JP2010211370A - 警報システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】親機10は、定められた送信タイミングで、親側状態信号を格納した送信フレーズ201に各送信フレーズ201固有のフレーズ番号202を付加して所定回数連続して送信し、子機11は、受信サンプリングを行って送信フレーズ201のいずれかを受信すると、受信したフレーズ番号202の受信フレーズnと、予め記憶した基準フレーズMとを比較し、比較結果に基づいて受信サンプリングのタイミングを補正する。
【選択図】図5
Description
このような伝送システムでは、各機器の送受信タイミングがすべて一致していれば、受信側の機器が受信動作を行うタイミングに合わせて送信側の機器が送信処理を行うことで必要な情報を互いに送受信でき、システムの構築は非常に簡単なものになる。また、送受信タイミングがすべて一致していれば何度も繰り返して送受信しなくとも必要な情報を送受信できるので、送受信に要する消費電流も少なくすることができる。
他方、送信側機器の送信回数を増やすことにより、受信側機器が受信する確率を高めることもできる。しかし、送信処理に伴う消費電流が増加してしまうという課題が生じる。
以下、本実施の形態では、電池で駆動されて無線通信を行う複数の火災警報器からなる警報システムに、本発明を適用した場合を例に説明する。
なお、図1において、親機10と子機11a〜子機11c同士を結ぶ実線は、無線通信により互いに通信可能であることを示している。
図2において、親機10は、制御回路1、電池2、電源回路3、電池電圧検出回路4、送受信回路5、アンテナ6、火災検出回路7、警報音制御回路8、表示灯回路9を備える。
記憶素子21は、EEPROMなどの不揮発性メモリであり、制御回路1が実行するプログラムや各種データを格納している。また、後述する定期送信の動作における送受信タイミングに関する設定データや自己アドレス、グループID等も格納している。
親機10が設置された環境で火災が発生すると、火災検出回路7により火災を検出し、音声や表示灯によって警報を行うとともに、火災に関する情報を連動信号として他の子機11a〜子機11cに送信する。そして、親機10により送信された連動信号を受信した子機11a〜子機11cは音声や表示灯によって必要な警報を行う。その後、親機10が火災を検出しなくなると自己復旧して警報を停止するとともに、子機11a〜子機11cへの連動信号の送信を停止する。そして、連動信号を受信しなくなった子機11a〜子機11cも警報を停止する。
さらに、子機11aにより発せられた連動信号を受信した親機10は、送信元の子機11a以外の子機11b、子機11cに連動信号を転送する。よって、各子機同士が離れているために、子機11aの連動信号が子機11b、子機11cで受信されなくても親機10により転送された連動信号が子機11b、子機11cで受信される。その後、子機11aは火災を検出しなくなると自己復旧して警報停止するとともに、親機10と子機11b、子機11cへの連動信号の送信を停止する。そして、連動信号を受信しなくなった親機10と子機11b、子機11cも警報を停止する。
定期送信とは、例えば電池残量や通信状態などの自己の状態情報を含む信号を、他の警報器に互いに送信するものであり、他の警報器の状態を互いに確認することを目的として行われるものである。定期送信は、所定の周期(例えば15〜20時間毎に1回)で行われる。
親機10は、定められた送信タイミングになると、親機10またはそれが属するグループの状態情報と、送信元を識別するための自己アドレスやグループIDを含む情報とを状態信号として子機11a〜子機11cに送信する。
この際、親機10と子機11は、それぞれの状態信号に含まれる自己アドレスによりどの火災警報器からの信号であるかを区別できる。
なお、いずれかの火災警報器が火災を検出すると、前述の火災警報の動作に移行する。
このように、電池残量などの各種状態情報を互いに送信して状態確認を行う定期送信の動作を所定時間毎に行い、各火災警報器同士の状態確認を行う。
図3は、親機10による定期送信における送信動作と、子機11の受信動作を説明する図である。図3(a)は親機10による状態信号送信を示し、図3(b1)〜図3(b3)は子機11による状態信号受信を示す。
図3(a)に示すように、親機10は、送信休止期間の後、所定の状態信号送信タイミングになると送信処理を行う。ここで、状態信号の送信処理において送信する通信データの単位を、送信フレーム200という。
一方、子機11は、図3(b1)〜図3(b3)に示すように、間欠受信間隔Ts毎に受信サンプリングF1〜F3を行い、検出した状態信号を受信する。図3(b1)〜図3(b3)は、受信サンプリングのタイミングが異なる場合の例を示している。
フレーズ番号202は、第1フレーズから第Nフレーズまでのすべてのフレーズ201に対して固有に割り付けられた連番である。
なお、ここで説明したフレーズ201の構成は一例であり、警報システムや警報器の種類に応じたデータ構成とすることができる。
各フレーズ201に含まれる状態情報は、そのフレーズ201を送信するときの警報システム100や火災警報器の状態に基づいて送信される。したがって、例えば第1フレーズと第Nフレーズとでこの状態情報が異なる場合もある。
N:送信フレーム200を構成するフレーズ201の数。以下、フレーズ数N。
M:受信サンプリングのタイミングとして子機に設定されているフレーズ番号(この例ではN/2)。以下、基準フレーズM。
n:子機が実際に受信処理を行ったフレーズ番号202の番号。以下、受信フレーズn。
X:基準フレーズMと受信フレーズnの差分が許容範囲か否かを判定するための値。以下、閾値X。
t:1フレーズ当たりの送信時間。以下、フレーズ送信時間t。
Ts:受信サンプリングの間欠受信間隔。以下、間欠受信間隔Ts。
子機11は、前回の受信サンプリングから間欠受信間隔Tsが経過すると、アンテナ6から入力された無線信号を受信回路52により検出して受信サンプリング動作を行う。
(S303)
子機11は、検出した無線信号が、自己宛の信号か否かを判定する。そして、自己宛でない場合はステップS301に戻り、自己宛の信号の場合はステップS304に進む。
(S304、S305)
子機11は検出した無線信号の受信処理を行い、受信した無線信号を解析し、定期送信における親機10からの状態信号である場合にはステップS307へ、定期送信における親機10からの状態信号でない場合にはステップS306へ進む。
受信した無線信号の内容に応じて必要な処理を行い、ステップS301へ戻る。
子機11は、定期送信における親機10からの状態信号として受信した無線信号のフレーズ番号202を確認して受信フレーズnを把握し、受信サンプリングのタイミングのずれを判断する。具体的には、基準フレーズMと実際に受信した受信フレーズnとの差分を求め、この値と予め記憶された閾値Xとを比較する。なお、閾値Xは、基準フレーズXと受信フレーズnの差分が許容範囲か否かを判定するための値であり、警報器の性能や通信環境に応じて適宜定めることができる。
|M−n|<Xであれば、基準フレーズMと受信フレーズnの差が閾値X未満であり、実際の受信サンプリングタイミングは、システム構築時に設定したタイミングからのずれが小さいと言える。この場合は、ステップS306へ進む。
|M−n|≧Xであれば、基準フレーズMと受信フレーズnの差が閾値X以上であり、実際の受信サンプリングタイミングが、システム構築時のタイミングから閾値X以上ずれていると言える。この場合は、ステップS307へ進む。
受信サンプリングタイミングにほとんどずれが生じていないので、間欠受信間隔Tsの補正を行わず無処理とし、ステップS301へ戻る。
実際の受信サンプリングタイミングが閾値X以上ずれているので、このずれを補正するために基準フレーズMからのずれの方向(遅れているか、早まっているか)を判定する。
M−n≦0であれば実際の受信サンプリングタイミングが遅れていることを意味し、この場合はステップS310へ進む。
M−n>0であれば実際の受信サンプリングタイミングが早まっていることを意味し、この場合はステップS311へ進む。
実際の受信サンプリングタイミングが遅れる方向にずれている場合には、次の受信サンプリングまでの間欠受信間隔Tsを、短くするよう補正する。具体的には、間欠受信間隔Tsを、Ts−(M−n)×tとするよう補正する。すなわち、次の受信サンプリングは、現在の受信サンプリングタイミングよりも(n−M)×t秒早く行うことになる。そして、ステップS301に戻る。
実際の受信サンプリングタイミングが早まる方向にずれている場合には、次の受信サンプリングまでの間欠受信間隔Tsを、長くするよう補正する。具体的には、間欠受信間隔Tsを、Ts+(M−n)×tとするよう補正する。すなわち、次の受信サンプリングは、現在の受信サンプリングタイミングよりも(M−n)×t秒遅く行うことになる。そして、ステップS301に戻る。なお、この補正は該当する方を1回だけ行うものとし、その補正後は、最初の間欠受信間隔Tsで受信サンプリングを行う。
図3(b1)のように受信サンプリングF1が送信フレーム200の第N/2フレーズと同じタイミングで行われた場合には、間欠受信間隔Tsの補正を行わない(図5のステップS308参照)。
一般に、クロック周波数の変動は小さいため、1回あたりのサンプリングタイミングのずれは小さい。しかしながら、受信サンプリングを重ねるにつれて、このずれが蓄積されるため、サンプリングタイミングのずれは徐々に大きくなる。定期送信間隔は通信状態を保証するために必要な時間に設定されているため、受信サンプリングタイミングが極端にずれてしまうことはない。したがって、受信サンプリングF1が定期送信の送信フレーム200の中央付近で行われた場合には、次回の定期送信において受信サンプリングタイミングが送信フレーム200の範囲を外れることはほとんど想定されない。したがって、次回の定期送信までの間、親機10の送信タイミングと子機11の受信サンプリングタイミングの同期を維持することができる。
また、子機11は、親機10との間で同期のための特別な通信処理を行うことなく通常の定期送信処理において受信サンプリングタイミングの補正を行うことができる。同期のための特別な通信処理が不要であるので、通信処理に伴う消費電流量の増加を防ぐことができる。
また、子機11の受信サンプリングタイミングのずれは、親機10から送信される定期送信における状態信号のデータである送信フレーム200に基づいて判断できるようにした。定期送信という定常の処理の中で受信サンプリングのタイミング補正が行えるので、子機11の処理負担の増加を抑止することができる。
ここで、我が国で使用する無線機については、使用電波の特性が電波法の規定を満たす必要があり、また、使用目的毎に所定の規格が定められている(例えば、小電力セキュリティシステムの無線局の無線設備 標準規格(社団法人電波産業会 標準規格RCR STD−30))。このような規格では、無線信号を連続して送信してもよい期間である送信期間の時間は3秒以下であり、無線信号を送信してはいけない期間である送信休止期間の時間は2秒以上であることが規定されており、送信処理を行う際にはこれらの規格に準拠する必要がある。
本実施の形態に係る警報システム100によれば、親機10の送信時間は、例えば、送信フレーム200の整数倍に設定されることにより、親機10の送信時間を最小限に抑えることができるので、上記のような規格に準拠する適切な通信処理を容易に実現できる。
Claims (2)
- 少なくとも自己の状態情報を含む親側状態信号を定められた親側送信タイミングで送信する親警報器と、
他の警報器から送信された信号の受信サンプリングを所定周期の子側受信タイミングで行う一又は複数の子警報器とを備え、
前記親警報器は、前記親側送信タイミングで、前記親側状態信号を格納した送信フレーズに各送信フレーズ固有の情報を付加して所定回数連続して送信し、
前記子警報器は、前記子側受信タイミングで前記送信フレーズのいずれかを受信すると、受信した前記送信フレーズ固有の情報と、予め記憶した基準情報とを比較し、比較結果に基づいて前記子側受信タイミングを補正する
ことを特徴とする警報システム。 - 前記送信フレーズ固有の情報は、前記各送信フレーズの連番であり、
前記子警報器は、前記子側受信タイミングで前記送信フレーズのいずれかを受信すると、受信した送信フレーズの連番と、予め記憶した基準情報とを比較し、
比較結果が所定の閾値を超えている場合には、前記受信した送信フレーズの連番と基準情報との差分に相当する時間に基づいて前記子側受信タイミングを補正する
ことを特徴とする請求項1記載の警報システム。
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