JP2010212033A - トランスバース方式の誘導加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ステンレス鋼板100の上側の領域で、ステンレス鋼板100の通板方向につづら折になるように、上側コイル12を配置すると共に、ステンレス鋼板100の下側の領域で、ステンレス鋼板100の幅方向につづら折になるように、下側コイル13を配置する。そして、上側コイル12と下側コイル13とを交流電源に対して直列に接続する。これにより、ステンレス鋼板100に流れる渦電流の分布を格子縞状にすることができる。
【選択図】 図1
Description
また、特許文献2に記載の技術では、2次コイルを新たに設ける必要がある。また、2次コイルを動かすための機構が必要となり、構造が複雑になるとともに2次コイルの損失が生じ、エネルギー効率の観点から不利である。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、特別なコイルを用いたり、コイルの位置を調整したりすることなく、加熱対象の金属板の幅方向における温度分布を従来よりも均一になるように調整することができるトランスバース方式の誘導加熱装置を提供することを目的とする。
また、本発明のトランスバース方式の誘導加熱装置はさらに、前記上側コイルの隣接する直線部分の隙間に、当該上側コイルと電気的に絶縁された状態で配置された上側ティース状鉄心と、前記下側コイルの隣接する直線部分の隙間に、当該下側コイルと電気的に絶縁された状態で配置された下側ティース状鉄心とを有することを特徴とする。
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、誘導加熱装置の構成の一例を示す図である。具体的に図1(a)は、水平方向に搬送される帯状のステンレス鋼板100を加熱している誘導加熱装置10を斜め上方から俯瞰した図である。また、図1(b)は、図1(a)のA−A´断面をステンレス鋼板100の幅方向から見た図である。また、図1(c)は、図1(a)のB−B´断面を通板方向から見た図である。尚、図1(b)、図1(c)に示している数値は、誘導加熱装置10の寸法[mm]の一例を示すものである。
さらに、本実施形態では、上側コイル12の中空部分に冷却水を流して、上側コイル12の発熱が大きくなることを抑制するようにしている(すなわち、上側コイル12を水冷している)。
尚、ここでは、上側コイル12と下側コイル13に流れる電流の値(実効値)が5000[A]、上側コイル12と下側コイル13に流れる電流の方向が逆方向、周波数が60[Hz]、3[kHz]、空気の比透磁率が1、導電率が0[S/m]、ステンレス鋼板100の比透磁率が1、導電率が1.389×106[S/m]であるとして解析を行った。
また、本実施形態では、上側コイル12のターン数と下側コイル13のターン数とを同じにした場合を例に挙げて説明した。しかしながら、上側コイル12のターン数と下側コイル13のターン数とを異ならせてもよい。すなわち、つづら折形状の直線部分間の間隔、各コイル面と加熱対象との距離(すなわちリフトオフ)は、加熱対象の磁気的性質(磁性)や所望の温度分布の均一さや昇温の時系列パターン等に応じて適宜設定すればよく、均等である必要もない。特に、ステンレス鋼板100の先端部が前記の2つのコイルを間を通過する場合は、各コイルを大きく移動して開口するか、横に移動して退避させておく必要があり、通過後に2つのコイルを所定の位置に移動させる。
また、本実施形態では、上側コイル12・下側コイル13を、その中空部を通る冷却水によって水冷する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、上側コイル12・下側コイル13を冷却する方法はこのようなものに限定されない。例えば、上側コイル12・下側コイル13を、空冷してもよい。また、上側コイル12・下側コイル13を、冷却しなくてもよい。
また、上側コイル12・下側コイル13の接続方法も前述したものに限定されない。ただし、2つのコイルのつづら折り形状の外側の両端子部は上側コイル12・下側コイル13を対として図1(a)に見られるように上または下から見た場合に重なるよう近接させることが望ましい。そうでない場合は、上下で互いに逆向きの電流が作る磁束が互いに相殺せずに周囲に漏れるため、電子部品に障害を与えたり、構造物の部材を加熱するなどの弊害をもたらす虞があるためである。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態で説明した上側コイル12・下側コイル13に加えて鉄心を用いて誘導加熱装置を構成する。このように本実施形態では、第1の実施形態で説明した誘導加熱装置100に対し、鉄心を追加した構成である。したがって、本実施形態の説明において、前述した第1の実施形態と同一の部分については、図1、図2に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
尚、本実施形態では、上側コイル12のつづら折形状の直線部分の隙間に配置されるティース状鉄心52b、52c、52k、52lが上側ティース状鉄心の一例となる。また、下側コイル13のつづら折形状の直線部分の隙間に配置されるティース状鉄心52f、52h〜52jが下側ティース状鉄心の一例となる。
尚、本実施形態では、ヨーク状鉄心51aが上側ヨーク状鉄心の一例となる。また、ヨーク状鉄心51bが下側ヨーク状鉄心の一例となる。
また、上側コイル12・下側コイル13に電流を流すことにより発生する磁界の磁路をヨーク状鉄心51及びティース状鉄心52に形成することができるので、当該磁界が周囲に拡散してしまうことを可及的に抑制することができる。これにより、誘導加熱装置50から発生した磁界が、誘導加熱装置50の周囲にある電子機器や周囲構造物の部材等に影響を及ぼすことを可及的に抑制することができる。
また、本実施形態においても、前述した第1の実施形態の種々の変形例を適用することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。前述した第2の実施形態では、鉄心として、ヨーク状鉄心51及びティース状鉄心52を用いる場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、ティース状鉄心52を用いずにヨーク状鉄心51だけで鉄心を構成する。すなわち、図7に示すように、本実施形態の誘導加熱装置70は、図5に示した第2の実施形態の誘導加熱装置50から、ティース状鉄心52を除いたものになる。本実施形態の誘導加熱装置70のその他の構成は、第2の実施形態の誘導加熱装置50と同じであるので、その詳細な説明を省略する。
尚、本実施形態においても、前述した第1の実施形態の種々の変形例を適用することができる。また、図5に示したティース状鉄心52a、52d(52e、52g)とヨーク状鉄心51a(51b)とを一体で形成して、これをヨーク状鉄心としてもよい。また、コイル(上側コイル12及び下側コイル13)と、鉄心(ヨーク状鉄心51及びティース状鉄心52)とを電気的に絶縁された状態で配置するようにしていれば、どのようにして前記コイルと前記鉄心とを電気的に絶縁してもよい。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。前述した第2の実施形態では、鉄心として、ヨーク状鉄心51及びティース状鉄心52を用いる場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、ヨーク状鉄心51を用いずにティース状鉄心52だけで鉄心を構成する。すなわち、図8に示すように、本実施形態の誘導加熱装置80は、図5に示した第2の実施形態の誘導加熱装置50から、ヨーク状鉄心51を除いたものになる。本実施形態の誘導加熱装置80のその他の構成は、第2の実施形態の誘導加熱装置50と同じであるので、その詳細な説明を省略する。
尚、本実施形態においても、前述した第1の実施形態の種々の変形例を適用することができる。また、最も外側にあるティース状鉄心52a、52d(52e、52g)は設けなくてもよい。また、コイル(上側コイル12及び下側コイル13)と、鉄心(ヨーク状鉄心51及びティース状鉄心52)とを電気的に絶縁された状態で配置するようにしていれば、どのようにして前記コイルと前記鉄心とを電気的に絶縁してもよい。
本発明の実施形態として、上記4つの実施例を示したが、これらのどの例においても、渦電流は加熱対象の鋼板内に格子縞状に形成される。したがって、上記4つの実施例では上側コイル12および下側コイル13はステンレス鋼板100の移動方向に対してつづら折り形状の直線部分が並行もしくは垂直となっているが、これに制約される必要性はなく、上側コイル12及び下側コイル13がステンレス鋼板100に対して平行もしくは垂直と異なる角度を有しても同じ効果を得ることができる。このとき、上側コイル12及び下側コイル12は対としてステンレス鋼板100に角度を有してもよいし、上側コイル12の直線部分の方向21と下側コイル13の直線部分の方向22とのなす角度θが45[°]以上90[°]以内という範囲を満たしている限りにおいて、各々独立に有してもよい。
12 上側コイル
13 下側コイル
51 ヨーク状鉄心
52 ティース状鉄心
100 ステンレス鋼板
Claims (4)
- 加熱対象の導体板の板面に交番磁界を略垂直に交差させて当該導体板を誘導加熱するトランスバース方式の誘導加熱装置であって、
前記導体板の上側に配置され、互いに平行で所定の間隔Aを有する複数の直線部分と、複数の折り返し部分とからなるつづら折形状の上側コイルと、
当該導体板の下側に配置され、互いに平行で所定の間隔Bを有する複数の直線部分と、複数の折り返し部分とからなるつづら折形状の下側コイルとを有し、
前記上側コイル及び下側コイルそれぞれのコイル面は、前記導体板の板面と所定の間隔C、Dを有して相互に対向しており、
前記上側コイルの直線部分と下側コイルの直線部分とは互いに略直交する向きで、且つ、それぞれ導体板の長手方向または幅方向と平行な方向に向いており、
前記上側コイルの直線部分の方向と、前記下側コイルの直線部分の方向とのなす角度は、45°以上90°以下の範囲内であることを特徴とするトランスバース方式の誘導加熱装置。 - 前記上側コイルの隣接する直線部分の隙間に、当該上側コイルと電気的に絶縁された状態で配置された上側ティース状鉄心と、
前記下側コイルの隣接する直線部分の隙間に、当該下側コイルと電気的に絶縁された状態で配置された下側ティース状鉄心とを有することを特徴とする請求項1に記載のトランスバース方式の誘導加熱装置。 - 前記上側コイルの上面に当該上側コイルと電気的に絶縁された状態で配置された上側ヨーク状鉄心と、
前記下側コイルの下面に当該下側コイルと電気的に絶縁された状態で配置された下側ヨーク状鉄心とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のトランスバース方式の誘導加熱装置。 - 前記上側コイル及び下側コイルのつづら折形状の部分において相互に隣接している直線部分の間隔A、Bは、前記上側コイル及び下側コイルそれぞれのコイル面と前記導体板との間隔以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のトランスバース方式の誘導加熱装置。
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