JP2010211519A - 情報処理装置、コンテンツ配信方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、コンテンツ配信方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】クライアント数に応じて、ユニキャストとマルチキャストとをシームレスに切替えること。
【解決手段】一実施形態において、コンテンツを配信する配信部と、コンテンツの配信先となる端末装置からの接続要求を受け付ける受付部と、前記受付部により受け付けた前記接続要求の履歴に基づいて、前記配信部からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用するか否かを判定する判定部と、を備える情報処理装置を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、情報処理装置、コンテンツ配信方法及びプログラムに関する。
近年、インターネットが広く普及するに伴い、映像や音楽など様々なコンテンツがネットワーク上を流通している。ネットワークを介してコンテンツを配信する場合には、単一の宛て先を指定して1対1でデータを送信するユニキャスト、又は複数の宛て先を指定して1対多でデータを送信するマルチキャストを用いることができる。このうち、コンテンツの配信を受けるクライアントが少数である場合には、一般的に、マルチキャストのための追加的なサービスを利用又は構築することなく、ユニキャストによりコンテンツを配信する方がコストの面で有利である。一方、クライアントが多数である場合には、全てのクライアントへユニキャストでコンテンツを配信しようとすると、コンテンツサーバ及び通信回線に掛かる負荷が増大し、サーバの多重化や通信回線の増強などの措置が必要となる。そのため、通信回線を増強することなく多数のクライアントへコンテンツを配信することのできるマルチキャスト技術が注目されている。
マルチキャストによりコンテンツを配信する場合には、例えば、コンテンツサーバから受信したコンテンツを複数のクライアントへ中継するマルチキャストサーバが利用され得る。例えば、下記特許文献1では、複数の端末からのマルチキャスト通信の要求に基づいて各端末のマルチキャスト通信の品質のバランスを確保する技術が開示されている。
特開2006−246395号公報
しかしながら、例えば時間帯に応じて想定されるクライアント数が増減するサービスにおいて、最も通信回線が混雑する時間帯での安定的な動作を確保するために画一的にマルチキャストを使用することは、必ずしも有益ではない。例えば、外部のマルチキャストサービスを利用するコンテンツ提供者にとって、クライアント数が少ないときにまでマルチキャストサービスのサービス利用料を支払うことは、コスト面で非効率である。さらに、コンテンツサーバとクライアントとの間の通信をマルチキャストサーバが仲介する場合、マルチキャストサーバに実際に接続したクライアント数の増減自体をコンテンツサーバは把握できないため、コスト面での非効率性が認識すらされない可能性もある。
そこで、本発明は、クライアント数に応じてユニキャストとマルチキャストとをシームレスに切替えることのできる、新規かつ改良された情報処理装置、コンテンツ配信方法及びプログラムを提供しようとするものである。
本発明のある実施形態によれば、コンテンツを配信する配信部と、コンテンツの配信先となる端末装置からの接続要求を受け付ける受付部と、上記受付部により受け付けた上記接続要求の履歴に基づいて、上記配信部からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用するか否かを判定する判定部と、を備える情報処理装置が提供される。
かかる情報処理装置は、例えば、後述するコンテンツサーバ100に相当する。また、端末装置は、例えば、後述するクライアント端末200に相当する。
また、上記情報処理装置は、上記接続要求の履歴を用いて、所与の時間帯又は時刻において接続されている端末装置の数を予測する予測部、をさらに備えてもよい。
また、上記判定部は、一定の時間間隔で、上記予測部による予測結果に基づいてマルチキャストサーバを使用するか否かを判定してもよい。
また、上記判定部は、さらに、上記受付部が上記接続要求を受け付けた際にマルチキャストサーバを使用するか否かを判定してもよい。
また、上記受付部は、上記配信部からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバが使用されているときに、端末装置から接続要求を受け付けた場合には、当該端末装置にマルチキャストサーバの利用を指示してもよい。
また、上記配信部は、上記判定部がコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用すると判定した場合には、コンテンツをマルチキャストサーバへ配信してもよい。
また、上記受付部は、上記配信部からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバが使用されているときに、上記判定部がコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用しないと判定した場合には、判定の時点でマルチキャストサーバに接続している端末装置にマルチキャストサーバから自装置への接続の切替えを指示してもよい。
また、上記配信部は、上記判定部がコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用しないと判定した場合には、コンテンツを上記端末装置へ配信してもよい。
また、本発明の別の実施形態によれば、コンテンツを配信可能な情報処理装置を用いたコンテンツ配信方法であって、コンテンツの配信先となる端末装置から接続要求を受け付けるステップと、過去に受け付けた上記接続要求の履歴に基づいて、コンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用するか否かを判定するステップと、上記判定の結果に応じて、上記端末装置へマルチキャストサーバを使用してコンテンツを配信し、又は上記端末装置へユニキャストでコンテンツを配信するステップと、を含むコンテンツ配信方法が提供される。
また、本発明の別の実施形態によれば、情報処理装置を制御するコンピュータを、コンテンツを配信する配信部と、コンテンツの配信先となる端末装置からの接続要求を受け付ける受付部と、上記受付部により受け付けた上記接続要求の履歴に基づいて、上記配信部からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用するか否かを判定する判定部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように、本発明に係る情報処理装置、コンテンツ配信方法及びプログラムによれば、クライアント数に応じてユニキャストとマルチキャストとをシームレスに切替えることができる。
一実施形態に係るコンテンツ配信システムの構成例を示す模式図である。 一実施形態に係るコンテンツサーバ及び履歴サーバの構成例を示すブロック図である。 予測部による接続数の予測処理について説明するための説明図である。 判定部による定期的な判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 接続要求受付時の判定部による判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 一実施形態に係るクライアント端末の構成例を示すブロック図である。 接続開始時のクライアント側の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 接続切替え時のクライアント側の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ユニキャストによるコンテンツ配信開始までの動作シーケンスの一例を示すシーケンス図である。 マルチキャストによるコンテンツ配信開始までの動作シーケンスの一例を示すシーケンス図である。 マルチキャストからユニキャストへの接続切替え時の動作シーケンスの一例を示すシーケンス図である。 汎用コンピュータの構成の一例を示すブロック図である。 ユニキャストでコンテンツを配信するシステムの構成例を示す模式図である。 マルチキャストでコンテンツを配信するシステムの構成例を示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付すことにより重複説明を省略する。
また、以下の順序にしたがって当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.コンテンツ配信のための一般的な手法の説明
2.本発明の一実施形態の説明
2−1.システム構成例
2−2.コンテンツサーバ及び履歴サーバの構成例
2−3.クライアント端末の構成例
2−4.動作シーケンスの例
3.まとめ
<1.コンテンツ配信のための一般的な手法の説明>
まず、図13及び図14を用いて、一般的なコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信のための手法について説明する。図13は、ユニキャストによりコンテンツを配信するシステムの構成の一例を示す模式図である。また、図14は、マルチキャストによりコンテンツを配信するシステムの構成の一例を示す模式図である。
図13を参照すると、コンテンツサーバ10、並びに複数のクライアント端末14a、14b及び14cを含む一般的なユニキャスト型のコンテンツ配信システムの一例が示されている。コンテンツサーバ10には、例えば動画を撮影可能な撮影装置12が接続されている。また、各クライアント端末14a、14b及び14cは、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)などに相当するネットワーク16を介して、それぞれコンテンツサーバ10と接続されている。なお、本明細書において、特に互いに区別する必要がない場合には、例えばクライアント端末14a、14b及び14cなどの同種の構成要素の符号のアルファベットを省略する場合がある。例えば、上記クライアント端末14a、14b及び14cは、クライアント端末14と総称される。
コンテンツサーバ10は、クライアント端末14からの要求に応じて、所定のコンテンツをユニキャストでクライアント端末14へ配信する。コンテンツサーバ10により配信されるコンテンツは、例えば、撮影装置12により撮影される動画などであってよい。
クライアント端末14は、例えばユーザによる操作又は所定のアプリケーションからの指示に応じて、コンテンツサーバ10へユニキャストでの接続要求を送信する。そうすると、コンテンツサーバ10は、例えば認証処理の結果などに応じて、クライアント端末14との間の接続を許可する。そして、コンテンツサーバ10からクライアント端末14へ、上述した動画などのコンテンツが配信される。
このように、コンテンツサーバ10とクライアント端末14との間でユニキャストでコンテンツが配信される場合、コンテンツサーバ10から配信されるコンテンツデータのデータ容量の合計値は、クライアント端末14の数に比例して大きくなる。そのため、クライアント端末の数が多くなると、コンテンツサーバ10又は通信回線(ネットワーク16など)に掛かる負荷が増大する。そうした場合には、コンテンツ提供者は、サービスの維持を図るために、例えば、コンテンツサーバ10又は通信回線を増強し、又は次に説明するマルチキャスト技術を導入することとなる。
図14を参照すると、マルチキャストサーバ18、コンテンツサーバ20、並びに複数のクライアント端末24a、24b及び24cを含む一般的なマルチキャスト型のコンテンツ配信システムの一例が示されている。マルチキャストサーバ18、コンテンツサーバ20、並びに各クライアント端末24a、24b及び24cは、それぞれネットワーク16を介して相互に接続されている。また、コンテンツサーバ20には、撮影装置12が接続されている。
マルチキャスト技術を導入する場合、コンテンツサーバ20は、まず、マルチキャストサーバ18の使用を予約する。そして、コンテンツサーバ20は、所定のコンテンツをユニキャストでマルチキャストサーバ18へ配信する。コンテンツサーバ20により配信されるコンテンツは、例えば、撮影装置12により撮影される動画などであってよい。一方、クライアント端末24は、例えばユーザによる操作又は所定のアプリケーションからの指示に応じて、マルチキャストサーバ18へコンテンツの配信(マルチキャストへの参加)を要求する。そうすると、マルチキャストサーバ18は、クライアント端末24へマルチキャストによりコンテンツを配信する。
このようなマルチキャスト型のコンテンツ配信システムにおいて、例えば、コンテンツサーバ20をコンテンツ提供者が保持し、マルチキャストサーバ18をコンテンツ提供者以外の事業者が保持する場合がある。即ち、コンテンツ提供者が外部のマルチキャストサービスを利用している場合がある。その場合、図14の例では、コンテンツサーバ20がクライアント端末24からの接続要求(又はマルチキャスト参加要求)を直接的に受信しないため、コンテンツ提供者は、クライアント数の増減を把握することができない。従って、例えば、コンテンツ提供者がクライアント数の少ない時間帯において一時的にユニキャストを使用してコストの低減を図ろうとしても、コンテンツ提供者は、いつユニキャストを使用すればよいかを知ることができない。
また、図13及び図14の例によれば、コンテンツの配信にユニキャストとマルチキャストとを併用する場合、クライアント端末は、例えば、ユニキャストとマルチキャストのうちどちらが使用されているかによって別々の接続要求を送信することになる。そして、クライアント側でユニキャストとマルチキャストのうちどちらが使用されているかを見分けるためには、例えばシステムに特別な問い合わせ機能を実装することが求められる。
さらに、需要の変動に応じてマルチキャストの使用/不使用を切替えるためには、例えば、マルチキャストの使用開始時に、予めマルチキャストサーバ18へ使用要求を送信して予約をする必要がある。しかし、上述したようにクライアント数の増減を把握することができなければ、コンテンツサーバ20にとって、どの時点でマルチキャストサーバ18へ使用要求を送信するべきかを決定することは困難である。
そこで、次節において、本発明の一実施形態として、コンテンツサーバにてクライアント端末からの接続要求を一括して受け付け、その接続要求の履歴に基づいてユニキャストとマルチキャストとの間のシームレスな切替えを実現する手法について説明する。
<2.本発明の一実施形態の説明>
[2−1.システム構成例]
図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信システム1の構成の一例を示す模式図である。図1を参照すると、コンテンツ配信システム1は、マルチキャストサーバ18、コンテンツサーバ100、履歴サーバ170、並びに複数のクライアント端末200a、200b及び200cを含む。
コンテンツサーバ100は、ネットワーク16を介して、マルチキャストサーバ18及び各クライアント端末200a、200b及び200cと接続される。さらに、コンテンツサーバ100は、撮影装置12、及び履歴サーバ170と接続される。
コンテンツサーバ100は、例えば、コンテンツの配信を求めるクライアント端末200からの接続要求を受け付け、履歴サーバ170に接続要求の履歴を記憶させる。また、コンテンツサーバ100は、接続要求の履歴に基づき、コンテンツの配信にマルチキャストサーバ18を使用するか否かを判定する。そして、コンテンツサーバ100は、当該判定の結果に応じて、各クライアント端末200にコンテンツをユニキャストで配信し、又はマルチキャストサーバ18を用いて各クライアント端末200にコンテンツをマルチキャストで配信する。コンテンツサーバ100により配信されるコンテンツは、例えば、撮影装置12を用いて撮影される動画であってもよく、又は、音楽、画像、若しくはテキストなどの任意の形態のコンテンツであってもよい。
コンテンツサーバ100は、例えば、PC(Personal Computer)若しくはワークステーションなどの汎用的なコンピュータ、電話端末などの通信機器、又は家電機器などに相当し得る情報処理装置として実現される。コンテンツサーバ100は、例えば、コンテンツを提供する事業者により管理されるサーバ装置に限定されない。即ち、コンテンツサーバ100は、例えば、他の端末装置へ動画を送信するテレビ電話端末のような端末装置であってもよい。
履歴サーバ170は、コンテンツサーバ100と接続される。履歴サーバ170は、コンテンツサーバ100がクライアント端末200から受け付けた接続要求の履歴を、例えばハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体を用いて記憶する。履歴サーバ170は、例えば、接続要求の履歴を日付、曜日、又は所定の時間帯ごとに集計し、その集計結果を記憶してもよい。
履歴サーバ170は、例えば、上述したコンテンツサーバ100と同様の情報処理装置として実現される。なお、図1の例では、履歴サーバ170をコンテンツサーバ100とは別体の装置として示しているが、コンテンツサーバ100と履歴サーバ170とは物理的に同一の装置であってもよい。
各クライアント端末200は、ネットワーク16を介して、マルチキャストサーバ18及びコンテンツサーバ100と接続される。クライアント端末200は、例えば、ユーザによる操作又は所定のアプリケーションからの指示に応じて、コンテンツサーバ100へ接続要求を送信する。かかる接続要求は、その時点でマルチキャスト又はユニキャストのどちらが使用されているかによらず、ユニキャストによる接続要求として送信される。そして、クライアント端末200は、後にさらに説明するように、コンテンツサーバ100からの指示に応じて、コンテンツサーバ100からユニキャストでコンテンツを受信し、又はマルチキャストサーバ18からマルチキャストで送信されるコンテンツを受信する。
クライアント端末200は、例えば、PCやPDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話、ゲーム機器、又は家電機器などに相当し得る端末装置として実現される。なお、図1の例では、3つのクライアント端末200a、200b及び200cを示しているが、クライアント端末200の数はかかる例に限定されない。
次に、図1に示した一実施形態に係るコンテンツサーバ100及び履歴サーバ170のより具体的な構成について説明する。
[2−2.コンテンツサーバ及び履歴サーバの構成例]
図2は、本実施形態に係るコンテンツサーバ100及び履歴サーバ170より具体的な構成の一例を示すブロック図である。図2を参照すると、コンテンツサーバ100は、コンテンツ配信部110、接続受付部120、予測部130、及び判定部140を備える。また、履歴サーバ170は、履歴処理部180及び履歴記憶部190を備える。
[2−2−1.コンテンツサーバ]
コンテンツ配信部110は、例えば、図1に示した撮影装置12により撮影された動画などのコンテンツを取得し、後述する判定部140からの指示に応じて、取得したコンテンツをマルチキャストサーバ18又はクライアント端末200へ配信する。本実施形態において、コンテンツ配信部110によるコンテンツの配信は、ユニキャストで行われる。
接続受付部120は、コンテンツの最終的な配信先となるクライアント端末200から、ユニキャストでの接続要求を受け付ける。そうすると、接続受付部120は、例えば接続要求を受け付けた日付、時刻、及び接続要求元のクライアント端末200のアドレスなどを含む接続要求データを、履歴サーバ170の履歴処理部180へ出力する。それにより、履歴サーバ170において、接続要求の履歴が更新される。
また、接続受付部120は、接続要求を受け付けた際にコンテンツ配信部110によるコンテンツの配信に既にマルチキャストサーバ18が使用されている場合には、接続要求元のクライアント端末200にマルチキャストサーバ18の利用を指示する。一方、接続要求を受け付けた際にマルチキャストサーバ18が使用されていない場合には、接続受付部120は、コンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用するか否かの判定を判定部140に指示する。さらに、コンテンツ配信部110からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバ18が使用されているときに、判定部140がコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用しないと判定したとする。その場合には、接続受付部120は、判定の時点でマルチキャストサーバ18に接続しているクライアント端末200に、マルチキャストサーバ18から自装置(即ちコンテンツサーバ100)への接続の切替えを指示してもよい。
予測部130は、履歴サーバ170により保持されている接続要求の履歴を用いて、所与の時間帯又は時刻においてコンテンツサーバ100又はマルチキャストサーバ18に接続しているクライアント端末200の数を予測する。
図3は、予測部130による接続数の予測処理について説明するための説明図である。
図3を参照すると、予測部130により履歴サーバ170から取得される接続要求の履歴の一例としての履歴データ192が示されている。履歴データ192は、例えば、接続要求の日付(“yyyymmdd”)、時刻(“hhmmss”)及び接続要求元のクライアント端末200のアドレスを1レコードに含む接続要求データの集合などであってよい。予測部130は、例えば、かかる履歴データ192に基づいて、所定の期間内の分単位での接続要求数P(i=1、2…)を集計する。所定の期間とは、例えば予測処理を実行する直前から数分前又は数十分前などであってよい。図3の例では、1分前までの接続要求数P=5[件]、1分前から2分前までの接続要求数P=3[件]と集計されている。また、予測部130は、履歴データ192に基づいて、所定の時間帯別の日単位での接続要求数Q(j=1、2…)を集計する。所定の時間帯とは、例えば1日24時間を3時間ずつ8つに分けた時間帯などであってよい。図3の例では、1日前の時間帯X(例えば、正午から15時など)の接続要求数Q=100[件]、2日前の同時間帯Xの接続要求数Q=300[件]と集計されている。このような接続要求数P及びQを用いて、予測部130は、例えば予測の時点から所定の時間が経過した後(例えば数分後)の予測接続数ECを次式に従って算出することができる。
Figure 2010211519
(1)
ここで、nは予測の際に考慮に入れる期間の長さ[分]、mは予測の際に考慮に入れる日数[日]を指す。予測部130は、このような予測接続数の算出を、判定部140から指示を受けた際に実行してもよい。その代わりに、予測部130は、例えば定期的に予測接続数の算出処理を実行して予測結果を保持しておき、判定部140からの問合せに応じて当該予測結果を出力してもよい。なお、予測部130による予測処理のアルゴリズムは、上述した式(1)を用いるものに限定されない。
図2に戻り、コンテンツサーバ100の具体的な構成についての説明を継続する。
判定部140は、接続受付部120により受け付けた上述した接続要求の履歴に基づいて、コンテンツ配信部110からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバ18を使用するか否かを判定する。判定部140は、例えば、一定の時間間隔で、予測部130により予測された接続予測数に基づいて、マルチキャストサーバ18を使用するか否かを定期的に判定してもよい。また、判定部140は、例えば、接続受付部120が接続要求を受け付けた際にマルチキャストサーバ18を使用するか否かを判定してもよい。
図4は、判定部140により定期的に実行され得る判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4を参照すると、判定部140は、まず、現在接続数又は予測接続数のうち値の大きい方が所定の閾値を超えないか否かを判定する(S102)。現在接続数とは、現在コンテンツサーバ100又はマルチキャストサーバ18に接続しているクライアント数を意味する。また、予測接続数とは、例えば上記式(1)に従って予測部130により予測された所与の時間帯又は時刻(例えば判定の時点)における予測接続数を意味する。所定の閾値とは、コンテンツサーバ100が使用する通信回線において利用可能な接続数をN、コンテンツサーバ100自身のユニキャストでの最大接続可能数をNとすると、例えばN−1とNのうち小さい方の値などとして与えられる。なお、通信回線において利用可能な接続数Nについて1をマイナスするのは、マルチキャストサーバ18との間の接続分を空けておくためである。ステップS102において、現在接続数又は予測接続数のうち値の大きい方が上記所定の閾値を超える場合には、処理はステップS104へ進む。一方、現在接続数又は予測接続数のうち値の大きい方が上記所定の閾値を超えない場合には、処理はステップS120へ進む。
ステップS104では、判定部140は、マルチキャストサーバ18が現在使用されているか否かを判定する(S104)。ここで、マルチキャストサーバ18が現在使用されている場合には、処理はステップS130へ進む。この場合、コンテンツサーバ100はクライアント端末200へのコンテンツの配信に継続してマルチキャストサーバ18を使用するため、特に接続の切替えなどの処理は行われない。一方、マルチキャストサーバ18が現在使用されていない場合には、処理はステップS106へ進む。
ステップS106では、判定部140は、例えば接続受付部120を介してマルチキャストサーバ18へ使用要求を送信し、マルチキャストの使用を予約する。その後、判定部140は、マルチキャストサーバ18から接続に成功したことを示す成功応答を受信すると(S108)、コンテンツ配信部110からマルチキャストサーバ18へのユニキャストでのコンテンツの配信を開始させる(S110)。なお、マルチキャストサーバ18からの成功応答には、例えば利用可能なマルチキャストアドレス及びポート番号が記述されている。そこで、コンテンツ配信部110は、成功応答に記述された当該マルチキャストアドレス及びポート番号を用いて、マルチキャストサーバ18へユニキャストでコンテンツを配信することができる。一方、マルチキャストサーバ18からの成功応答が受信されない場合には、処理はステップS130へ進む。
また、ステップS102において現在接続数又は予測接続数のうち値の大きい方が上述した所定の閾値を超えていない場合には、判定部140は、ステップS120においてマルチキャストサーバ18が現在使用されているか否かを判定する(S120)。ここで、マルチキャストサーバ18が現在使用されていない場合には、処理はステップS130へ進む。この場合、コンテンツサーバ100はクライアント端末200へのコンテンツの配信に継続してユニキャストを使用するため、特に接続の切替えなどの処理は行われない。一方、マルチキャストサーバ18が現在使用されている場合には、処理はステップS122へ進む。
ステップS122では、判定部140は、現在マルチキャストサーバ18へ接続しているクライアント端末200へ、例えば接続受付部120を介してユニキャストへの切替え指示を送信する(S122)。さらに、判定部140は、マルチキャストサーバ18へマルチキャストの停止要求を送信する(S124)。その後、判定部140は、コンテンツ配信部110からマルチキャストサーバ18へのコンテンツの配信を停止させる(S126)。なお、ステップS122の時点でマルチキャストサーバ18に接続中であったクライアント端末200へのコンテンツの配信は、各クライアント端末200から新たに接続要求を受け付けた後に開始される。
その後、ステップS130では、判定部140は、上述した判定処理を次に行うタイミングまで、一定時間待機する(S130)。そして、処理はS102へ戻る。
このような定期的な判定処理により、コンテンツサーバ100は、例えば、クライアント端末200からの接続要求の履歴に基づいて予測される需要の変動に応じて、コンテンツ配信の形態をユニキャストとマルチキャストとの間で効率的に切替えることができる。
図5は、接続要求受付時に判定部140により実行され得る判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5を参照すると、まず、コンテンツサーバ100は、クライアント端末200から送信されたユニキャストでの接続要求を受信する(S202)。そうすると、判定部140は、マルチキャストサーバ18が現在使用されているか否かを判定する(S204)。ここで、マルチキャストサーバ18が現在使用されている場合には、処理はステップS214へ進む。一方、マルチキャストサーバ18が現在使用されていない場合には、処理はステップS206へ進む。
次に、ステップS206では、判定部140は、新たな接続を加えた接続数が所定の閾値を超えないか否かを判定する(S206)。新たな接続を加えた接続数とは、現在コンテンツサーバ100に接続しているクライアント数に新たな接続要求の要求元のクライアント数である1を加えた数を意味する。所定の閾値とは、図4のステップS102に関連して説明したN−1とNのうち小さい方の値などとして与えられる。ステップS206において、新たな接続を加えた接続数が所定の閾値を超える場合には、処理はステップS208へ進む。一方、新たな接続を加えた接続数が所定の閾値を超えない場合には、処理はステップS220へ進む。
ステップS208では、判定部140は、例えば接続受付部120を介してマルチキャストサーバ18へ使用要求を送信し、マルチキャストの使用を予約する。その後、判定部140は、マルチキャストサーバ18から成功応答を受信すると(S210)、コンテンツ配信部110からマルチキャストサーバ18へのユニキャストでのコンテンツの配信を開始させる(S212)。一方、マルチキャストサーバ18からの成功応答が受信されない場合には、処理はステップS216へ進む。
ステップS214では、判定部140は、例えば接続受付部120を介してクライアント端末200へ、マルチキャストサーバ18からのマルチキャストでのコンテンツの受信を指示するマルチキャスト利用指示を送信する(S214)。なお、ステップS204においてマルチキャストサーバ18が使用されていた場合には、マルチキャスト利用指示は、ステップS202における接続要求の要求元のクライアント端末200のみに送信され得る。一方、ステップS208〜S212においてマルチキャストサーバ18の使用が新たに開始された場合には、マルチキャスト利用指示は、ステップS204の時点でコンテンツサーバ100に接続していた他のクライアント端末200にも送信され得る。ここで、マルチキャスト利用指示には、マルチキャストサーバ18において利用可能なマルチキャストアドレス及びポート番号が記述される。従って、各クライアント端末200は、マルチキャスト利用指示に記述された当該マルチキャストアドレス及びポート番号を用いて、マルチキャストに参加することができる。
また、ステップS210において、マルチキャストサーバ18からの成功応答が受信されなかった場合には、判定部140は、例えば接続受付部120を介して、クライアント端末200へ接続失敗を通知する(S216)。
また、ステップS206において、新たな接続を加えた接続数が所定の閾値を超えなかった場合には、判定部140は、例えば接続受付部120を介して、クライアント端末200へユニキャストでの接続成功を通知する(S220)。そして、判定部140は、コンテンツ配信部110から接続要求元のクライアント端末200へのユニキャストでのコンテンツの配信を開始させる(S222)。
再び図2に戻り、履歴サーバ170の具体的な構成についての説明を行う。
[2−2−2.履歴サーバ]
履歴処理部180は、接続受付部120から接続要求データが入力されると、当該接続要求データを履歴記憶部190に記憶している接続要求の履歴に追加する。接続要求データには、上述したように、例えば接続要求を受け付けた日付、時刻、及び接続要求元のクライアント端末200のアドレスなどが含まれ得る。また、履歴処理部180は、例えば図3を用いて説明した分単位での接続要求数P及び所定の時間帯別の日単位での接続要求数Qを集計し、その集計結果を接続要求の履歴として履歴記憶部190に記憶させてもよい。そして、履歴処理部180は、例えば、コンテンツサーバ100の予測部130からの要求に応じて、履歴記憶部190に記憶されている接続要求の履歴を取得して出力する。
履歴記憶部190は、例えば、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体を用いて、履歴処理部180から入力される接続要求データを1エントリとする接続要求の履歴を記憶する。その代わりに、履歴記憶部190は、例えば、履歴処理部180から入力される接続要求データの集計結果を接続要求の履歴として記憶してもよい。
次に、上述したコンテンツサーバ100に接続要求を送信するクライアント端末200の具体的な構成について説明する。
[2−3.クライアント端末の構成例]
図6は、本実施形態に係るクライアント端末200の具体的な構成の一例を示すブロック図である。図6を参照すると、クライアント端末200は、接続処理部210、コンテンツ受信部220、及びコンテンツ再生部230を備える。
接続処理部210は、例えば、コンテンツの取得又は再生などを希望するユーザによる操作、又は所定のアプリケーションからの指示を検知すると、コンテンツサーバ100へユニキャストでの接続要求を送信する。また、接続処理部210は、例えば、コンテンツサーバ100からユニキャストでの接続要求に対する成功応答を受信すると、コンテンツ受信部220にコンテンツサーバ100からユニキャストでコンテンツを受信させる。また、接続処理部210は、例えば、コンテンツサーバ100からマルチキャスト利用指示を受信すると、マルチキャストサーバ18へマルチキャスト参加要求を送信する。その場合、接続処理部210は、コンテンツ受信部220にマルチキャストサーバ18からマルチキャストされるコンテンツを受信させる。さらに、接続処理部210は、例えば、マルチキャストを利用しているときにコンテンツサーバ100からユニキャスト切替え指示を受信すると、マルチキャストサーバ18との間の接続を解除し、新たにコンテンツサーバ100へユニキャストでの接続要求を送信する。
コンテンツ受信部220は、例えば、接続処理部210によるコンテンツサーバ100との間のユニキャストでの接続が成功した場合には、コンテンツサーバ100のコンテンツ配信部110からユニキャストでコンテンツを受信する。また、コンテンツ受信部220は、例えば、マルチキャストサーバ18からコンテンツがマルチキャストされている場合には、マルチキャストサーバ18から当該コンテンツを受信する。そして、コンテンツ受信部220は、受信したコンテンツをコンテンツ再生部230へ出力する。
コンテンツ再生部230は、コンテンツ受信部220から入力されるコンテンツを再生する。例えば、コンテンツ再生部230は、図1に示した撮影装置12により撮影された動画がコンテンツ受信部220から入力される場合には、当該動画を表示装置に表示してもよい。また、コンテンツ再生部230は、音楽がコンテンツ受信部220から入力される場合には、当該音楽をスピーカを用いて再生してもよい。さらに、例えばコンテンツがテキストデータである場合には、コンテンツ再生部230は、当該テキストデータを表示可能なブラウザやエディタなどのアプリケーションであってもよい。
図7は、クライアント端末200による接続開始時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7において、例えば、ユーザによる操作又は所定のアプリケーションからの指示を検知した接続処理部210は、コンテンツサーバ100へユニキャストでの接続要求を送信する(S302)。次に、接続処理部210は、コンテンツサーバ100から成功応答を受信したか否かを判定する(S304)。ここで、成功応答が受信された場合には、処理はステップS306へ進む。一方、成功応答が受信されなかった場合には、処理はステップS308へ進む。
ステップS306では、接続処理部210とコンテンツサーバ100との間のユニキャストでの接続が成功したため、コンテンツ受信部220において、ユニキャストでのコンテンツの受信が開始される(S306)。
一方、ステップS308では、接続処理部210は、コンテンツサーバ100からのマルチキャスト利用指示が受信されたか否かを判定する(S308)。ここで、コンテンツサーバ100からのマルチキャスト利用指示が受信された場合には、処理はステップS310へ進む。一方、コンテンツサーバ100からのマルチキャスト利用指示が受信されなかった場合、即ちユニキャストでの接続の失敗のみが通知された場合には、処理はステップS320へ進む。
ステップS310では、接続処理部210は、例えば、マルチキャスト利用指示に記述されたマルチキャストアドレス及びポート番号を用いて、マルチキャストサーバ18へマルチキャスト参加要求を送信する(S310)。その後、コンテンツ受信部220において、マルチキャストサーバ18からマルチキャストされるコンテンツの受信が開始される(S312)。
一方、ステップS320では、接続処理部210はコンテンツサーバ100及びマルチキャストサーバ18の双方と接続することができなかったため、接続失敗として処理は終了する(S320)。その後、接続処理部210は、例えば、必要に応じてコンテンツサーバ100への接続要求を再試行してもよい。
図8は、クライアント端末200による接続切替え時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、マルチキャストからユニキャストへの接続の切替えを例にとって説明する。
図8において、まず、接続処理部210により、マルチキャストを利用しているときにコンテンツサーバ100からユニキャストへの切替え指示を受信したか否かが判定される(S402)。ここで、コンテンツサーバ100からユニキャストへの切替え指示が受信された場合には、処理はステップS404へ進む。
次に、接続処理部210は、現在接続しているマルチキャストサーバ18との間の接続を解除する(S404)。そして、接続処理部210は、コンテンツサーバ100へマルチキャストサーバ18との間の接続が解除されたことを通知する成功応答を送信する(S406)。次に、接続処理部210は、コンテンツサーバ100へユニキャストでの接続要求を送信する(S408)。そして、接続処理部210は、コンテンツサーバ100から成功応答を受信したか否かを判定する(S410)。ここで、成功応答が受信された場合には、コンテンツ受信部220において、ユニキャストでのコンテンツの受信が開始される(S412)。一方、成功応答が受信されなかった場合には、接続失敗として処理は終了する(S414)。
ここまで、図1〜図8を用いて、本実施形態に係るコンテンツサーバ100、履歴サーバ170、並びにクライアント端末200の構成及び処理について具体的に説明した。次に、コンテンツサーバ100とクライアント端末200との間の動作のシーケンスについて、図9〜図11を用いて説明する。
[2−4.動作シーケンスの例]
図9は、クライアント端末200からコンテンツサーバ100へ接続要求が送信された後、ユニキャストによるコンテンツ配信が開始されるまでの動作シーケンスの一例を示すシーケンス図である。
図9を参照すると、まず、クライアント端末200からコンテンツサーバ100へ、ユニキャストでの接続要求が送信される(S1102)。そうすると、コンテンツサーバ100において、図5を用いて説明した接続要求受付時の判定部140による判定処理が実行される(S1104)。そして、判定処理の結果、ユニキャストでの接続が可能である(即ち、マルチキャストサーバ18を使用しない)と判定されると、コンテンツサーバ100からクライアント端末200へ、ユニキャストでの接続成功を通知する成功応答が送信される(S1106)。その後、コンテンツサーバ100からクライアント端末200へ、ユニキャストでのコンテンツの配信が開始される(S1108)。
図10は、クライアント端末200からコンテンツサーバ100へ接続要求が送信された後、マルチキャストによるコンテンツ配信が開始されるまでの動作シーケンスの一例を示すシーケンス図である。
図10を参照すると、まず、クライアント端末200からコンテンツサーバ100へ、ユニキャストでの接続要求が送信される(S1202)。そうすると、コンテンツサーバ100において、図5を用いて説明した接続要求受付時の判定部140による判定処理が実行される(S1204)。そして、判定部140による判定処理の結果、コンテンツの配信にマルチキャストサーバ18を使用すると判定されると、コンテンツサーバ100からマルチキャストサーバ18へ、マルチキャスト使用要求が送信される(S1206)。そして、マルチキャストサーバ18からコンテンツサーバ100へ成功応答が返信されると(S1208)、コンテンツサーバ100からマルチキャストサーバ18へのユニキャストでのコンテンツの配信が開始される(S1210)。そうすると、マルチキャストサーバ18から各クライアント端末200へのマルチキャストが可能となる(S1212)。
その後、コンテンツサーバ100からクライアント端末200へ、マルチキャストサーバ18からのマルチキャストの利用を指示するマルチキャスト利用指示が送信される(S1214)。そうすると、クライアント端末200からマルチキャストサーバ18へ、マルチキャスト参加要求が送信される(S1216)。そして、マルチキャストサーバ18からクライアント端末200へ成功応答が返信されると(S1218)、マルチキャストサーバ18から当該クライアント端末200へのマルチキャストでのコンテンツの配信が開始される(S1220)。
図9及び図10から理解されるように、クライアント端末200は、例えばコンテンツ配信システム1にてマルチキャストサーバ18が使用されているかいないかに関わらず、ユニキャストでの接続要求をコンテンツサーバ100へ送信することができる。即ち、本実施形態では、クライアント端末200にとって、予めマルチキャストサーバ18が使用されているか否かを知っておく必要がない。そのため、コンテンツ配信システム1において、例えば、クライアント側でユニキャストとマルチキャストのうちどちらが使用されているかを見分けるための特別な問い合わせ機能などを実装しなくてもよい。
図11は、マルチキャストからユニキャストへの接続切替え時の動作シーケンスの一例を示すシーケンス図である。
図11においては、例えば図10に示した動作シーケンスの後、コンテンツサーバ100からマルチキャストサーバ18へコンテンツがユニキャストで配信されている(S1302)。また、マルチキャストサーバ18からクライアント端末200へコンテンツがマルチキャストで中継されている(S1304)。
その後、図4を用いて説明した判定部140による定期的な判定処理が実行される(S1306)。ここで、例えば、現在接続数及び予測接続数が所定の閾値を下回ったものと仮定する。その場合、まず、コンテンツサーバ100からクライアント端末200へ、ユニキャストへの切替え指示が送信される(S1312)。そうすると、クライアント端末200は、マルチキャストサーバ18との間の接続を解除する(S1314)。そして、クライアント端末200からコンテンツサーバ100へ、マルチキャストサーバ18との間の接続の解除に成功したことを通知する成功応答が送信される(S1316)。
コンテンツサーバ100は、例えばステップS1306の時点で接続中であった全てのクライアント端末200がマルチキャストサーバ18との間の接続の解除に成功すると、マルチキャストサーバ18へマルチキャストの停止要求を送信する(S1318)。そうすると、マルチキャストサーバ18は、マルチキャストを停止する(S1320)。そして、マルチキャストサーバ18からコンテンツサーバ100へ、マルチキャストの停止に成功したことを通知する成功応答が送信される(S1322)。
その後、クライアント端末200からコンテンツサーバ100へ、ユニキャストでの接続要求が送信される(S1332)。そうすると、コンテンツサーバ100において、例えば、判定部140による判定処理が行われる(S1334)。なお、ここでの判定処理は省略されてもよい。そして、コンテンツサーバ100からクライアント端末200へ、ユニキャストでの接続の成功を通知する成功応答が送信される(S1336)。その後、コンテンツサーバ100からクライアント端末200へ、ユニキャストでのコンテンツの配信が開始される(S1338)。
図11から理解されるように、本実施形態において、コンテンツサーバ100は、マルチキャストよりもユニキャストの方が有利であると判定した場合には、クライアント端末200との間の接続形態をマルチキャストからユニキャストへ切替える。そのため、例えば、クライアント数が少ないときにまでマルチキャストサービスのサービス利用料を支払うといったコスト面での非効率性が改善される。
<3.まとめ>
ここまで、図1〜図11を用いて、本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信システム1について説明した。本実施形態によれば、コンテンツサーバ100において、コンテンツの配信先となるクライアント端末200からの接続要求の履歴に基づいて、コンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用するか否かが判定される。かかる構成によれば、例えば、コンテンツサービスを利用するユーザの増減に応じて、ユニキャストとマルチキャストとをシームレスに切替えることが可能となる。それにより、コンテンツ提供者が負担するマルチキャストサービスのサービス利用料などのコスト面の負担、及び通信回線に掛かる負荷などを効率的に軽減することができる。また、クライアント端末200は、予めマルチキャストが使用されているか否かを知らなくとも、コンテンツの配信を希望するときに単純にユニキャストでの接続要求を送信することにより、適切な形態でコンテンツの配信を受けることができる。
なお、上述したコンテンツサーバ100、履歴サーバ170、及びクライアント端末200は、例えば、図12に示した汎用コンピュータ上で動作するソフトウェアを用いて実現され得る。
図12において、CPU(Central Processing Unit)902は、汎用コンピュータの動作全般を制御する。ROM(Read Only Memory)904には、一連の処理の一部又は全部を記述したプログラム又はデータが格納される。RAM(Random Access Memory)906には、処理の実行時にCPU902により用いられるプログラムやデータなどが一時的に記憶される。
CPU902、ROM904、及びRAM906は、バス910を介して相互に接続される。バス910にはさらに、入出力インタフェース912が接続される。入出力インタフェース912は、CPU902、ROM904、及びRAM906と、入力装置920、出力装置922、記憶装置924、通信装置926、及びドライブ930とを接続するためのインタフェースである。
入力装置920は、例えばボタン、スイッチ、レバー、マウスやキーボードなどの入力装置を介して、ユーザからの指示や情報入力を受け付ける。出力装置922は、例えばCRT、液晶ディスプレイ、PDP又はOLEDなどの表示装置、又はスピーカなどの音声出力装置を介してユーザに情報を出力することができる。
記憶装置924は、例えばハードディスク又は半導体メモリなどを用いて、プログラムやプログラムデータ、履歴データなどを記憶することができる。通信装置926は、LAN又はインターネットなどのネットワークを介する通信処理を行う。ドライブ930は、必要に応じて汎用コンピュータに設けられ、例えばドライブ930にはリムーバブルメディア932が装着される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属すものと了解される。
例えば、本明細書では、マルチキャストサーバ18をコンテンツサーバ100の外部の装置として説明した。しかしながら、例えば、マルチキャストサーバ18とコンテンツサーバ100とは物理的に同一の装置上に実装されてもよい。
1 コンテンツ配信システム
18 マルチキャストサーバ
100 コンテンツサーバ(情報処理装置)
110 コンテンツ配信部
120 接続受付部
130 予測部
140 判定部
170 履歴サーバ
180 履歴処理部
190 履歴記憶部
200 クライアント端末(端末装置)
210 接続処理部
220 コンテンツ受信部
230 コンテンツ再生部

Claims (10)

  1. コンテンツを配信する配信部と;
    コンテンツの配信先となる端末装置からの接続要求を受け付ける受付部と;
    前記受付部により受け付けた前記接続要求の履歴に基づいて、前記配信部からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用するか否かを判定する判定部と;
    を備える情報処理装置。
  2. 前記情報処理装置は、
    前記接続要求の履歴を用いて、所与の時間帯又は時刻において接続されている端末装置の数を予測する予測部、
    をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記判定部は、一定の時間間隔で、前記予測部による予測結果に基づいてマルチキャストサーバを使用するか否かを判定する、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記判定部は、さらに、前記受付部が前記接続要求を受け付けた際にマルチキャストサーバを使用するか否かを判定する、請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記受付部は、前記配信部からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバが使用されているときに、端末装置から接続要求を受け付けた場合には、当該端末装置にマルチキャストサーバの利用を指示する、請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記配信部は、前記判定部がコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用すると判定した場合には、コンテンツをマルチキャストサーバへ配信する、請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記受付部は、前記配信部からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバが使用されているときに、前記判定部がコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用しないと判定した場合には、判定の時点でマルチキャストサーバに接続している端末装置にマルチキャストサーバから自装置への接続の切替えを指示する、請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 前記配信部は、前記判定部がコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用しないと判定した場合には、コンテンツを前記端末装置へ配信する、請求項1に記載の情報処理装置。
  9. コンテンツを配信可能な情報処理装置を用いたコンテンツ配信方法であって:
    コンテンツの配信先となる端末装置から接続要求を受け付けるステップと;
    過去に受け付けた前記接続要求の履歴に基づいて、コンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用するか否かを判定するステップと;
    前記判定の結果に応じて、前記端末装置へマルチキャストサーバを使用してコンテンツを配信し、又は前記端末装置へユニキャストでコンテンツを配信するステップと;
    を含むコンテンツ配信方法。
  10. 情報処理装置を制御するコンピュータを:
    コンテンツを配信する配信部と;
    コンテンツの配信先となる端末装置からの接続要求を受け付ける受付部と;
    前記受付部により受け付けた前記接続要求の履歴に基づいて、前記配信部からのコンテンツの配信にマルチキャストサーバを使用するか否かを判定する判定部と;
    として機能させるための、プログラム。
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