JP2010208407A - 車両の駆動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動モータの回転速度と変速比指令値とに基づいて出力軸回転速度を求めて駆動力制御を行う車両の駆動制御装置において、自動変速部のフェール時に運転者の意に反した駆動力変動が発生することを抑制する。
【解決手段】自動変速部20の出力軸回転速度を出力軸回転速度センサ44によって直接検出し、その検出値Nout から求めた第2目標駆動トルクBに基づいて、出力軸回転速度の算出値(Nmg2 /γm)から求められた第1目標駆動トルクAに対して上限ガードおよび下限ガードを実施するため、自動変速部20のフェールで目標ギヤ段Gmと実際のギヤ段とが異なる場合に、出力軸回転速度の算出値(Nmg2 /γm)が実際の値と相違し、その算出値(Nmg2 /γm)から求められた第1目標駆動トルクAが正規の値から大きく乖離しても、最終的な目標駆動トルクTmがその正規の値から大きく乖離して運転者の意に反した駆動力変動が生じることが防止される。
【選択図】図6
【解決手段】自動変速部20の出力軸回転速度を出力軸回転速度センサ44によって直接検出し、その検出値Nout から求めた第2目標駆動トルクBに基づいて、出力軸回転速度の算出値(Nmg2 /γm)から求められた第1目標駆動トルクAに対して上限ガードおよび下限ガードを実施するため、自動変速部20のフェールで目標ギヤ段Gmと実際のギヤ段とが異なる場合に、出力軸回転速度の算出値(Nmg2 /γm)が実際の値と相違し、その算出値(Nmg2 /γm)から求められた第1目標駆動トルクAが正規の値から大きく乖離しても、最終的な目標駆動トルクTmがその正規の値から大きく乖離して運転者の意に反した駆動力変動が生じることが防止される。
【選択図】図6
Description
本発明は、動力源として電動モータを備えているとともに自動変速部を有する車両の駆動制御装置に係り、特に、電動モータの回転速度と変速比指令値とに基づいて出力側回転速度を求めて駆動力制御を行う駆動制御装置の改良に関するものである。
動力源として電動モータを備えているとともに、その電動モータの下流側に自動変速部を有する車両において、車速すなわち自動変速部の出力側回転速度と運転者の出力要求量とに基づいて目標駆動トルクを求め、その目標駆動トルクに応じて前記動力源の出力制御や自動変速部の変速制御などを行う車両の駆動制御装置が知られている。特許文献1に記載の装置はその一例で、動力源としてのエンジンや電動モータの出力制御を行うようになっている。この特許文献1ではまた、自動変速部の変速比指令値と出力側回転速度とから入力側回転速度すなわちモータ回転速度を算出し、そのモータ回転速度の算出値(理論値)と実際のモータ回転速度とを比較して自動変速部のフェール(バルブスティック等による所定のギヤ段の成立不能など)を検出することが提案されている。
ところで、このような車両の駆動制御装置において、動力源として用いられる前記電動モータの回転速度と、その電動モータの下流側に設けられた自動変速部に対する変速比指令値とに基づいて、その自動変速部の出力側回転速度(出力軸回転速度や車速など)を算出し、その出力側回転速度の算出値および運転者の出力要求量から目標駆動トルクを求めて動力源等の制御を行うことが考えられる。すなわち、このような動力源として用いられる電動モータは、一般に回転速度を高い精度、優れた応答性で検出するレゾルバ等の高精度回転速度センサを備えているため、その高精度回転速度センサを利用して車速等の出力側回転速度を算出することにより、高い精度、優れた応答性で駆動力制御を行うことができるのである。
しかしながら、自動変速部のフェールで変速比指令値と実際の変速比とが不一致になると、出力側回転速度の算出値が実際の値とずれて誤った目標駆動トルクが算出されるため、その誤った目標駆動トルクに基づいて駆動力制御が行われることにより運転者の意に反した駆動力変動を生じる可能性がある。図7は、運転者の出力要求量であるアクセル操作量θacc および出力軸回転速度(車速など)をパラメータとして目標駆動トルクを求めるマップの一例で、モータ回転速度Nmg2 および目標ギヤ段の変速比γmから算出される出力軸回転速度(Nmg2 /γm)が、自動変速部のフェールで実際の出力軸回転速度(検出値)Nout からずれた場合であり、アクセル操作量θacc が同じでも目標駆動トルクAは本来の目標駆動トルクBよりもΔTだけ小さくなり、この誤った目標駆動トルクAに基づいて駆動力制御が行われると、運転者の意に反して実際の駆動トルクが急に減少し、アクセル操作量θacc が小さくなった場合と同様の挙動を示すことになる。なお、前記特許文献1では、自動変速部の変速比指令値と出力側回転速度とから入力側回転速度すなわちモータ回転速度を算出し、実際のモータ回転速度と比較して自動変速部のフェールを検出するようになっているが、フェールを検出した時点で既に目標駆動トルクが変化し、駆動力変動を生じる可能性がある。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、電動モータの回転速度と変速比指令値とに基づいて出力側回転速度を求めて駆動力制御を行う車両の駆動制御装置において、自動変速部のフェール時に運転者の意に反した駆動力変動が発生することを抑制することにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、動力源として用いられる電動モータの回転速度と、その電動モータの下流側に設けられた自動変速部に対する変速比指令値とに基づいて、その自動変速部の出力側回転速度を算出し、その出力側回転速度の算出値および運転者の出力要求量から目標駆動トルクを求めて前記動力源等の制御を行う車両の駆動制御装置であって、(a) 前記自動変速部の出力側回転速度を直接検出する回転速度センサを有し、(b) その回転速度センサの検出値に基づいて、前記出力側回転速度の算出値またはその算出値から求められる前記目標駆動トルクに対し、上限ガードおよび下限ガードの少なくとも一方を実施することを特徴とする。
第2発明は、第1発明の車両の駆動制御装置において、前記回転速度センサの検出値および前記出力要求量に基づいて第2目標駆動トルクを求め、該第2目標駆動トルクに所定値を加減算した上限ガード値および下限ガード値によって前記目標駆動トルクに対し上下限ガードを実施することを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明の車両の駆動制御装置において、前記電動モータの回転速度は、前記回転速度センサよりも高い検出精度を有する高精度回転速度センサによって検出されることを特徴とする。
このような車両の駆動制御装置によれば、自動変速部の出力側回転速度を回転速度センサによって直接検出し、その検出値に基づいて出力側回転速度の算出値またはその算出値から求められる目標駆動トルクに対して上限ガードおよび下限ガードの少なくとも一方を実施することにより、目標駆動トルクが適正か否かを常時監視するため、自動変速部のフェールで変速比指令値と実際の変速比とがずれた場合に、出力側回転速度の算出値が実際の値から大きく乖離したり、その算出値から求められる目標駆動トルクが正規の値から大きく乖離したりすることが防止される。これにより、自動変速部のフェールに起因して誤った目標駆動トルクが求められ、その誤った目標駆動トルクに基づいて駆動力制御が行われることにより、運転者の意に反した駆動力変動を生じることが抑制される。また、出力側回転速度を直接検出する回転速度センサは、自動変速部のフェール時に大きな駆動力変動を生じることを防止するための一時的なものであるため、必ずしも高い精度、応答性を必要とせず、装置を安価に構成できる。
第2発明では、回転速度センサの検出値および出力要求量に基づいて第2目標駆動トルクを求め、その第2目標駆動トルクに所定値を加減算した上限ガード値および下限ガード値によって前記目標駆動トルクに対し上下限ガードを実施するため、自動変速部のフェールに起因する誤った目標駆動トルクに基づいて運転者の意に反した駆動力変動を生じることが一層適切に抑制される。
第3発明では、通常(正常時)は高精度回転速度センサによって検出される電動モータの回転速度に基づいて、高い精度、優れた応答性で駆動力制御が適切に行われる一方、出力側回転速度を直接検出する回転速度センサの検出値により上限ガードおよび下限ガードの少なくとも一方が実施されることにより、自動変速部のフェールに起因する誤った目標駆動トルクに基づいて運転者の意に反した駆動力変動を生じることが適切に抑制される。
動力源として用いられる電動モータは、発電機としても選択的に用いることができるモータジェネレータが好適に用いられるが、単純な電動モータを用いることもできる。動力源として電動モータのみを有する電気自動車の他、動力源として電動モータおよびエンジン(内燃機関)、或いは電動モータおよび燃料電池を備えているハイブリッド車両などにも適用され得る。
自動変速部は、遊星歯車式や平行軸式等の有段の変速機、或いはベルト式等の無段変速機である。また、車速や出力要求量(アクセル操作量など)に応じて自動的に変速する自動変速制御が行われる場合でも、運転者の手動操作に従って電気的に変速を行うマニュアル変速制御が行われる場合でも適用され得る。変速比指令値は、有段変速機の場合は成立させるべき目標ギヤ段の変速比で、無段変速機の場合は目標変速比である。
電動モータやモータジェネレータは、自身のモータトルク制御のために精度や応答性に優れたレゾルバ等の高精度回転速度センサを備えているのが一般的であり、その高精度回転速度センサによって検出されたモータ回転速度と変速比指令値とに基づいて出力側回転速度(出力軸回転速度や車速など)を算出するように構成することが望ましい。モータ回転速度を検出するためのセンサは、少なくとも出力側回転速度を直接検出する回転速度センサよりも高精度で且つ応答性に優れていることが望ましい。出力側回転速度を直接検出する回転速度センサとしては、磁気式や光電式等の比較的安価なセンサが好適に用いられる。
電動モータは自動変速部の上流側に配設されるが、必ずしも自動変速部の入力部材に設けられる必要はなく、入力部材の回転速度に対して一定の関係で回転する部材、例えば一定の変速比で増速或いは減速する部材に配設されても良い。
本発明は、例えば(a) モータ回転速度と変速比指令値とに基づいて出力側回転速度を算出するとともに、その出力側回転速度の算出値および運転者の出力要求量から第1目標駆動トルクを算出する第1目標駆動トルク算出手段と、(b) 前記回転速度センサによる出力側回転速度の検出値および前記出力要求量に基づいて第2目標駆動トルクを求める第2目標駆動トルク算出手段と、(c) その第2目標駆動トルクに基づいて上限ガード値および下限ガード値を設定するガード設定手段と、(d) その上限ガード値および下限ガード値により前記第1目標駆動トルクに対して上下限ガードを実施することにより最終的な目標駆動トルクを決定する目標駆動トルク決定手段と、を有して構成される。
第1目標駆動トルクに対してガードを実施する代りに、モータ回転速度と変速比指令値とに基づいて算出される出力側回転速度の算出値に対し、回転速度センサによって検出される実際の出力側回転速度の検出値によってガードを実施するようにしても良い。ガード設定手段は、例えば第2目標駆動トルクに所定値を加算して上限ガード値を設定するとともに、所定値を減算して下限ガード値を設定するように構成されるが、第2目標駆動トルクの1.1倍、0.9倍等の値を上限ガード値や下限ガード値とすることもできるなど種々の態様が可能である。
また、上限ガードおよび下限ガードの両方を実施することが望ましいが、自動変速部のフェール時の第1目標駆動トルク、出力側回転速度の算出値の正規の値からの乖離方向が上方または下方に偏っている場合など、自動変速部のフェールの態様によっては上限ガードおよび下限ガードの何れか一方を実施するだけでも良い。
上限ガードや下限ガードは、例えば第1目標駆動トルクが上限ガード値を超えた場合はその上限ガード値を最終的な目標駆動トルクとし、第1目標駆動トルクが下限ガード値を超えて低下した場合はその下限ガード値を最終的な目標駆動トルクとするように構成されるが、少なくとも上限ガード値を超えて大きくなったり下限ガード値を超えて小さくなったりすることを防止するものであれば良く、例えば第2目標駆動トルクを最終的な目標駆動トルクとしても良いなど、上限ガード値と下限ガード値との範囲内で最終的な目標駆動トルクが定められれば良い。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されるハイブリッド車両用の駆動制御装置8を説明する骨子図である。図1において、駆動制御装置8は車体に取り付けられる非回転部材としてのトランスミッションケース12(以下、ケース12という)内において共通の軸心上に配設された入力軸14と、この入力軸14に連結された無段変速部としての電気式差動部16と、その電気式差動部16と駆動輪34(図4参照)との間の動力伝達経路に伝達部材18を介して直列に連結されている自動変速部20と、この自動変速部20に連結されている出力軸22とを直列に備えている。この駆動制御装置8は、例えば車両において縦置きされるFR(フロントエンジン・リヤドライブ)型車両に好適に用いられるもので、入力軸14には直接或いは図示しない脈動吸収ダンパーを介して間接的に走行用の動力源としてガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であるエンジン10が連結されているとともに、伝達部材18には同じく走行用の動力源として用いられる電動モータとして第2モータジェネレータMG2が連結されており、それ等の動力を自動変速部20から出力軸22、差動歯車装置(終減速機)32(図4参照)、および一対の車軸等を順次介して一対の駆動輪34へ伝達する。なお、電気式差動部16および自動変速部20は、その軸心に対して略対称的に構成されているため、図1および図4の骨子図においてはその下側半分が省略されている。
図1は、本発明が適用されるハイブリッド車両用の駆動制御装置8を説明する骨子図である。図1において、駆動制御装置8は車体に取り付けられる非回転部材としてのトランスミッションケース12(以下、ケース12という)内において共通の軸心上に配設された入力軸14と、この入力軸14に連結された無段変速部としての電気式差動部16と、その電気式差動部16と駆動輪34(図4参照)との間の動力伝達経路に伝達部材18を介して直列に連結されている自動変速部20と、この自動変速部20に連結されている出力軸22とを直列に備えている。この駆動制御装置8は、例えば車両において縦置きされるFR(フロントエンジン・リヤドライブ)型車両に好適に用いられるもので、入力軸14には直接或いは図示しない脈動吸収ダンパーを介して間接的に走行用の動力源としてガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であるエンジン10が連結されているとともに、伝達部材18には同じく走行用の動力源として用いられる電動モータとして第2モータジェネレータMG2が連結されており、それ等の動力を自動変速部20から出力軸22、差動歯車装置(終減速機)32(図4参照)、および一対の車軸等を順次介して一対の駆動輪34へ伝達する。なお、電気式差動部16および自動変速部20は、その軸心に対して略対称的に構成されているため、図1および図4の骨子図においてはその下側半分が省略されている。
電気式差動部16は、第1モータジェネレータMG1と、入力軸14に入力されたエンジン10の出力を機械的に分配する動力分配機構であって、エンジン10の出力を第1モータジェネレータMG1および伝達部材18に分配する第1遊星歯車装置24とを備えており、伝達部材18と一体的に回転するように前記第2モータジェネレータMG2が作動的に連結されている。第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2は、電動モータおよび発電機(ジェネレータ)の機能を選択的に用いることができるものである。第1遊星歯車装置24は差動機構として機能するもので、シングルピニオン型の遊星歯車装置である。
このような電気式差動部16は、第1遊星歯車装置24の3要素である第1サンギヤS1、第1キャリアCA1、第1リングギヤR1がそれぞれ相互に相対回転可能とされて差動作用が働く差動状態とされることから、エンジン10の出力が第1モータジェネレータMG1と伝達部材18とに分配されるとともに、分配されたエンジン10の出力の一部で第1モータジェネレータMG1が回転駆動されることにより、その第1モータジェネレータMG1の回生制御(発電制御)で電気エネルギーが発生させられ、その電気エネルギーで第2モータジェネレータMG2が力行制御されるとともに、余剰の電気エネルギーがバッテリーである蓄電装置56(図4参照)に充電される。また、電気式差動部16は電気的な差動装置として機能させられ、所謂無段変速状態(電気的CVT状態)とされて、エンジン10の所定回転に拘わらず伝達部材18の回転が第1モータジェネレータMG1の回転速度に応じて連続的に変化させられる。すなわち、電気式差動部16は、その変速比γ0(入力軸14の回転速度Nin/伝達部材18の回転速度N18)が最小値γ0min から最大値γ0max まで連続的に変化させられる電気的な無段変速機として機能する。このように、電気式差動部16に動力伝達可能に連結された第1モータジェネレータMG1、第2モータジェネレータMG2、およびエンジン10の運転状態が制御されることにより、入力軸14の回転速度すなわちエンジン回転速度NEと伝達部材18の回転速度との差動状態が制御される。
自動変速部20は、電気式差動部16から駆動輪34への動力伝達経路の一部を構成し、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置26、シングルピニオン型の第3遊星歯車装置28、およびシングルピニオン型の第4遊星歯車装置30を備え、有段式の自動変速機として機能する遊星歯車式の多段変速機である。第2遊星歯車装置26は第2サンギヤS2、第2キャリアCA2、および第2リングギヤR2を備えており、第3遊星歯車装置28は、第3サンギヤS3、第3キャリアCA3、および第3リングギヤR3を備えており、第4遊星歯車装置30は第4サンギヤS4、第4キャリアCA4、および第4リングギヤR4を備えている。そして、第2サンギヤS2と第3サンギヤS3とが一体的に連結され、第2クラッチC2を介して伝達部材18に選択的に連結されるとともに、第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結されるようになっている。第2キャリアCA2は、第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結されるようになっている。第4リングギヤR4は,第3ブレーキB3を介してケース12に選択的に連結されるようになっている。第2リングギヤR2と第3キャリアCA3と第4キャリアCA4とが一体的に連結され、出力軸22に一体的に連結されている。第3リングギヤR3と第4サンギヤS4とが一体的に連結され、第1クラッチC1を介して伝達部材18に選択的に連結されるようになっている。
このように、自動変速部20内と電気式差動部16(伝達部材18)とは、自動変速部20の複数のギヤ段を成立させるために用いられる第1クラッチC1または第2クラッチC2を介して選択的に連結されている。言い換えれば、第1クラッチC1および第2クラッチC2は、伝達部材18と自動変速部20との間の動力伝達経路すなわち電気式差動部16(伝達部材18)から駆動輪34への動力伝達経路を、その動力伝達経路の動力伝達を可能とする動力伝達可能状態と、その動力伝達経路の動力伝達を遮断する動力伝達遮断状態とに選択的に切り換える係合装置として機能している。つまり、第1クラッチC1および第2クラッチC2の少なくとの一方が係合されることで上記動力伝達経路が動力伝達可能状態とされ、第1クラッチC1および第2クラッチC2が共に解放されることで上記動力伝達経路が動力伝達遮断状態とされる。
また、この自動変速部20は、解放側係合装置の解放と係合側係合装置の係合とによりクラッチツークラッチ変速が実行されて複数のギヤ段が選択的に成立させられることにより、略等比的に変化する変速比γ(=伝達部材18の回転速度N18/出力軸22の回転速度Nout )が各ギヤ段毎に得られる。具体的には、図2の係合作動表に示されるように、第1クラッチC1および第3ブレーキB3の係合により変速比γが最も大きい第1速ギヤ段が成立させられ、第1クラッチC1および第2ブレーキB2の係合により変速比γが第1速ギヤ段よりも小さい第2速ギヤ段が成立させられ、第1クラッチC1および第1ブレーキB1の係合により変速比γが第2速ギヤ段よりも小さい第3速ギヤ段が成立させられ、第1クラッチC1および第2クラッチC2の係合により変速比γが第3速ギヤ段よりも小さい第4速ギヤ段が成立させられる。また、第2クラッチC2および第3ブレーキB3の係合により後進ギヤ段が成立させられ、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、および第3ブレーキB3が何れも解放されることによりニュートラル「N」状態とされる。
前記第1クラッチC1、第2クラッチC2、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、および第3ブレーキB3(以下、特に区別しない場合はクラッチC、ブレーキBと表す)は、従来の車両用自動変速機においてよく用いられている係合要素としての油圧式摩擦係合装置であって、互いに重ねられた複数枚の摩擦板が油圧アクチュエータにより押圧される湿式多板型や、回転するドラムの外周面に巻き付けられた1本または2本のバンドの一端が油圧アクチュエータによって引き締められるバンドブレーキなどにより構成され、それが介挿されている両側の部材を選択的に連結するためのものである。
図3は、本実施例の駆動制御装置8を制御するための電子制御装置80に入力される信号及びその電子制御装置80から出力される信号を例示している。この電子制御装置80は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことによりエンジン10、第1モータジェネレータMG1、第2モータジェネレータMG2に関するハイブリッド駆動制御、自動変速部20の変速制御等の駆動力制御を実行するものである。
電子制御装置80には、前記モータジェネレータMG1、MG2にそれぞれ備えられて自身のモータ回転速度Nmg1 、Nmg2 を検出するレゾルバ40、42から、そのモータ回転速度Nmg1 、Nmg2 を表す信号が供給されるとともに、出力軸22の回転速度(出力軸回転速度)Nout を検出する出力軸回転速度センサ44から、その出力軸回転速度Nout を表す信号が供給される。MG1レゾルバ40、MG2レゾルバ42は、何れも高精度で且つ優れた応答性が得られる高精度回転速度センサで、出力軸回転速度センサ44は、比較的精度や応答性が低い磁気式、光学式等の回転速度センサである。出力軸回転速度Nout は車速Vに対応し、自動変速部20の出力側回転速度に相当する。
電子制御装置80にはまた、図3に示す各種のセンサやスイッチなどから、エンジン水温を表す信号、シフトレバーのシフトポジションや「M」ポジションにおける操作回数等を表す信号、エンジン10の回転速度であるエンジン回転速度NEを表す信号、ギヤ比列設定値を表す信号、Mモード(手動変速走行モード)を指令する信号、エアコンの作動を表す信号、自動変速部20の作動油温を表す信号、サイドブレーキ操作を表す信号、フットブレーキ操作を表す信号、触媒温度を表す信号、運転者の出力要求量に対応するアクセルペダルの操作量であるアクセル操作量(開度)θacc を表す信号、カム角を表す信号、スノーモード設定を表す信号、車両の前後加速度Gを表す信号、オートクルーズ走行を表す信号、車両の重量(車重)を表す信号、各車輪の車輪速を表す信号、蓄電装置56の蓄電量(残量)SOCを表す信号などが、それぞれ供給される。
また、上記電子制御装置80からは、エンジン出力を制御するエンジン出力制御装置58(図4参照)への制御信号、例えばエンジン10の吸気管に備えられた電子スロットル弁のスロットル弁開度を操作するスロットルアクチュエータへの駆動信号や、燃料噴射装置による燃料供給量を制御する燃料供給量信号、点火装置による点火時期を指令する点火信号、過給圧を調整するための過給圧調整信号などが出力される。また、電動エアコンを作動させるための電動エアコン駆動信号、第1モータジェネレータMG1、第2モータジェネレータMG2の作動をそれぞれ指令する指令信号、シフトインジケータを作動させるためのシフトポジション(操作位置)表示信号、ギヤ比を表示させるためのギヤ比表示信号、スノーモードであることを表示させるためのスノーモード表示信号、制動時の車輪のスリップを防止するABSアクチュエータを作動させるためのABS作動信号、Mモードが選択されていることを表示させるMモード表示信号、電気式差動部16や自動変速部20の油圧式摩擦係合装置の油圧アクチュエータを制御するために油圧制御回路70(図4参照)に含まれるATソレノイドバルブを作動させるバルブ指令信号、この油圧制御回路70に設けられたレギュレータバルブ(調圧弁)によりライン油圧PLを調圧するための信号、そのライン油圧PLが調圧されるための元圧の油圧源である電動油圧ポンプを作動させるための駆動指令信号、電動ヒータを駆動するための信号、クルーズコントロール制御用コンピュータへの信号等が、それぞれ出力される。
図4は、電子制御装置80による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図で、ハイブリッド制御手段82、有段変速制御手段84、および目標駆動トルク算出手段90を機能的に備えている。ハイブリッド制御手段82は、エンジン10を効率のよい作動域で作動させる一方で、エンジン10と第2モータジェネレータMG2との駆動力配分を制御したり、第1モータジェネレータMG1の発電による反力を最適になるように変化させて電気式差動部16の電気的な無段変速機としての変速比γ0を制御したりする。すなわち、そのときの走行車速Vにおいて、運転者の出力要求量としてのアクセル操作量θacc に応じて目標駆動トルク算出手段90によって求められた目標駆動トルクTmや充電要求値などから必要なトータル目標出力を算出し、そのトータル目標出力が得られるように伝達損失、補機負荷、第2モータジェネレータMG2のアシストトルク等を考慮して目標エンジン出力を算出し、その目標エンジン出力が得られるエンジン回転速度NEとエンジントルクTEとなるようにエンジン10を制御するとともに第1モータジェネレータMG1の発電量を制御する。
エンジン10を効率のよい作動域で作動させるために定まるエンジン回転速度NEと、車速Vおよび自動変速部20のギヤ段で定まる伝達部材18の回転速度とを整合させるために、電気式差動部16が電気的な無段変速機として機能させられる。すなわち、ハイブリッド制御手段82は、エンジン回転速度NEとエンジン10の出力トルク(エンジントルク)TEとで構成される二次元座標内において、無段変速走行の時に運転性と燃費性とを両立するように予め実験的に求められたエンジン10の最適燃費率曲線(燃費マップ、関係)に基づいて、その最適燃費率曲線に沿ってエンジン10が作動させられるように、車速Vに応じて駆動制御装置8の総合変速比γTの目標値を定め、その目標値が得られるように自動変速部20のギヤ段を考慮して電気式差動部16の変速比γ0を制御する。
このとき、ハイブリッド制御手段82は、第1モータジェネレータMG1により発電された電気エネルギーをインバータ54を通して蓄電装置56や第2モータジェネレータMG2へ供給するので、エンジン10の動力の主要部は機械的に伝達部材18へ伝達されるが、エンジン10の動力の一部は第1モータジェネレータMG1の発電のために消費されてそこで電気エネルギーに変換され、インバータ54を通してその電気エネルギーが第2モータジェネレータMG2へ供給され、その第2モータジェネレータMG2が駆動されて第2モータジェネレータMG2から伝達部材18へ伝達される。
一方、前記有段変速制御手段84は、予め記憶された図5に示すような変速線図、すなわち車速Vとアクセル操作量θacc とをパラメータとして予め定められたアップシフト線(実線)およびダウンシフト線(一点鎖線)に従って、実際の車速Vおよびアクセル操作量θacc で示される車両状態に基づいて自動変速部20の目標ギヤ段Gmを判断し、その判断した目標ギヤ段Gmを成立させるように自動変速部20の自動変速制御を実行するとともに、変速後はその目標ギヤ段Gmを維持するための油圧制御を実行する。例えば図2に示す係合表に従って所定の目標ギヤ段Gmを成立させるように、自動変速部20の変速に関与する油圧式摩擦係合装置(クラッチC、ブレーキB)を係合および解放する指令(変速出力指令、油圧指令)、すなわち自動変速部20の変速に関与する解放側摩擦係合装置を解放すると共に係合側摩擦係合装置を係合することによりクラッチツークラッチ変速を実行させる指令を油圧制御回路70へ出力する。油圧制御回路70は、その指令に従って、変速に関与する油圧式摩擦係合装置の係合圧をATソレノイドバルブにより所定の油圧変化パターンに従って変化させ、解放側摩擦係合装置を解放すると共に係合側摩擦係合装置を係合させて自動変速部20の変速を実行する。また、変速後は、その目標ギヤ段Gmを維持するために係合側摩擦係合装置の係合状態を継続するための油圧制御を実行する。この時の目標ギヤ段Gmの変速比γmは目標変速比で、自動変速部20の変速比指令値に相当する。
前記目標駆動トルク算出手段90は、第1目標駆動トルク算出手段92、第2目標駆動トルク算出手段94、ガード設定手段96、および目標駆動トルク決定手段98を機能的に備えており、図6に示すフローチャートに従って信号処理を実行することにより目標駆動トルクTmを算出する。図6のステップS1は第1目標駆動トルク算出手段92に相当し、ステップS2は第2目標駆動トルク算出手段94に相当し、ステップS3はガード設定手段96に相当し、ステップS4、S5、およびS6は目標駆動トルク決定手段98に相当する。
図6のステップS1では、MG2レゾルバ42によって検出される第2モータジェネレータMG2のモータ回転速度Nmg2 、すなわち自動変速部20の入力側回転速度を、その時の目標ギヤ段Gmの変速比γmで割り算することにより、出力軸回転速度(Nmg2 /γm)を算出し、その出力軸回転速度の算出値(Nmg2 /γm)に基づいて車両の第1目標駆動トルクAを算出する。すなわち、出力軸回転速度は車速Vに対応することから、図7に示すようにアクセル操作量θacc に応じて出力軸回転速度をパラメータとして予め定められたマップを用いて、出力軸回転速度の算出値(Nmg2 /γm)から車両の第1目標駆動トルクAを算出することができる。自動変速部20の変速過渡時には、変速の応答遅れを考慮して第1目標駆動トルクAを算出する。また、次のステップS2では、出力軸回転速度センサ44によって検出される実際の出力軸回転速度Nout (検出値)を用いて、前記ステップS1と同様に図7に示すマップを用いて車両の第2目標駆動トルクBを算出する。
ここで、MG2レゾルバ42は高精度で且つ優れた応答性が得られる高精度回転速度センサであるため、第1目標駆動トルクAを高精度で且つ優れた応答性で求めることができ、この第1目標駆動トルクAを目標駆動トルクTmとして前記ハイブリッド制御手段82によるエンジン10や第2モータジェネレータMG2等の制御が行われることが望ましい。しかしながら、自動変速部20の実際のギヤ段が目標ギヤ段Gmと相違する場合、すなわちATソレノイドバルブのスティックなどで目標ギヤ段Gmへの変速が不能の場合には、出力軸回転速度の算出値(Nmg2 /γm)が実際の出力軸回転速度からずれるため、第1目標駆動トルクAが正規の値から乖離し、運転者の意に反して駆動力変動を生じる可能性がある。一方、出力軸回転速度センサ44は、上記MG2レゾルバ42に比較して精度や応答性が劣るものの、出力軸22の回転速度を直接検出して第2目標駆動トルクBを求めるため、自動変速部20がフェールしてもその第2目標駆動トルクBが正規の値から乖離して運転者の意に反した駆動力変動を生じる恐れはない。図7の第1目標駆動トルクAは、目標ギヤ段Gmが成立不能でそれよりも低速側のギヤ段が成立している場合で、算出値(Nmg2 /γm)は検出値Nout よりも大きくなり、第1目標駆動トルクAは第2目標駆動トルクBよりもΔTだけ小さくなるため、その第1目標駆動トルクAをそのまま目標駆動トルクTmとして用いて駆動力制御が行われると運転者の意に反して車両の駆動力が低下する。このため、本実施例では、基本的には第1目標駆動トルクAを用いて駆動力制御を行いつつ、自動変速部20のフェール時には第2目標駆動トルクBに基づいて目標駆動トルクTmの上限および下限がガードされるように、ステップS3以下を実行する。
ステップS3では、前記第2目標駆動トルクBに応じて上限ガード値Gmax 、および下限ガード値Gmin を設定する。すなわち、上限ガード値Gmax は、第2目標駆動トルクBに予め定められた所定値αを加算することによって求められ、下限ガード値Gmin は第2目標駆動トルクBから予め定められた所定値βを減算することによって求められる。所定値α、βは、第2目標駆動トルクBを算出する際に用いられる出力軸回転速度Nout を検出する出力軸回転速度センサ44の精度や応答性を考慮して、自動変速部20が正常の時には前記第1目標駆動トルクAが確実に含まれる範囲でできるだけ小さな一定値が予め定められ、α=βであっても良い。但し、出力軸回転速度センサ44の検出精度特性などを考慮して、例えば回転速度等に応じて異なる所定値α、βが定められるようにすることもできる。
ステップS4では、第1目標駆動トルクAが上限ガード値Gmax 以下で且つ下限ガード値Gmin 以上か否かを判断し、Gmax ≧A≧Gmin であれば、自動変速部20にフェールが発生していないものと判断して、ステップS5で第1目標駆動トルクAを最終的な目標駆動トルクTmとして設定する。また、第1目標駆動トルクAが上限ガード値Gmax および下限ガード値Gmin の範囲から逸脱している場合は、自動変速部20にフェールが発生しているものと判断してステップS6を実行し、A>Gmax の時には上限ガード値Gmax を最終的な目標駆動トルクTmとして設定し、A<Gmin の時には下限ガード値Gmin を最終的な目標駆動トルクTmとして設定する。そして、このようにして設定された最終的な目標駆動トルクTmに基づいて、前記ハイブリッド制御手段82により前記エンジン10や第2モータジェネレータMG2等の出力制御が行われる。
このように、本実施例の駆動制御装置8によれば、自動変速部20の出力軸回転速度を出力軸回転速度センサ44によって直接検出し、その検出値Nout に基づいて、出力軸回転速度の算出値(Nmg2 /γm)から求められた第1目標駆動トルクAに対して上限ガードおよび下限ガードを実施することにより、その第1目標駆動トルクAが適正か否かを常時監視するため、自動変速部20のフェールで目標ギヤ段Gmと実際のギヤ段とが異なる場合に、出力側回転速度の算出値(Nmg2 /γm)が実際の値と相違し、その算出値(Nmg2 /γm)から求められた第1目標駆動トルクAが正規の値から大きく乖離しても、最終的な目標駆動トルクTmがその正規の値から大きく乖離することが防止される。これにより、自動変速部20のフェールに起因して誤った目標駆動トルクTmが求められ、その誤った目標駆動トルクTmに基づいて駆動力制御が行われることにより、運転者の意に反した駆動力変動を生じることが抑制される。また、出力軸回転速度を直接検出する出力軸回転速度センサ44は、自動変速部20のフェール時に大きな駆動力変動を生じることを防止するための一時的なものであるため、必ずしも高い精度、応答性を必要とせず、装置を安価に構成できる。
また、本実施例では、出力軸回転速度センサ44の検出値Nout およびアクセル操作量θacc に基づいて第2目標駆動トルクBを求め、その第2目標駆動トルクBに所定値α、βを加減算した上限ガード値Gmax =B+α、下限ガード値Gmin =B−βによって第1目標駆動トルクAに対し上下限ガードを実施することにより、最終的な目標駆動トルクTmを決定するため、自動変速部20のフェールに起因する誤った目標駆動トルクに基づいて運転者の意に反した駆動力変動を生じることが一層適切に抑制される。
また、本実施例では、通常(正常時)は高精度回転速度センサであるMG2レゾルバ42によって検出される第2モータジェネレータMG2の回転速度Nmg2 に基づいて算出される第1目標駆動トルクAが最終的な目標駆動トルクTmとされるため、高い精度、優れた応答性で駆動力制御が適切に行われる一方、出力軸回転速度を直接検出する出力軸回転速度センサ44の検出値Nout により上限ガードおよび下限ガードが実施されることにより、自動変速部20のフェールに起因する誤った目標駆動トルクに基づいて運転者の意に反した駆動力変動を生じることが適切に抑制される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
8:駆動制御装置 10:エンジン(動力源) 20:自動変速部 42:MG2レゾルバ(高精度回転速度センサ) 44:出力軸回転速度センサ(回転速度センサ) 80:電子制御装置 90:目標駆動トルク算出手段 92:第1目標駆動トルク算出手段 94:第2目標駆動トルク算出手段 96:ガード設定手段 98:目標駆動トルク決定手段 MG2:第2モータジェネレータ(電動モータ、動力源) Nmg2 :モータ回転速度 Nout :出力軸回転速度の検出値 Gm:目標ギヤ段(変速比指令値) θacc :アクセル操作量(出力要求量) A:第1目標駆動トルク B:第2目標駆動トルク Gmax :上限ガード値 Gmin :下限ガード値 Tm:目標駆動トルク
Claims (3)
- 動力源として用いられる電動モータの回転速度と、該電動モータの下流側に設けられた自動変速部に対する変速比指令値とに基づいて、該自動変速部の出力側回転速度を算出し、該出力側回転速度の算出値および運転者の出力要求量から目標駆動トルクを求めて前記動力源等の制御を行う車両の駆動制御装置であって、
前記自動変速部の出力側回転速度を直接検出する回転速度センサを有し、
該回転速度センサの検出値に基づいて、前記出力側回転速度の算出値または該算出値から求められる前記目標駆動トルクに対し、上限ガードおよび下限ガードの少なくとも一方を実施する
ことを特徴とする車両の駆動制御装置。 - 前記回転速度センサの検出値および前記出力要求量に基づいて第2目標駆動トルクを求め、該第2目標駆動トルクに所定値を加減算した上限ガード値および下限ガード値によって前記目標駆動トルクに対し上下限ガードを実施する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動制御装置。 - 前記電動モータの回転速度は、前記回転速度センサよりも高い検出精度を有する高精度回転速度センサによって検出される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の駆動制御装置。
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JP2009055015A JP2010208407A (ja) | 2009-03-09 | 2009-03-09 | 車両の駆動制御装置 |
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JP2015009680A (ja) * | 2013-06-28 | 2015-01-19 | 富士重工業株式会社 | ハイブリッド車の制御装置 |
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-
2009
- 2009-03-09 JP JP2009055015A patent/JP2010208407A/ja active Pending
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