JP2010211887A - ホログラム記録再生方法およびホログラム記録再生装置 - Google Patents

ホログラム記録再生方法およびホログラム記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】温度変化が大きい状況下においても、記録媒体のデータ記憶容量を低減させることなく、良好な再生画像を得ることができるホログラム記録再生方法および装置を得る。
【解決手段】画像データ信号にパターン信号(市松模様のパターン)を重畳し、SLM41の画像表示面上に表示し、この画像をホログラム記録媒体43に記録する(S1)。記録された画像を再生し、その再生情報を2次元撮像素子45により信号化する(S2)。上記各パターンp1〜p5について、X、Y方向の各々にFFT演算を施し(S3)、基本周波数の強度A(f1)と2倍周波数の強度A(f2)との比をとる(S4)。FTレンズ44のチルト角(θx, θy)を変化させつつ、(A(f1)/A(f2))について、山を持つ特性をとる(S1〜S6)。パターンp1〜p5の各山の位置が同じになっているか否かを判定し(S7)、各山の位置が同じになるまでFTレンズ44のチルト角(θx, θy)を変化させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ホログラフィックメモリーシステムに関するものであり、特に、再生された画像から得られる情報に基づき、ホログラム記録における記録媒体やレンズの位置を高精度に制御するホログラム記録再生方法およびホログラム記録再生装置に関するものである。
可換型光メモリーであるホログラム記録媒体の再生時において、記録媒体に対する、光入射位置および再生用レンズの位置が適切に調整されていないと、良好な再生信号を得ることが困難である。上記相対位置を適切に調整するためには、SNR(信号強度対雑音強度比)を最大にするようにチルトサーボをかける手法が知られているが、いずれの方向にチルトさせれば、SNRを良くすることができるのかを判別することが難しいといった問題がある。
このような問題に対応して、専用のホログラフィックプレートを用いて光束を分岐し、分岐した各光束の光量差に基づいてチルトサーボを行う方式が提案されている(例えば、下記特許文献1等参照)。
また、サンプルサーボの基準となるようなホログラム信号を記録媒体に記録しておき、再生された基準信号に基づいてチルトサーボを行うといった方式も提案されている(例えば、下記特許文献2等参照)。
特開2005−182975号公報 特開2008−97701号公報
しかしながら、上記特許文献1のものでは、温度変化などが大きい状況下においては、作成した専用のホログラフィックプレートが必ずしも良好に機能しないという場合がある。
また、上記特許文献2のものでは、基準となるホログラム信号が記録される領域の分だけ、データ記録に割り当てられる記憶容量が低下してしまうといった新たな問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、温度変化などが大きい状況下においても、記録媒体のデータ記憶容量を低減させることなく、良好な再生画像を得ることができるホログラム記録再生方法およびホログラム記録再生装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明に係る第1のホログラム記録再生方法は、
所定の空間周波数のパターン信号が重畳された画像データを記録したホログラム記録媒体に、再生用参照光を照射して再生された再生画像を撮像素子により撮像し、該撮像により得られた信号を周波数解析し、該周波数解析により得られる、前記パターン信号の2次高調波成分の振幅値に対する該パターン信号の基本波成分の振幅値の比の値がより大きくなるように、前記ホログラム記録媒体または再生用撮像光学系を、光軸に垂直となる面内に位置する、互いに交叉する2軸の周りに傾動させて、前記ホログラム記録媒体または前記再生用撮像光学系の、撮像素子に対する相対位置を制御することを特徴とするものである。
前記パターン信号は、前記交叉する2軸の各方向に各々2周期以上の空間周波数を有するパターン信号であることが好ましい。
前記周波数解析において、前記パターン信号に対して、前記交叉する2軸の各方向にフーリエ変換を施すことが好ましい。
また、本発明に係る第2のホログラム記録再生方法は、前記第1のホログラム記録再生方法において、
前記パターン信号に対し、前記交叉する2軸の各方向において予め校正しておき、この後、前記周波数解析を行い、該周波数解析の結果に基づき、前記ホログラム記録媒体または前記再生用撮像光学系を前記2軸の周りに傾動させることを特徴とするものである。
また、本発明に係るホログラム記録再生装置は、
所定の空間周波数のパターン信号が重畳された画像データを記録したホログラム記録媒体に、再生用参照光を照射して再生された再生画像を周波数解析する周波数解析手段と、
前記周波数解析に基づいて得られる、前記パターン信号の2次高調波成分の振幅値に対する該パターン信号の基本波成分の振幅値の比の値を求める演算手段と、
前記比の値がより大きくなるように、前記ホログラム記録媒体または再生用撮像光学系を、光軸に垂直となる面内に位置する、互いに交叉する2軸の周りに傾動させて、前記ホログラム記録媒体または前記再生用撮像光学系の、撮像素子に対する相対位置を制御する相対位置制御手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
また、前記ホログラム記録再生装置において、前記パターン信号が、前記交叉する2軸の各方向に各々2周期以上の空間周波数を有するパターン信号であることが好ましい。
以上説明したように、本発明方法および装置によれば、所定の空間周波数のパターン信号が重畳された画像データを記録したホログラム記録媒体に、再生用参照光を照射して再生された該パターン信号を周波数解析し、該周波数解析により得られる、前記パターン信号の2次高調波成分の振幅値に対する該パターン信号の基本波成分の振幅値の比の値がより大きくなるように、前記ホログラム記録媒体または再生用撮像光学系を傾動させて、撮像素子に対する相対位置を制御するようにしているので、温度変化などが大きい状況下においても記録媒体のデータ記憶容量を削減することなく、良好な再生画像を得ることができる。
本発明の実施形態においてSLMに表示するパターン信号の表示態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るホログラム記録再生方法を説明するための模式図である。 図1に示す実施形態で用いられたパターン信号以外のパターン信号の例を示す図である。 記録媒体が、正規の位置に設定されている場合(a)と、正規の位置からずれて(傾いて)設定されている場合(b)の各々の状態を示す概念図である。 本発明の実施形態のホログラム記録再生方法を説明するためのフローチャートである。 図5に示す実施形態におけるチルト特性の測定値の一例を示すグラフである。 本発明の他の実施形態のホログラム記録再生方法を説明するためのフローチャートである。 図7に示す他の実施形態におけるチルト特性の測定値の一例を示すグラフである。 本発明の実施形態のホログラム記録再生装置を説明するための概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について、上記図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本実施形態において空間光変調素子(SLM)に表示するパターン信号の表示態様を示す図であり、図2は本発明の一実施形態に係るホログラム記録再生方法を簡略的に示す概念図である。
図2に示すように本実施形態方法では、まず、ホログラム記録媒体43に記録する画像データ(図1では記載が省略されている)31上に、図1に示すパターン信号p1〜p5を重畳する。この画像データ31およびパターン信号p1〜p5は、SLM41に照射された平行光が該SLM41により変調されることにより生成される。
図1に示すように、画像データ31の中央部に重畳されるパターン信号p5は、所定単位のピクセルブロックを縦横2方向(Y方向およびX方向)に所定のピッチで繰り返して市松模様状に配置したものであり、縦横各方向に、2周期以上の単一の空間周波数のパターンを含む画像となるように構成されている。一方、画像データ31の四隅にそれぞれ重畳されるパターン信号p1〜p4は、パターン信号p5と同じピクセルブロックを同じピッチで繰り返して市松模様状に配置したものであり、パターン信号p5と同一の単一の空間周波数を有するように構成されている。
なお、パターン信号p1〜p5に替えて、図3の(A),(B),(C)に示すような他のパターン信号(画像データ)32A,32B,32Cを用いることも可能であり、この他にも、互いに交叉する2方向の各々に、2周期以上の単一の空間周波数のパターンを含む画像に対応するように構成された種々のパターン信号を用いることが可能である。また、上記パターン信号p1〜p5、32A〜32Cにおけるピクセルブロックのピッチの設定は、予想される再生画像の画質に応じて適宜決定される。再生画像の画質が比較的良いと予想される場合には、細かいピッチ(例えば、数画素おきのピッチ)とすることができるが、再生画像の画質が悪いと予想される場合には、より粗いピッチ(例えば、数十画素おきのピッチ)で設定される。
次に、パターン信号p1〜p5が重畳された画像データ(以下「パターン付画像データ」と称する)を担持した物体光を、フーリエ変換レンズ(FTL:Fourier Transform Lens:以下FTレンズと称する)42により光学的にフーリエ変換してホログラム記録媒体43の所定位置に照射するとともに、ホログラム記録媒体43の同じ位置に他の方向から記録用参照光を照射する。この物体光と記録用参照光との光干渉により、パターン付画像データのフーリエ変換像(フラウンホーファー回折像)の情報を担持した干渉縞が生成され、該干渉縞がホログラム記録媒体43に記録される。
図4(a)は、記録媒体43、FTレンズ44、および2次元撮像素子(CCDカメラやCMOSカメラ)45が正規の位置に設定された場合における互いの位置関係を概念的に示したものである。この場合、画像情報を再生するための参照光を記録時と同じ方向から記録媒体43に入射せしめ、この記録媒体43で回折出射される再生光情報を2次元撮像素子45で撮像して再生信号を得る。
一方、図4(b)は、上記図4(a)に示す正規の位置から、記録媒体43が多少ずれて(傾いて)配されている場合を示している。ホログラム記録システムでは、記録媒体は可換型(着脱可能なリムーバブルシステム)とされることが多いことから、このようなずれが発生しやすい。
そして、ホログラム記録システムでは、ホログラム記録媒体に入射する参照光との間で、所定の回折条件を満たさないと所望の位置に再生光を照射することができないことから、上記ずれ(傾き)により良好な再生信号が得られないという場合も発生する。
すなわち、図4(b)に示す状態において、再生光が撮像素子45に入射すると、記録媒体43の位置ずれ(傾いていること)により、再生光はややずれた撮像位置に(撮像素子45の撮像領域からはみ出して)照射されてしまう。ここで、FTレンズ44の位置(傾きを含む)としてはSNRが最大となる位置が最も良い位置(正規の位置)であるが、SNRを指標にしただけでは、正規の位置に移動させるために、具体的にどの方向に移動させればよいか(例えば、X方向に移動させればよいか、あるいはY方向に移動させればよいか)を判定することが困難であった。
さらに、記録媒体43への再生時の光照射位置は(1)式に示すように記録時の光照射位置から移動してしまうため、これを補償する操作を行う必要があった。
再生位置=記録位置+Δ温度変化+Δ記録媒体収縮 (1)
本実施形態によるホログラム記録再生方法は、このような問題を解決しうるものである。以下、本実施形態方法につき図5を用いて説明する。
すなわち、まず、入力すべき画像データ信号に、上述したパターン信号(市松模様のパターン)p1〜p5を重畳し、SLM41の表示面上に図1に示すようなパターン付き画像データを表示し、このパターン付き画像データを、図9に示すようなホログラム記録再生装置を用いて記録媒体43に記録する(S1)。次に、記録された画像データを、図9に示すようなホログラム記録再生装置を用いて再生し、再生光に担持された再生情報をこの2次元撮像素子45により撮像する(S2)。
上記ステップ2(S2)において、照射された再生光は照射位置の位置ずれが大きいと撮像素子45の撮像領域から外れてしまい、撮像されないパターンも発生することから、パターンp1〜p5の中から、実際に撮像されたパターンのみの情報を取得する。このパターンを検出する手法としては、自己相関を用いたパターンマッチング手法等が用いられる。
次に、撮像された再生画像のうち、上記パターンp1〜p5の各々に対し、そのX方向およびY方向へのFFT演算を施す(S3)。
次に、各々X方向およびY方向へのFFT演算が施されたパターンp1〜p5に対して、基本周波数の強度A(f1)および2倍周波数の強度A(f2)を計算し、後者に対する前者の比の値(A(f1)/A(f2))をとる(S4:請求項5の演算手段による)。
次に、フーリエ変換レンズ44のチルト角(θx, θy)を変化させつつ上記比の値(A(f1)/A(f2))を取得し、この比の値をプロットすることにより、いわゆる山を持つ特性が得られたか否かを判断し(S5、S6)、いわゆる山を持つ特性が得られるまで、この操作(S2〜S6)を繰り返す。
この後、ステップ6(S6)において、上記山を持つ特性がとれたと判断された場合は、それがY方向の山の場合には、チルトのY方向(縦方向)を、一方、それがX方向の山の場合には、チルトのX方向(横方向)に注目し、パターン信号p1〜p5の各山の位置が同様となっているか否かを判定する(S7)。この判定の結果、パターン信号p1〜p5の各山の位置が同様となっていれば、このフローの処理を終了し、一方、同様になっていなければ、パターン信号p1〜p5の各山の位置がより高くなるように、かつ同様となるようにFTレンズ44を駆動し(S8)、以後、ステップ7(S7)の判定により、パターン信号p1〜p5の各山の位置が同様となっていると判定されるまで上記ステップ2から8(S2〜8)を繰り返す。
すなわち、上記フローの処理においてはこの比の値(A(f1)/A(f2))を指標とし、X方向およびY方向での各値を計算するが、ホログラム記録媒体43を、θx(Y軸を中心として回転させた場合の回転角:以下同じ)だけチルトさせ、あるいはθy(X軸を中心として回転させた場合の回転角:以下同じ)だけチルトさせつつ、上記と同様、比の値(A(f1)/A(f2))を、X方向およびY方向において計算して、上記山をもつ特性を取得する。なお、θx方向に記録媒体43を回転させた場合にはX方向の比の値(A(f1)/A(f2))に注目し、θy方向に記録媒体43を回転させた場合にはY方向の比の値(A(f1)/A(f2))に注目することになる。
なお、上記説明においては、フーリエ変換レンズ44のチルト角(θx, θy)を変更することにより再生光の照射方向を変更する手法について説明しているが、これに替えて記録媒体43自体のチルト角(θx, θy)を変更するようにして再生光の照射方向を変更することも勿論可能である。
以下、図6(a)、(b)に示された実際の測定データを用いて説明する。
図6(a)に、FTレンズ44を、図4(a)の状態からθxだけ回転させた場合の上記比の値(A(f1)/A(f2))のデータ値を示し、次に、図6(b)に、FTレンズ44を図4(a)の状態からθxだけ回転させた場合のSNRのデータ値をそれぞれ示す。
図6(a)においては、X方向の比の値(A(f1)/A(f2))のデータ値(黒丸)、およびY方向の比の値(A(f1)/A(f2))のデータ値(白丸)が示されている。
図6(a)に示されるように、θx方向にチルトさせた場合には、主に(A(f1)/A(f2))のデータに角度依存性が現れることが明らかである。このときの角度依存性には、各光学素子(レンズやカメラの保護ガラス)のモアレによる周期信号に基づくものが含まれているため、これに基づく大きな周期振動を示しているが、2次の最小二乗計算を行った場合には、正位置を頂点とした特性となっていることが明らかである。
一方、θy方向にチルトさせた場合には、(A(f1)/A(f2))のデータに、大きな角度依存性が表れていないことが明らかである。
さらに、図6(b)のグラフから明らかなように、SNRの特性は、図6(a)に示す(A(f1)/A(f2))の特性とほぼ同様の形状を示すものとなっている。また、上記と同様に、2次の最小二乗計算を行った場合には、正位置を頂点とした特性となっていることが明らかである。
次に、上記実施形態とは異なる第2の実施形態について説明する。
また、この実施形態では、事前にX方向およびY方向における信号強度の比の値(A(f1)/A(f2))を校正しておくことにより、上記実施形態の如く、θx, θy方向のスキャンをすることなく、記録媒体43を正位置に設定することを可能としたものである。すなわち、2次元撮像素子45の特性に応じて、(A(f1)/A(f2))と(A(f1)/A(f2))の各特性値に一定の差が生じることが知られているが、この差を事前に測定して校正係数を求めておき、この校正係数を用いて校正処理を行なうことによりなされる。
すなわち、この校正係数を考慮した第2の実施形態は図7に示す如く表される。ステップ11(S11)からステップ14(S14)までの各処理は、上記図5のステップ1(S1)からステップ4(S4)のものと同様であるので、それらの詳細な説明は省略し、ステップ15(S15)からステップ17(S17)までの各処理についてのみ説明を行う。
例えば、θx=1度付近に記録媒体43が角度設定されている場合、通常では、記録媒体43をどの方向にチルトさせたら良いかを判定することは困難であるが、上述した校正用の係数を用いることにより、容易にその判定を行なうことができる。
すなわち、上記比の値(A(f1)/A(f2))をX、Y各方向に計算し、この計算結果に上記校正用の係数を乗じる(S15)。校正処理終了後、(A(f1)/A(f2))と(A(f1)/A(f2))とが等しいか否かを判定し(S16)、例えば、図8に示すように、(A(f1)/A(f2))>(A(f1)/A(f2))であれば、X方向に角度依存性を有するチルト角θxを補正すればよいことが明らかである。一方、(A(f1)/A(f2))>(A(f1)/A(f2))となった場合にはY方向に角度依存性を有するチルト角θyを補正すればよい。
このようにして、ステップ12(S12)からステップ17(S17)までの各処理を繰り返し行うことにより、記録媒体43を、X方向およびY方向の最適なチルト位置に設定することができる。
次に、本発明に係るホログラム記録再生装置について図9を用いて説明する。
図9に示すホログラム記録再生装置は、ホログラム記録媒体11への画像データの記録および再生が可能なホログラム記録再生装置として構成されており、以下、本装置を情報記録機能と情報再生機能とに分けて説明する。
<情報記録機能>
図9に示すように、レーザ光源1から出射されたコヒーレントなレーザ光束は、発散レンズ2およびコリメートレンズ3からなるビームエキスパンダにより光束径を拡大され、半波長板4を透過し反射ミラー5により反射された後、偏光ビームスプリッタ6により2系の光束に分岐され、それぞれ信号光(物体光:実際には空間光変調素子8により信号光とされる)および参照光として機能せしめられる。
上記参照光は、ミラー26により反射され、光束を適宜通過/遮断するためのシャッタ23を介してホログラム記録媒体11上の所定の領域に照射される。一方、上記信号光は、偏光ビームスプリッタ7を介して空間光変調素子8に照射される。
空間光変調素子8としては、液晶表示パネルやDMD(デジタルマイクロミラーデバイス:Digital Micromirror Device)等のライトバルブが用いられる。空間光変調素子8上の各ピクセルが画像データ(ページデータ)上の2値のデジタル情報に応じて光を通過(図9の例では反射)/遮断することで、空間的に光を変調する。この変調処理によりページデータ情報を担持した信号光が生成される。
また、本実施形態装置では、信号光を生成する際に、所定の空間周波数のパターン信号(上述のパターン信号p1〜p5、32A〜32C参照)を、ページデータの所定領域に重畳するように構成されている。
空間光変調素子8から出射された信号光は、入射した状態とは偏光方向が変化しており、偏光ビームスプリッタ7において反射され、シャッタ9を通過した後FTレンズ10によって光学的にフーリエ変換されてホログラム記録媒体11へ照射される。このときホログラム記録媒体11中の信号光が照射される領域へ、別角度から、上記参照光が同時に照射されるので、記録媒体11内部の体積中に干渉縞が生じ、この縞分布を屈折率分布などの形態で記録媒体11の記録領域に転写することによりホログラム記録が行われる。なお、参照光の光路中のシャッタ23の前後にはレンズ22、24が配設されている。
<情報再生機能>
次に、情報再生時においては、シャッタ23を通過した参照光は、情報記録時と同様の入射角度および位置において、ホログラム記録媒体11の所定の領域に照射される。なお、シャッタ9は閉じた状態とされる。
すなわち、所望のページデータを再生する場合には、まず、この所望のページデータを記録した情報記録時と同一の参照光入射条件となるように設定して、参照光をホログラム記録媒体11に入射せしめることにより、所望のページデータ情報を担持した再生光(回折光)がホログラム記録媒体11から出力され、この再生光がFTレンズ12を介してCCD13に入射し撮像される。
CCD13により撮像された再生画像データは計測制御装置25に入力され、該計測制御装置25において、再生画像データの周波数解析に基づく上述したごとき画像評価が行われ、該画像評価に基づきFTレンズ12のチルト角(θx, θy)が制御される。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に態様が限定されるものではなく、種々の態様を採用することが可能である。
例えば、上述の実施形態では、ホログラム記録媒体に画像データを記録する機能および該画像データに所定の空間周波数のパターン信号を重畳する機能を有しているが、このような記録機能は分離した(有していない)態様とすることも可能である。
また、装置の光学系を構成する部材の配置も、適宜変更することが可能である。
1 レーザ光源
2 発散レンズ
3 コリメートレンズ
4 半波長板
5,26 ミラー
6,7 偏光ビームスプリッタ
8,41 空間光変調素子(SLM)
9,23,47 シャッタ
10,12,42,44 フーリエ変換レンズ(FTレンズ)
11,43 ホログラム記録媒体
13 CCD
25 計測制御装置
31 画像データ
p1〜p5、32A〜32C パターン信号(パターン)
45 2次元撮像素子

Claims (6)

  1. 所定の空間周波数のパターン信号が重畳された画像データを記録したホログラム記録媒体に、再生用参照光を照射して再生された再生画像を撮像素子により撮像し、該撮像により得られた信号を周波数解析し、該周波数解析により得られる、前記パターン信号の2次高調波成分の振幅値に対する該パターン信号の基本波成分の振幅値の比の値がより大きくなるように、前記ホログラム記録媒体または再生用撮像光学系を、光軸に垂直となる面内に位置する、互いに交叉する2軸の周りに傾動させて、前記ホログラム記録媒体または前記再生用撮像光学系の、撮像素子に対する相対位置を制御することを特徴とするホログラム記録再生方法。
  2. 前記パターン信号が、前記交叉する2軸の各方向に各々2周期以上の空間周波数を有するパターン信号であることを特徴とする請求項1記載のホログラム記録再生方法。
  3. 前記周波数解析において、前記パターン信号に対して、前記交叉する2軸の各方向にフーリエ変換を施すことを特徴とする請求項1または2記載のホログラム記録再生方法。
  4. 前記パターン信号に対し、前記交叉する2軸の各方向において予め校正しておき、この後、前記周波数解析を行い、該周波数解析の結果に基づき、前記ホログラム記録媒体または前記再生用撮像光学系を前記2軸の周りに傾動させることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のホログラム記録再生方法。
  5. 所定の空間周波数のパターン信号が重畳された画像データを記録したホログラム記録媒体に、再生用参照光を照射して再生された再生画像を周波数解析する周波数解析手段と、
    前記周波数解析に基づいて得られる、前記パターン信号の2次高調波成分の振幅値に対する該パターン信号の基本波成分の振幅値の比の値を求める演算手段と、
    前記比の値がより大きくなるように、前記ホログラム記録媒体または再生用撮像光学系を、光軸に垂直となる面内に位置する、互いに交叉する2軸の周りに傾動させて、前記ホログラム記録媒体または前記再生用撮像光学系の、撮像素子に対する相対位置を制御する相対位置制御手段と、を備えてなることを特徴とするホログラム記録再生装置。
  6. 前記パターン信号が、前記交叉する2軸の各方向に各々2周期以上の空間周波数を有するパターン信号であることを特徴とする請求項5記載のホログラム記録再生装置。
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