属としては、例えば、タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウム、ハフニウム、ジルコニウム等が挙げられる。これらの中でも、誘電体である酸化物が高温でも比較的安定であるタンタル、ニオブ、アルミニウム、チタンが特に好ましく用いられる。弁金属を主成分とする合金としては、タンタルとニオブ等の2種類以上からなる弁金属同士の合金が挙げられる。
陽極1の表面には、酸化物からなる誘電体層2が形成されている。誘電体層2は、陽極1の孔の表面上にも形成されている。図1においては、陽極1の外周側に形成された誘電体層2を模式的に示しており、上述の多孔質体の孔の表面に形成された誘電体層は図示していない。誘電体層2は、陽極1の表面を、陽極酸化することにより形成することができる。
誘電体層2の表面には、導電性高分子層3が形成されている。この導電性高分子層3の少なくとも一部を、本発明の導電性高分子膜から形成することができる。導電性高分子層3は、陽極1の孔の表面上の誘電体層2の上にも形成されている。
陽極1の外周面上の導電性高分子層3の上にはカーボン層4が形成され、カーボン層4の上には、銀ペースト層5が形成されている。カーボン層4と銀ペースト層5から陰極層6が構成されている。カーボン層4は、カーボンペーストを塗布した後、これを乾燥することにより形成することができる。銀ペースト層5は、銀ペーストを塗布した後、これを乾燥することにより形成することができる。
以上のようにして、本実施形態の固体電解コンデンサ8が構成されている。一般に、固体電解コンデンサ8は、その周りをモールド外装樹脂で覆われ、陽極リード7には陽極端子が接続され、陰極層6には陰極端子が接続され、それぞれの端子はモールド外装樹脂の外部に引き出されるように設けられている。
本実施形態においては、導電性高分子層3の少なくとも一部に本発明の導電性高分子膜が用いられているので、下地である基板との密着が良好で、かつ導電性に優れた導電性高分子層3を形成することができる。本発明の導電性高分子膜は、基板との密着性が良好であるので、導電性高分子層3を複数の層から形成する場合、酸素原子を有する誘電体層2の上に形成する層に、本発明の導電性高分子膜を用いることが好ましい。
本実施形態の固体電解コンデンサは、導電性高分子層3の少なくとも一部に本発明の導電性高分子膜を用いているので、固体電解コンデンサ8の静電容量を高めることができ、ESRを低減することができる。
<有機太陽電池>
図2は、本発明に従うデバイスの他の実施形態である有機太陽電池を示す模式的断面図である。
図2に示すように、基板10の上には、透明電極11が形成されている。基板10としては、ガラス基板を用いることができる。透明電極11としては、インジウム錫酸化物(ITO)などからなる薄膜が形成されている。
透明電極11の上には、ホール輸送層12が形成されている。このホール輸送層12として、本発明の導電性高分子膜を形成することができる。ホール輸送層12の上には、活性層13が形成されている。活性層13としては、例えば、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)膜を形成することができる。活性層13の上には、電子輸送層14が形成されている。電子輸送層14としては、例えば、C60フラーレン膜などを形成することができる。
電子輸送層14の上には、上部電極15が形成されている。上部電極15としては、例えば、アルミニウムなどの金属膜を形成することができる。
以上のようにして、本発明の実施形態である有機太陽電池16が構成されている。
本実施形態の有機太陽電池においては、ホール輸送層12として、本発明の導電性高分子膜が形成されているので、透明電極11が形成された基板10の上に、密着性が良好で、かつ導電性に優れたホール輸送層12を形成することができる。透明電極11とホール輸送層12との密着性を高め、かつホール輸送層12の導電性を向上させることができるので、界面抵抗及びバルク抵抗に起因するIRドロップを低減することができ、開放電圧を上昇させることができる。
以下、本発明に従う具体的な実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<ガラス基板上への導電性高分子膜の形成>
(実施例1〜4及び比較例1)
導電性高分子モノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェンと、酸化剤としてのパラトルエンスルホン酸鉄(III)の40重量%ブタノール溶液と、添加剤としてのオクダデシルホスホン酸(ODPA)を、表1に示す所定のモル比で混合し、重合液を調製した。
得られた重合液を、ガラス基板上にスピンコート法で塗布して成膜した。成膜後、50℃で1時間放置した。放置後、純水で膜を洗浄し、副生成物を除去し、ガラス基板上に導電性高分子膜を形成した。
得られた導電性高分子膜の厚み方向の断面積と導電性高分子膜の長さを測定した。膜厚は、触針式表面形状測定機Dektakで測定し、導電性高分子膜の導電率を、抵抗率計ロレスタMCP−T610(株式会社ダイヤインスツルメンツ社製)で測定した。
また、導電性高分子膜の表面における純水の接触角を測定した。測定方法は、導電性高分子膜の所望の位置に水滴を滴下し、導電性高分子膜と水滴とのなす角から接触角を測定した。
また、導電性高分子膜中におけるリンの含有量をXPSで測定した。具体的には、真空中(10−9Torr)で試料にX線を照射して、試料表面から放出される特定の結合エネルギーを測定する。
また、ガラス基板と導電性高分子膜との密着性を評価した。ガラス基板と導電性高分子膜との間で剥離が観察されたものについて「剥離」として評価し、剥離が観察されなかったものについて「良好」として評価した。
評価結果を表1に示す。
(実施例5〜8及び比較例2)
重合液に、さらに導電性向上剤としてのイミダゾールを表1に示す割合で添加し、この重合液を用いて導電性高分子膜を形成する以外は、上記の実施例と同様にしてガラス基板上に導電性高分子膜を形成した。
得られた導電性高分子膜について、上記と同様にして、導電率、接触角、膜中のリン含有量、及び基板との密着性を評価し、評価結果を表1に示した。
<Ta基板上への導電性高分子膜の形成>
ガラス基板に代えて、Ta基板上に、上記実施例1〜8及び比較例1〜2と同様にして、導電性高分子膜を形成した。Ta基板は、Ta基板を、リン酸水溶液中で30Vの印加電圧で陽極酸化することにより、Taの表面にTa膜を形成して作製した。
以上のようにして作製したTa基板の上に、上記と同様にして導電性高分子膜を形成し、基板との密着性を評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2010174163
表1に示すように、本発明に従い、添加剤であるODPAを重合液に添加して形成した実施例1〜8の導電性高分子膜は、基板との密着性が良好である。
また、本発明に従いODPAを添加した実施例1〜3及び実施例5〜6は、ODPAを添加していない対応の比較例1及び比較例2に比べ、高い導電率を示している。実施例4及び実施例7〜8は、それぞれODPAを添加していない比較例1及び2と同程度あるいはやや低い導電率を示しているが、基板との密着性が良好であるので、基板から導電性高分子膜にかけての接触抵抗を低減できるため、デバイス中においては優れた導電性が得られる。例えば、固体電解コンデンサにおいては、導電性高分子膜と誘電体層との密着性が良好であるので、これらの間の接触抵抗を低減できるため優れた導電性を得ることができ、静電容量を高め、ESRを低減することができる。
表1に示すように、イミダゾールを添加していない実施例1〜4においては、ODPAの添加量の増加とともに、膜中のリン含有量も増加している。従って、重合液中のODPAの含有量に比例して、膜中にリンが含有されていると考えられる。また、ODPAの含有量が高くなるにつれて、接触角が高くなっており、導電性高分子膜の表面に撥水性が付与されている。このように、アルキル基のような疎水性を示す有機基を含む添加剤を、重合液に含有させることで撥水性を制御することができる。導電性高分子膜に撥水性が付与されると、導電性高分子膜に水分が吸着されにくくなり、また、疎水性の物質を吸着させやすくなる。よって、上記実施例のようにODPAの濃度により導電性高分子膜の接触角を調整することでできるので、導電性高分子膜上に形成するものの性質により撥水性を調整することができ、デバイスの設計の幅をより広げることができる。
これに対し、イミダゾールを添加した実施例5〜8においては、重合液中のODPAの含有量を増加しても、これに比例して膜中のリン含有量が増加していない。これは、イミダゾールが塩基性であるため、添加剤のホスホン酸基と反応し、添加剤の導電性高分子膜中におけるドープ量が増加していないことが原因であると考えられる。また、実施例5〜8は実施例1〜4に比べ接触角を大きくすることができなかった。実施例5〜8は、導電性をさらに向上させるために導電性向上剤としてイミダゾールを添加している。よって、実施例5〜8においては、塩基性を有するイミダゾールと添加剤に含まれるホスホン酸基とが反応してしまい、導電性高分子にホスホン酸基がドープされ難くなることで導電性高分子に有機基も取り込まれ難くなったため、接触角を大きくできなかったと考えられる。
以上のように、本発明によれば、基板との密着性が良好で、導電性に優れた導電性高分子膜を形成することができる。
<固体電解コンデンサの作製>
図1に示す構造を有する固体電解コンデンサを作製した。陽極1は、タンタル(Ta)の粉末の焼結体から形成した。陽極1は、2.3mm×1.8mm×1.0mmの直方体の形状を有している。この直方体形状を有する陽極1の1端面(2.3mm×1.0mm)に、陽極リード7が埋設されている。陽極リード7は、タンタル(Ta)から形成されている。
陽極リード7が埋設された陽極1を、65℃の温度に保たれたリン酸水溶液中に浸漬し、定電圧10Vを印加して、10時間陽極酸化することにより、陽極1の表面に誘電体層2を形成した。誘電体層2は、上述のように、陽極1の多孔質体の孔の表面上にも形成されている。
次に、誘電体層2を形成した陽極1を、重合液中に浸漬した。重合液は、導電性高分子モノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェンと、酸化剤としてのパラトルエンスルホン酸鉄と、添加剤としてのオクダデシルホスホン酸とを、モル比で1:2:0.0005となるように混合したブタノール溶液を用いた。
この重合液に、誘電体層2を形成した陽極1を浸漬し、浸漬後引き上げて乾燥することにより、誘電体層2の上に、導電性高分子層3を形成した。重合液中の浸漬及び乾燥を繰り返すことにより、膜厚50μmとなるように導電性高分子層3を形成した。
次に、陽極1の外周面上の導電性高分子層3の上に、カーボン層4及び銀ペースト層5を順次形成し、陰極層6を設けた。
以上のようにして作製した固体電解コンデンサ8の陽極リード7に陽極端子を溶接し、陰極層6に陰極端子を導電性接着剤により接続した後、固体電解コンデンサ8の外側を、エポキシ樹脂で外装し、被覆密閉して固体電解コンデンサを完成した。
得られた固体電解コンデンサについて、静電容量及びESRを測定した。
静電容量の測定は、LCRメータ(インダクタンス−キャパシタンス−レジスタンス測定装置)を用いて、周波数120Hzで行った。
ESRの測定は、上記のLCRメータを用いて周波数100kHzで行った。
以上のようにして測定した結果、静電容量は530μFであり、ESRは6.5mΩであった。
比較として、上記実施例において、添加剤としてのオクダデシルホスホン酸を重合液に添加しない以外は、上記と同様にして導電性高分子膜を形成し、比較の固体電解コンデンサを作製した。
この比較の固体電解コンデンサについて、上記と同様にして、静電容量及びESRを測定した。その結果、静電容量は510μFであり、ESRは7.0mΩであった。
以上のように、本発明に従い、固体電解コンデンサにおける導電性高分子層を形成することにより、導電性高分子層3の誘電体層2に対する密着性を向上させることができ、かつ導電性高分子層3の導電率を向上させることができる。このため、静電容量の向上及びESRの低減を図ることができる。
<有機太陽電池の作製>
図2に示す構造を有する有機太陽電池を作製した。ITOから形成された透明電極11の表面に、導電性高分子モノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェンと、酸化剤としてのパラトルエンスルホン酸鉄と、添加剤としてのオクタデシルホスホン酸とを、モル比で1:2:0.0005となるように混合したブタノール溶液からなる重合液をスピンコートした。その後、50℃で1時間放置し、純水で洗浄し、乾燥することにより、ホール輸送層12を形成した。従って、ホール輸送層12は、膜厚50nmのポリエチレンジオキシチオフェンの薄膜から形成した。
次に、ホール輸送層12の上に、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)のo−ジクロロベンゼン溶液をスピンコートし、膜厚50nmの活性層13を形成した。
活性層13の上に、C60フラーレン膜を真空蒸着することにより、膜厚50nmの電子輸送層14を形成した。
次に、電子輸送層14の上に、シャドーマスクを用いてAl膜を真空蒸着することにより、上部電極15を形成した。次に、ガラスキャップで封止することにより、有機太陽電池16を完成した。作製した有機太陽電池について、AM1.5(100mW/cm)の疑似太陽光を照射したところ、開放電圧として、550mVの起電力を得ることができた。
比較として、上記実施例において、添加剤としてのオクダデシルホスホン酸を重合液に添加しない以外は、上記と同様にして、ホール輸送層12を形成し、比較の有機太陽電池を作製した。
この比較の有機太陽電池について、上記と同様にして、疑似太陽光を照射したところ、開放電圧として、500mVの起電力が得られた。
以上の結果から、ホール輸送層12として、本発明に従う導電性高分子膜を形成することにより、透明電極11との密着性が改善されるとともに、ホール輸送層12の導電性を向上させることができ、界面抵抗及びバルク抵抗に起因するIRドロップを低減でき、開放電圧を上昇させることができた。
1…陽極
2…誘電体層
3…導電性高分子層
4…カーボン層
5…銀ペースト層
6…陰極層
7…陽極リード
8…固体電解コンデンサ
10…基板
11…透明電極
12…ホール輸送層
13…活性層
14…電子輸送層
15…上部電極
16…有機太陽電池
20…ポリチオフェン
21…基板

Claims (5)

  1. 導電性高分子モノマーと、酸化剤と、ホスホン酸基及び有機基を有する添加剤とを含有する重合液を用いて、基板上で前記導電性高分子モノマーを重合することにより得られることを特徴とする導電性高分子膜。
  2. 前記添加剤が、以下の一般式で示されることを特徴とする請求項1に記載の導電性高分子膜。
    Figure 2010174163
    (式中、Rは、炭素数1〜20の炭化水素基、または炭素数1〜20のアルキル基である。)
  3. 前記重合液中に、導電性向上剤として窒素含有芳香族複素環式化合物が含有されていることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性高分子膜。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性高分子膜が用いられていることを特徴とするデバイス。
  5. 陽極と、
    前記陽極の表面上に形成される誘電体層と、
    前記誘電体層の上に形成される導電性高分子層と、
    前記導電性高分子層の上に形成される陰極層とを備え、
    前記導電性高分子層の少なくとも一部に請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性高分子膜が用いられている固体電解コンデンサであることを特徴とする請求項4に記載のデバイス。
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