JP2010210397A - ゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法およびそれに用いるゴム試験機 - Google Patents

ゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法およびそれに用いるゴム試験機 Download PDF

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Abstract

【課題】擬似路面の表面状態を一定に保持し得るゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法およびそれに用いるゴム試験機を提供すること。
【解決手段】本発明のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法は、擬似路面に接触させつつゴム試験片に負荷を与えることによりゴムの抵抗特性を評価するゴム試験機において、擬似路面の交換時期を確定するにあたり、前記負荷に起因して発生する前記擬似路面のエネルギーの累積値(cE)に基づいて、前記交換時期を確定することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、より正確な試験データを取得するためのゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法およびそれに用いるゴム試験機に関する。
従来、自動車タイヤ等のゴム製品に採用するゴム材料を開発するに際し、種々のゴム試験機を用いることにより、多岐に亘るゴムの抵抗特性の測定が行われている。こうしたゴム試験機では、試験環境を可能な限り実際の使用環境に近似させて、ゴム材料の良否をより正確に判断し得るものであることが必要である。
例えば、ランボーン摩耗試験機のようなゴム試験機では、相互に独立して回転する円盤状のゴム試験片と擬似路面とを円周面で規定の付加力で押し付けるとともに、両者をスリップさせることで試験片を摩耗させてその摩耗量を測定するものや、擬似路面に対して一定のスリップ率になるようにゴム試験片を回転させることで試験片に付加される摩擦力を検出し、この摩擦力とスリップ率より得られる摩擦エネルギーの値からゴム摩擦度を測定するものもある(特許文献1参照)。
こうしたゴム試験機においては、ゴム試験片だけでなく擬似路面にも付加力によって摩耗等の疲労による変化が生じ、必然的に得られる測定値も変動し得る状況下となる。したがって、かかるゴム試験機から客観的な測定値を得るためには、一定の使用期間経過後に擬似路面を交換せざるを得ない。そのため、従来より擬似路面の表面状態の変化を把握しながら、累積使用時間や累積使用回数などを基準として擬似路面の交換時期を判断している。
特開平11−326169号公報
しかしながら、必要とされる試験条件は過酷な条件下のものから緩和な条件下のものまで多種多様であり、累積使用時間や累積使用回数などを基準として擬似路面の交換時期を判断するのでは、擬似路面の表面状態の変動が大きく、擬似路面の交換時期の前後を通して試験環境を一定に保持するのは極めて困難である。
そこで、本発明は、擬似路面の表面状態を一定に保持し得るゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法およびそれに用いるゴム試験機を提供することを目的としている。
本発明者は、上記課題を解決すべく、擬似路面に発生するエネルギーの累積値に基づいて擬似路面の交換時期を確定する方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法は、
擬似路面に接触させつつゴム試験片に負荷を与えることによりゴムの抵抗特性を評価するゴム試験機において、擬似路面の交換時期を確定するにあたり、
前記負荷に起因して発生する前記擬似路面のエネルギーの累積値に基づいて、前記交換時期を確定することを特徴とする。
また、前記ゴム試験片における摩耗速度(v)の平均値(vμ)が式(A)から算出される値に等しくなるときまでの前記エネルギーの累積値(cE)に基づいて、前記交換時期を確定するのが望ましい。
{ゴム試験片の摩耗速度の初期平均値(vμ0)}−3×{ゴム試験片の初期標準偏差値(σ0)}・・・(A)
さらに、前記ゴム試験片における摩耗速度(v)の最上値(vmax)が前記式(A)から算出される値に等しくなるときまでの前記エネルギーの累積値(cE)に基づいて、前記交換時期を確定してもよい。
前記エネルギーは、摩擦エネルギーであるのが好ましい。
また、前記ゴム試験機は摩耗試験機であってもよく、ランボーン摩耗試験機であるのが好ましい。
本発明のゴム試験機は、上記ゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法に用いることを特徴とする。
本発明のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法によれば、擬似路面に発生するエネルギーの累積値に基づいて擬似路面の交換時期を確定するため、試験条件の相違に伴う擬似路面の表面状態の変動を可能な限り一定に保持することができ、かかるゴム試験機から得られる測定結果を実際の使用環境に近似した、より正確なものとすることができる。
本発明のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法を実施するためのゴム試験機の一例であるランボーン摩耗試験機の要部を示す平面図である。 ランボーン摩耗試験機における従来の擬似路面交換時期確定方法に用いるグラフである。 ランボーン摩耗試験機における本発明の擬似路面交換時期確定方法に用いるグラフである。 ランボーン摩耗試験機における従来の擬似路面交換時期確定方法に用いるグラフである。 ランボーン摩耗試験機における本発明の擬似路面交換時期確定方法に用いるグラフである。 本発明に係るゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法における代表的な処理手順を示したフローチャートである。
以下、本発明について、必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法は、
擬似路面に接触させつつゴム試験片に負荷を与えることによりゴムの抵抗特性を評価するゴム試験機において、擬似路面の交換時期を確定するにあたり、
前記負荷に起因して発生する前記擬似路面のエネルギーの累積値に基づいて、前記交換時期を確定することを特徴としている。
上記ゴム試験機は、ゴム試験片の摩耗特性や摩擦特性などを評価するために用いられるものである。かかるゴム試験機は、砥石、研磨布、研磨紙、金属刃、板、粉砕石などから形成された擬似路面を備えており、この擬似路面とゴム試験片を接触させながら、押圧力、回転力、回転方向の接線力、回転方向に対して垂直である横力、スリップ率、スリップ角などの負荷や因子を与えた際、その負荷や因子に対するゴム試験片の抵抗特性を測定するものである。
上記負荷に起因して、擬似路面に摩擦エネルギーなどのエネルギーが発生する。かかるエネルギーは試験を重ねるごとに擬似路面の内部に蓄積されていくが、本発明では、試験中におけるエネルギーの値を計測し、これらの値を加算した累積値を基準として、上記擬似路面の交換時期を確定する。
具体的な例として、ランボーン摩耗試験機(JIS K6264参照)を挙げて説明する。図1にランボーン摩耗試験機の要部の平面図を示す。本装置は、一端に走行路面を模擬した擬似路面(回転体の研磨ホイール)1が取り付けられた駆動軸2を備えている。駆動軸2の他端には回転駆動手段として図示しないサーボモータが連結されている。サーボモータにより、駆動軸2を介して、擬似路面1は、所定の角速度で回転される。
また、駆動軸2と平行に駆動軸3が延在されて配設され、駆動軸3の一方の端部には、円盤状のゴム試験片4を保持するホルダー5が設けられ、他方の端部には、上記サーボモータとは別個の、回転駆動手段としての図示しないサーボモータが連結されると共に、その中間部に、偏角許容型カップリング(自在継手)20、クラッチ6およびトルクメータ13等が設けられている。
ここで、ホルダー5は、駆動軸3側に設けた受けパッド5aと、この受けパッド5aに対して水平に進退変位されるクランプパッド5bからなる。これらの両パッド5a、5bは、それらの間に配置したゴム試験片4をそれの厚み方向から所定の力で挟持して、そのゴム試験片4の周面を、擬似路面1の周面に対向させて位置させる。従って、駆動軸3の回転作動に基づき、ゴム試験片4が、両パッド5a、5bとともに、その駆動軸3と等速で回転する。
また、クラッチ6は、接続されることにより、サーボモータによる回転力を駆動軸3に伝達する。なお、クラッチ6が解除されると、サーボモータによる回転力が駆動軸3に伝達されず、ゴム試験片4が自由回転する。
駆動軸3は、可動ベース7上に取り付けられている。そして、この可動ベース7は、固定ベース8上に駆動軸3の軸線と直交する方向に敷設されたガイドレール9に進退変位可能に取り付けられている。よって、駆動軸3は、駆動軸2との平行状態を維持したまま、それに接近し、また離隔変位することができる。
可動ベース7は、図示しない荷重負荷装置により移動され、これにより、擬似路面1とゴム試験片4とが接触しながら負荷が与えられ、圧着することとなる。擬似路面1とゴム試験片4とが圧着すると、ゴム試験片4に負荷がかかり、エネルギー(摩擦エネルギー)が発生する。なお、この摩擦エネルギーは、計測器(図示せず)により検出することができる。かかる計測器は、ゴム試験片4に発生する摩擦エネルギーを随時計測できるだけでなく、計測した値の累積値も算出し、記録することができる。
なお、さらに上記計測した累積値を随時表示するパネル(図示せず)を備えていてもよく、また後述するように、設定した擬似路面を交換する時期を確定するための数値(cEex)と計測した摩擦エネルギーの累積値(cE)とが一致したことを通知する機能を備えた機器(図示せず)を接続してもよい。
ここで、上記ランボーン摩耗試験機を用いた場合における、本発明の擬似路面交換時期確定方法について、従来の方法と比較しつつさらに詳細に述べる。
従来、例えば、図2に示すように累積使用時間(または累積使用回数)を擬似路面の交換時期の判断基準としていた。具体的には、縦軸を摩耗速度(v)(摩耗量/時間の指数)、横軸を累積使用時間(単位:時間)としてグラフ化し、各測定値をプロットしてある特定の累積使用時間に達したときに擬似路面を交換する。図2では、プロット□は以下に示す比較的緩和な試験条件下での測定値を表し、プロット×は以下に示す比較的過酷な試験条件下での測定値を表す。また、各々の試験条件下における摩耗速度(v)の平均値(μ)を細線で、「摩耗速度(v)±3×標準偏差(±3σ)」の値を破線で表す。
[試験条件]
比較的緩和な試験条件:荷重=45N、スリップ率=10%
比較的過酷な試験条件:荷重=45N、スリップ率=25%
一般に摩耗速度は試験を重ねるごとに低下するため、ある時点で擬似路面を交換する必要が生じるが、擬似路面の交換前後や試験条件の相違によって擬似路面の表面状態が変動し得るので、こうした変動を可能な限り低減しなければならない。しかしながら、仮に図2において擬似路面を交換する場合、その交換時期を測定時の摩耗速度(v)の平均値(vμ)が下記式(A)から算出される値に等しくなるとき(vμ=vμ0−3σ0)であると確定すると、プロット□を基準とすれば太線で示すように63時間であるのに対し、プロット×を基準とすれば点線で示すように7時間経過した時点となり、交換時期が試験条件によって大きく相違することとなる。ただし、摩耗速度の初期平均値(vμ0)を100として初期標準偏差値(σ0)を求め、vμ0を基準に指数化した測定時の摩耗速度(v)の値を元にその平均値(vμ)および標準偏差(σ)を求める。
{ゴム試験片の摩耗速度の初期平均値(vμ0)}−3×{ゴム試験片の初期標準偏差値(σ0)}・・・(A)
すなわち、擬似路面の交換時期を特定の累積使用時間を基準に判断すると、かかる擬似路面の表面状態が大きく変動するおそれがある。
なお、図2において、具体的な各数値は以下のとおりである。
vμ0=100、σ0=1.8、vμ0−3σ0=94.6
これに対し、本発明においては、図3に示すように擬似路面の摩擦エネルギーの累積値(cE)(単位:KJ)を判断基準とする。具体的には、図2と同様に縦軸を摩耗速度(v)(摩耗量/時間の指数)とする一方、横軸を擬似路面の摩擦エネルギーの累積値(cE)(単位:KJ)としてグラフ化し、各測定値をプロットしてある特定の摩擦エネルギーの累積値(cEex)に達したときに擬似路面を交換する。図3では、プロット□は上記と同一の比較的緩和な試験条件下での測定値を表し、プロット×は上記と同一の比較的過酷な試験条件下での測定値を表す。また、各々の試験条件下における摩耗速度(v)の平均値(μ)を細線で、「摩耗速度(v)±3×標準偏差(±3σ)」の値を点線で表す。ただし、摩耗速度の初期平均値(vμ0)を100として初期標準偏差値(σ0)を求め、vμ0を基準に指数化した測定時の摩耗速度(v)の値を元にその平均値(vμ)および標準偏差(σ)を求める点は上記と同様である。図3からも明らかなように、摩擦エネルギーの累積値(cE)に対する摩耗速度(v)の値は、試験条件の相違による変動が極めて少なく、同じような分布の広がり幅(バラつき)を生じる。したがって、各試験条件下における摩耗速度(v)の平均値(vμ)および3×標準偏差(±3σ)の値においてもバラつきが少ない。すなわち、擬似路面を交換する時期を、測定時の摩耗速度(v)の平均値(vμ)が上記式(A)から算出される値に等しくなったとき(vμ=vμ0−3σ0)までの摩擦エネルギーの累積値(cEex)を基準にして確定すれば、各試験条件ともに擬似路面の交換時期とすべき摩擦エネルギーの累積値(cEex)が84KJでほぼ一致し、試験条件の相違や擬似路面の交換時期の前後にかかわらず、一定の表面状態を保持した擬似路面を確保することができる。
なお、図3において、具体的な各数値は以下のとおりである。
vμ0=100、σ0=1.8、vμ0−3σ0=94.6
上記各数値はゴム試験片、ゴム試験機、擬似路面の材質のほか、種々の要因により変動しうるが、vμ0が100であるのに対し、σ0は、通常0〜10、好ましくは0〜5、より好ましくは0〜1である。
図3では、擬似路面交換時期での摩擦エネルギーの累積値(cEex)は上記のとおりであり、試験条件やゴム試験片のゴム特性などの要因により変動し得るが、これらの要因に応じてかかる値を予め擬似路面の交換時期のための数値(cEex)として決定し、ゴム試験機に表示される試験中における摩擦エネルギーの累積値(cE)を目視により確認しつつ試験者が交換時期を確定してもよく、また、かかる値を予め擬似路面の交換時期のための数値(cEex)としてゴム試験機に設定し、試験中における摩擦エネルギーの累積値(cE)がこの数値(cEex)に到達したことを通知させるような機能をゴム試験機に付与すれば、より容易に交換時期を確定することができる。
なおこの場合、擬似路面を交換する時期を、測定時の摩耗速度(v)の最上値(vmax)が上記式(A)から算出される値に等しくなったとき(vmax=vμ0−3σ0)までの前記エネルギーの累積値(cE)に基づいて、確定してもよい。
さらに、上記式(A)の代わりに下記式(B)を元にして擬似路面を交換する時期を確定するのが望ましい。
{ゴム試験片の摩耗速度の初期平均値(vμ0)}−2×{ゴム試験片の初期標準偏差値(σ0)}・・・(B)
上記(B)式を元に擬似路面を交換する時期を確定する例として、図2〜3と同様、従来の方法と本発明に係る方法とを対比すべく、図4に累積使用時間(または累積使用回数)を判断基準としていた従来の方法を示し、図5に本発明に係る方法を示す。なお、摩耗速度の初期平均値(vμ0)を100とする点、並びに初期標準偏差値(σ0)、測定時の摩耗速度(v)とその平均値(vμ)、および標準偏差(σ)を求める方法は上記図2〜図3の場合と同様である。
具体的には、図4では、図2と同様、縦軸を摩耗速度(v)(摩耗量/時間の指数)、横軸を累積使用時間(単位:時間)としてグラフ化し、各測定値をプロットしてある特定の累積使用時間に達したときに擬似路面を交換する。プロット□およびプロット×も上記と同義である。また、各々の試験条件下における摩耗速度(v)の平均値(μ)を細線で、「摩耗速度(v)±2×標準偏差(±2σ)」の値を破線で表す。
仮に図4において擬似路面を交換する場合、その交換時期を測定時の摩耗速度(v)の平均値(vμ)が上記式(B)から算出される値に等しくなるとき(vμ=vμ0−2σ0)であると確定すると、プロット□を基準とすれば太線で示すように56時間であるのに対し、プロット×を基準とすれば点線で示すように6時間経過した時点となり、図2と同様、交換時期が試験条件によって大きく相違することとなる。
なお、図4において、具体的な各数値は以下のとおりである。
vμ0=100、σ0=1.8、vμ0−2σ0=96.4
これに対し、本発明においては、図5に示すように擬似路面の摩擦エネルギーの累積値(cE)(単位:KJ)を判断基準とする。具体的には、図3と同様に縦軸を摩耗速度(v)(摩耗量/時間の指数)、横軸を擬似路面の摩擦エネルギーの累積値(cE)(単位:KJ)としてグラフ化し、各測定値をプロットしてある特定の摩擦エネルギーの累積値(cEex)に達したときに擬似路面を交換する。プロット□およびプロット×も上記と同義である。また、各々の試験条件下における摩耗速度(v)の平均値(μ)を細線で、「摩耗速度(v)±2×標準偏差(±2σ)」の値を点線で表す。図5からも明らかなように、摩擦エネルギーの累積値(cE)に対する摩耗速度(v)の値は、試験条件の相違による変動が極めて少なく、同じような分布の広がり幅(バラつき)を生じる。したがって、各試験条件下における摩耗速度(v)の平均値(vμ)および2×標準偏差(±2σ)の値においてもバラつきが少なく、このバラつきは上記3×標準偏差(±3σ)の値を基準とした図3よりも少なく好ましい。すなわち、擬似路面を交換する時期を、測定時の摩耗速度(v)の平均値(vμ)が上記式(A)から算出される値に等しくなったとき(vμ=vμ0−2σ0)までの摩擦エネルギーの累積値(cEex)を基準にして確定すれば、各試験条件ともに擬似路面交換時期とすべき摩擦エネルギーの累積値(cEex)が63KJでほぼ一致し、試験条件の相違や擬似路面の交換時期の前後にかかわらず、一定の表面状態を保持した擬似路面を確保することができる。
なお、図5において、具体的な各数値は以下のとおりである。
vμ0=100、σ0=1.8、vμ0−2σ0=96.4
上記各数値が種々の要因により変動しうる点、およびσ0の好適な範囲は図3の場合と同様である。
図5では、擬似路面交換時期での摩擦エネルギーの累積値(cEex)は上記のとおりであり、試験条件やゴム試験片のゴム特性などの要因により変動し得るが、これらの要因に応じてかかる値を予め擬似路面の交換時期のための数値(cEex)として決定すればよい点は上記図3の場合と同様である。
なおこの場合においても、擬似路面を交換する時期を、測定時の摩耗速度(v)の最上値(vmax)が上記式(B)から算出される値に等しくなったとき(vmax=vμ0−2σ0)までの前記エネルギーの累積値(cE)に基づいて、確定してもよい。
図6は、本発明に係るゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法における代表的な処理手順を示したフローチャートである。ここでは、予め擬似路面を交換する時期を確定するための数値(cEex)を設定する機能を有するゴム試験機を例として挙げる。
まず、スタート後、ステップ101において未使用の擬似路面をゴム試験機に取り付ける。次いで、ステップ102において擬似路面を交換する時期を確定するための数値(cEex)を設定する。この場合、予めゴム試験機を本稼動させる前にゴム試験機を仮稼動させて、所望の初期値を得て、これらの値から上記設定すべき擬似路面を交換する時期を確定するための数値(cEex)を算出し、その値を設定してもよい。所望の初期値としては、例えば、上記ランボーン摩耗試験機の場合、複数の摩耗速度値(v)およびこれらの平均値(vμ0)、標準偏差値(σ0)および摩耗速度(v)の最上値(vmax)が挙げられる。
次にステップ103において、ゴム試験機を本稼動させるとともに、随時擬似路面に発生したエネルギーを計測する。続いてステップ104において、これら計測したエネルギーの累積値(cE)も記録する。この際、ゴム試験機にエネルギーの累積値(cE)を随時表示させるためのパネル等を備えさせてもよい。
そしてステップ105において、ステップ104で記録した累積値(cE)が擬似路面の交換時期確定のための数値(cEex)以上であるか否かを判定する。累積値(cE)がかかる数値(cEex)を超えていなければ上記ステップ103へ戻る。もし超えていれば、ステップ106に移行する。
ステップ106において、擬似路面の交換時期を確定し、擬似路面を交換する作業を行う。この場合、ステップ103においてパネル等に随時表示されるエネルギーの累積値(cE)を目視することにより交換時期を確定してもよく、またゴム試験機に擬似路面の交換時期に到達したことを試験者に通知する機能を付与し、その通知に応じて交換時期を確定してもよい。
上述のように、本発明における好ましいゴム試験機としてランボーン摩耗試験機を例示したが、かかるランボーン摩耗試験機のような摩耗試験機に限らず、例えばDIN摩耗試験機、ウイリアムス摩耗試験機、アクロン摩耗試験機、ピコ摩耗試験機、テーバー摩耗試験機、NBS摩耗試験機等の摩耗試験機;、ブレーキ摩擦試験機、高速加圧摩擦試験機等の摩擦試験機などを用いて実施することもできる。
1 研磨ホイール
2、3 駆動軸
4 ゴム試験片
5 ホルダー
5a 受けパッド
5b クランプパッド
6 クラッチ
7 可動ベース
8 固定ベース
9 ガイドレール
13 トルクメータ
20 偏角許容型カップリング

Claims (7)

  1. 擬似路面に接触させつつゴム試験片に負荷を与えることによりゴムの抵抗特性を評価するゴム試験機において、擬似路面の交換時期を確定するにあたり、
    前記負荷に起因して発生する前記擬似路面のエネルギーの累積値(cE)に基づいて、前記交換時期を確定することを特徴とするゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法。
  2. 前記ゴム試験片における摩耗速度(v)の平均値(vμ)が式(A)から算出される値に等しくなるときまでの前記エネルギーの累積値(cE)に基づいて、前記交換時期を確定することを特徴とする請求項1に記載のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法。
    {ゴム試験片の摩耗速度の初期平均値(vμ0)}−3×{ゴム試験片の初期標準偏差値(σ0)}・・・(A)
  3. 前記ゴム試験片における摩耗速度(v)の最上値(vmax)が式(A)から算出される値に等しくなるときまでの前記エネルギーの累積値(cE)に基づいて、前記交換時期を確定することを特徴とする請求項1に記載のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法。
    {ゴム試験片の摩耗速度の初期平均値(vμ0)}−3×{ゴム試験片の初期標準偏差値(σ0)}・・・(A)
  4. 前記エネルギーが、摩擦エネルギーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の擬似路面交換時期確定方法。
  5. 前記ゴム試験機が摩耗試験機であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法。
  6. 前記ゴム試験機がランボーン摩耗試験機であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のゴム試験機の擬似路面交換時期確定方法に用いることを特徴とするゴム試験機。
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